登録日:2021/05/09 Sun 05:16:20
更新日:2024/05/27 Mon 10:57:18NEW!
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邪命体エヴォリアン スーパー戦隊シリーズ 戦隊悪役 爆竜戦隊アバレンジャー 無限の使徒ヴォッファ ギガノイド 巨大戦力 怪獣 交響曲 作曲 今週の怪人 怪人 デカい クラシック音楽 戦隊怪人
「トリノイド」等という中途半端な物を繰り出すから、アバレスーツのアナザーアース人が出てくるのだ!
俺は始めからスケールデカく行くぞぉ!
ギガノイドは『爆竜戦隊アバレンジャー』に登場する怪人。
目次
概要
今週の怪人員枠その2。
邪命体エヴォリアンの無限の使徒ヴォッファが造り出す怪獣タイプの巨大邪命体。
ヴォッファが鍵盤から鳴らす「音楽のメロディ」に生命の実が結び付くことで誕生するが、場合によってはアナザーアースにある器物と自身の音楽を組み合わせて生み出す場合もある。
また重要なのはメロディなので、アナザーアースにある楽器でも作成できる。
一部を除き言葉は喋らず、大規模な破壊活動や、爆竜に対抗するために生み出される。
ヴォッファの拘り故トリノイドと比べ数は少なく力押しで計画を進める事が多いが、その分トリノイドを凌駕する「スケールのデカい」能力を持つ。
また後期になるにつれイロモノ化していったトリノイドと異なり、後期の作品になるほどギャグ色の薄い凶悪な力を持つギガノイドが作られていったのが目立つ。
劇中では1番から11番までの作品が「作曲」された。
名前は交響曲のタイトルから付けられており、実際に制作される時の音楽も名前に採用された当該楽曲が本編でBGMとして流れる。
作品一覧
- ギガノイド第1番「運命」
行け、ギガノイド第1番!名前はそう…『運命』だ!!
記念すべき、アナザーアース版ギガノイドスコア第1番。モチーフはベートーヴェン作曲交響曲第5番「運命」。
巨大な手と太陽の塔が混ざったような、幾何学的なビジュアル。
特殊能力は対象物をターゲットロックしてサイコロを振り、出目に刻まれた場所*1へテレポートさせてしまう「運命のテレポート」。
一度ロックされると逃げられない上、何処に飛ばされてしまうのかも全く分からない。
だがこのサイコロの白い面に好きな文字を書いてしまえば操作可能になってしまうという弱点も孕んでおり、最期はアバレンオーにその方法でドリルのすぐ手前に出現するようにテレポート先を書き換えられて粉砕されてしまった。
鐘の音色を嫌い、鐘の音を聞くとそそくさと逃げ帰ってしまうのが欠点。
後に「英雄」の作戦のデモンストレーションのため、やられ役として復活した。
どうだ?これが俺のギガノイド、第2番だ!!
えー、コイツ~?どこかで見たことがあるような……
正義は力、強ければいいのだ!!ハハハハハ!アハハハハハハハハッ!!
声:柴本浩行
ギガノイドスコア第2番。
モチーフは主演者誤認逮捕騒動で世間を騒がせてしまった某ヒーローとベートーヴェン作曲交響曲第3番「英雄」。
劇中の人気特撮TV番組『ギャラクシアンイグレック』の主役・ギャラクシアンイグレックからインスピレーションを受けて作曲した。
武器は両側に刃の付いたブレード「ツインギャラクシー」と念動力「イグレックPK」。
姿や表向きの言動は、子供達がTVや絵本で知っているギャラクシアンイグレックそのもの。
一度は復活させた「運命」を打破し街を救うなど、TVのようなヒーローとして振舞っていた。
その本性は「力こそが全て」と考え、ヒーローに憧れる子供達の純粋な心を平然と傷付ける卑劣漢。
「ヒーロー」という存在を歪んだ形で皮肉った、悪意に満ちたギガノイドである。
なおギガノイドでは唯一声があり言語を介せる。
- ギガノイド第3番「時計」
素敵な旅をしてもらったのよ。片道だけのね
ギガノイドスコア第3番。
モチーフはハイドン作曲交響曲第101番「時計」*2。
古い物を食べる事でエネルギーに変えて成長・進化する特性を持ち、食べた物が古ければ古い程に高カロリー。
非常に硬い肉体は戦車でのミサイル攻撃も効かない程の強度を誇る。
武器は通常のレーザー光線の100倍の破壊力を持つ「アロービーム」、ターゲットにした相手の周囲の時間を逆行させる事によって過去へ送り飛ばす「タイムスリッパー」。
一時期はタイムスリッパーの力でアバレンジャーを江戸時代に飛ばし完全勝利を収めた……
と思いきや、何と江戸時代に送られても勝負を捨てなかったアバレンジャー達が未来の人間に向けてエヴォリアンの存在と脅威を伝えたことで未来が変貌。
エヴォリアンが第1話の時点で地球人の手で完全に滅ぼされ壊滅するという事態に陥り、結果エヴォリアンの幹部全員が危うく消滅の危機を迎える事になった。
何なのこのうっかりさん……。
- ギガノイド第4番「復活」
それだ!新たな傑作の構想が湧いたぞ!
