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更新日:2024/03/18 Mon 20:12:50NEW!
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『謎の凶器殺人事件』とは、かつて「名探偵コナン」において江戸川コナンが解決した事件のうちの一件。
1997年4月7日にテレビアニメ53話として放送された、原作漫画には無いアニメオリジナルエピソードである。
脚本は古内一成氏が担当。
以下、ネタバレにご注意ください。
【あらすじ】
ある日の夕方、コナン・蘭・小五郎は近所を散歩中に、道端で小鳥が横たわっているのを発見する。
小鳥は死んではおらず怪我もしていなかったようだが、小鳥はすぐに目を覚まし、そのまま飛び去ってしまう。
妙な小鳥だと思う一同だったが、そんな中で近くのマンションから女性の悲鳴が響き渡った。
そのマンションは今月いっぱいで取り壊しになる予定で住居者が2軒しかなく、玄関はオートロックが掛かっていて普通の人は入れないようになっていた。
小五郎たちが現場に駆けつけると、ベランダではこのマンションのオーナーである不動産会社NEED社長・井本龍介が後頭部を殴られて殺害されていた。
すぐにコナンたちの通報で駆け付けた目暮たちが事件の捜査を開始。
玄関以外は出入りができない環境になっていたため、容疑者は3人に絞られた。
容疑者3人は、それぞれが井本を殺害する動機を持っているが、はたして事件の真相は――。
【事件関係者】
- 井本龍介(いもと りゅうすけ)
声:田中正彦
不動産会社NEEDの社長。現場となったマンションのオーナー。39歳。
健康のために朝夕マンションのベランダで太極拳をやっていたが、太極拳をやっている最中に何者かに襲われて殺害されている。
死因は後頭部を殴られたことによる脳挫傷であり、小五郎は凶器を現場にある植木鉢だと推測している。
また、ベランダの格子には真新しい傷がついており、何でついた傷かは判明していない。
容疑者達からの話では、自分を仲人をしてくれた元上司に自分は関係ないと借金の申し込みを断ったり、違法スレスレの方法で店を乗っ取ったりと、あまり褒められた人物ではなかった。
- 井本貴子(いもと たかこ)
声:寺内よりえ
井本の妻。死体の第一発見者。37歳。
ベランダで龍介の死体を発見して悲鳴を上げた後、マンションの玄関まで助けを求めに来ていた。
井本とは離婚訴訟中で別居しており、慰謝料について揉めていたという。
17時5分過ぎに、井本と慰謝料についてもう一度話し合うために来ていた。
井本の部屋に来た時には、井本はベランダで太極拳をやっていて、貴子も井本に声を掛けなかった。
だが、トイレで席を外し、戻って来てからベランダを覗いたところ、井本が死んでいるところを発見したという。
トイレで席を外していたのは2分間だけであり、井本が殺されたのは17時8分頃だと推測されている。
- 土橋哲夫(どばし てつお)
声:上田敏也
輸入雑貨会社の社長。井本の元上司であり仲人もしていた。55歳。
コナン達が現場に駆け付けた時にはすでに現場に来ており、現場で立ち尽くしていた。
土橋の会社は現在潰れかかっており、井本に何度も借金を申し込んでいたが断られていたという。
井本とは17時に会う約束をしており、16時58分にマンションに入った。
今回、井本のマンションに来ていたのも、もう一度借金を申し込むためであり、今回も井本に断られたという。
そのため、マンションの屋上に来て自殺をしようとしたが、自殺を思いとどまり屋上でぼんやりと立っていたところ、貴子の悲鳴が聞こえたため、現場となったベランダに駆け付けたという。
また、土橋が屋上にいた時に、井本のベランダから「カーン」という、ベランダの柵を叩く金属音を聞いたと証言している。
- 寺沢紀夫(てらさわ のりお)
声:仲野裕
マンションの住人。元・釣り具店店主。43歳。
