登場人物
前書き
実施日時: 2018年1月2日
OASDAスペースフロンティアと関係の深い2人のアニマルガールの出会いを描いた短編ロールです。
本文
[OASDAスペースフロンティア、ステラフロンティア 昼]
ウロボロス
んー
[宇宙にも届きそうなほど巨大なジェットコースターの前にあるベンチに、一つのアニマルガールがぼけえーっと座り込んでいた]
[相変わらず自分の尻尾をしゃぶり込んで居るようだ]
(おおきいな…あんなのにのれる子。すごいな…)
クドリャフカ
[そこに小さなイヌのアニマルガールが意気揚々とやって来る]
さて、今日もジェットコースターに乗ろうかな……ってあれ?
[アトラクション入り口付近のベンチにぼけーっと座るアニマルガールに気づく]
(あの子……そういえば新しい子がいるって聞いてたなあ。)
[そろそろと近づいていく]
やあ、初めて見る子だね。何しているのかな?
ウロボロス
んー
すわってるのー。
[話しかけてきたアニマルガールに返答する。ゆっくりと離された尻尾と口の間によだれが少しだけ糸を引いて居る]
クドリャフカ
(しっぽ噛むのが癖なのかな?)
僕はここの名誉職員のクドリャフカ。ライカとも呼ばれているよ。
よろしくね。[にこりと微笑む]
ウロボロス
そっかー
ここの子なんだね。
よろしく。
[そう言って、再び尻尾をしゃぶり始める]
んむんむ
[半開きの目は虚空を見つめる]
クドリャフカ
(あ、あれ……?会話終わっちゃった?)
え、座ってるだけなのかい?
遊んだりとかは……?
ウロボロス
ぷぁ…
んーん。あんまり遊ばない。
あたし…あんまりうごきたくないから。
今日も外あるこうかなって、ここまできたの。
むふ。
[まるで自分が長時間旅をしたような、心なしか誇らしげな顔で]
クドリャフカ
そっか、じゃあここから出たことは無いって事だよね?
僕は結構、他のエリアにも行くんだけど。
ウロボロス
うん。ないよ。
あたし、"シンボル"だから。
[むふっ]
クドリャフカ
シンボル……?
うちのシンボルって事か。まあ、それだとあまりどこかに行くのも考え物だけどね。
でも、もっと色んな景色とか見たいとか思ったりしないの?
ウロボロス
んー。
本に色々のってるから、まんぞく。
クドリャフカ
僕はそういうの勿体ないって思っちゃう質だから……。お節介だけど色んなところに行ってみるのも悪くないと思うよ。
ウロボロス
いろんなとこ…。
ねえね。クドちゃん。
外にはなにがあるの?
[少し興味を示した様で、彼女に質問を投げかける]
クドリャフカ
ふふ、そうだね……まず今、僕らがいるここは小さな島なんだ。
[そう言ってカバンから地図を取り出す]
他には大きなエリアがいくつかあってね。それぞれ違った特色があるんだ。
ウロボロス
しま…しま。
[地図をじーっと覗き込み]
クドリャフカ
それで、こことか面白いんだよ。ゴコクエリアって言うんだけど。
水族館があって色んな海洋動物のアニマルガールがいるんだよ。
他にも爬虫類園や古生物研究所とかあって、このエリアは各動物の専門の施設が多いんだ。
ウロボロス
いろんなところがあるんだね。
クドちゃんは、どこが一番好き?
[目が心なしかキラキラしていて]
クドリャフカ
一番……一番かあ。
僕も旅の途中だからね。一番って言われるとまだ決められないかな。
ウロボロス
ほええ。
そんなにいろんなとこに行ってるんだ。
クドリャフカ
時期によって見られるものが違ったりするし、全てを見るのは無理なのかも知れないね。
でも、だからこそ僕はたくさんのものを見ておきたいんだ。
ウロボロス
そうなんだ…
あたしの知らない外…すごい…。
[地図をじろじろと見回しながら、物思いにふけっていく]
クドリャフカ
どうかな、少しは外に興味が出てきたかな?
