ミスト・レックス

ページ名:ミスト_レックス

登録日:2009/05/30(土) 14:04:43
更新日:2024/02/27 Mon 00:27:55NEW!
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ミスト・レックスとはスーパーロボット大戦Kの主人公。20歳。


自称・記憶喪失の青年。ダンナーベースで保護され整備士見習いとして働いていたが、ゴオと杏奈の結婚式の日に現れた擬態獣に対して、隠し持っていたロボット、レヴリアスに乗り込み応戦。
以後は大空魔竜に出向したダンナーベースの一員として地球への脅威と戦っていく。


記憶喪失というのは正体を隠すための嘘で、惑星アトリーム人。防衛隊の新人パイロットだった。アトリームがイディクスに滅ぼされ、流れ着いた惑星ベザードも滅ぼされ、地球に流れ着くという過去を持つ。


お調子者といえるほどの明るい性格の反面落ち込むと1人で深く思い悩んでしまう。それ故失敗も少なくないが、危機的状況で底力を発揮することもあり、潜在能力豊かなルーキーとして期待されていた。


因みにスパロボ初の純異星人主人公。
第3次αのクォヴレーもそれに近い存在だが、厳密には彼は異星人ではなく……。



【性格】
上記の通り根っこは熱いがお調子者になりがちな三枚目役で、作中もかっこよく決めようとして上手く締まらず周りから総ツッコミを受けることもしばしば。
しかし二度も母星や親しい人を失った経験からか誰かが死ぬということに対する嫌悪感が非常に強く、よりにもよってガンダム界でもトップクラスの絶滅戦争をやっている連邦とザフトの争いについては主人公とは思えぬ冷たさで切り捨てており、そんな戦争を長く続けている地球人そのものへの怒りに繋がってしまった。
そのせいか同郷のアンジェリカにすら心の底を見せずに独り言ちることが多く、それを解消できないせいで突飛な考えになってしまいトラブルを起こすという闇を抱えている。
また、自己犠牲精神についても相反するものがあり、アンジェリカの父親が特攻で死んだことがトラウマになっているはずが自分も自殺行為に等しい突撃を繰り返すなど感情のコントロールがあまりできなくなっていることがうかがえる。
この感情のコントロールというのは本作の鍵の一つであるクリスタル・ハートの制御に関する重要な要素であり、きちんと段階を踏んでミストの闇とそれを徐々に乗り越える描写があればトラウマを抱えた戦士が愛のために再び立ち上がるという燃える展開にできたのではと思われる。



【能力】
初期精神コマンドは不屈、必中、鉄壁、熱血、気合、愛の6つ。二週目以降は自由に設定することができる。バリバリのスーパー系的な耐えて高火力を叩き込む前提のラインナップなので、初期機体でありリアル系の性能をしているレヴリアスとの相性が悪い。しかし後継機はスーパー系の性能かつ2人乗りになるためむしろ有利になる。
また、ステータスはパートナーたちと比べたら格闘に比重しており、元々アトリームの防衛隊長である父親から指導されていたアンジェリカや天性の操縦スキルを持つシェルディアと比べたら格闘以外が微妙に負けているという形で未熟さが表現されている。
ゲーム的には特別なスキルはないものの、本来ならル=コボルの欠片の影響でアトリーム人の祖先であるクルス人の血を引いたものにはろくに使えないはずのクリスタル・ハートの力を最大限引き出すという力を持っている。



【プレイヤーからの評価】
当初の設定通りなら正義感の強い熱血漢だけどおっちょこちょいな愛されキャラになるかと思われていたが、作中における後述の言動でプレイヤーからは不評な扱いを受けている。


ユーザーからの通称はミストさん。「名前で呼び捨てにするほど親近感が湧かない」と「さん」付けで呼ばれている。


そうなった理由として主に「版権キャラとの絡みが雑」「性格に難がある」「前作主人公と比較される」という3点が挙げられる。



  • 版権キャラとの絡みが雑

ゲイナーとゲームで対戦して勝利したり、B-1グランプリに出場してプリシラと仲良くなるなど版権キャラとの今後に繋がりそうな描写をしながらも後半それが活きる場面はほぼない。
終盤ラスボスを倒すために皆城総士が命を賭けてミストを手助けし消滅してしまうという非常にデリケートな展開も、総士の厳しさとその真意にミストが触れて考えを改めるというような流れがほぼないため軽く見えてしまう。
戦争の責任者の一人であるデュランダル議長を糾弾するなど異星人らしさを活かそうとした展開もあるが、そこまでの積み重ねが薄いためどうにも共感し辛いシーンになっている。


