Episode Ⅴ（インタビュー）

 

彼は病気なんだだと思う。

ギャンブルしか無いからそれに溺れていたいだけだと思う。

 

合理的な行動でないことは彼自信も理解していると思う。

でも、現実に向き合いたくないからいつまでも負けを認めずに溺れている。

 

でも当たり前にいつかはそれを許されなくなる時は来る。

飲んだ酒が多ければ多いほど翌日の二日酔いはひどくなる。

でも彼はそれを曖昧に理解しながらも自分の人生にとって必要なものが無いから何もないから飲み続けている。

そしてその酒ももはや尽きかけている。

酒が切れ飲めなくなることを恐れてジタバタしている。

 

おそらくその恐怖とは死と同質のもの。

彼は懸命に死から逃げているんだと思う。

残酷な答えしか提示しない不確実性に対しポジティブに前向きに取り組み続けている。

 

でもシラフになったときには多分手遅れ。多分払いきれないほどのツケを払わされる。

それは現実的な債務整理等の課題を解決して救われるものではない。

人として保持していなければならない生きる意味みたいなものを無くすのだと思う。

 

それらの事からきちんと逃れるためには自分で正面から問題に向き合い行動するしか無い。

普通の人が当たり前にやっているように普通に。

 

きちんと自分を制御して自分自身の行動で自分を救う以外に手はないと思う。