未踏召喚://ブラッドサイン

ページ名:未踏召喚___ブラッドサイン

登録日:2015/12/08 Tue 00:07:08
更新日:2024/01/16 Tue 13:09:03NEW!
所要時間:約 13 分で読めます



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未踏召喚://ブラッドサイン 鎌池和馬 依河和希 電撃文庫 ムリゲー 召喚術 召喚 ライトノベル




Facts


◆たった一つの恋。時には、それで世界が終わることもある。







『未踏召喚://ブラッドサイン』(みとうしょうかん ブラッドサイン)は、電撃文庫より刊行されているライトノベル。
作者は「とある魔術の禁書目録」シリーズの鎌池和馬。イラストは依河和希。
全10巻。


キャッチコピーは「『禁書目録』と対になる、鎌池和馬渾身の正統派新シリーズ」。



◇あらすじ


「くそっ。まさかこんな所で『呪いの言葉』を聞くだなんて」


『神々のさらに奥に潜んでいた者』さえ自由に呼び出す召喚儀礼。
それを扱う最新鋭の召喚師の中でも一等の実力を持つ少年がいた。
『不殺王<アリス(ウィズ)ラビット>』、城山恭介。
その最強の少年召喚師が抱える致命的な弱点は唯一つ。
少女から発せられる『呪いの言葉』。
たすけて――。


『禁書目録』と対になる、鎌池和馬渾身の正統派新シリーズ!!
(電撃文庫公式サイトより)




Facts


◆『未踏召喚://ブラッドサイン』は鎌池和馬作の召喚術をテーマにしたライトノベル
◆これは対極の二人のお伽噺。しかし正義のヒーローと悪の親玉の物語ではない。
◆これは最強の二人の、どちらかが倒れ、どちらかが救われるまで続く物語。







◇主な登場人物



「だから言えよ。呪いの言葉を」


★城山恭介


本作の主人公。
『フリーダム』所属の召喚師。アワードは903。
『不殺王(アリス〈ウィズ〉ラビット)』の通り名を持つ、長く召喚儀礼の世界に身を置いてきた歴戦の猛者。
フード付きパーカーとスポーツブランドのジャージを常に着用しており、水路に係留してあるクルーザーの一つに一人暮らしをしている。


召喚師としては他を寄せ付けないほど圧倒的な腕前をもつほか、召喚を行わなくともブラッドサインを用いた棒術は複数人を一人で相手して屠れるだけの実力があり、他にも目の動きや筋肉の動きだけで相手の動きを予知できるなど、向かうところ敵なし。 (※ただし、白き女王を除いた場合に限る)
作中ではマシンガンを持った兵士を召喚なしで叩きのめしたり、5個小隊と4人の召喚師をほぼ瞬殺したりしている。
かまちー作品の主人公としては珍しい最強系の主人公といえるだろう。 (※白き女王を除いた場合に限る)
かなりの実力がついてしまったのは幼少期に受けた一五兄姉弟妹計画+それよりまえの教育の結果である。


特定の依代を持たないが、出会った人間と契約し、その人間の持つ問題を解決して一般の世界に返すということを繰り返している。
組んだ依代も敵対する相手も絶対に死なせないことを信条としており、『不殺王』の通り名はそこからきている。


幼少期に「縫界召喚」というブラッドサイン式召喚儀礼とは全く異なる技術を作り出し、それによって白き女王をこの世界につなぎとめたことがある。
これによって白き女王と召喚師の間に「秘匿大戦」と呼ばれる戦争が勃発し、その結果白き女王を退けることには成功したものの多くの有力な召喚師や依代が戦死、これによってパワーバランスが崩れたことで、世界には多くのトラブルが生じる事態となっている。


恭介はこのことに非常に強い罪悪感を抱いて苦悩しており、世界で起こっている問題の半分は自身の責任であると考えている。
それ故「助けて」という言葉にどうしても逆らうことができず、上記のように多くの人間の持つ問題を解決するための行動を繰り返しており、これを『呪いの言葉』と称している。


かまちー曰く、「恭介にとって最強とは『頭打ちになってしまい、それ以上の伸びが期待できない恐怖』の裏返し」であり、「あらゆるバトルを涼しい顔でいなす主人公が、最強で最凶の元カノが登場するたびにガクガク震えだす辺りに人間らしい可愛らしさがある」らしい。
やめてさしあげろ。


