登録日:2019/08/21 Wed 12:29:54
更新日:2024/04/19 Fri 11:18:44NEW!
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お 丁度いいくらいの鬼がいるじゃねぇか
こんなガキの鬼なら俺でも殺れるぜ
【概要】
サイコロステーキ先輩とは、『鬼滅の刃』に登場した(モブ)キャラクター。
登場と早すぎる退場は原作第36話『これはやべぇ』。
この呼び名はあくまで非公式の愛称(通称?)で本名は不明*1。
なぜこんな珍妙な名前が付いたのかは後述する。
CV:坂泰斗
主人公である竈門炭治郎、及びその同期達の先輩にあたる鬼殺隊士で、那田蜘蛛山に派遣された一人。
使用する呼吸の型は不明だが、刀の色は峰が黒で刃が白の一般的な刀の色。日輪刀はある程度の剣術を身につけないと色変わりしない。
この事からも相当練度が低いことがうかがえる。霞の呼吸とか噂されていた事があったとかないとか
ちなみに同じく派遣された先輩隊士・村田も水の呼吸を使うが練度が低すぎる為、日輪刀の色の変化が薄すぎて判らず、似たような一般的な刀の色をしている。
一人称は「俺」で、二人称は「お前」。
外見からして、恐らく炭治郎と世代はさほど変わらないと思われる。だが一応先輩らしく、これでも多少は鬼を倒しているらしい。
その性格は典型的な小物で、仮にも自分の隊の仲間が壊滅状態になっていることに特に危機感らしきものを抱いているようには見えない。
それどころか「そこそこの成果で安全に出世したい」という欲望を口に出して憚らなかったりと、お世辞にも人格者とは言い難い。
全編通して見ても隊士の中で人間性が最も低俗で、命懸けで鬼に立ち向かっている者が多い鬼殺隊の中では異質な人物。
炭治郎も十二鬼月とは気付かなかったとはいえ、累を外見だけで「弱そう」と判断するなど観察眼もあまり良い方ではない。
というか、鬼は基本的に不老の存在で性別や(外見)年齢が強さとあまり関係無い。
なのに対して「子供の(見た目をした)鬼だから勝てる」と即断したのはあまりにもお粗末である。そもそも死の危険と隣り合わせの鬼殺隊になぜいるのだろうか。というかよく最終選別を生き残ったな……?
村田が後に「昨今の隊士の質が酷い」と柱合会議で怒られてしまったのも、サイコロステーキ先輩のような人物がいたせいだと思われる。
村田は命懸けで戦ったのにとばっちりもいいところでは……。
なお、前述した通りサイコロステーキ先輩の所属していた隊は壊滅状態になっていたが、彼本人は無傷で装備も汚れていない。
作中で登場するまでどうやって生き延びていたのだろうか?
まあ(描写は無いものの言動からして)恐らく率先して前に出るタイプではなさそうなので、仲間がやられ始めた辺りで距離を取って難を逃れたのだろう。
そして勝ち目が無いから隠れていたが勝てそうな相手を見つけたのでノコノコ出てきた、といったところかもしれない。
それにしたって仲間の死屍累々で発狂してもおかしくない状況でありながら平然としているとは、精神力は良くも悪くも相当のものと思われる。
もしくは仲間に対しては仕事上の関係と割り切って余計な感情移入をしていなかったのだろうか。
というより、そもそも鬼を前にして全集中の呼吸すら使っていないというのは自殺行為に等しい気も……
実は不死川玄弥のように使えなかったとかなのだろうか?
