黄金の風 - 週刊少年ジャンプ Wiki

黄金の風

ページ名:黄金の風

テンプレート:漫画『黄金の風』(おうごんのかぜ、LE BIZZARRE AVVENTURE DI GIOGIO Parte5 VENTO AUREO)は、荒木飛呂彦の代表作である大河漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』のPart5(Parte5、第5部)のサブタイトル。『黄金の風』は後につけられた副題で、連載当時の副題は「第5部 ジョルノ・ジョバァーナ【黄金なる遺産】」となっていた。なお、英語圏ではGolden windという副題で発表されている。以下、本項では5部の概要について詳述する。

目次

概要[]

ジャンプコミックス単行本47巻 - 63巻に収録。

舞台は2001年のイタリア、ディオ・ブランドーの息子「ジョルノ・ジョバァーナ」(ジョジョ)が、ギャング「パッショーネ」で憧れのギャング・スターへと登りつめて行く姿と、彼の仲間との逃避行を描いた群像劇。今作品はこれまでのジョジョとは違い、序盤に4部の広瀬康一と終盤に3部のジャン・ピエール・ポルナレフが登場する以外過去キャラクターとの関連は薄く、完全に独立した話になっている。

あらすじ[]

スタンド能力が発現したジョルノ・ジョバァーナは、ある日ギャング団「パッショーネ」の一員であるブローノ・ブチャラティと出会い、邪悪な行動を続けているパッショーネのボスを倒してパッショーネを乗っ取るつもりでいることを告げる。以前からボスに反感を抱いていたブチャラティはその思いに共鳴し、ジョルノを自身のチームに引き入れる。その後パッショーネの幹部となったブチャラティのもとにボス直々の命令が下る。

この命令を完遂させた直後、ブチャラティはボスの命令の真意を悟り、遂にボスを裏切り暗殺することを決意する。ボスの凶悪な能力からかろうじて逃がれることができたジョルノ・ブチャラティ達は、ボスの追手をかわしつつ、ボスの正体に関する情報を探っていく。そして、ボスを倒す手段を知っているという人物から通信が届いた。その人物に先に会うのは果たしてジョルノ・ブチャラティ達か、ボスか……。

テンプレート:ネタバレ

登場人物[]

名前の隣に併記されている声優は、プレイステーション2用ゲームソフト『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風』での声の出演である。

ブチャラティチーム[]

