登録日:2014/07/31 (木) 07:28:15
更新日:2023/12/19 Tue 11:16:20NEW!
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Fus
[力]
Ro
[均衡]
Dah!!
[圧力!!]
シャウトとはThe Elder Scrolls V: Skyrimに登場する魔法の一種である。
◆概要
「スゥーム」、または「声の力」等とも呼ばれる古代魔法の一つ。
作中でもキーパーソンであり強敵でもあるドラゴン達の用いる独自の言葉「ドラゴン語」。その一言一言には時に天変地異を起こす程の絶大な魔力が秘められていて、唱えれば様々な力を使用者に齎すとされる秘術中の秘術。
元々ドラゴンとそれに従う古代の支配者集団「竜教団」により独占されていたが、やがて彼らの多くがこの力を背景に専横を始めそれに怒った人々との間で戦争が起きた。
無論当初は圧倒的な力を誇るドラゴンとシャウトの使い手がゾロゾロ居る竜教団が遥かに上であったが、その現状を嘆いた九大神の一柱・自然の女神キナレスが自らあるドラゴンの一匹を説得した事で反乱を起こした人間達にも伝えられ、結果はドラゴンの長「アルドゥイン」を時空間の彼方へ放逐、及び竜教団の敗北と言う逆転劇に終わる。
しかし今度は声を得た者達同士の争いが次々と勃発、やがて地形が変わる程の戦いが毎日の如く起こるようになると言うトンデモ事態に陥った。
この現状を見かねた当時最高のシャウトの使い手の一人、ユルゲン・ウィンドコーラーが苦悩の末シャウトを広く伝えるのを止めるべきだと提案。それに反対する他の達人達の声を敢えて「瞑想」と「沈黙」を以て打ち破り、現在に至るのである。
◆シャウトの修得、及び使用するには
上述したように絶大な力を誇る術だが、当然ながらそんな易々使える代物では無い。
まずキッカケとなるドラゴン語に込められてる魔力があまりにも強すぎて、普通に唱えても並の人間には全てを引き出しきる事は無理。
故に使いたければ生涯を費やす程の厳しい修行を積まねばならず、そうしても覚えられるのは良くて片手で数えられる程度と言う有様である。
…只一つの『例外』を除けば。
産まれながらにして九大神の主神、竜神アカトシュの加護を受けし者。
『人』の身体でありながら『竜』の魂を持つ「ドヴァーキン」と呼ばれる者ならば見て、聞いて、そして覚えるだけでシャウトを自由自在に扱いこなせると言われている。
◆システム的な話
ゲーム上では主に『言葉の壁』なる、ドラゴン語で文章が刻まれた壁面から取得する事になる。
シャウトは三つの言語から成り立っているが、壁から覚えられるのは基本的にそのうちの一言だけ。(例外はあるが)
更に覚えただけでは使う事が出来ず、真に力を発揮させる為には一言一言にドラゴンの魂を込めねばならない。
そのため覚えたてのシャウトは、ドラゴンボーンの旅路で襲いかかってくるドラゴンを倒して手に入る、ドラゴンソウルを消費してアンロックすることになる。
その系統の言語を1つでも覚えてアンロックすればシャウトは使用可能。同じ系統の新たな言葉をアンロックするとチャージ段階が増え、効果が大きくなる。
一言だけでも十分な力があるものが多いが、やはりそのシャウトの系統の言語を三つ揃えて使った時こそ真価が発揮される。
ゲーム本編では吹き飛ばし、高速移動、ドラゴンブレスの如き炎や冷気の放射、自己強化、無差別範囲攻撃、霊体化、天候変化、味方の召喚など様々なシャウトが登場する。
一応分類上としては魔法であり、故に一部の魔法スキルの効果が適用される物も。
また魔法との大きな違いとしてマジカ(つまりMP)を消費しない代わりに、一言でも発すると次に発動するまでのクールタイムが発生する。
当然シャウトをフル出力で使う、或いは元が極めて強力なシャウトは一言だけでもクールタイムが長くなり、最大だと一度使えばゲーム内時間で半日はシャウトが使えなくなる程。
一応ベッド等の時間経過手段や、アクセサリー等でタイムの短縮は可能。
