【RP】未確認動物館での事件

ページ名:RP-未確認動物館での事件

 

※このロールはダークネス(パークの負の遺産)関連ロールです。苦手な方は通常ロールプレイ一覧までお戻りください。

 

登場人物


 


ジェヴォーダンの獣「シュシュ」


ライガー


狼王 ロボ


ダンクルオステウス「ダンクル」


サイカブト

 

前書き


実施日時: 2017年12月9日

ナカベエリアにある、ヒガシシラカワ未確認動物館

ある夜そこで起きた事件に関するロールです。

 

本文



[ナカベ ヒガシシラカワ未確認動物館]
[深夜]
[夜も更けたナカベの森、周囲の建物も静まり返る中、ヒガシシラカワ未確認動物館に侵入するものがあった]


男A
……警戒を怠るなよ。警備員も薄手のボロ施設とはいえバックヤードには文化財の山。それにアニマルガールだっている


男B
本当なのかそれ?ここが人気ないのもフレンズがいないからじゃなかったのかよ
[彼らが事前につくった侵入口から黒ずくめの男たちが現れる。人数は4人。会話をする声は小さかった]


男C
確かにイヌミミのヤツはいるんだよ。従業員にな


男D
それ苦肉の索のコスプレじゃあねぇの。まぁどうだっていいけど


男A
他にも博物館はあるが、向こうは警備がキツくて忍び込めそうにねぇ。UMAだかUFOだか知らんけど、マニアに売りつければなんだって高く売れんだ。仕事を始めようぜ!
[それぞれは研究部所や展示室へと向かった]

 

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[その頃……]
(なんか、嫌な感じがする……)
[建物の上層階にある自室にいたシュシュは、気配を感じ取った。ヒトの気配であった]


シュシュ
なんだろう……イノシシでも入ってきたのかな……その方がまだいいけど。
……ちょっと様子を見ないとダメかな。
[階段を降りて下へ向かう]
は……?
[二階へと降り、その光景を見た。研究部所が何者かに荒らされていた。書籍から鑑定中のUMAの遺物まで多くが無くなって、デスクもぐちゃぐちゃにされている。明らかにヒトの仕業だった]
一体何が……?……!
[視界の隅で黒い人影を捉え、その影と目が合う]
ひっ……!?
[瞬間的に荒らされたデスクの裏へと隠れるが、無駄である。すでに存在はバレてしまった]


男B
……なんだお前?
[即発見される。またも距離を取ろうとするが転倒したインテリアに躓いて転んでしまう]
あっ……!?


男B
(……鈍臭いヤツ)ほれ、捕まえたっと。ここ唯一のアニマルガールってお前か?なら楽勝そうだな
[男はシュシュの胸ぐらを掴んで拘束してから、]
おーい!全員集合だ!コイツどーしよ?
[各階にいる仲間へと呼びかけた。シュシュ自身はヒトへのある種の苦手意識による緊張と恐怖で動けそうにもなかった]
[ぞろぞろと集まってくる]


男A
ゲェッアニマルガール!?


男C
ヤバいんじゃないのそれ


男B
でも大丈夫そうだぜ。だからどうするよ


男D
とりあえず口塞いで縛っとけばいいだろ


男B
縛り方わかる?


男D
無理


男A
俺はいける


男B
オッケー、その後は


男C
いや、誘拐までするタマはないぜ


男D
でも声聞かれてるぜ……


男A
よもや人がいるとも思わなかったからな……今は縛れ。後でどうするか考えよう。仕事優先で


男B
ラジャー


男C
了解
[淡々と決められていく。そしてどうも動物館の破壊を止める気はなさそうだ]
[簡単にガムテープと縄で拘束されたシュシュは、もはや大好きな動物館が破壊されていくのを感じることしかできなかった]


シュシュ
(……やめてよ)
(館長さんと皆でつくった場所なのに)(どうしてそんな興味なさそうに壊してしまうの)
(嫌だ……!)
(絶対に嫌だ……!)
(でも、私が向かっていったらきっと彼らは……。そうしたら、私は……迎えてくれた皆を裏切ってしまう)
[物音の絶えぬ中、シュシュは思考の海に落ちていく]


 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[さらにまた一方……。各々のアニマルガールたちは各々の理由でナカベ、ヒガシシラカワ周辺を訪れていた。そんな中、ただ何か胸騒ぎを感じ、彼女らは未確認動物館前へとまるで意図したかのように集合した]


ライガー
[月明かりが照らす中で一人のアニマルガールが散歩していたが……]
[ふと、何かを感じて動物館の前で足を止めていた]
こんな時間帯に……人の気配が多いですね?


