基本情報
- 翻訳部分は管理人による翻訳です。
- 注釈が必要そうな物には下部に追加しています。
名前 | 炸紫酥肉 | ピンイン | zhà zǐ sū ròu |
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凡人名 | 查紫苏 | 常用昵称 | 紫苏、 人间贵妇 |
レア度 | 珍 | 菜系 | 豫 |
概要 |
属豫菜,始创于明朝,据传是赵王朱高燃※1府中侍女所制。化灵为一位极爱奢靡、游乐人生的风流公子。爱玩会玩的他,总是引领着京城的娱乐风潮。 ※1:赵王朱高燃:朱高燧(趙簡王)のことか?明代の皇族で、3代目永楽帝の三男。 |
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豫菜に属する。明朝に生まれ、伝説によれば赵王朱高燃の宮中侍女によって作られたとされる。化霊した彼は、贅沢で遊び心のある生活を愛する風流な紳士となった。彼は遊びを愛し、常に北京の娯楽のトレンドをリードしている。 |
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礼物/贈り物 |
蛐蛐罐 祭红釉蛐蛐罐,上面绘有飞鸟走兽的花纹。将其赠予那位爱玩会玩的逍遥公子,硬当会成为他挚爱的玩物吧? |
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コオロギ壺※2 鳥や動物の模様が描かれた、赤い釉薬をかけられたコオロギを飼うための壺。楽しくて遊び心ある若者に贈れば、彼のお気に入りのおもちゃになるのかな? ※2:闘蟋(とうしつ)に使うためのコオロギ飼育用の壺のこと。 |
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絵師 |
未卿君 |
CV | 许凯 |
ボイス
- 翻訳部分は管理人による翻訳です。
相逢/出会い |
“富贵闲人,逍遥四海”,鄙人京城查紫苏,幸会~府上备了些见面礼,待会差人抬来。 |
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「富貴の身で気ままに四海を遊ぶ」、京城より参りました查紫蘇と申します。お目にかかれて光栄です。些少ながら手土産を用意しておりますので、のちほど人に持たせましょう。 |
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问候/挨拶 |
铺锦叠缎的美人榻,建窑的茶盏配武夷茶,舒坦——哟,你来啦~ |
錦を敷き、緞子を重ねた美人榻、建窯の茶盞に武夷の香り……本当に心地いい。ーーおや、来てくれたんですね~ |
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相伴朝/同伴・朝 |
起这么早啊……睡觉也是人生乐趣之一,早起岂不是辜负了温暖舒服的床? |
こんな朝早くに……眠ることも人生の悦びの一つ。あんまり早起きしてしまっては、あのぬくもりと柔らかさを味わい損ねてしまいますよ? |
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相伴夕/同伴・夕 |
我啊,今晚要守在这里看昙花开。你要是做不了这夜间闲人,就先去睡吧。 |
今夜はここで、月下美人が咲くを見守るつもりです。夜更かしが苦手なら寝たほうが良い。俺はしばし、この静けさを愉しませてもらうことにしますから。 |
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投桃/贈答 |
你是不是我肚里的蛐蛐,要不怎么能送到我心坎上?改日一同斗蛐蛐啊~ |
まさか君、俺の腹の中に住んでるコオロギじゃないだろうね?こんなに俺の心を読めるなんて……。今度、一緒に闘蟋でもどうです? |
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赠礼/贈答 |
这样的小物什我那儿还有很多,与其给我送礼,不如随我去挑挑你喜爱的东西? |
