魔螂ディアボランティス(遊戯王OCG)

ページ名:魔螂ディアボランティス_遊戯王OCG_

登録日:2023/05/26 Fri 10:50:46
更新日:2024/07/05 Fri 13:45:28NEW!
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昆虫族 遊戯王 遊戯王ocg 闇属性 シンクロモンスター シンクロ レベル8 海外先行 墓地肥やし 植物族 2500 カマキリ



《魔螂ディアボランティス》(英語名:《Diabolantis the Menacing Mantis》)とは、遊戯王TCGに存在するカードの1枚。
日本語版の遊戯王OCGには項目作成時日時点では未登場の海外先行カードであったが、2023年9月に無事来日した。



【効果】

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/昆虫族/攻2500/守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがSシンクロ召喚した場合に発動できる。
そのS素材としたモンスターの内、チューナー以外のモンスターの数までデッキから昆虫族・植物族モンスターを墓地へ送る。
(2):このカードがS召喚されている場合、自分フィールドの昆虫族・植物族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはターン終了時までチューナーになる。



【概要】

海外版の「PHOTON HYPERNOVAフォトン・ハイパーノヴァ」にて登場した、昆虫族のシンクロモンスター。
ディアボロスマンティスを彷彿とさせるその名前の通り、カマキリの鎌と羽根のような4つの翼に、悪魔の鎧を彷彿とさせる赤と黒が映えるボディ、そして腕組をして威厳すら感じるその姿からさぞかし強いモンスターのように思える。
……だがチューナー、非チューナーの縛りはゆるく出しやすいが、そのステータスはレベル8シンクロとして最低限はあるが高いとは言えず、戦闘サポートや耐性も持たないモンスターである。


しかし彼の本質は「繋ぎ」にある。
(1)の効果はシンクロ召喚に成功した場合に昆虫族、もしくは植物族限定の《おろかな埋葬》として使用できる。
種族が限定されているとは言え、現代の遊戯王OCGにおいて墓地は「第二の手札」「ベンチ」とも呼ばれる場所であり、実質的なデッキサーチとして使えるわけである。《樹冠の甲帝ベアグラム》辺りは墓地から特殊召喚ができるので狙ってみると良いだろう。
それだけでなく昆虫、植物共に墓地に落としたら効果を発動するカードも多く、さらなる展開が可能となる。


これだけでもなかなか強力なカードだが、更に彼(彼女かもしれない)の強いところは(2)の効果。なんと昆虫族、植物族を1体チューナーにすることができる。
もちろん自分がチューナーになることも可能で、その場合は実質的なシンクロチューナー扱いとなる。
そうじゃなくても適当な昆虫、もしくは植物がいるだけで高レベルのシンクロモンスターを出すことが可能。
特に相性が良いのが《ゴキポール》。このカードは墓地に送られたらレベル4の昆虫族をサーチ、更に通常モンスターなら特殊召喚できる上に破壊効果まで使える為、《魔螂ディアボランティス》さえ出せれば即座に
B・F-決戦のビッグ・バリスタ》や《炎斬機ファイナルシグマ》と言った強力なレベル12シンクロモンスターを狙える、まさしく繋ぎに特化したモンスターである。
他にもレベル8モンスターをもう一体並べて《究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン》なんかを呼ぶことも可能である。チューナー化はそれだけ夢があふれる効果なのだ。


更に言うならこの手のモンスターにありがちな召喚制限なども無く、デッキを昆虫、植物に寄せる必要はなく、シンクロ主体であるのならどんなデッキにも数少ない出張パーツと共に潜り込める。
どちらかというと切り札というよりかは新たなコンボパーツとしての採用が主となるだろう。
正直な話、彼の効果は2つともサポートであり派手な強さは無いが、デュエリストであればこいつの効果が2つともやばいのは明白であろう。
そういう意味では《混沌魔龍 カオス・ルーラー》とは汎用レベル8シンクロの潤滑剤同士、相互互換の関係と言えるだろうか。
イラストは攻撃的に見えてその実サポートに終始している辺りも似ている。
とはいえサーチしつつ墓地肥やしも出来る為に禁止カードになってしまった向こうと違って《魔螂ディアボランティス》は落とせる枚数も範囲も少ない為に単純な比較はしにくいだろう。



なのに日本ではあまり話題になっていない理由がある。それは2023年5月現在日本では未登場のモンスターだからである

そんな彼だったが、カードプールが海外版基準である遊戯王マスターデュエルにかっこいい和名と共にしれっと登場したのである。
目玉である【ゴーティス】に話題を持っていかれた感があるが、こっそり混じっている謎の見知らぬ怪しい昆虫カードを見てデュエリスト達は戦慄した。
そして紙でのレアリティはノーマルである
MDで字レアがURになることはあったが、ノーマルがそうなるとは珍しい。



