楽園夢想遺構 柱

ページ名:楽園夢想遺構 柱

登録日:2024/12/31 Tue 10:21:36
更新日:2026/06/12 Fri 15:34:08NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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※土曜朝9時です。 ウルトラシリーズ ウルトラマン ウルトラマンアーク ウルトラ怪獣 不気味 円盤生物 円谷プロ 古代兵器 楽園 津嘉山正種 現実改変 越知靖 ルネ・マグリット ロボット怪獣? 人間怪獣 白い仮面の男



私は長年、人類の歴史における"楽園"について研究をしてきた



どうすれば不安や苦しみを社会から無くすことができるのか……



そしてその答えとなる出土品を発見したんだ



かつて地上に存在した、"楽園"の一部だよ



画像出典:ウルトラマンアーク(2024年7月6日~) 第22話「白い仮面の男」より

©円谷プロ©ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京



私はそれを……「柱」と呼んでいる



楽園夢想遺構 柱とは、特撮TVドラマ『ウルトラマンアーク』に登場する物体である。
鬼狩りの剣士とは関係ない。もっと言えば「仮面」で「柱」だがこっちも無関係。


データ


登場話:第22話『白い仮面の男』
別名:楽園夢想遺構
身長:40m
体重:84,000t*1



概要

かつてこの地球上に存在したが、現在では跡形もなく消え去った理想郷"楽園"の一部とされる物体。


円錐を逆さまにしたような形状*2であり、見た目の質感は銅のそれに近い。
表面には渦巻き状の紋様が刻まれているほか、不気味な人面らしき意匠も見て取れるなど中々に不安を掻き立てる造形をしている。
柱と名前がついてはいるものの、これはこの物体を発見した白い仮面の男が名付けた便宜上のものであり、正式名称は不明である。
何か巨大な構造物の一部であったのか、欠損している部分はないのかも含めてあまりに謎が多いものの、楽園が消え去った今となってはそれを知る術はないであろう。


これほど巨大でありながら重力を遮断するかのように空中に浮遊し、さらには柱の存在を知っている人物以外の目には見えないという特異な性質を持っているが、この柱の真の能力は他にある。


それは人間が心に抱える不安、悲しみといった憂いを吸収する力。


これは単に人間の精神に作用するだけのものではなく、人間の記憶やあらゆる記録、物事から憂いの原因となる存在に関連するものを抹消し、最終的にはそれが存在した事実すら消し去るという強力な現実改変能力。
かつての楽園が理想郷たり得たのは、この力を利用することで人々が憂いから解き放たれていたからだとされる。


作中では白い仮面の男によって現代に生きる人々の最大の憂い──怪獣を消し去るために使用された結果、他の地域と比べて怪獣の出現率が高いとされていた星元市で一ヶ月近く怪獣が出現しなかった上、怪獣の出現を前提として成り立っていたSKIPや防衛隊が突如消滅するという事態を引き起こした。


それに加え、怪獣と同じく憂いをもたらすものとしてが人々の記憶や記録から消されかけており、やはり一ヶ月も雨が降らなかったほか、靴を飛ばす天気占いで11回連続で表=晴れの結果が出る*3、人々の記憶から雨傘の概念が消える、スマートフォンで雨やそれに関連する漢字を変換しようとしてもできない……といった現象が起きていた。


人知を超越した力を持つ柱だが、作中では柱の力が及ばないとされる人物も登場しており……



楽園夢想人 白い仮面の男


画像出典:ウルトラマンアーク(2024年7月6日~) 第22話「白い仮面の男」より

©円谷プロ©ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

楽園を夢見る……ただの男さ


演:岡部暁
CV:津嘉山正種


SKIPが消滅し、困惑するユウマ達の前に現れた謎の人物。
黒いスーツに身を包み、その顔には名前のとおりに柱の表面に存在する人面に酷似した仮面を被っている。
背格好はそこまで年を取っているようには見えないが、その声色は老人のように低い。
柱と同じく、作中では本名は明かされていない。曰く「名前も顔も捨てた」とのこと。


本人曰く、人類の歴史における楽園について長年研究を続けた人物であり、そしてついにはその実在を証明する出土品──柱を発見した張本人。
人々の心から憂いを消し去り、もう一度地上に楽園を蘇らせようと企て、柱の能力を使い世界から怪獣や雨の存在を消し去ろうとしていた。
元々は普通の人間であったと思われるが、柱の影響で人ならざるものに変異してしまったのか自分や他者を瞬間移動させたり、ユウマに地面から水が湧き出る幻覚を見せるなどの超能力を行使している。