このように周りに絡んだり踏み台的な扱いをしながらも全く次に繋がらないという拙さがメアリー・スーやそれ以下だと批判されている。



  • 性格に難がある

公式では


お調子者でドジを踏むことが多い新人パイロット。だが、ピンチには絶大な力を発揮し、周囲から一目置かれていた。


と紹介されている。実際その通りではあるのだが、それ以上に戦争や人が死ぬということに対する強烈な嫌悪感を持っている。そのため『SEED DESTINY』の原作再現がされている話ではひたすら地球人への失望を身内に吐露している。
同胞同士の争いを知らない種族目線で見た地球の戦争の異様さというテーマはこれまでのスパロボでもちらほらあったが、多くの場合数行で流されるものだったため長々引っ張るミストの考えは良くも悪くも目立つことになってしまっている。
また、それほどデリケートな性格でありながら終盤まで学習と反省をしないことで周りから呆れられるという展開がこれでもかと詰め込まれているため、「人間として全く成長していないのに地球人を断罪しようとする」という小物系ラスボスのようないびつな性格として仕上がってしまっている。



  • 前作主人公と比較される

前作の主人公であるカズマ・アーディガンは人の良さでどんな作品のキャラとも絡める文字通りの潤滑油としてどんな展開にも置いておけるキャラクターに仕上がっていた。
ミストも公式プロフ通りの性格ならそういった展開が期待できるのだが、実際のインターミッション中はお調子者でドジという面が前面に出過ぎていつまで経っても下っ端を卒業できない未熟者になってしまっている。
そのせいか他の版権キャラからダメだしされたり呆れられることが多く、カズマと比較した際キャラ造形の甘さが際立つ結果となっている。



ゲーム中のステータスも決して高いとは言えないため、脚本家は狙って「ドジで未熟なかっこ悪い奴」として書いている可能性が高い。
……まあ、普通はそこから成長させるべきなのだろうが、最後まで「ドジで未熟なかっこ悪い奴」のままだった。そういう意味では彼も十分被害者の一人と言えなくはない。



スパロボLUXではミストさんを意識したようなストーリー展開やシーンがあったり、近年では公式Twitterで「以下楽しい宴会禁止ィ」と言われたりと、すっかり自虐ネタとしても定着している。


素材だけならそれなりに優秀なものであり、OGシリーズへ参戦した際に補正を望む声も少なくない。
杉田智和は某ラジオ番組で「敵になったりして」なんて言ってたが



【主な迷台詞】
実のところ、言っていること自体は正論だったりするものも見られている。



  • 「教会についたぞ」

周りに誰もいない状態で。状況説明をするにも()を使えばよかったはず。


  • 「うわっ化け物!」

初対面の司馬博士に向かって。気持ちは分からなくないが口に出してしまうのは失礼である。


  • 「そんなこと言ったら俺だって2連敗ですよ!」

かつて3度負けた魔獣ドメガ相手に苦戦するリーを激励するために放ったブラックジョーク言葉。どこぞの酔っ払いが聞いたらブチ切れそうな一言である。


  • (こ、この非常時に、地球人同士で戦争だって? そんなことが本当にあるのか……?)

正論ではある。


スパロボ基準なので当然地球は戦闘用のロボットも多数含む相当強力な防衛組織を擁している。外敵に備えたものだったのかもしれないが。


  • 「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます! 俺に任せて下さい!」

このセリフにより、アトリームに戦争は無かったとはいえ本当に平和といえたのだろうか疑わしくなることに。


  • 「確かに、俺たちが介入すれば、当面の争いを回避できるでしょうけど、根本的な解決にはなりませんよね?」
    「……でも、それは原因の解決にはなりませんよね?」

街中でデストロイガンダムが大暴れしている最中に。正論ではあるが、今まさに目前で一般市民にも被害で出ているという状況で言うべきことではない。


  • (これじゃ俺……地球を守りたくなくなっちまうよ……)
    「こんな星、守る価値なんかない! 俺はもう地球人のために戦いたくない! 戦うなら勝手にやってくれ! 俺は艦を降りる!」