その程度の贈り物なら、俺のところにはいくらでもありますよ。それより俺と一緒に、自分の好みに合った宝物を探しに行きません? |
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闲谭一/雑談1 |
听说到了后世,我有个称号叫“赛烤鸭”?我比那家伙优秀,你也是这么认为的吧? |
聞いたよ、後の世で俺には“北京ダック超え”の異名があるとか?あんな脂っこい奴と一緒にしないでほしいもんだよ……ね?君もそう思うでしょう? |
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闲谭二/雑談2 |
为了玩乐赔上人生的家伙,真是本末倒置。无论何时何地都能找到让自己舒坦的方法,才算得上会享乐。 |
遊ぶために人生を潰すのは本末転倒。本当の愉しみ上手というのはいつどこにいても、自分を心地よくする術を心得ている人のことですよ。 |
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喜恶/好き嫌い |
今日与同好们讨论古玩收藏,我说我新得的那一件,带不走搬不来,却天真可爱世上无匹,你道是什么宝贝? |
今日、同好の士たちと骨董談義をしていてね。俺が最近手に入れた“運べず持ち帰れない、けれどこの世に二つとない無邪気な宝”の話をしたんですよ。……さて、何のことでしょう? |
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赞扬/賛辞 |
情爱权势,皆为虚妄,若不好好享受这荣华富贵,才真叫白活一场! |
情も権勢も所詮は幻──この富貴を楽しまぬのなら、生きてる意味などありませんよ! |
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指尖传情一
指先に込める思い1 |
束冠太过拘束,我就喜欢这么随意扎着头发。你别说,这发型还一度被京城众人争相模仿呢~ |
冠なんて堅苦しくて性に合いません。俺はこうやってざっくり髪を束ねるくらいが丁度いいんです。ふふ、実は一時期、都でもこの髪型が大流行だったんですよ。 |
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指尖传情二
指先に込める思い2 |
哦,你喜欢这泥金扇子?扇子倒不难得,难得的是我亲手题的字~ |
ああ、それ?泥金を使った扇子はどこにでもありますが……この字は、俺の直筆です。そこが貴重なんですよ~ |
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指尖传情三
指先に込める思い3 |
哎哎,非礼勿近呀~想找些什么玩物,我给你拿嘛。 |
おやおや、ちょっと落ち着いて。何かお目当ての品があるのなら、私が探してきてあげますって。 |
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撒娇/甘え |
哄人开心,我可最拿手了~怎么样,想不想试试被哄的乐趣?再和我待会儿呗? |
人を喜ばせるのは、俺の得意技ですよ。どうです? 一度、甘やかされる悦びを試してみません? だから、ね、もう少し俺と一緒にいてくれませんか? |
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告白/告白 |
虽然京城人人都夸我能说会道,不过你这般瞧着我啊……我心里欢喜,可是一句话也说不出来了。 |
京城では俺の弁が立つことは評判ですが……君にこんなふうに見つめられると……嬉しいくせに、なぜか何も言えなくなるんですよね。 |
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结阵/結陣 |
大家聚在一起,是打牌,还是斗鸡呀? |
皆さんお揃いで……さて、今日は麻雀※? それとも闘鶏※にしますか? ※:どっちもギャンブル |
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入阵/入陣 |
这就没斗志啦?哈哈哈,比我养的斗鸡还弱气。 |
もう降参? ははっ、うちの闘鶏のほうがまだ闘志がありますよ! |