ウロボロス
うん。
おもってたよりいっぱい、たくさん広いんだね。
いろんなとこ歩けるなんて、クドちゃん…すごいな。
クドリャフカ
色んなところに飛んで行ける鳥の子の方がずっとすごいと思うけどね。
ウロボロス
はねとかあるもんね…むふ。
[ずっと地図から目が離れない。どうらや外への興味も湧いてきて居るようだ]
ウロボロス
(すいぞくかん…こせいぶつ…いっぱいあるんだなー…)
クドリャフカ
君がもっと外に歩いて行けるようになったら気になる場所に行ってみてよ。勿論、まずはこのエリア内で慣れてからね。
ウロボロス
うん…なんとか、うごかないでも歩けるようになるね。
[足をぷらぷらさせながら]
すいぞくかんとか、あたしも行ってみたい。
クドリャフカ
あはは!歩かずになんて君らしいや。
できるさ。聞いた話では他にも歩かずに尻尾だけで移動する子がいるみたいだし。
ウロボロス
え゛っ。
すごい…!尻尾でうごけるんだ…!
あたしも…うぅ…これじゃ、無理かも…
[自身の尻尾を両手で抱き抱えて]
クドリャフカ
無理なら誰かに連れて行って貰うとか。
ウロボロス
だれか…そっか。
おんぶしてもらえば…
[頭から電球が飛び出たような顔をして]
クドリャフカ
乗り物があると楽だよ。
職員さんに聞いてみると良いかも?
ウロボロス
のりもの…ふんふん。
飛べるのりものがいいな。ふよふよふよ。
[手を揺らして浮遊を表現しようと]
クドリャフカ
あーそういう飛ぶの見たことあるよ。白衣着た人がそれで飛んでたからね。
でもあれは落ちたら大変そうだなあ。
ウロボロス
そっかあ…。
ほかに何かあるかな。
クドリャフカ
そうだなあ……。
車いすみたいなのはどうかな?
ウロボロス
車いす?
クドちゃん、なにそれ?
クドリャフカ
えっとね、いすに車輪がついてるんだ。だからそれで座ったまま動けるんだ。
ウロボロス
…!!
なにそれ…すごい!
[実に素晴らしく画期的な存在を知り、ぱあっと笑顔が溢れる]
クドリャフカ
自動の物もあるはず……。
ウロボロス
じどー…!ほしいな。何処でもらえるの?
わくわく。
クドリャフカ
ここの職員さんに聞いて借りられる場所が無いか聞かないとね。
ウロボロス
そっかあ。
もし使えたら、あたしも外に歩けちゃう。
むふ。
[とても機嫌がいいのが彼女の顔からも分かる]
[にまにまと、口角が上がりつつある]
クドリャフカ
大丈夫さ。みんな反対しないと思うよ。
それよりもまずは色んな経験を積む練習さ。まずはアレなんてどうかな?
[そう言って見た目は普通そうなジェットコースターを指で示す]
ウロボロス
んえ。あれ?
あれものりものなんだ。
どんなのりものなの?きになる。
クドリャフカ
ふふ、じゃあ行ってみるかい?[他の物に興味を示し始めたロスを見て微笑む]
ウロボロス
うん。行きたいな。
クドちゃん、連れてって?
[両手を広げ、おんぶをせがむ]
クドリャフカ
仕方ないなあ……僕が連れて行ってあげるさ。
[ロスを背負ってそのまま尻尾を引きずりながらジェットコースターへ向かっていく]
ウロボロス
あっ、あーむ
あむ。
[引きずられてた尻尾を慌てて咥える]
あむむむ。
ウロボロス
[クドにしがみつき、ジェットコースターを見上げる]
クドリャフカ
大丈夫大丈夫。すごく楽しいよ!
僕なんてここに来たら何回も乗っちゃうからね!
ウロボロス
むへ…たのしみ。
クドリャフカ
じゃあ行こう!
[満面の笑みでロスを連れてクドはジェットコースター乗り場へと消えていった]
ウロボロス
[数十分後、ジェットコースター乗り場には、野生解放で丸いシェルターを展開してふさぎ込んだロスが居たと言う]
(もう、や。あんなの…やだ。)
クドリャフカ
(あれ、なんか前よりも悪化したような……?)
[これ以来ロスは数ヶ月、外へは出なくなりました。とさ]
おしまい
キャスト
クドリャフカ:Hanagaki
ウロボロス:sakamata
編集・校正:Nordic
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