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更新日:2023/08/10 Thu 14:28:50NEW!
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戦火の大地に、蘇れ!ガンダム!
機動戦士ガンダムSEED
2002~3年にかけてTBS系にてTV放映された『ガンダムシリーズ』の一作。全50話。
「SEED」が英語で“種子”という意味であるため、視聴者間では『種』の通称・略称でも呼ばれる。
●目次
【概要】
歴代ガンダムシリーズの中でも所謂「アナザーガンダム」と呼ばれる作品群に属する作品。
TVシリーズでは20世紀作品の締めとなった『∀ガンダム』の次に放送された。
従来の宇宙世紀以外のシリーズは『機動武闘伝』『新機動戦記』『機動新世紀』等のタイトルを使っていたが、本作では宇宙世紀以外のガンダムで初めて『機動戦士』が復活した。
以降、続編の『DESTINY』や『00』『AGE』『鉄血』も宇宙世紀ではない『機動戦士』になっており、
SDガンダムやビルドファイターズ等本流でない作品には使用しないという棲み分けがなされている。
「21世紀のファーストガンダム」と銘打たれ、初代『機動戦士ガンダム』のオマージュ要素がそれまでのアナザー作品に比べ強い。
特にストーリー中盤までと最終決戦の展開は初代のそれと似通っている。
また、本作同様初代のリニューアルを意図した作品であり、本作の監督である福田己津央が演出を務めていた『機甲戦記ドラグナー』と比較されることもままある。
実際に福田は「ドラグナーの経験がSEEDに活きた」「『SEED』『DESTINY』にドラグナーのリスペクトを込めた」と『ドラグナー』DVD-BOX収録のインタビューで発言している。
キャラクターは平井久司による線の細い今時の(あるいは放送当時らしい)イケメンや美少女を揃え、画面は非常に華やかで女性からの支持も高く、放送当時はそっちのファンを見込んだ関連商品も多かった。
この辺はガンダムW的とも言える。
一方、ストーリーの軸に「民族紛争」「人種差別」を据えているため、ストーリー自体はガンダムシリーズ屈指の非常に陰惨な内容。
- 物語全体に漂う終末感溢れるギスギス感や殺伐ムード
- 差別意識や戦争の狂気に毒され、錯乱・発狂したキャラが見せる強烈な表情と発言のインパクト
- 話が進むにつれ徐々に明かされ、またエスカレートしてゆくタガの外れた敵愾心と、それが呼び込む腐敗や癒着
等々。
そもそもナチュラル側とコーディネイター側の戦闘目的が、突き詰めると敵対勢力(人種)の抹殺・絶滅であるため、対立してる主要二大陣営がお互い妥協する気ゼロの民族浄化目的での絶滅戦争をしているという、ガンダムシリーズ全体を見てもかなり希少な作品。
また『W』同様、某国に対する風刺が多分に含まれているであろう作品であるため、そちらにシンパシーを感じる人々にとってはアレルギーを感じる作品であるため、見る前には注意が必要である。
他のガンダムシリーズでも中々お目にかかれない残虐兵器や鬼畜兵器が惜しみなく出てくるのも特徴の一つであり、
これまでガンダムシリーズで影の薄かった核ミサイルが出番・活躍共に一番物理的にも輝いている作品でもある。
この惨状を見て「ガンダムシリーズで一二を争うほど救いのない世界」「もしも南極条約がなかったら、一年戦争もこうなっていたのではないか」と恐怖する者もいたという*1。
90年代のルワンダなどのアフリカやユーゴスラビアなんかの泥沼紛争をも彷彿とさせるこれらの要素は、放映開始前年の9.11同時多発テロによって『「冷戦終結からはグローバルガバナンスの広まりによって少しずつ世界が平和に向かって努力を重ねている」という空気が吹き飛び、人種・民族・宗教間の対立や相互の憎悪や差別感情が表面化した』時代と合致し、
- 冷戦中の作品である初代
- 冷戦終結から間がない時期に放映された「平成のファースト」こと『ガンダムW』
との差別化となっている。
OPのシルエットの乳揺れや性行為を示唆する描写など、過激な表現が多いも放送時間帯に対してやりすぎだと批判される事も多い。
テレビ放送版では過激すぎる表現を光や影で隠すといった処置もされている。
ただし、作中の主な描写や敵の行動などから、「救いが全く無く、破滅へ突き進むしかない世界」の様に言われていることもあるが、
主人公たちのようにそれを止めようとする勢力(人達)は存在するし、
劇中や続編でもわかるように場の雰囲気に呑まれることはあれども心底からの過激派は少数派であり、希望が全くない話や世界観ではないことも言及しておく。
(比較しても意味はないが、被害面だけで言えば宇宙世紀やガンダムXなどの方が凄まじい上に同じことを繰り返しているので、SEEDがガンダム内で特別酷い世界というわけでもない)
総じて「色々と派手で過激」と言ってよさそうな作風からか、放送当時は元より今日でもインターネット上では現在でも大きく賛否両論な事で有名。
まあこれはある意味ガンダムシリーズの恒例行事かもしれないが…。
主題歌やメカに関しては否定的な層からすらも一定の高評価を得ており、各種商業的な売上では初代ガンダムに追随するほどの売上を記録している。
放送中から外伝として『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』、メカ企画『ガンダムSEED MSV』などの連動企画を展開。
これらも初代やガンダム・ブームを意識し作中世界を拡げた気合の入った企画群であり、ASTRAYに関しては息の長い作品となった。
先述の通り90年代の『∀ガンダム』でガンダムシリーズの作品展開は一段落していたが、本作の大ヒットによって「ガンダムは終わったコンテンツに非ず」「ガンダムは今なお新しいものを生み出せる一線級の人気作品である」という事実を知らしめた。
この功績は非常に大きく、本作は既存作品群への新規ファン層開拓のみならず、『00』『AGE』『鉄血』などの、後に「新世紀ガンダム」と呼ばれる21世紀の新しいガンダム作品群の嚆矢ともなった。
【主題歌】
OP:INVOKE-インヴォーク-
:momemt
:Believe
:Realize
ED:あんなに一緒だったのに
:RIVER
:FIND THE WAY
ED(リマスター版)
:あんなに一緒だったのに~Retracs
:Distance
:暁の車~Retracs
:FIND THE WAY
『あんなに一緒だったのに』は本放送同様「キラ」でロングバージョン。イントロ部分で静止画も追加されている。
リマスター版は3クール以降の以降のEDを『Distance』でほぼ統一。
ただし、オリジナル版で『FIND THE WAY』がロングバージョンで流れていた「たましいの場所」「終わらない明日(あす)へ」に関しては差し替えずそのまま流された。
前者に関しては尺合わせのため、スペシャルエディションで追加されたワンシーンをその回のエピローグとして挟んでいる。
