基本情報
名前 | 百仁全鸭 | ピンイン | bǎi rén quán yā |
---|---|---|---|
凡人名 | 柏仁 | 菜系 | 沪菜/上海料理 |
レア度 | 御(SSR) | ||
概要 |
属沪菜。菜中有不少莲子,薏米,扁豆等小物,故而化灵后的他有着撒字成兵的能力。将文字作为武器的他离经叛道,收藏禁书,却又视文字为恶,对其极为痛恨。 |
||
上海料理。 この料理には蓮の実や麦、フジマメなどの小さな食材がたくさん入っていて、そのため食魂として化霊した後は言葉を武器にする力を持っている。 言葉を武器に、正統を逸脱して禁書を集めると同時に、言葉を悪と捉え極度に嫌っている。 |
|||
礼物/贈り物![]() |
便携式阅读电子本 功能强大的电子书。小小的电子书中藏有亿万文字,送给那位号称“文字百科全书”的楼主,看看人形字典VS行走的图书馆,到底谁更胜一筹? |
||
携帯用電子書籍 非常に強力な機能を持った電子書籍。 小さな電子書籍に何十億もの言葉が詰まっていて「百科事典」と呼ばれる楼主への贈り物にぴったり。人の姿をした辞書と持ち歩ける図書館、どちらがより優れているんだろう? |
|||
絵師 |
二号里一 crow_鸦羽 |
CV | 中国語:魏一凡 |
ボイス
作成中のため更新途中です。
相逢 出会い |
字是人的第二张脸,无需自我介绍,留下你的字,我自会知晓你是怎样的人。 |
---|---|
言葉はその人の第二の顔、自己紹介はいらない、言葉だけでどんな人かは分かってる |
|
问候 挨拶 |
你日日来这“天一楼”找我,究竟是想看 这楼中的“秘书”,还是想做我这楼主的 “秘书”? |
君は毎日この「天一楼」に来ているけれど、ここの「秘書」※1を探しているの?それとも僕の「秘書」になりたいの? ※1:文字通り秘蔵の書物。 |
|
相伴朝 同伴・朝 |
真可惜,你错过了日出,还好有我,你看这个“旦”字,就是太阳从地面升起的样子……补给你了,不用谢。 |
君が日の出を見逃したのは残念だけど、幸い僕がいる。この「旦」の字を見てごらん、この字は太陽が昇る様子を表している。…埋め合わせにはなったでしょ?お礼はいらないよ。 | |
相伴夕/同伴・夕 |
夜里害怕?这有何难,待我写下“星月” 二字,摘“星”给你做灯,取“月”照亮 你的床头,你还会怕么? |
夜が怖い?もしも僕が「星」と「月」と書いて、その「星」で君のためにランプを作ったり、「月」でベッドを照らしても、まだダメ? |
|
投桃/贈答 | 载亿万文字的“移动图书馆”?呵,我倒 要看看,能与我这个“人形字典”相媲美之物,究竟有何特别。 |
何億もの言葉を登録した「持ち歩ける図書館」?へえ、人の姿をした辞書なんて呼ばれる僕に匹敵するものの何が特別なのか、確認しないとね。 | |
赠礼/贈答 | 怎么?把我“天一楼”当做你的杂物间了 ? |
ねえ、ちょっと?「天一楼」は君の物置部屋じゃないんだからね? | |
闲谭一/雑談1 |
那些道学家们也不是毫无长处,他们可是 时刻谨遵“孝悌忠信礼义廉”的古训,你说我少说个字?我可不会犯这种错误。 |
道学者たちは何の長所も持っていないわけじゃない。彼らは常に「孝、悌、忠、信、礼、義、廉」の教えに従っている。もしかして儒教を信奉しない僕にそうした考えが足りないと心配してる?僕はその1文字が無くたって、間違いは犯さないよ。 |
|
闲谭二/雑談2 |
我是看字识人,不是测字算命……究竟是谁在空桑造谣传谣,竟有那么多人来找我占卜? |
僕は筆跡診断ができるだけであって、それは占いではないんだけど…全く誰が嘘を広めたんだろう?なんで占ってほしいって僕のところに来るんだか。 |
|
喜恶/好き嫌い |
我知空桑也有几位儒学爱好者,幸好他们还不算蠢,没有盲目效仿圣人言行,看来我与他们还有话可聊。 |
