「ど、どうして。報復しなかった、のか、ですか?」 「き、傷付けるよりかは……えへ、傷付く方が、まだ、いいじゃないですか……」 |
■現実の設定
名前:藍司 てる
年齢:22
身長:171㎝
性別:女性
瞳の色:ブラウン
髪の色:黒
所属:特心対‐トレンチ
キャラクター設定:深層級の兄から手解きを受ける傍ら、潜食堂「トレンチ」にてアルバイトに励む境界級ダイバー。
性格は卑屈なまでに陰鬱で、また重度の人見知りというか対人恐怖症。肉親やトレンチで顔を合わせる人間を除くとごく限られた人物としか淀みなく受け答えすることができないほど。また自己抑制が強く、意見や要求を主張することが困難であるため、基本的には実兄を経由した奇書院かトレンチの受諾した任務のみ受けている。沈黙の重みに耐えられず、突然おかしな(大体自虐的な)冗談を飛ばして大火傷することも多い。
こんな私なんかのでよければ、なんでも答えますよ。3サイズでもSNSの裏垢名でもほんとなんでも!……えっ、えへへ……-藍司てる
七海さん、(これ延期にしなくても)大丈夫ですか?‐熊山哲人
(まだコンディションがいい方の日なので)大丈夫です。‐鈴木七海
このような性格に陥ってしまった経緯は大きく二つあり、一つは幼少期にクラスメイトから受けたいわゆるいじめ行為。小学校の中学年頃に転校してきたがために既に出来上がっていた人間関係に馴染むことができず、また数少ない彼女に関心ある少年もちょっかいや揶揄いという方向性で気を引こうとしたことが災いし、攻撃性から便乗した他の生徒がエスカレートしていった……というまあよくあると言えばよくある、苦い過去がある。
うふ、えっと、えへっ、あのー、あれです。ありますよね、「●●菌が移るぞ~~!」みたいなの……。‐藍司てる
てるさん、大丈夫です、辛い記憶は無理して口に出さなくていいんですから。‐鈴木七海
そしてもう一つがその心的苦痛に根差したダイバー能力の発現。詳細は後述するが、彼女の夢の性質は簡潔には「強力な分解能力のあるバクテリアを伝染させる」であり、その暴発の結果同学級の生徒を軒並み昏睡させ、夢現災害の鎮圧に駆け付けた藍司に至ってはその影響に強く被曝したために左腕の筋組織が露出するまで壊死するという大惨事に発展した。幸いにも彼の迅速な対抗薬品の生成により死者はおろか後遺症のある被害者も発生しなかったが、この光景を目の当たりにした彼女にとってはあまりにも強烈なトラウマの上重ねであり、他者へ怒りだとか憎しみだとかを向ける攻撃性にさえ恐怖するするようになった結果、現在の異常なまでに強い自罰感情を拗らせるようになった。
言うまでもなく自身の能力にも強い嫌悪感がありここ数年に至るまでは封印を続けていたが、トレンチの一団が遭遇した夢現災害を前にそうも言ってられなくなり禁を解く。それそのものから目を逸らし続けるわけにも行かなくなったため、ダイバー管轄の大学へと兄の手引きで進学し、現在はそのコントロールのすべを学んでいる真っ只中である。
必要以上なまでに倫理的なので傷害や殺人といった行為に対してももちろんかつては忌避感はあったのだが、兄に連れ回された戦場で僅かな躊躇いで戦友や無辜の一般人がゴミのように死んでいくのを見せつけられて早い時点で心が壊れた。人殺しになることは耐えられないが、我が身可愛さに無数の人々を見殺しにする罪悪感はもっと耐え難い苦痛だったのだ。
今でも……ううっ……私の脚に縋りついて叫ぶ人の声を、顔に塗れた血のぬるい温かさを夢に見る日があるんです……。‐藍司てる
カウンセリング中止、特総医員は非常時に備えていつでも鎮静剤を投与できるように待機してください。‐鈴木七海
■夢の姿の設定
名前:セプシス
武器:眷属バクテリア、日傘
外見:喪服の女性
根源:いじめのトラウマ
夢の姿の設定:外見の項にある喪服はトークハット、いわゆる海外映画などで見る黒いレースのベールが掛かったタイプのもの。日傘は武器として使えるだけの強度はあり、ほぼほぼ装飾の付いたバットや鉄パイプに等しい鈍器。体表の露出部が後述する能力の効力が最も強く、また先述のエピソードもあってか、ダイバー体での素肌を晒すことにトラウマがあり、タイツや手袋なども夢の姿に取り入れることで顔面以外の殆どの部位を覆っている。
触れるなどの手段によって眷属を”感染”させることで作用するタイプの夢の性質を持っており、毒素によって患部の身体機能を無力化したのち、最後には眷属が対象を完全に分解してしまう。分解した対象のリソースを用いて自己増殖するため兄のような容量の限界はないが、眷属の防御力は無いに等しいので焼却などの攻撃で一瞬で効力を失うし、急速に反応する酸腐食ではなく生物分解であるため進行に時間を要する。このため彼のように弾丸や刃を溶解させて防御するといった芸当や大規模な能力の拡散には不向きだが、反面単体に対しての攻撃力は高い。
夢の姿の喪服そのものに彼女の経験などといった直接的なモチーフは存在しないが、藍司優の連想法によるダイバー訓練の際に、彼女の愛書であるアイザック・アシモフの『黒後家蜘蛛の会』という小説の題から「黒後家」と繋げて今の姿が定着した。このため最初彼女は『ブラックウィドウ』をダイバーネームに希望したのだが重複の為に却下され、藍司による(腸チフスの)『メアリ―』という命名も同様の理由で却下されている。現在のダイバーネームの由来は「敗血症(sepsis)」から。
付けたのあなたですよね。‐蝶似我時葉
うん。‐藍司優
人物相関
実兄。余談ではあるが、現在も彼の左腕に残る痛々しく消えない傷跡を見るたびに罪悪感に駆られているのだが、本来は修正手術で容易に治療できる程度のもので、彼自身は「初めて妹がダイバーに目覚めた記念」として、家の柱に身長の跡を付けるくらいの気持ちで残しているに過ぎない。14年ほど年が離れている兄妹であるために叔父と姪的な感情がお互いに強いのもこの擦れ違いに一因するのかもしれない。一因であって殆どは単に彼に人の心がない。
このエピソードからあなたが想像するものがあれば、それは概ねそのまま事実だろう。
ダイバー業にしても飲食業にしても上司にあたる人物であり、最も信頼と尊敬する人間の一人。事あるごとに世話を焼いてもらっていて恩を感じている分、果てしなく迷惑をかけているという負い目もまた根強い。その表れか、彼女がそれなりに危険な任務に取り組む際には積極的に護衛へと身を投じるという。
彼女本人はどこまでそれを察していて、どう思っているのかは定かではない。
鈴木 七海/シナスタジア
情緒がダメそうなときには大体同伴しているカウンセラー兼同僚。詳しくはまた後日。
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