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更新日:2023/08/18 Fri 17:02:06NEW!
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宗教 三大宗教 一神教 イスラム イスラム教 クルアーン ジハード ムスリム アフリカ 東南アジア 猫派 アブラハムの宗教 イスラーム アッラー ムハンマド モハメッド マホメット メッカ ジハード ←「聖戦」というのは正しくはない 六信五行 断食 禁酒 スンニ派 シーア派 アラブ アラビアンナイト 運命共同体
◆イスラム教◆
『イスラム教(イスラーム)』は7世紀(610年)にアラブの部族宗教を基盤として、ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ(預言者ムハンマド)*1により拓かれた世界三大宗教の一つ。
アラブ系民族と中東圏を中心に世界各地で信仰されており、現在の信徒数は約18億2千万人と三大宗教では第2位。
ただし信徒が最も多い国は東南アジアのインドネシア。これはインドネシアの国単体としての人口が多いことも関係している。
日本では一般に、宗教である事の明示でイスラム「教」と呼ばれていたが、イスラム(イスラーム)とは神に従い、その規範に沿うと云う「生き方」その物を指す言葉であるため、
本来は単に「イスラム(イスラーム)」と呼ぶのが正しいとの意見もあり、そうした傾向も広まっている。
……ただし、『それぞれの信仰する神に従い、生き方そのものも神の規範に沿う』のはどの宗教も同じである。キリスト教もユダヤ教も仏教も、あるいは儒教や道教やヒンドゥー教なども、それらの戒律は単に内心の問題ではなく、社会規範と密接に関わっている。
日本とて例外でなく、普段から使う「ありがとう」「いただきます」といった挨拶も、神道や仏教の教えから生まれ、日本人の生活を規律している。
そのため「イスラム教だけを特別視してイスラームと呼ぶのは、忖度のしすぎ。やはり『イスラム教』と呼ぶのが妥当」と言う反論もある。
また、漢字表記で「回教」とも呼ばれる。
これは、もともと回紇=ウイグルからイスラム教徒が中国に流入したことに由来する。
分派はキリスト教や仏教より少なくかつ変化も小さく、おおまかには9割のスンニ派と1割のシーア派に分かれるが(この下にまた複数の教派がある)、
この二派は対立関係にあり、特に少数派のシーア派過激組織の攻撃がニュースに挙がる事も多い。
教義の基盤をユダヤ教及びキリスト教と同じくし、預言者ムハンマドが記した「クルアーン(英訳及び中訳から『コーラン』とも)」の他、旧約聖書と新約聖書も部分的にだが教典として認めている一方、
それら二宗教への反発から誕生した経緯の関係上、その信仰とは当然の様に相容れない。
【起源】
商人でありながら世に蔓延る格差や悪徳に悩んでいたムハンマド・イブン=アブドゥッラーフが、
40歳の時にマッカ(英訳から『メッカ』とも)近くのヒラー山の洞窟にて瞑想していたときに遭遇した天使ジブリール*2に「(声に出して)詠め!」の言葉と共に(それまで読み書きを習わなかったのに)強引に抑えつけられたり、SM紛いの行為を受けてクルアーンを写本させられたのが始まり。
当初は性質の悪いジン(精霊)と出会ったと思いガクブルしていたムハンマドだが、姉さん女房のハディージャに励まされたのち、預言者として起つ事を決意する。
啓示を説くのを親しい人々から始め、やがてマッカの偶像崇拝と戦いを開始した預言者ムハンマドとその一派だったが、
育ての親アブー・ターリブや妻ハディージャの死により痛手を負い、ヤスリブに逃れる。
このヤスリブへの移住は預言者ムハンマドと彼に帰依していた住民の間での約束により決められていた行動であり、この移住を「ヒジュラ(聖遷)」と呼ぶ。
イスラームが祭事で用いる暦法『ヒジュラ(太陰)暦(イスラム暦)』の元年(ヒジュラ紀元)はこのヒジュラが行われた年(西暦622年)。
後にヤスリブは「マディーナ・アン=ナビー(意味は『預言者の町』 単に『マディーナ』、英訳から『メディナ』とも)」と呼ばれる様になり、ここに誕生した預言者ムハンマドを頂点とする共同体(ウンマ)がイスラームの原型となったのである。
預言者ムハンマドがガウタマ(釈迦)やイエス、孔子や老子など多くの宗教開祖と違うのは、宗教的指導者としてのみならず、政治面や軍事面でも指導者としての役割を果たしていた事が挙げられる。
とかく、誕生当初から敵だらけであったイスラームでは軍を指揮する必要があり、前述のマッカの旧体制も戦争により打破している。
(ちなみに同タイプの指導者にはユダヤ教のモーゼがいる。彼も宗教面のみならず、政治面・軍事面の指導者である)
こうしてマディーナを政治の、マッカを宗教的な中心地として定められた事により、イスラーム社会が誕生したのである。