あまりにも描写が少ない為、色々と考察しがいのあるキャラとも言えるかもしれない。
【作中での活躍(?)】
累が姉蜘蛛に折檻をしている姿を見かねた炭治郎が、彼等の間に割って入り口論となっているところに、冒頭のセリフと共に余裕たっぷりな態度でドヤ顔を浮かべていきなり登場。
!? 誰だ
驚きながら炭治郎が誰何すると……
と、誰も聞いてないのに個人の事情と今までの経緯に触れつつこれでもかと言わんばかりの死亡フラグを並べて累に斬りかかる。
炭治郎からは「だめだ よせ!! 君では…」と底の浅さを見透かされている感のある制止を受けるが……。
時既に遅く、累の鋼糸で蜘蛛の巣状の切れ込みが体に入ったかと思うと、サイコロステーキ先輩はそのまま肉体がバラバラになって血飛沫をあげながら倒れた。
そう、まさしくこの散り様こそが
サイコロステーキ先輩の名前の由来なのだ。
そしてこの間、僅か 4 ペ ー ジ である。即落ち2コマならぬ即死に4ページ。
ちなみにこの一部始終において累はサイコロステーキ先輩の方をチラリとも見ておらず、全く相手にしていない事が判る。
なお、炭治郎も累が相手をバラバラにした事に驚きこそしたが、特にサイコロステーキ先輩に対する言及はしなかった。
アニメでは第一期第十八話『偽物の絆』に登場。
基本的に扱いは同じで、登場から退場までの時間は40秒前後。
だが台詞の言い回しや剣の構え方が変わっている*2、炭治郎のセリフも原作の「誰だ!?」はカットされ、また先輩である点を意識したのか敬語メインになっている等の改変がなされている。
【余談】
サイコロステーキ先輩のポジションは累の力を読者(と炭治郎)に確認させるためのかませ犬*3である。
が、いきなり現れていきなり小物感丸出しの死亡フラグを並べたかと思うと、あっという間に回収して死んでいった、という一周回って見事なまでの旗柱としての責務の全うぶりが話題となっていた。
また、死ぬ際に体がバラバラになる様がサイコロステーキみたいという事で「サイコロステーキ先輩」という渾名が読者及びアニメ視聴者の間で広がっている、というかもはや定着した感がある。なおアニメでは、鋼糸の蜘蛛の巣の中心が顔面から逸れた結果、切れ込みが漫画よりも粗くなっている。
ちなみに「人柱」だの「肉柱」だのとも言われている。
そしてアニメ放送直後のTwitterでは柱2人よりも先に、「サイコロステーキ先輩」がトレンドに上がった。一方いきなり聞き覚えのない名前のものがTwitterのトレンドに来たことで、某肉料理師匠とか、某先輩がらみのネタと間違われるなど多少の混乱があったとかなかったとか。
更に2020年10月17日にフジテレビで放送された再編集版『鬼滅の刃 那田蜘蛛山編』にもカットされる場面がノーカットで放映され、Twitterでトレンド一位を獲得するという大快(怪)挙?を成し遂げた。
翌年2021年9月19日の放送でも、またしてもTwitterでトレンド一位を獲得。しかも食べ物のジャンルで。
ちなみに、担当声優の坂泰斗氏もTwitterで「僕も安全に出世したい…」と反応していた。
グロい死にざまを見せたモブながら、これによってあっという間に人気者になった。
第1回人気投票での順位は10票・46位。なお、冒頭で述べたようにサイコロステーキ先輩とは非公式の通称で、公式における名前のクレジットはこの際初めて表示され「累に切り刻まれた隊士」とされた。
第2回人気投票では223票を獲得。順位も35位と少し上がった。しかしクレジットは「累に刻まれた隊士」とちょっと縮んでいる。
なお、サイコロステーキ先輩の本名は結局明かされずじまい(公式ファンブック『鬼殺隊見聞録』にさえ載っていない)で作品は完結した。
スピンオフである4コマ漫画『きめつのあいま!』の該当回では主役として登場。
小物っぽい台詞は相変わらずだが、「死亡フラグだから下山する」「柱が睨んできて怖いから下山する」「鬼がいないから下山する」と原作よりも身の程をわきまえているのか武功よりも保身に走っている。
