登録日:2019/10/02 (水曜日) 01:54:31
更新日:2024/05/09 Thu 13:53:23NEW!
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scp scp foundation scp財団 euclid 不死 蘇生 実験 財団やらかし案件 自殺 scp-4826 イーサン・エルラ
「アニヲタ博士、お疲れ様です。」
「おお、お疲れ。」
「…さて、私もメールとSCiPNETのアップデートチェックしたら帰ろうか…」
「ん?このサイトに新しいオブジェクトが収容されたのか。近くの研究室が担当だけど後学や収容違反の時とかの対策のためにもちょっと報告書見ておくかな…」
SCP-4826はシェアード・ワールドSCP Foundationに登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはEuclid。
概要
SCP-4826はイーサン・エルラという名の31歳男性。
その異常性は死亡することができないこと。ただし現在これは状況証拠からの推量で、まだ直接観察は出来ていない。確認のための実験は2019/06/17に予定されている。
「いわゆる不死者か。GOCではタイプ・グレーとも呼ばれているそうだが…」
「まあ比較的よく見る部類だな。収容も他に異常性が特にないなら楽だろうし特に問題ないだろう。こっちも心配しなくてよさそうだな。半永久的な収容になるからあちらさんは面倒だろうが…」
「って実験今日なのか。ちょっとしたら結果追記されるかな…」
発見経緯
2019/06/12、SCP-4826はとあるアパートの住民から「他の部屋から銃声が聞こえた」との通報を受けた警察に潜入中のエージェントにより発見された。
部屋に入ってみるとそこら中に肉片やらモツやらが散らばっている惨憺たる有様で、SCP-4826は胸にナイフを突き刺し銃を傍らにして壁にもたれかかっていたという。
その後の調査で、SCP-4826の体中に刺し傷・切り傷・銃創の治った痕が見つかった。本人曰くこれらはごく新しいもので、また発見される際の事案は自傷行為だと認めている。
「なるほど、何かあって死にたくなって自殺しようとしたけど異常性のせいでできなくて、最終的にエスカレートして騒ぎになって発見されたということかな?」
「まだ5日しか経ってないけど収容されて何か変わればいいものだが…」
「あれ、そういえば報告書中の青字って新版での変更箇所って意味*1だったよな。とすると見始めてすぐに更新版ができたのか。リロードしてみよう」
[ファイルを更新しますか?]
(クリック。)
[ファイルは正常に更新されました: 2019年6月17日]
実験0
SCP-4826の異常性の確認のため、実験を行った。
塩化カリウム水溶液の致死量注射により致命的不整脈を誘発させ、異常性の直接観察を試みた。
SCP-4826は実験に協力的ではなく、注射器を見るとネガティブになり「針が怖い」と言っていたが、実験は通常通り行われた。
「塩化カリウムの注射というとアメリカでの薬殺死刑で使われるやつだな。しかし自分にナイフ突き立てて銃でハラワタをブチまけさせたのに針が怖いのか…」
「で、まあピンピンしてたのかな?」
投与後、SCP-4826は5時間の間無反応だった。
「え?」
現在、SCP-4826は自殺に対する耐性のみ持っていたという説が支持されている。
Neutralized分類は保留中。
「…」
「…」
「えぇ…」
とまあ、異常性をつかみ損ねたことにより無力化してしまったSCPオブジェクトであった。
財団世界じゃ「死なない人間」なんて「壊れない物体」並にはいると考えてもおかしくはないし、「あーはいはい不死者さんね。とりあえず実験しましょ」みたいな感じで注射してしまった可能性がある。
表に出てこないだけで、こういう末路を辿ったオブジェクトも割とある、かもしれない…。
SCP-4826
いつ死ぬかは俺が決める
追記・修正は慎重にお願いします。
▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示
SCP-4826 - No One But Me Gets To Say When I Die
by RockTeethMothEyes
http://www.scp-wiki.net/scp-4826
http://ja.scp-wiki.net/scp-4826
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▷ コメント欄
