堀田三兄弟殺人事件(名探偵コナン)

ページ名:堀田三兄弟殺人事件_名探偵コナン_

登録日:2022/03/06 Sun 17:39:04
更新日:2024/05/05 Sun 13:25:11NEW!
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ありがとうボウヤ…これはね、私の一番大切な物なの…



『堀田三兄弟殺人事件』とは、『名探偵コナン』において、江戸川コナンが解決した事件のうちの一件。
1997年1月20日にテレビアニメ第44話として放送された、原作にはないアニメオリジナルエピソードである。
脚本は日暮裕一氏が担当。



以下、ネタバレにご注意ください。



【あらすじ】
依頼を終えて帰途についていたコナンたちは、その道中車の故障で立ち往生していた堀田耕作を別荘まで送り届けることになり、そのお礼として彼の誕生パーティに招待される。


だがその夜、突如別荘が爆発音と激しい揺れに包まれ、爆発現場に駆け付けると耕作が殺害されているのが発見された。
警察に連絡しようとするが電話線は切られており、車も全てのタイヤをパンクさせられ一同は別荘に閉じ込められてしまう。
止むを得ず小五郎が捜査することになり、耕作と不仲だった浩一・文子・良二の三兄弟に疑いの目が向けられるが…



【事件関係者】

  • 堀田耕作(ほった こうさく)

CV:飯塚昭三
堀田重工会長。58歳。
三人の子供がいるが、家族仲は非常に悪い。
車が故障して山道で立ち往生していたところを小五郎らと出会い、別荘へと送り届けてもらうことに。
誕生パーティの後、部屋に置かれていたウイスキーを開けた瞬間、化粧箱に仕込まれていた爆弾によって殺害された。
爆発の威力からして、仕掛けられていたのはダイナマイトの類と考えられている。

  • 山内正弘(やまうち まさひろ)

CV:佐古雅誉
別荘の管理人。55歳。
管理人になってまだ2年ほどで、堀田親子の確執については詳しく知らないと述べている。
前職は車のデザイナーをしており、車庫に置いてあった故障中の車を修理し
「管理人の自分がここを離れるわけにはいかないから」と、文子に助けを呼んで来てもらうよう頼んだ。

  • 堀田浩一(ほった こういち)

CV:石井英明
耕作の長男。堀田重工専務。39歳。
仕事上のミスで会社に大損害を与え、耕作の鶴の一声で専務の解任及び子会社への出向が決まっているらしい。
そのため、耕作の誕生祝いに持ってきた高級ワイン「シャトー・ペトリュス」を振る舞った際、良二には「毒でも入ってるんじゃないか」と煽られていた。

  • 堀田晴美(ほった はるみ)

CV:那須佐代子
浩一の妻。36歳。
表向きは耕作におべっかを使っているが、本心では三兄弟同様彼を快く思っていない模様。
5年間音沙汰なしだった文子が呼ばれてもいないパーティに突然現れたため、彼女が犯人だと疑っている。

  • 堀田良二(ほった りょうじ)

CV:相沢正輝(現:相沢まさき)
耕作の次男。28歳。
博打に手を出して多額の借金を抱えているらしい。
殺害に使われたウイスキーを耕作に持っていくよう山内に申し付けたのは彼らしく、事件前後から姿が見えない上、
タイヤをパンクさせるのに使われたナイフが部屋に残されていたことから、小五郎は彼が犯人と判断するが、
良二自身の車もパンクさせられていたことからコナンは犯人は別にいると考えている*1。

  • 堀田文子(ほった ふみこ)

CV:三輝みきこ
耕作の長女。30歳。
5年前に家を勘当されている。今回耕作から「話がある」と招待状が送られてきたため別荘を訪れたが、
耕作にはそんなもの出すはずがないと言われている。
恋人を奪った耕作に今でも深い憎しみを抱いており、
犯行への関与を否定した上で「犯人には感謝している」と吐き捨てている。
一方で、失くしたペンダントを届けてくれたコナンには非常に優しく接しており、本来は穏やかな性格であることが窺える。

  • 健太郎(けんたろう)

CV:高木渉
文子の恋人。ピアニスト。故人。
5年前に自殺しているが、文子によれば耕作に殺されたも同然だという。
文子は彼の写真が入ったロケットペンダントを常に身に着けており、
コナンには「一番大切な物」と語っている。



【レギュラー陣】

ご存知主人公。
つまらない依頼に憤慨する小五郎を「お似合いの仕事じゃない?」と半笑いで眺める。
現場を調べる最中、ダイナマイトにしては火薬の匂いがしないことや、
土が床に付着していたことに疑問を持つ。

ご存知蘭姉ちゃん。
誕生パーティに招待され、心底嬉しそうな顔をする小五郎を呆れ顔で見つめていた。

ご存知おっちゃん。
「大事件の捜査」と言われて山奥の依頼人宅を訪れたが、その内容はペットのイグアナ探しだったらしく憤慨して依頼を断った。
まあ前回の事件で一千万手に入れたおっちゃんにとっては心底どうでもいい仕事なのは確かであろう。
御馳走が食べられると思い耕作の誕生パーティに参加したものの、耕作が癇癪を起こしたことで料理は台無しになり、
その後山内が用意した食事を不満そうに頬張っていた。




【以下、事件の真相…さらなるネタバレに注意】



































ピアノは健太郎の命でした…それを永遠に奪われたんです!