朴念仁中の朴念仁であり、にぶにぶ。
色々な事がありすぎて打倒女王に信念を掲げ続けていたが、戦っていくうちに弱い自分をさらけ出したりもしている。



「規定級、神格級さらにその先にある未踏級のさらにさらに頂点に立つこのわたくしの髪の毛一本止められるとでも?」


★白き女王


第1巻の表紙を飾っている人物。


最強で最恐で最凶で最狂。
本作のメインヒロインでラスボスで黒幕で全ての元凶でだいたいこいつのせい。


仮に一般的な召喚師の戦闘力を50として、城山さんを戦闘力500の最強系の主人公だとしよう。
白き女王の戦闘力は53万とか53億とかそんな感じ。
『神格級』『規定級』の被召物は彼女に対して攻撃行動すらとることができず、同格とされているはずの他の『未踏級』ですら彼女にかかれば瞬殺される。


未踏級の被召物で、正式な名前は『穢れなき真実の剣持つ「白き」女王《iu・nu・fb・a・wuh・ei・kx・eu・pl・vjz》』
ツインテールにしてなお腰まで届く銀髪と宝石の露出のような瞳を持ち、多いウェディングドレスのような純白の衣装に身を包む少女。
「善性の塊」、「聖なる象徴」、「光輝の擬人化」、「たった一滴の汚濁も許さぬ白色」などと形容され、召喚師の間ではほとんど信仰に近いような人気を博しており、召喚に成功すればそれだけで勝利が確定するとまで言われている。


しかしその本性は情緒不安定で身勝手で狡猾で残忍で残酷で獰猛。
普段はお嬢様口調だが、ちょっとしたことでブチ切れてヤンキー口調に変わる。


恭介を旧知の仲で本人曰く恋仲だったらしい。
彼の「あにうえ」と呼び、彼女の中の全ての価値観が”恭介”に集約されるほど彼に執着しているが、恭介曰く「恋に恋している」だけであり、その愛はひどく歪んでいる。
恭介以外は他者の命なんてどうでもよく、世界なんて滅んでもかまわないと考えており、しかもそれをガチで実行できるだけの力を持つ。


恭介を自分のものにするためなら何だってする。本当に本当になんだってする。
例えば陰謀を巡らして恭介の心をへし折ろうとしたり、自分の体の一部を恭介の体内に潜り込ませて脳髄を支配しようとしたりする。
ヤンデレとか暴力ヒロインとかそういう次元を超えている。


ちなみにコラボ小説「とある魔術のヘヴィーな座敷童が簡単な殺人妃の婚活事情」では「とある魔術の禁書目録」や「ヘヴィーオブジェクト」等のかまちーの他作品の主要人物たちを一人で相手してフルボッコにした*1


こんな彼女に死ぬほど愛されている恭介に果たして未来はあるのだろうか?


そんな二人の過去は小説版五巻にて語られている。
女王殺ろうぜと三大勢力(後述)が集まりその中でも世界の警察『ガバメント』が主体で表向きの計画である『一五兄姉弟妹計画』が出来る。
これは世界中を家族にしようと言うことで何もかもがバラバラな男女十五人を集め、地下施設『箱庭』で共同生活をさせ彼等が家族になるのを実験しつつ見守ることにした。
一五人にはそれぞれ不思議の国のアリスをモチーフにしたカードが配られ、裏の計画である女王抹殺をただ一人する恭介は『案内人のウサギ』のカードを貰った。


生活が始まる中、恭介は縫界召喚を完成させ白き女王をこの世につなぎ止めることに成功する。白き女王は何故か呼ばれた途端恭介のことを「あにうえ」と呼んでいた。
さらに時は進む中、居るだけで何かを歪めていく女王は徐々に箱庭やそこで生活している十五人及びスタッフ達を歪めていく。いつしか『箱庭』は『女王の箱庭』と呼ばれることとなった。
女王の力を正しく使えば良いはずと想っていた恭介だったが彼女の力を悪用しようとする手のものによりオペレーション三月ウサギが起き、歪みは加速する。
そしてある出来事をきっかけに二人の道は別たれ、恭介は愛情を捨て正しさを女王は正しさを捨て愛情を手に取った。
大暴走の女王により崩壊していく『女王の箱庭』。裏目的である女王殺害のために裏では各勢力の精鋭達も揃っていた『女王の箱庭』で『秘匿大戦』が勃発。
死人が大量に出た。と言うわけである。