【相性のいいカード、テーマ】

  • 《ゴキポール》

上記で触れた、墓地に送られるだけでレベル4昆虫族モンスターをサーチ出来るカード。
更にバニラを使えば特殊召喚でき、破壊効果を使った上で即座にレベル12シンクロに繋げる事が可能。
それ以外にも単なるレベル4モンスターのサーチに使っても良い。
とはいえレベル4のみしかサーチできないので意外と融通がきかないところはある。レベル3以下を出せたらもっと悪さできたので致し方なしか。



墓地から自己蘇生できる植物族チューナー。こいつを落とせば即座にレベル9シンクロを狙うことが出来る。
《魔螂ディアボランティス》は昆虫族面しといてしれっと植物族もサポートできるので、ほぼノーコストでこいつを落とす事が可能。
MD、海外では《グローアップ・バルブ》がまだ禁止カードの為、幸か不幸か現状この2枚を同時に使うことができないのでまだ地獄は訪れていない。
逆に言うと《グローアップ・バルブ》の他にも《ダンディライオン》や《水晶機巧-ハリファイバー》等、《魔螂ディアボランティス》のせいで出所できない禁止カードが増えたとも言える。関係なくずっと収監されといてくれと言われたらそれまでだが。



  • 陽竜果ソルドラポムフォンリー》

モンスターの効果でデッキから墓地に落とされたら自己蘇生して来るレベル1植物族チューナー。こちらも《魔螂ディアボランティス》で落とせば即座にレベル9シンクロが狙える。
自己蘇生した際に他に植物族モンスターが居れば場のモンスターの攻守を半減にする効果もあり、《魔螂ディアボランティス》では条件を満たせないが、落とす前に適当な植物族を用意すれば良いため狙おうと思えば狙える。
MDでは未だに禁止カードの《グローアップ・バルブ》の代わりとして使われている。


墓地から自身を除外して任意のタイミングでトークンレベル1を生成できる。
チューナーではないが《魔螂ディアボランティス》の(2)の効果を使えばチューナーにすることができる。
《グローアップ・バルブ》の代わりにもなる。
発動タイミングが任意であることや、墓地に送る手段がコストでも効果でも問題ないく手札からでも問題ない点が優れている。
P.U.N.K.と組み合わせた際、ディアボランティスで落としたいカードが手札に来てしまう素引きの事故をケアできる。


レベル3、5、8を主体とするシンクロテーマ。
前述の通り《魔螂ディアボランティス》は昆虫、植物族のサポートであるが、本人のシンクロ召喚やその後の召喚には何ら制限を課さない
その為、いつもの【P.U.N.K.】展開でレベル8シンクロを出すタイミングで《魔螂ディアボランティス》を出し、《No-P.U.N.K.ディア・ノート》でレベル8モンスターを蘇生すれば《究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン》を出すことも可能。
うまく行けば《ゴキポール》を絡めてレベル12シンクロ等を絡められ、対応力が増すだろう。


また《魔螂ディアボランティス》を出して《ゴキポール》でレベル4の《トリオンの蟲惑魔》をサーチ。
《No-P.U.N.K.ディア・ノート》を絡めレベル8の【ギャラクシー】を出した後《トリオンの蟲惑魔》を出して《時空混沌渦》をサーチするという方法も考えられる。
こうすることで強力なギャラクシーエクシーズを出しながら《時空混沌渦》で相手の全滅を狙える布陣が完成するのである。成功させるには通常召喚権を使わない必要もあるが、イマイチ使いにくかった《時空混沌渦》を含めて狙ってみるのも面白い。


  • 《究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン》

そんな【P.U.N.K.】と組み合わせて登場するのがレベル8のチューナーと非チューナーをあわせて出せる1キルのお供
具体的なルートは省くが、妨害がなければ《No-P.U.N.K.セアミン》1枚からゲームエンドに持っていける。
そうでなくても豪快な効果を持っており強力なカードであり、唯一の弱点であった「出しにくさ」を《魔螂ディアボランティス》だけで解消できるのである。
とはいえ先攻1キルを狙うならデッキに不純物を多量に入れなければならず特化気味となってしまう。だが《ペンテスタッグ》を絡めた後攻1キルならほぼ不純物無しで狙えるので試してみたい所。


他にも上記で少し触れたギャラクシー等、【P.U.N.K.】とならランク8エクシーズを悠々と狙える為、色々なルートを考えてみると悪くないだろう。


  • 《円喚師フェアリ》

レベル3のチューナーモンスター。
墓地に昆虫、植物を落とす関係上。自動的に彼女の特殊召喚条件も満たせる。
更に彼女は《魔螂ディアボランティス》とは逆で、自分を非チューナーにすることも可能である。
シンクロが狙えなくてもエクシーズやリンク素材にもできるので《魔螂ディアボランティス》を使うのであれば採用圏内。
なお自分の墓地に昆虫、植物がいなくとも、相手墓地に《増殖するG》がいれば召喚できる。覚えておきたい小技である。


