ドーベルマン刑事

『ドーベルマン刑事』（ドーベルマンデカ）は、原作：武論尊、作画：平松伸二による日本の漫画。『週刊少年ジャンプ』（集英社）にて、1975年（昭和50年）39号より1979年（昭和54年）48号まで連載されたアクション刑事劇画。最初に出たジャンプコミックス版の単行本は全29巻、後に愛蔵版や文庫版（いずれも全18巻）として再刊されている。

映画化や『爆走!ドーベルマン刑事』のタイトルでテレビシリーズ化された。

漫画『ドーベルマン刑事』[]

主人公は凶悪犯罪専門の警視庁特犯課に所属する加納錠治。凶悪な犯罪者を許さず、愛銃のスタームルガー・ニュースーパーブラックホークで44マグナム弾をぶっ放し、事件を解決していくバイオレンスアクション漫画。

そんな加納を当然マスコミや世間は非難するが、本人はどこ吹く風。極悪犯罪者には非情な加納であるが、子供や老人、更生を願う軽犯罪者はもちろん、殺人等過去に重い罪を背負う犯罪者でも事情によっては就職先などの面倒を見たりする優しい面がある。

当初は加納とその上司である特犯課長の西谷警視の2名だけだった特犯課も大阪府警から新宿署へ来たゲタばきの暴力団担当刑事・宮武、女刑事の三森、アメリカから来たジュディー寺尾、等のメンバーが加わり、ハードな雰囲気だった作品もややマイルド化しつつも、4年余の長期連載となった。

登場人物[]

加納錠治(かのう　じょうじ)22歳。警視庁特別犯罪課(通称：特犯課、凶悪犯罪専門)所属。通称・ドーベルマン。柔道：無段。剣道：無段。空手：無段。拳銃：無段。拳銃はニュー・スーパー・ブラックホークを使用。実弾は44マグナム弾使用。凶悪犯罪専門であるが、特にその任務は危険かつ重大な責任をおうものであり、現存する各課が敬遠する事件を担当する。西谷(にしたに)警視庁特別犯罪課主任。東京大学卒。三森竜子(みもり　りゅうこ)警視庁特別犯罪課所属。宮武鉄二(みやたけ　てつじ)警視庁新宿署四課所属。大阪府警マル暴担当であったが、加納と刑事として勝負をするために希望異動。拳銃は特別製のオートマグを使用。綾川沙樹(あやかわ　さき)警視庁特別犯罪課婦警。都内でも1,2の広域暴力団・竜神会会長・綾川雄三の一人娘。祖父は警察官で長野県南佐久郡で駐在所勤務。身長：155cm　スリーサイズ：Ｂ：80cm、Ｗ：56cm、Ｈ：82cm。キャティ・クラサワ警視庁特別犯罪課所属。ハワイ生まれの日系二世。

映画『ドーベルマン刑事』[]

ドーベルマン刑事
監督	深作欣二
脚本	高田宏治
製作総指揮	松平乗道・奈村協
出演者	千葉真一 ジャネット八田 松田暎子 川谷拓三 室田日出男 岩城滉一 松方弘樹
音楽	広瀬健次郎
編集	市田勇
配給	東映
公開	1977年（昭和52年）7月2日
上映時間	90分
製作国	日本の旗 日本
言語	日本語
allcinema
キネマ旬報
IMDb
表・話・編・歴

概要[]

主人公の個性の一部（凶悪な犯罪者を許さない・オートバイとマグナム44[1]を使用）を引き継いでるものの、その他は原作と異なる個性にしており、製作側は劇画になる以前の主人公のプロローグ篇としている[2]。

監督の深作欣二は実録ヤクザ映画から脱皮を計り、主演の千葉真一は空手・拳法アクションから卒業しようとして、テンプレート:和暦の日本・台湾合作のアクション映画『カミカゼ野郎 真昼の決斗』以来、11年ぶりに二人はタッグを組んで、新しいアクション映画に挑んだ[3]。

テンプレート:Jdateから東映系で封切公開された。

ストーリー[]

新宿で女性の焼死体が出てきた。新宿警察署は連続殺人放火魔の仕業で、被害者を沖縄県石垣島出身の玉城まゆみと断定して、元暴走族の三迫長栄を逮捕する。しかし、まゆみの母親からの捜索願で、東京にやって来た沖縄県警の刑事である加納錠治は、新宿警察署捜査陣の考えに疑問を抱き、独自に捜査していく。

キャスト[]