最終的に善逸の手当てをしていたしのぶに
下山するならさっさとすればいいじゃないですか
あなたみたいにやる雰囲気だけ出して何もしない人が一番迷惑なんですよね
とボロクソに返され、(鬼と戦っていないため生存こそしたものの)メンタルをサイコロステーキにされたのだった。
本名すら判らないまま退場したサイコロステーキ先輩だが、中の人はアニメ第一期が放送されたのと同じ年に発売されたゲームにおいて、声高らかにフルネームを名乗るキャラクターを演じている。
またアニメ第一期第二十話『寄せ集めの家族』では、アニオリで追加された姉蜘蛛の回想シーンにて、サイコロステーキ先輩と同様の運命を辿った隊士達が登場。
当時、累と出会う前で力の弱いかつ大分悪人面な鬼だった姉蜘蛛を五人がかりで廃屋の前まで追い詰める。
そこに廃屋を根城にしていた累が登場し、姉蜘蛛に救命と引き換えに自分の「家族」となることを提言する。
承諾した姉蜘蛛に隊士の一人が斬りかかろうとするも、五人揃って鋼糸によりバラバラにされた。サイコロステーキセットサイコロステーキ五人前追加
なお、五人のリーダー格と思しき隊士は現れた累を見て
「子供だな。しかし見た目が子供だろうと鬼には変わらん」
「見逃せば、人を喰う」
と述べており、先輩と違って鬼殺隊士として十分な意識と覚悟をもっていることを窺わせていた。
もっとも累との実力差の前には、結末が変わることはなかったが……。
流石に十二鬼月相手では一小隊程度、しかも弱い鬼一人を追い詰めるのに手間取っている実力では仕方ないだろう。
それにしても鬼殺隊は基本的に、鬼に家族を殺された者や、育手に見込まれ鍛えられた者で構成されている。
最終選別は元より、修練の段階ですら過酷で命を落としかねないような厳しいものばかり。*4
鬼を殺すという強い意思がなければ、とても乗り越えられないはずだが……?*5
それを踏まえた上で楽に鬼を殺して安全に出世して金を稼ぎたいと言うあたり、なかなか大物だったのかもしれない。
あるいは、金だけではなく刀で人のような者を斬り殺したいからという欲望があったから鬼殺隊に入ったのか。*6
また、サイコロステーキ先輩の発言を拡大解釈して
- 実はかなりの実力者で、累への評価は先輩と比較して的確だった
- 防御の為に直接殺さず蜘蛛の巣を投げた事からもその実力が窺えるともいわれる
- 後に控える炭治郎の戦闘の為に、そして自身の名誉の為に一撃でもダメージを与えようと累に斬りかかっていた
- 「こんな鬼俺でも倒せる」という言葉は、満身創痍で精神的に疲弊している自身を鼓舞する為のハッタリ
- 炭治郎の優しさも見抜いていて、同情されないように金に汚いクズを演じていた
などと、同じジャンプ作品で噛ませ犬仲間の某山賊や某破戒僧みたいな高評価を下しているファンもいるとかいないとか。
おまけ:他作品において同じくサイコロステーキにされた方々一覧
アニメ版に登場したサイコロステーキ先輩の先駆け的存在。ブルダンの町(原作におけるブルータウン)で美女狩りを行っていた。レイを侮辱したことで細切れにされた。
- ジェームス・P・シェイド(バイオハザード(映画))
バイオハザード(映画)の登場キャラクターで、真っ先にサイステ先輩とネタにされたお方。映画の項目にも当項目へのリンクが貼られている事から、如何に彼がエグい死に様を残した男として印象に残る人物だったかがよく分かる。
こちらは格子状になったレーザービームで切り刻まれ、映画のレーティングの違いでシルエットを使わずにバラバラに崩れている。流石に崩れるシーンで全身は映していない(直前には首が落ちるシーンが生々しく映っているが)し、ジェームス本人はピンボケしているのだが、よく見ると崩れる様子が後ろの扉に反射して見えている。
ストーリーの本筋とは関係ないながらも非常にインパクトのあるトラップで、原作ゲームシリーズにも逆輸入されたほか、その後の映画シリーズでも度々登場。作品によってはボス戦の決め手になったこともある。
