エリック・リカード(悪魔城ドラキュラ)

ページ名:エリック_リカード_悪魔城ドラキュラ_

登録日:2014/10/02 (木) 08:15:51
更新日:2023/12/21 Thu 11:07:14NEW!
所要時間:約 20 分で読めます



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v(ヴァンパイアハンター)系男子 悪魔城ドラキュラ 神童 復讐者 女顔 バンパイアキラー ヴァンパイア・ハンター 夜を狩る一族 美形 悪魔城ドラキュラ ジャッジメント ウインド おやっさん 幽霊 地縛霊 三瓶由布子 リカード一族 リカード家 大中小 キャラデザ変動率№1 魔槍アルカードスピア ギャラリー オブ ラビリンス ちょwwwよくやったwwwwww 悲劇の生涯 蒼鋼の意志 ショタ→イケメン→シブメン 悪魔城シリーズのツェペリ一族 エリック・リカード 福原耕平



最期にお前たち2人の姿を見られて本当に良かった


精一杯生きてくれ…。







エリック・リカードはコナミのアクションゲーム『悪魔城ドラキュラ』シリーズの登場人物。
初出はメガドライブ専用ソフト『バンパイアキラー』。以降も本シリーズにおいて何度か登場しているが、
その度に人物像や物語上のポジションも大きく変化している、波乱に満ちた生涯を送ったキャラクターである。



✝概要✝


1892年5月3日生まれ、スペイン・セゴビア出身。
夜を狩る一族・ベルモンド家の血を引く分家・リカード一族のヴァンパイア・ハンター。


同じベルモンドの分家であり、故あって本家から退魔の鞭・ヴァンパイアキラーを預かったモリス家のように、
リカード家はかつてラルフ・C・ベルモンドと共に戦った魔王ドラキュラの実子・アルカードより
魔槍アルカードスピアを授かり、モリス家を支える宿命と共にこれを受け継いできた。



アルカードからモリス家の力になるようにと託された強大な魔力の宿る槍。『妖槍』とも。


『バンパイアキラー』発表の時点ではキャラクター関連の情報があまり固まっていなかったため、
何故この槍がアルカードの名を持ち、リカード家に伝わっているのか?というのは後の作品群で後付けの説明が為されるまで一切不明だった
(そもそも当時の段階ではアルカードは槍どころか手持ちの武器で戦うキャラクターですらなかった)。
ゆえに、『エリック=アルカードの子孫』説この頃から隠し子疑惑かよ有角…や、
英字幕のスペルが“ALCARDE SPEAR”なので『ただのスタッフのお遊びだよ』説などがファンの間で取り沙汰されていたこともある。


また持ち手同様各作品でまったく外見が定まらないことも知る人ぞ知る特徴で、
過去4度の登場においてすべてのデザインがことごとく一致しないという有様。
魔力の宿る槍ゆえいろいろあるのかもしれない。シリーズ内の時系列を追って解説すると…




Ⅰ.『悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲』


リカード家に渡る前、まだアルカード当人が所有していた時期。セガサターン版限定のアイテムとして登場。
メニューで参照すると、「昔使っていた妖槍」とのこと。『悪魔城伝説』のことを指しているわけではないはずだが…?
通常攻撃は横薙ぎの単発攻撃。コマンド入力でリーチの伸びる長射程突きと多段ヒットする連続突きが発動。
レアアイテムだが盾が装備できなくなる両手持ちの武器の割にさして攻撃力が高いというわけでもない。
外見は小さく蝙蝠の翼を模したような金の柄から穂先が一本伸びている。宝飾もされているが、造りそのものはシンプル。




Ⅱ.『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』


リカード家に渡った後。エリックvsアルカード(From月下以降の時間軸)の対話によると、
槍はアルカードのお手製らしい。また、アルカード本人から「ヴァンパイアキラーには及ばない」と断言されてしまっている。
エリックが小柄であることを差し引いてもかなりのサイズで、穂先から柄までピンク色の金属製。
∞マークを縦にし、左右両脇から天使と悪魔の片翼を一枚ずつ生やしたような異様な意匠を持つ
(『闇の呪印』の主人公・ヘクターの上着の背にある『悪魔精錬士の紋章』にも似ている)。
面妖な槍、略して妖槍・あるいはすごくつかいにくそう
…ひょっとするとエリック少年の厨2マインドの影響で変形したのかもしれない。


