底辺から

ページ名:底辺から

 

底辺から手っ取り早く抜け出す

ーー投稿にあたってのテクニックと経験談ーー

作者:黒須輝


 ここではブックマーク数100以下を底辺クリエイターとし、そこから抜け出すためのテクニックを黒須輝の経験を交えて紹介する。ターゲットとしては、趣味でこれから何か投稿してみたいというルーキーがメイン。あくまでスタートダッシュのテクニックであることを忘れぬよう。

1.なろう作家編

 まず、なろう作家の時に使っていたテクニック。

〇テーマ・ターゲット選定

  • どんな読者層に向けた作品なのかを固める。これは「自分が書きたいから」という人間も絶対にすべき。わからない場合は自分がどの読者層に含まれるのかを分析する。それが大体のターゲットになる。
  • そしてその仮想読者に向けてタイトル・あらすじでちゃんと述べる。面白いタイトルとか、思わせぶりなあらすじとか、ぶっちゃけ無くてもいい。一つ考慮すべきは、ウェブの検索エンジン(Google、Yahoo!など)で埋もれず引っかかるようにすること。『異世界転生譚』とか名付けるヤツはアホ。アルファベット表記も避けた方がいい。海外のフェイスブックアカウントにあたることが多い。
  • 黒須輝に関しては今も昔もテーマは『異世界考察』に設定している。ターゲットは「なろう系ってオタクっぽくて嫌だけどちょっと興味ある、かくれ異世界ファン」。要は一般人とオタクのどっちつかず、かつ自分では作品を生み出せないROM専。

〇ストック

  • 行き当たりばったりで書くとか無理。物語の整合性をとるためにも10話程度はストックしておくといい。これが後述する正午ブーストで有利になる。
  • 黒須輝に関しては前世では80話ほど書いてからデビューした。今世では50話。数としては減っているが...

〇定期更新

  • 固定読者を逃さないために定期的に新話を投稿する。
  • 黒須輝に関しては、前世では毎日更新をした。失敗だった。新話を書こうにも毎日やることが多すぎて、ストックがどんどん溶けていった。今世では各週にしている。そのおかげでストック数は前世より少ないものの、キャパオーバーにもならず続いている。
  • ここで目安になるのは自分の執筆ペース。黒須輝は巡航で週1話書けるのでこのペースだが、月一でも問題ない。のちに判明したことだが、投稿ペースが遅いからといって読者が減るわけではないらしい。よって、定期更新はほとんど効果が無いといっていい。最新話が出来たら古いストックを一つ放出、それでいいと思う。

〇正午ブースト

  • なろうで読者を掴みたいなら、とりあえず昼の12時に投稿しておけばいい。ブックマークの伸びが悪くなってきたら不定期にストックを一つ放出して回復を図る。悪手はAM2時~AM5時の深夜・早朝帯の投稿。ブックマークどころか、アクセス数も期待できない。人間の活動時間に投稿するのがセオリー。12時の次は16時・19時・21時がオススメ。0時すぎたら次の朝9時まで待ったほうがいい。予約投稿ができるので積極的に活用する。

〇挿絵付き

  • なろうの検索システムで挿絵付きというのがある。1枚でもいいので何か貼る。自分に絵心がない場合は支援絵を募集してもいいかもしれない。
  • 黒須輝に関してはブックマークの節目やアクセス数1万ごと、レビューを貰ったら描いて貼っていた。交流が深まった作者さんに支援絵を贈ったりもした。ここら辺は投稿者にならないと実感がわかないだろうが、結構簡単にできる。

〇他ジャンルへの投稿

  • 新参者にとって、読者は増えるのを待つものではなく調達してくるもの。マーケティングをして自分の存在をどれだけ主張できるかで底辺脱出の時期が変わってくる。
  • 黒須輝に関してはエッセイジャンルで精力的に活動した。ここは最もSNSに近いジャンルで、いつでもそれなりに人がいる。評価ポイントが入りやすく、日間ランキングならすぐに乗れるので目立てる。以前投稿した『え、それってチートなんですかぁ?』で大体80ptは1日で稼げたと思う。50ptあれば上位30位には入れるので宣伝には最適。常連になれば毎日何かしらの作品がランキングの10位辺りにいる状態なのでhtmlタグを使ってメインの作品に誘導しよう。
  • これはニコニコ漫画にも繋がる。

〇クリエイター間コミュニケーション

  • 正午ブーストの次に効果がある手法。読んだ作品には積極的に感想・レビューを行う。エッセイだと投稿者のメンツはおよそ決まっているので、交流を深めて自分の作品も評価してもらう。相互クラスタ?知らんな。他よりちょっと判定が甘くなっただけの健全な創作活動だ。
  • タブーはダイレクトマーケティング。そもそも利用規約違反であるというのと、あとは普通に嫌われる。
  • 特にエッセイを推す理由として、ここの住人は他ジャンルよりもアクティブであることがあげられる。感想を書き合って、相互にお気に入り登録して、DMで交流する、といった流れが根付いていて、ファンタジージャンルをはじめとする他ジャンルへの理解もある。コミュ能力でなんとかなる部分がある。

〇読者対応、コメント開放

  • なろうでは単に作品が読めればいいという人と、作者とも交流したいという人の二つに分けられる。このうち、レビューを書いてくれるのは後者。そして、感想欄でのやり取りから始まることが多い。レビューの力はすごい。何の労力もなく一時間で10人、20人ブックマークがつく。
  • ただし、ファンが増えたら閉鎖するのも一手かもしれない。本来自分が好きで書いていたはずの作品が、評価目当てになってしまい、虚無感に苛まれるという状況に陥ることがある。これをアンダーマイニング効果という。これを避けることを最優先にしているのが今世黒須輝である。

〇辞めた理由

  • リアルが忙しくなった。
  • 自分がネット中毒になっていることに気づき、一旦SNSから離れた方が良いと判断した。作品を書くことより、いかにしてポイントを稼ぐか、ブックマークを増やすかに意識をとられ、意味もなくブラウザを開く行為がクセになっていた。作品への感想や評価が自分の情動を大きく揺さぶっている状況に危機感を覚えた。尤も、これだけなら一時的な活動休止でも良かったのだが。
  • ネタを無断で使用されるなどのクリエイター間のごたごた。エッセイジャンルには「対抗エッセイ」という悪しき作品がある。それを自称テンプレアンチの作家ユーザにやられた。反論や批判について述べるのは構わなかったが、一言の断りもなく明らかに黒須輝の作品内のネタを槍玉にあげていたことに遺憾の意を覚えた。しかもそれを指摘しても「これは一般的な話だから」とシラを切られ、プライベートなDMのやり取りまで(もちろん断りなく)ネタにされた。
  • ヒナプロジェクトの対応がゴミ。上記の件を受け、なろうを運営しているヒナプロジェクトに「対抗エッセイについて著作権ほか何らかの対策・措置はないのか、この先遭遇したくないのでガイドラインを提示してくれ」と問い合わせた(実際は利用規約の何条において…とかなり専門的なことを箇条書きで答えるべき部分を明示して送った)ところ、ただ一文「まだ起こっていない抽象的な事例については答えられない」との返答。ここで「あー、こいつらクリエイターのことを考えていないな」と確信した。データというのは発信されたら回復が不可能な権利だ。それを防ぎたいという問い合わせなのに、運営は起こったことを前提に話をしている。こんなクソみたいなところで自身の知的財産を無駄にくれてやる必要もないか、と見切りをつけた。
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***続きはまた今度***

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