また、『暁の宇宙(そら)へ』のエピソードでウズミがカガリを送り出して自決したシーンは、オリジナル版だと『暁の車』が挿入歌として流れ、
挿入歌が一旦切れてから改めてEDの『RIVER』を流していたが、リマスター版ではこの回のみEDを『暁の車』に変更し、
本編ラストシーンから流れ出した挿入歌をそのままEDとして流すという演出に変わった。
EDアニメーションもこの曲の主役であるカガリをメインとしたものが、この回限定で使われている。
いずれのケースもせっかく曲が盛り上がってるので、無理して切ったり差し替えたりするよりはそのまま流したほうが雰囲気を壊し難いと判断したのだろう。
これにより『Distance』以外は1回以上、1分30秒を大きく超過するロングバージョンで流れたことになる。まあこの3曲はオリジナルで使われてたから尊重したのだろう。
挿入歌:Meteor-ミーティア-
:暁の車(オリジナル版のみ)
【あらすじ】
――C.E.71
地球連合とプラントが戦争状態に陥って11ヶ月が過ぎたある日、中立国オーブのコロニー〈ヘリオポリス〉がザフトの襲撃を受ける。
ザフトの目的はヘリオポリスで極秘建造中の連合製新型MSの強奪だった。
ヘリオポリスに住む学生、キラ・ヤマトは襲撃に巻き込まれ、連合軍将校マリュー・ラミアスにより新型MS『Gシリーズ』の一機〈ストライク〉に誘導される。
しかし、二人がストライクのコックピットに入る直前、一人のザフト兵士が向かってきた。
その兵士は幼い頃のキラの友人、アスラン・ザラだった――。
【登場人物】
《主人公たち》
◆キラ・ヤマト
CV.保志総一朗
ヘリオポリスにいた学生。
ザフトの襲撃に巻き込まれ、成り行きで戦う事になってしまう。
乗機:ストライクガンダム→フリーダムガンダム
◆アスラン・ザラ
CV.石田彰
幼少期にキラと一緒にいた友人。
クルーゼ隊の隊員であり、プラント評議会議員パトリック・ザラの息子。
乗機:イージスガンダム→ジャスティスガンダム
◆ラクス・クライン
CV.田中理恵
今作のヒロイン
プラント最高評議会議長の娘であり、その美しい歌声と容姿から「歌姫」と呼ばれプラント内では高い人気をもつ。
アスランの婚約者であり、彼女の周りにはアスランの送ったハロが大量にいる。
◆カガリ・ユラ
CV.進藤尚美
ヘリオポリスでキラと出会った少女
男勝りな性格の一方で、女性らしい一面を持つ。地上の砂漠でゲリラ活動を行っていてキラと再会するが…。
後にキラと重大な関係にあることが判明する。
乗機:スカイグラスパー2号機→ストライクルージュ
《Z.A.F.T.》
◆ラウ・ル・クルーゼ
CV.関俊彦
クルーゼ隊隊長。本作の変態仮面キャラ。
常に冷静沈着で指揮官・パイロット両面で優れる。
一見怪しいながも話のわかる優れた上司だが…
乗機:シグー→ゲイツ→プロヴィデンスガンダム
◆イザーク・ジュール
CV.関智一
クルーゼ隊隊員。
かなり好戦的な性格であり、アスランをライバル視しているためやたら突っ掛かる。
乗機:デュエルガンダム(→アサルトシュラウド)
◆ディアッカ・エルスマン
CV.笹沼晃
クルーゼ隊隊員。
褐色の肌に金髪のグゥレイトな少年。イザークと仲が良い。
皮肉屋だが、根はイイ奴。
乗機:バスターガンダム
◆ニコル・アマルフィ
CV.摩味/朴 路美(スペシャルエディション)
クルーゼ隊隊員。
穏和な性格だが、臆病者扱いされる事も。
乗機:ブリッツガンダム
◆アンドリュー・バルトフェルド
CV.置鮎龍太郎
砂漠地域を支配する『砂漠の虎』の異名を持つ指揮官兼パイロット。
コーヒーとケバブのソースに拘りがある。
乗機:バクゥ→ラゴゥ
◆パトリック・ザラ
CV.有本欽隆
プラント国防委員長。後に最高評議会議長に就任。
アスランの父。
長く続いた差別に加え、血のバレンタインで妻を喪ったことでナチュラルへの憎しみを募らせる。
《地球連合》
◆マリュー・ラミアス
CV.三石琴乃
アークエンジェル臨時艦長。
元技術畑出身で、前任の艦長の死亡により急遽艦長を代行をすることになる。
副長のナタルとは事あるごとに対立する。
◆ナタル・バジルール
CV.桑島法子
アークエンジェル臨時副艦長。中尉。
代々の軍人家系の出身で、本人もお堅い性格の軍人。
後にドミニオン艦長としてマリューと対峙することになる。
◆ムウ・ラ・フラガ
CV.子安武人
連合軍少佐。「エンデュミオンの鷹」の異名を持つ凄腕MA乗り。
自称「不可能を可能にする男」。
乗機:メビウス・ゼロ→スカイグラスパー1号機→ストライクガンダム
◆フレイ・アルスター
CV.桑島法子(二役)
いいとこ育ちの我が儘なお嬢様。
キラは彼女に片思いしているが、サイ・アーガイルと婚約している。
作中序盤で父親が戦死してしまって以降、その運命を狂わされることになる。
◆サイ・アーガイル
CV.白鳥哲
キラの友人の一人。
誰に対しても優しい紳士的な少年だが、人並み程度の無意識な差別意識はある。
そのため、キラやフレイとの軋轢を生む羽目になり……。
◆ミリアリア・ハウ
CV.豊口めぐみ
キラの友人トールの彼女。
アークエンジェルのCIC担当。
作品中盤、トールに不幸が襲って以来、精神のバランスを崩すが、思わぬ人物と交流を深めることになる。
◆トール・ケーニヒ
CV.井上隆之
キラの友人の一人。
コーディネイターであるキラを差別することなく友人として扱う真摯な性格。
作品中盤でスカイグラスパーのパイロットになるが……。
◆カズイ・バスカーク
CV.高戸靖広
キラの友人の一人。
至って平均的なナチュラルの少年であり、MSの操縦を平然とこなすキラに羨望と畏怖の眼差しを向ける。
◆ムルタ・アズラエル
CV.檜山修之
ブルーコスモスの盟主。盟主王。
コーディネイターを嫌悪しており、その殲滅に執念を燃やしている。
《生体CPU/ブーステッドマン》
地球軍によって改造された人間。その名の通り生きた電子部品として扱われており、人間扱いされていない。
コーディネイターと同等かそれ以上のMS操縦能力を発揮する。
◆オルガ・サブナック
◆クロト・ブエル
◆シャニ・アンドラス
《その他の勢力》
◆ジョージ・グレン
本編第一話時点で故人。
歴史上最初のコーディネイター。そのためファーストコーディネイターとも呼ばれる。
17歳でMITの博士号を取得し、他にもアメフトのスター選手、オリンピック陸上競技銀メダリスト、空軍のエースパイロット……と、あらゆる分野で非凡な活躍を見せた稀代の天才。
自身が設計した木星探査船ツィオルコフスキーに乗り込み宇宙へ出発した際に自らが誕生前に遺伝子操作を受けた事を明かし、また同時にコーディネイターの製法を世界に公開した。
その結果地球はコーディネイターの賛否を巡って大論争となり、
自身もまた、後に自らがコーディネイターとして生まれなかった事に悲観した少年によって射殺される事になる。
彼としてはコーディネイターは人類の未来を切り開く新たな可能性となることを期待していたようだが、
実際には数十年以上に渡って続くナチュラルとコーディネイターの軋轢と戦乱の元凶と言うべき存在になってしまった。
【用語】
- コズミック・イラ(Cosmic Era 略してC.E.)