画像出典:ウルトラマンアーク(2024年7月6日~) 第22話「白い仮面の男」より

©円谷プロ©ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京


極めつけに仮面の下の素顔はぽっかりと黒い穴が空き、その中には青リンゴが浮かんでいるという異形のものとなっている。



劇中の動向


SKIPが消滅し、星元市分所長のヒロシはまるで以前からそうであったかのように喫茶店のマスターとして振る舞い、SKIPのことを全く覚えていないという異常事態に地球外からの侵略者の存在を疑うユウマ、シュウ、リンの三人。
調査に乗り出したものの、リンやシュウが突然姿を消し、ユウマのみがひとり取り残されてしまう。


そんなユウマの前に事件の黒幕である白い仮面の男が現れ、柱の存在と自らの目的を明かす。
遙か上空に浮遊する柱の上部へとユウマを瞬間移動させた白い仮面の男は更に語りかける。
ユウマが宿す大いなる光……ウルトラマンアークもまた怪獣に繋がる存在。本来であれば柱の力によって消えなければならないもののはずだが、なぜかアークにはその力が及ばない。
そしてアークと結びついているユウマもまた、雨や怪獣の存在を未だに記憶している楽園の不穏分子となっていた。
それを可能にしているのがユウマが持つ強い想像力。白い仮面の男は自らが夢見る楽園の完成のため、ユウマにその力を捨て去るよう告げる。

仕上げの時は近い



間もなく私は柱の一部となる……



異形の素顔を露わにし、ユウマに迫る白い仮面の男。その異様な姿に気圧されたユウマは柱から転落してしまう。
アークキューブを取り出すユウマだったが、キューブは黒く塗りつぶされるようにしてその力を失ってしまい……




……場面は変わり、ある喫茶店。
グラスを磨くマスター、ヒロシ。従業員として働くリンとユウマ。コーヒー豆を卸しに来た業者のシュウ。あとヒロシの飼い犬ユピー。
怪獣の存在も、SKIPや防衛隊の存在も……全てが最初からなかったかのように、彼らは穏やかな日々を過ごしていた。
ヒロシに買い出しに行くよう指示されるユウマを店内から嬉しそうに見送る白い仮面の男。
彼は仕上げの時が来たと呟くと、おもむろに仮面に手をかける……


虚ろな様子で道を歩いていたユウマだったが、ある空き地の前でふと立ち止まる。
そこはかつて、小さな絵画教室が開かれていた建物のあった、ユウマの思い出の場所だった。
想像力の赴くまま、夢中で絵を描いた幼少時の記憶……ユウマがそれを思い出すと同時に、アークキューブが輝きを取り戻す。


復活したウルトラマンアークと相対する柱。
柱に備わった防衛機構か、柱と一体化した白い仮面の男の意思か……柱はアークをバリアで包み込み、そのエネルギーを失わせようとする。
カラータイマーが点滅しながらも、怯むことなくアークファイナライズを放つアーク。
光線が直撃すると……柱はいとも簡単に、呆気なく砕け散った。


柱の破壊とともに改変されていた世界は元の姿を取り戻し、SKIPや雨の存在も復活した。
白い仮面の男も姿を消し、事件は一件落着を迎えるのだった。


……いや、本当に全ては終わったのだろうか……?


余談

  • 柱や白い仮面の男の仮面のデザインは、22話の監督である越知靖監督が自ら手掛けている。
    柱はアシンメトリーな渦巻きを配置することで不安を掻き立てる造形に仕立てており、仮面はマヤ文明など古代文明の遺産をベースに、ウルトラマンの特徴であるアルカイックスマイル*4とは反対の不気味な無表情として造形されている。
    また、白い仮面の男の出で立ちや素顔はシュルレアリスムの巨匠ルネ・マグリットの絵画のオマージュと思われる。「夜の意味」や「人の子」で検索するとそのままのが出てくるのでお試しあれ。*5

  • テレビ本編に出てきた怪獣としてはウルトラマンガイアのビゾーム以来となる『人間が変貌し元に戻ることなく倒された怪獣』である。また戦闘時間も1分足らずと近年稀に見る短さとなった。

  • 白い仮面の男の声を演じた津嘉山正種氏は俳優として多数の映画やドラマに出演し、声優としても吹き替え、アニメを問わず活躍する大ベテランであるが、ウルトラシリーズへの出演は今作が初めて。というか特撮作品に参加するのが1966年の『マグマ大使』9話にゲスト出演して以来58年ぶりだったりする。