ジョルノ・ジョバァーナ声 - 朴璐美本作の主人公。4月16日生まれ15歳。AB型。父親はジョースター家の宿敵・DIO。母親は日本人。イタリア人の養父がおり、ジョルノも国籍上はイタリア人である。なお、本名は「汐華初流乃」(しおばな はるの)だが、イタリアで生活する関係から「ジョルノ・ジョバァーナ(Giorno Giovanna)」を名乗っている。幼少の頃は母親の愛をほとんど受けず、義父の虐待によりイジけた性格であり、さらに近所の子供達からもイジメられるなど悲惨な生活を送って心の捻じ曲がった人間になりかけていた。だがある日ギャングの男を助けたことで救われることとなる。男はジョルノに助けられたことを忘れず、以後彼を見守り続けたのだった。子供であったジョルノに一人の人間として対等に接するその姿からジョルノは「人を信じる」ことを初めて学び、彼の姿に生きる目的を見出して「ギャングスター」を目指すようになる。その後は不幸に見舞われることはなくなったが、親との折り合いもつかない所為もあり、作中初盤はネアポリス地区のハイスクールの寮で生活していた。ジョースター家の血を引く歴代主人公と同じく、勇敢で正義感が強く、咄嗟の機転と行動力を持ち合わせる。常に沈着冷静で、感情的になることはほとんどない。彼が劇中で怒りを露にしたのは、無関係の老人の命を侮辱(殺した)ポルポ、自らの快楽の為だけに無差別殺戮をしたチョコラータ、そして仲間達の命を次々と奪っていったディアボロの3人だけだが、一度怒りを見せると徹底して容赦を見せず、報復を貫徹する。中でもチョコラータの死に様はファンに強烈なインパクトを与えた。目的を達成する過程で父DIOを彷彿とさせる冷酷冷徹さを見せることもある(対ブチャラティ戦、対チョコラータ戦での台詞から)。それまでの主人公と違い、直接戦闘をした回数は歴代主人公のなかでは最も少ない。しかし、各種科学知識や洞察力が非常に高く、控えめ性格もあってか彼の助言がほとんどの敵スタンド攻撃に対する突破口になり(対プロシュート戦や対チョコラータ戦)、メンバーの信頼を勝ち得るようになった。発音の都合上からか唯一、一度も「ジョジョ」と呼ばれたことがない。またジョースター家の存在を知らない唯一の主人公でもある。DIOが乗っ取っていたジョナサン・ジョースターの肉体の影響で、ジョースターの血統の人間にみられる星型の痣と同じものが首筋にある。吸血鬼であったDIOの身体能力や太陽に弱いなどの欠点は、人間の女性との交配で生まれた子供達には受け継がれていない。しかしジョルノの場合、ある年齢でスタンド能力に目覚めた途端、黒髪からDIOのような金髪になるなどの変化を見せている。 ラッシュ時にはDIOと同じく「無駄無駄」と叫んだり、さらにヒートアップすると「WRYYYYYY」といった吸血鬼や柱の男達が発していた独特の咆哮をあげる場合もある。
  • スタンド名:ゴールド・エクスペリエンス(黄金体験)
テントウムシをモチーフにした人型の近距離パワー型のスタンドで、殴った物質に生命を与え、動物や植物に変える能力を持つ。この能力で生まれた命は、ジョルノの意思で成長や死が自在であり、命を失うと再び元の物体に戻る。この能力を応用し、無機物から人体のパーツを生成して負傷した箇所に移植、外傷の治療を行うこともできる。ただし、Part4のクレイジー・ダイヤモンドのように「治す」ことが専門ではないため、傷にはめ込むという性質上治療には痛みが伴い、完全に癒着するまで時間もかかる。ただ、自分の治療もできるという点ではこちらの方が優秀とも言える。登場初期は「生み出した生物は受けた攻撃を相手に反射する」「スタンドで相手を直接殴ることで、生命エネルギーを送り込んで感覚を暴走させる」という設定があったが、中盤以降は全く見られなくなった。物語終盤、「矢」によって「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」へと進化。物質に生命を与える能力だけでなく「攻撃してくる相手の行動や能力を『その能力・攻撃によって起こる真実』に到達させない」という究極の能力も加わっている。このパワーで殺された者は「死んだという真実」にさえ到達できず、何度でも繰り返し永遠に死を体験し続ける地獄を味わうことになる。なお、ジョルノの意志ではこの能力を発揮することは出来ず、スタンドの意思で自動的に発動する。上記の能力でディアボロ(キング・クリムゾン)を打倒。ボス亡き後の「パッショーネ」を掌握したと見受けられる場面にて第5部は幕を閉じる。ジョルノとはイタリア語で太陽。スタンド名の由来はプリンスのアルバム「The Gold Experience」。なお、ジョルノとは、当時ホンダが製造していた、ディオと同系のスクーターの名前でもある。なお、Part6にはジョルノの異母兄弟が三人登場しているが、ジョルノとの関連性はほとんど語られておらず、単行本において作者による補足がわずかに加えられた。ブローノ・ブチャラティ声 - 櫻井孝宏牡羊座の20歳。A型。「組織」のチームリーダーの一人で、ポルポの部下。人の皮膚や汗の状態で相手の嘘を見抜くと言う特技がある。性格は沈着冷静であり、頭脳明晰。温厚で責任感の強さもあってか町の人々からの人望も篤く、上司であるポルポから信頼されており、彼の仕事振りは後に敵対するボスにさえ尊敬の念を抱かせるほどである。子供の頃、漁師であった父が偶然麻薬の密売現場を目撃したことから密売人達に襲われて重症を負い入院、止めを刺しに来た追手を返り討ちにし、全員殺害してしまったことから、自分と父の身を守るために組織に入団。彼はこのとき、組織こそがこの世の正義と信じたが、後に組織が、父が入院したころから嫌悪する麻薬に手を染めていたことを知る。初登場時はジョルノに対して組織が送り込んだ刺客として出逢ったが、彼の夢に賛同しチームに引き入れた。その後ボスの娘・トリッシュの護衛任務を与えられる。裏切者の暗殺チームの猛攻をしのぎながらも物語中盤で任務を達成する直前に、ボスの真意が自分の手で彼女を殺害することだったということを知り、彼女を守るべく組織を裏切る決意をしボスと対戦する。結果「キング・クリムゾン」の時間消去能力の前に破れ致命傷を負うが、ジョルノのスタンドによって死を免れる(ただし肉体そのものは死亡しており、魂だけで肉体を動かしているいわば「生ける屍」状態になった)。その後もボスを倒すために引き続きチームのリーダーとして活動した。最後はディアボロの行動をヒントにシルバーチャリオッツ・レクイエムの能力を解除、ジョルノに全てを託し天へ昇った。
  • スタンド名:スティッキィ・フィンガーズ(盗み癖)
人型のスタンド。殴った物体にジッパーを取り付け、物体を切断・接着したり、開いたジッパーの中に空間を作ることができる。この能力を利用して、他人の体にジッパーで隠れることやパンチの飛距離を伸ばすことも出来る。ラッシュ攻撃の決め台詞は「アリアリアリ…アリーヴェデルチ(さよならだ)」。スタンド名・能力の由来はThe Rolling Stonesのアルバム「Sticky Fingers」(このアルバムのオリジナルLP版はいわゆる変形ジャケットで、写真のデニムには本物のジッパーがついている)。ブチャラティは、イタリアの高級宝飾店ブチェラッティ(Buccellati)が語源と思われるが、同名の焼き菓子もある。レオーネ・アバッキオ声 - 稲田徹20歳。ブチャラティの部下。元は正義感溢れる警察官だったが、社会の矛盾に触れることで失望し、自らも賄賂等の悪事に手を染めるようになる。その後、チンピラが起こした強盗事件に関わり同僚が殉職、自身の汚職もばれて身も心も暗黒に堕ち、ギャングとなった。やさぐれた経緯ゆえか、人をあまり信用しない性格。新入りのジョルノとの初対面ではかなり酷い仕打ちをし(彼のこの仕打ちはファンの間でも度々ネタにされる)、船上で敵スタンドの攻撃を受けたときも、ジョルノに自らのスタンド能力を見せるのを躊躇していた。その後もジョルノとはことあるごとに衝突している。しかしいったん信頼を置いた人間にはとことん従う義理堅さも併せ持っており、落ちぶれた自分を部下として迎え入れてくれたブチャラティには特に絶対の信頼を寄せている。ブチャラティチームの中で、一番最初にボスの犠牲になった。しかし、死の間際に最期の力を振り絞り、ボスの素顔のデスマスクと指紋をジョルノらに託し、絶命する。その後あの世で、同僚の警官が自分のことを少しも恨んでいなかったことを知り、和解した。