西暦末期に発生した「再構築戦争」後に制定された紀元。
再構築戦争で使用された核兵器を「最後の核」とし、それが使用された年をC.E.元年としている。
C.Eが定められた年はC.E.9年となるため、C.E.元年~C.E.8年は年表上のみの存在となり、また当時は西暦を使用していた事になる。
因みにコズミック・イラの意味は「宇宙世紀」である。
また地球連合・プラントの開戦はC.E.70/2/11、第1話がC.E.71/1/25(間もなく開戦から1年)、最終決戦がC.E.72/9/27、終戦がC.E.72/3/10。
ファーストの一年戦争に対してこちらは約2年である。
生まれる前の遺伝子操作によって能力を向上させた人間の総称。
遺伝子操作していない普通の人間は「ナチュラル」と呼ばれる。
劇中世界でも現実と同様に人間の遺伝子改造は忌避されていたが、
本編の70年以上前に勃発した再構築戦争の折に使用された核兵器や化学兵器によって遺伝子疾患を抱えた人間が総人口の2割にまで達したため、
彼らへの遺伝子治療のために人間への遺伝子操作が解禁された事がコーディネイターのルーツである。
当初はあくまで遺伝子治療のための技術だったようであるが、一部の技術者がそれを応用することによって人間により高い能力を持たせる事を画策、
その成果がジョージ・グレンという訳である。
身体能力や免疫力、頭脳などあらゆる面でナチュラルを上回り、この時代ではオリンピックのメダリストもコーディネイターが多くを占める状況とされる。なんで別けなかったんだろう
但し、あくまで人間の持つ能力の範疇を出ないため、「天才的な能力を持つナチュラル」「並外れて鍛えられたナチュラル」であれば、
コーディネイターの能力を凌駕するのも不可能ではない。
また視聴者間や劇中でも誤解されがちだが、コーディネイターといえど全く何も努力せずに高い能力を得られる訳ではないとされ、
キラも「鍛えなければ普通の人間と同じ」と述べている。
キラが超人的プログラミング能力やMS操縦技能を持っているのも「コーディネイターだから」ではなく、
工業カレッジでの学習とクルーゼ隊との闘いでそれらの能力が急速に養われたためである。
ゲームで例えれば「経験値が上がりやすい」「レベルキャップが最初から解放されている」「基礎パラメータは高いがスキル・魔法類は持っていない」といった所か。
一方で「生殖能力が低い」という問題を抱えており、第三世代(コーディネイター同士の子供のそのまた子供)の出生率が下がり続けている。
プラントでは遺伝子鑑定により子供を作れると認められたカップルでなければ結婚できないという婚姻統制が定められているが、ほとんど効果が出ていない。
倫理的な観点や、ナチュラルに比べて秀でた才覚を持って生まれてくることに対する劣等感等から、主にナチュラルから差別・迫害された歴史を持つ。
逆にナチュラルを見下すコーディネイターも多い。
その他詳しい歴史などについては個別項目を参照。
ごくごく僅かな人間だけが持つ特殊能力。
発動すると瞳からハイライトがなくなり、集中力や反応力が超強化され、MSパイロットとしての能力を急激に上昇させる。
詳細は個別項目参照。
通称「Nジャマー」。
当初はMSの支援装備として開発されていたが、後に血のバレンタインの報復措置として使用される。核兵器(おまけに原子力発電も)を使用不能にする装置。
その名の通り中性子を拘束して核分裂反応を不可能にする*2。
これにより地球圏では核兵器が使えなくなったばかりか、原子力発電も行えなくなってしまったので世界規模のエネルギー不足にも陥ってしまい*3、餓死・凍死者が大量に出る事態になってしまった。
さらに電波障害が副次的に発生し、レーダー波を使った誘導や通信が行えなくなる*4、
MSなどの機動兵器が戦場で台頭することとなった。
中盤では核エネルギーを欲したザフトの急進派がこれを限定的に無効化するニュートロンジャマー・キャンセラーを開発した。
3基で地球全土をカバーできる能力があるとされるが、ザフトはダミーを含めて大量に敷設した。動力源は不明であるが、稼働期間は有限ではあるらしい。
地中深くに大量に埋められているので、敷設したザフト自身でさえも最早撤去は不可能とされている。
メタ的には「核ミサイルで戦争など(MSが生まれるまでもなく)すぐに終わる」というツッコミを回避し、かつMSという兵器の正当性を演出するための舞台装置。
要するにSEED世界に於けるミノフスキー粒子であり、かつ違反不能な南極条約*5である。
事件系用語
- S2インフルエンザ
アニメ本編開始前のC.E.54年に世界的に流行した新型インフルエンザ。
劇中では過去の疾患となってほとんど触れられないが、人種差別の背景を語る上では重要な要素。
従来のインフルエンザワクチンが効かず、ナチュラルには多数の犠牲者が出たにも関わらずコーディネイターの死者はゼロだった事、
免疫の強さから地球国家に比べて薬学の分野で劣っている筈のプラントがいち早くワクチンの開発に成功した事、
そして前年に「最初のコーディネイター」であるジョージ・グレンがナチュラルの少年に暗殺されていた事から、
「ジョージ・グレン暗殺に対する報復」「コーディネイターが起こした生物テロ」という噂が広まってしまう事態となる。
プラントによるワクチン供給も疑惑払拭には至らず、コーディネイターへの風当たりは却って強まる事になり、
これがきっかけで地球に住むコーディネイターが多数プラントへ移住する事になる。
なお、その流行が本当にプラントのテロだったかどうか、真相は不明である(媒体によってはCEの戦争に至る陰謀の多くがロゴスや一族といった組織の介入を示唆するものもある)。
- コペルニクスの悲劇
2回に渡り起きた理事国とプラントの代表者が攻撃されたテロ事件の内の2回目の方。
名前は月面都市コペルニクスにて起こった事件であるため。
C.E.70年2月5日、関係悪化も極限に達していたプラントと地球連合を調停すべく、国連によって両者に話し合いの場が設けられたが、
それに参加していたプラント理事国代表者と国連首脳陣が爆弾テロによって全員死亡した事件。
一方でプラント代表だったシーゲル・クラインはシャトルのトラブルによって現場到着が遅れていたため難を逃れた。
地球側の代表者が全員死亡した一方でプラント代表は難を逃れたという構図から、やはり地球ではコーディネイターによるテロと目され、
反コーディネイター運動も加熱、6日後の2月11日には地球連合はプラントに宣戦布告する。
これの前に起きたプラント代表1名が死亡したテロ事件はブルーコスモスによるのものと判明しているが、こちらは犯人不明。
少なくとも犯人はコーディネイターと断定する資料は無く、一部資料ではロゴスの仕業である事が示唆されている。
C.E.70 2月14日に起こった事件。
開戦の直接原因と本編では説明されているが、後に作られた資料では連合による宣戦布告の後、つまり開戦後に起こった事件という形に変更されている。
プラント理事国(地球側)に課せられた関税からくる食料問題に際し、プラント側が農業コロニーに改造したユニウス7に対して行われた核ミサイル攻撃。
これによりユニウスセブンに住んでいた24万3721人の一般市民が残らず犠牲となった。