空桑には儒学の愛好家もいるみたいだけど、幸い彼らは愚かじゃない。盲目的に聖人※2の言動を模倣することもないし。そういう人たちとはまだ話ができそうだよ。 ※2:儒教においては偉大・崇高・高貴の三要素を兼ね備えている人物を指す。 |
|
赞扬/賛辞 |
字如其人,人亦如字,见你字迹端方,想来品性也不会歪到哪里去。 |
字は人のごとく、人もまた字のごとく。君の書く文字の端正さを見ると、品性に歪みはないと思えるね。 |
|
指尖传情一
指先に込める思い1 |
字符在我的脑海中只是碎片,良言还是恶语皆在我的一念之间。你说,反复无常的究竟是文字,还是那深不可测的人心? |
言葉は心の中の断片に過ぎない。良い言葉も悪い言葉も全て心の中にもともと存在するものだ。 予測不可能なのは言葉なのか、人の心なのか…君はどっちだと思う? |
|
指尖传情二
指先に込める思い2 |
有道是近墨者黑,劝你不要乱碰……还是说你想变得和我一样“脏”? |
「墨に近づけば黒くなる」ってよく言うだろう。だから僕には近づかない方が良い。僕のように「汚れた」※3存在になりたいなら、止めはしないけど。 ※3:原文は「脏」。物理的に汚れているだけでなく、下品である様子も表現する言葉。 |
|
指尖传情三
指先に込める思い3 |
他人都说我男着女裙,谓我“服妖”…… 既然如此,我便让他们知道什么叫做“妖言惑众”。 |
僕がスカートを穿いているから、みんな僕を「服妖」と言うんだ。そういうわけだし、僕が彼らに「妖言惑众(ようげんわくしゅう)※4」という言葉を思い知らせてやろう。 ※4:口が悪くて、あちこちでうそをつき、人心を惑わすこと |
|
撒娇/甘え |
“若来,不可带别人,只公自来,他人我不喜也。”我只是在读李贽的文章……你又在想什么? |
「もしここに来るなら、他の人を連れてこないでほしい。貴方一人で、他の人は私は好きじゃない」※5……僕はただ温陵居士の本を読んでるだけだよ、何考えてるの? ※5:「若来,不可带别人,只公自来,他人我不喜也。」は温陵居士こと李 卓吾の言葉。 |
|
告白/告白 |
你跟着我学习象形字已有段时日,是时候考校一番了。你看这字形,张口之人右手抚心,你可知这是何字? |
ここしばらく象形文字を勉強してきたから、成果を確認するためにもそろそろテストしてみよう。さあ、この字を見て。口を開けた人が、右手で自分の心を撫でている※6…これが何の文字か、君にはわかるよね。 ※6:「愛」という漢字は「心の中で好きだと口で伝える」ことを表す象形文字から生まれている。 |
|
结阵/結陣 |
我做的可不是什么善事,你们是想与我 “ 同流合污”? |
僕がしていることは決して善行じゃない。君たちは僕と「同流合汚※7」したいんだね? ※7:悪人と一緒になって悪事をすること。百仁全鸭は「自分に近寄ると物理的に汚れる」と発言することも多いので、「一緒に悪事を働く」の意と「自分と一緒にいると汚れる」の意をかけている。 |
|
入阵/入陣 |
我是来送“死”的,嗯,字面意思。 |
僕は「死」を届けるために…文字通り「死」を届けに来たんだ、他意はないよ。 |
|
破阵/破陣 |
字有千形,以万变应不变。 |
字には幾千もの形があっても、どれだけ変化しても常に変わらない |
|
求援/救援要請 |
哈哈,为什么救我?文字本恶,我这“作 恶”之人,变成这样也是罪有应得啊! |
はは、僕を救う?文字は「悪」なんだよ。こうなったのは、「悪」そのものである僕の自業自得だ! だから放っておいてくれ、と入れてもいいかもしれない。 |
|
铩羽/虚弱 |
这样也好,同温陵居士一样,我们都死在了这场“文字雨”里…… |
悪くない、どうせ僕らは温陵居士と同じように「文字の雨」の中で死んでいくんだから…… |
|
得胜/勝利 |
舌虽无骨,亦能伤人,文不能言,字字诛心。 |
舌には骨がないけど、人を傷つけることができるし、言葉を口から発せなくても、文字は心を傷つけられる。 |
|
探索/探索 |
别看我了,你要的东西都在后面的“车”上。 |