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破阵/破陣 |
让你们见识见识,什么叫行家! |
お見せしましょう……これが“遊びの達人”というものですよ! |
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求援/救援要請 |
哎呀,若不是为你,我可不会这么狼狈。怎么,还不来拉我一把? |
いやはや、君のためじゃなきゃ、こんな姿にはなってませんよ……さあ、ほら、手を貸してくれません? |
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铩羽/虚弱 |
有输有赢才叫乐趣,你们……有趣。 |
勝ち負けがあってこそ、遊びは面白い。……君たち、なかなか愉快ですね。 |
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得胜/勝利 |
这回总可以设宴庆祝一番了吧~ |
ふふ、これでようやく盛大に宴でも開けますね |
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探索/探索 |
我带回一样有趣的东西,来玩猜谜么?猜对了,就送给你—— |
面白い物を持ち帰ってきましたよ。さあ、謎かけに挑戦しませんか? 見事当てられたら君に差し上げましょう。 |
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劳作/労働 |
“打工亦有别样的乐趣”?这一听就是唬人的话,唉,我就勉为其难为你试试看吧。 |
「働くのもまた一興」だなんて、胡散臭い言葉ですよねぇ……ま、君のためなら、仕方なく付き合ってあげますよ。 |
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升星/昇格 |
我早就名动京城了,再这么下去可怎么得了? |
俺の評判、もう京城中に知れ渡ってるんです。これ以上目立ってどうするんでしょうね……ふふ。 |
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突破/突破 |
又想到了好多新的游乐点子,跟我去试试? |
また新しい遊びを思いつきました!一緒に試してみましょう、きっと気に入りますよ? |
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调理/療養 |
药浴调理,温泉沐浴,看来你也很精通享受之道嘛! |
薬湯に温泉……君、なかなか“贅沢の流儀”をご存知ですね? |
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寻踪/探索 |
我带回一样有趣的东西,来玩猜谜么?猜对了,就送给你—— |
面白い物を持ち帰ってきましたよ。さあ、謎かけに挑戦しませんか? 正解できたら、君にあげましょう。 |
资料(伝記)
- 翻訳部分は管理人による翻訳です。
忆往昔 |
炸紫酥肉化灵于明朝赵王府中,受到王府内奢靡享受的氛围熏染,精通奇巧玩乐之道。但凡时下流行的娱乐,诸如博戏、射柳、捶丸、蹴鞠等等,他皆是个中好手。出色的玩乐手段,让炸紫酥肉在京城纨绔子弟中名声大噪,跃升为京城娱乐潮流的领头人,甚至还受到王爷的喜爱,成为了王爷身边的红人。 |
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明の時代、趙の王室で炸紫酥肉は生まれた。 彼は射柳、捶丸、蹴鞠など、ありとあらゆる大衆娯楽の達人であった。 その卓越した遊び心で、都の妓生の間で有名になり、都の芸能の流行をリードする存在にまで上り詰め、王にも愛され、親友となった。 |
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摹形貌 |
炸紫酥肉擅长在各种事务中找出独特的享乐之道,就连衣装也与寻常权贵公子不同——他将明朝贵族间流行的长袍大袖加以改制,取他钟爱的紫色为主色调,辅以宫廷贵族间流行的金花纹饰点缀;右侧的薄纱大袖,金缕薄纱随风盈盈舞动,让明朝时下流行的缠枝纹也鲜活灵动了起来,尽显其富贵风流之态。 ※2:古典小説「红楼梦」に見える言葉。主人公の貴公子である賈宝玉を指して言う。「金銭的余裕があって気まぐれな人」くらいの意味。 |