崩壊後のユニウスセブンは地球の引力に引かれ、地球のデブリベルトに呑みこまれて、他のデブリと同様にとりあえず安定した軌道で地球を周回している。
なお地球軍はプラントの自作自演を主張しており、地球連合とプラントの軋轢と、その行き着く先の象徴とでも言うべき事件である。
(一応地球軍や続編で存在が判明したロゴスの総意というわけではなく、大西洋連邦内のブルーコスモス過激派が暴走した結果の模様)
詳しい経緯などについては個別項目を参照。
- エイプリルフールクライシス
C.E.70 4月1日に起こった事件。
ザフトによって血のバレンタインの報復として地球全土にNジャマーがバラ撒かれ、
燃料資源の枯渇のためメインのエネルギー源として依存していた原子力が使用不可能になったために引き起こされたエネルギー危機。
最終的に地球人口の一割が餓死および凍死するという血のバレンタインを遥かに超える凄まじい被害を叩き出しており、
地球の反コーディネイター感情は最高潮に。
本編以前の出来事であり、本編では数秒画面にゴーストタウンになった都市が映ったのみ。テレビ版『Z』の30バンチのような、あちらこちらにミイラやら白骨死体やらがゴロゴロ散乱する描写はもう許されないらしい。でも人体レンチンはやった。
時のプラントの議長であった穏健派によって決定された措置であるが、裏設定ではプラント側はエネルギー供給を引き換えに地球各国に友好姿勢を求めたらしい(設定上は元々の地球圏の内ゲバもあり、少なくとも大洋州連合と汎ムスリム会議、アフリカ共同体は親プラント勢力に寝返った)。
一連の案件に関しては、砂漠編におけるカズイとチャンドラ*6の会話にてチャンドラは、
「もしプラントが核攻撃で報復していたらその後の核戦争で地球は無くなっていただろうし、それに比べればまだマシ」と評している。
また「コーディネーター感情が最高潮」と言及される割に、劇中で地球軍や一般市民の間がプラントやコーディネイターに対してエイプリルフールクライシスを糾弾する場面は(続編を含めても)少ない*7。
国家
プラント
地球から移住したコーディネイター達が暮らす砂時計型スペースコロニー群。
L5宙域に位置し、人口はコーディネイターだけで約6000万人。
コーディネイターの能力を活かす研究機関として始まり、徐々に大規模化、複雑化して行ったことに伴い、
新たに提案された砂時計型コロニーとしてユーラシア連邦、大西洋連邦、東アジア共和国の三ヵ国からの出資で多数が追加で建設された。
現在は10基のコロニーで1つの市を作り、それら12市の代表が最高評議会で意志決定を行っている。
この「最高評議会議長」が事実上のプラントの国家元首である*8。
なお議長の任期は1年で評議会議員の持ち回り制である。
C.E.40年代に於いては、非常に高い工業力と生産力を持つ一方で、出資した理事国が手綱を握るべく食料だけは生産が禁じられていた。
しかし地球から課せられる膨大な生産ノルマと、自衛能力を持てず自力で反コーディネイターテロに対抗できない事に不満が蓄積して行き、自治権や貿易権を求める運動が加速。
やがて地球連合の恫喝をも乗り越えC.E.68年に遂に独立を表明した。
しかし地球連合はそれを認めず、プラント評議会の解散や自治権放棄を要求、更にプラントへの食料輸送船を撃沈する、
プラントが理事国に無断で農業コロニーに改造したプラントが攻撃される、2度に渡り会談の場に向かった代表者がテロで死亡する……
といった数度の衝突の末、C.E.70年2月11日に正式に宣戦布告されて以降は地球連合と戦争状態にある。
地球連合に対し数は劣るものの、個々人の能力の高さと新型兵器・MSの力で優位に立っている。
なお国名のプラントとは「工業密集地」の意味と、「Productive Location Ally on Nexus Technology(技術によって結び付く生産拠点)」のダブルミーニング。
- Z.A.F.T
プラントを支配する政治結社とそれに所属する軍。
正式名は「Zodiac Alliance of Freedom Treaty」=「自由条約黄道同盟」。
因みに、SEED系世界にはこのようなアクロニムが多く存在するが、その意味が劇中ではっきり説明されたのはこれとG.U.N.D.A.M.OSとSEEDくらいなものである*9。
前身はC.E50年代、上述の理事国から課せられるノルマや自衛能力を持てない不満がきっかけで生まれた政治結社「黄道同盟」で、
後に地球連合からのMAによる威嚇に対抗して現在の「ZAFT」に改称、更にプラントの警察組織を吸収する事で軍事組織として新たに創設された経緯を持つ。
義勇兵集団なので階級が存在せず、軍服の色で白が隊長、黒が副官、緑が一般兵と区別されている。
義勇兵も実態はピンキリだが作中の一挙手一投足や上述の経緯から分かるように、ザフトでは士官学校相当の教育を施している。
緑服のみ上衣の裾が短く、白服や黒服は上衣の裾が膝のあたりまである。
赤服は軍学校の卒業上位10名に与えられるエリートの証。あくまで成績上位者というだけで緑服よりも地位が高い訳ではない*10。
部隊名には隊長の名前が使われる。
もっとも当然の話なのだが、階級が無いだけで上下関係までもが無い訳ではなく、
隊員は隊長や艦長といった職位の指示に従い、その上の存在として評議会が権力を握っている形である。
運用の責任者はプラント国防委員会委員長。
また、文官もいるので所属者全員が兵士というわけではない。
ただし、クルーゼが(パトリックの意向などから後で無罪放免されると踏んで)評議会の意向を無視してヘリオポリスへの先制攻撃や破壊を容認する命令を出したり、
タカ派筆頭のパトリックが評議会以上に強い権限を所持し、秘密裏の軍事研究・行動などを多々行っているなど、正常に統制出来ているとは言いがたいのが実情*11。
公式的には義勇軍であるため全員私兵であり、いわゆる「職業軍人」が存在しない。そのため、全員が平時は別の本職に就いている。
とはいえ実態は正規軍とほぼ同等であり、兵士は戦闘訓練を受けており、兵士としての扱いも正規軍である。
例えばイザークの本業は評議会議員(青服)、バルトフェルドは振動工学と広告心理学の学者である。
次回作SEED DESTINY終了後には階級制度が導入されるなど、体制を改め始めた模様。
詳細は個別項目を参照。
地球連合
地球の反コーディネイター国家を中心とした国際秩序組織。
主に大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国から成り、本編後は南アフリカ統一機構や汎ムスリム会議も加盟している。
構成三国はプラントの理事国であり、プラントの生産力の恩恵を得ていた国々である。
「コペルニクスの悲劇」で理事国と国連の首脳が壊滅した事で、これをプラントによる地球へのテロ行為・宣戦布告と断定、その二日後、C.E.70/2/7に結成された。
つまり地球連合は宇宙世紀の地球連邦等の様に国連が発展したものや地球国家を纏め上げた超巨大国家ではなく、
「南北アメリカ」「ユーラシア大陸の南東部以外」「東アジア」が連合した「反プラント同盟」とでも言うべき代物である。
この為、プラント寄りのオセアニアやアフリカ*12や中立の太平洋赤道・北欧は地球連合には加わっておらず、
地球全体の総意で固まっている訳でもないためか、大体「連合」と略される。
