重機人間ユンボル

ページ名:重機人間ユンボル
重機人間ユンボル
ジャンル少年漫画
漫画:重機人間ユンボル
作者武井宏之
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表号2007年3号 - 14号
巻数全1巻
漫画:ユンボル -JUMBOR-
作者武井宏之
出版社集英社
掲載誌ウルトラジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表号2010年8月号 - 連載中
巻数1巻(2011年1月現在)
テンプレート使用方法 ■ノート

『重機人間ユンボル』(じゅうきにんげんユンボル)は、武井宏之による漫画作品である。サブタイトルに「JUMBOR BARUTRONICA」が付与されている。土木・建設工事に関する要素を世界観に取り入れているのが本作品の特徴である。連載話数の単位は「第n工程」。

連載終了後、『ウルトラジャンプ』2009年11月号、2010年3月号にて、本編の約300年後を描いた読み切り『ユンボル -JUMBOR-』が掲載され、2010年8月号から正式に連載が始まった。週刊少年ジャンプ版とは、一部の登場人物や設定、ストーリーが若干異なり、独自の展開になる様子である。

目次

あらすじ[]

大災害によって壊滅的な被害を受けた世界・ワールドザンド。世界は新たなる復興へ向け大工事時代を迎えていた。WORLD XAND 3002年、ドヴォーク重機士団隊長のバル・クロウは、辺境の町バーラックで隊員と共にトンネル工事を着工しようとするも、突如ゲンバー帝国のゲンバー大王の襲撃を受け、隊は壊滅し自らも命を落とした。しかし5年後、目覚めた彼が目にしたのは、鏡に映る重機人間ユンボル・バルとして復活した自身の体だった。

テンプレート:ネタバレ

世界観[]

ワールドザンド[]

作品の舞台となる世界。旧ドヴォーク王国やゲンバー帝国を包する地域は、現代世界に似た地形をしている。大搾取時代と呼ばれた時代にほとんどの資源は堀り尽くされ、最後は地殻変動を引き起こし、わずかな人を残して滅んだ。現在は大工事時代が始まり、ゲンバー大王はユデンの園の無限エネルギーを掘り起こそうとしている。ワールドザンドには以下の国や地域・組織が存在する。

ドヴォーク王国バル・クロウの故郷で、王族に国王のタビルとリベッタ姫がいた。バル・クロウはこの国の重機士団に所属していた。旧首都はツメシオ (Twomessio)。ゲンバー帝国により滅ぼされた。ゲンバー帝国ゲンバー大王が統治する帝国で、ユデンの園を求めて各国を侵攻している。タビル会旧ドヴォーク王国の工事戦士たちで構成されたレジスタンス組織。ファクトリア海の向こうにあり、ゲンバー大王が侵攻のためにファクトリアへ向けてトンネルを掘削していた。ゲンバー大王死後は、多数のユンボルがファクトリアにつく。ユデンの園世界の命運を左右するという未知なる無限エネルギーが眠っていると言われている。かつて、ユデンの園にあった無限エネルギーを掘削したことが原因で大きな災禍が起こり、大搾取時代は終焉を告げた。現在は汚染されているため、重機人間(ユンボル)しか活動出来ない。

重機人間(ユンボル)[]

Dr.ドカルトの手によって作られた働く改造人間を「ユンボル」と呼ぶ。頭部にユンボルホーンというボルトのような部品が装着されており、「JUNBOR XX D」というシリアルナンバーが刻印されており、XXには製造された順に番号が当てられる。ユンボルホーンを外されるとユンボルは機能停止する。個体の大きさは様々で、ユンボル・バルのように元となった人物の記憶を移植されている場合もある。当初は11体目であるユンボル・バルが最後のユンボルだと思われたが、後にユンボル・ドリルがバルより後に作られた12体目である事が判明した。

作中で確認されているユンボル・バル以外のユンボルは、そのすべてがゲンバー大王のもとについていたが、ゲンバー大王の死後は、ユンボル・ドリルを中心としてファクトリアについている。細胞組織を人工培養したクローン型と、妊娠した人間の女性に細胞を移植し、母体内で赤ん坊をユンボルへと変え出産させる自然型、そして生きた人間の肉体そのものをユンボル化させる方法の3種類が確認されている。