……632年。
自らの死を悟った預言者ムハンマドはマッカに最後の巡礼を行った後に、最も愛した3番目の妻アーイシャの膝に抱かれ死去。
以降は最後にして最大の預言者ムハンマドの代理人たる「カリフ(後継者)」に共同体の指揮権が移るが、
アブー・バクル、ウマル、ウスマーン、アリーの正統カリフ時代を経て世襲制のスルタン・カリフ時代へ。
1922年にはこれも消滅し、イスラム圏各国が独自に信仰と政治を続ける時代となっている。
【教義】
神の啓示たる「クルアーン」や、偉大なるムハンマドの言葉と行動に従い、生きるのが大事であると説く。
元々イスラームが広まった要因の一つとして、教義の寛容さがあった。昔は。
解釈や戒律の内容には各国毎の差異があるのも、その土地と上手く融和してやっていた名残である。
戦争や民族間の対立を経た結果として、女性に肌を出す事を禁ずる等の非常に厳しい戒律を比較的最近設けた国も出た反面、政教分離が進んだトルコのように比較的緩い国もある。
現在「偶像崇拝を禁ずるイスラームにおいて、預言者ムハンマドの顔を絵画等として残すことは最大のタブー」として、
自粛し焚書されることも多々あるが、14世紀頃にはムハンマドがジブリールから啓示を受ける場面をその顔ごと描いた写本も存在し、
大昔から絶対的に厳しく制限されていた訳ではない。
元々「クルアーン」の114の章(スーラ)と6616の節(アーヤ)に記された啓示には信仰のみならず軍事や政治に関わる啓示も記されているが(※勿論後付け)、
これから導き出されたイスラムの法を「シャリーア」と云う。
このシャリーアにはクルアーンのみならず、ムハンマドの言行録である「ハディース」も重要視されている。
現在では「ハディース」集も多数が存在し、特に重要な「六書」が挙げられている、
このハディースから導かれ、法の規定に使用されるのが慣行(スンナ)。
スンナでも解決出来ない問題を法学者が討議して定めるのがイジュマー、それでも解決出来ない場合に用いられるのがキャースとなる。
イスラームの信者はムスリムと呼ばれるが、比較的平信徒には甘い仏教やキリスト教に比べ、聖職者に当たる存在がいない(≒アッラーの前ではみな平等な)為、平信徒にも厳しい戒律の遵守を求めるケースが間々ある事でも有名。
1日5回のカアバを向いての「礼拝(サラート)」や「信仰告白(シャハーダ)」、イスラム暦の9の月(ラマダン)に行われる、
日の出から日没まで一切の飲食、喫煙、性行為を禁じる「斎戒(サウム)」や聖地マッカへの「巡礼(ハッジ)」が有名か。
ムスリムが信じるべき事柄を「六信」と云い、神(アッラー)、天使(御使い)、啓典(クルアーン、聖書、等々etc.)、預言者(特にムハンマド、他にモーセ、イエス)、
来世(最後の審判)、神の予定(アッラーの御心)として顕されている。
ユダヤ/キリスト教と根を同じくするだけあり、来世が信じられ天使も悪魔も存在する。
イスラムの悪魔はシャイターン(サタン)と呼ばれ、首魁はイブリースと呼ばれるが、ほぼルシファーと同じ伝承を持つ。
ランプの魔人で有名なジンは、元来は古代の民間伝承から生まれた存在だが、イスラムではシャイターンが生み出した存在として取り込まれている。
【用語】
- アッラーフ(Allah)
万能神にして空気の根源者。アッラーとも。ローマでの女神ヴィーナスに当たり、キリスト教では単に『神(God)』と呼ばれる存在だが、イスラームでは人類に平等かつ唯一完全なる存在とされ、ユダヤ人のみが救われるとするユダヤ教、及び「三位一体説」や「神の子」を説き、その現れ方を複数あるとするキリスト教とは相容れない。
そもそも「アッラーフ」とは『アル・イラーフ(Al Ilah)』から短縮または転訛したアラビア語で、意味としては「The God」。つまり異教での神は単に『イラーフ(Ilah)』。
- クルアーン
イスラームで最重要視される聖典。元々の意味は「詠むもの」。
ムハンマドの死後、彼が伝えた教えを勝手に都合よく改変する者が相次いだため、正確に教えを後世に伝えるために文書化されたという経緯を持つ。
さらに全編がアラビア語の詩文、韻文として構成されており(要するにアラビア語のラップになってる)神が地上に唯一示した奇跡であるとされる。
この経緯から、内容を一字たりとも変えてはならないとされており、イスラームのアラビア語優位性の論拠から、他の言語への翻訳も原則禁止。まあそもそも声に出して詠むモノなので……。
当然ながら、日本人お得意の魔改造などもってのほかである。前述の改変からムスリム同士の宗教戦争が頻発した事の反動とも言われるが、ここまで強硬な宗教はそうない。
……とはいえ馬鹿正直にこの規定に従っていたらアラビア語での読み書きどころかまともな会話すらできない異教徒・異民族への布教に支障をきたすため、
クルアーンを他の言語へ翻訳した場合、それはクルアーンそのものではなくクルアーンの解説書と看做す慣習がある。
