7e3c33

★異世界で必要なのは　[7e3c33]
異世界という可能性により地球人類科学の基盤が失われました。 　そんな世界で前世の『専門知識』はどれだけの価値があるのでしょうか？知っているに越したことはありませんが、そこに信頼性が無いことを忘れてはなりません。[7e3c32]は、自身の感覚器官すらも基盤が無い事を意味しています。それらは転生者が勝手に脳で変換しているだけとも言え、視覚を例に挙げると、赤色が700nm前後の波長を持つ電磁波であるとは限りません（ですからニコ漫では「主人公が教わる側の方が良い」と再三申していた訳です）。 　それでもあくまで科学主義の立場をとるのであれば、必要なのは実証することであり、根本にある科学的精神を貫くことです。それは前世でどれだけ知識を蓄えたかを問いません。事物をscienceすることによって世界を記述していくのが『科学』の立場であり、本質です。信頼できるのは思考する己のみ。コギト・エルゴ・スム＝我思う故に我在り。 　また作者としても作中世界を‟再構築”する物語のポイントでもあります。現実世界と同じ物理法則の虚構世界を一旦ぶっ壊すことによって、現実世界を全知している必要性がなくなります。都合がいいですね。
関連	§007　§035
作成	2019/03/03	更新	2019/03/05