ロボ
[ぷしゅ、と何処かで炭酸飲料が開かれる音が響く]


ライガー
そして聞き覚えのある音がしますね?


ロボ
[闇からロボがライガーの尻尾を握る]
何をしている?


ライガー
にゃっ!?
狼王!
気安く尻尾に触らないでください!
[慌ててロボをふりほどく]


ロボ
はは、すまんな。
相変わらず可愛い声をしているじゃないか?


ライガー
ふざけないでください!
それよりも、貴女はこの建物から何か感じませんか?


ロボ
ああ、臭い匂いがプンプン漂ってくる。
ゲロ以下の匂いだ…間違いない。
[紛らわすためにふぁんたを飲み下す]


ダンクルオステウス
[そんなやり取りをしている2人の後方から鎧を着た人物と女性が歩いてくる]
…ねぇ、サイカブト。
あそこってもう閉館時間は過ぎているはずよね…?
[動物館を見やりながらサイカブトに話しかける]


サイカブト
うむ。そのはずだが。
観光したいのか?
ならば受付に…


ダンクルオステウス
違うわよ
なんというか…閉館しているにしては少し人気が多いような気がして…
[少し不安そうに呟く]


サイカブト
ふむ、確かに。
一応見ておくか。
["一応"とは言いつつ背負った斧の柄に手をかける]


ダンクルオステウス
そうね…


ライガー
いえ、貴女も十分に不審なのですが
[我慢できずにツッコミを入れる]


ロボ
何だその甲冑。


サイカブト
[シーッと指を口元に当てる]
[ちょいちょいと建物を指す]
何が起きている?
[ライガーとロボに囁く]


ダンクルオステウス
(まぁ…そう思われるわよね…)
[少し呆れ顔でサイカブトを一瞥する]


ライガー
さあ、私達も今ここに来たので分かりませんね。


ロボ
ああ、だが良くない匂いがするのは確かだ。


ダンクルオステウス
そう…なのね…
(…何が起きているのかしら…?)
[少し心配そうに動物館を見やる]


サイカブト
ならば踏み込むだけではないか。
[玄関にずかずかと歩いてゆく]


ダンクルオステウス
え…ちょっ…!?
せめて中に一声掛けてから入りなさいって…もーっ!
[ずかずかと玄関に向かって行ったサイカブトを追いかける]


ライガー
豪気な方ですね……。
ですが確かめる術は他にないでしょう。


ロボ
入るぞ。
[入り口は鍵がかかっている]
[正攻法ではない方法での進入を考えねばならない……という瞬間だった]
[ドガッ!ダンッダンッダンッ……]
[何かがぶつかって転がり落ちる音が建物内部からしている。正常ではない]


サイカブト


ライガー
……こういう時、貴女はどうしますか?[サイカブトを見る]


サイカブト
何かが暴れているようだ。わかるか?
[明らかな異変に反応し、斧を背中から取り出し手に持つ]


ダンクルオステウス
…ええ…ただ事じゃないようね…


ライガー
悠長にしてる場合ではなさそうですよ。


ロボ
…全く、ここはいつからこんな危険な場所になったんだ?