なお、一部端折っているが恭介のやることが全て裏目に出てしまったりしていることであったりする。


そしてこのようなヒロインと主人公がどのようにしてこの世に送り出されたかというと、かまちー曰く「城山恭介や『白き女王』は共に最強の冠を持ったキャラクターですが、この最強というフレーズ、ポジティブにではなくネガティブに取り扱うことで新しいものは作れないかな、という想いが根幹にありました」とのことらしい。


実際、最強がネガティブに使われていて、
最強過ぎるために女王は恭介のことを好き好き言っておきながら彼の側に来る事は無かった。
ガードが柔らかそうに見えて超固すぎるのである。
あにうえはどんなことをしても挫折せずにわたくしを追いかけてくれるみたいなところがあり、実際そうだった。
しかし、あることがきっかけでそれが崩れ去る。崩れ去った女王はガチで恭介をぶん殴ろうとした。
未遂だったが。
そしてこれにより、とある人物に説教を受け、史上初めて論破される。


+ たった一つの恋の結末-

恭介と女王の旅路の果て、遂に二人の最強の最終決戦が始まる。
まず初手として恭介は自身に戦闘終了後に死亡する処置を施し恭介を求める女王に最悪の精神攻撃を仕掛ける
それに対して惑星間規模の召喚バトルを繰り広げる果て、戦闘が解除され恭介は自らが施した処置により死に逝くことになる。
その光景に女王は絶望。


「助けて」


「……仰せの通りに」


この瞬間、『不殺王アリス(ウィズ)ラビット』はあらゆる自己欺瞞や否定を取り払い、己の真実を曝け出す。


己は『白き女王』であっても『たすけて』という言葉に応えたかったのだと


そして奇跡は起こる。


恭介は助かった。
恭介と女王はそれぞれの隣にいる。
本来あるべき姿に戻った……


しかし、そこで終わりではない。
真の最後の敵。最弱の未踏級『叡智』。
その『叡智』が自らの武器として召喚したのは恭介と女王が狂う事となった彼の母と妹。
恭介の家族二人を用いて二人の最強と『叡智』の最終決戦が始まる。


しかし、本来あるべき姿に戻った二人は『最強』を超え『無敵』となる。


そして、奇跡を起こす。


……夏休み明けの始業式。
召喚物が当たり前にある世界。
その中のとある高校にて、白い少女――メリー=アン=シロヤマは、城山恭介のクラスへと転入した。




「ノンノン!!お兄ちゃんは私のなのです!!」


★愛歌


『ガバメント』所属の召喚師。アワードは870。
体重300kgを超える巨大なホワイトライガーを依代にしている。
常に緑と白の縞模様のビキニを着用している小柄な少女で、茶色の髪をツインテールにしている。
Aカップでそのことを気にしている節がある。


40階建て高級マンションの、最上階とその一つ下の階を階段や吹き抜けで2フロア繋げた一室に住んでいる。


恭介と『ガバメント』の依頼の仲介を請け負っており、その代りなのか恭介は彼女の世話係のようなことをしており、恭介のことを「お兄ちゃん」と呼んで慕っている。
仲介人としての腕前は優秀で仕事も丁寧であり、その道の人間からの信頼は厚いが、召喚師の特性によって他者から忘れられる現状に絶望して引き篭もっている。



通り名は『専守防衛(HIKIKOMORI)』




「あー肩凝る。おっぱいって邪魔よねえ」


★緑娘藍(リュウニャンラン)


『イリーガル』所属の依代。
巨乳で長い黒髪と透き通るブルーの瞳の美女。
映画の宣伝としてのコスプレで常に真っ赤な改造チャイナドレスを着ている。
道具屋を営んでおり、恭介に励起手榴弾などを提供しているほか、『イリーガル』側の情報なども提供している。
『イリーガル』所属という立場上、『ガバメント』所属の愛歌とは相性が悪く、しょっちゅう言い争いをしている。
決して胸の大きさのせいではない…はず。