しかしながらそれらのデメリットを差し引いてもその効果は強力であり、本作に登場するダンジョンの中にはシャウトの助け無しには攻略しきれない、または出来ない場所も数多い。
◆主なシャウト
- 揺るぎ無き力
トレイラーで叫んでたのがこのシャウト。Fus(力)・Ro(均衡)・Dah(圧力)の三言で構成される。
ドヴァーキンということを知らないまま、プレイヤーが最初に取得することになるシャウトでもある。
唱えると『声』そのものが純粋な力の塊と化して放たれる。アニオタ的に言えば螺旋丸。
一段目では当たった相手を大きく怯ませ、二段目では範囲と射程が広がりより多くを、そして三段目まで使えばマンモスやドラゴンみたいな超大型モンスターでもない限り、食らった相手は突風に吹かれた枯れ葉の如く軽々と吹き飛んでしまう。
シャウト自体が与えるダメージは微々たるものだが、何よりその物理演算の押しつけ吹き飛ばしによる高い使い勝手が魅力。
崖っぷちや櫓の上に居る敵におもむろに放って落下させる、囲まれた時に文字通り突破を図る等、迷ったら取り敢えずコレをセットして溜め打ちすればまず問題は無い。
- 旋風の疾走
Wuld(旋風)・Nah(暴風)・Kest(大嵐)の三言で構成されるシャウト。
疾走と名の付くように移動用のシャウトで攻撃力は無い。
唱えると前方へ超高速で移動。そのスピードは風と言うよりは最早ワープの域。アニオタ的に言えばゼロシフト。
使う言葉が増える程より距離が伸び、更に発動中は重力や下り坂・崖を無視して空中でも真正面へと突っ込むので、崖から崖へ『駆け抜ける』と言う芸当や、普通に走るだけでは間に合わない時限式のトラップを突破したり、魔術師や弓使い等引き撃ちをして来る相手へ一瞬で距離を詰めて攻撃等、用途は多岐に渡る。
勿論使い所を間違えたら崖から転落死したり、距離を取るor他のシャウトを使うつもりがうっかりやらかして逆に肉迫しフルボッコにされたりと暴発が怖い。
- ドラゴンレンド
Joor(定命の者)・Zah(有限)・Frul(一時)の三言で構成されるシャウト。
このシャウトはドラゴン達では無く、それらと戦った古代人達が編み出した。
元々ドラゴンは不死の存在で並みの方法では倒す事が出来無いが、同時に不死であるが故に時や限りと言った概念が理解出来ない。
その点を突き、一時的にではあるが無理矢理定命の概念を与えてその力を大幅に弱らせる事で、人でもドラゴンに対抗出来るようにしたのがこの『対ドラゴン専用』シャウト、ドラゴンレンドである(ゲーム中では一応使わずとも倒せるが)。
唱えると青白い巨大な光の玉が放たれ、これをドラゴンが喰らうと同じ色のオーラに包まれ飛行能力を失い、強制的に地上へ引きずり下ろせる。
ドラゴンの大きなアドバンテージである空中からの攻撃を封じられるため、コレを覚えるとドラゴンが一回り小さく見えると言われる程。
ただしドラゴン以外には効果は無い。人どころか鶏や山羊と言った家畜にすらレジストされる。
- ストームコール
Strun(嵐)・Bah(天罰)・Qo(稲妻)の三言で構成されるシャウト。
上述した時に天変地異を起こす程と言われる力を秘めるシャウト。
その具現の一つであり、唱えると忽ち天候が激変して大嵐が発生。その空から降り注ぐ落雷で辺り一帯を無差別攻撃する禁断の秘技。
フル出力で放てば落雷の威力は下位ドラゴンを数発で焼き殺す程になるが、前述の通り落雷のターゲッティングは無差別である為、通常仕様だとうっかり街中で放てば忽ち大罪人の出来上がり。
味方のいない屋外でしか使えないため、山賊が潜む砦に突入する際に放って見張りを一掃するなど、
強力過ぎるが故に使い方が限られると言うシャウトの本質を端的に表したような術である。
◆主な使い手達
- ドヴァーキン
ヒトの肉体に竜の魂と血脈を秘める特別な存在。先述の通りTES5のプレイヤーの分身たる主人公もドヴァーキンの一人。
