神獄塔 メアリスケルター

ページ名:神獄塔 メアリスケルター

登録日:2020/01/31 Fri 23:06:00
更新日:2024/05/16 Thu 12:31:23NEW!
所要時間:約 35 分で読めます



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艶美で狂気なる少女達の脱獄劇――





神獄塔 メアリスケルター(かんごくとう-)とは、2016年10月13日にコンパイルハートから発売されたPS VitaのダンジョンRPG。後に『神獄塔 メアリスケルター2』に組み込まれる形でリメイク版がリリースされた。
シナリオは乙野四方字、イラスト・キャラクターデザインはナナメダケイ。


OPはイヤホンズ『予め失われた僕らのバラッド』、EDはイヤホンズ『ヨロコビノウタ』。
このゲームがマイナーなため知られていないが『ヨロコビノウタ』は本来このゲームの楽曲である。




◆ストーリー

それ自体が生命体である監獄「ジェイル」。


少年ジャックと幼馴染の少女アリスは、
「メルヒェン」と呼ばれる不気味な看守により
囚人として不可解かつ過酷な拷問を受け続けていた。


気が狂いそうな毎日だったが、お互いを労り、
慰め合うことで正気を保ち、いつか必ずこの地獄から
脱獄することを誓い合っていた。


そんな誓いをあざ笑うかのように、日々激化する「刑罰」。


しかし、身も心も限界に達し、全てを諦めかけたある日、
ピンクの血が滴る巨大なハサミを持った少女が現れる。


「あなたをスカウトしにきたんだよ!」



(『神獄塔 メアリスケルター』公式サイト内 WORLD-あらすじ(https://www.compileheart.com/mary-skelter/world/story.php) より)




◆概要

ゲーム内容はコンパイルハートが得意とするダンジョンRPG。


現代日本に突如として出現した謎の生命体「ジェイル」から脱出するため、
圧倒的な身体能力を持つ「血式少女」と謎の能力を持つ少年「ジャック」がダンジョン探索をする。


可愛い美少女たちとと気持ち悪いモンスターが織りなすエログロ要素とコンパイルハートにしてはバランスの取れたゲームバランス、探索中に襲い掛かる数々の恐怖などが特徴。え?パッチを充てる前?それ聞いちゃう?


あと、ダンジョンの広さが他ゲームとは桁違いに広い。が、その割に探索必須な場所はかなり少ない。



◆用語

・ジェイル

舞台となるのは、現代日本に突如として落下し、
一瞬にして街を丸ごと飲み込んで地下666メートルに陥没させて荒廃させた
謎の生命体「ジェイル」。


ジェイルは他の事物を有機物・無機物問わず取り込んで変化させる能力「擬態」を有しており、
ダンジョンそのものはもちろん、そこに徘徊するモンスター―「メルヒェン」や設置されているトラップなども
全て擬態によって発生したものであり、中には人間が変化したものもあると明言されている。
ジェイルの内部では、かつて街を形成していた物品が無秩序に壁から露出しており、大変カオスな外観。
特に、数多くのエリアで見ることができる人間の眼のような物体は、実際に周囲を見渡しているような動きをして大変不気味。


ジェイルは生命体であるがゆえに、他の動物と同様「食欲」「性欲」「睡眠欲」の三大欲求を持っており、
探索中これらの欲求を満たすと、血式少女たちに恩恵「ジェイルボーナス」をもたらしてくれることがある。
現在求めている欲求は、空に浮かぶ「月」の色に対応している。
また、ジェイルは欲求を満たすことで「成長」することがあり、作中でもジェイルボーナスで「成長エリア解放」引き当てると、フロアのどこかに新しいエリアが広がる。


街に元々住んでいた人々の一部がジェイル内にある「独房エリア」で捕らわれの身になっており、
そこでは日夜ジェイルの欲求を満たすため、人々はメルヒェン達による拷問を受けている。


ジェイルの中心には「監獄塔」と呼ばれる塔があり、この塔は日々成長している様子を見せる。
(ゲーム内でも、ストーリーが進んでいくにつれて、一部の一枚絵に登場するこの塔が伸びていく)
そのため、この監獄塔が最大まで伸長すれば、ジェイルから脱獄できる可能性がある。


空から降ってきたり擬態したりするが別に仮面ライダーカブトワームではないし、地表を覆いつくして人間を侵蝕する植物だからって仮面ライダー鎧武のヘルヘイムの森でもない。



