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〈ジャンプ・コミックス〉 (JUMP COMICS) は集英社が発行する日本の漫画単行本レーベル。同社の少年漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』・『月刊少年ジャンプ』・『ジャンプスクエア』および青年漫画誌『スーパージャンプ』に掲載された作品を主に収録している。1969年創刊。新刊は毎月4日頃発売[注 1][注 2]。略称はJCで、ロゴタイプも「Jc」を象った物となっている。
かつては『フレッシュジャンプ』(休刊)掲載作品の単行本も発行していた。
コミックス奥付の表記は全て「ジャンプ・コミックス」で統一されているが、雑誌上やWebでの記載には「ジャンプコミックス」と中黒のない表記も見られる。
『少年ジャンプ』系列誌用のレーベルであり、『週刊少年ジャンプ (WJ) 』・『月刊少年ジャンプ (MJ) 』(2007年休刊)・『ジャンプスクエア (SQ) 』・『スーパージャンプ (SJ) 』及びその増刊号で連載された作品の単行本や、同誌連載作家の短編集などが発行される。ただし2010年現在では『SJ』系列の単行本については下位レーベルである〈ジャンプ・コミックス デラックス〉(後述)からの発行となっており[注 3]、ジャンプ・コミックスレーベルから直接発行される作品はほぼ少年誌掲載作品に限られている。かつては『フレッシュジャンプ』(1989年休刊)掲載作品の単行本も発行されていた。
ジャンプ系列の中でも『ヤングジャンプ』とその系列誌の作品は〈ヤングジャンプ・コミックス〉からの発行となり、当レーベルからは発行されない。ただし、『ウルトラジャンプ』(ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ)や『Vジャンプ』(Vジャンプブックス)の様に専用のレーベルを持つ雑誌に掲載された作品であっても、元々『WJ』に連載されていた作品やその続編・関連作品の場合は、引き続きジャンプ・コミックスレーベルから発行されることもある[注 4]。
1969年11月30日の『ハレンチ学園』(永井豪)・『男一匹ガキ大将』(本宮ひろ志)・『父の魂』(貝塚ひろし)の各1巻の発行から始まる。当初は未単行本化作品[注 5]もあり、全ての連載作品が当レーベルから単行本化されていたわけではない。
1975年からは短期連載終了作品や短編集を中心に、子会社である創美社からジャンプスーパーコミックス(JSC、後述)として発行されるようになり、JCとJSCを合わせれば1984年開始の『きまぐれオレンジ☆ロード』(まつもと泉)以降の『WJ』連載作品は全て単行本化がなされている。1989年開始の『剣客 渋井柿之介』(高橋ゆたか)以降の『WJ』連載作品については、全てがJCより単行本化されている[注 1]。
累計発行部数では『ONE PIECE』が60巻までで約2億部[1][2][3][4][5]、『ドラゴンボール』(鳥山明)が通常のJC全42巻と完全版全34巻を合わせて累計約1億5200万部、『SLAM DUNK』(井上雄彦)が通常のJC全31巻と完全版全24巻を合わせて約1億1700万部、『NARUTO』が51巻までで約1億40万部を発行している[6]。
『ONE PIECE』最新刊となる60巻の初版発行部数は340万部であり、日本出版の最高初版発行部数を誇る[1][2][3][4][5][7][注 1]。同作は56巻以降で単行本の最高初版発行部数を、57巻以降では日本出版の最高初版発行部数も更新し続けている[1][2][3][4][5][7][8][9]。
最長の作品は1977年7月から続刊中[注 1]である『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治)で、2010年6月には170巻に達している。同作品は1998年12月発売の111巻で『ゴルゴ13』(さいとう・たかを、リイド社)の巻数を抜いており[注 6]、以降日本の漫画単行本の最多巻数記録を更新し続けている[注 1]。以下巻数の多い作品としては全63巻[注 7]の『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦)、2010年11月で60巻に達し続刊中[注 1]の『ONE PIECE』(尾田栄一郎)、全58巻の『わたるがぴゅん!』(なかいま強)、2010年2月で50巻に達し続刊中[注 1]の『NARUTO -ナルト-』(岸本斉史)と連載期間が10年以上に及ぶ作品が続く。
サイズは原則新書判だが、アニメコミック・完全版などの場合にはより大判で発行される事もある。また、現在では初版には必ず宣伝用の帯がつけられている。背表紙の基本デザインは創刊時から変更されていない。
『SQ』掲載作品の単行本には独自の新規デザインが採用されている(後述)。
以下のロゴタイプが使われている。
写真付きで2ページのコメントが必ず掲載されていた。1970年代には著名人のコメント(シリーズものの最終巻では作者のコメント)、1980年代は読者からのコメントに変わり、後にこのフォーマットは廃止されている。フォーマット廃止後は、作者によってはファンサービスのページとして使われており、途中のあまりページと合わせて読み物や描き下ろし漫画、単行本収録に当たり省かれた雑誌掲載時の扉ページ、読者からのコメントなどが掲載される場合がある。なお、『ドラゴンボール』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の様に、フォーマット廃止前より独自のコーナーを設けていた作品もある。
