バブル(アニメ映画)

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登録日:2022/05/04 Wed 06:27:35
更新日:2024/06/18 Tue 13:45:14NEW!
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重力は壊れた、好きに跳べ。




荒木哲郎「進撃の巨人」×虚淵玄「魔法少女まどか☆マギカ」×小畑健「DEATH NOTE」が放つ、圧巻のグラビティ・アクションに没入せよ。




『バブル』とは、2022年4月28日に動画配信サイト「Netflix」で配信、2022年5月13日に劇場公開のオリジナルアニメ映画。劇場公開の配給はワーナー・ブラザース映画が担当。



●目次


◆概要

メインスタッフとして、

という豪華制作陣が揃っており、プロモーションも大規模に行われている。


配信開始前はあの虚淵脚本という事もあり、どのようなエグい展開が待っているのかと恐れ、怯えていた人も多かったが、
蓋を開けてみると事前の本人のTwitterでの告知通り、一見虚淵玄とは思えないほど切なくも爽やかな純愛物語となっており、多くの人を驚かせた。
……だが、劇中で度々言及されているように『人魚姫』をモチーフにした物語という事でヒロイン周りの設定には鬱要素が散見され、
また主人公とヒロインの関係性や作品テーマは、あの『沙耶の唄』と共通する精神的続編となっているという、やはり虚淵は虚淵な内容であった……。

一方で良くも悪くも虚淵玄らしくない爽やかで王道的なストーリー展開や世界観の説明不足な点が指摘されており、評価は賛否割れている。


また、本作はパルクール要素が全面に押し出されており、プロのアスリートを招聘して監修させたほどの動きのこだわりようと圧倒的なカメラワークが醍醐味の作品でもある。



◆あらすじ

世界に降り注いだ泡〈バブル〉で、重力が壊れた東京
ライフラインが断たれた東京は家族を失った一部の若者たちの住処となり、ビルからビルに駆け回るパルクールのチームバトル「バトルクール」の戦場となっていた。 
ある日、危険なプレイスタイルで注目を集めていたエースのヒビキは無軌道なプレイで重力が歪む海へ落下してしまった。そこに突如現れた、不思議な力を持つ少女ウタがヒビキの命を救う。
驚異的な身体能力を持つウタは、ヒビキと彼のチームメンバーたちと共に暮らす事になる。そこには、メンバーたちの面倒を見ながら降泡現象を観測し続ける科学者・マコトの姿もあった。
賑やかな仲間達と他愛のない会話で笑いあう日常生活に溶け込んでいくウタ。何故か2人だけに聴こえるハミングをきっかけに、ヒビキとウタは心を通わせていく。



◆登場人物

  • ヒビキ

CV:志尊淳


渋谷を拠点とするバトルクールチーム「ブルーブレイズ」のエース。
身体能力に優れるが、幼い頃から特殊な聴覚の持ち主で、人付き合いが苦手なため、ヘッドフォンが手放せない。
5年前に降泡現象が発生した際、タワー展望台で爆発に遭遇し、唯一の生き残りとなった。
それ以来、タワーから聞こえる不思議な音に惹かれ、タワー挑戦中に落下した海中でウタと出会う。


  • ウタ

CV:りりあ。


タワーから落ちて海中を漂うヒビキを救い、一緒に暮らす事になった謎の少女。
最初は言葉を発せず、動きものようだったが、運動神経の良さからヒビキ達「ブルーブレイズ」のメンバーとなり、彼らと暮らすうちに言葉を覚え、次第に人間らしくなっていく。
童話『人魚姫』の物語が大好きで、ヒビキを自分の王子様と信じている他、ヒビキだけに聞こえていた音に反応する様子を見せるが……?。


  • マコト

CV:広瀬アリス


NPO法人より都内に派遣された現地調査員の科学者。
渋谷に漂着した測量船・令洋で「ブルーブレイズ」と共に生活をしながら、降泡現象と壁泡内で暮らす若者達を調査している。
でかい。


  • シン

CV:宮野真守


水没した東京に留まり、研究や視察のために壁泡内を訪れる人の案内をして生活している。
バトルクールの立案者で、審判人を務める。かつてはパルクールの選手だったが、5年前にタワーの爆発で妻子を失い、彼自身もタワー登頂に挑んで失敗し、片足が義足となっている。