- ええ・・・・・・ -- 名無しさん (2019-10-02 03:05:19)
- 自分の死だけ決められない -- 名無しさん (2019-10-02 06:45:42)
- どっちかというと飲食、排泄を行うことがない人型SCPの方が多いような気もする -- 名無しさん (2019-10-02 07:09:33)
- えぇ… -- 名無しさん (2019-10-02 07:35:58)
- GOC「グッジョブ」 -- 名無しさん (2019-10-02 08:12:10)
- 外傷では死なないだけだった可能性も -- 名無しさん (2019-10-02 10:30:51)
- 記事が短い、というのも特徴。同じようにシリーズVで短い記事を狙ったものとしてはSCP-4465があり、拳銃自殺絡みという意味でも似ている。 -- 名無しさん (2019-10-02 13:12:14)
- 外傷を再生させられるタイプなら、まずはどこかを切り取ってサンプルを取るべきだったのでは…… -- 名無しさん (2019-10-02 13:29:06)
- まあなんで毎回毎回アノマリーの耐火性と耐水性と堅牢性が明らかになってるのかって考えれば -- 名無しさん (2019-10-02 19:55:58)
- 個々のオブジェクトの性質に幅がありすぎて「SCP実験マニュアル」的なものを作るのは極めて難しいだろうし、研究施設も個々のサイトごとにバラバラに別れてるから広くノウハウを共有するのも難しい。考えてみればこういう失敗がない方がおかしい環境なのかもしれない -- 名無しさん (2019-10-02 20:16:05)
- 不憫系SCP…? -- 名無しさん (2019-10-02 22:24:05)
- これが人だからまだ感慨もわくが 実際にはanomalousにとりあえず破壊耐性検査したら壊れたとか普通にあるんだろうな… -- 名無しさん (2019-10-02 22:54:47)
- ええ・・・ -- 名無しさん (2019-10-02 23:18:49)
- 死にたがっていたし死ねたなら本望じゃない? -- 名無しさん (2019-10-02 23:51:56)
- ↑それが注射には滅茶苦茶抵抗してるのよこの人。自殺したかっただけで、生殺与奪を誰かに握られるのは嫌だったんだと思う。だからこそ異常性が皮肉だけど -- 名無しさん (2019-10-03 00:23:02)
- なんて物悲しいオブジェクトなんだ… なんというか…来世では幸せになれるといいな… -- 名無しさん (2019-10-03 18:00:51)
- いくら不死っぽく見えたからって初手で致死量の薬剤投与はないだろ常識的に考えて…と思ったが、いやSCPの世界での常識って何だ…? -- 名無しさん (2019-10-03 20:30:11)
- ↑「いつもの」不死者と思って油断したんだろうな。 -- 名無しさん (2019-10-03 20:34:02)
- 項目名皮肉すぎて草。お前にだけは決めさせないという異常性の熱意を感じる -- 名無しさん (2019-10-04 01:07:23)
- こりゃ一本取られたようなオブジェクトだった…悪い意味で -- 名無しさん (2019-10-13 18:47:08)
- けむくじゃらの犬コンテストみたいなオチだな -- 名無しさん (2019-12-23 21:44:50)
- ええ…… -- 名無しさん (2020-07-12 14:39:43)
- 飢えたる子と似てるなにかを感じるな... -- 名無しさん (2020-10-17 00:38:04)
- ただただ可哀想 -- 名無しさん (2020-10-27 19:13:26)
- 自死の意思を持ってたらKクラスシナリオにも対抗出来たのかな -- 名無しさん (2020-11-17 16:36:42)
- 財団世界は死後の世界とか、そもそも誰も死ねなかったり面倒な事情があるからなぁ。塩化カリウム注射された苦しみをなんのリアクションも出来ず受け続けてる可能性も… -- 名無しさん (2021-10-07 01:18:45)
- えぇ… -- 名無しさん (2022-07-19 14:34:49)
- 財団の基準からしたら想定外すぎるよね -- 名無しさん (2022-07-19 14:45:43)
- とにかく短くて、その上分かりやすくて面白い 正直財団側にもこの人にとっても同情を禁じえない -- 名無しさん (2023-03-21 04:03:02)
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