エマ・ヴェルデ

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登録日:2024/02/05 Mon 01:35:17
更新日:2024/12/19 Thu 15:29:07NEW!
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エマEmmaヴェルデVerdeは、ラブライブ!シリーズに登場するスクールアイドル。
現在は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に所属している。



プロフィール

CV指出毬亜
誕生日2/5
身長166cm
3サイズB92/W61/H88
血液型O型
星座水瓶座
イメージカラーライトグリーン
メンバーアイコン食パン
肩書き純粋系→癒やし系
趣味キルト
編入前の学校Y.G.国際学園
所属ユニットQU4RTZ

概要

桜坂しずく近江彼方と同じく、ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルの「モブライブ」こと転入生初出とする、「スクフェス組」のひとり。
3名ともども虹ヶ咲への参加メンバーを決める戦いでもあった第3回転入生総選挙にて上位に選ばれたことで移籍が決まった経歴を持つが、その中でもエマは堂々の1位であった。やはり人気の秘訣はそこか。


しずく・彼方と同様虹ヶ咲への登場にあたり設定が大きく変更されているため、2人の項目と同様に分けて記述する。


人物像(虹ヶ咲)

国際交流学科の3年生で、同好会旧メンバーの1人。イタリア系スイス人。


三つ編みおさげのマルーンの髪に青い瞳をもつ。
アルプス系の赤髪にそばかす、166cmと高い身長とシリーズ屈指のスタイルが特徴。
特にバストサイズに至っては92と''あの東條希より上''であり、モブライブ時代から物議を醸していた。公式立ち絵の制服姿からもはっきりわかるレベルでデカい。
そばかすはアニメ版とスクスタ版で異なり、前者は頬に3個ずつ、後者は鼻の上に薄く細かく散っている。


制服は冬服・夏服共に比較的オーソドックスなスタイルだが、冬服ではボタンを全開にしている。
ボタンを留めずに羽織っているメンバーはかすみや彼方などそれなりにいるが、彼女らが基本的に単なるオシャレである中、エマの場合ボタンを留めようにも留められないことが『にじよん』にて発覚している。ヴェルデ山脈の雄大さは規格外だった……


日本に留学生としてやってきた理由は、ズバリ「スクールアイドルになりたいから」
「それ以外に(理由なんて)ないよ?」と断言してしまうほど、根っからのスクールアイドルの大ファンである。
それほどまでにスクールアイドルに強い憧れを持つきっかけになったのは、小さい頃の「出逢い」があったから。
ある晩、大雪で両親が帰れなくなってしまい、独りで夜を明かさなければならなくなったことがあった。
夜中に独りでいる寂しさと怖さを紛らわせようとネットで動画を観ることにしたエマがたまたま観たのが、日本のとあるスクールアイドルの映像だった。


まるで絵本の中のお姫様みたいな格好で……、
星空みたいなステージで、歌ったり踊ったりしていてね……

わたし、ひと目で引き込まれて、
今まであった怖い気持ちや不安な気持ちがどこかに消えちゃった!


そうして、エマもそのスクールアイドルの真似をして歌ってみたりして過ごしているうちに、いつの間にか朝になっていた。
国や言葉の壁すら超えて、ここまで勇気を与えられる存在であるスクールアイドルに、エマはとても強く憧れた。
その時から「日本の高校に行ってスクールアイドルになる」ことを胸に一生懸命勉強し、ついにその夢を叶えて虹ヶ咲学園のスクールアイドルとなったのであった。


こうした経緯から、昨年度まで海外にいた身ではあるが日本語に関しては完璧で、日常会話も流暢。
……なのだがどこで覚えてきたのかネットスラングにまでやたら詳しいらしく、『にじよん』で連発しているシーンがある。「とってもエモエモで嬉しみが深くて草だよー」「まじ尊いだねー やばいねー 映えだねー」
本当に一体どこから……と思いきや犯人は活動を通してファン達から寄せられた数々のコメントなら仕方ない。


性格はおっとりマイペースだが、しっかり者。山や緑、自然を愛する心優しい性格。
そして溢れんばかりの母性の持ち主で、彼女の前ではどんな悩みも不安も消えてしまう。「他人を甘えさせる達人」で、その母性に囚われた人物は(作品内外問わず)数知れず。
故郷では大家族の長女でもあり、面倒見の良さはそこから来たもの。メンバーにもよく弟妹達の話をしているが、妹にべったりな彼方とは違い姉妹・兄弟喧嘩は日常茶飯事だった模様。もちろん仲が悪いということはなく、定期的に一時帰国したり妹達と連絡を取っている。
母国語であるイタリア語が会話の中で飛び出すことは少なく、彼女がイタリア語を使うのは「ボーノ!」「Ottimo!」などもっぱら美味しいものを食べた時である。


とにかく誰かの助けになれることが大好きで、尽くすか尽くされるかで言えば断然尽くす側。
実家では大家族の長女だったために弟妹たちの面倒をずっと見てきたため、こうしている方が落ち着くとのこと。
このように普段は「優しいお姉さん」という形容がピッタリな雰囲気を放っているが、年頃らしく無邪気な一面もたびたび覗かせている。
特に食への興味は同好会メンバーの中でも一際強く、本人も「結構食べるほう」と認めている。
「食べること自体が大好きで、興味のままに美味しいものを食べていたらいつの間にかたくさん平らげていた」というタイプ。
その大食いっぷりは花陽と互角であることが『スクスタ』にて描かれており、アニメでも幸せそうにご飯を頬張る姿がよく見られる。
好き嫌いも特になく、パン食文化で育った身ではあるが白飯も大好物。
日本でやってみたいことのひとつが卵かけご飯を食べることであったあたり、食わず嫌いというものとは全く無縁であることがわかる。


故郷では放牧もしていて、主に羊やヤギを飼っていたという。
日本に来る前は、彼らをお客さんに見立ててスクールアイドルごっこをした日々もあったんだとか。

エマさんのイメージそのまんまですね
わかる〜


そうした環境で暮らしていたこともあってか自然が大好きで、また日本語の勉強に動物などの図鑑を使っていたとのことで鳥や野草などへの造詣も深い。
山育ちゆえか意外なほど体力も度胸も備えており、蛇など山の動物を怖がる仲間達を尻目に茂みに返してあげたりといった場面もある。


