契約者(DTB)

ページ名:契約者_DTB_

登録日:2011/11/23(水) 20:52:38
更新日:2023/08/10 Thu 14:33:19NEW!
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darker_than_black dtb 契約者 モラトリアム ドール 能力者 超能力 喪失者 覚醒者 対価 ランセルノプト放射光 メシエコード 一部の例外アリ 合理的 非合理的



契約者は夢を見ない───




DARKER THAN BLACKシリーズに登場する特殊能力者の総称。
異常領域「地獄門(ヘルズ・ゲート)」「天国門(ヘブンズ・ゲート)」が地球上に出現して一週間後に確認された。
因果関係は不明とされるが、実際は密接に関係しておりその認識で世界中に共通している。




特徴
様々な超常現象を引き起こす「契約能力」と、能力使用と引き換えに契約者が行う「契約対価」という行動・現象を持つ。
この「対価」を支払う姿が何者かと契約しているように見えることから、『契約者』という呼称が付けられた。


契約者になると思考が合理的になり、良心の呵責などに囚われず能力を行使することができる。
その特殊な思考や、殺傷や諜報などに適した能力を持つことから各国諜報機関からは重宝されており、
現在の実働エージェントの多くは契約者と後述のドールが担っている。


『天国戦争』では各組織の契約者が大量投入され、世界中を戦地とした大激戦が繰り広げられた。




契約
契約者になる際に前兆などは存在せず、ある日突然契約者となる。
思考が人間と全くの別物となるため、契約者になったばかりの者は周囲とのズレから騒動を起こす。


契約者が確認されると速やかに国家組織によって確保され、ME技術により関係者の記憶から存在を消去される。
このことから一般人には認知されていなかったのだが、黒の契約者終盤で発生した「トーキョー・エクスプロージョン」により知れ渡ることになった。




能力と対価
能力、対価共に各人一つのみ。


「強力な能力=大きな対価」というわけではなく、簡単な対価でチート能力を連発できる者、逆に困難な対価で弱小能力を使うことを強いられている者もいる。
一期一話のルイは特に悲惨な例。
また支払いが戦闘中すぐ履行できるか否かも長所や欠点になりうる。
支払いの量もまちまちで、どれだけ能力を使っても対価が一定な者も居れば、使った分だけ対価が重くなる者も居る。
それらを考えるとやっぱりルイは悲惨。


対価は基本的に誰が得するのか分からない物がほとんど。
「詩なんて書けないのに詩を書かされる」「嫌煙派なのに喫煙させられる」など嫌がらせのようなものから、
「小石を綺麗に並べる」「靴を裏返して並べて置く」など意味不明なものまで様々。なので公安などによる調査で現場検証が行われると、意味不明の証拠がある=契約者による対価と判断されがち。



能力は多種多様なバリエーションがあり、接触致死の非常に強力なものから、殺傷力のないサポート専門のものまで様々。
能力が被る場合や、完全な上位・下位互換なこともある。
能力の使用時は目が赤く光り、体から「ランセルノプト放射光」と呼ばれる青い光が発生する。
対象に直接能力をかけるタイプのものは、対象からもランセルノプト放射光が発生する。



対価は大きく
○行動を起こす「行動型(後払い型)」 (例:花を食べる折り紙を折る丸い物の嚥下)
○事前に行使を必要とする「前払い型」 (例:耳付きフードを被る、髪をむしる)
○自動的に降り懸かる「自動引き落とし型」 (例:人間的思考を取り戻す、自分の存在が徐々に忘れられる)
の3つに分けられる。


多くの契約者は「行動型」。
行動型の対価の支払いは、能力の行使と同時に行う事も可能。
例としては対価が「キス」で能力が「触れたものを転送する」の場合、キスで何かを転送すれば対価を支払ったと見なされる。
また魏志軍のように、対価が「血を流す」のに対して「血が付着した箇所をテレポーテーションさせる」という能力の場合、対価が攻撃の前準備として機能するため非常に厄介。


「前払い型」は珍しいのか、作中で明確にそうであるとされているのはパーセルぐらい。
前払い制なので対価を支払う手段を喪失すると能力の発動が不可能なので、不意打ちに対して最も弱い。


