登録日:2021/02/24 Wed 18:47:20
更新日:2024/05/24 Fri 13:56:05NEW!
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ghost of tsushima 対馬 安藤麻吹 アヴェンジャー 復讐者 悲劇 昼ドラ 対馬のバーサーカー 両性愛者 女武芸者 安達政子 婆サーカー
畜生、死におったぞ!!
安達政子とは ゲーム「Ghost of Tsushima」の登場人物である。
CV:安藤麻吹、ローレン・トム(モデル、英語版)
以下、ネタバレの宝庫となります。
【概要】
対馬でも名高い女武者が揃う「安達家」その現当主「安達晴信」の妻。
元々武芸の腕は立ったようだが安達家に嫁いでからは更に腕に磨きを掛け、既に孫もいる年齢ながらその腕前は主人公の境井仁とほぼ互角。
その仁も、彼女が蒙古の集まる場所に1人で言ったと聞いた時は「蒙古の身の方が心配だ」と言い出す始末。
しかしそうであって非常に心優しい女性であり、諍いを説得で穏便に収めてしまうほどだったらしい。彼女が怖くて矛を収めただけかもしれないが。
だが蒙古襲来の折、夫と息子二人が戦に出かけた際に何者かによって安達家が襲撃される。
彼女は息子の嫁2人を共に武器を振るい応戦するが、多勢に無勢、彼女を除いて全滅するという惨たらしい結果となった。
また戦に出た夫と息子2人も討ち死にし、全てを奪われた彼女は復讐を決意するのであった。
なお蒙古に対しての復讐心も持ち合わせているがそれでも男たちは戦場にて覚悟の上死んだ。だが女子供は明日を望みながらも理不尽に命を奪われたこともあり、蒙古らより仇の方を優先している。
以降、彼女は蒙古や仇の一味を見つけたらとりあえず正面から斬りかかるバーサーカーと化した。
背負っている弓は飾りである。イベントでしか射たない。
隠密で少しでも数を減らしたい仁の事などお構いなしに敵を全て切り裂いていく。
「皆殺しだ!」「では早く殺せ!!」「我が一族の仇!!ウワア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!」と叫びながら切り込む彼女の姿はまさしく狂戦士であり、勇ましい声と共にそのまま敵を壊滅してくるその姿はプレイヤーの印象に残ること必至であろう。
ちなみに冒頭の台詞は手がかりになりそうな人間が黒幕の刺客に殺された時に言い放った台詞である。
…がその刺客を切り伏せた後に言う台詞の為、自分で殺しておいていて毒付いたように見えてどこかシュール。
【人物】
「諍いを説得で穏便に収めてしまうほど」という優しい心は復讐鬼になっても失っておらず、仇討ちに協力すると言った仁を巻き込まないように―それこそ手がかりすら無く、藁をも掴む勢いで探し求めていた時期であるにもかかわらず―突き放そうとする。
それでも仁は折れなかった為協力する事となったが、その暁になんと安達家の鎧をくれるなど気前も良い。
ちなみにこの鎧非常に性能が良いだけでなく強化をすれば最後まで使うことが可能と言う優れもの。有難く使わせてもらおう。
また基本的に武士の仲間特に石川先生とか石川先生とかには苦言を呈される仁の誉戦法不意打ちに関しては肯定的である。*1
仁との会話の端々には他人への気遣いや高い知性が感じられ、彼女が心優しい人間だったことはプレイしていると誰にでもわかるであろう。
利用した形になった女性が殺された際には弔ってやるなど、復讐に囚われながらも完全な外道にまでは堕ちていない。
だが一度蒙古や仇を前にすると一瞬にして狂戦士となり突撃、手がかりと見るや戦う力のない僧や百姓にも刃をちらつかせる。
一味と判明した僧に対し仁が「話を聞くだけです」と静止してもお構いなしに惨殺し「どうせ口を割りはせぬ」と言い訳をする始末。*2
同じく復讐心に囚われ手段を選ばないことを選んだ仁ですら、彼女と一緒にいる時はストッパーにしかならない。
…否、政子殿は口もうまく言いよどめられる事もあり、ストッパーにすらならない事も多い。