形状気力合金操る者の精神力と意思によってその形状・大きさ・硬度が変化する金属で、Dr.ドカルトによって発明された。ユンボルの両手「テツグンテ」を形成する。破壊されても食事と気合で回復可能である。工法(クンポー)Dr.ドカルトにより考案された、ユンボルの力を引き出すための構え・格闘法である。「Dr.ドカルトのSUPER工法(ドカルト出版)」という全100巻のハウツー本が書店で絶賛発売中となっているらしく、基本の型を全部収録した第1巻「基礎工事編」は超レア本として扱われている。

アースムーバー[]

この世界の巨大重機の総称である。略称はEM。工事戦士たちが乗り込んで工事を行う。操縦するためには特殊な免許が必要である。

ショベリウスIII世ゲンバー帝国の最新型アースムーバー。工事用としては過剰な性能を持つため、ニッパーは対ユンボル戦仕様ではないかと推測した。両肩が折りたたみ式のショベルになっており、脚部がキャタピラ状になっていないのが特徴である。

登場人物[]

ドヴォーク王国[]

ユンボル・バル本作品の主人公。本名は「バル・クロウ」。ドヴォーク重機士団バル・クロウ組の隊長だった。5年前、トンネル工事の着工時にゲンバー大王の襲撃を受けて死亡したが、Dr.ドカルトによって重機人間ユンボル・バルとしてゲンバー領バーラックで復活した。クローンとして造られたので5歳の子供の姿をしており、オーバーオールを着用している。製造番号は11D。両手はショベル型のテツグンテとなっており、凄まじい破壊力と怪力を備えている。形状気力合金で出来ているため、気力により形状を変えることが可能である。身体も頑丈で、頭にはネジ状のユンボルホーンが刺さっている。「ビッグバケットサンダーヘッド」や「アースクエイクハンマー」などの技を繰り出す。ニッパー・トーラス元・ドヴォーク重機士団バル・クロウ組隊員の生き残り。少年の頃はいわゆる苛められっ子だったが、バルに巨大重機に乗せられて工事戦士の存在意義を教えて貰ったことで、重機に魅せられた。以後、バルを目標とし努力を続け、ついにドヴォーク重機士団バル・クロウ組に入隊するに至った。しかし、ドヴォーク滅亡後はユンボルとして復活したバルと出会うまでまともに働きもせず、チュー・ブラインのバーで酒びたりの毎日を送っていた。リベッタ・グンテ・ヘルメート・ドヴォークドヴォーク王国の姫。18歳。ゲンバー帝国の侵略で王国が滅んだ後は行方不明とされていたが、実際はDr.ドカルトの研究施設でユンボルの開発に従事していた。ドカルトに唆されてバル・クロウの細胞を胎内の胎児に移殖し、ユンボル・バルを産み出した。ハチショベル紋章の乗馬鞭を持ち、愛車に乗る。バル・クロウは、幼少の彼女に仕え、様々な無理難題を聞いてきた。ユンボルとなった現在もバル・クロウは彼女に従順である。タビル・グンテ・ヘルメート・ドヴォークリベッタの父であり、ドヴォーク国王であった。ゲンバーの手により王国とともに滅ぼされ、死亡したと思われていたが、牢獄に監禁され、生存していた。バーン・ハッパードヴォーク重機士団バルクロウ組隊員で発破を担当していた。ゲンバー大王の攻撃により死亡した。ナトム・ロックボルドヴォーク重機士団バルクロウ組隊員。ボリングの攻撃により死亡した。チュー・ブライン元重騎士団総隊長で重機マスターである。現在はバーラックでバーのマスターをやっている。タビル会の一員でもある。ニッパーが乗っていたビッガムは、元々ブライン専用機だった。

ゲンバー帝国[]