炸紫酥肉はさまざまな楽しみの方法を見つけるのが得意で、服装も一般的な貴族の子とは異なる。彼は明朝の貴族の間で流行している衣服と大きな袖を改造し、彼が愛する紫色を基調として、宮廷の貴族の間で流行している金の装飾で飾り付けている。右側の透明なシフォンの大袖は風に舞い、明朝の人気のある文様もその富と風流さを表現している。 炸紫酥肉は常に扇を手に持っており、扇面には「富貴闲人」と泥金で書かれている。彼はこの言葉を自身の身分を表現するものであると同時に、人生の理想と考えている。 |
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战四海 |
自诩为富贵闲人的炸紫酥肉,武器当然也彻底贯彻了这四字。手中那把楠木骨泥金面的昂贵折扇,让他在战斗时仍旧风流逼人。 |
"富貴閑人"を自称する炸紫酥肉は、武器も当然ながらこの四文字を貫いている。 彼は「及時行樂(今を楽しめ)」を信条とし、敵の挑発に乗ることはない。彼にとって、敵との対峙は一種の遊びでもあるからだ。彼は扇子を軽く振るだけで風を巻き起こし、相手の防御を打ち破ることができる。怒りに燃えた彼は風を駆り、敵へ攻撃を仕掛ける。風に舞う金糸の薄紗が敵が目にする最後の光景となるだろう。 |
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绘佳肴 |
炸紫酥肉以肋猪肉为主料,整齐切条后先以明火烤焦外皮,再浸水片净糊肉鬃眼,洗净后置入蒸锅内,以葱片、姜片、花椒、八角、调料等腌渍,其间翻身两次并在肉身扎孔辅佐入味,至两小时后取出,上笼用旺火蒸至八成熟,开笼取出晾凉,至此方可起锅烧油,准备炸制。炸制时,肉皮朝下皮面抹醋,反复三次直至猪肉炸透皮表柿黄,便可捞出摆盘成品。成菜光润发亮、外焦里嫩、肥而不腻。 |
炸紫酥肉は、豚のバラ肉が主な材料となる。肉は短冊状に切ってから直火で皮面を焼き、その後水に浸し肉をきれいに洗っておく。その後、肉を洗ってから蒸し鍋に入れ、葱の葉、生姜の薄切り、花椒、八角、調味料などで味をつける。蒸す過程では2回ひっくり返し、肉に穴を開けて味を浸透させる。2時間後取り出し、八分程度火が入るまで蒸し上げ、蒸篭から取り出して冷ます。 |
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解赋性 |
炸紫酥肉有着与生俱来的玩乐天赋,他总能在最短的时间内找出新鲜的玩乐技巧,而他也乐于磨炼这方面的技艺,从而成为绮罗丛中寻乐游玩的行家里手。但凡与这位玩乐行家打过交道的人,都十分清楚炸紫酥肉所谓“人生苦短,若不及时行乐※3,岂不是徒留遗憾?”的信念,并非只是玩笑之谈,他的确是在认真享受玩乐时光的每一刻。 ※3:中国のことわざ。「人生苦短,及时行乐」。意味は「人生で一番惜しいのは人生の短さにあり」、つまり「人生は短いから後悔しないようにしよう」。 |
炸紫酥肉は生まれつきの遊びの才能を持っていて、彼は常に最短の時間で新しい遊びの攻略法を見つけ、その分野の技術を磨くことに喜びを感じている。それによって彼は遊びの世界での専門家となった。炸紫酥肉と関わったことのある人々は、彼の信念である「人生は短く、及時に楽しまなければ後悔することになる」という言葉が冗談ではなく真剣であることをよく理解している。彼は本当に遊びの時間を真剣に楽しんでいるのだ。 しかし、このような「楽しみを求める」趣味は、炸紫酥肉を知らない人々から見ると、まさに「遊び人の行為」と受け取られがちだ。しかし天性の楽観主義者である炸紫酥肉は、他人の「遊び人」という評価に気にしない。彼は自分の欲望をよく理解していて、むしろ人々が規則に縛られて人生の楽しみを満喫できないことを残念に思っている。 |
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记今朝 |
“本来担心空桑会是什么缺乏乐趣的场所,现在看来倒是我想得太多。这里能找的乐子,远比我在京城王府知晓的还要多,妙极妙极! |