それでも仁の指示に関してはしっかりと聞いてくれ、重大な命令違反をすることはない。
だがあくまで「仁の指示」だけに従う為か彼不在時の際はゆなや石川先生でも止められないらしい。
事実、偵察と暗殺で数を減らしつつ離れていた政子殿達と合流する手筈が、彼女の一存で派手に爆発を起こして乱戦に持ち込むという脳筋策になってしまった。仁もブチ切れてゆなに八つ当たりする始末。
仁「なぜ門を開けるまで待たなかった!!」
ゆな「政子殿の案だよ!」
結果的に成功したもののシュールな光景である。
しかしそういった行動の裏には、死んだ家族を1人で幾日もかけて埋めた苦しみと悲しみが存在しており、その言動に思うことはあれど仕方ない事だと理解を示すプレイヤーが多い。同じく行動に問題はあるものの同情の余地すらない比較対象が同時期にいるのもあるが。
彼女は優しすぎたが為、優しさを向ける相手が消えた以上どうしていいかわからずに足掻いて生きているのだ。
男勝りなのは性格だけでなく、性愛にも表れている。
というのも両性愛者の疑惑があり、夫と同時に侍女に対しても情愛を注いでいた素振りが見られる。
その侍女が仇の一味に加担していたとわかっても彼女だけは見逃した。
彼女がやったことが家宝を盗んだだけの上に返却したのもあるが、寛大すぎる処置なのは明白である。
政子殿の本人の勇ましさは並の男以上、女性が惚れてしまうのも致し方ない事だろう。
ちなみにどうにも腕っぷしと気の強さは素らしく、偏屈者の石川先生に対してもレスバ舌戦で圧倒していた。
石川先生も仁相手には高圧的な部分が多かった為、このシーンで溜飲が下がったプレイヤーも多いだろう。
更に彼女が安達家に嫁ぐ事になった理由も、賊が押し寄せてきた際それをぶっ倒したからである。
要するに彼女が強いのは「名高い女武者を多数生み出した安達家の女」だからではなく素。
名前に関しても、幼き頃から男勝りな彼女を見て父が「貴族の姫様のようにしとやかになるように」とふざけてつけたという。*3
なんというか復讐心抜きにして脳筋度の高い女武者と言えるだろう。
【能力】
基本的にNPCなので操作などは出来ないが、普通に強い。
ほっといてもある程度敵を殲滅してくれる。おそらく近接戦闘では仁以上の強さであろう。
ただし基本的に特攻思考。弓なんざほぼ使わず敵を切り伏せるのみであり、敵に見つかり乱戦になるのは必至である。
そしてその強さは彼女との一騎打ちという最悪の状況で直に味わうこととなる。
【その結末】
ネタバレの為折りたたみ
仁と政子は仇を追っている最中、仇の一味と思われる者たちが記された書を見つける。
それに書かれた人間は全て、安達家に恨みを持つ者たち(全員自業自得だが)
そんな折政子は「純信」という僧を半ば脅迫気味に協力させ、書に記された者たちを次々屠っていく。
だが、書に記されていない「純信」を仇の一味と勘違いし襲撃。*4
さすがのこれには仁も遂にキレ、行動と考え方を諫めるため政子と一対一の決闘をする事となる。
本作最強に近い政子殿との決闘に加え蒙古が攻めてくるという状況の中、仁は政子を打倒。
敗北の上、仁に「仲間とは殺し合いたくない」と言われ、以後多少は落ち着くこととなる。
ちなみに純信も災難にあったが何とか生きていた。
しかし彼女に待っていたのは更に残酷な結末であった。
安達家の女子供を皆殺しにした一味の頭。それは死んだはずだった姉「花」であった。
実は花は晴信に惚れており彼との婚約を求めていたのだが、しかし実際に結婚したのは武勇を持つ妹であった。
政子はせめてもの情けにと思い、「優しい」と評判の武家に姉を嫁がせるも、花に出来た夫は「優しい」とは裏腹の最悪の男であった。
花は夫から暴力と暴言を受け続ける地獄へと堕ちたのだ。
その地獄から脱出するために花が取ったのは、妹のようにすべてを跳ねのける強さを得る事ではなく、妹の善意すらも「悪意」とすり替え生き延びる逃げの道。彼女は政子殿とは違い、心の弱く醜い女性であったのだ。
だからこそ花は、自分の欲しい物を奪った挙げ句地獄に突き落とした「強い妹」に成り代わるために今回の計画を企てたのだ。