• 千葉真一：加納錠治
• ジャネット八田：春風美樹
• 松田暎子：紫小袖
• 川谷拓三：木下秀吉
• 室田日出男：高松次郎
• 岩城滉一：三迫長栄
• 松方弘樹：英森魁治
• 志賀勝：大野
• 橘麻紀：美代子
• 藤岡重慶：佐野猛夫
• 遠藤太津朗：
• 星野じゅん：サクラ
• 小林稔侍：甲山勝男
• 成瀬正：城野昌久
• 内村レナ：四季京弥
• 穂積隆信：
• 野口貴史：坊忠彦
• 鈴木康弘：二宮捜査一課長
• 岩尾正隆：中谷
• 西田良：田村哲也
• 中村錦司：磯村均
• 阿波地大輔：下川誠
• テリー・オブライエン：ダグラス
• 西浜鉄夫：サスケ
• 原田力：遠藤亘
• 高月忠：リドの司会者
• 笹木俊志：ルガー・松川
• 山口ジュン：四季五十鈴
• 福本清三：
• 勝野賢三：トルコのマネージャー
• 志茂山高也：神谷昇
• 宮城幸生：松美荘の管理人
• 藤沢徹夫：ディレクター
• 丸平峰子：トルコ嬢A
• 桂登志子：トルコ嬢B
• 星野美恵子：主婦A

テンプレート:深作欣二

テレビシリーズ『爆走!ドーベルマン刑事』[]

原作からはタイトルロゴと主要キャラクターの名前を引き継ぐのみで、まったく異なる設定の作品。オートバイの刑事部隊＝警視庁晴海分署黒バイ隊と3匹の警察犬の活躍を描く。

• 放送期間：1980年（昭和55年）4月7日～10月27日。
• 放送日：毎週月曜日20：00～20：54
• 放送局：テレビ朝日系列
• 制作：テレビ朝日、東映

主要キャスト[]

• 黒バイ隊・加納隊長：黒沢年男
• 黒バイ隊・矢部刑事：名高達郎
• 黒バイ隊・酒井刑事：星正人
• 黒バイ隊・加山刑事：新井康弘
• 黒バイ隊・白鳥刑事：神保美喜
• 黒バイ隊・平田刑事：矢吹二朗
• 晴海分署・森警部：荒井注
• 晴海分署・西谷署長：夏木陽介
• 警視庁・五十嵐刑事：志穂美悦子

サブタイトル[]