  • 山内正弘

今回の事件の犯人。
文子の恋人だった健太郎は山内の息子で、彼の復讐のために今回の計画を実行したのである。


殺害に使ったのはダイナマイトではなく、化学肥料と硫黄、化学薬品を調合した手製爆弾。
良二の持って来たウイスキーを耕作の部屋に運ぶ際、化粧箱に爆弾を仕込み、
箱を開けるとマッチを擦る要領で着火されるように仕掛けておいたのである。


だが、これは完全犯罪を狙っての事ではなく、第二の犯行を起こすまで自身から疑いの目を遠ざけることが目的だった。
推理ショーの最中、文子が車で別荘を出ていくのを見届けた山内は穏やかな顔で自供を始める。


彼の息子・健太郎はしがないピアニストの卵で、満足な収入もなかったため交際していた文子に結婚を申し込めずにいた。
そして5年前、あるコンクールで優勝したことで健太郎はようやく世にその才能を認められ、
満を持して文子にプロポーズしたが、耕作は二人の結婚を認めようとしなかったばかりか、
土下座して頼み込む健太郎の指をへし折ってしまう。
そんな彼に追い打ちをかけるように、文子は家を勘当され彼の前から姿を消した。


ピアニスト生命を絶たれ、最愛の女性にも捨てられたことで絶望した彼は、
車で崖下へと飛び降り自ら命を絶ってしまう。
当時、仕事に没頭して家庭を顧みなかった山内は、健太郎の葬儀後にこの事実を知り、
「自分は息子のことを何もわかっていなかった」と打ちのめされ、
耕作と文子への復讐のために別荘の管理人となり彼らに近づいた。
文子は家を出て以来行方が分からなくなっていたが、2年かけてようやく居所を掴み、
誕生パーティを復讐の舞台とするべく耕作の名を使って招待状を送り彼女を呼び寄せたのだった。

  • 堀田耕作

実業家としての手腕はともかく人間としては最低であり、事件の被害者であると同時に全ての元凶。
日頃家族と不仲だったことからして、文子の結婚を許さなかったのも「娘を心配する親心」といった純粋な思いではなく、家柄の違い・プライド等が理由であろう。
健太郎の指を踏み潰した事に至っては悪質な暴行・傷害以外の何物でもなく、被害者とはいえ世間からは同情されにくいだろう。
余談だが、本作の次に放送されたアニメオリジナルエピソード『顔パック殺人事件』の被害者も実業家だが、こちらも耕作と同じタイプの人間だったりする。



自供を終え、これでもう何も思い残すことはないと言う山内に、
文子さんは車で無事出て行ったはずではと蘭が問うたところ、
山内はあの車に乗せた時点で復讐は成功だと不敵に笑いだす。
実はあの車には、強くブレーキを踏むとエアバッグが作動する細工がしてあり、
そうとは知らない文子が急カーブでブレーキを踏み込めば、
作動したエアバッグで車はコントロールを失い崖下へ転落するという筋書きだった。
そんな山内を小五郎(コナン)は一喝する。



あんた本当に何もわかっちゃいないんだな…


文子さんが今でも独身なのは、なぜだと思う?


今でも健太郎さんを、愛し続けているからだ!



フン、馬鹿馬鹿しい!素行が悪くて親から勘当されるような女が、そんなことを…


勘当されたんじゃない、自分から家を出たんだ…


父親が健太郎さんにした仕打ちが、許せなくて!



頑として話を聞き入れようとしない山内にコナンが見せたのは、文子が肌身離さず身に着けていたペンダント。
そこに収められていた健太郎の写真を見た山内はようやく文子の想いと真実を知った。
息子をそこまで愛してくれた女性をこの手で殺してしまった…
取り返しのつかない誤解に山内は泣き崩れてしまうが、そこに現れたのは先ほど出て行ったはずの文子。

  • 堀田文子

車の細工を見抜いていたコナンが「出て行った振りをしてすぐに戻ってくるように」
と伝えたことで難を逃れていた。
文子は今回のことを詫びようとする山内を押しとどめ、



私も父のことを憎んでいました…殺したいほど。


でも…健太郎さんも許せないわ。


私を一人ぼっちにして行ってしまって、お父さんにまでこんな真似をさせるなんて。


ホント、罪な人…



空を見上げ涙を流すのだった。



  • 堀田良二

山内の手で地下室に監禁されており、事件解決後無事に救出された。
もっとも、山内の口ぶりからすれば、復讐を終えた後は自殺するか、或いは警察に出頭するつもりだったことが窺えるため、
どちらにせよ事件後は無事に解放される予定だったと思われる。

  • 毛利小五郎

コナンが推理ショーを終えた後は一人で食堂に放ったらかしにされていた。
目を覚ました彼は山内が連行されていくことも知らず、朝食の用意をしてもらおうと山内の名を呼ぶのだった(笑)



【余談】
本作はサブタイトルにゲストキャラの苗字が入っているが、本作の次にサブタイトルで著名人を除いたゲストキャラの苗字が入ったのは、2011年4月(約14年後)に放送された『犬伏城 炎の魔犬』である。



追記・修正は恋人を想いながらお願いします。


  • 終盤の展開見ると文子さんも犯人だと思ってしまう…犯人でもないのに終盤でああいう涙を流したゲストキャラって他にいたっけ -- 名無しさん (2022-03-06 19:32:55)
  • 子供のころ見たきりだから前半は覚えてないんだけど、確かエピローグで毛利のおっちゃん、寝てたせいで置いてけぼりにされてなかったっけ? -- 名無しさん (2022-03-07 01:39:39)
  • 耕作はもっとエグい殺し方をされてもよかったと思う。健太郎さんが指をへし折られて叫び声を上げているシーンは、マジで吐きそうになった。 -- 名無しさん (2022-11-09 16:33:19)

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