使用時は両脇の翼が展開し、十文字鎌槍のように横薙ぎの攻撃にも対応するなど
バンパイアキラー時代を意識したギミックが組み込まれている他、
超必殺技発動時投擲して手放しても光の粒子と化し、再度所有者の手元に召喚される便利な機能が付いている。




Ⅲ.『バンパイアキラー』


ひとつの作品内だというのにパワーアップアイテムを入手する度にガンガン形状が別物に変化していく。まさに魔槍。


初期段階ではハルバ―ドのように小ぶりな斧刃が脇についている細い穂先の槍だが、
第2段階で三叉の槍、第3段階ではさらに長大な槍となり、穂先は1本に戻るが
刺突の瞬間だけ両脇に配されたブレードが翼のように展開するというギミックが付く。
しゃがみ状態で使うと展開せず、リーチも短いが攻撃発生速度はジョニーよりも早くなる。


最終段階では第3段階の穂先に緑色の炎を纏った『火炎残像槍』となり、
最強の攻撃力とエリック専用の究極のサブウェポン『雷電槍』が解禁される。




Ⅳ.『悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス』


ウィンドの課す試練『伝説のヤリ』にて、サブウェポン『ジャベリン』をマスターすると入手できる。
モリス一族のハンターにリカード一族伝家の宝槍が加わり最強に見える。


これまではいろいろとギミックや魔法的な効能といった付加価値で勝負してきた感がある武器だが、
今回は骨っぽく、『純粋に強い武器』というコンセプトを感じる仕様。これといった特殊な属性や専用の技などは無いが、
攻撃力自体は全武器中2位、真の力を引き出したヴァンパイアキラーをも上回る。嗚呼、遠き日の悲願、ここに成る。
デザインは大獣神『恐竜剣ゴッドホーン』の柄を引き延ばしたような感じになっており、蒼い鋼の刀身を金の縁取りが彩る。


ゆえに『バンパイアキラー』で共に主人公を務めたジョニー・モリスとは
家ぐるみの付き合いがある親友同士(エリックが3つ年長)で、その父にしてモリス家で初めてドラキュラ討伐を成し遂げたハンター、
キンシー・モリスとも親交があった。




✝少年期✝
~ 悪魔城ドラキュラ ジャッジメント ~



現段階で最も過去のエリックが描かれた作品。謎の男・アイオーンの手で『時の狭間』に召喚された13人のひとりとして選ばれる。
華奢な体躯を仕立ての良い礼服で包む、まだ声変わりも迎えていない金髪碧眼の美少年。
(CVは国内・海外共に女性声優が当てている。日本語版は三瓶由布子氏)。ファンからの通称はショタエリック。
専用BGMはバンパイアキラー4面のBGM『Iron-Blue Intention』。


驚くべきことにこの時点で魔槍アルカードスピアの継承者として一人前の印可を得ており、
槍術だけでなく魔術においても非凡な才覚を持つ早熟の天才であるという設定。
その背景のせいか表向きは歳の割に大人びた雰囲気を醸し出しており、ほとんど表情を変えずに淡々とした口調で言葉を紡ぐ。


しかし、この時期の彼を一言で表すなら『イヤなガキ』というのが適当であろう。


同じベルモンドの分家であるにも関わらず、リカード家でなくモリス家に聖なる鞭が預けられたことで
二番手に貶められたという僻み根性を募らせ、
退魔の武器の中でも別格の存在である『ヴァンパイアキラー』『英雄・ベルモンド一族』に異常なまでの対抗意識を持っている。


その思いは『最早鞭など無用の長物』『自分の揮うアルカードスピアこそが唯一無二にして最強の武器である』
という傲慢な主張となって表れ、時の狭間においても己の力量を試し・あるいは誇示するために
本来の敵である夜の一族はおろか、シモンラルフといった歴代のベルモンド、
果ては自身の一族に槍を授けたアルカードにさえ見境なく勝負を吹っかけて回るのだった。
エリック坊ちゃんマジ天使の皮を被った狂犬。


子供だと侮られることを嫌っており、常に余裕を見せつけるような態度で振る舞う。口癖は「がっかりだ」。
例外としてマリア・ラーネッドに対してはその力量を高く評価し、興味を寄せている。
彼の耳には『マリアの実力はベルモンドをも凌ぐ』というただの事実風聞が伝わっており、
『子供の身でありながら鞭の力を使うことなく魔王討伐に成功した』彼女の偉業に内心憧れ、目標にしていた節がある。


しかし、勝手に納得してテンション上げたうえ、「ぜひ手合せしたい!」
血相変えてにじり寄ってくるエリックのことをマリアは「エッチ!」の一言で切り捨てている。ざまあwww