この経緯からイスラム共同体では早くから言語の統一が図られ、アラビア語圏では一時期優れた科学が花開いた時代が有る。現代ではクルアーンに背くということで進化論の否定が行われる事さえあるのだが。
- 預言者
ムーサー(モーセ)に始まり、ムハンマドに至る神の使徒。神託を民衆に届ける使命を授けられた者とされる。
ムーサーはムハンマドに次いで特に重要視される他、イーサー(イエス)も含まれるが、イスラームではどちらも一預言者に過ぎない。
他にも聖書とは違う点がいくらかある。例えばアーダムは知恵の実を食べて楽園から追い出されるが、結局アッラーフには赦されて最初のカアバ神殿を建てている。イーサーは磔にならず、弟子の1人が身代わりになった後、ひっそりと長生きしている。
イスラームの教義では、ムハンマド以外の歴代の預言者達は、アッラーフの意思を民衆に伝えることは叶わなかったとされ、「神が選んだ最後の預言者ムハンマドこそが、その神託クルアーンを余す事なく受け取った最も偉大な人物である。」と定義している。
- 天使(マライカ)
御使いであり、神の奇跡を顕すが、イスラームでは人間の下位に置かれる。
特に重要視されるのがユダヤ教とキリスト教のガブリエルに当たる『ジブリール』。
その他、有名どころでは音楽を司る『イスラーフィール』や、死を司る『アズラーイール』、他の天使や悪魔の監督・監視を担うマーリクもイスラームでの天使。
- 偶像崇拝の禁止
神に似せて作った像に信仰を捧げる行為は神自体に信仰を捧げていない不敬であるという考え方。
神や預言者を視覚的に表現しなければならない場合、顔が光っていてよく見えない描き方がなされる。
あと「そもそも預言者の視界で世界を描けば預言者の姿を描かなくて良いんじゃね?」と言う発想もある。
なお、他宗教の偶像まで破壊するのは一部の過激派思想の持ち主のみ。
- モスク
イスラムの礼拝所。当のアラビア語では『マスジド(Masjid)』と言うが、スペイン語(Mezquita)、英語(Mosque)、日本語、と伝わるうちに『モスク』となった。
偶像崇拝を禁じるイスラームではマッカの方角を示すくぼみ『ミフラープ』が設けられているだけであり(そのマッカにあるマスジド・ハラームを除く)、あくまで礼拝のための施設。
前述の様にイスラームに聖職者は存在しないが、「イマーム」と呼ばれるまとめ役は存在している。
異教徒と悪人が堕ちる世界であり、ご丁寧にキリスト教やユダヤ教、多神教、その他宗教と堕ちる地獄が違う。ちなみに最下層が「偽りの教徒の地獄」。
砂漠生まれの宗教らしく砂漠を過激にしたような様相であり、そこになる木の実は1滴の果汁でこの世の全てを腐らせるほどだという。
- 楽園
善行を行った者のみが一定期間入れる場所、
後世の者は僅かである。(かれらは錦の織物を)敷いた寝床の上に、向い合ってそれに寄り掛かる。永遠の(若さを保つ)少年たちがかれらの間を巡り、(手に手に)高坏や(輝く)水差し、汲立の飲物盃(を捧げる)。かれらは、それで後の障を残さず、泥酔することもない。また果実は、かれらの選ぶに任せ、種々の鳥の肉は、かれらの好みのまま。大きい輝くまなざしの、美しい乙女は、丁度秘蔵の真珠のよう。(これらは)かれらの行いに対する報奨である。』および56章27節から40節『右手の仲間、右手の仲間とは何であろう。(かれらは)刺のないスィドラの木、累々と実るタルフ木(の中に住み)、長く伸びる木陰の、絶え間なく流れる水の間で、豊かな果物が絶えることなく、禁じられることもなく(取り放題)。高く上げられた(位階の)臥所に(着く)。本当にわれは、かれら(の配偶として乙女)を特別に創り、かの女らを(永遠に汚れない)処女にした。愛しい、同じ年配の者。(これらは)右手の仲間のためである。昔の者が大勢いるが、後世の者も多い。』、先頭のものとは最良のムスリム、右手の者とは一般のムスリムのことである。
一定期間存在する楽園
- ジハード
近年は過激派組織のテロ行為により「聖戦」などと訳され誤解が広まっているが、
実際には「万能神の為に努力する事」を指し、特に武力よりも心が大事であると説かれる。
また、個人が己の中の葛藤や悪心を乗り越え、神に帰依する行為(仏教の「悟り」に似ている)を「大ジハード(内なるジハード)」と呼び、
武力行動を含めた「小ジハード(外なるジハード)」以上に重んじている事からもそれが判る筈。
そもそも、イスラームにおいては、本来自害というものを禁じている。
神に捧げるだの称して決行される過激派組織のテロ行為や来世の転生を理由とした自爆テロは、イスラーム社会でも迷惑と考えられている。
- サダカとザカート
大黒柱を失った家族、ホームレス、困窮した旅行者といった困った人々に進んで行う援助。
自由意思で行うのがサダカ、制度化したものがザカート(ゼビウスの敵キャラとは無関係)であり、
日本では両方をひっくるめ、仏教用語を流用して「喜捨」と訳される。