サイカブト
…錠は破壊するしかなさそうだな。


ダンクルオステウス
(…本当は駄目なことだけど…)
…そうね…仕方がない…わね。


サイカブト
一気に押し入るぞ。三人とも合わせてくれ。
[斧を頭上に構える]


ロボ
良かろう、名も知れぬ騎士よ。


ライガー
分かりました。


ダンクルオステウス
…分かったわ。


サイカブト
(せー…)のっ!
[四人の力で扉の錠を破り館内へ突入する事に成功する]

[玄関扉は破壊された。そして内部は]
[こじんまりとした噴水の前で、黒ずくめの男に馬乗りになっている人影がある。その人影はひたすら男の顔面を強く強く殴りつけている。やがて玄関扉より差す月光で正体が露わになる]


シュシュ
……!
[ヒガシシラカワ未確認動物館所属、ジェヴォーダンの獣、『シュシュ』であった。初対面の人物にとってはその暴力的な姿が焼きつくだろう。彼女は光を感じると、ゆったりと立ち上がった。瞳孔は完全に開ききっていた]


ロボ
…ほうほう、アレは…
[その有様に、思わず目を丸くする]


ダンクルオステウス
ひっ…!?
[惨状を見て悲鳴が出そうになるのを、口に手を当て堪える]


サイカブト
下がれダンクル!
[左腕でダンクルを後退させる]
これは拙いぞ…!


ライガー
よく分かりませんが仲良くお話とはいきそうにありませんね……。


ロボ
またフレンズと戦う羽目になるとはな…どうする?ここは


[大方転げ落ちる音とは近くの階段から落ちたものだと完全に推測がつく。男はというと、完全に気を失っている。よく見ると、二階層目の柵にも男が引っかかっている]


シュシュ
……。
[闇の中、月光に照らされる獣は、新たな侵入者を見てニタリと笑った。猫背のまま、距離を測るように近づいてくる……!]


サイカブト
全員私の後ろに下がれ…!
["獣"の攻撃に備え斧を構える]


ロボ
任せたぞ。
[サイカブトの後方に立つ]


ライガー
初撃を防ぐつもりですか…?防御に自信があるのならお任せしましょう


ダンクルオステウス
…ぇ…あ…わ、わかったわ…


シュシュ
[ダンッと獣は革靴で床を蹴った。ただそれだけのはずなのに、サイカブトがそれを認識した直後に既に獣の手刀は迫ってきていた。狙いは頭部である]
……シィッ!
[歯の隙間から息を吐く音がしていた]


サイカブト
…っ!
[防御らしい防御が間に合わぬ事を寸でで悟り、力を込めて兜で受けようとする]


シュシュ
[流石に兜を割るような力はないか、通らないと分かれば攻撃の反動を利用して後方へ飛び、再び距離を取った]
……。
[ノーガードの姿勢で侵入者を見ている]


ロボ
中々頑丈だな、その鎧は。


ダンクルオステウス
だ、大丈夫…!?
[心配そうに問いかける]


サイカブト
…大丈夫だ。
[背後の三人に見えるようにグッと拳を握る]
防御は私に任せておけ。
攻撃は頼む!
…なにぶん鈍重なものでな。


ライガー
あのアニマルガール……完全に理性が飛んでしまっています。
これは殴りでもして目を覚まさせるしかないでしょうね。
攻撃はお任せください。狼王と私なら多少は自信があります。


ロボ
ああ、俺とライガーで目を覚まさせる。


ダンクルオステウス
(…言って聞いてくれそうな様子じゃない…わね…)
[理性を失ったアニマルガールを見て悲しそうな目をする]


シュシュ
[獣はまたしてもニタニタ笑いながら歩いてくる。先手必勝を叩き込むならこの飛びかかりの前ではないか?]


ロボ
読めんな?飛びかかって来ないとは。


サイカブト
先手を叩き込ませてくれるとは。
フッ、悪いな!
[戦斧の防御の構えのまま、仲間を背に突進する]


ライガー
もう少し慎重に……!
[フォローするために遅れて走り出す]


シュシュ
シシッ
[獣は唐突に走り出してサイカブトへと向かっていく。そして攻撃、ではなくサイカブトの前で跳躍すると、馬跳びの要領で彼女を越えた。向かう先は後衛…特に、棒立ちになっていたダンクルだった]


ライガー
な……!


ロボ
!避けろ!