  • スタンド名:ムーディー・ブルース
人型のスタンド。ビデオ映像のように指定したスタンドや人間の行動を再生できる。形や大きさは再現できるが、瞬間移動といったスタンドの能力までは再現できない。戦闘向きのスタンドではないが、作者によればアバッキオ自身の腕っ節はチーム内で1番強い。スタンド名の由来はイギリスのバンド「The Moody Blues」。レオーネはイタリア語でライオン、アバッキオはイタリア語で子羊のこと。グイード・ミスタ声 - 伊藤健太郎18歳。チームのムードメーカー。女性を暴行していたチンピラを射殺し、裁判で禁固15年 - 30年を言い渡されたが、この裁判の記事を読み射撃の才能を見抜いたブチャラティが手を回して釈放させ「試験」を受けて組織に入団した。帽子や袖の中といった服のあちこちに銃弾を隠し持っており、愛用する拳銃の弾が切れたときには瞬時にそこから弾を再装填する。彼の拳銃「M49」はリボルバー式である。装弾数の多いブローバック式の拳銃を使わないのは、リボルバーの信頼性の高さもさることながら、自動拳銃特有の再装填に時間がかかる点を嫌ったからだと思われる。現に物語の終盤、壊されたM49の代わりに使ったベレッタM92を撃ち尽くしたとき、その旨をピストルズ達が指摘している場面がある(この問題は先に弾を込めた弾倉を複数用意すれば、ある程度克服できるが、弾の携帯性や隠匿性の低下を警戒したものと思われる)。性格は常に快活で直情的。ブチャラティを除けばチーム内で新入りのジョルノに一番早く協力する姿勢を見せた。数字の「4」を不吉と信じ、「4」が絡むと途端に弱気になる。途中で離脱したフーゴを除く初期からのブチャラティチームの中で、唯一ボスとの決闘に生き残り、組織の長となったジョルノの傍に付き従う。
  • スタンド名:セックス・ピストルズ
弾丸にとりついて発射後の軌道を操るスタンド。ピストルズは6人で1チームとなっており、それぞれ自意識を持っている。No.1はリーダー格、No.2は明るいお調子者、No.3は短気な暴れん坊、No.5は気弱な泣き虫、No.6はクールで冷静、No.7はサブリーダー(彼が指揮をとったのはいずれもNo.1不在のときのみ)。ミスタ自身のジンクスから「No.4」はいない。比較的自意識が強いのか、ミスタが便利と見て制御を緩くしているのかは不明だが、本体のミスタに意見したり、自主行動でジョルノ達の援護に回るなどの活躍を見せている、スタンドなのにイタリア人の生活習慣を持っており、食事や昼寝をさせないと機嫌を損ねて働いてくれないらしい。スタンド名の由来は、イギリスのバンド「Sex Pistols」。ミスタ(Mista)はイタリア語で「混ぜた・ミックスした」の意。ナランチャ・ギルガ声 - 瀧本富士子しし座生まれの17歳。早くに母を亡くし、父には愛されず、信頼していた親友にさえ強盗の罪を着せられてしまい少年院へ。出所して人生に絶望し浮浪者となっていたところをフーゴに拾われ、ブチャラティチームの介護を受ける。その際に自分もギャングにして欲しいと申し出るが、安易にギャングの道に入ろうとしていることに激怒したブチャラティによって家へ帰される。しかし「何の関係も無いはずの自分を、親よりも真剣な態度で怒ってくれた」と感じた彼はブチャラティに憧れるようになり、恩に報いるため、秘密で「試験」を受け組織に入団する。満足な教育を受けていないのを気にしており、教養・知識の無いことを馬鹿にされると、キレてナイフを振り回す。父親(ボス)に殺されそうになったトリッシュに共感して、ブチャラティらと共に組織を裏切る。年齢よりも無邪気で少年らしい性格。見た目も子どもっぽい。音楽やダンスが好きと思われる。ボスとの決闘の最中、戦いが終わり無事故郷に帰ったら学校に行こうという思いも空しく、キング・クリムゾンにより殺害された。ラッシュ攻撃の決め台詞は「ボラボラボラ…ボラーレ・ヴィーア(飛んでいきな)」。
  • スタンド名:エアロスミス
プロペラ戦闘機型のスタンド。機銃や爆弾で攻撃する。生物の吐き出す二酸化炭素や自身の弾丸からのスタンド硝煙をレーダーで検知する能力を持つ。機銃による攻撃は攻撃能力が高く、射程距離も20mと長いため、レーダーを利用しての高い偵察能力をもつ。しかし精密性はあまり高くない。腕を滑走路に見立てて出し入れする。搭乗者の名前は「スミス」。[1]スタンド名の由来はアメリカのバンド「Aerosmith」。ナランチャはイタリア語でオレンジのこと。パンナコッタ・フーゴ声 - 三浦祥朗16歳。チームのブレーン。IQ152、13歳で大学に入学できるほどの天才。普段は紳士的だが実はキレやすく、教師に対する暴行事件をきっかけに道を外れ、ギャングとなる。チームでは仕事の傍ら、ナランチャの教育係をしている。中盤で組織を裏切ったチームメンバーについていけず離脱することとなり、以後は登場しない。小説版では組織側の人間として再登場したが、ブチャラティ達との友情を捨てたわけではなく、密かに彼らの手助けをしていた。なお、彼が戦線を離脱した筆者側の理由として、能力が強力かつ凶悪で使いどころが難しすぎたと述べられている。また、本来は離脱ではなくブチャラティチームと敵対する予定だったのだが、状況が状況だけにこれ以上どん底に落とすのはあんまりだということでこういった形になったとも述べられている。
  • スタンド名:パープル・ヘイズ
人型のスタンド。拳に搭載されたカプセルから殺人ウィルスをばら撒く。このウィルスに感染すると、人間を含めて抗体を持たないあらゆる生物はおよそ30秒ほどで全身が腐り死んでしまう。本体であるフーゴでさえもウィルスに感染すれば死亡し、解除することも出来ない。拡散したウィルスは光に弱く、ライトの光程度の強さで数十秒ほどの照射で殺菌される。スタンドは自意識を持つが、アバッキオ曰く「本体の凶暴さを具現化したような能力」と評するように知性は低く凶暴性が高い。またフーゴの人格の影響か、体についた自分の涎をふき取るなど微妙な綺麗好き。本体であるフーゴ自身にも制御しきれないため、滅多に使われないらしい。作中で登場したのはイルーゾォのマン・イン・ザ・ミラー戦の一度きりである。スタンド名の由来はThe Jimi Hendrix Experienceの楽曲「Purple Haze」。パンナコッタは、イタリア語で「焼いた牛乳」という意味の菓子パンナコッタ、フーゴ(フラーゴレ)はイタリア語で苺のこと。トリッシュ・ウナ声 - 夏樹リオ1986年4月19日生まれ。15歳。ボスの娘。ボスが組織に君臨する以前に出来た子供で、最近までボス自身も存在を知らなかった。ボスを知るための鍵と思われ、組織内の抗争に巻き込まれたがブチャラティに保護される。初めは潔癖性で高飛車だったが、ブチャラティ一行との関わりが彼女を成長させ、もともと強かった芯がより強くなり、性格も丸くなった。初登場時スタンド能力は無かったが、ブチャラティ達と行動することによって能力が覚醒する。
  • スタンド名:スパイス・ガール
どんな物質も柔らかくできる、意思を持った女性型スタンド。柔らかくできる範囲は弾性のあるゴム状から不定形に近いレベルまで自在。トリッシュとは対等の友人のような関係である。普段は敬語で喋るが、戦闘になるとガラが悪くなり、トリッシュ譲りの激しい気性が露呈してくる。名前の由来はスーパーモデルのトリッシュ・ゴフ。スタンド名の由来はイギリスの女性アイドルグループ「Spice Girls」(ラッシュ時の台詞「WANNABEEEE--!」も楽曲「Wannabe」に由来)。