「今君が持っている財産は君だけの力ではなく、アッラーフの思し召しがあって稼げたものだ。
君同様に帰依する者が困っているなら、分け与えるべきだ」という趣旨である。
- ハラールとハラーム
イスラームにも食のタブーはあり、ハラールは「食べてもいいもの」ハラームは「食べてはいけないもの」を指す。
クルアーンには「豚肉」「正しいやり方以外で屠られた肉全て」「屠られたのではない、ただの死体の肉」「爬虫類の肉」「動物の血」「酒」などの禁止が説かれているが、
同時に「飢えなどのやむを得ない理由があるのなら食べても構わない」ともされているので、その厳格さにはかなり地域や教派の差がある。
一切の禁を厳守し、「製造工程で豚由来の何かや、アルコール由来成分と接触するだけでもダメ」とする教派がある一方で、
重要なのは信仰心であって、「アッラーフの名を唱えてから食べれば豚でも酒でも問題ない」とする教派も存在する。
「来日した時に『地元じゃないから』とカツ丼を食べたらハマった」なんてムスリムもいるし。
もしムスリムの知人に対して食事を設けるようなことがあった場合は、当人の「ハラーム」の内訳を確認しておくと安全だろう。
現代では流通段階において「ハラール認証」のマークがつけられている食品が存在する。これはマレーシア発祥の制度だが、イスラームの中でもゆるい方である同国*3の基準が元になっている上に認証団体が統一されておらず乱立状態、厳格な地域だとこの基準でもダメとなったり、中には「ハラール認証制度そのものが実態のないところから金を取るハラーム行為」と主張するムスリムもいる。また、ハラール認証がビジネスになってしまっているため非イスラム圏の企業が適当に作ってしまっている疑惑もいくつか起こっている。
普段意識することの無い日本人だと思わぬところで戒律に触れてしまう可能性はあり、例を挙げると、
- 「醤油」…醸造過程でアルコールが発生するのでNG。
- 「食器・調理器具」…豚肉や酒に一度でも触れさせた事のある器具はもうNG。豚を調理した油を使いまわすのもNG。
- 「食品添加物」…食品添加物にはゼラチンや酵素や旨み調味料など、豚から作られている物も多い。当然これらもNG。
- 「イカ・タコ・ウナギ」…イランなど地域によっては、うろこの無い魚はNG。
などの点には注意が必要。しかし前述したとおり、教派や地域によってこれらのタブーには差があるので、安易な早合点はやめたほうがよい。
- スンニ派
現在のムスリムおよびアラブ諸国など、イスラーム国家の大多数が信仰している最大多数派。
- シーア派
最後の正統カリフにして、敵対組織に暗殺されたアリーを信仰する教派で、本来の呼び名は「シーア・アリー」。ムスリム全体の1割程度がこちら。
スンニ派とは激しく敵対しており、メッカの奪還を目指す。人口の過半数を占める主流となっている国は主にイランやイラク、アゼルバイジャン、バーレーンなど。
【危険な宗教なのか?】
厳しい戒律やテロ事件、移民問題などのトラブルからイスラームに悪い印象を持つ人は少なくないだろう。
中にはハッキリと「危険な宗教」「邪教」「害悪」だと断言する人もいる。
実際の所、イスラームが危険なのかそうでないのかと言うと、危険であるとも言えるしそうでないとも言える。
もっと正確に言えば、大多数のムスリムは穏健な常識人であるが、どこの地域にも過激な原理主義者が存在する。
そしてイスラームの構造上、穏健派は過激派を許容しないにしても論理的に否定することは難しい。
何故ならイスラームの教義上、全人類はイスラム法に従うべきであり、教徒はその教えを全人類に広める義務があると定められているからである。
すなわち礼拝の義務、食事のタブー、女性の装束、偶像崇拝の禁止等は絶対的に正しいルールであり、それに従わない人々は間違っていることになる。(無謬説)
また一度イスラームに入信した、また教徒の子として生まれた者にはイスラム法上、改宗する自由はないとされている。
ムスリムでない人々がそれを「押しつけ」「抑圧」と感じても、拒否する方が間違っているのであり、ムスリムにはそれを正しく「矯正する」義務があると考えている人も少なくない。
今現在各国にムスリムの移民が存在し、着々とその数を増やしていることを考えても、ムスリムが増える理由はあっても減る理由はほぼない。
そうして国内の人口比率の大部分をムスリムが占めるようになれば、自分たちによって住みよい地域、自分たちに配慮したルールを求め始めるのも当然である。
断っておくが、全てのムスリムが他の信仰を持つ人や、無宗教の人をイスラームに改宗すべきだと考えているわけではない。
しかしイスラームの元々の教義に忠実なのは上記のような原理主義者の人々であり、穏健派は時代に適合するようにイスラム法を「解釈」することはできても原理主義者の人々を「否定」することはできないのだ。