争いごとはあまり好まない性格で、スクールアイドルとしての活動方針も「トップを目指してライバルと切磋琢磨」といったものにはあまり興味が無く「みんなで仲良く、みんなと楽しく」というべきスタイル。
とはいえ競争心が全く無いわけではなく、ライブに掛ける意気込みやステージのチャンスに対する執着は人一倍強い。
ライブの打ち合わせで「誰がステージに立つか」「トップバッターを務めるのは誰か」といった話題になった時、かすみやランジュといった「いかにもやる気がありそう」なメンツが我こそはと手を挙げる中「じゃあ間を取ってわたしが〜」としれっと立候補し、彼方などに「全然間取ってないよ〜」とツッコまれるのがお決まりのパターン。


また上述した過去もあってか、スクールアイドルとしての理想やスタンスといったものには譲れないものがある様子。
『スクスタ』にてエマが唯一怒りを見せた場面もスクールアイドルとしての活動方針のすれ違いがその怒りの根本にあり、そのことからも彼女がスクールアイドルに対して確固たる価値観を抱いていることがわかる。


他方、皆のチャンスを奪ってまで自分がステージに立とうとまでは思っていないようでもあり、上記の定番ネタも「最終的には全員に出番がある」とわかっている場面でのみ繰り出す場合がほとんど。
実際、「同好会の誰か1人だけをステージに出すしかない」事態になったアニメ1期9話では、周囲を気にして手を挙げられずにいる様子が描かれた。


「転入生」時代の設定


Y.G.国際学園出身の転入生。
初実装されたカードの部員No.は156で、虹ヶ咲のスクフェス組としては唯一となる初期実装キャラでない転入生である。
それでも初登場は2013年9月20日(CVである指出氏の誕生日)と、スクフェスのサービス開始から半年ほどであり、Aqoursより先輩。


登場時点では「ヴェルデ」姓は付いておらず、「エマ」とのみ表記されていた。
実装から4年ほど経った2017年にPDP(後の『スクスタ』)が始動すると、そこにエマが参加するにあたってファミリーネームが「ヴェルデ」であることが明かされ、それに合わせてスクフェスで過去実装されたカードも含め「Emma Verde」表記に改められた経緯がある。
出身国についても当初「山と自然がいっぱいの国」とぼかして記載されており、水がきれい、故郷に温泉があるということが分かっていた。「キラキラ☆転入生フェスティバル」にてSSRが実装された際にスイスと記載されるようになった。


「自然が大好きでおおらかな性格」という大まかな人物像こそこの時点から変わっていないが、スクフェスでは特に自然を愛する一面が強調されている。
日本語については子供向け小説が読める程度だったが、「すごい てん☆ふぇす」の頃までには概ね問題なく読み書きできるようになった模様。
裸足で居たいタイプで、ラクシャータとともに「裸足組」を名乗っている。ステージではさすがに靴を履く。


当時は天然キャラとしての立ち位置が主で、「てん☆ふぇす」シリーズではそのマイペースさとカルチャーギャップにより意図せずボケを量産していた。
他方で大自然の中でのびのび育ったために体力や歌唱力といったスペックがかなり高いことも描かれ、しずくや彼方に(この人すごいのでは?)と思わせたことも。


スクールアイドルへの憧れも既に健在で、「スクールアイドルといえぱ決めポーズ!」ということでどこかで見た指フレームをやってみせたしずくに対し、エマはどこかで見たバク転ロンダートをやってみたいパフォーマンスとして挙げていた。
「こういうのとか!」「おう やってみろ」


活躍

スクスタ

物語開始時点では同好会に顔を見せなくなっていたが、その理由はただ帰省で一時帰国していただけ
そのため本人は同好会をやめたつもりもなければ同好会が存続の危機に陥っていたことも知らなかったため、日本に戻った後はいつものように部室に顔を出しに来た。
……なのだが、一時帰国する旨を同好会に置き手紙として伝えていたつもりがかすみがその手紙をライバルからの怪文書と勘違いして開封しなかったため、同好会には意図が伝わっていなかったのであった。


まったく、人騒がせですよね!ぷんぷん!
そんなこと言うのはこの口かぁ〜
あーーん!


そんなこんなで同好会へ戻ってきたエマだったが、ソロとして活動するとなると「目指したいスクールアイドル」の姿が見えずに悩むことに。
そんな彼女の息抜きになればと、同好会みんなで緑の多い公園へピクニックすることにした。


ステージもいいけど、こういう広いところで、
いいお天気のもとで歌えたらサイコーだよね!


故郷の自然を思い出し、リラックスすることができたエマ。
まだハッキリとした方向性を決めるには至らなかったものの、「わたしはのびのびしてるのが好き」とおぼろげながらやりたいことは掴めてきた。


あ〜、なんか、すごく歌いたい気分!


故郷では山々や家で飼ってる動物たちに囲まれてよく歌っていたという。
そんな彼女が歌い出すと、いつの間にか小さい子たちがたくさん集まってきていた。
エマ本人は気づいていない様子だったが、この景色こそがエマの魅力なのでは……?
「あなた」は、彼女に秘められたポテンシャルをひしと感じるのだった。


  • わたしの大切な曲(キズナストーリー第14〜22話)

せつ菜とともに、スクールアイドルに興味を持つきっかけになった「着物のスクールアイドル」に逢えないかと捜しているエマ。
そんなある日、着物そのものにも興味のあったエマのために着物をレンタルして撮影ができるサービスをしてくれる写真館を見つけた「あなた」とエマは、その「夏川写真館」に立ち寄ることに。


その体験がきっかけで、エマは夏川写真館から着物撮影のモデルを依頼されるように。
そうして写真館に通ううち、店の看板娘・夏川マイもまたスクールアイドルであることが判明。
彼女の着物姿に「何か」を感じたエマは、マイのパフォーマンスを見せてほしいとせがむ。


ん〜、スマホにある動画でよければ……
はい、どーぞ


……え?
これ……、この歌……!