ダンクルオステウス
ふぇ!?…っ!
[突如ダンクルの前方に恐ろしい顔をした半透明の壁が出現し、獣の攻撃を受け止める]


シュシュ
……!?
[想定外の壁に受け止められ、攻撃の勢いを殺される。そのまますとんと手を引っ込め、そこに隙が生まれる]


ロボ
今だ!行くぞライガー!


ライガー
[首肯し、獣へ突撃する]


シュシュ
……!
[この状態からの反撃は不可能と考えたのか、完全に防御の姿勢を取る]


ライガー
喰らいなさい!
[渾身の一撃を防御姿勢の獣へと叩き込む]


シュシュ
[ライガーの攻撃を受けて姿勢がややぐらつく。ロボの攻撃を把握しているためか、ただその目で睨み返すことしかしなかった]


ライガー
流石に倒れませんか…!


サイカブト
["獣"をライガー達が抑えているうちにダンクルに向かって叫ぶ]
そいつから離れろ!


ロボ
急げ!


ダンクルオステウス
わ、わかったわ!
[獣を目視しつつ後ずさりで急いで離れる]


シュシュ
シィッ!
[歯を剥き出させたまま息を吐く音。その音の直後、最も近い位置にいたライガーに向かって殴りかかった。狙いは頭部である]


ロボ
ライガー!来るぞ!


ライガー
ッ!!
[腕でガードしようとする]


シュシュ
[全体重をかけただけの、ただの乱雑なパンチ。しかし、それは異様なまでに重い]


ライガー
チッ![衝撃を逃がすために後ろへと飛び退く]
ただのフレンズではありませんね……!


サイカブト
[周囲を見渡す]
…ダンクル。しばらく私から離れておけ!


ダンクルオステウス
わかったわ…無茶はしないでね…!
[サイカブトから離れ近くの棚に身を隠す]


サイカブト
[誰もいない空間へ走り込み、挑発の意図で足元の本を"獣"の背中へ向けて投げる]


シュシュ
[ぽこんっ。虚しく当たる。ダメージには当然なりそうにない]
……!
[サイカブトへ振り向いた]


サイカブト
化け物よ!こっちだ!
獲物はここにいるぞ!
[胸当てを叩き金属音を響かせ更に挑発する]


シュシュ
……!
[サイカブトへ向かって走る。一定距離からの飛びかかり、先ほどと同じ攻撃を行う、かのように思えた]
[空中で姿勢を崩すことによってブレーキを作動。そのまま倒れて落ちたところからまた垂直に飛び上がった。落下を伴った蹴りがまっすぐサイカブトの頭上から飛来する。大掛かりなフェイントである]


サイカブト
[その蹴りを身体で受ける]
ぐっ…!、南無三!
[動きを止めるため左腕で"獣"を掴もうとする]


シュシュ
!?
[よもや想定外。そのまま掴まれる]


サイカブト
覚悟せよ!
[掴んだまま離さないように体重をかける]
今だ!攻撃しろ!


シュシュ
[ジタバタする。そう書けば可愛らしいが、実際は手刀を振り上げてはサイカブトへと叩きつけている。鎧の隙間を狙った狡猾な攻撃である]


ライガー
狼王、チャンスです!
[すかさず駆け出す]


ロボ
ああ、合わせるぞライガー!
[すかさず走り出す]


ライガー
[野生解放と同時に咆吼する。地を揺るがし、畏怖を植え付けるそれが“獣”を捉えた]


ロボ
[ライガーに合わせ同時に咆吼する。心を震わし、畏れを植え付けるそれが“獣”を捉える]


シュシュ
[咆哮を聞き、攻撃を一時中断する。表情はそのままだが焦りがあるのか攻撃速度が倍加する]


ライガー
[その間に一気に懐まで飛び込む。そこから“獣”に目掛けて正真正銘の全力の拳を胴体へと叩きつける]


ロボ
[同じく一気に飛び込み、そこから“獣”に対して全身全霊の全力の一撃を"獣"へ叩きつける]


シュシュ
グバァッ!?
[両者の拳が腹に直撃し、獣は大きく目と口を開いた。そして、意識を失い、がくんと項垂れた]
っ……
[数分後、白目を剥いていた彼女は意識を取り戻した。ただ、王2人の攻撃を腹に受けたため、立てそうにはなかった……]


ロボ
…目が覚めたか?