「後払い型」に関しても、能力の使用回数や時間に応じて対価の総量が変わる事が示唆されている。そのため連発する事は不可能ではないが、対価が大抵本人の意にそぐわぬ内容なので実際には行っていない者が多い。
また解釈次第で対価を選ぶ者もおり、「異物を咀嚼して吐き出す」対価の場合は、自罰的に煙草を食む事を選んでいた。


「自動引き落とし型」の対価は非常に辛い物が多く、一部は生死に関わるので能力使用に回数制限がつくことも。
例としてはアンバー、教祖アルマのような寿命に関する者たち。


「対価を支払わなかった場合、バターのように溶けてしまう」
これは対価を払わないとどうなるかという噂の1つである。
ただし、実験を行ったシュレーダー博士によると、反ゲート物質と呼ばれるものを使って「契約者の契約者たる部位」を消失させると本当に「溶けて消える」らしい。


実際に対価未払いの契約者が登場していないので噂の真偽は不明で、契約者たちには強迫観念のような形で対価を支払う事を優先している。


ちなみに例外として
支払い義務の消失者
も存在する。
どうやら支払い義務は契約者の肉体に対して働いているらしく、肉体を失った契約者は以後一切の対価を支払わずに能力を行使できる。
例としては。このパターンは憑依系の能力者に多い。




感情の希薄化
契約者のもう一つの特徴として感情の希薄化が挙げられる。


これの本質は「思考の合理化」。
表面上は感情が希薄になっているように見えるだけで別に喪失しているわけではない。事実、個人の嗜好や性格の傾向などは大抵分かりやすく残っている。
ただ、あらゆる事柄に対して合理的な思考で対処するようになるために、感情に左右されずに判断する場合が多く、結果的に人間らしい感情表現が乏しくなる。
そのため中盤までの黒の様に、実は契約者にも感情が普通にあることに気づいていない人物が多い。


この合理的思考により、感情を大きく乱す事や表に出す事は無くなり、殺人に関しても戸惑いが無くなる。
また、合理的思考によって必要に応じて苦も無く演技などが出来るようになるため、人間のフリも簡単にこなす。
任務・利害の為に冷酷かつ淡々と殺戮を行うことが可能な為「冷徹な殺人マシーン」と蔑まれることも。


また、契約者の多くは「自身の安全・生存」を最優先に据えて合理的思考を組み立てるため、たやすく裏切ったりもする。
この点から契約者を利用することはあっても、完全に信用する者は契約者同士の間ですら特殊な状況を除いていない。(例外は全契約者が滅ぼされるなど)


もっとも合理性判断にはかなりの個人差があり、人間とほとんど変わらない者もいる。
主要キャラで言えば蘇芳・パブリチェンコや猫がこれに当たる。猫だけど。モモンガだけど。
他にも幼い契約者だとまだ合理性を判断するための経験が欠けているらしく、合理的とは言えない行動が多くなる。


命に関わることなどでなければ、合理性判断に趣味や嗜好が混ざったりもする。
そのため、性格によっては契約者でも普段は気楽に過ごしているっぽい者もいる。
逆に合理性判断によって心から嫌なことでも平然と行い続ける事態にも陥ったりするため、
契約者に何らかの影響を及ぼしやすい(失ったものを一時的に取り戻せるとも言われている)ゲートに近寄るなど、ふとしたきっかけで心を病んでしまうものもいる。



何らかのきっかけで「自己の生存」以上の優先順位の何かがある場合は、一般的な契約者の思考からは大きく外れた、まるで非合理的とも思える行動を執り始める者も居る。
「愛」や「屈辱」、「嫉妬」や「強い執着」などの人間らしい感情が引き金となる場合が多い。
これは周囲から見て非合理的なだけであって、その優先順位に基づいて合理性の判断を行っているものと思われる。
冷徹な行動が目立つ契約者だが、愛や友情の様な他人を重んじるケースが優先順位の上にある場合は献身的な行動に出ることが多い。




偽りの星
門(ゲート)と同時に夜空に出現した「偽りの星」は契約者一人ひとりに対応しており、星の活動を調べることで契約者の現在の状態を知ることができる。
契約者が死亡すると流れ星となって消失する。
偽りの星にはアルファベット2つ、数字3つの識名「メシエ・コード」が付けられ、それがそのまま所属組織外での契約者の呼称となる。(例:黒(ヘイ)=BK201)
しかし、劇中で判明した者は少数。