それは、エマがまさに捜していたスクールアイドルが歌っていた曲と同じものだった。
マイは、エマがずっと憧れていたスクールアイドルの後輩で、その歌は先輩達が代々受け継ぎながら歌い続けてきた曲だったのだ。


うん。
だから、もうすぐ歌えなくなっちゃうのは、やっぱ寂しいな……


だが、マイはスクールアイドル活動を終わりにすることを決めていた。
実は彼女もエマと同じ3年生。卒業後は、家族が代々経営してきたこの写真館を継ごうとマイは思っている。
そんなある日、長年の無理が祟ってか母が倒れてしまった。母は既に回復したものの、その時にこれ以上無理をさせられないとマイは悟る。
そのために、本腰を入れて家を継ぐ準備をしなければならなかったのだ。
この写真館を、100年も200年も残していきたい。それが今マイが見据える夢だった。


現況を語るマイの目に、後悔や未練はないように見えた。
だが、エマにとっては彼女の引退はショックだった。


もう、スクールアイドルは……いいんですか?
やっと……、やっと、あの歌に出会えたのに……


エマが持つその曲への思い入れを聞いたマイは、自分も同じくらい強い思い入れのある歌だと語る。歌を受け継いだのも、ずっとその歌を聴いていたかったから。


ごめんね……。
でも、あの歌を同じように愛してくれる人に会えるなんて、
夢みたいだよ、エマちゃん


写真館を継ぐというマイの決意は固かった。
だが、歌を愛する気持ちは、決してエマに劣るものではない。なにせ卒業してゆく先輩に泣きついてまで引き継ぐことを決め、その想いを受け取った先輩との猛特訓の末にマスターした想い出の一曲なのだ。


そうしてエマと歌に込める想いを再確認したマイは、次に控えたラストライブに向けての練習にエマ達に協力してもらう傍ら、とあるサプライズを仕込む……。


2nd

  • 私のままで、もっと高く(メインストーリー2nd season・第25章)

部へ行ってからの果林は、歌やダンスといった技術面では確かに上達していた。しかし、エマの目には、同好会にいた時のような魅力を部の果林が放っているようには見えなかった。
果林は「誰にも負けたくない、一番でいたい」という想いから、上を目指し高め合える環境を求めて部へと移ったのだが……エマにはそうした方針は合わず、同好会に残ることを選んだ。


トーナメントライブ以降、果林はどこか余裕がなく思い詰めた様子で練習に臨んでいるという話を愛から聞き、彼女の頼みもあって様子を見に行ったエマ。


だが、「果林ちゃんにはうそをつきたくない」という気持ちゆえにすれ違った想いをそのままぶつけてしまい、余計に果林を傷つけてしまう。
本当の気持ちとはいえ、今言うべきではなかったと後悔するエマを、彼方が励ます。


かすみちゃんに聞いたけど、果林ちゃん、
ずっとエマちゃんと話せないって悩んでたんだって。
ギクシャクしたままよりは良かったんだよ


今回のことは、お互いに譲れない理想があって、それゆえにぶつかってしまっただけのこと。エマも、そのことは理解している。


わたしの理想は……見てくれるみんなと、向き合うこと

スクールアイドルは、すぐそこにいる。一緒にいるの。
そして、一緒に楽しむことができる。寄り添ってくれる……


スイスにいた頃、一人不安な夜もスクールアイドルに勇気をもらえた。その出来事が、エマにとっての「原点」だった。
ゆえに、あの日観たスクールアイドルのようになりたいと、エマはずっとその理想を追いかけているのだ。


スクールアイドルは、1人じゃできない。
自分を応援してくれる人と、一緒にステージを作り上げるのだ。


……だが、ランジュのステージはそうは見えなかった。
エマの考える「理想のスクールアイドル」とはあまりに違うその方向性ゆえに、彼女にはその在り方が理解できなかった。
それは、エマが部を拒絶してしまった原因でもある。


応援してるわたしのこと見えてるのかな、って不安になる……。
わたしと一緒に楽しんでくれてるのかな、って……


ゆえに、果林にはランジュのようにはなってほしくなかった。
なのに、果林はその技巧が参考になるからと、彼女の研究ばかりしている。
このままでは、エマが大好きだった果林のパフォーマンスが失われてしまう。そう思ったエマは、自分の理想をそのままぶつけてしまったのだ。


その悩みを聞いた彼方が一策を講じたことで、2人は仲直りの機会を得る。


この前はひどいこと言ってごめんね!
責めるようなこと言うなんてダメだった!


私、自分のことばかりで周りがちっとも見えていなくて……
エマにもきつく当たって最低よ……


ううん、そんなことない
果林ちゃんが負けず嫌いで頑張り屋さんなの、
わたし知ってるもん。
上手くいかなくて焦っちゃったんだよね

でも、焦らなくてもいいんだよ。
立ち止まってもいいし、わたし、弱音もききたいよ。
話してほしいの

隠し事はなしにしよう。
意見が違ってもいい。喧嘩もしよう。
大丈夫、絶対仲直りするもん!!


テレビアニメ

1期

どこまでも広がっている、スカイブルーの空……
まぶしすぎて見えなかった。
アイドルになったわたしに、どんなことができるのか!


アニメでは、果林とは虹ヶ咲学園にやってきた日からの付き合いであることが明かされた。
日本のスクールアイドルに憧れ、自分もスクールアイドルになりたい一心で日本にやってきたエマ、読者モデルとして活動する果林。
2人は自然とお互いをリスペクトし、背中を押し合う関係となっていった。


  • #5・『今しかできないことを』

果林の協力もあってスクールアイドル同好会に復帰することができたエマ。
それ以降も自分の活動を応援してくれている果林に、彼女も同好会に入らないかと誘うエマだったが、果林には断られてしまう。


そんなある日、歩夢の自己紹介動画をはじめとした同好会の動画が順調に再生数を伸ばしていたことから、次のPVを作ろうという話が持ち上がる。
遠く離れた家族に自分の現況を伝える手段にもなるということで、エマもやってみることに。
エマのなりたいものは、「人の心をポカポカさせちゃうようなアイドル」。だが、そのために具体的にどうすれば良いのかが掴めていなかった。


その後、いつものように果林の私室の片付けを手伝ってあげていたエマは、彼女がスクールアイドルの雑誌を買っていたことを知る。
やっぱり果林ちゃんも興味があったんだ、と喜んだエマは改めて果林を誘うが……果林の反応は冷たいものだった。


ないわよ。興味なんて全然。

頑張ってるエマを応援したいと思っただけよ。
そんなふうに思われるんなら、もうやめておくわ


果林ちゃん……?