  • カイ

CV:梶裕貴


「ブルーブレイズ」のリーダー。
お調子者で口は悪いが、仲間思いの熱血漢でチームプレーをとても大事にしている。
令洋を再び動かせるようにしたがっている。


  • ウサギ

CV:千本木彩花


「ブルーブレイズ」の最年少メンバー。
とても身軽でわんぱく。カイを兄のように慕っている。


  • オオサワ

「ブルーブレイズ」の最年長メンバーで、温厚な性格。
令洋内の裁縫仕事を一手に引き受けている。


  • イソザキ

「ブルーブレイズ」で一番足が速く、理知的でチーム内では戦略を担当している。


  • アンダーテイカー・リーダー

CV:井上麻里奈


お台場を拠点とするバトルクールチーム「アンダーテイカー」のリーダー。
バトルクールの映像を外部に配信することで多くのスポンサーを集めており、そこから得た豊富な資金によって揃えた高性能ブーツなどでヒビキ達を脅かす。
男性なのにCVが女性なのは、音声ソフトを使ってしゃべるという設定のため。


  • 電気ニンジャ・リーダー

CV:畠中祐


秋葉原を拠点とするバトルクールチーム「電気ニンジャ」のリーダー。
幼馴染チーム的な協力プレーが得意。


  • 関東マッドロブスター・リーダー

CV:三木眞一郎


練馬を拠点とするバトルクールチーム「関東マッドロブスター」のリーダー。
荒くれ者だが、人情に篤い。


  • 鈴木

小説版にのみ登場。渋谷の廃ビル内に形成された商店街で本屋を営む老人。
彼女のように住み慣れた街を離れるのを拒んだ高齢者も多く残っており、「ブルーブレイズ」はバトルクールの戦利品の一部を彼らに配っている(映画では尺の都合で削られた設定)。



◆商業的な話

冒頭の通りNetflixで先行配信後に劇場公開に踏み切った本作だが、公開初日の興行収入は1500万円、初週国内映画ランキングで初登場9位、最終興行収入成績は1億6600万円という、300館以上公開の長編アニメ映画としてはかなり厳しい結果となってしまった。
制作陣は動画配信の口コミでバズらせて劇場公開の足掛かりにしたかったのかもしれないが、本作の大きな売りであるダイナミックなパルクールアクションと音響はTVやスマートフォンで見た場合、インパクトが半減してしまう感は否めず、
結果として、劇場公開前から映画サイトの口コミ評に多数の低評価が付けられてしまい、売り上げに大きな影を落としたと言われている。
なお、配信開始からある程度遅れての劇場公開となったためか、現在でも映画館と配信の同日公開に事実上否定的なスタンスを示しているTOHOシネマズやT・ジョイ、及びそれらの系列の劇場でも公開された。


反面、最初に劇場で見た観客の感想はアクションシーンの躍動感や迫力から中々好評な様子。



◆余談

  • 本作のヒロインであるウタの元ネタは、オフィシャルブックによるとフェデリコ・フェリーニ監督の初期作品『道』のジェルソミーナとの事。
    知恵は足らないが、人々を笑顔にする明るさや、その最期などに通じる所があるかもしれない。

  • ノベライズは『響け! ユーフォニアム』シリーズの武田綾乃が担当。本編でははっきりと描かれなかったブルーブレイズの活動や登場人物の過去、泡〈バブル〉の正体及び目的などが描写されている。