・血式少女

ジェイル内部でごく稀に発見される、特殊な能力を持つ少女。
何故か全員童話をモチーフにした名前を誰に付けられることもなく名乗り、その童話にちなんだ生まれ持っての衝動「血式リビドー」を有している。
血式リビドーを満たせない状況になると急激に情緒不安定になる。


ジェイル内に生息する異形のモンスター「メルヒェン」と対等以上に渡り合える他、
メルヒェンの血を大量に浴びることで凶暴性とさらなる力を発揮する「ジェノサイド」状態に変貌。能力が大きく向上するほか、特殊なスキル「ジェノサイドスキル」を使用可能になる。


ただし、精神が不安定な状態―「穢れ」が蓄積した状態で血を大量に浴びると理性を完全に失った状態「ブラッドスケルター」になってしまうことがあり、
この状態では血式少女としての圧倒的な力を無秩序に振るってしまう。
ブラッドスケルター状態は不可逆であるため、一度ブラッドスケルター化してしまうと、死亡しない限り永久に止まることはない。実際、ゲーム開始前に、それが原因で血式少女が1人死亡してしまっている。
ゲーム中でも最序盤で1人の少女がブラッドスケルター化してしまい、悲劇がもたらされてしまう…かと思われたが…?
なお、ブラッドスケルターになると衣装が消し飛ぶ。が、ソッチ方面を期待していると一瞬で全滅して泣くことになるので冗談でもわざと発動させるのはやめておこう。


また、各血式少女はダンジョン探索中に使用できる「血式能力」を持ち、ダンジョンのトラップを突破するためにはこれら能力が必須となる。


各血式少女はそれぞれタイプに応じた職業を持つ。職業のうち「スキル」は他の職業に移っても有効であるが、「職業特性」は転職すると無効になる。


なお、各血式少女にはジャックに対する好感度が存在し、一緒に戦闘をしたり、「サプライズアイテム」をプレゼントしたりで好感度が上昇するとそれに応じてイベントを見ることができるほか、好感度最大の血式少女とは個別エンディングも用意されている。


強力な代わりに刺激による自我消失・暴走の危険が常に付きまとうからって、仮面ライダービルドハザードフォームではない。というかメアリスケルターの方が世に出たのは先。



・ジャック

ジェイル内部で発見された、自らの血液で「穢れ」を浄化する謎の能力を持つ「血式少年」。


戦闘能力を持たない代わりに、「穢れ」を浄化する力で血式少女の手助けをすることになる。



・黎明解放戦線

血式少女たちが所属することになる、メルヒェンに対抗し、ジェイル収容者の保護とジェイルからの脱出を目的にする集団。


ジェイルの片隅、「元街道沿いエリア」付近にメルヒェンの襲撃を受けることのない安全地帯「解放地区」を設立し、街としての機能を確立。限られた物資をやりくりし、ジェイルからの脱出計画を進行させる。


各施設では血式少女のステータス向上や武器の強化、穢れ浄化、物資の購入、血式少女との交流などを行うことができる。


なお、黎明には6名の初期メンバーがいたが、彼らは15年前に監獄塔を探索した際に「スナーク」と名乗る正体不明のナイトメアの襲撃を受けてしまい、現在黎明の長となっている「博士」を除いて全滅してしまっている。


+ -

研究室の奥にはモニター室のようなものが見えるが…?



・タイヨウ教団

解放地区に存在する宗教団体。


太陽の光を見ることを教義としており、時には独房エリアまで赴いて信者数を拡大しているが、その教義や存在そのものに不信感を抱く者も多い。


また、宗教活動の傍ら独房エリアの孤児の保護や黎明への物資の提供なども担っているが、教団に不信感を抱いている者が少なくないため黎明とはかなり微妙な関係。


本作のクエストはここから受注・報告する。



・穢れ浄化

拠点で行うことができる強化のひとつ。
これに成功すると穢れが溜まるのが遅くなるほか、一部能力が上昇する。ただし、一度探索に出て帰還すると、穢れへの耐性と能力上昇は消えてしまう。