雑誌それ、持って行っていいわよ。
衣装の参考にでもして
……それと、もう誘わないで



どうして?
そんなに、ムキになって……
わからないよ、果林ちゃん……


果林の本音がわからず悩むエマ。
だが、件の雑誌から落ちた1枚の紙がその答えだった。
それは果林が取材に答えるため書いたアンケート用紙。
そこには、果林が本当はスクールアイドルに興味があること、憧れがあることが綴られていた。
その本音を目の当たりにしたエマはいてもたってもいられず、果林の元へと飛び出してゆく。


……今日、わたしに付き合って。
おねがい


そう言ってエマが強引に果林を連れ出していったのは、お台場中のありとあらゆるショッピングモールや観光スポット。
最後に訪れた科学未来館で、エマは果林にアンケート用紙を渡し、彼女の本当の気持ちに気がついていたことを明かした。


どうして言ってくれなかったの?
わたしには興味のないふりをして!
ずっと……自分の心をしまいこんで……


エマの目標は、見てくれた人の心をポカポカにするスクールアイドル。
でも、一番近くで応援してくれている友達のことすら温めてあげられていなかったのか。そんな自分が、この理想を叶えることなんて、無理なのか……?
それでも、もしそうなのだとしても。


果林ちゃんの笑顔、久しぶりに見たよ!
わたし、もっと果林ちゃんに笑っててほしい!
もっともっと、果林ちゃんのこと知りたい!


エマの本気を見た果林は、素直な気持ちを明かした。
エマの活動を応援することが、同好会の皆と一緒にいることが、とても楽しかった。
でも、『朝香果林』は、その輪に入れない。「そういうキャラ」じゃないから。
そうやってカッコつけた結果、エマを傷つけてしまっただけのこと。
なのに今更……。


そう独白する果林を、エマはただ静かに、そっと後ろから抱きしめる。


いいんだよ、果林ちゃん
どんな果林ちゃんでも、笑顔でいられればそれが一番だよ
だから、きっと大丈夫。

もっと果林ちゃんの気持ち、聴かせて!わたしに!


2期

それぞれの色が混ざり合う、
明日を作ってみよう


  • #2『重なる色』

別次元の古巣であるY.G.国際学園から合同ライブを持ち掛けられた同好会。
Y.G.国際学園のスクールアイドル部に所属するジェニファー達は、先日彗星の如く現れたスクールアイドル・鐘嵐珠に注目していた。……彼女は虹ヶ咲生ではあっても同好会には所属していなかったのだが、ジェニファーらはそのことは知らなかった。
なお、エマとジェニファー達は留学生コミュニティにて互いに知り合いになっている。


ともあれ、その話題からエマはランジュも件の合同ライブに誘おうと思いつくも、当のランジュには即答で断られてしまう。
ランジュが気になるのは同好会の皆がそうだったが、その中でもエマはひときわ彼女を気がかりに思っていた。


後日、エマ達は帰り道に偶然ランジュを見かけ、開催を告知しているゲリラライブを観るため何故かかすみの発案で尾行して足取りを追うことに。
そうしてゲリラライブを観終えた後、ランジュがエマ達に気づいたことで彼女の自宅へと招待される。
その場で改めて「同好会とは違う『ソロ』を追求する」}と宣言するランジュだったが、エマは「本当に、それでいいの?」と食い下がる。


ランジュちゃんは本当にひとりでやりたいの?

決まってるでしょ。
私はソロでやりたいの

もし同好会に入ってたら、
今みたいに自由なステージだって出来なかったわ


その言葉には、璃奈とともに反論する。


できるよ。
同好会はそんな場所じゃないよ。
もしそうだったら、私はスクールアイドルを続けられなかった

だから、ランジュちゃんはランジュちゃんのままで一緒にやれるはずだよ!


だが、ランジュもまた「一緒にしないで」と彼女らの勧誘を突き放す。


私は自分の足で高みに上りたいの。
「ファンと一緒」なんて言ってる同好会に入ったら、パフォーマンスにも悪影響が出るわ


その言葉には彼方も異論を唱えるが、そんな4人を見たランジュは宣戦布告とも言える言葉で返答した。


そこまで言うなら証明してみせてくれる?
スクールアイドルなら、やり方はわかるわよね


……その後、公園でかすみや彼方にどうしてここまでランジュに入れ込むのかと問われたエマはこう答えた。


……最初はわたしと同じ、スクールアイドルになりたくて日本にまで来た子だから気になってた。
でも、ランジュちゃんを見ていたら、本当のことを言ってないんじゃないか、って思えたんだ


その言葉には、彼方や璃奈も頷く。


エマがランジュに抱いているその評価は、もしかするとただの気のせいなのかもしれない。
そうだとしても、ランジュは自分たち同好会の活動を見て日本に……虹ヶ咲に来てくれたことは紛れもない事実。
だからこそ、本音を隠しているように見えるランジュのことは、なおさら放ってはおけなかったのだ。


その言葉を聞いて、かすみも決意を固める。


はぁ……。わかりました。
まぁ実を言うと?かすみんもちょ〜〜っとだけ、
ショウ・ランジュのこと気にしてたんですよ?
私たちであの人の本音を、引っ張り出してやりましょう!

そ・し・て!
もし!『同好会に入りたいですぅ〜!』って言ってきたらぁ、
全力で歓迎してやるんです!

だって……
同好会はいろんなアイドルがいられる、最高の場所なんですから!


そうして4人の心はひとつに定まるも、ではどうやってランジュを説得するのか。
それはもちろん、「スクールアイドルならでは」の、そして「同好会ならでは」のやり方。


……ねぇ。
今度の合同ライブ……4人で、やってみない?