その正体は霊長類最強女子。
地球全地域全人類で結婚・交配を繰り返し、真に優れた人体が何かをひたすら追求してきた一族の出身であり、常人を遥かに凌ぐ身体能力を持つ。
召喚儀礼のバトルが始まる前に相手を殺すということから「痩身暗器(パーフェクトドラゴン)」の通り名を持つ。
かつて自分を奴隷のように扱っていた、アワード1000に達した召喚師を仕込みナイフで殺害した経歴を持つほか、作中では装甲戦車を生身で停止させたりしている。物理が強ければ良いじゃんタイプ


異能を使わない生身の戦闘の実力なら恭介をもしのぎ、徒手空拳での戦闘能力なら作中最強。(※白き女王を(ry )




Facts


◆本作の主人公は城山恭介。かまちー作品の主人公としては珍しい最強系の主人公。
◆しかしメインヒロイン兼ラスボスの「白き女王」は他のキャラクターの能力など霞んでしまうほどに意味わかんないくらい強い
◆白き女王は超あにうえが超々大好き。ただしその超々々好意が超々々々怖い。
◆かまちー曰く、「スペック的には頭打ちに近い主人公・城山恭介は最終的に『彼女』を上回るほど成長することはできるのか?」がコンセプト。





◇主な用語



★三大勢力


召喚儀礼の業界に関与する人間は三大勢力と呼ばれる以下のいずれかの勢力に所属している。
それぞれ未踏級(後述)の一体が肩入れしている。


ガバメント
約60の政府、宗教、多国籍企業の出資によってできた組織。
「正義の味方」「世界の警察」を自称し、現行の法制度を順守する。
一方で様々な派閥が存在し、派閥によっては裏では結構あくどいこともやっていたりする。
『イリーガル』とは敵対関係にある。


イリーガル
およそ330の犯罪集団の寄り合い所帯。
現行の法制度よりも自分たちが決めたルールや掟を重視している。
ガバメント同様に様々な組織や派閥が存在し、それによってルールもバラバラ。
『ガバメント』からはアウトローな犯罪組織とみなされており、両者は敵対関係にある。


フリーダム
三大勢力の一角ということになっているが、実のところは『ガバメント』と『イリーガル』のどちらにも所属していない召喚師達の総称で、組織と呼べるほどのものでもない。
それゆえ『ガバメント』と『イリーガル』のどちらにも手を貸し、取引をしている。
事実上の両組織に属していない個人の召喚士の総称だが、それは逆に言えばこの『フリーダム』のアワードを有する召喚士とはどちらの組織の庇護を受けずとも戦える実力者である証であり、特に高位のアワードを有する者は多国籍連合軍や国際マフィアを敵にしても『単騎』で戦いを挑める実力を有しており、主人公の城山恭介もその一人である。



★被召物(マテリアル)


異世界の住人。いわゆる召喚獣。
下から順に規格級・神格級・未踏級の3つのランクが存在する。
例え最弱の被召物であっても生身の人間では到底太刀打ちできないだけの圧倒的な強さを誇る。
その中でも頂点に立つ存在が「白き女王」。


召喚物は『穢れなき真実の剣持つ「白き」女王《iu・nu・fb・a・wuh・ei・kx・eu・pl・vjz》』のように
名前と音節が記載される。音節の方は鎌池先生は辞書を作ったとのこと。


規格級→カードゲームとかに出てくるような人工的なモンスター(例:スライム、でっかいイカ)。神話級に届かせるために埋め込まれた。
神格級→色々な神話の神。
未踏級→皆、女性系の因子を持ち、名前色と理が入る。異世界のルールの具現化。


規格級、神格級、未踏級は絶対的な差がある。


ブラッドサイン式召喚で図にするとこんな感じ


未踏級(異世界の理)


白き女王=(漆黒の顎)
↑色と法則分配で女王の枷になっている(が女王超強いのでその他連中を振り回す)
その他未踏級(赤の麗人、緑の悪女等)
↑(アップデート)
神話級
↑(100体喚び出す)
規格級


ブラッドサイン式ではどの級であるかの他に音域とコストで強さが決定する。
白き女王が最強なのは未踏級もあるが音域やコストで見た場合、音域:無し(低・中・高がそれぞれ4、極低音が9)でコスト21となるからである。
コストが彼女より上なマテリアルも存在するが音域で見れば全てにおいて無敵であるため女王は最強なのである。