こっちじゃない。君が欲しがってたものは全て後ろの「車」にあるよ。 |
|
劳作/労働 |
麻烦,待我写下几个“人”字,让它们代替我去吧。 |
ねえ、「人」の字を書いたら、それが僕の代わりになってくれないかな。 働きたくないでござる |
|
升星/昇格 |
“词穷”之人,就不要与我争辩了。 |
「言葉に詰まる」※8くらいなら僕との議論は避けた方が良い ※8:原文は「词穷」で、「穷」には貧乏という意味もある。「言葉に詰まってうまく話せない」様子だけでなく、「ボキャブラリー不足(ボキャ貧)」なら自分には勝てないから議論は避けろと忠告している。 |
|
突破/突破 |
时至今日,汉字仍在演变革新,我自然也要与时俱进。 |
今も字は進化し続けているんだから、僕も進化しないとね |
|
调理/療養 |
多此一举,再好的药浴也无法洗净我以手写就的恶。 |
どんなに綺麗に洗っても、僕が書いた悪は浄化されない。 |
|
寻踪/探索 |
看你整日繁忙,是差人还是缺物?明日来找我,我能给你想要的。 |
今日も一日忙しかったね、もしかして人手も物も足りてないの?それなら明日も僕のところにおいで。君が欲しいものをあげるよ。 |
資料(伝記)
忆往昔 |
明朝时期,思想家李贽广泛讲学传播其革新思想,化灵后的百仁全鸭便是其中受教的一员。 受李贽《藏书》《焚书》中思想的熏陶,百仁全鸭也沿袭了李贽离经叛道,嚣张乖戾的性格。他修建“天一楼”用来藏匿不被世俗接纳的书籍,希望以此保留这些终将被焚毁的文字。 然而李贽最终因文字之罪而殒没。他的死让百仁全鸭幡然醒悟,文字是罪恶的象征,是百姓诈伪萌生的诱因。注视着眼前的“万恶之源”,百仁全鸭的心中逐渐萌生出对文字的恨意…… |
---|---|
明朝時代、思想家の李贽※9は新思想※10を広く教え伝え、化霊した百仁全鴨もその中で教えを受けた一人だった。 李贽の「蔵書」と「焚書」の思想に触れ、百仁全鴨も李贽と同じように常識にとらわれない、傲慢で反抗的な性格を持つようになった。彼は、社会に受け入れられない書物を隠すために「天一楼」を建設し、焚毁※11されることになるこれらの書物を保護しようとした。 しかし、最終的に李贽は新思想を流布したことによって失脚することとなった。彼の死によって書物は悪の象徴であり、人々の欺瞞を引き起こす誘因であるということに百仁全鴨は気づいた。彼は目の前の「悪の根源」を見て、文字(書物)に対する憎しみを抱くようになっていった… ※9:温陵居士こと李 卓吾(り たくご)。中国明代の思想家・評論家。 ※10:ここでは儒教、朱子学に反する考え方。李贽は朱子学および朱子学を信奉する人々、道学者を強く批判したことで知られる。この文章中の「焚書」、「常識にとらわれない」などすべて儒教に反する教えを指している。 ※11:「焼き払う」の意味。ここでは本を焼くこと、つまり焚書。 |
|
摹形貌 |
以异端自居的百仁全鸭在穿衣风格上自然也不会循规蹈矩,远远看去一半衣袖松松垮垮地垂落在他的肘部,整个人俨然一副嚣张叛逆的气质。不仅如此,他更是大胆地男着女裙,世人谓之“服妖”,他却不以为意,也许在他的眼中,真正重要的只有李贽《藏书》《焚书 》中那些标新立异的文字,为此,他还特意将这些文字绣于衣上,仿佛在明目张胆地表明自己的态度。虽然头上插着毛笔,但百仁全鸭却并不靠笔写字,他的手指自带墨水,能写出一个个充满生命力,形态万千的字符。 |
異端者と自認する百仁全鴨は、服装においても決して規則に囚われることがない。片方の袖はゆるく肘から垂れ下がり、全身から傍若無人な反逆者のオーラを放っている。それだけではなく、大胆に女性のスカートをはいたことから世間からは「服妖」※12と呼ばれるが、彼自身は気にもとめない。 彼にとって本当に重要なのは李贄の残した『蔵書』『焚書』にある斬新な文字である。そのため、彼はそれらの文字を衣服に刺繍して自分の姿勢を明確に表明しているかのようだ。 筆を頭に挿しているものの、百仁全鴨はその筆をとって文字を書くことはない。彼の指先から墨が自然と放たれ、生命力あふれる多様な形をした文字を書き出すことができる。 ※12:原文も「服妖」。おかしな格好というニュアンスか。 |