暗殺チーム[]

ギャング組織「パッショーネ」の暗殺専門部隊。総員は9名。仕事の性質上、ボスから「信頼」が得られず、仕事上の命の危険性に反して冷遇されていたため、ボスを暗殺し組織の麻薬ルート乗っ取りを目論む。ボスの正体を暴くために、娘であるトリッシュを拉致しようとした。

ホルマジオ声 - 岸祐二暗殺チームの一人。かなりの知略家で、自身のスタンド能力を「知恵の使い様」で最大限に生かし、ナランチャの行動やエアロスミスの能力を推察して見破るなど、ジョルノと同等の推察力かと思われる。ナランチャを拷問して隠れ家の場所を吐かせようとするが、キレたナランチャの後先考えない激しい攻撃によって返り討ちにあい敗北、死亡する。その際、今後の彼らの運命を憐れむかのような台詞を残した。
  • スタンド名:リトル・フィート
人差し指の刃で切りつけた相手の身体をどんどん縮小させていくスタンド。縮小させるのには時間がかかるが、能力が解除されたときには一瞬で元の大きさに戻る。また、自分自身を自由に縮小させることも可能。名前の由来フォルマジオ(formaggio)とはイタリア語でチーズのこと。スタンド名の由来はアメリカのバンド「Little Feat」。イルーゾォ声 - 根岸朗暗殺チームの一人。普段は強気だがいったん追い詰められるとかなり弱気になる性格で、パープル・ヘイズの能力を知ってからは終始恐れをなしていた。ポンペイの遺跡でジョルノらを襲い、フーゴやアバッキオを窮地に追い込むが、ジョルノの機転とパープルヘイズの殺人ウィルスにより敗北、死亡した。
  • スタンド名:マン・イン・ザ・ミラー
人型のスタンド。「鏡の中の世界」を作り出し、鏡を出入り口として、入ることを「許可」した物だけを引きずり込む。イルーゾォとはイタリア語で幻影(イリュージョン)のこと。スタンド名の由来はMichael Jacksonの楽曲「Man in the Mirror」。プロシュート声 - うすいたかやす暗殺チームの一人。目的のためなら無関係の人間をもスタンド攻撃に巻き込む非情さを持つ。一方で、弟分のペッシに対しては「マンモーニ(ママっ子)」と叱り付け、成長を促す面倒見の良い性格。フィレンツェ行き特急内でブチャラティチームを列車の乗客ごと始末しようとし、自身を老化させ乗客の中に紛れ、ミスタを戦闘不能に追い込む。その後、亀を見つけ直触りを叩き込もうとするが、氷のおかげで生き残ったナンバー5の機転により、氷を持ったナンバー6がブチャラティに襲撃を知らせ、これと交戦。ブチャラティの捨て身の攻撃で一緒に車外に放り出される。一時はペッシのビーチ・ボーイにより釣り上げられるが、ビーチ・ボーイの特性を利用したブチャラティの攻撃により転落。その際に瀕死の重傷を負いながらも辛うじて列車に取り付き、己の命をも厭わずにスタンド攻撃を再開、ペッシにその「覚悟」を見せつけ彼を成長させた。その後、ペッシとブチャラティの戦いを見届け、死亡。単行本中、スタンド紹介の本体名に「プロシュート兄貴」と書かれている。
  • スタンド名:ザ・グレイトフル・デッド
上半身は人型だが、下半身から周囲の生物を無差別に老化させるガスを放つスタンド。ただし、体温が低い相手に対しては効果が薄くなる。スタンド自体で触ったほうが老化は速く、本体は老化と老化解除が自在に出来る。プロシュートとはイタリアのハムの一種(生ハムプロシュット)。また、語源のプロシュガーレには「乾燥させる」という意味がある。スタンド名の由来はアメリカのバンド「The Grateful Dead」。ペッシ声 - 西村朋紘暗殺チームの一人。おそらくチームでは一番の下っ端で、プロシュートからは「マンモーニ(ママっ子)」と叱咤されている。初めは臆病で自信の無いチンピラだったが、瀕死の状態でもなお攻撃を止めないプロシュートの壮絶な「覚悟」を見て己の未熟さから脱し、冷酷な暗殺者に成長。その成長振りはブチャラティを驚かせた。ブチャラティと死闘を繰り広げるも敗北。挙句にカメの中のジョルノ達を人質に取るが、卑劣な行動に激怒したブチャラティのスティッキィ・フィンガーズにラッシュを食らってバラバラになり死亡した。
  • スタンド名:ビーチ・ボーイ
釣竿状のスタンド。釣り糸や釣り針は標的以外の全てを透過し、壁や床などの物体に垂らして敵を探し、相手の体内に侵入し内側から切り裂く。その釣り糸への攻撃は伝線し、潜り込んでいる相手の神経を経由して相手に伝える。ペッシはイタリア語で魚(料理)のこと。スタンド名の由来はアメリカのロックバンド「The Beach Boys」。メローネ声 - 木内秀信暗殺チームの一人。口癖は「ディ・モールト(非常に)!」。かなり性格は屈折しており、その歪んだ性癖はスタンドにも受け継がれている。ブチャラティの血を組み込んだ自らのスタンドに一行を追跡させ、ブチャラティとトリッシュを捕らえて一度はジョルノを瀕死にまで追い込んだが、結局敗れ、直後メローネ自身もジョルノが放った「スタンドの残骸から生まれた毒蛇」に噛まれて死亡した。
  • スタンド名:ベイビィ・フェイス
パソコンから手足が生えた様な本体と、標的の血液と女性を媒体に成長する「息子」の二体で構成されるスタンド。戦闘を行う「息子」は自意識を持つ遠隔自動操作型で、人間が媒体なので実体化している。本体の方も、一般人にも見えているので本物のパソコンと一体化しているか実体化していると思われる。標的の血液が必須で、その標的と相性の悪い女性から生まれるのが好ましいようである。「息子」がどのような性格になるのかは母親と、誕生後の教育次第であり、それらが上手くいけば「パワーを兼ね備え、ある程度の操作も可能な遠隔操作型スタンド」というスタンドの原則を無視した、理想的なスタンドとして運用することが可能となる。「息子」の方は物質を分解させ、別の物体に作り変える能力を持つ。本体とはチャットのように意見の交換を行うため、他の遠隔自動操作型と異なり情報収集やある程度の細かい命令が可能であるが、本体への報告はスタンドの主観に基づくため本体からすると戦況がわかりづらく、正確な命令がなかなかできない、スタンド自体にも自我があるために指示に誤差が生じる、という弱点がある。今回の個体は非行少年的な性格で、メローネの指示に次第に従わなくなったが、恐ろしいほどの成長スピードで一気に間合いを伸ばした。一時はキレてさらなる成長を遂げ反撃するかと思いきや、結局はジョルノの知略の前に返り討ちに遭う。メローネはイタリア語でメロンのこと。スタンド名の由来はアメリカのR&Bプロデューサー・シンガーソングライター「Babyface」。ギアッチョ声 - 西村朋紘暗殺チームの一人。短気な性格で、言葉の言い回しや使われ方の矛盾に異常にこだわる変人。眼鏡を掛けている。ヴェネツィアに向かうジョルノとミスタが乗った車を襲撃、2人を追いつめるも、ミスタの捨て身の覚悟とジョルノのラッシュ(蹴り)で、首を鉄柱で貫かれ絶命した。
  • スタンド名:ホワイト・アルバム
極低温を操り、水分を凝固させたスピードスケート用スーツのような装甲を纏うスタンド。凍らせるスピードも速いが、凍った物体が融けるスピードも速い。空気を凍らせて氷の壁を作り、敵に攻撃を反射する防御技「ジェントリー・ウィープス」を使うことも出来る。スーツは弾丸も軽くは弾くが、通気口の役目を果たす首の後ろの穴が唯一の死角となっている。ギアッチョはイタリア語で氷のこと。スタンド名の由来はThe Beatlesの「The Beatles (通称:The White Album)」。空気を凍らせ壁を作る技「ホワイトアルバム ジェントリー・ウィープス」も同アルバム収録の「While My Guitar Gently Weeps」に由来する。リゾット・ネエロ声 - 根岸朗暗殺チームのリーダー。サルディニア島でブチャラティチームを追跡中、ドッピオと遭遇。死闘の末、片足を斬り飛ばされながらも彼を追い詰めるが、ドッピオの主人格であるディアボロの策略でエアロスミスに攻撃されて致命傷を負う。今際の際に一矢報いようとしたものの、キング・クリムゾンの能力には敵わず、誇りを抱いたまま死亡する。ディアボロも彼の死に様には敬意を表した。
  • スタンド名:メタリカ
鉄分を磁力により操作するスタンド。リゾット自身の体内に無数潜んでいる珍しいタイプ。磁力により血液中の鉄分を刃物等に作り変えることで相手の体内から攻撃することができる。標的は攻撃を受けるうちに体を内から裂かれたための多量の出血と体内の鉄分を減らされることで赤血球が働かなくなり、酸素欠乏症にかかり、行動不能に陥る(最悪死亡の危険性もある)。また、砂鉄を身に纏うことで周囲の風景に溶け込むこともでき、攻撃力と隠密性を兼ね備えた、暗殺にうってつけの能力といえる。名前の由来「リゾット・ネロ」はイタリア語で「黒いリゾット」=イカ墨のリゾットのこと。スタンド名の由来はアメリカのヘヴィメタルバンド「Metallica」で、スタンドが発する鳴き声「ロォォドォォ」はアルバム「LOAD」から。PS2ソフト「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風」(カプコン)では、制作上の都合と、主人公側が直接関与しない戦闘であることからか出番がほとんどカットされているが、実はソフト内に未使用のボイスデータが存在している。ソルベ暗殺チームの一人。ジェラートと気味が悪いくらい仲がよく、2人でボスの正体を探ろうとしてボスの逆鱗に触れ、逆襲され体を輪切りにされた上、ホルマリン漬けにされて額縁に収められるという「処刑」をされる。ソルベはイタリア語でシャーベットのこと。スタンドは劇中に登場しない。ジェラート暗殺チームの一人。ソルベとホモ疑惑が浮上するほど仲がよく、2人でボスの正体を探ろうとしたために一緒にボスに捕まる。目の前でソルベが惨殺される光景を目の当たりにし、ショックと絶望から猿轡を飲み込んで窒息死。ジェラートはイタリア語でアイスクリームのこと。スタンドは劇中に登場しない。