「本来、空桑は楽しみのない場所だと心配していたが、実際には俺の杞憂だったようだ。ここで見つけられる楽しみは、京城の王府※4で知っている以上に多く、非常に素晴らしい! ※4:北京のこと |
手紙
- 翻訳部分は管理人による翻訳です。
- 文章の()内に記載されているものは、注意書きが無い限り文章を補うための追記です。
- 一般的ではない名詞や、意味を調べる必要がありそうな用語については※以下に注釈を入れています。
半面之雅 |
○○: 奏乐、棋艺、马球……这空桑果真是人间妙所,有不少没见过的新奇玩乐,这几日下来没见过重复的花样,妙极妙极? 闲人紫苏(※) |
---|---|
○○: 楽器演奏に、囲碁※9、馬球※10まで……この空桑、まさに極楽の遊び場ですね! 見たことのない面白い遊びが次から次へと出てきて、数日経ってもまだ飽きが来ない。いやはや、実に見事! ちょうど明日、誰かと馬球で勝負する約束がありましてね。もしお暇でしたら、君も一緒にいかが? ついでにルールでも教えてくだされば、私の勝利の助けにもなりますし……ね? 悠々自適な紫蘇※11より ※9:棋艺。囲碁に近いゲームのこと。 |
|
同袍同泽 |
○○: 前几日,因醉酒直接睡在走廊地板一事,还请你多担待。 闲人紫苏 |
○○: この前、酔っぱらって廊下の床でそのまま寝ちゃった件……どうか大目に見てくださいね。 でもご存じのとおり、私、酒にはめっぽう弱くて。何杯か飲んだらもう頭がふわふわしてきて、そのまま部屋に戻る途中で力尽きたようで。いやはや、君が見つけて部屋まで運んでくださらなかったら……本当に、恩に着ます。 今度、ちょっとしたお礼の品を持って伺いますからね。……ええっと、ところで……酔った勢いで何か、失礼な真似とかしてませんよね? ……してないよね? 悠々自適な紫蘇より |
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○○: 捶丸、走马、射柳……京城传统的玩乐颇讨空桑小孩喜欢。我嘛,也就顺理成章地成了他们敬仰的“师傅”。 紫苏 |
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○○: 捶丸※12、走馬※13、射柳※14……京城の伝統的な遊びは、空桑の子どもたちにとっても大人気でしてね。で、そんなわけで自然と、私は彼らにとって「憧れの師匠」とやらになったわけです。 この間一緒に闘蟋※15をやった時、君はずいぶん楽しそうだったけれど、腕前の方は……まあ正直、初心者丸出しで、負けたときの表情、ちょっと気の毒になるくらい悔しそうでしたねぇ。 でもね、闘蟋ってのは、テクニックもさることながら、何より“いいコオロギ”を選ぶのが勝負の決め手なんです。俺たち、もう気心知れた仲じゃないですか。勝ち方を教えるくらい、なんてことないことですよ。 だから……そうだなあ、明日俺が迎えに行きます。裏山に出かけて、勝てるコオロギの見分け方ってやつを、しっかりお教えしましょう。落ち葉の中に錦の帳を張って、敷物を広げて、季節の風物を楽しみながら、葉っぱの笛で小曲を吹いたり、虫や鳥たちと鳴き交わしたりね。君がちょっとでも興味ありそうな遊び、全部ご案内しますとも。 というわけで、明日も、あさっても……君の予定、俺との小さな旅に空けておいてくれませんか? 紫蘇 ※12:宋代から金元代にかけて流行した、杖で球を打ち、穴に入れるスポーツ。現代のゴルフによく似ている。 |
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○○: <书信的纸张上泛着浓厚的酒香。> 炸紫酥肉 ※16:読み方は「ブジェンブサン」。中国の若い世代が待ち合わせの時によく使う言葉で、直訳すると、「君に会うまでここを離れない」。「絶対に会おう」などという意味。 ○○: <手紙の紙面からは、酒の香りが漂っている。> この炸紫酥肉、浮世を愉しみ尽くすが信条。本来なら何ものにも縛られず、思うがままに歓楽を味わい尽くす人生こそ、我が理想。 最初に会ったときは、ただのちょっとお節介な善人って印象でさ。特別感なんて、正直なかった。 ……分かってるかい?