また移民として移り住んだ人々が一見その国のルールを受け入れ穏やかに暮らしているに見えても、内心では少数派としての肩身の狭さから人として大切なルール=イスラム法を無視する「間違った」人々を苦虫を噛み潰すような思いで見ているかもしれない。
またどの大宗教もだが、時代の流れやローカライズ過程で、良くも悪くも本来の教義をねじ曲げて都合良く解釈したり、または戒律や教義を遵守するような諸派が発生し、同じ宗教でも土地ごとに大きく宗教観が異なったりする。
イスラームも例外でないどころかキリスト教以上に顕著で、トルコ人のような世俗や近代国家体制に順応したムスリム達も居れば、ムハンマド時代からの氏族形式の暮らしや伝統を守る中東地域のムスリムも居るのである。
特に問題となるのが中東地域の氏族型ムスリムで、民主主義などの近代国家体制の仕組みと、長年続けてきた氏族社会の伝統的な暮らしが相容れず、その軋轢が反欧米の土着系イスラム過激派を生んでいるのも現状である。
ムスリム=悪人では決してない。
ただし、その「共存」の方向性を見誤るといつの間にか自分たちの方が立場の弱い少数派になっている可能性は否定できないだろう。
自分と相手の常識が異なるのは良くも悪くもお互い様で、無用な衝突を避けるのは個人の心得次第…というのはどこの国の道徳でも案外似たようなものなのかもしれない。
【イスラームと日本】
日本人の気質とイスラームの相性が悪いのか、日本とのファーストコンタクトがイスラム世界よりも西欧の方が早かったからなのかは定かではないが、
イスラームは日本ではなじみの薄いものとなっている。
とはいえ、モスクは東京などに複数あるし、アントニオ猪木や吉村作治など、成人後にムスリムに改宗した者も少なくない。。まぁ日本人は何かにつけてごちそうで祝うので少なくとも断食とは相性最悪かもしれない
日本での知名度が高いイスラム史上の人物やイスラム由来の事物は、アラビアンナイト経由で知られるようになったものが多い。
そもそも日本では一神教自体があまり浸透しておらず、ユダヤ教はもちろん、キリスト教も実のところ浸透しているとはいいがたい。
そりゃ「クリスマス」は定着したが、それもどちらかというと単なる派手なイベント扱いというか、祭りを楽しんでついでに異郷の神に敬意を示すという、どちらかというと神道的なニュアンスで受け入れられているぐらいで、教会の数は寺院や神社に比べれば明らかに少なく、クリスマスより重要な「イースター(復活祭)」はほとんどスルー、同じく重要な「ペンテコステ(聖霊降臨祭)」は知っている人さえ何人いるか……。
神道=多神教が無意識下にまで根付いている日本にとって、一神教というのはやはり理解しにくいのだろう。
過去にテロ行為や残虐事件などの報道が重なり、イスラーム=野蛮な宗教でテロリストの温床というイメージのある人もいるかもしれないが、
上記のように、イスラームの教えそのものはテロなどの残虐行為を推奨しているわけではない。
どちらかと言えば勝手にイスラームを過大解釈した故の暴走(所謂過激派)だったり、
テロ行為を正当化するために、イスラームの教えを都合よく捻じ曲げて利用しているに過ぎないというのが真相である。
女性への理不尽な懲罰についても、イスラームがというよりもその地域の因習が原因だったということも多いのである。
異物を排除し、欲望を満たす「大義」が欲しい一部の悪党にとっては、過激な方にも融通の効くイスラームはこじつけるのに丁度いい要素が揃っているのである。
……逆に言うと「イスラム教にはもともとテロリストたちを肯定する理論が多い」という負の側面も否定しきれないが。そもそも上記の通り、イスラム理論を突き詰めれば嫌でも原理主義に行き着くのである。
さらに「イスラムからの退会・改宗を認めない」「教義は完璧にして無謬であり、異論を許さない」など、全体主義的な側面も確かに強い。
始祖ムハンマド自体、宗教理論・哲学の探究者というより、剣をふるって宗教団体を率いた軍事指導者だった。その彼が提唱した理論はいわば軍法であり、組織の規律を固めて敵に勝つことを前提としている*4。
イスラムからの退会・改宗を認めないというのを、逃亡兵を銃殺刑に処する、と言い換えると意味が近いだろう。
そうした軍法特有の絶対性が、組織を束ねる理論を求めるテロリストには便利なのだろう。
- ハールーン・アル・ラシード王
786~809年に在位していたアッバース朝第5代カリフにして、アラビアンナイトに登場した実在人物の一人。
夜のお散歩が趣味の風雅な男。
日本では、『ドラえもん のび太のドラビアンナイト』にて、しずちゃん捜索にやって来たのび太たちに支援を行ったことで知られている。
- イフリート
「ランプの魔人」として有名なジンで、日本人が「ジン(魔人)」と聞いて連想するのは十中八九こいつ。
炎属性の召喚獣や新人類撃滅用兵器など、彼の名を冠した事物が登場するフィクションも数多く存在する。
彼をモチーフにしたキャラクターとして、ハクション大魔王やAkinatorがよく知られている。