  • 各種レベル9シンクロモンスター

《グローアップ・バルブ》等を利用すればレベル9シンクロが安易に出せるが、問題はどれを出すかである。
というのもこのレベル体の「チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上」で出せる汎用カードは割と少ないからだ。
それでもお手軽に破壊効果や無効化を狙える《灼銀の機竜》や《碧鋼の機竜》ドローの狙える《飢鰐竜アーケティス》辺りは採用圏内か。
装備カードをサーチし1キルも圏内に入る《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》も悪くはないが、デッキにいくつか装備カードを入れて置かなければ機能不全に陥る可能性がある。
《電脳堺狐-仙々》も強力なカードだが墓地肥やしが主流の《魔螂ディアボランティス》とは少し相性が良くない。
……と微妙に使いづらいモンスターばかりである。
それでも「レベル9シンクロをお手軽に出せる」部分に刮目すれば面白い動きが出来そうだ。


  • 各種レベル12シンクロモンスター

前述の通り《魔螂ディアボランティス》と《ゴキポール》で安易にレベル4モンスターを特殊召喚できるが、その際に、今まで使いにくかったレベル12シンクロが安易に出せる。
上でおすすめした《炎斬機ファイナルシグマ》の他には、高い能力に加え手札がない場合に安易な条件でドロー出来る《超重天神マスラ-O》。
同じく高い能力値に加え、シンクロに使用したバニラモンスターをそのままコストとして使用できる《超越竜グレイスザウルス》。
対応力のある効果無効化を持ちサーチも出来る《赫聖の妖騎士》なんかもオススメである。



  • 《レボリューション・シンクロン》

レベル7、8のシンクロドラゴン族もしくは《パワー・ツール・ドラゴン》を出す際に手札のコイツもシンクロ素材に出来るレベル3チューナー。
更にレベル7シンクロモンスターがいる場合に、デュエル中一度だけだがレベル1となって墓地から特殊召喚する事も可能。
つまり適当なレベル4のモンスター1体がいるだけで《魔螂ディアボランティス》がほぼ確定で出せるのである。
レベル4を主体とした昆虫、植物族デッキでは是非とも採用したいところだが、こいつの為にレベル7シンクロドラゴンで貴重なEX枠を埋める地味なデメリットも持つ。
どれが最善かはデッキと相談しよう。


  • 《樹冠の甲帝ベアグラム》

概要でも名前が上がったカード。
墓地の昆虫族・植物族を3体除外すると特殊召喚が可能な、高いステータスと破壊効果を持つ昆虫族の切り札。
更に魔法、罠カードの発動に対してチェーンできないという地味ながら厄介な効果も持つ。
しかも墓地からも特殊召喚できるため《魔螂ディアボランティス》で落とすと確定サーチとなる。
いっその事《魔螂ディアボランティス》ではなく《樹冠の甲帝ベアグラム》をシンクロ召喚するくらいの気持ちで扱っても良いと言えよう。



【余談】

海外版のPHOTON HYPERNOVAは2023年2月10日発売であり、《魔螂ディアボランティス》のMDでお実装は2023年5月となんと3ヶ月でのスピード実装である
一応海外基準では《円喚師フェアリ》等も同期であるが、どちらにせよ彼の登場は世界中のプレイヤーを驚かせた。
まぁ日本プレイヤーの大半は「うわー誰コイツ!」という反応だったが。








追記・修正は自分をチューナーにしてからお願いします。



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  • ABFと同じでチューナー化してもSチューナーになるわけじゃないから素材指定を満たさないのは注意 -- 名無しさん (2023-05-26 11:33:49)
  • 遊戯王OCGって書いてあるのにディアボリカマンティス勘違いしてしまった。 -- 名無しさん (2023-05-26 20:39:18)
  • なんで海外先行が?とおもったらMDにきてたのか、おもろいなー -- 名無しさん (2023-05-27 08:12:32)
  • ↑3 >チューナー化してもSチューナーになるわけじゃない え、シンクロチューナーに、ならないの?なんで?コンマイ語? -- 名無しさん (2023-05-27 08:27:13)
  • アクセルシンクロモンスターが指定してるのはSモンスターのチューナーだから普通になると思うが…… -- 名無しさん (2023-05-27 09:08:04)
  • シューティングスターの裁定でチューナー化したシンクロモンスターを素材に出来るって回答あったし、何か勘違いしてるんじゃないかな?ブラックフェザーアサルト召喚の除外コストに使えなかったとか? -- 名無しさん (2023-05-27 09:23:53)
  • クナイ以外のチューナー化したABFがSチューナーにならないならBFアサルトの召喚条件がカテゴリ内でどちらも満たせなくなるし欠陥すぎないか -- 名無しさん (2023-05-27 09:51:15)
  • 本格的な日本上陸も近い…かもな。 -- 名無しさん (2023-05-30 13:06:45)
  • こいつに限った話ではないけどこの見た目と名前で効果は中継役なんだよな -- 名無しさん (2023-06-30 11:44:19)
  • 見た目めっちゃ強そうなのに、なぜか繋ぎ役なのはね…。ビッグバリスタがもうちょい頼りになればな -- 名無しさん (2024-04-22 16:16:01)

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