亜種
通常の契約者以外にいくつか亜種が存在する。


モラトリアム
対価の履行を猶予された者。不完全な契約者。
対価無しで能力を行使できるが、能力を一切制御できず、本人の意思と関係なく暴走し災厄を撒き散らす。
時と共に心が壊れていき、一定期間が過ぎるとドールとなる。
本編では柏木舞が該当し、そして契約者に変化した唯一の例。
またコミックス版では薬で進行を抑える実験も行われていた模様。


喪失者
過去に契約者だったが、何らかの理由で能力を失った者。非常に稀少で、発見されると即研究対象となる。
能力と対価が消失し、人間らしい状態に戻る。
偽りの星のスペクトルは可視域から外れているだけで流れていない。また、門(ゲート)に近づくと能力が復活するとされる。
本編ではハヴォックが該当。流星の双子の黒もこれに近い。


ドール
受動霊媒。完全に心を喪失した者と言われている。
モラトリアムからなることもあるが、突如ドールとなることもある。
周りの人間が世話をするか、一定の行動をMEでプログラムしなければ生きていけない“人形”。
心と共に記憶も失っているが、何らかのきっかけで思い出すことがある。


一般人にも存在を認知されてきているが、精神病の一種として扱われている。
裏社会でも有名らしく、何をしても文句ひとつ言わないため高値で取引されている。


特定の物質を媒介に「観測霊」と呼ばれる青いエクトプラズムを飛ばして諜報活動を行う。観測霊は契約者にしか視認できない。
稀にプログラム無しで喋る・動く・観測霊を飛ばす、感情を取り戻していく特異個体が存在する。


マダム・オレイユ曰く、「契約者はドールのなりそこない」


覚醒者
漆黒の花に登場。契約者と似て非なる者。
「黒いタンポポ」を植え付けられた人間が強烈な感情を爆発させることで能力を発現させた存在。
偽りの星は関与しておらず、生まれもしない。


対価を支払わずに能力を行使できるが、感性は人間のままなので興奮状態が解けて我に返ると自分が行ったことに心が耐えられず精神崩壊する。
精神のタガが外れた状態なので、能力によっては肉体にとんでもない負荷がかかっていることに気づかず、我に返った際に酷いことになったりもする。
また作中の途中まではまだ実験段階にあったため、基本的に花に気力を吸い付くされて死亡していた。


ちなみに実験をしていた者達にとって、人を死なせていたことは気にも留めていないが本意でもなく、
後半は経験を積んだことにより、死なせないように調整出来るようになったらしい。
ただこの危険な試みが世界中に拡散される前に黒達が阻止したため、完全な成功例はほぼいない。


後に覚醒者を作り出す実験をしていた者達とは別の者達が、月森梓から毟り取った花から覚醒物質を抽出して、薬品化。
制御のためか時間制限はあるが、ほぼノーリスク且つ興奮作用も抑えた上で能力を行使できるようになった覚醒者部隊が黒達を襲撃している。


イザナギとイザナミ
ある契約者が記した「三鷹文書」で出現が予測されている特別な契約者。
この2人を会わせると何かが起こるとされ、それを阻止するため“組織”が創設された。
イザナギは「生まれながらの契約者」紫苑・パブリチェンコ、イザナミは感情を取り戻した「進化したドール」銀(イン)を指す。
イザナミとなった銀は契約者の能力を乗っ取って暴走・自殺させる能力を有する。


門より出し者
二期エピローグ、地獄門内の棺から出現した謎の存在。
見た目はショートカットの銀。
周囲の人間の魂を吸い取り殺害する能力を持つ。




余談
余談だが、黒曰く、「契約者は夢を見ないし、花粉症にもかからない」らしい。
後者に関してはなんと羨ましいことか…。





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  • 契約者になっても対価がきつい割に使えないならひさん


    -- 名無しさん (2014-01-27 17:09:15)
  • 花粉症にならないんだったら、感情吹っ飛んでくれてかまわない -- 名無しさん (2016-10-25 21:26:30)
  • ↑ 花粉症にならない対価が水虫とかかも知れんぞ -- 名無しさん (2018-01-16 11:24:54)
  • ターニャの例を見ると合理的というより中二病な気がする(もしくは殺人狂) -- 名無しさん (2019-04-13 23:27:27)
  • 対価を無視したらどうなってしまうのか描写されてないからさっぱりわからん -- 名無しさん (2023-02-26 00:05:39)

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