コオロギ相撲も、投壺遊び※18も最近じゃ、君がそばにいないだけで、どこかもの寂しく感じるんだよ。手紙で気持ちを交わすのも悪くないけど、やっぱり顔を見て、語り合いたいじゃないか。 今夜は満月。君の好きな料理をいくつか用意して、池のそばの石卓に並べておくよ。月下の花のもと、一壺の清茶※18を前に、ゲームでもしながら歌でもうたいつつ、思う存分、心を打ち明け合おうじゃないか。ねえ、これって最高の贅沢ってやつだと思わない? 君と出会えたのも縁。だから、ね、来てくれるよね。楽しみに待ってる。 <追伸:来てくれないなんてことがあれば……一卓分の美味しい茶と料理、それに君を待つこの一途な遊び人が、丸ごと台無しになっちゃうからね~> 炸紫酥肉 ※17:古代中国の宴会で行われる余興用のゲームで壺(通常は金属製)に向かって矢(実際には木の棒)を投げ入れるゲームで。現代の遊びで言うと輪投げやダーツに近い。負けたらお酒を一杯飲むなどのルールもある。 |
その他の蛇足情報
注釈一覧
- ※1:赵王朱高燃:朱高燧(趙簡王)のことか?明代の皇族で、3代目永楽帝の三男。
- ※2:古典小説「红楼梦」に見える言葉。主人公の貴公子である賈宝玉を指して言う。「金銭的余裕があって気まぐれな人」くらいの意味。
- ※3:中国のことわざ。「人生苦短,及时行乐」。意味は「人生で一番惜しいのは人生の短さにあり」、つまり「人生は短いから後悔しないようにしよう」。
- ※4:北京のこと
- ※5:恐らく葱烧海参のこと。
- ※6:宋代から金元代にかけて流行した、杖で球を打ち、穴に入れるスポーツ。現代のゴルフによく似ている。
- ※7:同じく葱烧海参のこと。彼の凡人名は「聰少」
- ※8:家庭用ゲーム機のゲームを作っても海賊版を作られてしまいゲームが売れないというどうしようもない環境もあって、中国はネットゲーム大国としても有名。
- ※9:棋艺。チェスというよりは囲碁の方が近そうだが、分かりやすさを優先。
- ※10:马球。馬に乗って行う団体球技の一種で、世界で最も古い競技のひとつで起源はイラン。中国では唐代以降皇室で嗜まれた。
- ※11:原文は紫苏で、そのまま紫蘇のことだが、或いはエゴマ?
- ※12:宋代から金元代にかけて流行した、杖で球を打ち、穴に入れるスポーツ。現代のゴルフによく似ている
- ※13:恐らくは乗馬のこと
- ※14:弓術を練習するためのゲームで、4月5日前後の清明節で行われる伝統的な遊び。
- ※15:とうしつ。オスコオロギを闘わせ、ひと秋かけて最強のチャンピオンを決める遊びで、中国ではすでに唐代には行われていたという。
- ※16:読み方は「ブジェンブサン」。中国の若い世代が待ち合わせの時によく使う言葉で、直訳すると、「君に会うまでここを離れない」。「絶対に会おう」などという意味。
- ※17:古代中国の宴会で行われる余興用のゲームで壺(通常は金属製)に向かって矢(実際には木の棒)を投げ入れるゲームで。現代の遊びで言うと輪投げやダーツに近い。負けたらお酒を一杯飲むなどのルールもある。
- ※18:中国には「煮一壶清茶,寻一人苦中作乐」という慣用句がある。「お茶を淹れ、苦味を楽しむ相手を見つける」という意味で、真の友を見つけるのは難しいというような意味。
料理について
- 河南省の料理の中でも特に定番の一品で、その人気は人気投票すれば必ず上位に入るんだそう。
- 「炸紫酥肉」は直訳すると、「紫色のサクサクポークフライ」。北京ダックのような烤鴨の代わりに提供されたこともあるなど、時の皇帝・皇后も愛したお肉料理。
- 強引に日本語読みすると「ジャァズースーロウ」。
食魂について
- 「炸紫酥肉」という名前の通り、紫色を好む通り料理にも紫の文字が入る。また自称「紫苏」「查紫苏」と名乗るがレシピに紫蘇の影は見当たらない。レシピとして誕生した当時は「紫色のさくさくしたものが添えられていた(还别出心裁地加了紫酥佐味)」とあるがその正体を調べても行き当たらなかった。
- 時代は違うが杨枝甘露と同じく放蕩息子系。とはいえ、より炸紫酥肉のほうが洗練された貴族の遊びを好む、やんごとないタイプ。
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