- バハムート
ユダヤ/キリスト教の伝承に登場する怪物「ベエマス(ベヘモス)」と同一の存在であり、とんでもなく巨大な魚の姿をしている。
日本や欧米ではD&DにFFなど、どうしたわけか龍の姿で描かれることが多く、ベエマスと別の存在扱いされていたり、
巨大な宇宙船を管理する8ビットコンピュータなどが名前を借りることも。
【余談】
- 一夫多妻を認めている宗教と思われているが、元来は戦争で未亡人となった女性の生活保護や、奴隷扱いから救うべく「4人までしか妻を持てない」と規定した法である。
……尚、現在では複数の妻を持つ人は殆ど居ないらしい(※金持ちしか無理だし、金持ちも最近は持たない)。
- 前述したハラール認証食品に関しては、単に「イスラームの教えに則っている」食品というだけではなく、「則っているか厳重に管理されている」食品でもある。
清潔さも教義上義務付けられているため、「食の安全」という観点からは評価が高く、異教徒であっても「安全な食材」としてハラール食材を愛用する人もいる。
近年では日本のメーカーもこの流れに乗ろうとしており、「ハラール認定醤油」「ハラール認定ラーメン」などの開発に手を出しつつあるそうな。
- 女性にヴェールで顔を覆う等、特に厳しい戒律を強いているイメージがあるが実は明確な規定は無く、後世の勝手な解釈により広まった習慣である。
「男がイヤらしいことしちゃうのは女がイヤらしいカッコしてるからだ!!」という考えらしいが、ある意味真理かも……?
日本でも全身タイツか下着姿の女性(男もだが)が外を出歩いてたら最悪捕まるだろうし、服装がはしたないかどうかは地域ごとに違うというのもそう考えれば納得である。
このため、スポーツウェアの露出度の問題でムスリムの女性はなかなかスポーツの試合に出られなかったのだが、
近年では機能性をそのままに露出度を低水準に抑えたスポーツウェアも開発され、陸上競技を中心に、イスラム世界諸国から続々と女性アスリートが進出するようになった。
手足どころか顔面まで覆い、トラックを走る彼女らの姿は、さながらカラフルな忍者。
素肌よりも水の抵抗が数ない布地も出てきている以上、近い将来「ムスリム用女子競泳水着」を着用し、水泳にも進出するかもしれない。
……と思いきや、2009年のFINAの規定で競泳水着の丈に上限が設定され、可能性は絶たれててしまった。これは水着の性能差による有利・不利を抑えるためで、決して彼女らを締め出そうという意図ではない。
「かがくのちからってすげー!」という言葉があるが、それが裏目に出てしまったと言える。
- 戒律にも例外規定はちゃんとある。重病人や妊産婦、幼児に断食を強いることはないし、車を運転中に礼拝が出来ないのはやむを得ない。
ちなみに、礼拝は後の礼拝の時間になってから、まとめて神に祈りを捧げても構わないらしい。
- ムハンマドが猫好きだったこともあり、猫派が多い。というより神聖視すらされており、マスジド・ハラームの自由な出入りが唯一許されている。
その一方で犬は豚同様に卑しく邪悪な動物とされ、『犬のよだれが体に付いたら七度洗え』という文言もある。*5
そのため長らく、盲目のムスリムは盲導動物に犬ではなく馬(ポニー)など別の動物を用いていた。
だが最近はポニー一辺倒では色々と不便なのもあり、盲導犬などの介助犬は特例として認めている動きもある。
また、古くからの品種であるサルーキも例外的に狩猟犬として重宝され、テントで人間と一緒に寝ることも多い。
そもそも、イスラム圏の人でも「モスクに連れてきてはいけない」という程度で普通に犬を飼う人も多く、犬だからと言って飼うのを全面的に禁止されたり、虐殺したりするなんて事は決してない。
「ムハンマドが飼い猫を撫でていたら、猫のおでこに頭文字のMが浮き出てきた」という逸話が残っているところを見ると、ムハンマドが飼っていた猫はトラネコだったようである。
- 一口に「原理主義」と言っても、元来はムハンマドの掲げた差別と格差の無い社会を目指そうという政治・信仰運動の事であり、一括りに過激派の活動組織と一緒くたにするのは間違いである。
(悪いイメージが広まったのは1979年にホメイニ師がイランで帝政を打倒・イスラム国家を樹立したイラン革命かららしい)
※そもそもが西欧社会の命名である。
また、原理主義系の過激派組織の中には、イスラム教とほとんど関係ない土着信仰や土着風習なども取り入れて、教義の「不正改造」を行っている者がいることも指摘されている。
このような一部の悪人たちのために急降下しつつあるイスラームのイメージを回復させるべく、善良なムスリムによる「イスラームを正しく理解してもらおう」という活動もおこなわれている。
- さまざまな教義があるが、イスラーム国家でも国によってその厳しさはまちまちである。
キリスト教等を中心とした諸外国との交流のため妥協している面もあれば、ムスリムだって本音では苦労して守りたくない教義もある、と言う面もある。