  • 22話の映像は柱の能力を表現するためか全編を通して彩度が落とされており、土曜朝9時の番組とは思えない、ウルトラQを彷彿とさせる異様な雰囲気を醸し出している。
    そして物語のクライマックスで柱が破壊された際には世界が少しずつ鮮やかな色彩を取り戻していくという演出がされた。

  • 白い仮面の男が語る楽園だが、実際彼の計画通りに事が進んでいたとして地球が楽園になるかというと微妙なところだったりする。
    別次元から襲来してくるヘルナラクのような怪獣が現れた場合どうなるかは不明だし、自分の銀河を守るために地球を犠牲にしようと企むゼ・ズーは怪獣ではなく異星人である。
    そして何より、柱によって人々の憂いが消し去られる理想郷であったはずの楽園はとっくの昔に滅び去ってしまっているのだ。
    結局のところ、楽園は白い仮面の男の夢想に過ぎないのかもしれない……


楽園を夢見る方は追記・修正お願いします。


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  • 東京(?)の地下にあった楽園もネズミ捕りがあったし、やっぱり楽園なんてないんだろうな…… -- 名無しさん (2024-12-31 10:46:29)
  • 怖いよ… -- 名無しさん (2024-12-31 11:04:28)
  • ウルトラQ dark fantasyっぽい内容でビビったな。令和で玩具の売上に繋がらなそうな異色のエピソードをよくやれたと思ったわ -- 名無しさん (2024-12-31 11:07:35)
  • 魔デウス以来の無機質オブジェ。怪獣ではないが、こういうの大好き。 -- 名無しさん (2024-12-31 11:40:52)
  • 憂いとなる物が順次消えてくんだから、最終的に憂いを発生させる人自体が消える事になりそうだなコレ。「発生源が無ければ平和」理論で同様に楽園も消えたのかね。 -- 名無しさん (2024-12-31 14:03:42)
  • 柱でも白い仮面の男でもいいからソフビでないかな -- 名無しさん (2024-12-31 14:26:25)
  • ヘルナラクやゼ・ズーみたいのも出現しなくなるだろうけど最終的に↑2のとおりになりそう。喫茶店やコーヒー豆の販売って夢を叶えたはずなのにちっとも楽しそうじゃない。最終的に生きることが「憂い」になるだろうな。 -- 名無しさん (2024-12-31 15:21:18)
  • 後ろは表面がツルツルで正面に当たる表面は渦巻き模様と仮面のような顔が特徴。この顔はユウマが柱から落ちる際にわずかに確認でき、仮面の男と一体化したから顔ができたわけではない。 -- 名無しさん (2024-12-31 15:26:25)
  • なんだこれは -- 名無しさん (2024-12-31 15:49:25)
  • この人の言う仕上げって、アークに倒されること込みだったのかなあ。単純にアークが邪魔だから普通に倒そうとしたのか、もしかしたら倒されて楽園と共に消えることが目的だったのか… -- 名無しさん (2024-12-31 19:11:02)
  • 予告の時点でホラー丸出しで不穏さはマックスの胡蝶の夢に匹敵。放送日は世にも奇妙な物語と同じでこちらもウルトラQ的な話があった。おかげで朝も夜も楽しかった。 -- 名無しさん (2024-12-31 19:35:48)
  • ウルトラ怪獣では「異次元列車」並の異質さ。そして戦闘シーンも極端に短かった。『セブンX』を観てる感じだったね。 -- 名無しさん (2024-12-31 20:25:06)
  • どこぞの宇宙化猫と一緒に描かれ白い仮面の男がそもそも何をしようとしていたか忘れてしまうファンアートで吹いた -- 名無しさん (2024-12-31 20:48:50)
  • 結局男はどこから来たのか分からんってのが益々怖い。本当に消えたのか?人が不安を消したい限り柱はまた起動するのではないか? -- 名無しさん (2025-01-01 11:56:50)
  • 「アークを消さないと怪獣という概念を消せない」という論理は ウルトラマンがいるから怪獣が出るのか、怪獣がいるからウルトラマンがいるのか。というメタ的な事情も入ってるんじゃないかなって -- 名無しさん (2025-01-01 14:00:34)
  • 外見的特徴はマックスでカイトが怪獣造りの女に話した「無機質で掴みどころがなく、感情移入もできない物体が一番怖い」という特徴と完全に合致する。魔デウスの場合は人間の想像力を餌に肥大化するが、こちらは想像力を含めて憂いとなるものを抹消する。 -- 名無しさん (2025-01-01 15:36:20)