ゲンバー・ダイオードゲンバー帝国の支配者であり、「ゲンバー大王」と呼ばれている。主君自らがつるはしを振るい、常に一番HOT(ホット)な現場へ急行する事をモットーとする、現場第一主義の支配者である。42歳。Dr.ドカルトによって造られた最初のユンボルであり、頭部全体が仮面のような形状をしたユンボルホーンに覆われ、体格は筋骨隆々で人間離れしている。ユンボル・ドリル曰く、ユンボル10名よりも一段上の工事力を誇る。バケットホイールエクスカベーターのテツグンテを持ち、「ヴォルテクスエクスカベーション」を必殺技とする。5年前にドヴォーク王国に侵攻し、ドヴォーク重機士団を壊滅させた。その後、隣国のファクトリアへ侵工(侵攻)用のトンネルを掘削中だったが、ユンボルとして生き返ったバルとリベッタについて知ると、進路を変更してバルの元へ赴く。バルと交戦するも、過度の疲労により最終的に機能停止する。機能停止直前、バル達にユデンの園の鍵を託す。ロッド・ボリングかつてはドヴォーク重機士団バルクロウ組隊員としてバルのもとで働いていたが、バル達を裏切りゲンバー帝国に寝返った。その後はゲンバー帝国・バーラック地区監督官として圧政を敷いていたが、ユンボルとして目覚めたバルによって倒された後にユンボル・ドリルの粛清を受け、抹殺された。後にユンボルとして復活していたが、ユンボル・ドリルに利用されているに過ぎなかった。テツグンテはオーソドックスなボーリング機のようなものであった。ユンボル・ドリルボリングを突如攻撃したサイボーグの少年。ドリル状のテツグンテを持つ。製造番号は12D。正体はDr.ドカルトその人であり、ゲンバーの死後はファクトリア側についてユンボル達のリーダーとなっている。得意技は「アースオーガトルネード」。ユンボル・バイス「グラップルのバイス」と言われている。ドリルを「アニキ」と呼ぶ。かつてはクレンと共にドカルトの元で働いていたが、精製の過程で不具合を起こしたため、思考能力に問題がある。バルに倒され、リベッタに頭のユンボルホーンを外されて機能停止した。ユンボル・クレン本名はクレン・ドカルトで、Dr.ドカルトの実娘である。頭からクレーンの先端のフックを後ろにぶら下げている。かつてはバイスと共にドカルトの元で働いていた。

その他[]

ロード・ドカルト巨大なリーゼント状の頭部と長い顎髭が特徴の天才科学者で「博士番長」と呼ばれている。通称はDr.(ドクター)ドカルトで、「長い頭の人」と呼称されることもある。108歳。バル・クロウを重機人間ユンボルとして復活させた。15歳のころから非行に走り、人体実験もしていた。後に国際博士連合「夜威斗魔毛」を結成して初代総長として生涯現役を貫く。ユデンの園の無限エネルギーを一人の科学者として求めており、ユデンの園の無限エネルギーを掘削するために、一人の無名工事戦士だったゲンバー・ダイオードにユデンの園の存在を教え、彼をユンボルにした。リベッタ達は死んだと思っていたが、実際は自身をユンボル・ドリルに改造して復活していた。

テンプレート:ネタバレ終了

単行本[]

重機人間ユンボル
  • 第1巻 ISBN 4-0887-4377-6 2007年5月2日発売判型はほかの連載作品と同じであるが、全10話に加え巻末の20ページ以上にも及ぶ世界設定、資料、作者のあとがきなどを収録している都合上、値段は490円とやや高額である。
  • 安全版(新装版)
    • 上巻 ISBN 978-4-08-870081-6 - 第1 - 3工程と読み切り『ユンボル -JUNBOR-』(脚本:御上裕真)収録
    • 下巻 ISBN 978-4-08-870082-3 - 第4 - 10工程と読み切り『ユンボル -JUNBOR- 荒野の床暖房』(脚本:御上裕真)収録
    2010年8月4日発売。『ウルトラジャンプ』に掲載された読み切り2作を追加収録し、『ユンボル 安全版』と称して2分冊にしたもの。これに合わせ『ウルトラジャンプ 2010年8月号』に天神英貴による別バージョンカバーが付録として付いた。
ユンボル -JUMBOR-
  • 第1巻 ISBN 978-4088701622 2010年12月3日発売。判型は他のJCレーベルと同じ。通常のJCと違い、値段は500円である。

関連項目[]

  • ユンボ - 油圧ショベルの代名詞として使われている。単行本での作者による解説によると、これが「ユンボル」の語源である。
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