フハハハハ!ん~♪湧いてくる湧いてくる…!
ギガノイドスコア第4番。
モチーフはマーラー作曲交響曲第2番「復活」。
恐竜の化石と岩石でできた肉体を持った恐竜のような見た目のギガノイド。
自分専用の爆竜を求めたジャンヌの要望を受け、アナザーアースに残っていた「爆竜に進化しかけたまま死んだ恐竜の化石」からインスピレーションを得て着想。その化石を素体に作られたギガノイドである。地味に貴重なんじゃ?
全身の化石の骨は鋭く尖っており、トゲトゲの身体で相手を羽交い締めにする事で激しい痛みと大ダメージを与えられる。
武器は骨の一部を強力なミサイルのように発射し、辺り一面を焼け野原にする程の大爆発を巻き起こす「ほねほねミサイル」と、口からの砂嵐で森や街を一瞬にして砂漠に変える「デザートストーム」。
また破壊された箇所をすぐに再生できる驚異の再生力も兼ね備える。
- ギガノイド第5番「狩」
待ってろジャンヌ……もうすぐギガノイド・狩の完成だ!
ギガノイドスコア第5番。
モチーフはハイドン作曲交響曲第73番「狩」。
弓矢やボウガンを模した甲冑のようなデザインで、重量感のあるパワフルな攻撃が売り。鎧の防御力も高く、相手からのダメージを10分の1に軽減する働きを持つ。
武器は両腕の巨大な弓矢から光の矢を連続で放つ「シャイニングアロー」。
アバレキラーからトップゲイラーを奪うために送り込まれるも、アバレンオーの前に敗北する…*3
ギガノイド「狩〜第二楽章〜」!…うーん、名作♪
が、核である生命の実は残っていたため、強化版である『狩〜第二楽章〜』が創作された。
強化版は顔が鉄仮面に変化し右腕が三連装のガトリング銃、左腕が大砲になるなど近代的な武装に改良された自信作であったが、キラーオーの前にあえなく敗北を喫する。
- [[ギガノイド第6番「巨人」>ギガノイド第6番「巨人」/ギガノイド第7番「新世界より」]]
お前は!女子高生ギガノイドに、けってーい!!
ギガノイドスコア第6番。
モチーフはマーラー作曲交響曲第1番「巨人」。
アナザーアースの強制取材旅行に行かされた際、アバレキラーの「地球最強の生物=女子高生」という出鱈目なホラ話を鵜呑みにしたヴォッファが女子高生を素材に作った最強のギガノイド。
というコンセプトだったが、ぶっちゃけえみポンこと今中笑里が単に巨大化されただけで、洗脳効果すらなかった。
当然即座に反逆された挙句、元に戻すよう脅迫されたことでギガノイド化を解除。えみポンはあっけなく元の姿に戻った。
ヴォッファも認めた完全な失敗作。
このガラクタを!ギガノイドにしてやるぅ!!
リジェ!生命の実をくれぇ!
ギガノイドスコア第7番。
モチーフはドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」。
アナザーアース取材旅行で窮地に陥ったヴォッファがミケラ図鑑内のガラクタの山を素材に即興で作ったギガノイド。
両手と尻尾の先端部分が球状のハンマーとなっており、これを振り回して叩き付ける事で街を破壊する。
武器は身体の中心部に光るネオンから放つ「ツウテンカクビーム」で、この技で相手を跡形もなく焼きつくす。
即興で作られたためか戦闘力は低く、おまけに性格もヘタレとこっちも「巨人」に負けず劣らずの失敗作。
- ギガノイド第8番「ジュピター」
お前のリクエスト以上の出来を!見て驚けい!!