話	放送日	サブタイトル	ゲスト
第1話	1980年 4月7日	「黒バイ部隊出動す!」	真田広之、谷川みゆき、友金敏雄、伊豆肇、梅津栄、弘松三郎、きくち英一、五野上力、清水照夫、佐藤昇、赤石富和、堀真也、今井健二
第2話	4月14日	「飛べ! 警察犬アレックス」	藤木敬士、村地弘美、川代家継、堀田真三、稲垣昭三、宝井宏治、久保田鉄男、吉宮慎一、山田光一、小甲登枝恵、新井英騎、滝川龍之介、山中泰介、赤出川浩道、城春樹、木村清信、宮島信芳
第3話	4月21日	「血の追跡!」	上村香子、西田健、小島三児、酒井昭、今井久、今村薫、八百原寿子、遠矢孝信、伊藤淳次、岩永和信、小林綾子、大島博樹、木田三千雄、入江正徳
第4話	4月28日	「カッコマンVS黒バイ部隊」	清水昭博、中田博久、守屋俊志、須賀良、石井茂樹、清水照夫、藤木保宏、黒田努、沢田洋、松井康高、小野ヤスシ、東郷晴子
第5話	5月12日	「アレックス・完全犯罪に挑戦!」	松本留美、木村理恵、関戸純、北原義郎、相馬剛三、田川勝雄、吉水慶、佐藤晟也、小島光貴、山浦栄、村木勲、栗原敏、井上清和、沢田祥二
第6話	5月19日	「アレックスを射殺せよ!」	井上高志、田中哲也、越村公一、湊俊一、和久井節緒、江川久仁夫、飯田テル子、久地明、伊尾正子、中村麻由美、八百原寿子、大栗清史、片桐次郎、小山昌幸、伊豆肇
第7話	5月26日	「殺し屋見習いと黒バイ部隊!」	本間優二、大橋恵里子、浜田晃、西川ひかる、井上三千男、高月忠、高橋利道、田中洋介、松尾文人、蟹江敬三
第8話	6月2日	「消えた黒バイ!」	江藤博利、池田善彦、千野弘美、ひろみどり、津村隆、市村昌治、岡部健、沢田勝美、島田雄三、見城貴信、伊藤慶子、杉欣也、高野晃大、大島博樹、上村一夫、高野隆志、岸本一人、木村清信、栗田雅章、村添豊徳、深江章喜
第9話	6月9日	「黒の狙撃者」	服部まこ、弓恵子、宅麻伸、成瀬正、小池雄介、小坂勝、山本緑
第10話	6月16日	「大爆破3秒前」	古澤一朗、小野恵子、大原和彦、佐藤晟也、相馬剛三、林弘造、藤川和子、倉沢暎子、原あけみ、土井美加、藤木聖子、城春樹、章文栄
第11話	6月23日	「挑戦 目黒の赤い星!」	荒木しげる、団次朗、桑原大輔、笹入舟作、亀山達也、辻輝彦、木村修、安永憲司、大蔵晶、吉野恒正、田口和政、三浦憲、高野隆志
第12話	6月30日	「アレックス 零下20度からの脱出」	栗田ひろみ、本郷直樹、三島史郎、大谷朗、大木正司、大島宇三郎、松井範雄、近江信行、益田哲夫、井上清和、山浦栄、日野満ちる
第13話	7月7日	「助けて! アレックス」	早瀬久美、伊藤高、三縄智、加藤大樹、古川小夜子、吉田昌雄、きくち英一、河合絃司、加地健太郎、麻生亮、黒田健三、佐川二郎、美原亮三、車だん吉
第14話	7月14日	「決死の追跡48時間」	山本茂、八名信夫、片岡功、南雲佑介、清水照夫、神谷政浩、小坂まさる、山浦栄、河野洋子、栗原敏、高橋利道
第15話	8月25日	「Mrペテン師VS黒バイ部隊」	森川正太、江見俊太郎、団巌、畑中猛重、五野上力、山田光一、桑原恵子、小林健一、竹下誠治、星信之
第16話	9月1日	「黒バイ刑事の友情!」	清水昭博、信実一徳、相原巨典、大辻鉄平、荒瀬恵、美原亮三、武田りょう子、益田哲夫、蒲原敏明、三谷昇、市川好朗
第17話	9月8日	「黒バイ部隊危機一髪!!」	古代一平、伊豆肇、内田稔、早川雄三、片岡五郎、角田英介、山下勝也、水谷敏行
第18話	9月15日	「黒バイ部隊VSハーレー軍団」	COOLS R.C.佐藤秀光、COOLS R.C.村山一海、COOLS R.C.ジェームス藤木、COOLS R.C.大久保喜市、COOLS R.C.飯田和男、今村薫、黒田努、滝川龍之介、小寺大介、夏木章、町田幸夫、高野隆志、舟久保信之、中村麻由美、北村大造、小野川公三郎、渡辺靖彰、今井健二
第19話	9月22日	「白バイ警官をマークせよ!」	倉石功、井上高志、松香ふたみ、若尾義昭、小山武宏、関川慎二、高峰純平、青砥洋、山本緑、金尾哲夫、椎名泰之、諸星洋子、原裕、鈴木弘道、岡本美登、江島和幸、小林操
第20話	10月13日	「指名手配の少女を救出せよ!」	山本ゆか里、黒部進、池田道枝、石井茂樹、秋野陽介、阿部健多、大貫一孝、高橋仁、長沢美佳、岩城力也
第21話	10月20日	「臆病犬バロンの復活」	佐藤仁哉、宝井宏治、山田光一、山口哲生、宮田典子、泉福之助、田中力、満仲志保、梶悦子
第22話	10月27日	「黒バイ部隊 最後の挑戦!」	竹田かほり、時任三郎、大谷朗、添田聡司、城春樹、酒井努、小林荘、村上幹夫、島田雄三、平野真理、後根宣将、幸田宗丸、星野晶子

スタッフ[]

• プロデューサー：和佐英彦、福湯通夫
• 脚本：四十物光男、田波靖男、安斉あゆ子、阿井文瓶、杉村のぼる、長谷川公之、押川国秋、大野武雄、植木幹雄、和久田正明、竹山洋
• 監督：小西通雄、小平裕、松島稔、小山幹夫
• 音楽：鏑木創
• ナレーション：神太郎
• EDソング：黒沢年男「アスファルト・ジャングル」
• 技斗：斎藤一之(ジャパンアクションクラブ)
• カースタント：武士レーシング

テンプレート:前後番組

Vシネマ版『ドーベルマン刑事』[]

1996年（平成8年）、ギャガ・コミュニケーションズにより製作され、東映Vシネマとして公開された。

キャスト[]

• 竹内力
• 吉野真弓
• 宮坂ひろし
• 山口仁
• 三上祐一
• 片桐竜次

スタッフ[]

• 製作：ギャガ・コミュニケーションズ、円谷映像
• 監督：後藤大輔
• 脚本：森岡利行
• 音楽：村山竜二
• カースタント：カースタントTAKA
• ガンエフェクト：今関謙一（BIGSHOT）
• 技斗：東郷秀信（斬心塾）
• プロデュース：千葉善紀、長澤克明、岡川晃基
• 製作者：山地浩、円谷粲

CRドーベルマン刑事[]

• メーカー名：株式会社 オリンピア
• 機種名：ドーベルマン刑事
• 導入開始日：2009年3月

脚注[]

1. ↑ 拳銃を予告編ではニュースーパーブラックホークと謳っているが、実際にはS&W M29が使われている。
2. ↑ テンプレート:Cite web
3. ↑ テンプレート:Cite web

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