レイプ被害者が逆に処罰されるなど、人権思想からすればぶっ飛んだ話もしばしば話題に上るが、これにどう向き合うかは、非常に難しい問題である。
少なくとも、現地に行ったらその国のルールを守り、自己責任で対処する姿勢はしっかり持とう。
追記・修正は礼拝の後で。
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▷ コメント欄
- しんのゆうしゃが追記した項目 -- 名無しさん (2015-02-12 22:11:45)
- フランスのイスラム教徒の中には酒飲んだり 家族に強要しないなど地域に合わせて変化しているとこもあるらしい -- 名無しさん (2015-02-13 21:48:25)
- ↑そういう柔軟性がないと、北欧で餓死しかねんw -- 名無しさん (2015-02-13 21:55:23)
- ちなみに、ラマダーン月は断食の反動か、夜になってたくさん食べ過ぎて逆に太ることも多いらしい。食べすぎに注意! -- 名無しさん (2015-02-13 22:01:41)
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2015-02-15 20:51:25)
- 神様は形じゃない、だから自然の恵み全てに感謝しろ、って教義は素晴らしい。そこを拡大解釈して絵とか彫刻ダメってのはどう考えても曲解だと思う。 -- 名無しさん (2015-02-16 08:48:19)
- 日本とのファーストコンタクトをしたのが、西欧よりイスラム世界の方が先だったら、日本はどうなっていたのだろうか。秀吉や徳川家は史実でキリスト教にしたように、イスラムを弾圧しただろうか。 -- 名無しさん (2015-02-25 20:16:30)
- 宗教って内輪揉めが凄いよね -- 名無しさん (2015-02-25 20:19:06)
- どこだって同じさ -- 名無しさん (2015-02-25 20:20:15)
- いかにISILがただのヒャッハーなモヒカンかが解る記事だな -- 名無しさん (2015-02-25 20:49:05)
- ↑IS所か大半の過激派が…… -- 名無しさん (2015-03-20 14:18:13)
- ↑8 最終日が晴れてないとそのまま延長なんだったっけ?年によっては梅雨の時期と重なるから日本在住のムスリムって大変だよね。 -- 名無しさん (2015-03-20 18:46:04)
- ↑大砂嵐も、相撲にナイターがないばかりに苦労してたみたい。 -- 名無しさん (2015-03-20 20:05:57)
- 「イスラム教徒用競泳水着」の開発は09年改訂のFINA規定で金輪際不可能だな -- 名無しさん (2015-09-15 23:52:01)
- イスラム教自体はまともな内容だけど、その土地の石油とかの資源の問題から端を発して色々なことがおかしくなっていってると思うわ -- 名無しさん (2015-09-17 23:03:19)
- 結局宗教でも文化でもなく貧富の差が問題なんだわね -- 名無しさん (2018-02-10 14:49:35)
- 宗教なんて時代ごとに変わっていく(or分かれていく)からな。悪い方向に変わってしまった例なんて、それこそイスラムに限った話じゃない -- 名無しさん (2018-02-10 23:46:57)
- ムマンマドにしろイエスやブッダにしろ彼らの教えを真の意味で理解していたのって当時の側近ぐらいだろうね。今では… -- 名無しさん (2018-02-11 02:38:49)
- イスラームを騙る跳ねっ返りを「それはイスラームじゃねえぞ」と断じる「身内切り」の能力がほぼ皆無なのは困りもの -- 名無しさん (2018-04-09 22:43:44)
- ハラール食品、最近は結構身近でよく見かけますよ -- 名無しさん (2018-04-22 19:58:24)
- 知らないで食べるなら……の建前で日本でグルメ楽しんでたり、緩い地域の出身なのか日本のカレー旨いとか禁止食品入ってるの承知で外国だから……とか言ってる人も居て微笑ましい。 -- 名無しさん (2018-05-22 03:08:50)
- 日本人気質とイスラムは割と相性が良さげだという分析もある。律儀にルールを守る、周囲に合わせたがる、などなど -- 名無しさん (2020-05-08 21:42:28)
- ↑けどそれで現状より多くの人々が幸せになれるとは思えんな… -- 名無しさん (2020-05-09 00:38:09)
- アニメでは流石に語られないが、フルメタの主人公宗介は実はイスラム教徒なのだ。まあ戒律には超緩いほうだけど。コーランの暗唱は出来る設定。 -- 名無しさん (2020-05-09 01:29:15)