ディアボロ直属親衛隊[]

スクアーロ声 - 木内秀信パッショーネのボス、ディアボロの親衛隊の一人。ティッツァーノと共にヴェネツィア市内でブチャラティ一行を襲撃する。
  • スタンド名:クラッシュ
サメの様な魚型スタンド。水から水へ瞬間移動して相手を攻撃する。転移した水の大きさによりスタンド自体の大きさも変化する。「トーキング・ヘッド」に取り憑かれたナランチャを利用して、他のメンバーを順次始末しようと計画するが、ジョルノの体を張ってのメッセージを理解したナランチャに正体を見破られ、ボラボララッシュを受けて死亡。スタンド名の由来はイギリスのパンクバンド「The Clash」。スクアーロはイタリア語でサメのこと。ティッツァーノ声 - 石野竜三親衛隊の一人。スクアーロと共にヴェネツィア市内でブチャラティ一行を襲撃する。ナランチャにスタンドを取り付かせてブチャラティチームを攪乱するが、自分の舌を切り落としたナランチャに正体を見破られ、スクアーロをエアロスミスの弾丸からかばって死亡する。
  • スタンド名:トーキング・ヘッド
対象の舌に取り付き、その者が発しようする、あらゆる言葉の正反対のことを表現させるスタンド。能力は口述だけでなく記述にも及ぶが、この場合は正反対ではなく、意味不明なものに変換されていた。スタンド名の由来はアメリカのポスト・パンクバンド「Talking Heads」。名前の由来はイタリアのルネサンス期の画家「Tiziano Vecellio」。カルネ親衛隊の一人。カルネ自身はミスタによりあっけなく射殺されるも、その怨念のパワーでスタンド「ノトーリアス・B・I・G」を発現させる。
  • スタンド名:ノトーリアス・B・I・G
動くものの中から最も速く動くものを、それを上回る速さで優先的に追尾し攻撃、人間やスタンド、飛行機の燃料などのエネルギーを吸収し成長する。すでに本体が存在しないため射程距離が無限大であり、ダメージを与えることはできるが次々に再生するため決して破壊することができない。サルディニア島行き飛行機内でブチャラティらを襲うが、スタンド能力に目覚めたトリッシュの機転で機体ごと海上に投棄される。その後は永遠に波飛沫や通りかかった船を攻撃するだけの存在になってしまった。このスタンドは、本体であるカルネ自身が死亡したことで発動したと説明されているが、親衛隊に所属していることや、ミスタに射殺される直前、人型のスタンドを出していることから、カルネとノトーリアス・B・I・Gは生前から別の能力で活躍していたのではないかともいわれている。スタンド名の由来はアメリカのラッパー「The Notorious B.I.G.」。カルネはイタリア語で肉のこと。由来となったノトーリアス・B.I.G.本人も97年、カルネと同じく射殺されている。「ノトーリアス・B・I・G」の「B・I・G」は当初「ビー・アイ・ジー」や「ビッグ」と混同に表記されていたが、文庫版では「ビッグ」に統一されている。チョコラータ(ト)声 - 石野竜三ボスの切り札の一人。元医者。医療ミスで病院を解雇になった所を組織に拾われたが、実態は人の死や痛みを観察するのを楽しみとする猟奇的な殺人鬼であり、極悪非道そのものの男。ボスにすら「最低のゲス」といわれた。医療ミスに見せかけた人体実験も解雇以前から故意に行なっていた。ブチャラティ達を追跡中にローマで能力を発動。何百人以上ものローマ市民を虐殺し、全ローマ市民もろともブチャラティ一行を抹殺しようとする。また、実は前々からボスの座を狙っていて、ディアボロがローマに来ていると推測し、闘いが終わったらどさくさに紛れてディアボロを倒し新たなボスになろうと決意していた。しかし、ピストルズNo.5の活躍とジョルノの機転により敗北、怒りのジョルノによって7ページ半に渡る「無駄無駄」ラッシュを打ち込まれ死亡した。
  • スタンド名:グリーン・ディ
現在地から少しでも低い所に降りると急激に繁殖して肉を腐らすカビを散布する、近距離パワー型の人間型スタンド。頭部や頚部に無数のパイプのようなものがあり、そこからカビを撒き散らしている描写がある。また医師としての技量とカビとを駆使し、自らの体をバラバラにし、傷口をカビで覆い止血・保護することで物陰に隠れ、攻撃することもできる。ただでさえ、カビは散布範囲を無差別に攻撃するうえに、犠牲者の死体を媒体として無制限に攻撃範囲を広げてしまうことから、その暴走しがちな能力と本人の性格とが危険視され、セッコ共々ボスによって封じられていた。スタンド名の由来はアメリカのパンクバンド「Green Day」。チョコラータはイタリア語でチョコレートのこと。なお、登場話の後期では名前が「チョコラート」と表記されていた(単行本や文庫版以降は「チョコラータ」に統一)。セッコ声 - うすいたかやすボスの切り札の一人。チョコラータの元患者で、彼の言うことしか聞かない。チョコラータ同様ボスにゲス呼ばわりされている。チョコラータの投げた角砂糖を口でキャッチしたり、留守録の声にすら泣いて喜ぶなど、彼のペットのように振舞っていたが、チョコラータがジョルノ達に倒されたことを知ると手のひらを返したかのように本性を現してチョコラータを罵倒し、かつチョコラータ最期のメッセージから目標の男がコロッセオにいることを知ったことから、彼を確保した上でその持つ秘密でボスを倒してトップになりかわろうと暴走する。しかし最期はブチャラティにより聴力を奪われた上で、ジッパーで自らの手とノドとを繋がれ、自分のノドを液状化させる形で自滅した。
  • スタンド名:オアシス
身に纏うスーツの様な形のスタンド。周囲のあらゆるものを泥化させる。これを利用して地中にダイブし、自身の進行上の全ての物を液状化した地面に飲み込む。また敵や物質を液状化した地中に引きずり込んだり、液状化させて破壊することもできる、また、ある程度距離が離れれば、液状化した物も再び固体化するため、液状化した石を口に含み吹き付けることで即興の遠距離攻撃も可能である。恐ろしく鋭い聴力がソナーとなって、地中でも方向を誤ることがない。ブチャラティのスティッキィ・フィンガーズを圧倒するなどパワー・格闘能力も高いが、その真価はチョコラータの能力との組み合わせによって発揮される。セッコはイタリア語で「辛い(香辛料などの辛さ、酒のアルコール度数が強い)、乾燥した」(英語で言うdry)という意味。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド「Oasis」。