キャラ性能的には小柄ではあるが得物が槍なので非常にリーチが長く、攻撃力も高め。
反面移動力がやや遅く、距離を取るより積極的に仕掛けていくことが望まれる♂攻めキャラ♂である。
使い勝手の良い技が多く、初心者が操作するのにも適している。



格闘ゲームというジャンル上の都合からかジャッジメントでは
全体的にキャラの性格がやたら好戦的で尖った感じに改変される傾向があるのだが、
その中でもエリックは“『ぼくのうけついださいきょうのやり』を持ったショタが歴代の有名キャラをボコボコにして俺TUEEEE!!する”
…というメアリー・スー(公式だけどね…公式…なんだよな…)じみた展開からコレジャナイ的な拒否反応が激しい。


しかし、本作ではこれまで描かれなかった彼の子供時代がピックアップされたことで未来の人物像には一切手が加えられなかったため、


「まあこの頃は厨2病だったんじゃない?」「あのオッサンにもこういう時期があったとは…w」


…と若さゆえの過ちという解釈を取り大目に見る向きもあり、
「あのガキンチョがよくこんな立派な人物に成長したものだ」と原作エリックの株が上がる珍現象も一部では起きている。


実際この段階での彼は才能はさておき内面的には未熟そのものであり、不遜な振る舞いも
ベルモンドや鞭に対するコンプレックスや未だドラキュラ討伐という実績を出せていない焦りの裏返しに他ならない。
真の最終ボスであるタイムリーパーを撃破して元の次代に帰還するという結果を出せたことで、
彼も本当の自信と余裕を得、後の成長の下地にできたのではないだろうか。




……そして、彼はまだ知らない。“妖鞭”ヴァンパイアキラーの真なる恐怖と、彼自身を襲う悲劇を。







✝青年期✝
~ バンパイアキラー ~



1917年、25歳。親友・ジョニーと共に第1次世界大戦勃発を裏で操り、戦没者の魂を生贄にドラキュラ伯爵復活を目論む
『ドラキュラの姪』を名乗る女吸血鬼エリザベート・バートリー一味との欧州全土を股に掛けた死闘に臨む。


この時期の彼は経緯は不明だが一時はヴァンパイアハンター稼業から完全に足抜けしており、
芸術を愛する平凡な青年として恋人と穏やかな日々を過ごしていた。


しかし、エリザベートに恋人を吸血鬼に変えられるという非道の仕打ちを受けた怒りからハンターとして目覚め、
アルカードスピアを手に復讐を誓った。この時、かつてのリナルド・ガンドルフィーレオン・ベルモンドがそうであったように、
彼も己の宿命に従い、人外となってしまった大切な人を已む無くその手にかけてしまったであろうことは想像に難くない。



ゲーム内容的にはジョニーと並ぶもう1人の主人公。
実際のプレイではエリックを選択した場合、ジョニーが物語に登場することは一切ないのだが、
後のシリーズでは『共に死線を潜り抜けた戦友』という設定がしっかりと打ち出されている。


当時すでに『悪魔城伝説』の三戦士や『血の輪廻』のマリアのように
ベルモンド以外の出自を持つプレイヤーキャラクターの概念はあったが、
彼とジョニーはスタート時点で完全に同じ条件の下並び立つダブル主人公であり、これはシリーズ内では古今あまり例の無い体制。
(NINTENDO64の『悪魔城ドラキュラ黙示録』シリーズがこれに近い)。


ただ、本作のキャラクター設定は淡白な説明文で語られるのみであり、
この段階でのエリックは旧作キャラ・アルカードの名を冠した槍を操る、謎の多いキャラクターであった。
ゆえに以後のシリーズの描写とも若干の矛盾点がある
(本作では一般人の青年が一念発起してハンターになった、いわゆる『覚醒系主人公』のような描き方がされている。
リカード家はモリス家と共にハンターの使命を次代に伝承していかねばならない宿命があるためこの描写は明らかに変)。


当時のアメリカンらしい近代的でマッチョなタフガイであるジョニーとの対比か、
女性的で古風なイメージを主軸としたキャラ造形が施されており、顔の造作が非常に繊細なのに加え、
ふわっとした質感のブロンドを長く伸ばした髪型と、透き通るような白面にやけに赤く浮かんだ唇から
彼を女性と見間違うプレイヤーも少なくなかったという。
服装は肩に羽織った丈の長いマントと伝統の生脚むき出しコスチューム
…とムチ使いのジョニーよりもよほどベルモンドらしい古式ゆかしいものである。