三国が持つ軍を総称して地球連合軍、略して「地球軍」と呼ばれる。
資源・物量面でプラントに優位性を保っているものの、MSなど革新的な兵器を擁するザフトに宇宙・地上双方で押され、膠着状態に陥る。
大戦後半からはユーラシアだけでなく他の中立国をも巻き込み、更にブルーコスモスの影響を受け混沌とした内情を抱える。
ブルーコスモスの影響が強い大西洋連邦が特に目立ち、後述のアークエンジェルも大西洋連邦の所属である。
腐敗やら上層部の派閥争いが目立った地球連邦に対してこちらは所属国同士の内部抗争が多く、
AAがアルテミスに入港した際にガルシアが強引にストライクを差し押さえようとしたりキラにユーラシア連邦に来るように甘言を囁いたのも、
アルテミスがユーラシア連邦の所属だったため、大西洋連邦の重要機密であるGAT-Xシリーズのデータ、あわよくば機体そのものも奪おうとしたためである。
とはいえ一枚岩ではないので、複数の国が一緒になって悪いことをすることは少な目という利点(?)も一応ある。
「青き清浄なる世界のために」を題目に、反プラント、反コーディネイターを標榜する過激な市民団体。
市民団体ながら地球で絶大な影響力と権力を有しており、構成員の国籍、年齢、職業は様々。
CE68年には末端の自称も含めれば全世界で支持者は数十万人規模に膨れ上がったともされ、社会のあらゆる団体に支持者が存在。各国の政財界や軍部にも根を張っている。
兵士や将校を含めた多くの軍人がブルーコスモス思想に染まった結果「コーディネイターを排除する(=殺す)ためならどんな残虐な手段を使っても正当化される」という倫理観を失わせる免罪符と化してしまい、特にブルーコスモスの影響の色濃い大西洋連邦ではこのような歪んだ考えで戦う兵士が多くなってしまった。
ブルーコスモス主義者の内、政治面で特に有力な人物は「盟主」と呼ばれ事実上のブルーコスモスの頂点に位置する。
詳細は個別項目を参照。
中立
- オーブ連合首長国
「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」という理念を持つ地球の中立国。
赤道付近、オセアニア地域(ソロモン諸島)に存在する島国である。
コーディネイター、ナチュラル問わず、国民として受け入れる数少ない国。
物語開始以前に勃発した「再構築戦争」により日本という国家が消滅した事に伴い、日本人移住者が現地民と共に建国したという経緯を持ち、
それ故にか日本に近い文化が特徴で、公用語も日本語な模様。
オーブとして建国する前の支配階級がそのまま「氏族」として名誉ある立場についており、政治体制は一般的な民主主義と彼らの合議制が合わさる特殊な形態になっている。
そのため「氏族」の権力が強くなりがちな上、その氏族は親連合派が多いため、標榜する「中立」もやや名目的なところがあり、連合よりの立場を取ることが多い。
というか政治的な事情があるにせよ、自前の中立コロニーでGAT-Xシリーズを製造してたのがこの国の国営企業なあたりがお察し。
【登場兵器】
《戦艦》
本作はいわゆる宇宙世紀シリーズ(TV版基準で言えば「機動戦士Vガンダム」)以来久方ぶりに多くの戦艦が登場する。また、水上艦艇も数多く登場する。
ただし劇中に登場する宇宙戦艦はそのほぼ全てがMA(後にMS)運用を前提とした母艦であり、艦対戦を前提として発展しその後MS母艦として調整されていった宇宙世紀シリーズとは少々毛色が異なる。
◆アークエンジェル
GATシリーズの母艦。キラやマリューたちはこれに乗り込み、激戦を駆け抜けて行く。
ナタルも含めて大西洋連邦所属の割に、確認される限りブルーコスモス思想を持つ者はいない。
これは同じくブルーコスモスではないであろう、ハルバートン提督の意向かもしれない。
◆ヴェサリウス
ザフトのナスカ級高速戦闘艦。クルーゼ隊の旗艦。
ヘリオポリス強襲以降、アークエンジェルが地球へ降下するまで執拗に追いかけ回した。
◆クサナギ
オーブのイズモ級2番艦。アークエンジェルはイズモ級を参考に作られたため、外見はともかく中身はよく似ている。
◆エターナル
ザフトが開発した、フリーダムとジャスティスを搭載する最新鋭艦。
◆ドミニオン
連合軍のアークエンジェル級2番艦。色合いが暗いこと以外はアークエンジェルと同型。
《モビルスーツ(MS)》
ZAFTが開発し実用化した機動兵器。
元は木星探査船ツィオルコフスキーで運用されていた外骨格型作業服で、それの発展・進化版の「パワーローダー」を更に発展させたもの。
この辺りの経緯は宇宙世紀シリーズのMSとよく似ている(ザフトをジオン軍と置き換えた場合)のだが、決定的な違いとして優秀な能力を持つコーディネーターの操縦を大前提に作られていることが挙げられる。
普及機である「ジン」ですら、コーディネイターの高い能力を以てようやく扱える程の操縦難度で、並のナチュラルには扱える代物ではない。
劇中でも、ナチュラルが操縦した場合、地球軍屈指のエースパイロットやトップガンですら「的になるだけ」「のろのろ動かすだけでも四苦八苦」と評される、
数歩歩いただけで転倒し擱座、ぎこちない動きで歩いたり超スローモーな演武をやるだけでも「(以前より)倍近く速くなった」、
単純な機動と剣を振り上げる・振り下ろすしかできない……といった調子である。
本体の構造自体は既存技術で固められているので模倣することは容易なようだが、仮に作ったとしてもナチュラルには扱えないのでコーディネーターを擁するザフトの優位性は揺るがない。
そして後述するMAを最初から圧倒する性能として開発されたので、序盤のザフト軍の優勢、そしてC.E.世界におけるMSの絶対的優勢が築かれることになった。
地球軍はこれに対し、ナチュラルでも操作できるよう操縦補助のOSを開発しようとしたが難航。
結局コーディネーターであるキラが(急場しのぎで)書き換えたOSを基に、ナチュラル用の操縦補助システムが確立された。
これによって(完璧に性能を引き出す事は叶わないとはいえ)ナチュラルでも問題なく操縦可能となり、エースパイロットなら並のコーディネイターを圧倒する事も可能となった*13。
何気に珍しい、ソフトウェアの重要性がしっかり描かれているガンダム作品である*14。
次回作辺りまで行くと地球軍(ナチュラル)とザフト(コーディネーター)のMS操縦面における差異はほぼ見られなくなり、純粋に機体性能が求められるようになっていく。
なお、GAT-XシリーズのOSの名称の意味が「単方向分散型神経接続による汎用自律機動演習合成システム」であったり、
MSの制御系の話題で「シナプス融合」「神経接合」といった単語が飛び出すなど、
パイロットが機体と神経を接続して操縦している事や、
ナチュラルではMSを乗りこなせないのもコーディネイターの脳の処理能力でなければ頭が追い付かないからである事が示唆されている。
とはいえ操縦桿の操作で機体を動かすシーンは多く完全思考操作という訳でもない模様で、
どのような仕組みで機体とパイロットの神経を繋いでいるかなどは不明瞭であるなど、結局のところ操縦系の詳細は不明。
GAT-Xシリーズ含め、極一部を除いた本作のモビルスーツは電源にバッテリーを使用し、モーターを回して稼働している*15。
一部にはガスタービンエンジンや核エンジン(原子炉)を採用したMSも登場するが、発電装置の違いを除いた基礎的な駆動方式は同じである。