ゴルフの練習からの帰り際にマンションの玄関でコナンたちと遭遇して、一緒に現場に駆けつける。
かつて、井本に釣り具店を法律スレスレの汚い手を使われて、乗っ取られていて、井本を恨んでいた。
16時50分にゴルフの練習のためにマンションを出て、17時12分ぐらいにマンションに戻ってきている。
だが、管理人の辻からは、ゴルフの練習にしては早く帰ってきたと思われていた。
その理由は「気が変わった」からと怪しかったが、現場にいなかったことから犯行は不可能だと考えられている。
- 辻
声:中嶋聡彦
マンションの管理人。
コナンたちが貴子の悲鳴を聞いて駆けつけた時には管理人室におり、悲鳴は聞いていなかった。
容疑者の入出記録をつけていたのでそれを証言している。
なお、中の人は後の警視庁鑑識課鑑識官を演じている。
【主要人物】
ご存知主人公。
今回は腕時計型麻酔銃を使用せず、小五郎を誘導して自力で解決させるように動いている。
恐らく本当の犯行現場に皆を誘導する為だと思われるが…。
ご存知蘭姉ちゃん。
今回は現場に同行しただけで、目立った活躍はしていない。
ご存知迷探偵。
貴子と土橋のどちらかが犯人だと考えて推理している。
ご存知警部殿。
今回の事件の担当でもあり、小五郎だけでなくコナンの意見も聞き入れながら捜査を行う。
【その他】
- 小鳥
コナンが道端で発見した小鳥。
意識を失っていたようであり、目を覚ましてそのまま飛び去ってしまった。
この小鳥が倒れていた場所が、今回の事件の謎を解くカギとなっている。
【以下、事件の真相】
笑ったんですよ…彼は…
- 寺沢紀夫
この事件の真犯人。
今回、寺沢が使用したトリックは、30m離れた廃ビルの屋上から、井本の後頭部に釣り糸の先にくくりつけた錘を投げ釣りでぶつけて殺害するというトリックだった。
寺沢はゴルフの練習だと言ってマンションを出た後に、廃ビルの屋上に向かい、凶器として用意した投げ釣り用の竿を準備。
井本がやっている太極拳は動作が遅い上、狙いを定めやすく、井本が廃ビルから背中を向けた瞬間を狙って実行した。
後はマンションに戻り、井本を殺害する動機を持っていても、自分には犯行が不可能であると思わせようとしていた。
だが、寺沢にとって予想外だったのは、錘を廃ビルに引き戻す時に、ベランダの柵に錘が当たったことにより柵に新しい傷ができたこと。
土橋が証言していた「カーン」という金属音は、柵に錘が当たった時の音だったのである。
さらに、錘を戻す時に飛んでいた小鳥にぶつけてしまうというアクシデントまで発生した。
コナンが見つけた小鳥は、ちょうど廃ビルと井本が倒れている場所の中間点で倒れており、小五郎は脳震盪で倒れていたと推測している。
小五郎はコナンのヒントを見て、この廃ビルから投げ釣りの方法で井本を殺害したと推測した。
そして、廃ビルの屋上から、オーバースローで竿を振った時に付く足跡を発見して、トリックを確信したのである。
投げ釣りが得意な人物として小五郎は寺沢だと確信して、寺沢の靴と残っている足跡を照合すれば一致すると話した。
また、コナンは廃ビルの屋上から竿抜きを発見しており、竿抜きは手袋では使用できず、犯人の指紋が残っていると言われ、寺沢は犯行を自供している。
なお、指紋が残っている竿抜きを忘れるという大ポカをやってしまったが、何故残したのかは触れられていなかった。
殺人を犯したことによる動揺で持ち帰るのを忘れたのか、この殺人方法が見破られる訳ないと思ったのかもしれない。
事件の動機は、自分の釣り具屋を違法スレスレの方法で潰された挙句、自分にとって大切な竿を壊されたから。
井本は、釣り具店を潰してファッションビルを建てようとしており、寺沢は平社員でもいいから店は潰さないで欲しいと頼み込んだ。
だが、井本は「魚なんか釣って何が楽しいんだ」「やっている奴の気が知れない」と言いながら、寺沢の大切にしていた竿を目の前で踏み潰して壊したのである。
そのことが許せずに井本を殺害したと涙を流しながら話し、警察に逮捕されている。