|
战四海 |
百仁全鸭虽视文字为“恶”,但在战斗中文字却是他最得力的武器。只用动动手指,他便可撒字成兵,组成自己的“兵团”。不同字义的字灵经过他的排兵布阵,能达到攻守兼备的效果。文字有千形百态,百仁全鸭的对敌手法也是千变万化,他灵活运用字灵筑起铜墙铁壁,让敌人找不到漏洞。而他的文字攻击又总能一针见血,击溃敌人的防线。战场上的百仁全鸭肆无忌惮,仿佛无人能在唇枪舌战中战胜他。 |
百仁全鴨は文字を「悪」と見なしているが、文字こそが戦闘において彼の最も強力な武器である。指先の動きひとつで彼は文字を兵器に変え、自分自身の「軍団」を編成することができる。 また彼の攻撃は常に的確で、敵の防御を粉砕する。。戦場で百仁全鴨は無謀に暴れ回り、言葉の戦いでは誰も彼に適わない。 |
|
烩佳肴 |
先将湘莲,芡实,薏仁,糯米,金钩,火腿,蘑菇等原料浸泡,切丁,一起放入碗内,与料酒,盐,胡椒粉等作料拌匀后,上笼蒸约半小时出笼,制作成八宝馅备用。取鸭子洗净去毛后,剔除两翅外的其余骨头制成无骨鸭,将八宝馅料塞入鸭腹内,扎紧鸭子颈部以防漏气,待炸至酥黄时捞出,摆盘即可。 |
器に蓮の実、オニバスの実、ハトムギ、もち米、黄インゲンとハム、キノコをさいの目に切ったものを入れて、酒と塩コショウを加えてよく混ぜ、30分ほど蒸して詰め物を作る。 鴨を洗って羽毛を取り除き、手羽先の骨を抜いてから鴨の腹に具を詰め、漏れないように首をしっかり縛る。カリッとした焼き色がつくまで揚げたら完成。 |
|
解赋性 |
百仁全鸭受到了李贽思想的影响,也沿袭了李贽“狂”“异”的性格,他离经叛道,嚣张乖戾,提倡“不必矫情,不必违性,不必昧心,不必抑志”,主张率性而为。作为“天一楼”的楼主,百仁全鸭不仅拥有强大的控字能力,还十分擅长文字游戏。坚信文字是恶的他,时常用隐喻双关的文字游戏来嘲讽他人,抓取对方的语言漏洞。给人一种 “似乎被他嘲讽了却又没有证据”的错觉。 |
百仁全鸭は李卓吾の思想の影響を受け、彼の「狂」「異」の性格を引き継いでいる。 |
手紙
文章の()内は注意書きが無い限り、文章を補うため管理人が追記しています。
半面之雅 |
○○: 空桑那小小的书院图书馆邀请我合作,帮助他们规划图书馆的扩建方案。看在你的面子上,我答 应了。我会拿出天一楼的部分藏书放入图书馆,反正这些书对于天一楼来说只是无垠海洋中的一滴水罢了。若是你有兴趣,可以去看看。 |
---|---|
○○: 空桑の小さな図書館から、図書館の拡張計画を手伝ってほしいと頼まれたんだ。君のためにもなるし、僕は協力するよと答えた。何冊か天一楼にある本も図書館に置くつもりだよ。たった数冊なんて、天一楼※13にとっては広大な海の中の一滴の水に過ぎない。君も興味があるなら、見においで ※13:百仁全鸭が禁書を収集している図書館(建物)のこと |
|
同袍同泽 |
○○: 空桑图书馆内也有不少有趣的藏书,我时常会去。有人说书不可不读,不少还算有脑子的人知道 常来看看,可怎么从来没见你来?身为空桑少主,又是食神,怎么能够不多阅读扩充知识面,怪不得看起来这么好骗。我去问郭管家要了你的课程安排,你近日还是有不少闲暇时间。明早会有字灵来敲门,“车”会载你来图书馆。我就在图书馆等你,我们也许久未见了。 |
○○: 空桑の図書館には面白い本が色々と揃っているから、ときどき遊びに行くんだ。本を読まない手はないと言うし、頭脳明晰な人が図書館によく行くことも知っている。だからこそ、どうして君に図書館で会わないのか不思議で仕方がない。君は空桑の若様として、食の神として、もっと本を読んで見聞を広めるべきだと僕は思うよ。あと君が騙されやすいのも、きっと本を読まないせいだと思うし。 君の執事※14にスケジュールを聞いてみたら、自由時間が随分と多いようだね。明日の朝、字灵※15が君を「車」に乗せて図書館まで連れてきてくれるはずだ。僕も図書館で待ってるから、久しぶりに会おう。 ※14:おそらく鍋肉包のこと。 ※15:百仁全鸭が戦闘時に扱っている文字たちのこと。「灵」は魂の意味も持つため、ここでは妖精や妖怪のようなイメージか。 |