実際のゲーム画面では手足は長いが体幹は割とがっちりして一目で男とわかるし、髪の色も何故か青緑色である(理由は後述)。
また、後の探索型作品では槍を装備できる主人公も多いが、攻撃時のみ槍のグラフィックが表れるそれらのキャラと異なり、
エリックは常時槍を携えたグラフィックがデフォルトである。




基本的な機動力やサブウェポンの仕様はジョニーと同等。
リーチに優れる槍を武器とすることでジョニーより遠間の敵に攻撃が届く反面、
槍の穂先部分にしか攻撃判定が発生しないため、懐に飛び込まれると対処が難しい。
ただし、地面に立っている状態では正面にしか鞭を振れないジョニーに比べると、
真上及び左右斜め上に刺突を繰り出せる分こちらの方が初心者向けのキャラクターだといえる。


ジョニーのロープフックに当たる固有アクションはスピアハイジャンプ。
しゃがみ体勢で方向キーを下にタメ続け、身体が発光するようになったら準備完了。
この状態下でジャンプを入力すると、槍を使って垂直に大ジャンプが可能になる。
ジャンプ完了までは無敵状態で、槍につかまったまま逆さ体勢から真上に蹴りを入れることで触れた敵にダメージを与えられる。


これを活用することでジョニーでは越えられない壁を飛び越してショートカット攻略も可能。
滞空しているタイプの対ボス戦闘でも効果的で、
地上に降りれば滅多刺し空中に逃げたらスピアハイジャンプで撃墜する
のコンビネーションにより間断なく攻め立て瞬殺することが可能。
後の探索型悪魔城においても、この技を発展させたスキルが多数登場することになる(例:『上に落ちる変態』)。


また、これとは別に攻撃途中に向いた方向の逆に方向キーを入力すると、槍を風車のように回転させつつ方向転換する技が使えるが、
これは見た目の派手さとは裏腹に判定・威力共に貧弱そのもので攻略に役立つテクニックとはいえず、完全に魅せ技である。


武器を最終段階までパワーアップさせることで解禁される究極のサブウェポン『雷電槍』。
ジュエルを一気に8消費することで膨大な量の光弾を全画面に放出し、敵を一挙に殲滅する。
圧倒的な威力と効果範囲から一種のボム感覚で使える必殺技である。



英国・プロセルピナ城で仇敵エリザベートを討ち、復活したドラキュラすら滅ぼしたエリックは、
アルカードスピアを再び封印し、いずこともなく去っていく。
恋人の復讐を果たしたものの、その表情は固く、拭いきれない陰りがあった。


それでも彼はより大きく測り知れないものへと挑み出さねばならない。
後の世で始まる最後の闘いまで夜を狩る一族の使命を繋ぐために…









死闘の果てに見事ドラキュラを倒した2人のヴァンパイアハンター。


だが、その後ジョニーの身に異変が起きる。
最後の戦いの時ジョニーは浅からぬ傷を負ったが、その負傷の回復があまりにも遅すぎたのである。


不審に思ったエリックがジョニーを魔法で調べた結果、
ヴァンパイアキラーは正当な所有者以外がその力を揮えば代価として魂を削り、
それは分家であるモリス家のハンターであっても例外ではないという恐るべき真実が浮上した。


平常時はその力を封印し、リカード一族の者がその力を引き出す鍵となり、
必要な時だけ力を引き出すことで寿命が擦り減るのを防いでいたのだ。


しかし、そうした予防策ではどうにもならない程にジョニーは鞭の力を使いすぎ、
最早彼の夭折は避けられない未来となっていた
(『バンパイアキラー』ジョニー編EDも「闘いはこれからだ!」系であり、果てなき闇との闘争を予期させるものであった)。


後に一子・ジョナサンが生まれ、ハンターとしての使命を伝えねばならない段になったが、
ジョニーは鞭の力を使わずに生き残れるよう我が子を鍛えることを決意し、
エリックには自身の死の真相やヴァンパイアキラーの秘密については息子に教えないよう口止めした上で、
天命を全うし、死んだ。


一方、エリックは傷心から立ち直り家庭を持つようになる。1923年には双子の娘、ステラロレッタが誕生、
彼もまた一族の使命と技を姉妹に伝え、一流のハンターとして育て上げた。