ライガー
(やりすぎましたかね……?)


シュシュ
…………私、何を。いたた……。
[腹を押さえながらもなんとか会話はできるらしい]


ダンクルオステウス
…大丈夫…?
[心配そうに問いかける]


サイカブト
[しんどそうに壁にもたれかかって座り込む]


シュシュ
大丈夫です……。
[痛がってはいるが嘔吐するとかそんなこともなさそうだ]
それよりも、私なんかより、動物館が……
あ。
[顔を持ち上げたとき、視界に横たわった黒ずくめの男の姿が見えた]
あ……あ……。
[すべてがフラッシュバックし、わなわなと自分の手を見る。顔が膨れ上がった男から出たであろう血液が自身の手に付着している]
私……。私は……!
[ブルブルと身体が震え始める]


ダンクルオステウス
お、落ち着いて!
ほら、深呼吸して…!
[落ち着かせるため"少女"の背中を優しく撫でる]


シュシュ
うわあああああああああああ!!
[ダンクルの優しさも効いていないようである。絶叫の後、]
[彼女は自分の顔面を床へと叩きつけた。一つに結われた髪が揺れる]


ダンクルオステウス
っ!こら!止めなさい…ッ!
[シュシュに抱き着き、叩きつけるのを辞めさせようとする]
(…とにかく話を聞くために落ち着かせないと…!)
落ち着いて…!
誰も貴方を責めちゃいないわよ…ッ!
[少女に抱き着きながらなだめるように耳元で呟く]


シュシュ
うあっ!あああっ!ああっ
[叩きつけは繰り返し行われた。ダンクルが抱擁により止めなければ脳震盪は起こしていただろう]
[この状態はこの状態で聞く耳を持ちそうにない]
私はぁっ……やっぱり怪物なんだっ……"ジェヴォーダンの獣"……ヒトと関わっちゃぁっ……
[身体的自傷を止められたために、懺悔による精神的自傷へと移行したようである]


ダンクルオステウス
(ジェヴォーダンの獣…?…いや、今はそれよりも…)
大丈夫…あなたは怪物なんかじゃないわ…
[少女の頭を優しく撫でつつゆっくり問いかける]


シュシュ
[ボロボロと涙を流す]
でもっ……私裏切っちゃったぁ……館長さんもヒガシシラカワの皆もぉっ……いつか傷つけるかもぉっ……


サイカブト
[ここまで黙って聞いていたが、突如立ち上がり無言のままシュシュの方へ歩みを進める]
…………。
[そしてダンクルとシュシュの横で立ち止まる]


シュシュ
[ボロボロと泣き崩れたまま。サイカブトの方を向こうとはしない]


サイカブト
顔を上げよ。


シュシュ
[聞こえていないのか、聞く余裕がないのか、顔を上げる素振りは見せない]


サイカブト
[片膝を立ててシュシュの横に座り話し始める]
誰を裏切ったんだ?
私に話してみろ。


シュシュ
[変わらず、顔を向けようとはしない]
私っ、ジェヴォーダンの獣はぁっ……たくさんのヒトを殺した怪物でぇっ……でも私がそうだって言っても館長さんたちは迎えてくれてぇっ……私も昔がそんなだからヒトを傷つけちゃわないかが怖かったけどぉっ……上手くやろうとしたけど……やっぱり私は怪物なんだぁっ、優しく迎えてくれた皆をっ、裏切っちゃったぁっ
[嗚咽交じりの返答であった]


ダンクルオステウス
[少女を優しく撫で続け、返答をサイカブトに任せる]


サイカブト
ふむ…、なるほどな。
だがなあ、君は間違っているぞ。
[シュシュに顔を近づけて強調する]


シュシュ
[否定されたことと顔を近づけたことに気づき、サイカブトへと向く]


サイカブト
裏切られたかどうかは相手がどう思うかだ。
君が決めつける事ではない。
君を優しく迎えたその館長や、皆とやらはそんなに器量が狭い者たちなのか?
話を聞く限り私はそうは思わんが。
どうだ?