なら、その法則を踏まえつつ影響がない極低音で未踏級マテリアル作って女王倒せば良いんじゃね?
と恭介は挫折しつつも思いつき、そんな未踏級を作り上げる。


★召喚師


召喚術を執り行う人物たちの総称。
『被召物』を依代に憑依させる事で召喚儀礼を執り行う。
召喚師に特別な才能は必要なく、技術と理論を学べば誰でもなることができる。
特に強力な召喚師には第三者の間で勝手に流通する「通り名」が付くことが多い。



★依代


召喚師のパートナーで『被召物』を憑依させるための霊媒。
召喚師と異なり依代になるには特殊な才能(霊媒体質)が必要となってくる。
召喚術は召喚師や依代単独では行うことはできず、契約が結ばれた召喚師と依代のペアで行う必要がある。
召喚術中、被召物に憑依された依代は『人郭』という影のような状態となっており、これを破壊することで破壊された側の被召物が消滅し、召喚師同士の戦いに決着がつく。
召喚師と依代は通常はどちらも人間がなるが、愛歌とホワイトライガーのような例外も存在する。



★アワード


自身の所属する勢力が契約した未踏級の『大三角』から、その召喚師の言動の結果によって魂に直接刻まれる形無き報酬。
一般的に獲得アワードが高いほど腕前が高いと評価されている。
召喚師の間ではアワードが1000になると現世と異界がひっくり返り「向こう」の存在として、神々と立ち並ぶと言われているが、アワードは獲得数が上がる程に獲得難度が高くなる。
獲得アワードが100を超えた辺りから召喚師や依代は一般人に認識されなくなり(正しくは「全力で意識を逸らされる」といった状況に陥り)、目で見ることはできても、視界から外れた途端に存在を忘れ去られるようになる。
ただし、召喚師や依代同士なら問題ない。




★ブラッドサイン式召喚儀礼


作中での召喚師同士のバトルは基本的にこのブラッドサイン式召喚儀礼によって行われる。
ものすごく簡単に言うと変形ビリヤード。


第三の召喚儀礼とも喚ばれる。第一は自己暗示(化粧してひゃっはーとか)、第二は儀式喚び(魔方陣云々)


召喚バトルは対決する召喚師のどちらかが「励起手榴弾」を用いて人工霊場(ビリヤードで言うところのテーブル)を展開することによって始まる。
人工霊場の真中には216個の球体が集まった花弁(ビリヤードで言うところの的球)が存在する。
召喚師は手元にある白棘と呼ばれる球体(手球)をブラッドサイン(キュー)で打つことでこの花弁にぶち当て、花弁を人工霊場の展開時に霊場内部に36か所発生したスポット(ポケット)へと入れる。
スポットに花弁が入ると依代を媒介に被召物が召喚される。


白棘は人工霊場の展開時に召喚師の手前に3個現れ、10秒で1つが手元に補充される。


花弁には高音・中音・低音・極低音の4つの種類が存在し、スポットへ入れた花弁の種類と数によって被召物の種類や強さが変化する。
基本的にはたくさんの花弁をスポットへ入れるほど被召物は強くなり、戦闘の中で召喚師は被召物を強く育てていく必要がある。
戦闘が終わり、人工霊場が消滅して被召物が退去すると被召物の強さや種類はリセットされ、次の戦闘では再び被召物を一から育て直さなければならない。


また、極低音を除いた高音・中音・低音は被召物の属性と密接に関係し、どの種類の花弁を最も多くスポットへ入れたかで被召物の属性が変化する。
この3種類は高音が中音に強く、中音が低音に強く、低音が高音に強いという三竦みの関係になっており、召喚師は常に花弁をスポットに入れ続けることで自分の被召物を、相手の被召物に有利になるように変化させ続け、被召物同士を戦わせる。


例え強い召喚師でも最初は弱いマテリアルを喚びだし、エンドレスなビリヤードをしてどんどん変化させていき、規格級→神格級→未踏級と上げていく。


最終的に相手の被召物のコアである人郭を破壊した方が勝者となる。
負けたペア精神を砕かれ、約24時間の間勝ったペアのいう事を何でも(死すらも)聞いてしまう操り人形と化す。