太陽になった木星を、ギガノイド・ジュピターが呼び寄せる。弟が兄貴を呼ぶようにな
ギガノイドスコア第8番。
モチーフはモーツァルト作曲の交響曲41番「ジュピター」。
衛星のようなロボットの胸部に木星(心臓)が付いた姿をし、大赤班を模した黄色の目のような物があるのが特徴。
「刺激あるゲーム」を求めるアバレキラーの「なんか面白いギガノイドを作れ」という無茶ぶりリクエストに不満タラタラながらも応え、オーダー以上の出来に仕上げたと豪語する、ヴォッファ曰く「最強のギガノイド」。
不思議な引力と磁力を込めた咆哮「ユピテルコール」で惑星の軌道を狂わせ、木星を自らの元に呼び寄せる能力を持つ。ついでにおまけ感覚のように木星内部の核融合を異常な速さで促進させ小型太陽に変貌させる副次効果まである。*4
ちなみに木星の干渉・変異・誘導は特に時間がかかるといったことはなく、全ての作業は僅か数秒で終わらせている。
他にも無機物と融合する力も持ち、劇中では宇宙開発センターと融合し施設の全機能を乗っ取る芸当を見せた。
このように「スケールがデカい」を通り越して戦隊は愚か創作作品でも中々見ない規格外の能力の持ち主。
だが特殊能力に極端に特化している反面、直接戦闘はそこまで強くなかった。
劇中では上記の技で小型の太陽に変貌させた木星を地球に引き寄せて衝突させることで地球を滅ぼそうとし、そのことをダシにして「木星衝突までにジュピターの心臓部を叩いて地球滅亡を阻めるか否か」というゲームをアバレンジャー達に強いた。
倒されたことで木星の異常や軌道も元に戻ったが、その前に木星が太陽になりかけた上に惑星軌道を変えて動いて地球に一直線に近づいた時点で甚大極まりない天変地異が起きる気がしないでもない。
作中でも木星が地球に衝突する以前に軌道変化の余波によって地球が水星や金星のような死の星となる可能性は言及されてはいた。
- ギガノイド第9番「奇跡」
此処に居れば、どんな奇跡でも起こしてやるぞ!
そしてお前達の喜びと欲望が、『奇跡』の栄養となるのだ…!
ギガノイドスコア第9番。
モチーフはハイドン作曲の交響曲第96番「奇蹟」。
不死鳥を怪獣にしたような見た目のギガノイド。ヴォッファ曰く「傑作」。
人間に願いが叶う幻「ヴィジョン・オブ・ミラクル」を見せ、願いが叶った喜びの思念や欲望を栄養として吸収し更に巨大化するという特異な能力を持つ。
術中に陥った人々は奇跡のような幻だけを見て、現実が見えなくなる夢の世界の住人となり、やがて奇跡の肉体に取り込まれてしまう。
物体に憑依する能力も持ち、融合された客船内部は様々な異空間が混在する迷宮のような状態と化していた。
両目からの強力な破壊光線も武器の1つ。
アナザーアースに転移した後は街中で暴れることもなく豪華客船に憑りついて客船を支配下に置き、幻に魅入られた大量の乗員の欲望を餌に静かに成長を図っていた。
ちなみに普段はリジェの投げキッスで転送されるのだが、今回はリジェが休眠状態に陥っていたため、ヴォッファが寝ているリジェの身体を動かして無理矢理投げキッスを再現して次元転移させている。
- ギガノイド第10番「悲劇的」
誓いなさい。『子供など捨て、このギガノイドの親になる』と。そうすれば、天国のような日々が訪れます
ギガノイドスコア第10番。
モチーフはマーラー作曲の交響曲6番「悲劇的」。
スクリームのマスクみたいな人面がある奇怪な樹木のような見た目のギガノイド。
「エヴォリアンの王妃」となったリジュエルが自分にふさわしい宝石を求め、ヴォッファに命じて作らせた作品。
浴びた相手を悲しい気持ちにして戦意などを失わせる煙「悲劇スモーク」が武器。
分身体を作る能力や擬態能力も持ち、自らの分身を等身大の不思議な仮面の男の姿で街に出没させ作戦に従事させたり、自身の肉体を教会に変えることができる。
子育てに疲れた親達を幻想的なハンドオルガンの曲で惑わせて連れ去り、「親が消えて悲しむ子供達の涙」から宝石を作ろうと目論んでいた。つまりこの怪人、人類滅亡ではなくリジュエルの私利私欲達成が目的として作られたのだ。
そういうこともあってか、ヴォッファはあまり乗り気ではなかった模様。
- ギガノイド第11番「不滅」
紹介しよう!