そして同時期、第1次大戦の陰である男が最愛の家族を亡くした。彼は自分からすべてを奪った戦禍の発端である人間そのものに絶望し、
その怨念が嵩じて真祖ヴァンパイアへと生まれ変わった。男の名はブローネル。後の悪魔城城主である。







✝壮年期✝
~ 悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス ~





1944年


ヴァンパイア・ハンター エリック・リカード 死す。


享年50歳




世界中に深い爪痕を残した第2次世界大戦終の最中、報われぬ魂の怨念により突如復活した悪魔城。
その城主はドラキュラでは無く、姦策により魔王の復活を阻みつつ城を横取りしたブローネルだった。


討伐に乗り出したエリックだが、魔王の力の象徴である悪魔城を支配したことで
ブローネルの力は遥かに増大しており、返り討ちにあってしまう。


城へ旅立つ時、エリックは娘たちに「何があってもここには来るな」ときつく命じていたが、
帰らぬ父を心配するあまり姉妹は悪魔城に入城してしまう。探索の果て、瀕死の父を見つけるもその時生じた隙を衝かれ、
エリックの目前でブローネルに血を吸われ、ヴァンパイアの眷属に加えられてしまった。
こうして大切な者を吸血鬼にされる2度目の絶望を味わいながら彼は力尽き、リカード家の系譜もここに絶えた。


しかし、絶命する寸前に彼は魔力で己の魂を城に繋ぎとめることに成功する。
地縛霊となった彼は城内の魔物や悪霊の影響を受けずにいられるが、
その代償として結界を張った部屋から外に出ることができなくなってしまった。


己の意志を託すに足る次世代のハンターを待つエリックの前に現れたのが
教会の依頼で悪魔城の調査に派遣されたジョニーの息子、ジョナサン・モリス
天才的な資質を持つ魔法使いの少女、シャーロット・オーリンのコンビだった…





以上の顛末で『本編開始前に死亡した先代主人公の幽霊』という衝撃的な形での再登場を果たす。
担当CVは福原耕平氏。当初は『ウインド』という偽名を名乗っており、素性を明かすのは中盤。
ジョナサンらがヴァンパイアとなったリカード姉妹と交戦した後である。


壮年といえる年齢にさしかかっているが実年齢の割にはかなり若々しい。
ハンサムな男性なのは変わらないが、服装は羽根つきの帽子にロングコートと
ハードボイルドな雰囲気にものに変化している。


幽体ゆえに青一色のグラフィックであることに加え、
手にした長い髪といったエリックを象徴する記号が無くなったこともあり、
『バンパイアキラー』の続編にあたる作品とはいえ、初見でウインドの正体を見破れたプレイヤーは
ほとんどいなかったものと思われる。


ゲーム内ではジョナサンたちに試練(一種のおつかいイベント)を与え、
それをクリアしてみせることで生前彼が会得した技や魔法、入手したアイテム等を授けてくれる。
クリアするほどに選べるスキルが増え、通常では手に入らないレアアイテムもゲットできる有難い存在。


ストーリー的にも彼の言葉によりこれまで触れられなかった
モリス家やリカード家の宿命についての公式設定が明らかにされるなど重要な役回り。
ジョナサンがブローネルを討つ過程でヴァンパイアとなった娘たちが斃されることには覚悟を決めている。


また、浄化の魔法『サンクチュアリ』をシャーロットが習得し、
姉妹を人間に戻すことに成功しても、一族のハンターとして使命を全うすることを優先させるために
自分から娘に会おうとしなかった(姉・ステラも同様の判断をしている)。
結局親子が対面できたのは、ジョナサンとシャーロットが悪魔城を落とした後だった。


城そのものと魂を結び付けていたため、その崩壊と共に消滅する運命にあったエリックだが、
その間際に2人の若きハンターに感謝の念を伝え、娘たちに冒頭の台詞をかけ、消えていった。











✝余談✝


★『バンパイアキラー』で、実際のゲーム内のグラフィックでは青緑色の髪なのにOP/EDの画像ではブロンドになっている。
これは元々緑髪だったのを、途中からカラー指定が金髪に変更となったが納期に間に合わず部分的にしかカラー変更ができなかったかららしい。
ジャッジメントで描かれた過去の彼が金髪碧眼なので、公式もそれで落ち着いたか…?と思わせておいて、
『ギャラリー』における生前のウィンドを描いた公式イラストでは濃いグレー系の髪色になっている。
生涯徹してとにかく容姿が落ち着かない人である。



★公式ではウインド=エリックの享年は50歳とあるが、本来の生年月日から計算すると52歳になる。スタッフやっちゃったな!