幹部[]

ポルポ声 - 岸祐二組織「パッショーネ」のネアポリス地区幹部。とてつもない肥満体の巨漢。身動きできない自分の身を護るため、ワザとネアポリス刑務所に入っており、そこから外部に指示を出している。また入団希望者に試験を課す試験官でもある。警察関係にも影響力があり、彼の独房は高級食材や著名作家の絵画、銃器の所有までも許されるなど逆にスゥイート・ルームと化している。ジョルノに課題を与えたが、その途中、無関係の老人の命をポルポが奪ったことで彼の怒りを買い、彼の能力でバナナに変えられた拳銃を食べようとして自ら頭を撃ち抜いて死亡した。現場が密室だったことに加え、拳銃もポルポの所有物だったため表向きには死因は自殺とされた。
  • スタンド名:ブラック・サバス
影の中を自在に移動し、捕えた人間の魂またはスタンドを引きずり出して、内蔵されたスタンドの才能を引き出す「矢」で突き刺すスタンド。「才能が無い人間の魂が矢に貫かれると死亡し、スタンドも矢が刺さると身体が崩れる。ライターの「再点火」を見たものを攻撃するように設定されている。完全な自動操縦タイプのスタンドで、たとえ破壊されようとポルポには一切ダメージも情報も伝わらない。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド「Black Sabbath」。ポルポはイタリア語で「タコ」のこと。ペリーコロ声 - 伊藤健太郎組織「パッショーネ」の老幹部。ブチャラティの上納金(ポルポの遺産)を受け取りにカプリ島に現れ、彼の幹部への昇進を告げると共に、ボスからの指令「娘の警護」の任務を与えた。スタンド能力はない。組織に忠実で、最後はミスター・プレジデントの中で秘密保持のために自殺した。ペリーコロはイタリア語で「危険」を意味する。ボス(ディアボロ)声 - 宮本充ギャング組織「パッショーネ」のボス。幾つもの偽名を持つが、本名はディアボロ。二重人格者で、ドッピオという名前の気弱な少年の人格が内在している。サルディニア島の神父の養子。若い頃のエジプト旅行で、スタンド才能を開花させる弓と矢を発見、組織拡大に利用した。長年、彼の正体や経歴、素性は全ての人間にとって謎であり、彼の正体を探ろうとする者には容赦なく、冷酷で計算されつくした残忍さを演出して警告、始末する。自分の来歴が表に出ることを恐れ、実の娘を自らの手で殺害しようとするが、彼に二度裏切られたと感じたブチャラティと、彼を慕いついてきたメンバーによって表の世界に引きずり出され、最後はコロッセオで矢を手にしたジョルノのゴールド・エクスペリエンス・レクイエムによって、永遠に死に続ける地獄を味わうこととなった。
  • スタンド名:キング・クリムゾン
人型のスタンド。この世の時間を十数秒「消し去る」能力と、頭部に付いたもう一つの顔で十数秒先の未来を予知する能力「エピタフ(墓碑名)」を持つ。時が消し飛ぶと、「過程」は消し飛び「結果」だけが残る。具体的には、食べようとしていたチョコを知らないうちに口に含んでいる、などである。これは消し飛んだ時間の中で行われた行動の結果であり、過程を認識しないということである。本体は自由に行動できるが、何かに触れることはできず、また他の何かに触れられることも無く「傍観者」となる。消し去る時間の範囲はMAX以下でなら指定できる。「エピタフ」による未来予知と併せることで自分に都合の悪い時間を消し去ることも可能であり、「無敵」と自他共に称されていた。この能力には欠陥があり、第一に能力使用中に物に触れられないため攻撃が出来ない(攻撃するにはキングクリムゾンを使って移動後、能力を解除して攻撃する)、第二に他人が認識出来ないだけで時間自体は消費されているため、ポルナレフがやったように一定のスピードで血を地面に落として時間を計られているとそのスピードや落ちた量の変化によりスタンド能力を使用したことがわかってしまい、次の瞬間に来る攻撃のタイミングを読まれてしまう。 ただし、本体から出て本体から離れた「血」は本体ではないので、普通に相手に付着させて目潰しにすることができる。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド「King Crimson」。ディアボロはイタリア語で「悪魔」のこと。また、イタリア料理の鶏肉の調理法に「ディアボラ風(あるいはディアボロ風)」というものが存在する。当初は「ディアヴォロ」と呼ばれていた。ヴィネガー・ドッピオ声 - 宮本充「ボス」の第二人格でギャング団「パッショーネ」の参謀。普段は気弱で優柔不断な少年。ボスの意思で人格を入れ替え、そのときには体格まで変化する。ドッピオ自身は自分のことをボスの忠実な部下と信じている。第一人格のディアボロとは「電話」によって交信し、その前兆に電話のベル音を模した「とぅるるるる」と口走る。「電話」は動物だろうと玩具だろうと食べ物だろうと、耳に当てられさえすれば何でもいい。能力は「ボス」同様キングクリムゾンだが、本人は「ボス」から借りたものだと思っており、またその力は「エピタフ」とキング・クリムゾンの「腕」といった断片しか使えない。組織の裏切り者となったブチャラティチームを追跡するが、コロッセオの戦いでブチャラティの死体に魂が入れ替わり、そのまま死亡した。「キング・クリムゾン」の能力「エピタフ」の名前の由来はKing Crimsonの楽曲「Epitaph」。ヴィネガーは英語で「酢」のことで、ドッピオはイタリア語で「二重」を意味する。(イタリア語だと「酢」は「アチェート(aceto)」)

その他の構成員[]