が、そのために行うのは、制限時間内にジャックの血を少女の身体に浴びせて塗り込むこと。どうするのかというと、インナー姿になった少女たちの身体を直接擦るのである。


正直穢れ耐性と能力上昇はオマケでこのおさわりがメイン。ゲームをクリアすると制限時間に追われず好きなだけ少女たちと身体で触れ合えるようになる。



・ナイトメア

おそらく本作最大の敵であり、このゲームをホラーへと引き寄せている原因。


ジェイル内の各エリアを徘徊する異形の怪物。
どのような攻撃を仕掛けても決して死ぬことはなく、たとえ一度倒したと思ってもしばらくすれば復活してしまう。


ジェイル内を探索中、鳴き声と共にフロアのどこかに突如として配置され、リアルタイムで血式少女隊の捜索を開始する。ナイトメアの周囲には黒い闇「ナイトメア空間」が広がっており、この中に取り込まれてしまうと「虐殺鬼ごっこ」が発生。ナイトメアから一定距離を取らない限り永久に(と言っているが『2』とリメイク版『1』の場合10分経つと諦める)追われ続けることになる。もしナイトメアに追い詰められてしまった場合、戦闘を挑んでダメージを蓄積させて部位を破壊し、気絶させてその間に離れるしかない。
なお、必ずプレイヤーがいる場所から一定以上離れた場所に配置されるなんて配慮は一切なく、突然プレイヤーの真横に出現→虐殺鬼ごっこというパターンも少なくない。酷いと新たな独房エリアに進入→虐殺鬼ごっこも。怖いを通り越して理不尽。


正直闇を見つけたら一旦ナイトメア空間に突っ込んでから逃げた方が早いとか言わない。部位破壊は簡単だからぶん殴ってから逃げた方がいいアイテムもらえるしお得とか禁句。


このように探索する者を手当たり次第に虐殺する怪物ではあるが、一つだけ倒すことができるようにする方法があることが序盤に判明する。それは、ジェイルに対して栄養を送り込んでいる物体「核」を破壊すること。核は番人となる強力なメルヒェンが監視しており、彼らを退けて核を破壊すると、ナイトメアの不死性がなくなり倒すことができる。このことが判明したため、これ以降はエリアの探索の目的に「核の破壊」が最重要事項として置かれることになっていく。
核を破壊すればエリアはクリーンになり、二度とナイトメアは徘徊しない。そして、核破壊後のイベントポイントでナイトメアとの本戦へと移る。戦闘の流れは、まずナイトメアの部位を完全に破壊し、露出した本体を叩くというもの。今まで散々煮え湯を飲まされてきたナイトメアへのスーパー仕返しタイムだが、当然相手も苛烈な攻撃を仕掛けてくるので、それに耐えるためのアイテムやステータスは必須。
さらに、ナイトメアはリアルタイムで行動順を繰り上げていく習性があるので、コマンド選択にもたついていると、ナイトメアに何度も攻撃されてしまう羽目になる。必要なコマンドがどこにあるか覚えておき、素早いコマンド操作が求められる。




◆登場人物

○プレイアブルキャラクター

  • ジャック(CV:酒井広大)

ジェイル内の独房エリアのひとつ「元街道沿いエリア」に囚われていた少年で本作の主人公。
イギリスの童話"Jack and the Beanstalk"(ジャックと豆の木)の名を持つ。
幼馴染で同じ独房に囚われていたアリスと共に日々の拷問を耐えていたところ、自らを血式少女と名乗る少女赤ずきんによって救出される。


気弱な少年ではあるが芯が強く、血式少女、特にアリスのために勇敢にダンジョン探索に挑んでいくが、戦闘能力がないことに対する自責の念や元々の自己犠牲的な性格から無謀な行動をすることが少なくなく、周囲には心配をかけがちである。
また、何故かジェイルの心理や欲求を読み取ることができる。


当初は戦闘能力がないと思われていたが、偶然にもブラッドスケルター化したアリスを治療したことがきっかけで非常に造血能力が高いこと、「自らの血で血式少女の穢れを浄化する」という血式能力が存在することが判明し、その強い意志を見込んだ黎明のハルと視子によって自らの血を噴射することができる特殊武器「メアリガン」を作戦遂行の要となっていく。