  • ↑2 マックスはオムニバス色が強いからこういう話題でよく出てくるよね。「怪獣は何故現れるのか」とかまさにそうだし -- 名無しさん (2025-01-01 18:39:26)
  • ギャラクトロンよろしく今後の作品で楽園の詳細が描かれる可能性は割とある あるが、個人的には謎のままで終わるのもいいよなあとは思う -- 名無しさん (2025-01-01 19:47:28)
  • 強い想像力を持ち、わずかな微笑みを持つウルトラマン(ルティオン)と共にアークとなったユウマvs楽園を夢見て想像力はおろか、自身の顔も名前も捨て無表情な顔を持つ柱の一部となった仮面の男。 -- 名無しさん (2025-01-02 15:12:28)
  • 男は暗渠となった川の場所、ユウマは空き地になった絵画教室の存在を覚えていたという話にはある種のノスタルジーもある。自分もつい最近まで通っていた場所がさまざまな理由で変わったしまったから何とも言えないものを感じる。 -- 名無しさん (2025-01-02 22:17:21)
  • 楽園はどこに行ってしまったのだろうか……?柱も白い仮面の男も「楽園を夢想するもの(=楽園は彼等の夢の中にしかない。少なくとも現状は)」ならば、本当は柱は楽園の一部というより楽園にしたいどこかを楽園に変えるためのものなのかもしれない……?楽園は「あらゆる不安と苦しみをその源もろとも消し尽くした結果、楽園そのものがなくなってしまった」可能性もあるけれど「楽園が『自分達以外の誰からも忘れ去られたもののみが流れ着くどこか』に辿り着いている」可能性も……? -- 名無しさん (2025-01-02 22:38:49)
  • デザインの不気味さが好きだけどソフビ化よりHGシリーズとかルミナス的な場所で立体化される方が早そう -- 名無しさん (2025-01-02 22:46:58)
  • ↑8 「ウルトラマンのいない怪獣作品」はあっても「怪獣のいないウルトラ作品」はありえない。って言ってるように思えた -- 名無しさん (2025-01-04 11:03:39)
  • 記録や概念に影響を及ぼす存在がアークと戦ってあっさり破壊されたと考えるのは早計。マルチバースを超える力もないとも断言できない。 -- 名無しさん (2025-01-04 14:37:18)
  • 手足つけたらキン肉マンに出てくるやつみたいになりそう -- 名無しさん (2025-01-05 11:47:15)
  • ↑ちょ、そのコメでラーゼフォンのドーレムみたいだなと思っていた俺の腹筋が崩壊したわwwwwwwwww -- 名無しさん (2025-01-05 12:55:19)
  • ↑2 そういう想像力こそがこの柱の天敵。 -- 名無しさん (2025-01-05 13:21:27)
  • 「憂い」は怪獣に限らないため、仮に仮面繋がりでライダーの世界に進出したらどうなってしまうのかそれはそれで想像力が滾る。 -- 名無しさん (2025-02-25 22:06:37)
  • これもキングオブモンスの球みたいに、色んな星やら世界やらで使われ続けた末にそこを滅ぼして、を繰り返した末にアーク世界の地球に来たのかな。ただでさえアーク世界には、滅びた文明の話がやたらと出てきてるし -- 名無しさん (2025-03-03 15:23:27)
  • 世にも奇妙で映像化した小松左京の「戦争はなかった」では説明も設定もないが、この柱のような存在の力で日本の戦争の記憶や記録を抹消されたんだと思う。楽園夢想人としては善意のつもりかもしれないが、その人の歩いてきた道を一方的に否定するのは悪意でしかないと自分は思う。 -- 名無しさん (2025-03-17 15:14:23)
  • ビゾームと絡めて人間が倒されたと記事で強調してるけど、融合したのかはっきりわからんし、融合してたとしても一緒に死んだかは怪しくない? -- 名無しさん (2025-09-05 01:18:07)
  • 怪獣という憂いを消し去った世界が色褪せて見えるっていうの、空想科学特撮の本質で良いな…と思った -- 名無しさん (2025-12-31 13:48:54)

#comment()

*1 怪獣ではないので身長や体重という表記は不適切に思われるが、公式HPの紹介文に準拠する。
*2 公式HPの紹介文では深鉢型と記載されている。主に土器の形状の分類として使われる言葉である。
*3 確率にして2048分の1。
*4 古代ギリシャの彫刻や仏像に見られる、口元にわずかな微笑をたたえた表情
*5 なお同話ではこの他にもマグリット作品(「大家族」など)をオマージュした演出が見られる。

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