こうして、同好会初のユニット・QU4RTZが始動する。
その動きはやがて同好会全体に波及し、多くの人を動かすこととなる……。


人間関係

同好会における彼女の立ち位置を簡潔にまとめると、「みんなを見守る優しいお姉ちゃん」。
エマ自身もそれを自負している節もあり、何かにつけてはみんなを甘えさせている。
あまりに色々とお世話をしてくれるので、「お姉ちゃん」を通り越して「ママ」と化して見えることすら少なくなく、実際「エママ」なる愛称すら生まれている。
なお当の本人はママ呼びすらも受け入れている。まだ高校生だぞこの子……


また物語中におけるエマは初登場時点で精神性がほぼ完成していると言え、自分自身の問題でエマが立ち止まったり、悩む場面が非常に少ない。
エマの物語は常に周囲との関係性にスポットが当たっており、誰かの悩みを解決しようとエマも悩む……というのがエマのエピソード全般に共通している。


そんな一方、おおらかな性格の持ち主でどんなことでも優しく受け止めてくれるが、逆におおらかすぎて細かいことを気にしない節もちらほら。
本人が隠し事や秘密といった類をほぼ持っていないせいか他人のそれに関しても無頓着気味で、ときおり暴露癖が炸裂する。
秘密がバレかけている時に限って通りすがったエマが新情報を暴露してしまい、それまでのフォローが水の泡に……なんてこともあり、特に『にじよん』におけるオチ要員としてこのネタがよく出てくる。
こうした事情から、秘密にしたい事柄が多い果林にとってはある種の天敵でもある。


  • 「あなた」

ねえ、わたしの歌が誰かの心に届くって信じて、見てて


多くの同好会メンバーと「あなた」との関係は「活動方針や自分のことに悩むメンバーの相談に乗りつつ、一緒に前に進む」といったものが多いが、エマとの関係性はむしろ逆で、「ステージ作りや作曲に悩む『あなた』の背中を支え、押してあげるエマ」といった場面も多い。
そのためか、彼女のエマに対する言動は他の仲間に対するそれとは違って映ることも多々。
エマに対し全力で甘えようとする「あなた」の姿はたびたびプレイヤーにすら気持ち悪がられることも……。


  • [[高咲>高咲侑]]

スクールアイドルに初めて出逢った時の衝撃、その一目惚れで一気にスクールアイドルの世界へ足を踏み入れたこと。
2人の境遇はとてもよく似ており、意外と空気感の近い相手と言える。


とはいえ、エマが作中で抱いていた悩みはほとんど侑の入る余地なく解決してしまうため、侑との絡みらしい絡みは少ない。
そのためか、二次創作では「あなた」とエマとの関係性を取り込まれて描かれることも。


  • [[上原歩夢>上原歩夢]]

「同好会みんなに優しい『癒し枠』だが、その中でも特に入れ込んでいる人がいる」という点でかなり似ている人物。
それゆえか歩夢はエマにこっそりリスペクトを抱いているのだとか。


対するエマも、歩夢の何事もコツコツと頑張る姿勢がやはり印象に残っているようで、「歩夢ちゃんじゃないけど、一歩一歩だね」と彼女を思い出しながら「いまは未熟でも、焦っても仕方がない」と語る場面も。


  • [[中須かすみ>中須かすみ]]

エモエモで尊みが深いね〜
そんな言葉誰に教わったんですか!


旧同好会からの付き合いでありユニットメンバー同士でもある、意外と共通点の多い相手。
スクールアイドルそれ自体を愛している点も同じであり、価値観も似通っている。
『スクスタ』におけるQU4RTZ結成回にてエマがユニットを組みたいメンバーに声をかけた際、その基準が「スクールアイドルが大好きなこと」であったことからも、お互いに価値観が似ていると感じていると思われる。


普段は他の仲間と同じようにかすみのことも甘やかしているが、テストの結果を隠そうとした時など悪い事に対しては甘やかさずに少し厳しめに接したこともあり、この時だけはいつもよりちょっとだけ怖い雰囲気を出している。


  • [[桜坂しずく>桜坂しずく]]

1つのきっかけでその後が決まるっていうの、
私はちょっとわかる気がします


下記の彼方ともども展開最初期からの付き合いである1年生。
上記セリフの通りエマが日本に来るきっかけになった体験にはしずくも共感しており、自分も同じような体験があったと語っている。


「転入生」時代はもっぱらしっかり者のしずくに引っ張られる場面が多かったが、ニジガクメンバーとして交流を重ねるうちに違う側面も増えてきた。
普段のしずくは1年生の中でも特にしっかりしているが、エマの前では思いっきり甘える一面を見せている。


  • [[宮下愛>宮下愛]]

愛ちゃんじゃないけど、テンアゲ〜って感じだよ!


愛は「スクールアイドルになる」ただそれだけのために海を渡って日本にまで来てしまうエマの行動力の高さにかなりの驚きを見せていた。
一方の愛も行動力の化身のような存在ではあるのだが、そんな愛だからこその反応でもある……のかもしれない。


エマは愛の持つ「周囲の空気を自然と明るくしてくれる」力をそばで見ており、特にアニメ版では彼女の加入をきっかけに同好会の風向きが変わり始めたことを感じている。
愛としては特に自覚なくやっていたことではあったのだが、だからこそすごいともエマは評している。


  • [[朝香果林>朝香果林]]

これがエマの目指すスクールアイドル……
勝ち負けとかじゃなくて、
聞いている誰かの癒やしになれるような存在……


虹ヶ咲にやってきた時からの仲であり、一番の大親友。
普段の姿やステージに立つ果林が見せるクールかつ強気な振る舞いが、その裏に隠された弱い一面を知っているエマからは逆に庇護欲をそそられるらしく、仲間の中でもひときわ甘やかしている。
あまりに色々と身の回りのお世話をしているため、彼方に「ちょっと甘やかしすぎじゃない〜?」と言われてしまうことも。


一方で「みんなで楽しく」がモットーのエマと「やるからには誰にも負けたくない。一番でいたい」と語る果林、スクールアイドルとしての姿勢は真逆でもある。
そのために果林の追い求める理想やそこに届かないことへの苦悩を理解しきれずに衝突してしまったことこそあるものの、エマとしては果林のスタンス自体は否定しておらず一貫して応援している。


上述の通り細かいことを気にしないエマは自身の「キャラ」を大切にする果林にとって天敵と言える存在でもあり、果林が秘密にしたいことをバラそうとするエマを慌てて止める光景はもはや日常である。
時には全然関係ない話題のはずなのにいきなり果林に流れ弾を飛ばされることもあり、果林としては気が抜けない。
エマとしては果林のそんな姿も魅力であるために純粋にみんなに知ってもらいたいと思っての言動なのだが……。


  • [[近江彼方>近江彼方]]