全ての爆竜のデータを分析し、それを凌ぐ力を与えられた、キラーギガノイド!
その名は…「不滅」。ゲームスタート
ギガノイドスコア第11番。劇中最後のギガノイドスコア。
モチーフはニールセン作曲の交響曲第4番「不滅」。
TV本編最後のギガノイドであり、デザインは緑色の騎士の甲冑のような見た目。
ヴォッファが全ての爆竜のデータを分析し、それを凌駕する性能を与えたアバレキラー専用ギガノイド。
アバレキラーの意のままの動き、武器である巨大な弓から光の矢の連射する「エターナルアーチェリー」で辺り一面を廃墟に変える。
弓は近接武器としてもブーメランとして使用可能であらゆる距離での戦闘に対応可能。弓からの巨大な波動エネルギーで相手を薙ぎ倒していく。
遠隔操作も可能だがキラーオーのように体内にコックピットがあり、そこで直接操縦もできる。
終盤戦果の奮わないキラーオーを超える更なる力を求めたアバレキラーに与えられ、キラーの新たなゲームの材料となった。
……が
フン、アバレキラーめ、まんまと乗ってきおった!私達の本当の目的に気付いてもおらん!!
不滅が出撃した時が、奴の最後…!
実際は、壬琴の体内に眠るデズモゾーリャの邪命因子を目覚めさせてアナザーアースに分かれたデズモゾーリャの半身「アナザーデズモゾーリャ」の復活を目的として作られたギガノイド。
アバレキラー専用ギガノイドという肩書は壬琴を欺くための偽装に過ぎない。
なのでアバレキラーはデズモゾーリャ復活の為の生贄でしかなく、命令自体もアバレキラーの指示よりもヴォッファの命令を優先して行動する。
アバレキラーを取り込んだ後はアナザーアースに生えていた生命の樹の幼木と融合。
肉体を巨大な生命の樹に変容させ、地球全土に生命の樹の根を張り巡らせて邪命体をアナザーアース中にばら撒き、同時にデズモゾーリャの新たな肉体になろうとしたが、凌駕の必死の説得と壬琴を案じたリジュエルの行動によって壬琴の意識が完全に覚醒。
不滅の肉体を脱出した事でアナザーアース側の生命の樹が死滅し*5、不滅自身もアバレキラーとアバレンジャーがタッグを組んだことで完成したオオアバレンオーの前に瞬殺された事で邪命体を世界に拡散させる計画とアナザーデズモゾーリャ復活計画は頓挫した……
と思いきや、リジュエルの体内に眠っていたデズモゾーリャが覚醒した事でリジュエルの肉体の支配権の完全掌握に成功し、デズモゾーリャ復活作戦は一応成功となった。
- ギガノイド欠番「うっかり者」
出してやる………『[[555>劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト]]』に出してやるぅぅぅ!
ヴォッファが映画『アバレサマーはキンキン中!』で製作中だった究極のギガノイド。
モチーフはハイドン作曲の交響曲第60番「うっかり者」。*6
筆の遅いヴォッファにしては珍しくかなりノリノリで作曲していた自信作だったようだが、製作スピードの遅さが災いし完成した頃には映画本編の上映が終了。
どのような能力を持つのか全く明かされぬままに本編は終了し活躍を見せることもなかった。
「次は『555』!」とリジェに言われ、ヴォッファは悔しがりながら上記のメタ発言をかましていたが、当然登場することはなかった。
デザインモチーフはエラスモテリウムオルフェノクうっかり八兵衛。
追記・修正は新たなギガノイドをイメージしながらお願いします。
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▷ コメント欄
- 製作者自身の名前の由来になったバッハの音楽モチーフのギがノイドはいない -- 名無しさん (2021-05-09 12:41:43)
- ジュピターが後にデカレンジャーで怪重機にリデコしてたのはちょっと驚いた -- 名無しさん (2021-05-09 16:04:46)
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*2 時計の振り子のような規則正しいリズムを刻む伴奏からこの愛称が付いた。大阪府阿倍野橋駅に行くと聞ける。
*3 その最期は全身の鎧を着られ、イヤンポーズをするというシュールなものになっている。なおアメリカでのリメイク版では流石にマズイのか、このイヤンポーズはカットされた。
*4 因みに木星はもっと質量が大きければ恒星になっていただろうという見方がある
*5 この時、ミケラは作戦が成功間近で失敗したショックのあまり、目眩を起こして卒倒してしまった。
*6 本来は喜劇の名前で、これの付属音楽だったためこの名がついた。
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