登録日:2017/03/10 (金曜日) 22:01:00
更新日:2024/02/06 Tue 10:33:01NEW!
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潰えた希望の船。
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SCP-2002は、共同創作サイト「SCP Foundation」で生み出されたオブジェクト(SCiP)。
オブジェクトクラスはKeterからのNeutralized(無効化されたオブジェクト)。
まずコイツだが、あらゆる情報媒体での正確な伝達が禁止されている。まるでかのビックフットのようだ。
財団でも徹底されており、SCP-2002の情報が漏洩しようなら、考えうる限りの方法で電子改竄をすると特別収容プロトコルに示している。
概要
SCP-2002は正体不明の小型宇宙船だった。(いわゆるUFO)
大きさは450m程度だが、その本体の周囲には、1.7m×3000個ほどの小さい殻のようなものが付随していた。
財団は定期的に通信を送ってみたが、帰ってきたのは録音されていた自動放送のみだった。
で、このSCP、何故かきらいきらい星のごとく地球に衝突する軌道を取っていた。
「450m程度」かも知れないが、1mの隕石でも速度が相応であれば20mのクレーターを作ることもあるのだ。450mなんて隕石が地球に衝突したら、太陽が巻き上げられた土砂に隠され、氷河期が訪れて人類が死ぬ。
そういうわけで財団は「収容できないし地球ヤベーし、そもそも自動放送ダダ漏れやし」とこのSCPをKeter認定し、衝突を20██年頃と推定した。SCP-2317といい勝負である
―――だが、このオブジェクトに気付いた組織はもう1つあったのだ。
もう1つの対策
SCP-2002の存在に感づいた組織、それは、GOC、すなわち世界オカルト連合である。
詳細は該当記事に任せるが、要はGOCは「SCPを徹底破壊する組織」である。
GOCは19██年にSCP-2002を財団の情報漏洩から知り、彼らはKTE-0481として異常性を認定した。(「KTE」とはなんぞや、とは該当記事参照のこと)
財団同様メッセージを送るも、やはり明確な応答はなかったらしい。
財団がどうしようかウロウロしている間、GOCはある対策を講じた。
それは、SCP-2002の破壊である。
実際、財団とGOCの予想通り、SCP-2002は地球に急接近し、月の軌道より内側に入った。そこでGOCは、自らが所持していた衛星機からCO2レーザーを発射、SCP-2002を木端微塵に破壊したのだ。
その後SCP-2002の残骸は大部分が宇宙空間に取り残されるも、それらも後に大気圏内に突入、ボロボロになって墜落した。
財団はこの事件後の調査でSCP-2002の情報が漏洩していることそして情報管理がガバガバなことを知った。
財団はGOCの衛星機を破壊し回収。現在GOCは返還を求めているようだ。
その後
SCP-2002から送られてきたメッセージは以下の通りだった。
音声合成、英語:
これは財団船SCPSメンデルです。私達はあなたの通信を受けました。停滞プロトコル実施のために、現在、人員はあなたの信号に反応することは出来ません。予め録音してある自動放送を待って下さい。
女性の声、英語:
こちらはアグネス・ヨーント博士です。SCP-█████のL4プロジェクトを率いています。このメッセージを受け取っているのなら、私は嬉しい。この任務は不要だったといえるから。
SCP-█████の最終収容違反が21██年に襲った時、私達はこの状況を回避する方法を見つけようと、長い時間を費やしました。最初、私達は再配置が解決となるかどうか検証してみました。
私達は軌道を作りましたが、結局動かなかったので、月に施設を作りました。しかし感染はどうしてかいつも続きました。100%の無菌性率で、感染をさせないように、胚を受精させる方法を見つけました。
少なくとも、その時は、彼らが停滞していたわけではありませんでした。計算上、影響が消失するのはデイ・ゼロから███年かかります。
選択肢はないですから、選ばれた彼らの胚と、世話を課される人員とともに宇宙に送り出しました。この船とクルーと貨物は蘇生して、地球に帰還する用意ができています。彼らははるばるやって来ました。
音声合成、英語:
現在の予想到着時刻:警告、時間不整合エラーを検出。セクター-512Aを我々の到着に備えて開放してください。
音声合成、中国語(北京官話):
このメッセージはこれより中国語で繰り返されます。(以下は英語時と同文)
中国語の後、メッセージはスペイン語、ヒンディー語、アラビア語で最後まで繰り返されました。
SCP-2002はどうやら地球へ自動航行するシステムを持っていたと考えられる。
財団は「セクター-512Aなんてサイトは持ってない、けど位置的には地球のどっか」と分析している。
また、メッセージの送り主は█████ ████████というクリアランスレベル4の財団職員と一致したことが判明。だが彼女自身は「記憶にない」と証言している。
内容をかいつまむと、「SCP-█████が世界中に広まって地球ヤベー! だから月で色々して宇宙へ送った! 頑張って受け取ったれ」ということらしい。
回収された残骸からは、財団が開発している[データ削除済]とデザインが所々一致することも判明した。
かくして幾つかの謎を残しながらも、SCP-2002にまつわる事件は幕を閉じたのであった。
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このまま終われば『ただのUFO』で片付いただろう。そして恐らくDecommissionedに
しかし、ちょっと待っていただきたい。SCP-█████で地球がやばいなら、何故受取人のこちらは無事なのだろうか?
もう一度、SCP-2002の音声記録を見てみよう。
SCP-█████の最終収容違反が21██年に襲った時、私達はこの状況を回避する方法を見つけようと、長い時間を費やしました。
SCP-█████の最終収容違反が21██年に襲った時―――
SCiP番号が5桁であり、尚且つ時間が2100年以後ではないか。
こんな情報が何故録音データにあるのか? それは簡単である。
SCP-2002が、未来の存在であるからだ。
考察
SCP-█████の収容違反。恐らく相当凶悪なSCiPだったのだろう。人類はSCP-█████からの感染を逃れるためにあらゆる手を尽くした。
しかし無駄だったのだろう、財団は最後の切り札を用意した。
ヒトの胚を運ぶ宇宙船、人工の【ノアの箱舟】だった。
財団はSCP-█████の感染を防ぐ技術を駆使し、沢山の人類の胚と、偶然にも感染していない僅かな人間を宇宙船へ乗せた。
地球にはSCP-█████がいる、だがしばらく経てばウイルスと同じように、自然淘汰するだろう。財団はそれに望みを託した。賭けたのだ。
そして、宇宙船は何故か時間を超え過去へ、いわゆるタイムスリップを起こした。
速度が光速を超えたのか? または未知のSCPの影響か? 現代の我々には分からない。とにかく、その宇宙船は過去へ跳び―――
SCP-2002となって現代の我々の前に姿を現した。
『過去の財団のKeter』は、【未来の財団のThaumiel】だったのだ。
そしてGOCはそれを撃ち落としてしまった。
人類はもう、宇宙へ逃れることはできない。
SCP-2002 - A Dead Future
財団に明日は……?
追記・修正をよろしくお願いします。
SCP-2002 - A Dead Future
by Crayne
http://www.scp-wiki.net/scp-2002
http://ja.scp-wiki.net/scp-2002 (翻訳)
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