エマちゃんって、
スクールアイドルのことになると
ギラギラーになっちゃうトコあるよね


「転入生」時代からの仲、ユニット仲間、3年生同士、一家の長女、マイペースな性格、食への興味等々……
かすみ以上に共通点の多いメンバーであり、設定の変遷こそあれど似た雰囲気の仲間同士としての関係性はあまり変わっていない。


空気感が似ていることもあって2人でいるときは大抵まったりのんびりしており、そんなところをしずくに引っ張っていく……という光景が「すごい てん☆ふぇす」時代から続くお約束。
しずくがいないとどうなるのかというと……QU4RTZでピクニックに出た際のものすごく平和な光景が全てを物語っている。


2人を見比べてよりマイペースなのは彼方のほうで、よく「すやぴ」する彼方をお世話してあげるのもエマの日常風景である。
実際、彼方も「エマの膝枕が一番」と語っているほか、エマもメンバー皆をよく膝枕してあげているがなんだかんだで彼方が一番落ち着くとか。膝枕に関しては相思相愛。
が、精神面でより「お姉ちゃん」なのは彼方のほうと言え、エマが失敗をしてしまったりどう動くべきかわからなくなってしまった時は彼方がフォローに回ることが多く、彼方の手助けでジレンマや気まずい状況を解決できたケースは少なくない。


  • [[優木せつ菜>優木せつ菜]]

1番やる気があったし、
もともと個人でスクールアイドル活動もしていたから、
結構有名だったの


旧同好会からの付き合いであり、エマも一目置いていた存在。
スクールアイドルマニアとしての同志でもあり、一緒にライブの鑑賞会をしていることも多いのだとか。
その縁もあってか、エマがずっと会いたがっている「憧れのスクールアイドル」を捜す手伝いもしていた。


  • [[天王寺璃奈>天王寺璃奈]]

エマさんはたくさん食べたエネルギーを
マイナスイオンとして放出する……

これを
エマイナスイオン
と名付けることに

恥ずかしいからやめて〜〜!!!!


同好会における妹分的なポジションの璃奈と、お姉ちゃんポジションのエマという組み合わせ。
その関係性も大方の予想通りと言うべきか、璃奈をひたすら甘やかそうとするエマに璃奈は素直に甘えたり「今は頑張らなきゃ」と我慢しようとするが結局誘惑に負けたり……といった場面がよく見られる。
2人とも穏やかな雰囲気を持っていることもあって、一緒に和やかに過ごしている様子も。


一方、その食べっぷりを近くで見ているからなのか、あれだけ食べても太らない事に真っ向からツッコミを入れたのが上記『スクフェス2』ロード中の一コマ漫画である。


  • [[三船栞子>三船栞子]]

エマさんのお心遣いは嬉しいのですが
この学園の生徒会長として常に自立し
学生生活の規範となるよう
心がけていく所存ですので
誰かに甘えたい
などという気持ちはありません


元々多忙気味であることに加え、本人の生真面目で努力家な性格もあって、エマは「頑張りすぎていないか」と日々気にしている模様。
そんな栞子を膝枕の上にさそうエマだったが、栞子は上記セリフの通り当初は断ろうとするが、この時点でなぜか姿勢が寝ている。


……なので…
その…
私は……
    すや…


そして案の定というべきか徐々に言葉がおぼつかなくなってゆき、最終的に沈黙してしまうのであった。知ってた


また、どこからともなくエマが覚えてくる妙なスラングにツッコミを入れようとするもその出処が「ファンのコメント」と判明して複雑な気持ちになったり、一度制服の着こなしを正そうとするも上着のボタンが留まらないエマの様子を目の当たりにしたりと、エマの振る舞いに勝手に翻弄されることも多い。


  • [[ミア・テイラー>ミア・テイラー【再作成】]]

エマの歌を聴いてると思い出すよ。
人気とか、再生数なんかじゃなくて、
ボクは歌そのものが大好きなんだなあ、って!
そう思わせるほどの純粋さが、エマの魅力なんだからね


エマの伸び伸びとした歌声にはミアも好評価であり、本気ではないながらも個人的にプロデュースの話を持ち掛けようとするほどに高く評価している。
プロデュースの話こそ冗談半分ではあったが、ミアがエマの歌声を好きなのは本当なのは上記セリフの通り。


対するエマはというと、後述の嵐珠ともどもエマと同じ留学生であり、またミアは飛び級生のため虹ヶ咲生中最年少の14歳という境遇がエマのお世話心を大いにくすぐるようで、寮生同士であることもあって気軽に部屋を行き来している様子。
作曲作業に没頭しているミアを邪魔しないようにという配慮か、こっそり食事などを作って置いておくことも多い模様。
が、本当に気付いていなかったミアは「寮のルームサービス」だと誤解。そんなサービスなどないとわかった時、予想の斜め上なひと騒動がエマの知らないところで起こっていたのであった。


  • 鐘嵐珠

スクスタとアニメとで初期の印象こそ大きく異なるが、どちらでも登場した当初より「気になる相手」ではあった。


スクスタでは当初、彼女の掲げる部の方針、そして彼女自身のスクールアイドルとしてのスタイルがエマの目指すそれとはかけ離れていたため、その実力を認めこそすれど彼女の活動に対しては否定的に見ていた。
断定的な発言でこそないが「あれをスクールアイドルと呼んでいいのか?」と彼女の活動がスクールアイドルであるかどうかすら疑問視するという、エマとしては他にないほど強烈な発言すらしている。


が、それは単なる否定・拒絶というより「理解できない」という意味合いが大きく、「わたしたち(=観客)のことが見えているのかわからなくて不安になる」という旨のコメントからもそれが窺える。
またランジュもミアと同じように海外から単身留学してきた身であり、その点ではエマもシンパシーを感じていたことから心配に思う気持ちも大きかった模様。
同好会とランジュの距離が縮まるにつれてエマもステージ上で見せる姿とはまた違うランジュの人となりを見てゆくことになり、次第に彼女に対し抱いていた誤解やわだかまりを解いてゆくこととなる。


アニメ版では、当初は「スクールアイドルに憧れて日本にやってきた留学生」というエマと全く同じ身の上であったことから強く興味を持つが、当のランジュには同好会への勧誘を断られてしまう。
しかし、その理由である「みんなと一緒だと自分の魅力がなくなる」という言葉が引っかかり、それが本当の気持ちでないと感じたことを仲間たちに打ち明けたことで、アニメ2期の物語が動き始めるきっかけとなった。