巻末でページ数が余った場合には、原則とし奥付より後ろに既刊の広告・最終ページには完結既刊リストが掲載される。しかし、近年では他作品の広告が掲載される事は殆どなく、次巻の予告やスタッフ紹介のみが掲載される事が多い。
『ジャンプ』作品は雑誌掲載時は奇数ページが基本であるため、単行本収録時には各エピソード間に空きページが生じてしまう。空きページには作品から流用したカットや描き下ろしイラストが挿入されることが多いが、作者によっては上述の巻末同様にファンサービスのページとして使われている。
過去のストーリー漫画作品は単行本収録時に続き物のエピソードはひとまとめする傾向が強かった(扉絵もほとんど収録されないので空きページも出ない)。『ドラゴンボール』や『電影少女』は巻末に扉絵ギャラリーとしてひとまとめにしていた。『聖闘士星矢』は見開きの扉絵で聖衣の展開図を描くことが多かったが、単行本収録時には巻末にまとめられている。
テンプレート:節stub価格は税率も含め発売当時のもの。1989年の消費税の導入後は税込み価格を「定価」・税抜き価格を「本体」として記載。1999年以降[10][11]は「定価 本体価格xxx円+税」と記載が改められ、税込み価格が記載されなくなった。
※ 年月は発行日を参考としているため、実際の発売日は一月前の場合がある。
価格 | 期間 | 備考 |
---|---|---|
240円 | 1969年11月(創刊時)[12] - 1971年12月以降[13] | |
250円 | 1972年4月以前[14] - | |
定価320円 | 1978年10月以前 - 1978年10月頃[15][16] | |
定価340円 | 1978年11月頃[16][15] - 1980年6月以降[17] | |
定価360円 | 1980年8月以前[18] - 1989年2月以降[19] | |
定価370円、本体359円 | 1989年4月以前[20] - 1990年4月以降[21] | 消費税の導入。 |
定価390円、本体379円 | 1990年7月以前[22] - 1995年8月以降[23] | |
定価400円、本体388円 | 1996年2月以前[24] - 1997年2月以降[25] | |
定価410円、本体390円 | 1997年4月以前[26] - 2008年8月以降[27] |
|
定価 本体価格400円+税 (税込み実売価格420円) | 2008年10月以前[28] - |
奥付の表記は同じく「ジャンプ・コミックス」でありサブレーベル化されているわけではないが、『ジャンプスクエア』掲載作品には専用のデザインが使用されており、差別化がなされている。またカラーページが冒頭に1枚あり、本体438円(税込み460円)と少し高い設定となっている[注 1][注 8]。全体的なデザインとしては、通常のJCを踏襲しながらも『SQ』のイメージカラーであるオレンジを基調としたものになっている。ただし、『MJ』・『WJ』時代からの続刊作品は既刊に合わせた従来通りのデザインとなっており、価格も原則として通常のJCと同じになっている[注 9]。
以下主な変更点を挙げる。
番号は上記の物に対応。
「ジャンプ・コミックス デラックス」 (JUMP COMICS DELUXE) は 「ジャンプ・コミックス」のサブレーベル。2009年現在では、事実上『スーパージャンプ (SJ) 』系列専用のレーベルとなっており、ロゴタイプも大きく描かれた「SJ」の下に「JUMP COMICS DELUXE」を3段で組んだ形のものが使われている。
元々は名前の通りにJCの豪華版として始まっており、かつてはロゴタイプもJCの物の下部に「デラックス」を加えただけのものであった。既刊のワイド版・連載ページ数の少ないギャグ漫画[29]・イラスト集[30]などの大判作品が発行されていた。
集英社や子会社に様々な関連レーベルが存在し、子会社から発行されているものも発売は全て集英社からなされている。以下発行会社別に関連レーベルをまとめる。レーベル名後ろの括弧内は英語表記及び略称。
子会社の創美社からの発行。
ジャンプスーパーコミックス (JUMP SUPER COMICS / JSC)1976年の『ゼロの白鷹』(本宮ひろ志)の1巻発行から始まり、1993年の『とっても少年探検隊』(あろひろし)の2巻発行が最後となっていたが、2009年9月に『ソイヤ!!こち亀お江戸だいすきBOOK』(秋本治・川富士立夏)が16年ぶりに発行された。JCからは単行本が発行されなかった作品や、『少年ジャンプ』系列誌掲載作家の短編集を発行しており単巻の作品が多い。基本デザインはほぼJCと共通であり、ロゴもJCのものに赤いSを絡ませたようなものになっている。ジャンプスーパーエース (JUMP SUPER ACE / JSA)JSCの豪華版にあたり、JSC等の既刊作品のワイド版での再出版が中心。最新巻は2005年発行の『森田まさのり短編集 スベルヲイトワズ』(森田まさのり)。子会社のホーム社からの発行。
ジャンプ コミックス セレクション (JUMP COMICS SELECTION / JCS)JC作品のワイド版での再発行やアニメコミックスの発行を行なっていた。ヤングジャンプ コミックス セレクション (YOUNG JUMP COMICS SELECTION / YJCS)JCSのYJC版。ホームコミックス (HOME COMICS / HC)JC作品のワイド版での再発行を一部で行なっていた。集英社ホームリミックス (SHUEISHA HOME REMIX / ShR)廉価版のコンビニコミックを発行。ホーム社漫画文庫 (HMB)漫画専用の文庫レーベル。
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