7e3co2

ページ名:7e3co2
★元素をどう説明するか [7e3co2]

 作中に物質が存在する以上、何らかの名称を使わねば読者のみならず作者ですら混乱しかねない。では物質を元素で呼べばいいかとなると、それは[7e3c32]によって都合が悪い。何の断りもなく元素名を持ち出すと、それは[7e3cm1]と同様に「この世界は現実世界と構成要素が同じである」と宣言したことになるからだ。

 その配慮を最大限用いた一文が、

そのような性質を持つ金属を、こちらの言語では "velmus" と呼んでおり、俺はこれを『鉄』と訳している

 である。ニコニコ漫画ではそんなことすら気づかず自慢げに持論を展開する者もいたが、すべてこの前提を無視したものだったと記憶している。それは現代人に物質という概念が深く根付き、無意識にまで影響を及ぼしていることの証左だろう。だからこそ世界の‟再構築”が大きな意味を持ってくる。

 それでは本題だ。世界を構成する『元素』をどう説明しようか。それに対し本稿が出した回答は§038だ。

12粒の核子によって構成される原子、そのうち6粒は電気的な偏りを持たず、残りの6粒は周りを飛ぶ小さな6粒と対になる電気的特性を持っている

 本来なら《中性子・電子・陽子》と伝わりやすい語を使いたいところだが、そうしなかった理由は前述の通りである。また、電荷には正負があるものの、どちらが正かというのは地球上の歴史的な合意の上でそうなっているだけで普遍的な基準があるわけではない。目の前の粒子が電子か陽電子かというのは地球でしか判別できない。

 ただし、新たな物質名を登場させるのは冗長だ。それに対する回答が以下。

俺はこれを便宜上、周期表に則り『炭素』と称した

 粒子の電荷に相当する特徴に焦点を当て、『便宜上』の《中性子・電子・陽子》を設置することで周期表もろとも‟再構築”し、「この世界の構成要素は便宜上、現実世界のそれと単語を共有する」と宣言したのである。尚、この記事より以下では特に断りのない場合、「魔法・加護を除くその他の物理現象が現実世界と酷似している世界」について記述する。

 尤も、これはいわゆる現代知識モノを扱う作者だけが注意しておけばいい項目だ。異世界にあれど、日常で使う単語ならそこまでの配慮は不要だろう。ビニールとナイロン、ポリカとアクリルの違いなどと同様、一般人にとっては『どうでもいい』話である。

関連 §023 §038
作成 2019/03/24 更新 2019/03/30