  • 夏川マイ

これからはエマちゃんに歌ってほしいんだ。
あたしと先輩が愛した、この歌を


スイスにいた頃のエマが動画を通してスクールアイドルを知るきっかけになった「憧れの人」
……の後輩で、代々学校に伝わる曲を受け継いでいた。
暗い茶色の髪をショートカットに星の髪飾りを付け、輝く星空を思わせる紫の瞳をもつ和服の似合う天真爛漫な少女。
が、その瞳は現実をしっかりと見据えており、実家である写真館に対しても一過性のブームに頼らずに先々のことを見据えて店を残してゆくにはどうすべきか考える……といった手堅い一面も。


彼女は実家の写真館を継ぐためにスクールアイドルから身を引くことを既に決めていた。
それはすなわち、マイが先輩たちから代々受け継ぎ、エマの思い出にもなった歌も、この代限りで途絶えてしまうことを意味していた。
そのことを惜しんだマイが、自分と同じようにこの曲を愛してくれるエマを信じ、託すことを決めたのが『哀温ノ詩』である。


エマと出逢ってから程なくしてスクールアイドルを引退してしまったものの、元々彼女のいる写真館とは別の縁で交流があったことから引退以降もニジガクに協力してくれる存在としてたびたび登場する。
虹ヶ咲のスクールアイドルのことはみんな応援しているようだが、やはり曲を託したほどの仲からか特にエマを強く応援している様子で、同好会の中で成長を続けるエマの姿を感慨深く見守る場面も。


もちろんエマにとってもマイとの活動はとても大切な想い出であり、マイのラストライブから日が経ってもたびたびそのライブ映像を観返していることが『にじよん』にて描かれている。


ソロ楽曲

全体の傾向


童謡やカントリーミュージックを思わせる、やわらかな印象の曲を得意とする。
彼女が育った大自然の山々を想起させる伸びやかな歌声に乗せて歌えば、みんなが同じ気持ちになれる……そんな歌を歌いたいというエマの理想を体現するかのような曲である。


他方、日本で触れた文化にもエマは強い興味を示しており、それらを反映した楽曲を披露することもある。
エマにとって「オリジン」と言える曲でもある『哀温ノ詩』もそうだが、同楽曲が表現する「古き良き日本の歌謡曲」に限らない。
日本のオタク文化といえば、な存在でもある「メイド」が題材であり、楽曲にもいわゆる「萌えアニメ」のエッセンスをふんだんに詰め込んだ『いつだってFor you!』などもそのあらわれと言えよう。


ソロ楽曲一覧

▶Evergreen


1stアルバム『TOKIMEKI Runners』収録。
エマの生まれ育ったアルプスの山々を想起させるような、どこか懐かしいメロディに乗せて遠く離れた日本で『故郷を想う気持ち』を歌い上げる。
そして、日本の人々にも伝わるその気持ちを共有しながら、聴いてくれるみんなを包み込んでゆく……そんな存在になれるようにと願う気持ちも乗せた一曲である。


カントリーミュージック的な、緩やかなテンポを伴った軽やかな一曲ではあるが、この楽曲はライブで披露されてこそ真価を発揮する一曲でもある。
というのも、エマのメンバーカラーであるライトグリーンがちょうど陽を受けてきらめく草原の草々に近い色合いになっており、観客が一斉にペンライトを振ることでエマが心に思い描いている風景が眼前に再現される仕掛けになっているのだ。


▶声繋ごうよ


2ndアルバム『Love U my Friends』収録。
ある日、日曜保育のボランティアに参加したエマ。
子供が大好きなその優しい性格も相まって、エマは大人気。みんなで童謡を歌えば、いつしか大合唱になっていた。
しかし1人だけ、その輪の中に入ろうとしない子がいた。聞けば、その子は最近引っ越してきたばかりで新しい保育園に馴染みきれていないのだとか……。
そんな様子を見たエマは、「みんなで一緒に歌えて、みんな仲良しで笑顔になれるような歌」を作れたらと考える。


みんなで楽しく歌える歌を、というオーダー通りの、まるで童謡のような優しさが詰まった一曲。
楽しい時はもちろん、悲しい時もこの歌を思い出して、元気になってくれたら。そんなエマの気持ちも、歌詞に綴られている。


みんな!一緒に踊ろう!


リアルでの初披露となった1st Liveでは、直前の『Evergreen』が終わるやいなや指出の掛け声に応じてステージ裏から子どものバックダンサーが続々と登場
一緒にダンスしたり電車ごっこをしたり、果てはお昼寝をしたり……とエマらしさ全開のステージを表現し、これまでのシリーズでは有り得なかった演出で観客の度肝を抜いた。
アニメ2期最終話のファーストライブでも、限定的ながらこの光景が再現されている。


哀温ノ詩あいおんのうた


3rdアルバム『Just Believe!!!』収録。
エマがスクールアイドルをやりたいと日本へやって来るきっかけになった、「着物のスクールアイドル」。
紆余曲折あってその「憧れのスクールアイドル」の後輩である夏川マイと出会い、自分と同じように伝統の歌を愛してくれているエマに彼女が託した歌である。


紅葉舞う山々と着物姿が何より似合う、和風情緒あふれる歌謡曲。
ゆったりとしたテンポに乗せて、しかしダイナミックな抑揚をもって歌われるこの楽曲は、時を超えて多くの人に愛され歌い継がれてきた「歴史」を圧巻のスケールをもって感じさせてくれる。
特にリアルライブでは、この楽曲の圧倒的なスケール感を遺憾無く感じることができるだろう。是非とも生歌で聴いてほしい一曲である。


設定上はエマがマイから託された曲ではあるが、同時にエマの「原点」となった曲でもあるためか、歌詞には他のエマの持ち曲にも共通するテーマが多く見受けられる。
というよりも、エマの理想である「みんなの心をポカポカにするスクールアイドル」はこの曲に出逢ったからこそ生まれたものであり、ゆえにエマの曲と歌詞に込められた想いが似ているように感じられるのも必然なのだろう。


▶いつだってFor you!