|
心意相通 |
○○: 果然我上次就不该让你和字灵待在一起,估计你根本就没怎么看书,光顾着和字灵打闹了吧。 < 下面这一句被划掉了,但依稀看得出写了什么> 明明是依托着我的魂力而化灵,难道是这些我写下的文字寄托了我的感情? 总之,这些字灵缠得我头疼,晚点我会带着它们过来,你陪它们玩会儿,省得大半夜还闹得我没法子休息。<陆吾注:本座记得你不是可以把字灵收回吗> |
○○: 前回、君を字灵たちと一緒にいさせたのは失敗だったよ。読書そっちのけで字灵たちと遊んでいただけだったね。あのあと、いくつかの字灵がこっそり君を探しに行こうとしたから、僕が捕まえる羽目になった。 (人間なんて)みんな鼻が1つで目が2つなのに、どうしてそんなに君のことが好きなんだろうね?言っておくけど君も墨がついたままで平気なのか? (字灵たちは)ただの文字にすぎないのに、感情があるみたいだ。 とにかく。字灵たち(が君に会いたいと騒いでいる)のことで頭が痛い。あとで君のところに連れていくから、しばらく遊んであげてくれ。夜中に騒がれるのは嫌なんだ。 陸吾の注記:百仁全鸭は字灵たちを自分の中にしまう※16ことができるはずだが? ※16:原文では「本座记得你不是可以把字灵收回吗」。字灵を作り出した百仁全鸭は、字灵たちを回収、つまり消すことができるという意味。ここでは良い表現が思いつかなかったため、百仁全鸭の中にしまえると表現してみた。 |
|
金兰之契 |
〇〇: 我路过书房时看到你桌上十几二十张练完的书 法,满满铺了一桌子,还有你那比墨水还黑的眼圈。其实你不用如此苦练,你的字本就端方。再者,无论你的字迹是何模样,你就是你。所谓见字识人,也只是从字迹、笔画中判断写字之人大致的性格。 之前我只凭字迹便能将一个人了解得八九不离十,可到了你身上,我不满足于仅从这些小字去认识你。你面对一切事物时鲜活的反应,和我从字中读出、推测的还是有着差异。你是立体的、鲜活的我路 识你。你面对一切事物时鲜活的反应,和我从字中 读出、推测的还是有着差异。你是立体的、鲜活的 ,又岂是这些扁平的横折撇捺便能勾勒出来的? 若一个人的人生,能被他写出的寥寥几笔便出卖得一干二净,那此人也该是十分无趣。再说旁人也就罢了,关于你的一切,我自然是要亲自去看。 你也总好奇我到底从你的字迹中看出了什么, 今晚子时来找我,我便一字不落地告诉你。 百仁全鸭 |
〇〇: 君の書斎の前を通った時、机の上に何十枚もたくさん書き終えた書が広げられていて、しかも君の目の下には墨よりも濃いクマが出来ていたのを見たよ。 そんなに練習しなくても、君の字は整っていてきれいだよ。 それにたとえ筆跡がどうであれ、君は君だ。 いわゆる「筆跡診断」とは、筆跡やストロークから、書いている人の性格を判断することだ。 これまで僕は筆跡だけでその人のほとんどを理解できたと思えた。だが君に関しては、この小さな文字だけで理解したとは到底思えない。 好奇心旺盛で生き生きとした君の姿と、筆跡から想像する君の姿は違う。 君が現実の世界で生きていることを僕は知っているし、あらゆるものに対して示す生き生きとした反応は、僕が筆跡から感じ取ったものと違うんだ。 だいたい君は実際に生きている人なんだから、文字なんていう平面的なものから読み取れるはずがなかったな。もし誰かの人生がわずかな筆跡であらわされてしまえば、その人はひどくつまらない存在になってしまうだろうし。 それに他人がどう言おうが、君については僕自身が確かめたいと思っているよ、君のことをもっと知るためにはそうすべきだ。 君だって僕が文字からどんな姿を想像したのか、気になっているだろう?今夜、日付が変わるころに僕のところにおいで。全部教えてあげるから。 百仁全鸭 |