血式リビドーは「高いところに上りたい」。作中では監獄塔に上りたいという衝動を度々感じている。


直接戦闘では使い物にならないためメルヒェンに対しては消費アイテムでしか攻撃することはできず、穢れ浄化とアイテム使用を行うことになる。穢れ浄化はジャックの血を使用するため、あまり大量に血を使っていると出血多量で昏倒してしまい、しばらく行動不能になってしまう。これが重なると戦闘不能となりその戦線から離脱することになる。そのため、定期的に造血をしなければならない。
また、「かばう」コマンドを用いて血式少女が受けるダメージをすべて肩代わりすることができるが、必ずジャックがガード中のメンバーに攻撃が行くとは限らない上、攻撃を食らってしまうと非常に高い確率で昏倒してしまうため使いどころはほとんど…。どんな強力な攻撃を受けようが気絶で済むあたり血式少女より余程タフな気がするが



ジェイル内の独房エリアのひとつ「元街道沿いエリア」に囚われていた少女。
イギリスの小説"Alice's Adventures in Wonderland"(不思議の国のアリス)の名を持つ。
OPで"HEROINE!"と表示されたり、そもそもゲームのジャケットが彼女の一枚絵だったりと、事実上主人公扱いされている。
幼馴染で同じ独房に囚われていたジャックと共に日々の拷問を耐えていたところ、自らを血式少女と名乗る赤ずきんによって救出される。


幼いころに血式少女の特殊能力ゆえに周囲から迫害を受けていたが、ジャックが常に側にいたために乗り越えることができた。その際にジャックからもらった髪飾りが宝物。ジャックのことを何よりも大切に思っており、ジャックを傷つける者に対しては容赦しない。と、ジャックに対して依存心のようなものが窺える。


最序盤に精神が不安定になるような状況が押し寄せてしまい、その影響でブラッドスケルター化してしまうことになる。が、ジャックを傷つけてしまった際、その返り血を浴びた途端、何故かブラッドスケルターが収束した。これにより、ジャックの血式能力が判明することとなる。


血式リビドーは「お茶会を開きたい」及び「理不尽を追求したい」。作中では時折お茶会のための道具を集めている他、納得がいかないと話の流れを無視してまで追求しようとする。血式能力は「ワンダーホール」。足元に簡易的な拠点を作り、セーブポイント・帰還ポイントとして使用することができる。
サプライズアイテムは実用品類が喜んでもらえる。
なお、他の血式少女の好感度を上げていない場合、個別エンドは彼女のものになる。


戦闘面ではファイタータイプ。「ファイター」で直接攻撃の他、「パラディン」の「かばう」で味方の防護、「マーシャル」の「レンジラッシュ」でランダム攻撃、「アンバレッドプレッシャー」で全体攻撃など、本ゲームにおいては最重要なダメージソース兼ガード役となる。
反面、このゲームで最も重要と思われるステータス「AGI」(素早さ)が全体的に低いため装備で補わないとメルヒェン戦ではターンが回らないこともしばしば。その為、AGIが高めのマーシャルが安定する。
また、近距離物理攻撃しかできないので、後衛の相手が苦手。



黎明解放戦線に所属し、血式少女隊の最年長で20歳越え。
グリム童話"Rotkäppchen"(赤ずきんちゃん)の名を持つ。
20年ほど前、まだ乳児だった頃、独房エリアにいたところを黎明の初期メンバー「隊長」によって保護され、それ以来黎明の元で成長していった。黎明メンバーとは家族同然の関係であり、特に黎明メンバーの博士のことを「お父さん」と呼び慕っている。赤ずきんの童話にちなみ鋏が主な武器。
彼女が「元街道沿いエリア」に囚われていたジャックとアリスを解放しに行くところから物語は始まる。


自らを「お姉さん」と称するが、非常に大雑把な性格で血の気が多く、すぐ手が出るタイプ。また、リーダーとしての責任感が強い一方で、それを抱え込みがちなところがある。


血式リビドーは「フードを被りたい」。彼女の職業衣装にはすべてフードが付属しており、フードがなくなると猛烈な不安を覚えてしまう。血式能力は「ボディニッパー」。巨大な鋏で金網、電線、鎖などを切断することができる。
サプライズアイテムは可愛げのあるものが好きな様子。が、それに紛れて酒を好むあたり20代である。


戦闘面はリベロタイプ。「リベロ」で各種魔法攻撃と回復、「ポエット」でバフ付与、「フェアリー」でデバフ付与、「ピエロ」で高威力攻撃などオールマイティに活躍できるが、オールマイティゆえに後半では一芸に秀でた他タイプのメンバーに活躍の場を奪われがち。
同じく汎用タイプ且つ複数いると便利なサイエンスタイプのキャラに置き換えられてしまうことも。