- 「危険な宗教なのか」のくだり飯山の主張まんまでワラタ。コーランに触れたこともないのね。 -- 名無しさん (2020-07-09 12:26:40)
- イスラム過激派のテロが世界各地で起きていただけにキリスト教徒の報復テロ的なのが起きるんじゃないかと思ってたからNZのアレはやっぱりなって思った。 -- 名無しさん (2020-07-09 14:06:03)
- マレーシアはペナン島のビーチに行った時、肌出しNGの国だからか、野郎どもが着衣で海に飛び込む光景ばかり延々繰り広げられていて、微妙に嬉しくなかったのが印象に残っている -- 名無しさん (2021-02-01 16:17:02)
- イスラームである自分はイスラームでない人々に対して優位だ、というあの特権意識はどうしようもない気がする。 -- 名無しさん (2021-03-13 17:07:51)
- ↑ 人間は人間とは分かり合えないんだなと痛感する -- 名無しさん (2021-03-13 17:16:53)
- 「現地に行ったらその国のルールを守り、自己責任で対処する姿勢」 これが欠落したイスラームが目立ちすぎ。 -- 名無しさん (2021-06-12 19:58:17)
- ↑7刹那(ガンダム00)もな -- 名無しさん (2021-06-12 21:52:34)
- ↑4 宗教なんて信じてる遅れた人間より無宗教の自分のほうが優位だと思ってる人も多いし、人間みんなそうなんじゃないの? -- 名無しさん (2022-06-26 12:56:33)
- 自分が絶対的に正しいっていう思想は厄介なんだよな。諭すにしても常に諭す側が間違ってるというパターンになりがち。一見似たパターンで儒教の理気二元論ってのがある。この世には絶対的に正しい正解があって自分達は常にその正解を選んでいるという感覚。意見違う奴らは不正解。儒教的に”君主”は間違えない。間違える奴は序列が下。下の奴には何しても良いって点がイスラームとの相違で儒教家の前には上か下かしかない。 -- 名無しさん (2022-06-26 14:21:36)
- そういえば今回襲撃された小説家の件、あれやはりイラン政府から暗殺命令出てたのかな。 -- 名無しさん (2022-08-14 12:09:40)
- 前に殺された翻訳者は本来オマケでもちろん原作者への暗殺命令も最初から出されてる そして出したホメイニが死んだので撤回不可能になってる -- 名無しさん (2022-08-14 12:29:09)
- 「下手に触れたら殺される、それが現代であっても」それが事実として残っている以上、イスラム教徒とそれ以外は決して相いれない存在なのは変わらないだろうよ。 -- 名無しさん (2022-08-14 13:28:41)
- ハラール認証は結構厳格にやっていると思いきや、わりと流れ作業的にベルトコンベアに流れてきたものを祈りの言葉と共に解体している映像を見たときは衝撃的だった。コーランもタブレットで見れたりもするし、戒律も文明に合わせてるんだろうね。ただ、コーランに触れる前は手を洗う必要があるけど、タブレットで読む場合も洗わないといけないかどうかで、わりと揉めたケースもあったのだとか…… -- 名無しさん (2022-08-14 21:47:17)
- ↑2他の宗教なら不興を買っても殺されはしないからなあ -- 名無しさん (2022-09-07 22:53:51)
- イスラム帝国の基礎を築いたムハンマドは君主としてもモンゴル帝国を築いたチンギス・ハンに勝るとも劣らないと思う。 -- 名無しさん (2023-01-23 05:17:38)
- 教義を見てみると、(少なくとも当時の基準では)かなり現実的、実践的な事が書かれているのよね。豚食を忌避したのも、昔は加熱殺菌の技術が未熟で感染症に罹るリスクがあったからだろうし、偶像崇拝やコーランの翻訳を制限したのも、イスラム圏以外の勢力に自分たちの信仰を勝手に利用されないようにするためだろうだし。まあそういった完成度の高さが災いして、色々価値観が変わった現代でも昔と殆ど変わらない教義を遵守し続けて、結果時代遅れな代物と見られがちになってしまってるんだけど -- 名無しさん (2023-04-09 13:13:30)
#comment
*2 ユダヤ教、キリスト教では『ガブリエル』。3宗教全てにおいて四大天使の長とされ、天使でも特に重要視されている。
*3 カラフルなヒジャブでおしゃれを楽しんだり、社会進出する女性も多い。厳格な地域だと女性は父親や夫の付き添いなしで行動しないとビッチ扱いとなる。
*4 同じことは教祖のタイプが似ているユダヤ教にも言える。逆に、キリスト教のイエス、仏教のゴータマ、道教の老子、儒教の孔子、といった面々は将軍的な経歴・活動はない。
*5 涎を垂らして歩く事や、狂犬病の媒介になった事が一因と言われている。
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