これに関しては「優しい」という評判に惑わされ、姉が嫁いだ男の正体を見切れなかった政子にも非がないわけではない。
だが、それが安達家の…それも罪もない子供を殺す理由としては決して認められない。
政子は、皆の仇である花に関しては切り捨てたりせず、短刀を渡すのみに留めた。
そして花は政子に呪いの言葉を吐きかけ自刃。こうして政子の復讐劇は幕を閉じた。
妹程強くはないとはいえ、知略を駆使し多数の人間を扇動したり、更に自害する時も躊躇いなく自らの腹に短刀を突き刺す等、歯車がかみ合えば彼女もまた強くなれた素質はあった。
なまじ、妹が強すぎたのがこうなった原因であろう。
復讐を終えた政子だが、家族と共に過ごした楽しかった頃の思い出を想起しようとしても、死した姉の顔が忘れられずにいた。
仁は「もう安らぎを求める時」というが、政子はただ「この道は安らぎには通じぬ」「このまま歩みを続ければ、安らぎがどこにあるのかわかるのであろうな」と答える。
彼女はそれが修羅の道と知りながら、安らぎの場所を探す事になるのであった。
【余談】
- 担当声優の安藤麻吹氏は「政子殿のおかげでバーサーカーという言葉を初めて知った」と述べている。その血気盛んなボイスは必聴。
- 仁の事は昔から目を掛けており、彼の父が死んだ際には「お前は息子同然」と励ましていた。更に復讐に協力してくれる際には
振り回しながらも深く恩義も感じている。その為か仁が地頭と喧嘩別れし独自に行動を始めた後も仁と共に行動し、蒙古と戦ってくれる。 - 彼女の夫「安達晴信」は実はゲーム開始早々に登場している。礼儀作法に乗っ取り名乗りだして一騎打ちを所望するも、油を吹っかけられて燃やされるという卑劣にあい最期を遂げた。また息子二人も乱戦の末果てただけでなく、その躯を吊るされ晒し者にされるという暴虐を受けた。政子がそれらを見つける度にあげる慟哭は、彼女の家族への愛を直に感じさせ、だからこそ狂戦士の如く戦う動機だということが嫌にもわかるだろう。
- 晴信の人となりは余りわかっていなかったが、DLCにて仁とは年の離れた友達のような関係だということが判明した。
だが、お前が追記・修正するのであれば、手を貸すぞ。
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▷ コメント欄
- みんな大好き政子殿 -- 名無しさん (2021-02-24 19:04:10)
- 誰が呼んだか婆サーカー -- 名無しさん (2021-02-24 19:52:40)
- 殺陣の背景で武装した婆様が何の容赦もなく賊を切り捨てる不思議映像 -- 名無しさん (2021-02-24 20:07:13)
- この時代には珍しく恋愛結婚なんだよね。それが悲劇の始まりでもあったわけだけど… -- 名無しさん (2021-02-25 13:44:26)
- 細かいことだけど、冒頭の台詞は 死におった「ぞ」 だった。あとこの台詞は刺客じゃなくて手掛かりになりそうな人間の方に言ったんじゃないかな。 -- 名無しさん (2021-08-15 20:42:31)
- バーサーカーってネタにされるし、相応の暴れっぷりは作中でも見せてるけど、政子と会うシーンでは「仁まで死んだら申し訳が立たない」って最初は仁の申し出断ったり、過去回想でチラッと出てきた時は「正の息子なら私達の息子だ」って面倒見てたっぽい感じで、復讐さえなければ本当にいい人だったっぽいんだよな。本当にいい人だったからこそ復讐の鬼になっちゃったんだろうけど。 -- 名無しさん (2023-04-07 18:28:52)
#comment(striction)
*2 とはいえ切り伏せられた方も恨み言しか吐いておらず、政子殿の言い分は間違いではないのだが
*3 この当時の女性名に「子」が付くのは朝廷から身分を与えられた等の場合のみである
*4 純信も黒幕に復讐計画への加担を打診されていたが、断っている。…のだがその事を政子殿に言わなかった為逆鱗に触れた
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