なお、一部からは「基本バッテリー駆動、一部ハイエンド機でも核エンジン(=核分裂炉)が動力源という事は、普及型量産機はおろかフリーダムすらザクⅠ以下の出力しかないのでは?」と囁かれる事もあるが、決してそうとは言い切れない。
それを言い出したらザブングルなど原子炉どころかガソリンエンジン駆動だが設定上の出力は核融合炉搭載のRX-78の20倍近くである。
確かに一般論として核融合炉は核分裂炉より大きなパワーを出せるが、それはあくまで一般論であって設定の話ではない*16。
ただし出力はともかくとしてバッテリー駆動故の「稼働時間」は本作の中盤ぐらいまで結構重要なファクターを占めていた。
主人公・ライバルサイドがどちらも電池バカ食いのGAT-Xシリーズだからというのもあるが、ちょうど携帯電話が1人1台になり始めた時期なのでバッテリー切れというのは(スマホ時代ほどではないにせよ)他人事ではない視聴者も居たのではないだろうか。
◆GAT-Xシリーズ
連合製新型MSの試作機群の総称。連合加盟国の一つである大西洋連邦が、中立国オーブの一部派閥と結託して製造した*17。
特殊装甲『PS装甲』や小型のビーム兵器を持つなど性能は高いが、
最初期はOSの運動プログラムが未完成で性能を発揮出来ず、ムゥが「戦場に出ても的にしかならない」と称する程使い物にならなかった。
5機が開発されたがザフトによりストライク以外の4機は奪われ、奪取作戦を決行したクルーゼ隊のMS不足に伴い、4機共そのまま実戦投入された。
また、あくまで開発中だったために、新造艦アークエンジェルで行動する第8艦隊(分隊)には当初機動兵器がメビウス・ゼロ1機しかなかったため、
クルーゼ隊に追われている状況下で装備品が揃っており、
偶然乗り込んだキラ・ヤマトによってOSも改良されたことで実用に耐えうると判断されたストライクも実戦投入せざるを得なくなった。
後に連合で特殊な強化を施されたパイロットによる運用を前提として新たに3機が開発され、切り込み部隊として運用されて行った。
地球連合軍におけるMSのひな型であるため、その多くが特性を継承して量産されて外伝に登場し、そのうちストライクダガーは本編にも主力として登場した。
ちなみに、見た目的にはGAT-XシリーズとNJC搭載型ZGMFシリーズは所謂ガンダムタイプであり、商品展開でも『ガンダム』と呼ばれているが、
劇中では『ガンダム』とはキラがストライクのOS起動画面に表示される英単語の頭文字を縦読みしたことに端を発する非公式愛称となっており*18、
正式名称は勿論、作中に於ける公式愛称ですら『ガンダム』と名の付くMSは存在しない。
そのため、作品世界においては『ガンダム』という名称のMS群は(正式には)存在しない。
例えば『ストライクガンダム』は正式には『X105ストライク』という名称である。
実際、ムゥはキラがストライクを指して何故ガンダムと呼ぶのか疑問に思うシーンが存在する。
なお、地球軍に於いてはGAT-Xシリーズを総称として「G兵器」、或いは単に「G」と呼んでいる。
小説版でも巻頭のMS紹介ページではストライクのみ「ストライクガンダム」と紹介され、残りは「イージス」「バスター」といった調子であった。
ラクス曰く、「(「ZGMF-X10Aフリーダム」よりも)「ガンダム」の方が強そうでいい」。
このような調子であるため、本作で「ガンダム」という単語が使われた回数は片手で数えられる程度しかない。
GAT-Xシリーズは共通してアンテナの額部分に型番とイタリア語で数字が掘り込まれている。
デュエルは「X-103 UNO」(1)、イージスは「X-303 QUATTRO」(4)、ストライクは「X-105 CINQUE」(5)、カラミティは「X-131 SEI」(6)、レイダーは「X-370 OTTO」(8)である。*19。
これは元々は『SEED』製作スタッフのお遊びで登場順に書き込んだものだったのだが(型番と一致しないのもこのため。また、漫画版は執筆当初この設定が存在しなかったのでアニメに倣って書き込んだら修正を命じられたという事があったそうな…)、後に公式設定に組み込まれる事となった。
『SEED』の世界の最初のMS開発者「ジャン・カルロ・マニアーニ」がイタリア系の人間である事からそれに倣ったもの、との事。
本作はいわゆる「(平成)アナザーガンダム」時代から続く「5機のガンダムがメイン」な作品だが、
主人公サイドのガンダムはその中でもストライク1機のみであり、残り4機は全て敵対陣営に周り主人公サイドと衝突するという図式になっている。
【前期GAT-Xシリーズ】
GAT-X105 ストライク
GAT-X303 イージス
GAT-X102 デュエル
GAT-X103 バスター
GAT-X207 ブリッツ
【後期GAT-Xシリーズ】
GAT-X131 カラミティ
GAT-X252 フォビドゥン
GAT-X370 レイダー
【量産型GATシリーズ】
GAT-01 ストライクダガー
◆ザフト製モビルスーツ
量産機の多くはモノアイを持ち、ジオン系MSに近いイメージを持つ。
多くのMSは共通して頭部にトサカ状の大型センサーを持つのが特徴。
Nジャマーの影響下において、連合のMA部隊を圧倒し大きな戦果を挙げ、以降様々な機種が実戦投入された。
なお「ZGMF」の型番を持つ機体は宇宙用ないし地上・宇宙両用である事を示す。
そのため例えば、陸戦用のバクゥは"TMF/A-802"、水中戦用のグーンは"UMF-4A"、大気圏内・空中戦用のディンは"AMF-101"といった具合に型番が異なり、ザフトのMSの型番全てがZGMFから始まる訳ではない。
後半に登場したXAナンバーは地球軍から奪取したGATシリーズを参考に開発され、
全機核エンジンとNジャマーキャンセラーが搭載されており、半永久的に駆動できる上にそれまでのMSを遥かに凌駕する火力と性能、稼働時間を持つ。
MS隊の中でどのように運用される予定だったのかは不明で、今のところ特務隊の隊員に与えられる予定だったことが確認出来るのみ。
こちらもいわゆるガンダムタイプで、GAT-Xシリーズと同様に起動画面に出る搭載OSの頭文字を縦読みすると『ガンダム』となる。
小説版でキラは制作スタッフの遊び心で参考にしたGATシリーズのOSに倣ったのだろうと推測していた。
アンテナ額部分の数字も取り込まれており、ジャスティスは「X-09A NOVE」(9)、フリーダムは「X-10A DIECI」(10)、プロヴィデンスは「UNDICI」(11)*20である。
元々MSの開発者がプラントの人間である事を鑑みると逆輸入とも言える。
これは『DESTINY』の時代で建造されたガンダムタイプにも受け継がれている。
ちなみに本作のMSは「(MS開発時点で既に存在する)MAと定義されないもの」が全てMSなので、ザフト軍においては獣型のバクゥや戦車型のザウートなども全てMSである。
また本作の対立軸は「地球と宇宙」ではなく「(厳密には違うが)人種」なので、重力下における高い適性を持つザフト軍MSが初期から複数出現する。*21
この為徹底したMS偏重思想になっており、いわゆるやられメカポジションの非MS機体は殆ど存在しない(艦艇以外の非MSが全くない訳ではなく、ヘリや指揮車、トーチカなどは存在する)。