そもそもドヴァーキンと言う呼称自体ドラゴン語でDov(竜)・Ah(狩る)・Kiin(子供)、つまり生まれながらのドラゴンハンターである事を意味する(人間語だと「ドラゴンボーン(竜の血脈)」になる)。
最終的には天候はおろか時間の流れすら我が物にしたりと歴代TES主人公らに負けず劣らずのチートな存在になる。もっともそれをどの様な形で使うかはプレイヤーの裁量次第。
- グレイビアード
スカイリム地方に存在する、タムリエル一の標高を誇る霊峰『世界のノド』の中腹に寺院ハイ・フロスガーを構え暮らすシャウトの修行僧達。
その力の程たるや彼らが耳元で囁くだけで常人なら耐えきれず死に至り、全員で一斉にシャウトで予言を行った時は世界のノドの麓にあった村が丸々一つ壊滅してしまったという伝説がある。
元はユルゲンとその考えに同調した者達が興した組織であり、現在でもリーダー格のアーンゲール師を筆頭に下界の事に関しては完全中立の姿勢であり閉鎖的。
しかし主人公に対してはシャウトの加護を受けし者として迎え入れ、時には直接シャウトを伝授してくれたり言葉の壁のある場所を教えてくれる。
- ウルフリック・ストームクローク
TES5のスカイリムにて起きている内乱の一端を担う、ノルド人至上主義を掲げる過激派『ストームクローク』の首魁。
かつてはグレイビアードらの元でシャウトを学んでいたが、次第にその完全中立の姿勢をもどかしく感じるようになり、最終的に袂を別った。
その後はスカイリムの中でも最も歴史と権威のある街『ウィンドヘルム』の首長に収まるも、それまでスカイリムを統治してきた帝国が戦争に実質敗れ、その停戦協定として結ばれた条約・白金協定の中に「タロス*1の崇拝を禁ずる」という項目がある事に強く反発。
当時スカイリム全土の王であり盟友でもあった上級王トリグに決闘を申し込み、学んだシャウトの力を交えて彼を一方的に殺害。強引に上級王を名乗り賛同者らと共に帝国とアルドメリ自治領に反旗を翻し、スカイリムの内戦を始めた。
一時は追い詰められた末に帝国側に捕縛され、別件で捕らえられた主人公と同じく処刑されかけるも現代に蘇ったアルドゥインの手により難を逃れた。
プレイヤーは選択次第で彼に迎合しスカイリムの独立を狙う事もあれば、帝国側に付きその野望を打ち砕く事も。
- ドラウグル
TES5に於けるアンデッド系モンスターの代表格。主に古代ノルド人の遺跡や墓地で戦う事になる。
かつてスカイリムを支配していた竜教団を始め古代ノルド人達が死後も自分達の眠る場所を自分達で守るべく、防腐処理や魔術等を用いて保存した死体。
見た目は正に『骨と皮』と言った感じであるが寒冷湿潤な環境であるスカイリムの地という事を考慮すると死蝋、ないしはそれに限り無く近いと思われる。
しかし侵入者を察知すると自力で寝台や棺から起き上がり、重たい武器を振るいあまつさえ魔法やシャウトまで使える程の良好な保存状態には古代ノルド脅威の技術を感じざるを得ない。
特に雑魚ドラウグルの中でも最高格の「ドラウグル・デスロード」は下手なダンジョンボスより桁違いの強さを誇り、揺るぎ無き力を始めとしたシャウトも多用、それが人海戦術で襲い掛かってくるのでプレイヤーがかなり育った頃にそうした遺跡へ忍び込み生還する為には、それなりのスニーキング技術を身に付け、戦いを避けるなり先制攻撃をするなどが重要になってくる。
勿論、正面から倒せるならそれでも良し。
普通のドラグウルが持っているのはたいてい鋼鉄装備の安価なコンパチだが、デスロードだと高価な武具類が狙えるので懐を潤すのに一役買ってくれる。
- パーサーナックス
グレイビアードらが『師』と仰ぐ存在。
その正体は世界のノドの山頂に住む一匹の老ドラゴン。プレイヤーとはグレイビアードを通して接触を図ってくる。
彼こそがかつて竜戦争時代、女神キナレス直々の説得を受け反乱軍側に寝返りシャウトを広めたドラゴン。 それまでは竜語でPaar(野心)・Thur(大君主)・Nax(残酷)と綴る名の通りアルドゥインの右腕として残虐非道の限りを尽くし恐れられていた。