★『ギャラリー』では若きハンター達を導く師匠格として様々な奥義を伝授してくれるエリック。
しかしTASにおいてはイベントや会話シーンは速攻で飛ばすべき要素にすぎず、
神速で城内を蹂躙するバカップルと化したジョナサン&シャーロットは彼の言葉をろくすっぽ聴きもせずに
技やアイテムを巻き上げていく。この時、エリックに話しかけた時の挨拶「調子はどうだい?」と、
試練をクリアした際の賛辞「よくやった」がスキップされた結果くっついてしまい
「ちょwwwよくやったwwwwww」という空耳になることがプレイヤー間でネタになり、
以降も悪魔城TAS関連での賞賛の言葉として定着することになったのだった。
なお、このセリフ自体はクエストの報酬を受け取る際に「○○を手に入れた」と表示されている時にスタートボタンを押してクエスト画面から抜けると報酬をまだ受け取っていないものと扱われるバグを利用して報酬を不正受給するプレイヤーであればよく耳にするものである。



★悪魔城シリーズのグラフィッカー・しずもん氏の手掛ける公式4コマ漫画では
回復魔法の伝授をエサにしてシャーロットにシスターのコスプレを強要したり(ただしゲーム内でもシスター系の装備一式を装備していないと教えてもらえない)、
体力増強の代わりにケーキを集める試練をさせておいて2人が苦労して持ち帰ったケーキを見るなり
「でも俺今甘い物って気分じゃないから・・・」「やっぱ肉持って来い!!(以前の体力増強の試練がステーキの入手)」
と言い放ったりと我儘放題のフリーダム地縛霊と化している。


ただ、別の4コマでは似たような流れで2人を食材集めに奔走させておいて、
オチのコマでその食材を使ったオムレツを作って「食え」と振舞うなど憎めないところも。







こんな項目しか建てられないの?がっかりだな


…………


次の試練だ。誰が見ても納得のいく追記・修正をしてみせろ

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  • ちょwwwよくやったwww,ちょwww上出来だwww -- 名無しさん (2014-10-02 08:35:25)
  • シリーズ内で綺麗に子供→青年→親父と人生のピースが揃ってるんだよな。足取りを追うのが凄く楽しかった。 -- 名無しさん (2014-10-02 08:38:38)
  • こいつのtas動画あったつけ -- 名無しさん (2014-10-02 10:23:21)
  • ↑ある。今ほど派手ではないが『アタランヨオリンピック槍投げ/棒高跳び選手』や、最終段階まで強化した槍の穂先が燃えてるところから『聖火ランナー』の称号で親しまれている。 -- 名無しさん (2014-10-02 10:29:23)
  • なお、バグにより報酬アイテムは詐取される模様 -- 名無しさん (2014-10-02 11:06:36)
  • ちなみにアルカードスピアの元の所有者が主役張った「月下の夜想曲」のEDテーマのタイトルが「I AM THE WIND」。 -- 名無しさん (2014-10-02 14:46:38)
  • 個人的には「エリック・リカードこそアルカード本人だった」説を推したい。MDのバンパイアキラーは今の悪魔城シリーズの設定ベースである「月下の夜想曲」が登場する前の作品だし。 -- 名無しさん (2014-10-02 23:50:36)
  • ↑それ面白いな。歴史が統合される前の方があれこれ想像する余地があったことは確かだ。古いファンサイトとか廻ってるとたまにブッ飛んだ妄想があって楽しいw -- 名無しさん (2014-10-03 02:17:57)
  • バンパイアキラーはエリックもジョニーも武器や技が派手で好きだ -- 名無しさん (2014-10-03 13:55:52)
  • クソガキ時代にシャーロットと出会ったら背伸びしたがり同士面白い関係になったかもしれないw -- 名無しさん (2014-10-12 15:33:32)
  • 少年→青年→壮年(→死)と生涯の全てが描かれたキャラも悪魔城では珍しい。GoLでは教官ポジだったこともあって結構感情移入できたキャラだなぁ。 -- 名無しさん (2015-02-20 00:30:59)
  • 海外版のバンキラはグラが修正されて男らしくなった模様 -- 名無しさん (2016-11-12 16:53:02)
  • アルカードスピアも常に使い続けていたら夜の一族となるとかあるのかもな。 -- 名無しさん (2018-10-11 21:03:29)
  • ヴァンパイアキラーと同様に多用したらなんだかのデメリットとかがあるかもな。 -- 名無しさん (2021-10-07 20:26:10)

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