【量産型ZGMFシリーズ】
ZGMF-1017 ジン
ZGMF-515 シグー
ZGMF-600 ゲイツ
【地上専用MSシリーズ】
TFA-2 ザウート
TMF/A-802 バクゥ
TMF/A-803 ラゴゥ
AMF-101 ディン
UMF-4A グーン
UMF-5 ゾノ
【NJC搭載型ZGMFシリーズ】
ZGMF-X09A ジャスティス
ZGMF-X10A フリーダム
ZGMF-X13A プロヴィデンス
オーブの国防用MS。
開発協力の際にもたらされた前期GAT-Xシリーズのデータを盗用する形で開発された機体。
外伝で活躍するプロトアストレイをベースに、量産機としてM1が実戦投入された。
シリーズでも珍しいガンダムフェイスの量産機。しかしいわゆるガンダムタイプには含まれないというややこしい形態を取っている。
【量産型アストレイシリーズ】
MBF-M1 M1アストレイ
《モビルアーマー(MA)》
主に地球連合で使用されている宇宙用戦闘機。
宇宙世紀シリーズのそれと違いMSよりも先に開発・量産化されており、MSはこれを上回る性能を持つ事を目標に開発された。
なので作中ではMSの台頭を受け冬の時代を迎えている。
メビウス・ゼロが数少ない例外だが、これは武装とパイロットの特殊な才覚あっての話であり本作ではそれでも尚苦戦を強いられている。
SEED世界でMAが再び活躍するのは、ここから2年後の話となる。
本作では過去に運用されていた宇宙戦闘機の発展型という定義であるため、単純に非人型だからMAとは限らない。
このため上記の通り四足獣型のバクゥ・ラゴゥも定義上MSであり、元々地球軍のMAを超える前提でMSを作ったザフト軍には純粋なMAが全く存在しない。
【客演】
『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~』で初登場後、『J』『W』『K』『L』『モバイル』『Card Chronicle』『X-Ω』『DD』に参戦。
『第3次α』では概ね原作イベントが再現されるものの、ストーリー展開が既に銀河系規模となっていたのに、本作の原作再現のために地球圏での人類同士の争いを再勃発させたり、
αシリーズの世界観に本作の要素をやや強引に捻じ込んだ事などからユーザーからは賛否両論だが、他作品とのクロスオーバーに関しては概ね高評価を得ている。
『J』ではこれまでの主軸だった宇宙世紀ガンダムシリーズが全く出ないという大きなテコ入れが行われた事もあってか、
本作を始めとするC.E.を舞台とした作品群が以後の携帯機シリーズにおける新たな主軸作品となる。
ただ、これ以降DESTINYなどの参戦が増えていくため、SEEDという単独作品としては原作再現やクロスオーバーが少なくなる。
『W』はアストレイがメインなので裏で勝手にストーリーが進行し、『K』『L』はDESTINYがメインなので機体のみのいるだけ参戦。
SEEDがガッツリ原作再現されるのは『J』から14年も経った『DD』とかなり間が空いている。
ちなみに『K』では機体が全てDESTINYにも登場しているので何のためにいるんだと言われている。一説にはカガリの種割れのためだとか。
またなぜか修理装置を積んでいるストライクルージュからカガリを降ろすとSEED仕様のエールストライク*22になるためこれがSEED名義の機体だとも言われている。
なお、SEED参戦の際はニュートロンジャマーの設定に手を加えられることが通例となっている。
特に核分裂の抑止という部分が問題で、参戦作品の中にはコン・バトラーV等原子力機関で作動するロボットも多く*23、そのままでは特色を潰されるか、最悪共演不能になってしまうためである。もっとも今までもミノフスキー粒子のせいでマジンガーZのロケットパンチが迷子になったりしなかったことを考えれば、あまり気にするようなことでもないのかもしれない。
大抵はC.E.系にのみ作用するようにされ、他作品へゲーム的影響を与えたのは『CC』の山のバーストン程度とかなり少ない。
あとジャイアントロボと共演できなかったのは原作者死去によって版権が複雑化したためであり、ニュートロンジャマーは無関係である。
スパロボの代名詞ともいえるクロスオーバーは『W』の「ラダム母艦を倒して地球を救うためにアスランがジェネシスを撃つ」、「ニュートロンジャマーの電力問題を光子力エネルギーやゲッター線で解決する」などがある。
【HDリマスター化】
以前から監督が本作をHDリマスターしたい!と要望していたのだが、スタッフの管理ミスによりフィルムの幾つかが紛失していた事がTwitterで判明。
本作のBD発売は絶望的かと思われていた。
……のだが、放送10周年記念にHDリマスター化が決定。紛失した部分はなんと完全新規の作画である。
作品名も『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター』と称され、TVシリーズとは別作品扱い。
スペシャルエディション同様の画面サイズ16:9化、作画修正でヅラをザラにするだけではなく、EDの変更やストライクの新武装「パーフェクトストライク」が設定され、36話・37話にて活躍することになった。
TV版での前日譚・総集編の回はカットされており*24、細かい部分や一部戦闘シーンで新規作画による修正が数多く行われていたりと芸が細かい。
スペシャルエディションで追加されたシーンも再構成されて本編と合わせており、まさに完全版SEEDともいうべきもの。リマスターという名のリメイクと評価する者も少なくない。終盤では『DESTINY』への伏線も追加された。
まだSEEDを見たことがない方はこっちを見るのがオススメ。
なお、現在はCS放送や動画配信サイトを含めてHDリマスター版の素材が正規扱いされており、オリジナルのテレビ放送版が封印作品に近い扱いになってしまっている。現在でもレンタルDVDで視聴する事自体は可能であるが、オリジナル版のBD化や配信再開などを望む声も少なくない。
ただし動画配信サイトで公開されているのはHDリマスター版の放映版で、さらなる新規作画や調整をBlu-ray版で施されている*25。あらゆる意味で完全版を観たいというのであれば、HDリマスターのBlu-ray版を購入するのがおすすめ。
【余談】
本作は同時ネット・遅れネットを併せて28局で放送されたが、この規模は久しぶりの「日本全域で放送されたガンダム」だったりする。
GガンダムとガンダムW、ガンダムXは15局前後、∀ガンダムも10局前後の放送で未放送の地方も多かった。
本編放映後に、本編を再構成したスペシャルエディション3部作が制作された。
単なる総集編ではなく、新規カット、新規収録も加えた結構豪華な作品となっている。
尺の関係や『DESTINY』の企画・制作の影響で一部展開が変わっていたりするが。
本作はガンダムシリーズの最終章と銘打たれた『∀ガンダム』の後に作られた、新しい世界観を持った最初のガンダムシリーズである。
そのため、「SEEDは黒歴史に含まれるのか?」という議論を呼んだ。
後に、あきまんの漫画『∀ガンダム 月の風』第1話冒頭でC.E.が宇宙世紀や未来世紀とともに黒歴史の一つに数えられたこと、
本作中に∀の没メカ・4LEGとの繋がりを感じさせるイージスが登場したこと、