4thアルバム『L!L!L!(Love the Life we Live)』収録。
校内フィルムフェスティバルに向け作品を制作しているアニメーション研究部のPR活動をお手伝いしているエマ。
研究部から作品のテーマソングを作って欲しいと依頼を受けたエマは、「あなた」に相談を持ち掛ける。


物語は、ファンタジー世界にあるメイドの養成学校で学びを深めながら、大好きなご主人様を守るため頑張る「戦うメイド」のお話。


しかしテーマソング作りに「あなた」が難航している様子を見たエマは、作曲のヒントになればと「わたし、あなたのメイドさんになるね!」と突然言い出す。
それからというもの、エマは私生活から学園内までところ構わず「あなた」のメイドとして「ご主人様」を徹底的に甘やかし始めて───!?


作品のオープニングテーマも兼ねているという作中での設定も踏まえてか、いわゆる「萌えアニメ」のOPテーマを強く意識したような曲調の楽曲。
守るべき「ご主人様」に恋の気持ちを向けているヒロインの心情に、エマの献身的な想いも重ね合わせたような歌詞も印象的。
また、それまで「みんなで一緒に歌える曲」が多くを占めていたエマの楽曲にはなかった方向性でもある「コールが楽しい、盛り上がれる曲」でもあるが、コールを掛け合うというのもまた「みんなで歌う」形のひとつと考えると、不思議と違和感は感じない。
新鮮さがありつつも「エマらしさ」もしっかり感じられる一曲である。


▶恋するSunflower



5thアルバム『Fly with You!!』収録。
この秋、「ラブソングカーニバル」の招待状が同好会の12人それぞれに届いた。
出演にあたって新曲を作ることになった同好会だが、エマはそのことで悩んでいた。
自分がどんな恋がしたいのかわからず方向性を定められていなかったが、ランジュのアドバイスで「あたたかで、穏やかで、優しい気持ちを持ち続けたい」という想いが芯にあることにエマは気付く。
その後、璃奈とお花畑を見ていたときに彼女と話した「素敵なことは、誰かと一緒だと忘れなくなる」という言葉が大きなヒントになり……。


「ひと夏の恋」を思い起こさせる、爽やかな一曲。
まっすぐ、しかしやさしく相手を想う視線をひまわりSunflowerに例え、一面のひまわり畑のなかで微笑みかけるかのようなやわらかく優しい一曲である。
「観てくれる人をポカポカにしたい」というエマがずっとスクールアイドルとして掲げ続けてきた目標をラブソングとして昇華させたような曲にも仕上がっており、歌詞からもすっと変わらないエマの想いが感じ取れる。


▶La Bella Patria


テレビアニメ1期挿入歌シングル第2弾『サイコーハート / La Bella Patria / ツナガルコネクト』収録。
第5話『今しかできないことを』挿入歌。


曲名はイタリア語で「美しき故郷」を意味する。
アルプスの民謡を思わせる、軽やかなイントロが印象的な一曲。
日本に来たばかり、スクールアイドルとしての歩みを始めたばかりのエマが抱く理想や、これから先の未来に向ける希望をいっぱいに詰め込んだかのような仕上がりとなっている。
エピソード中で語られた内容と、曲名や歌詞とを照らし合わせると「遠く離れた故郷の家族に向けて、『自分は日本でちゃんとやれている』ことを伝えるための曲」と言えるが、後述の通り巨大な地球儀をバックに歌う姿にも重なって地球にいるみんなに向かって、いまは不安でも「ひとりじゃないから大丈夫だよ」と優しく背中を押してあげているかのようにも受け取れる。
それはもちろん、PVの撮影者であり目の前でパフォーマンスを観ている果林にも等しく投げかけられているメッセージである。


ステージになったのは、科学未来館の3階、常設展示コーナーの一角。
同館のシンボルでもあるフルカラーLED式の地球儀「ジオ・コスモス」を間近で観察できるテラス部分。
エピソード中でも語られた、「遠い故郷の家族に、自分がちゃんとやれていることを伝えたい」という想いを表現するにふさわしいステージである。


衣装は、エマのなりたいスクールアイドル像を掴むため、果林のツテで借りた服飾同好会の衣装の数々の中から、特に果林が選んだ1着が基本のベースとなっている。
楽曲と共に「エマと果林の絆」を象徴する要素とも言える。


演出の都合かはたまた大人の事情か、このシーンでは本来映り込んでいるはずの展示物の数々が綺麗さっぱり取り払われており、妙に広い未来館内部は通い慣れている人にとっては違和感をもって映るかもしれない。


余談

シリーズ初の外国人

エマは、ラブライブ!シリーズのレギュラーキャラとしては初となる「純粋な外国人キャラ」。
シリーズでは絢瀬絵里小原鞠莉がそうであるように、海外に血縁のあるキャラクターは各作品に必ず1人は存在した。
だが、彼女らはハーフ・クォーターであり、名前も国籍も日本人。そのため、「純血の外国人」は彼女が初となる。
彼女の登場以降、シリーズで海外ポジションを担当するキャラは「ハーフの日本人」ではなく留学生として日本にやってきた海外国籍のキャラクターが一般的となってゆく。
虹ヶ咲でも追加メンバーであるミアとランジュがそうであり、後発作品『スーパースター!!』の唐可可やウィーン・マルガレーテもそれぞれ中国人・オーストリア人である。


ちなみに、「転入生」全体で見るとエマは外国人勢としてはそれほど早くに出たほうではなく、シリーズ全体として最初に登場した純外国人のキャラクターは部員No.8をもつクリスティーナとなる。


わあ!この前新規作成した項目、い~っぱい追記・修正してもらえてる!
とってもエモエモで、嬉しみが深くて、草だよ~♪


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  • でっか・・・・・ -- 名無しさん (2024-02-05 12:16:01)
  • もともと人気になるポテンシャルはあったんだろうけど、くじ引きの水着で一気にはじけた印象があるな。 -- 名無しさん (2024-02-09 17:08:26)
  • 公私で中の良いかりんさんとユニット組むと思ってたので良い意味で裏切られた。えもえもだよ~。 -- 名無しさん (2024-04-22 02:53:44)
  • おっとり気質に反して運動神経高め -- 名無しさん (2024-06-16 18:28:09)
  • 果林さんのパートナー -- 名無しさん (2024-11-11 18:17:12)
  • 一部分がものすごくでかい -- 名無しさん (2024-12-09 19:49:42)

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