ルカパッショーネの組員。以前の喧嘩の後遺症で、常に目に涙が滲むようになったため、「涙目のルカ」の異名を持つ。空港でジョルノに因縁をつけるが、ジョルノが生み出した蛙をスコップで潰そうとして衝撃が脳天に反射され、再起不能になった。後に始末され、彼の眼球や指はブチャラティがジョルノを尋問するときに使われた。なお、ブチャラティがミスタ達にルカのことを話したときには、ルカの死体は「変死体」で見つかったと言っていたことから、「ダメージ反射後に意識不明になりその後始末された」というのは尋問のための脅しの可能性がある。名の由来はアメリカのミュージシャンSuzanne Vegaの楽曲「Luka」。マリオ・ズッケェロ声 - 石野竜三パッショーネの組員。ローマのチンピラで、はれぼったい唇と巻貝のような髪型が特徴。ポルポの遺産を狙って、相棒サーレーと共にブチャラティチームを追跡した。ボートの上でブチャラティチームを襲い、ブチャラティ以外を捕らえることに成功したが、スティッキィ・フィンガーズに首を落とされ、逆に捕らえられる。仲間のことを話すよう拷問されるが、口を割らなかった。ブチャラティ達がポルポの遺産を手に入れた後解放される。
  • スタンド名:ソフト・マシーン
手にしたレイピアで刺した物体を、空気を抜かれた風船のように萎ませるスタンド。萎んでも生物は生存可能。ズッケェロはイタリア語で砂糖のこと(また、イタリアのシンガー・ソングライター、アデールモ・フォルナチャーリの芸名でもある)。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド「Soft Machine」。サーレー声 - 木内秀信パッショーネの組員。ズッケェロの相棒。ミスタの弾丸を自らのスタンド能力で防ぐものの、頭部表面に残った弾丸を別の弾丸で押し込まれて敗北。ギリギリで死には至らず、気絶させられた。ブチャラティ達がポルポの遺産を手に入れた後、ズッケェロと共に解放される。第五部で死亡しなかった敵キャラクターはこの2人のみである。
  • スタンド名:クラフト・ワーク
物体を空間に固定するスタンド。岩の破片を空中に固定して足場にしたり、敵の飛び道具を無効化できる。固定中でも衝撃は物体に蓄積され、固定が解除されると溜まった衝撃は一度に開放される。サーレーはイタリア語で塩のこと。スタンド名の由来はドイツのテクノユニット「Kraftwerk」。

その他の登場人物[]

広瀬康一(ひろせ こういち)Part4『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物。Part4と同様、語り部としてparte5冒頭に登場。空条承太郎の依頼を受け、ディオの息子であるジョルノ・ジョバァーナの動向と特性を調査するためにイタリアへやってくる。イタリア語を流暢に喋っているが、これは岸辺露伴の「ヘブンズ・ドアー」の能力で話せるようにしてもらったため。物語冒頭でジョルノにパスポートの入った荷物を奪われてしまい、奪回のためにジョルノの部屋を訪れた際、ジョルノの「入団試験」に関わってしまう。このためブラックサバスに対してジョルノと共闘したが、その後はジョルノと別れ、以後登場することはなかった。
  • スタンド名:エコーズ ACT1、エコーズ ACT2、エコーズ ACT3
当初はゲームソフト黄金の旋風にも登場する予定だったが、何らかの都合によりカットされた。同ゲームのサウンドトラックにその片鱗が残されている(声 - 夏樹リオ)。亀(ココ・ジャンボ)ボスが娘の保護のために用意したスタンド能力を持つ亀。背中のくぼみに「鍵」を取り付けると、鍵内に「部屋」が発生させる。
  • スタンド名:ミスター・プレジデント(T-レックス)
冷蔵庫やテレビ(キャプテン翼が見られる模様)まである「部屋」のスタンド。トイレは無い。外部から誰かが鍵を外すと、内部の空間にいる生物は強制的に出される。スタンド名と名前の由来はそれぞれ、ドイツのテクノユニット「Mr.President」とその楽曲「Coco Jamboo」。ジャン=ピエール・ポルナレフ声 - 根岸朗詳しくはジャン=ピエール・ポルナレフを参照。
  • スタンド名:シルバー・チャリオッツ、シルバー・チャリオッツ・レクイエム
ドナテラ・ウナトリッシュの母親。サルディニア島でソリッド・ナーゾと名乗っていた若い頃のボスと知り合い、娘を出産した。トリッシュがブチャラティらと会う2ヶ月前に病気で死亡している。スコリッピ声 - 木内秀信彫刻家。 モンテサント広場の花屋の娘のボーイフレンドで、その娘が不可解な自殺を遂げたため、花屋の父から調査依頼を受けたブチャラティ達に出会う。そして、彼らの過酷な運命を目撃することとなる。
  • スタンド名:ローリング・ストーン(ズ)
近く死ぬ運命にある者の姿(彫刻)となり、その人物を安楽死させるために自動追跡する石型のスタンド。スタンド自体が自我を持っており、スコリッピ自身も制御する事は出来ない。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド「The Rolling Stones」。ギャングの男(ジョルノの恩人)パッショーネとは違うギャング団の幹部らしく、小学校の帰り道に別のギャング団との抗争で負傷していたのを子供時代のジョルノに助けてもらったのがきっかけで、ジョルノの近辺を調べて義父の虐待や近所の子供達のいじめを解決し、「ひとりの友人」として対等の立場で接することを通して、「人を信じるまっすぐな心」をジョルノに教えた「人生の恩人」。ジョルノはこの男のような「ギャングスター」になろうと憧れ、ギャング団に入団することを夢見るようになる。この男は、ジョルノを「ギャングの世界に巻き込まない」という厳しい姿勢を取っていたらしい。

小説版オリジナルの登場人物[]