このようなスポーツのようなある意味ややこしい方法で召喚バトルが行われるのは、人知を超えた力を持つ被召物を安全かつ確実に使役するために研究された結果である。



★励起手榴弾(インセンスグレネード)


ヘアスプレーくらいの大きさの300g程度の金属缶で、起爆すると一辺20mの立方体状の人工霊場が展開される。
励起手榴弾が炸裂した時の接地面が人工霊場の基準面(地面)となり、壁や天井で起爆した場合は、霊場内部の人間は重力を無視して壁や天井に立つことになる。
人工霊場の展開には起爆時に標的を目視することが必要で、標的を目視できなかった場合は起爆しても何も起こらない。
また、炸裂直後に使用した召喚師と依代は物理法則を無視して人工霊場の中心に強制的に移動させられる。
自作するか専門業者に頼ってて仕入れる。



★チェイン


戦闘の決着が付けば人工霊場と被召物は10分ほどで消滅する。
しかし敵撃破直後の90秒間は人工霊場と被召物を連れて移動でき、この90秒の間に敵と接触出来れば以前の戦闘で錬成した被召物をそのまま使役することができる。
これをチェインと呼び、相手は被召物を一から育て直す必要があるので戦闘を有利に運ぶことができる。



★防護円


被召物を召喚すると、依代に憑依した被召物の力の一端を借りて召喚師の周りに防護円が展開される。
この防護円は物理的な攻撃も被召物の攻撃も含めて、あらゆる外的要因を食い止める効果がある。
これにより、召喚儀礼の最中はいかなる存在であろうとも召喚師へ一切干渉をする事はできなくなる。(※白き (ry )



★禁忌


召喚儀礼の中で以下の条件『禁忌』を満たした場合、自身の被召物が『清濁万象を呑み干す「漆黒」の顎《nu・lp・eu・bf・zuh・ei・jkv・iu・a・xw》』という特殊な被召物へ変化し、条件を満たした召喚師自身へと防護円を無視して襲いかかり殺害する。
現時点では禁忌の一と禁忌の三が明かされているが、おそらく禁忌の二も存在すると思われる。


禁忌の一
高音・中音・低音の花弁をそれぞれ同数スポットに落とす。


禁忌の三
自身の白棘を完全に使い切る。




Facts


◆この世界は召喚儀礼という技術、それを扱う召喚師という職業、そのパートナーで被召物を憑かせる霊媒となる依代が存在する。
◆召喚師と依代によって使役される異世界の住人、いわゆる召喚獣は被召物(マテリアル)と呼ばれている。
◆召喚師と依代は『ガバメント』『イリーガル』『フリーダム』の3勢力のいずれかに必ず所属し、この三勢力がせめぎ合っている。
◆ただし、三勢力のいずれもが決して一枚岩というわけではない。
◆召喚師同士の戦闘はブラッドサイン式召喚儀礼と呼ばれる変形ビリヤードのような方法で行われる。
◆ぶっちゃけ細かい設定がよくわかんなくてもノリと勢いで十分楽しめるので最初から理解しておく必要はない。







◇Facts
本作では、章の区切りごとにその章の要点を抑えた「Facts」というページがあり、物語のストーリーや設定、明かされた事実などが箇条書きのような感じで分かり易く纏められている。








