スノーボードクロス
スノーボードクロス(Snowboardcross、略称:SX/SBX)は、スノーボードの競技の一つ。
オートバイのモトクロスに似ている事からこの名が付いた。自転車競技のフォークロスにも似ている。
概要
比較的最新競技で、元来はアルパイン競技者とフリースタイル競技者両者が楽しめる競技を…といった発想から生まれた障害物競走的な競技であるが、近年は専門競技化が進んでいる。
複数人で競技するため、接触、転倒も多く、「雪上の格闘技」とも言われる。速く滑れる選手がそのまま勝つとは限らず、下位選手もリードする選手のミスなどで一気に逆転することがある。トリノ五輪女子決勝で、リンゼイ・ジャコベリスがゴール直前で転倒、金メダルを取り逃がすたのはその例である。
日本スノーボード協会では、1995-1996年シーズンから、プロスノーボーダーズ アソシエイション アジアでは、2000-2001年シーズンから正式種目となった。
2000年より「スノーボードクロス」の名称に統一されたが、それ以前は、「ボーダークロス」と呼ばれていた。日本では商標の関係で改名された経緯があり、PSA(旧ISF)の正式種目名が「Snowboardcross」、FISの正式種目名が「Snowboard Cross」であるが、外国では今でも一般的にはボーダークロス(Boardercross/Boarder X)と呼ばれている。
冬季オリンピックでは、2006年のトリノオリンピックから正式種目となった。
コース
スロープビルダーと呼ばれるコース造成の技師が、1000メートル前後のコース中に、セクションやオブスタクルと呼ばれるキッカーやウェーブ、バンクなど複数の構造物を設置し、旗門で規制する。これらセクションや旗門の位置によってコースの難易度が変わってくる。
スタートにはスタートゲートが設置される。黎明期や草大会ではゴムひもによるスタート合図なども見られた。
競技
基本は複数人(一般的には4~6人)が同時に同じコースを滑走して着順を競い合うノックアウト形式。予選では1人ずつ滑りタイムを競う場合もある。
ナンバーのビブではフィニッシュの審判が難しいため、色分けされたビブを使用する。選手の識別には番号のビブを重ねて着る場合、番号の入ったIDカードやステッカーを配布する場合などがある。
トリノ五輪では、予選は1人ずつ2回滑り、良かった方のタイムで順位を決め、男子は上位32名、女子は上位16名が決勝トーナメント進出。決勝では予選の順位に応じて4人1組のグループに組み分けられ、同時に滑り上位2名が準決勝(semi final)、決勝(big final)へと進出。下位2名は順位決定戦(5-8位はsmall final、9位以下はclassification)にまわった。
競技の性質から接触などが多く、プロアマ問わず、ヘルメットやプロテクター着用の規則がある。わざとの妨害は反則となる。
バルドネッキアにつくられたトリノ五輪のコース(Slope 23)は約700メートル。
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