そして富野が「あと100本ガンダムを作っても全部黒歴史の中に収まるよう、∀を超未来の話にした」という旨の発言を、
「電撃PlayStation」2007年9月14日号の付録「Re:Play」Vol.9に収録されたインタビューでしたことなどから、
本作も黒歴史の一員であるという認識がなされるようになった。
ただし、「映像化されたものが公式」というサンライズのルール上、『月の風』の内容と4LEGの存在はあくまでも非公式であること、
富野の発言も『ガンダム Gのレコンギスタ』放映後に、富野自身にガンダムシリーズ全ての設定を決める権限はないと言及されていることから、
黒歴史の一員であることは確定事項ではなく、あくまでも「黒歴史の一員かもしれない」程度にとらえた方が吉であろう。
時は流れて2021年5月。
2006年の制作発表以来長らく事実上の凍結状態にあったSEED劇場版が「制作中」という情報が公開され、20年弱越しに現実のものになるという朗報が届く。
おまけに新作外伝シリーズの製作も発表され、SEEDファンの歓喜の声が上がった。
そして2023年7月2日、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』最終回の直後に流れたPVにおいて、ついにタイトル&公開日が確定。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』として2024年1月26日より公開予定。
C.E.70
地球・プラントの対立が泥沼化し、両者はついに最後の外交手段に踏み切った
即ち、開戦である
そして物語はその一年後から始まる
機動戦士ガンダムSEED
デュエル、バスター、イージス、ブリッツ
そして、ストライクガンダム
また、新たな追記・修正が始まる
NEXT
C.E.73『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』
C.E.75『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
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*2 この原理上核融合機関には効果はなく、核兵器も核融合開始に必要な高温・高圧を原爆以外の手段で得る「純粋水爆」であれば使用可能。だが、幸か不幸か核融合機関及び純粋水爆の実用化はされなかった模様
*3 ただしオーブだけは自前で地熱発電を行っており、ほとんど影響は無かったとされている
*4 といっても本編・外伝ともに携帯端末を使用している描写があるのだが、これに関しては後に中継設備の近辺なら使用できると説明されている。そもそも阻害されるのは空間の電波だけなので、有線の通信も可能。画像誘導や熱源誘導も生きているので、相変わらずECMやフレアをはじめとする各種欺瞞装備も健在だという。ミサイルでいえば、短距離空対空ミサイル程度なら使えるが、トマホーク等の巡航ミサイルは使用不能になるレベルである。このレベルの電波障害が戦時・平時問わず持続している。「戦闘区域のみに集中」「濃度を濃くすれば電波の届く距離が5メートルを切る」という宇宙世紀のミノフスキー粒子とは対照的になっている
*5 設定担当の下村敬治によると、「約束事」では違反覚悟の強行が可能であるため、「機械装置」を設定したとのこと。つまり、SEED版マ・クベが出現する可能性をあらかじめ塞いでおいたというわけである
*6 どちらもナチュラル。チャンドラは地球連合軍兵士である。
*7 あくまで劇中ではっきりと描かれた範囲で、という話である。パトリック・ザラらプラント住民がしばしば触れる血のバレンタイン事件に対し、この事件は総集編でクルーゼの回想という形が触れられる場面が主で、登場人物の口からはあまり語られていない。時期は不明だが市民が反コーディネイターデモを行うシーンは複数描かれているため、コーディネイターに対する心象が悪い者が多いのは間違いないと思われる。
*8 「評議会議長」が国家元首の称号になる国は現実にはポーランド、ブルガリア、リビアなどが該当する。
*9 正確には「ザフト」はラクスがフレイ説明しようとして途中で遮られたが
*10 DESTINYでは緑服に「降格」させられた者が登場している。実質的に無断でZAFTを抜け敵対行為を働いたのが原因と推定されているが、詳しい理由は分かっていない。
*11 続編のデスティニーでも議長のデュランダルが評議会にも秘密の軍事(暗殺)部隊、レクイエムを秘密裏に修復可能な技術工作部隊、デスティニープラン実現のための各種情報工作部隊、ロゴスの情報も逐一把握可能な情報網など、詳細は全くの不明だが大規模な秘密部隊を擁していたと思われる
*12 これらはプラントにより得られる利益を独占していた理事国への反感が元々強かった。
*13 件のアストレイ三人娘にしてもエースとは到底言えないが、キラが開発したナチュラル用OSを導入したら途端に「キレのある演武を決める」「高速で地上を走り、スラスターを使って後方バクステ」といった素早い機動を可能としている。
*14 ガンダムシリーズでは他には0083と00くらいである。製作年代的にパソコンが一般家庭に普及しだした時期であるため意識して取り入れられているのだろう。
*15 石油燃料が枯渇してる設定もあるのでバッテリーや発電技術も現実のそれに比べ大きく進歩している。連合製MBTのリニア・ガンタンクもモーター発電による電力駆動を採用している。ただし実際にはGEAR戦士電童の影響が多分に大きい。
*16 因みにフリーダムのスペックとして「8826kW」という数値が出て来るが、それが機関出力という意味であるなら旧ザクどころかV2ガンダムより大きい事になる
*17 この時のオーブの派閥が「ASTRAY」シリーズに登場するサハク家。当初、代表であるウズミはこの件に感知していなかったのだが、後にアカツキ開発計画との兼ね合いで事実上黙認していたことになっている。
*18 現実でいうところの「DOS/Vパソコン」「Androidスマホ」のような用法である
*19 バスター・ブリッツ、フォビドゥンは不明(慣例に倣うならそれぞれ「X-103 DUE」「X-207 TRE」「X-252 SETTE」となる筈である)。またイージス・カラミティ等のようなV字アンテナに中央部ブロックが無いものや、V字アンテナの中央にカメラが来ているものは、額上部メインカメラの庇部分に掘られている。
*20 何故かこれに限り「X-13A」の文字は無い。
*21 プラント育ちの場合、重力下にはコーディネーターであっても即座には適応できないという描写はある
*22 ストライクのPS装甲色+カメラアイが黄色になる。DESTINYでキラが乗ったルージュはPS装甲色こそストライクと同じだがカメラアイは元の緑のままだった
*23 特にチェルノブイリ原発事故以前に作られた作品では、原子力に「夢の超エネルギー」というイメージがあった時代であったためこの傾向が強い
*24 その影響でTV版より2話少ない
*25 フォビドゥンからの流れ弾を避けるレイダーのシーンなど
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