Facts


◆追記・修正は白き女王を倒してからお願いします。



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  • さすがかまちー -- 名無しさん (2015-12-08 00:13:15)
  • 項目名の//を半角にしたらバグったので//と全角で -- 名無しさん (2015-12-08 00:14:19)
  • タイトル候補の一つが凄く笑えるんだよな、これ -- 名無しさん (2015-12-08 00:22:36)
  • 一応ジャンルとしてはちょっと変わった俺tueeee系になるのか?  -- 名無しさん (2015-12-08 00:44:12)
  • むしろ俺tueeeに見せかけた実は全く違う代物、という方が正しいかも -- 名無しさん (2015-12-08 00:53:03)
  • 俺TUEEしようと思ったら、もっとTUEEに狙われたでござる -- 名無しさん (2015-12-08 01:12:11)
  • ↑例えが的確過ぎる -- 名無しさん (2015-12-08 01:50:41)
  • 一般人の知らない世界、昼間は学校夜中は異能、などなど正当派の名に恥じない王道学園異能(ただし、白き(ry) -- 名無しさん (2015-12-08 10:40:03)
  • 「お洒落 だよ」 -- 名無しさん (2015-12-08 11:35:35)
  • 赤ん坊のオモチャ感覚でベイビーマグナムを叩き潰す白き女王マジパネェっす -- 名無しさん (2015-12-08 19:50:15)
  • ついに出来たのか、乙 -- 名無し (2015-12-08 20:25:30)
  • ↑3これなあ 三巻最後すげー怖かったわ -- 名無しさん (2015-12-09 17:21:02)
  • あにうえ独占のためにもう一人の自分と殺し合いを女王。独占欲強すぎてあにうえの胃がマッハ -- 名無しさん (2015-12-09 17:27:20)
  • ↑↑読み返すとあにうえたちがみんな道化すぎて涙を禁じ得ない -- 名無しさん (2015-12-09 19:16:07)
  • 第四巻の予告来たな。またあにうえが苦労しそうな内容だなぁ -- 名無しさん (2015-12-09 19:47:45)
  • 4巻はまさに主人公とメインヒロインの共闘って感じの燃える表紙ダナー(棒) -- 名無しさん (2015-12-09 20:36:14)
  • 同じメインヒロインと主人公のツーショットのはずなのに今月のインテリとの圧倒的落差は何だろうw -- 名無しさん (2015-12-11 20:09:23)
  • このラノのあにうえのキャラクターコメントで、「幸せになってほしい」「幸せになってほしい」の二連続から最後の「ドン底まで落ちてほしいw」に泣いた -- 名無しさん (2015-12-12 13:42:03)
  • 4巻も酷かった -- 名無しさん (2016-01-11 15:41:59)
  • ↑×2今巻でドン底まで落とされたよ・・・ -- 名無しさん (2016-01-12 13:54:41)
  • 禁書目録と対になるってリンクしてるとかそういうわけじゃない? -- 名無しさん (2016-01-12 16:43:29)
  • ストーリー的な繋がりは一切ないよ。どっちも王道モノだということを言いたいんだろうけどその割には捻くれてる作品 -- 名無しさん (2016-01-12 17:53:38)
  • 理を担う未踏級が総出でも勝てないとか陛下チートすぎるw。 -- 名無しさん (2016-01-13 13:30:48)
  • おまんじゅう状態で泣きべそかく主人公とか初めて見たぜ -- 名無しさん (2016-01-14 12:12:22)
  • こんな世界はもう嫌だと叫びながらおまんじゅうと化して震える最強主人公が見れる貴重な作品だな… -- 名無しさん (2016-01-15 00:47:43)
  • 4巻読んだがこれは酷い、あんまりだw でもだからこそ先が気になる -- 名無しさん (2016-01-18 20:18:23)
  • あにうえ格好いいけど本当可哀想だなw -- 名無しさん (2016-01-20 18:20:36)
  • 5巻まだかなー。続きが気になる -- 名無しさん (2016-03-07 10:51:27)
  • 1巻見ると陛下ってドSだけでなく、ドMでもあもあるんだよな。 -- 名無しさん (2016-03-19 00:01:22)
  • あー……どこからツッコミを入れれば? -- 名無しさん (2016-03-19 00:31:16)
  • 5巻は過去編か。展開が早いな -- 名無しさん (2016-04-17 19:21:47)
  • 5巻かなり面白かった。本当どうしてああなったのか… -- 名無しさん (2016-06-12 02:29:42)
  • デュエマのカード名かと -- 名無しさん (2016-06-12 20:07:55)
  • 8巻の童女たすけて拒否はほんとやべぇ展開だ……いろんな意味で -- 名無しさん (2018-02-16 03:11:21)
  • オティヌスを片手どころか指一本でどうにかできる系のヒロイン(公式) -- 名無しさん (2018-06-28 23:50:00)
  • 恋人だった5巻でも、恋人に戻った10巻でも、メリーは全巻通して好き好き言ってるのに恭介の口からは一度も「好き」とか「愛してる」とかいう言葉が出てないんだよなあ まあたぶん言わなくても分かる当然のこと、っていうことなんだろうけど 恭介らしくてまたそこがいい -- 名無しさん (2022-02-15 13:04:56)

#comment

*1 とあるシリーズの魔神ですら、本作における神格級。その他のかまちー作品の最強クラスのキャラすらほぼ越えるキャラである。

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