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  • 沙耶の歌をベースにしながら、ここまで清々しい作品になって感激した。賛否両論あるけど虚淵さん以前の症候群を脱する事が出来たみたいだな。ホントヒビウタ尊い...。゚(゚´Д`゚)゚。 -- 名無しさん (2022-05-04 06:42:20)
  • 『バブル』だけだと紛らわしいから『バブル(アニメ映画)』とかに変更した方がいいのでは。 -- 名無しさん (2022-05-04 06:44:28)
  • ↑修正しました。 -- 名無しさん (2022-05-04 06:57:12)
  • ↑ありがとうございます。 -- 名無しさん (2022-05-04 06:58:33)
  • 見たことある要素ばっかなのはいいんだが予想を特に超えてこないから盛り上がりがね・・・沙耶の唄とか予習してると特に -- 名無しさん (2022-05-04 12:42:22)
  • 虚淵玄さんはTwitterで事前にいつもの残酷さとか無縁の爽やかな内容になるって告知してたし、予告の内容も「この展開は予想出来ない!」などと煽り立てるものじゃなかった事だし、勝手に期待して勝手に落胆したパターンじゃない? -- 名無しさん (2022-05-04 15:30:01)
  • 見たことないものを見たいわけでも特別期待してたわけでもないけどなんとなく予想を越えてこないっていうのは普通にあると思う、っていうかここ最近の青春アニメ映画はそういうのが多い 個人的には好きな作品だけど凡庸だったって感想もよく分かる -- 名無しさん (2022-05-04 16:13:32)
  • 虚淵玄脚本でボーイミーツガールで悲恋で…でバッドエンドではない(?)だけで想像の範囲をこえる(未視聴勢) -- 名無しさん (2022-05-04 16:54:41)
  • メインヒロインがどうしても「クリィミーマミ」の主人公に見えてしまって仕方ない。 -- 名無しさん (2022-05-04 17:02:53)
  • 個人的にはシンとウタの姉の間にかつてロマンスがあったのではという考察がしっくり来た。沙耶の唄やFate/Zero、まどマギ叛逆において描かれた理・秩序と個人の欲望・愉悦の対立の構図という点では虚淵玄らしさはあったと思う。 -- 名無しさん (2022-05-06 04:11:04)
  • 荒廃した世界でのパルクール勝負を魅せたいのか、泡の世界でのサバイバルを魅せたいのか、不思議なヒロインとの交流を魅せたかったのか、結局主軸がどれだったのか見終わってもよくわかんないんだよな -- 名無しさん (2022-05-06 16:15:28)
  • ↑それ言ったら竜とそばかすの姫の方が詰め込み過ぎで難があると思うけど... -- 名無しさん (2022-05-06 17:10:01)
  • ノベライズを読んでから映画を見た方が良い感じですかね? -- 名無しさん (2022-05-07 16:48:14)
  • 劇場公開版はNetflix版と少し内容違うらしいから分からないけど、少なくともNetflix版は小説を読んでからの方が色々劇中の描写を把握しやすいかな。 -- 名無しさん (2022-05-07 17:11:52)
  • ネット評価低いのな…酷評される程悪い作品では無いと思うが -- 名無しさん (2022-05-09 08:40:27)
  • ↑勝手に期待して勝手に落胆してるオタクがネガキャンしてる感じしかしないね。何だかんだでNetflix映画第一位になってたし、話題になったという点では良かったと思う。後絵作りが映画館向きだし、今週金曜日の公開で本来のターゲット層が観に行けばネットの評価も覆る筈。 -- 名無しさん (2022-05-09 09:41:53)
  • 因みにIGN本家では本作は、「君の名は。」・「天気の子」・「プロメア」を上回る10点満点中9点の評価になっている。 -- 名無しさん (2022-05-09 09:50:02)
  • ↑11 青春アニメ映画に求められるのは安定して同じような内容ってのもあると思う。変に外そうとするとつまらなくなったり、青春アニメ映画に求めてない内容になることが多いし。で、そうなると長年色んな作品に触れてると「もう見た」ってのばっかりになりやすい。 -- 名無しさん (2022-05-09 09:57:46)
  • 本作の恋愛描写に文句を言ってる連中は正直リズと青い鳥とか観たら発狂しそう...。ホント台詞に頼らないジェスチャーとかの感情表現を読み取れない人が増えたもんだね。 -- 名無しさん (2022-05-12 20:37:33)
  • ↑5 上の方のコメントで「虚淵さん以前の症候群を脱する事が出来た」とあるけど、ネット民からは症候群をより悪化したものを望んでいたのだろう・・・。 -- 名無しさん (2022-05-12 20:49:15)
  • ↑2 リズと蒼い鳥なんてそれこそ演出でガンガン分かりやすくしてる好例じゃん・・・こっちで一番キャラ立ってたの、一切表情のない仮面集団くらいだもんな -- 名無しさん (2022-05-13 11:41:31)
  • 映像表現もいいしストーリーも別に悪くないけど、大々的に宣伝されてた割にはプレーンで普通な話だな……という印象 -- 名無しさん (2022-06-17 11:16:00)
  • バトルクールって旗取ったら勝ちで技術点とかもないっぽいのにトリック入れまくるのもよくわかんなかったよな。しかも最後の散々時間がないぞみんな死ぬぞって畳み掛けてるとこでも平気でトリック入れ込んで格好良くキメるから時間がないのでは…?って更なる疑問符が -- 名無しさん (2022-09-14 19:42:17)
  • 竜そばやリコリコも特に終盤の展開で批判はあったけどそれでもヒットしたのに対し、これがダメだったのは何でだろ?頭空っぽにして見るか2001年宇宙の旅の様な映像詩として見るのが正しい鑑賞法じゃないか? -- 名無しさん (2022-10-27 02:26:07)
  • ↑素人の考えだけどネトフリで先行配信したからだと思ってる。媒体が何であれ一度見た作品をわざわざ映画館へ行ってみようと思う人ってかなり作品ハマってる人だから。家で見てそれなりに面白かった位だとわざわざ映画館で見直そうと思わないし -- 名無しさん (2023-03-22 13:56:52)

#comment

*1 大樹連司、佐藤直子との共作。ちなみに大樹連司は『スマガ』や『楽園追放』、アニメ映画版『GODZILLA』のノベライズ作品を手懸けているなど、虚淵及びニトロプラスとそれなりに関わりがある。

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