釣り具店を乗っ取ったり、釣竿を壊した井本を憎む気持ちは理解できないことも無いが、釣り竿を凶器にするのは同情の余地があるとは言い辛い。
- 井本龍介
寺沢の釣り具店を馬鹿にしただけでなく、わざわざ寺沢の大切にしていた竿を壊したことで殺されてしまった被害者。
だが、彼もまさか太極拳をしている最中に30mも離れた廃ビルから投げ釣りで殺されるとは思わなかっただろう。
なお、寺沢の回想で「魚なんか釣って何が楽しいんだ」「やっている奴の気が知れない」と言っているが、この話が放送された数年後にバス釣りブームが巻き起こる。
釣り具店跡にファッションビルを建設する予定だったそうだが、流行ものを見抜く才能は無かったと思われるので、仮に建設が実現していたとしても流行について行けず、客にはすぐに飽きられていた可能性もある。
- 毛利小五郎
コナンにヒントを貰いながらも、今回は珍しく頓珍漢な推理をせずに自力で事件を解決した。
事件解決した次の日、今度は3人で釣堀で釣りをしに来ていた。
蘭に褒められて調子に乗る小五郎だったが、同時にコナンが自分にヒントを与えたのではないかと疑っていた。
だが、その直後に魚を釣ろうとしたコナンにぶつかり、小五郎は釣堀の池の中に落ちてしまった。
そして、池に落ちた小五郎は、コナンの行動を見ながら「そんなわけないか」と考えなおしていた。
- 江戸川コナン
前述のとおり、麻酔銃を使わず小五郎を誘導し事件解決に導いた。
麻酔銃を使わなかった理由は語られてないが、
廃ビルからマンションに移動する必要があったためと思われる。
【余談】
コナンのみならず、こういった推理ものは真似をされないよう、犯行トリックが現実には実行不可能であったり、成功確率が著しく低いものがほとんどである。
推理小説家の中にはわざと毒物の成分を誤記しているものもあるとか。
今回の事件もその極致ともいうべき事件であり、30mも離れた廃ビルから投げ釣りで井本を撲殺するというコナン史上ありえない殺人方法を使用している。
小五郎は寺沢のトリックに対して練習すればできると断言しているが、そんな超人技は通常では不可能であり、これほどの腕があるなら殺人なんてやめてプロになるべきである。
ちなみに、後に『フィッシング大会の悲劇』というこれもアニメオリジナルエピソードで、今回と似たように釣竿を使った方法で被害者を撲殺する話が登場する。
しかしあちらは今回ほど距離は離れておらず、実行したのは幼少から釣りをやっていたプロのスポーツフィッシング選手だった。
これだけ見ても、今回の犯人は相当な釣りの腕を持っていると思われる。これほどの腕があるならry
なお、釣りを主題にした『丸見え埠頭の惨劇』(原作45巻収録)にて、少年探偵団が「釣り針に毒を塗り、投げ釣りで被害者を刺した」という今回の事件の真相に似た推理をした際には、コナンから「それはねーよ」「当たったら超マグレだ」と呆れながら返されている。そりゃそうだ。
作者がこの事件を意識して描いたのかは不明。
まあ、釣り針は小さいし風に吹かれやすい為、被害者に刺さるかは不明で難易度は格段に跳ね上がるが、糸の先の鈍器をぶつける方がまだ成功率がある…多分。
さらに、またまたアニオリ回の『屋形船 釣りショック』で登場した犯人は、勢いよく後ろに倒れ込みながら90度方向転換し、幅10センチの電線に釣り竿の先端を接触させるというこちらも人間離れしたコントロールを披露している。アニメの釣り関係者は人間やめてるのか?
(まぁ、原作でもそもそも第1話の時点で犯人に超人的なトリックをやらせているわけだが)
追記・修正は被害者が太極拳をしてる最中に30mも離れた廃ビルから投げ釣りで撲殺される事件に遭遇してからお願いします。
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アニオリコナンの釣り人はもはや人間をやめた超人と言ってもいい。
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