デュランダル議長の戦死後にヒロインに対して。これまでに蓄積された不満が爆発してしまったのかもしれないが、流石に言いすぎの感は否めない。


  • 「支えてくれる人が傍にいれば俺だって成長しますよ、猿渡さん!」

しかし実際は……。


  • 「落ち着け、冷静になれ。俺は憎しみを晴らす為に戦うんじゃない……みんなのために、地球のために戦う!」

直後、敵の安い挑発で頭に血が上って突撃しピンチになる。


  • 「いやあ、オーバーデビルは強敵でしたね」

強敵でしたが、どう見ても倒したムードではなくキングゲイナー組が困惑している際の一言。


  • 「汚名挽回しなくちゃな!」

汚名は挽回ではなく返上するべきものである。ある意味間違ってはいなかったが……


  • 「そうだな。それ(迫害や差別)くらいは、どんな星だってあるさ。俺だってそういう経験はあるしね」
    「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」

あくまで戦争と比べてのことで迫害や差別を肯定してるわけではないと思われる。
ただしシェルディアの妹はその差別の果てに命が危険にさらされたことも判明する。平和な惑星とは一体……


  • 「何だっていい! 奴にトドメを刺すチャンスだ!!」

敵が仲間割れを起こした時に。
戦術的には特に間違いではなく合理的ではあるが、キャラクター像や今までの描写から好意的に見られることが少なく、それどころか弱ったところに追い打ちをかける外道という理不尽な評価をされることも。


  • 「まともな人なんて地球人には数えるほどしかいないんだよ……」

ただしこの後「この部隊の人達が特別なんだ」と言っていることから自軍部隊のことには好意的なようである。


  • 「楽しい宴会でしたね……」

総士が犠牲になった後です。一応、彼の犠牲に感謝してはいるようだが。
EDにおけるファフナー勢の惨状から、現在ではスパロボファンのみならずファフナーファンの間でも「どうせみんないなくなる」と並ぶ鬱展開の示唆としてネタにされている感もある。


  • 「総士君がいなくなってしまったからな……」

なぜか広く認知されているが実際にはこの台詞はありません。
詳細は別項を参照。



【名台詞】
もちろん比較的マトモだったりシナリオ的に繋がる台詞もちゃんとある



  • 「(違う星の人同士が手を取り合って協力しあう……こんなに素晴らしい事はない!)」

スパロボではお馴染みの光景であるが、初の異星人主人公ということでその意味がより深くなる。


  • 「そんなのはただの言い訳だ! 叶いもしない理想を無理矢理押し付けたお前の独善が悪いんだ!」

原作最終盤同様メサイア内で問答していたキラとデュランダルの中に乱入し、デュランダルに対して突き付けた言葉。その後俺は艦を降りるする宣言をする訳だが、シェルディアには「このままでは地球人と敵対してデュランダルと同じみたいになるからまずは目の前のやれることからやっていけ(意訳)」と言われ、実はミストも戦乱の被害者でありランボーめいて心を病んでいるということがわかるようになっている。


  • 「以前、同じような事をして、みんなの足を引っ張った大馬鹿野郎からのアドバイスだ!怒りを忘れろとは言わない。でも、冷静さを失っちゃ駄目だ!」

総士救出のため落ち着きを失っている一騎へかけたアドバイス。実際この辺のミストはそこまで大きなミスはしなくなっている。


  • 「俺は、地球人同士が憎しみ合い、殺し合うのがどうしても理解できなかった…それで地球人を憎んだ事もあった……」

戦争の影響で地球にはイディクスにとって都合のいいマイナスエネルギーが大量にあったことを知った際に漏らした台詞。暴徒鎮圧とかのせいで味噌がついただけで、惑星アトリームの戦争というか武力による対立とは無縁の世界だったことがうかがえる。これ絶対中盤にみんなの前で言わせた方がよかったよ。



こんな彼だが、ベザード時代は、


  • 巨大ロボット引き連れて空間転移でベザードに現れてあっさり現地人と和解

  • 現地で貴重なエネルギー源(止めてしまうと疑われた子が迫害されるくらい貴重)をロボットの動力源にすることを納得させる説得力で異星人の襲来を訴える

  • 結局星一個壊滅されたのに、生き残りは「お前が来たせいだ!」みたいな逆恨み含めミストさんにまったく負の感情をぶつけてこないこと

と本編では信じられないほどの有能さを見せている。
やっぱりというべきなのか、ライターの腕が悪いと指摘されている。







追記・修正を行わない地球人に守る価値はあるのか……?



[#include(name=テンプレ2)]

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