コニーリオヴェネツィアのホテルで働く17歳の少女で、通称はコニー。スタンド能力を周囲に気味悪がれることを恐れ、人前ではそのことを隠していた。しかし、パープル・ヘイズのウイルスによってホテルの仕事仲間を殺され、以降もウイルスが引き起こす惨状を目にしたことで、自らの能力を発揮して人々を助けるようになる。ところが度重なるパープル・ヘイズの襲撃と治療によりスタンドが暴走してしまう。事件後はアメリカに旅立ち、各地を転々としながら自身の能力を利用して人々を癒し、一生をかけて自分が救えなかった人達への償いを行うことを決意する。その姿はいつしか都市伝説として語られるようになった。また、小説の最後には彼女にもジョースター家の血が流れているかのような描写がなされている。
  • スタンド名:ザ・キュアー
相手の「痛み」や「悩み」を吸収して癒すウサギのような姿のスタンド。許容量を超えるウィルスを吸い込んだことで街を破壊しながら今まで吸い込んだウイルスを撒き散らし、パープル・ヘイズのそれを超える被害をもたらす。対峙したゴールド・エクスペリエンスとスティッキー・フィンガーズの攻撃によるダメージさえも吸収し暴走を続けたが、最後はコニーリオの叫びに応える形で暴走を止め、ウイルスの被害を消し去った。コニーリオはイタリア語でウサギを意味する。スタンド名の由来はイギリスのロックバンド、The Cure 。リガトニ組織に属するヒットマン。その任務はスタンド使いを専門とした暗殺であるため、その存在は組織の中でも機密扱いとなっている。そのスタンドの特性ゆえにスタンド・キラーとして恐れられるが、スタンド使いでない相手には使用できないため、かつてはミスタとコンビを組んでいた。現在は第一線を退いているが、刺激のある人生を送るために今でも依頼があれば動き、今回もミスタと対決できることから依頼を引き受ける。ヴェネツィアの大鐘楼に陣取ってナランチャのエアロスミスを封じ、アバッキオを負傷させた上でミスタと対決、セックス・ピストルズの攻撃をものともせずミスタにパブリック・イメージ・リミテッドを放つが、パブリック・イメージ・リミテッドがゴールド・エクスペリエンスによってコウモリに変化したミスタの銃弾を打ち抜いたことでダメージが自分に返り自滅する。しかし、それでもなおスタンドを命中させ、ミスタを戦闘不能に追い込んだ。
  • スタンド名:パブリック・イメージ・リミテッド
サメのような頭をした銃弾型のスタンド。愛用のライフルから全スタンドエネルギーを込めて発射されたスタンドは、通常の銃弾の4倍のスピードで標的との間にある障害物の全てを貫通して極めて正確に標的に命中し、標的に到達したスタンドは自身が使い切ったエネルギーを相手から回収して戻って来る。またその能力を応用し、手加減して撃つことで相手のスタンドを封じた上で生かすことも出来る(その場合、リガトニが死亡すれば奪われたエネルギーは相手に戻る)。リガトニはマカロニ状の肉厚なパスタ。スタンド名の由来はsex pistolsのリード・ヴォーカルを務めたジョン・ジョセフ・ライドンが解散後に結成したバンドPublic Image Ltd 。なお、ミスタに止めを刺そうとするときの台詞は、ライドンが引退表明時に言ったロック界の名言「ロックは死んだ」をもじったものである。ソリョラ・ロペス(セッピア老人)ヴェネツィアのギャング達を取り仕切るトップ中のトップ。しかし表向きは組織の幹部クラスの男「セッピア」を名乗り、ヴェネツィアの武器を一手に扱いつつ部下達の不正を監視している。ボスの命により自身の能力を利用したトラップや組織のヒットマン、リガトニによってブチャラティ達の命を狙うがことごとく失敗。奥の手として用意していた、パープル・ヘイズによってザ・キュアーを暴走させてジョルノ達と対峙させる策もフーゴから(意図的に)ジョルノにはパープル・ヘイズのウイルスが効かないことを知らされていなかったために失敗に終わる。そこで一旦退却して体勢を立て直そうとするが、ミスタ、ブチャラティ、ジョルノの連携プレーによって捕えられ、そこにスティッキー・フィンガーズからアリアリラッシュを叩き込まれ死亡する。
  • スタンド名:ジョイ・ディヴィジョン
左右それぞれの手で触れた物を入れ替えるスタンド。ソリョラはイタリア語で舌平目、偽名のセッピアはイタリア語でイカを意味する。スタンド名の由来はイギリスのバンド、Joy Division。

用語[]

パッショーネジョルノが入団しているギャング団で、イタリア語で「情熱」という意。構成員756人でボスのディアボロ兼参謀のドッピオ(一人二役)を筆頭に複数の幹部とチームで構成されている。またボスの直属として親衛隊チームも存在している(チョコラータとセッコは親衛隊の中でも独立した存在とされている)。なお、ボスの座は前のボスから任命されるか、もしくはボスを倒すことにより新たにボスの座に就くようである。主にイタリア各地で活動しており、ホテル・港の運送会社・建築会社・葬儀屋・レストラン・賭博場での収益で稼いでいて、賭博や麻薬での収益が大半を占めている。麻薬は本来禁じ手とされていたが、ディアボロがボスになってから開拓し、その結果、開拓した年からヨーロッパ全土の麻薬犯罪件数は約20倍に拡大した。入団方法は幹部であるポルポに会い、ポルポから出題された「試験」に合格することである。しかしそれは同時に「矢の試練」によるスタンド能力者を増やす策略であり、スタンド能力者になればそれでよし、真面目に試験の内容を守ればそれなりに利用価値があり、もし失格してすんなり入団をあきらめたり、「矢の試練」で命を落としても関係なしと非情なものである。さらに幹部になる方法としては(この場合は幹部が死亡して、幹部の席に空きが出来た場合)、組織に多額の上納金を納めた者が「組織に最も貢献した者」として次の幹部になることが出来る。作中、幹部のポルポが死んだとき、隠し財産の管理をしていたブチャラティが当時ボスに最も信頼されていたペリーコロに隠し財産の全額を上納したため、ブチャラティがネアポリス地区の新たな幹部になった。ジョルノ入団時は「暗殺チーム」が仕事に不相応な報酬額に不満を持っていて、仲間のソルベとジェラート2人がディアボロの近辺を調べようとしたばかりに最も残虐な手段で殺害されたこともあり反旗を翻していた他、親衛隊のチョコラータとセッコも虎視眈々とボスの座を狙っていた。物語終盤でディアボロが倒された後は、ジョルノが新ボスに、ミスタが参謀に就任しているかのような描写がある。レクイエム(鎮魂歌)「レクイエム」とは、スタンドが再び矢の洗礼を受けて進化したスタンドのこと。古代人が弓と矢を作った目的とも思われ、時間と空間を支配するまさに「神の如き存在」。なお、スタンドならば何でも良いというわけではなく、スタンド能力の覚醒と同様に何らかの素質・資格が必要であると思われる(ディアボロがキング・クリムゾンを貫いた際は、キング・クリムゾンが進化することはなく、貫いた部分がボロボロになってしまった事が理由として挙げられる)。

備考[]

  • 登場人物の名称はイタリア語の料理や食材、スタンドの名称は洋楽のバンド名や曲名、アルバム名などをアレンジしたものが多い。
  • ブチャラティがポルポの遺産を回収しに行くとき、雑誌掲載時には目的地をタオルミーナと言っていたが、実際に行ったのはカプリ島だった(単行本では目的地を告げるときの台詞もカプリ島に修正)。目的地の変更理由は不明。
  • Part3『スターダストクルセイダース』、Part4『ダイヤモンドは砕けない』と同様に、外伝としてコミックでは描かれていないオリジナルストーリーの小説版が発刊されている。
  • このParte5からPart6『ストーンオーシャン』の前半に掛けては、劇中の描写と単行本のおまけページなどで設定に一部異なる部分がある。
  • 週刊少年ジャンプ誌上で連載当時、キャラクター人気投票を募ったことがあるが、結果は発表されなかった。
  • 単行本49巻で、フーゴが勉強の出来ないナランチャに対する罵倒のセリフの「ド低能」の部分が差別用語に接触するとされ、文庫版31巻において別のセリフ「クサレ脳ミソ」に変更されている。作者は文庫版30巻のあとがきでこの件について触れ、「もめ事を起こしても疲れるだけだから、とりあえず従っておく」とコメントしている。
  • Part4までの敵は、倒されて再起不能にこそなるものの死亡することはほとんどなかったが、Parte5はギャングの内部抗争という面が強いからか、敵味方問わず多数の死亡者が出ている。

ゲーム[]

カプコンから2002年7月25日に発売されたプレイステーション2用ゲームソフト。

詳しくはジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風を参照。

脚注[]

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 連載当時の『週刊少年ジャンプ』の企画「Q&A」より

外部リンク[]

  • ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風(カプコン) - 公式サイト

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