現在は長きに渡る瞑想の日々によりドラゴンとしての力は衰えに衰え、角が片側欠け翼はボロボロだが静かな、そして決して押し付けがましく無い威厳ある語り口と相まってその姿は他のドラゴンにはない、不思議な高潔さを感じ取る事が出来る。作中でも屈指の人格者。
アルドゥイン復活を悟った彼はグレイビアードに新たなドラゴンボーン…つまりプレイヤーを召還させ、試練を科してその力を試し見極めた後にアルドゥイン打倒の鍵となるシャウト・ドラゴンレンドの存在とそれを覚えるにはどうすべきかを教えてくれる。
長話好きでありプレイヤーが彼の元へ初めて訪れた時も久々の来客だと喜びつい耽ってしまうが、指摘されると素直に謝ったりと割と茶目っ気もあり、しかもその長話に最後まで付き合ってあげるとお礼に特別な能力をプレイヤーに授けてくれる太っ腹な爺ちゃんドラゴン。
ちなみに英語版声優がチャールズ・マーティネー、つまりマリオファミリーなことでも有名。
しかしそこはTES。選択次第ではこの『賢者』とも言えるべき存在を手に掛けてしまう事が出来るようにも仕向けられる展開が待っている…が、それを選んだドヴァーキンは果たしてどれ位居ることやら。
- アルドゥイン
全てのドラゴンの頂点に立つ存在。
九大神アカトシュが最初に創造したドラゴンであり、TES5本編に於けるラスボス。
故に己の力に絶対の自信を持っており、それが高じるあまり「世界を喰らう者」の二つ名を持つ邪竜にまで身を堕としてしまう。
竜戦争時代には竜教団のトップとしてドラゴンや従う無数のシャウト使いらと共に、反乱を起こした人間達を一方的に屠っていたが腹心のパーサーナックスが裏切りシャウトを伝えた事で事態は急変。
反乱軍側の決死の作戦により世界のノド山頂まで追い詰められ、おびき寄せられたアルドゥインは「黄金の柄のゴルムレイス』『古きフェルディル』『隻眼のハコン』の三人ーパーサーナックスから最初にシャウトを授けられた者達と対峙し、彼等が編み出したシャウト・ドラゴンレンドをその身に受け力を弱められる。
しかしそれでも抵抗し遂にはゴルムレイスを喰い殺して一矢報いるが、フェルディルが密かに持ち込んでいた星霜の書により時空間の彼方へ飛ばされると言う形で敗れ、遂に戦争は一旦の終結を見た。
だが実際は時空間の中で時を待ち続けていただけであり、そして現在内戦によって多くの戦士の命が失われつつあるスカイリムへ満を持して再来、再び己とドラゴンらによるスカイリムの支配を企む。
原初のドラゴンなだけあり揺るぎ無き力を始めとしたプレイヤーが使えるシャウト以外にも、死んだドラゴンを蘇らせたり濃霧の壁を作り出し行く手を阻む。更には隕石を落としたりする専用のシャウトまで使うなど並みのドラゴンの比では無い底知れぬ力、更に消耗しても時空間を通り勇敢なノルド人達が死後、その魂が赴く霊界『ソブンガルデ』へ襲来しては彷徨える魂達を食らって力にする等死者への冒涜たる行為も平然と行う。
しかし一度認めた相手には素直に「強くなったな」と評価を与えたりする等、ドラゴンとしての高潔な心は残っているかもしれない。
追記・修正はシャウトしながらお願いします。
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- TESシリーズの項目もそうだったが、作るときは新規登録申請と、テンプレを消さないで作ってくれ。 -- 名無しさん (2014-07-31 09:39:13)
- 五月までざっと遡って見たが、新規の申請はされてないっぽいな。この場合どうなるんだ? -- 名無しさん (2014-07-31 16:39:03)
- 内容が幾つか間違ってるから修正したいんだが、まだまずい? -- 名無しさん (2014-07-31 23:31:18)
- トシコシダ!! -- 名無しさん (2022-02-08 13:28:12)
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