シュシュ
[涙と拭い、鼻水をすすりながら答える]
でも、顔向けなんかできないよぉっ……。どっちにしたって私は……私はヒトを襲ったんだぁっ……館長さんたちを傷つけないなんて確証が持てないよぉっ……


サイカブト
鍛えろ。
[辺りが一瞬静まり返る]


シュシュ
……え?


サイカブト
鍛えろ、と言った。
君は強い、だが今の状態はただ駄々をこねる幼子が両手を振り回すのと同じだ。


サイカブト
鍛えろ。そして制御しろ。己の力を。


ダンクルオステウス
[少女を優しく撫でつつ、「またあなたはそうやって…」と言ったように呆れ顔を浮かべる]


サイカブト
そして君が護るのだ。


シュシュ
……わかりました。
[少なくとも答えを与えられたことで安定したらしい]


サイカブト
[ダンクルに"私がやった!"のジェスチャー]


ダンクルオステウス
[サイカブトに「はいはい…」と呆れ顔でジェスチャーする]


ライガー
私からもいいですか?[シュシュの前へと進み出る]
かつて、私が受けたアドバイスを貴女にも送りましょう。


シュシュ
……はい。


ライガー
『己が何者であるか、それを決めるのは己自身』です。
貴女が力を振るったのは事実でしょう。それは変わりません。


シュシュ
[黙って聞いている]


ライガー
ですが、その根底にあるものは“守りたい”という願い。
貴女の心は、決して伝承の怪物ではない。貴女自身のものです。
ですから、迷わずに貴女のなりたい貴女になりなさい。
それが私からのアドバイスです。
まあ、私も自分探しの途中ではありますがね……。


シュシュ
(私のなりたい私……)
ありがとうございます。
……あなたにも幸運が訪れることを願ってます。


ライガー
ええ、ありがとうございます。


ロボ
[シュシュに歩み寄る]
そもそもなあ、お前は自分を受け入れた者たちを傷つけたいとは思っていないのだろう。
なら、それで良いと思うのだ。
今回の件もそうだ、守ろうとしてあの有様になったのだろう。
……その先に言うべきことは鎧やライガーが言ってくれた。
俺からは、明日から使える楽しみを餞別として渡しておく。
[ココアをシュシュに渡す]


シュシュ
え、なんでココアを……?


ロボ
本当は俺の魂とも言うべき飲み物を渡そうとも思ったが…以前戦った後それで迷惑を掛けてな。
…だが生憎、今日は炭酸じゃあないのがこれしか無かったんだ。


シュシュ
……そうでしたか。とにかく、お気遣い感謝します。
[ココアを受け取る]


ロボ
[ライガーに向かい、"俺だって学習はするぞ"のジェスチャーをする]


ライガー
[ロボに「はいはい……」と呆れ顔でジェスチャーする]



[かくして、ヒガシシラカワ未確認動物館における強盗事件は未遂に終わり、アニマルガールの暴走も重傷者が出る前に食い止められた]

[この後、シュシュは一通り全員に謝った後に彼女の主導で強盗が荒らしたものの片付けや通報を行った。強盗はあっけなく逮捕、全員がパーク内の病院に入院することになった]

[これを受けてヒガシシラカワの警備が強化。それは単に警備員の不足というよりは、特定のアニマルガールが事件に巻き込まれるのをより重点的に防ぐためのものであるが……]

[シュシュは野生解放によって暴走したことを動物館職員たちに打ち明けたが、館長ヤマウチを始め皆は野生解放の件そっちのけでシュシュの容態を心配した。こうしてまたヒトの優しさを感じたシュシュは、あの日のフレンズに言われた通り成長することを誓った……]

[fin]
 

 


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キャスト


シュシュ / 男ABCD: 相須楽斗

ライガー:Hanagaki

ダンクルオステウス:DerMaltu

狼王ロボ:sakamata

サイカブト:ZAKU

編集・校正:Nordic

 

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