百仁全鸭に強く影響を与えた人物として李 卓吾の名が挙げられていることから、同じく李 卓吾に影響を受けた吉田松陰に倣い「君」「僕」という表現を使用しています。
その他の蛇足情報
注釈一覧
- ※1:文字通り秘蔵の書物。
- ※2:儒教においては偉大・崇高・高貴の三要素を兼ね備えている人物を指す。
- ※3:原文は「脏」。物理的に汚れているだけでなく、下品である様子も表現する言葉。彼に近づくと「墨がついて汚れる」し、「儒教を重んじない品性のない人間になる」と皮肉っている。
- ※4:口が悪くて、あちこちでうそをつき、人心を惑わすこと
- ※5:「若来,不可带别人,只公自来,他人我不喜也。」は温陵居士こと李 卓吾の言葉。
- ※6:「愛」という漢字は「心の中で好きだと口で伝える」ことを表す象形文字から生まれている。
- ※7:悪人と一緒になって悪事をすること。百仁全鸭は「自分に近寄ると物理的に汚れる」と発言することも多いので、「一緒に悪事を働く」の意と「自分と一緒にいると汚れる」の意をかけている。
- ※8:原文は「词穷」で、「穷」には貧乏という意味もある。「言葉に詰まってうまく話せない」様子だけでなく、「ボキャブラリー不足(ボキャ貧)」なら自分には勝てないから議論は避けろと忠告している。
- ※9:温陵居士こと李 卓吾(り たくご)。中国明代の思想家・評論家。
- ※10:ここでは儒教、朱子学に反する考え方。李贽は朱子学および朱子学を信奉する人々、道学者を強く批判したことで知られる。この文章中の「焚書」、「常識にとらわれない」などすべて儒教に反する教えを指している
- ※11:「焼き払う」の意味。ここでは本を焼くこと、つまり焚書。
- ※12:原文も「服妖」。おかしな格好というニュアンスか。
- ※13:百仁全鸭が禁書を収集している図書館(建物)のこと。
- ※14:おそらく鍋肉包のこと。
- ※15:百仁全鸭が戦闘時に扱っている文字たちのこと。「灵」は魂の意味も持つため、ここでは妖精や妖怪のようなイメージか。
- ※16:原文では「本座记得你不是可以把字灵收回吗」。字灵を作り出した百仁全鸭は、字灵たちを回収、つまり消すことができるという意味。ここでは良い表現が思いつかなかったため、百仁全鸭の中にしまえると表現してみた。
料理について
- 料理名は直訳すると「蓮の実入り鴨の丸焼き」といったところか。
- 脂ののった鴨に芡实、湘莲と呼ばれる蓮の実、うずら豆、フジマメにもち米などが材料の夏の料理。
- 鴨の骨を抜き、空洞になったお腹の中に先ほど挙げた具材と角切りにしたハム、きのこを混ぜ合わせ味付けした八宝餡詰めてから蒸したのち、パリパリになるまで油で揚げて完成。
- 有名な滋養料理であり、薬膳の一種でもある。
- 北京ダックなど烤鴨(カオヤー、kăoyā)、焼鴨(シャオヤー、shāoyā)と呼ばれる料理の一種?
食魂について
- 担当声優の魏一凡(ウェイ・イーファン)さんは、2020年ごろのデビューにもかかわらず、アニメ、ドラマ、ゲームなどに出まくっているので、別ジャンルで今後遭遇する人もいるかもしれない。
- 百仁全鸭が影響を受けたのは温陵居士こと李 卓吾(り たくご)。中国明代の思想家・評論家であり、彼は朱子学および朱子学を信奉する人々、道学者を強く批判したことで知られている。朱子学とは儒教の新しい学問体系のことを指し、つまり中国では今でも当然のように信奉されている儒教に反対した人物。
詩礼銀杏とめちゃくちゃ仲が悪そう。百仁全鸭が自身を異端であると自認しているのはそのため。 - 温陵居士に影響を受けた人物としては、幕末に活躍した吉田松陰がいる。
- 改めて全体を翻訳してみると、皮肉っぽく、時として自暴自棄なところもアリ。主流ではないことから斜に構えがちなところがあることが分かる。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