相手の能力の都合上サイコロステーキにされてもなお生きていた方々。
尤もこちらはかなり細切れにされていたが。スタンド「ベイビィ・フェイス」の最初の被害者にしてJr.の材料にされた女性は死亡。
なお、ブチャラティの場合別シーンでもバラバラになっているが、こちらは自身の能力で敵の索敵から逃れるため。こちらの方が先輩に近い切れ方かもしれない。
似たような切れ方はペッシもブチャラティに食らっている。
こちらは自分の能力でサイコロステーキどころか微塵切りにされても生きていられる男。
ただしバギー本人の制御が効くのはぶつ切り程度までが限度。
戦意を失って平和に終わるか…というところをウルトラマントレギアによってサイコロステーキにされた悲劇の怪獣。
一応特撮なので爆散するのだが、爆散する直前にバラバラと崩れている。※土曜朝9時ですパンドン自体元々赤トンカツとか言われるデザインなので、賽の目切りでも違和感はない
ある意味、先輩の大先輩。
OVERによりよく小間切れにされているが、ところてんなのですぐに復活する。
中の人は水柱。
三期4話「松代の罠」にて、実の母により自宅の廊下に仕掛けられたワイヤートラップにひっかかり、全身を輪切りカットされた上、爆発オチに巻き込まれたことでこんがり焼かれてしまった。
厳密には細切れではないが、配信サイトのコメント欄には「サイコロステーキ長男」のコメントが多数書き込まれることに。
- サンゴーレム(トリコ)
小松達が深海のグルメ都市「ブルーグリル」に訪れた際に遭遇した七獣の内の一匹で『湖王』の名を冠している。
捕獲レベルは4500と凄まじい高さだが、話が進む度にインフレしていった作品なので登場した時にはもはや雑魚扱いされており
ブルーグリルの料理人に「さいの目切り」で全身を切り刻まれたものの破片から再生。
その直後、千代によって更に細かい「さいの目切り」をくらって絶命した。
サンゴーレムさんは文字通りサイコロ状に斬られたうえに(しかも2回)、サイコロステーキ先輩よりも先に登場している。
つまりあらゆる意味でサイコロステーキ先輩の先輩という立場にある。
主人公に呪物の指を大量に取り込ませたことで、主導権を一時的に取り戻した両面宿儺に交渉を持ちかけるも、その態度が気に食わなかった宿儺に一蹴されて姉妹の美々子共々惨殺された。
美々子はただ首を刎ね飛ばされたのに対し、菜々子はサイコロ状に粉微塵に切り刻まれており、連載時期が近かったこともあってサイコロステーキ先輩を連想した読者は多い。
プロットは殆ど空白状態だが とりあえず俺はそこそこの項目ひとつ追記・修正してログアウトするぜ
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*2 いわゆる八相の構えに似ているが、本来は顔の右側へ寄せるはずの刀を左側へ寄せている。
*3 一応給料制という鬼殺隊の背景が判るという地味な役割もあるにはある。
*4 ただしこれは鱗滝が選別で死なせない為に(あきらめて行かせないつもりで)無理難題を与えて強制レベルアップをさせた仕様と比較して。最終選別に来た者達は明らかに一般人レベルの者も多く、選別自体が逃げ隠れしてでも生き残ればOKという事なので、サイコロステーキ先輩もまたそうして選別をクリアしたのだろう。
*5 とはいえ善逸は「じいちゃんが天涯孤独の自分にかけてくれた時間は無駄じゃないというのを証明したい」という意思で乗り越えたので、サイコロステーキ先輩にも何か強いこだわりがあったのかもしれない。
*6 普通の人間の感性なら弱い子供を斬り殺すのに躊躇いや呵責が生まれるものだが(上述の5人もそれが垣間見えている)、彼は嬉々として斬りかかっており、仲間の死にも感情が揺らがない点などからもサイコパスの片鱗が見て取れる。
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