  • 白雪姫(CV:高野麻里佳)

黎明解放戦線に所属する血式少女。
ドイツ民話"Schneewittchen"(白雪姫)の名を持つ。
姉に親指姫、妹に眠り姫を持つ三姉妹の次女。


誰にでも優しく接する性格。その反面、周囲が強烈な個性を持つために自分に自信がなく地味だと思っている。また、天然なのかどうか素で毒を吐くことも。元の性格のせいでジェノサイド化した時のギャップが最も大きく、甘ったるい喋り方でバイオレンスなセリフを言うためなかなか面白い。


血式リビドーは「鏡を見たくない」。数少ない負の方面での血式リビドーである。このせいで自分の姿を見られないため、身だしなみは姉妹にチェックしてもらっているらしい。血式能力は「ポイズンボム」。ひびが入った壁を爆破することができるが、周囲にいると自分まで被害を受ける。
手芸が趣味のようで、それ関連のサプライズアイテムを渡すと喜んでくれる。サイエンス故か毒物辞典なども大喜びしてくれる。


戦闘面はサイエンスタイプで補助担当。初期は「サイエンス」でデバフ付与、という一見地味な役割だが、他の役職になると一変、「アイテムツーラー」はスキル「アイテム」でアイテムを使用可能、「ミミクリー」ではスキル「リビングディクショナリ」で倒した敵から奪った強力なスキルを展開かつ職業特性「アナライズ」で敵の体力可視化、「ロジカリスト」の職業特性でジェイルボーナスの恩恵アップと、一気に戦闘において超重要な存在となる。また、多属性全体攻撃魔法を使えるため、マジシャンタイプと一緒に血塗れにできる。ただし、「リビングディクショナリ」は燃費が非常に悪く、乱用しているとすぐガス欠になるという重大な欠点がある。
ちなみに彼女の「ミミクリー」衣装は全衣装の中で1、2を争うほど過激なもの。かぐや姫イベントでジャックに向けて放たれる「破廉恥ですーーーー!!!」は正に超特大ブーメラン。さらにいいことなのか悪いことなのか、ミミクリーはステータスや職業特性がなかなか優秀なので、気づいたら延々と裸状態のことも稀によくある。


三姉妹でイヤホンズだが、残念なことに?作中で歌ってはくれない。



黎明解放戦線に所属する血式少女。
グリム童話"Dornröschen"(眠れる森の美女)の名を持つ。
姉に親指姫と白雪姫を持つ三姉妹の三女。


いつも眠そうにしており不思議な言動で周囲を振り回す。また、喋ることが苦手なため、ほんの少しの声と表情、わずかなアクションで意志を伝えることが多い。また、スレンダーな体格に反した説明不要の爆乳の持ち主であり、無自覚にジャックをエロい目に遭わせることがある。


血式リビドーは見て分かる通り「眠い」。立ったままでも、周囲が騒々しい状況でも眠ることのできるある意味タフな人物。血式能力は「ローズアロー」。ジェイル各所に点在する青いボタンを打ち抜くことができる。軌道上のマップを埋めることができるので、マッパー御用達。
好きなサプライズアイテムは植物と案の定というか安眠グッズ。


戦闘面はアーチャータイプで攻撃担当。「アーチャー」の「アンバレッドプレッシャー」が全体攻撃、「スナイパー」補助も可能、「スピードガンナー」の「ランダムラッシュ」は単騎相手に有効。「ダークシーカー」もクリティカル攻撃や回避率上昇など有用なものが揃う。AGIが非常に高いため大抵の場合は行動回数が最も多く、とりあえず雑魚戦でもボス戦でも大活躍する。ただし、ターンの回りが早いということはものすごい勢いでスキルに必要なSPが減っていくことの裏返しでもある。
序盤の難点として、銃の入手機会が少ないことが挙げられる。その為、うっかり転職してしまうと武器がなくて泣く羽目に。



黎明解放戦線に所属する血式少女。
アンデルセン童話"Tommelise"(親指姫)の名を持つ。
妹に白雪姫と眠り姫を持つ三姉妹の長女。
独房エリア「元墓所エリア」を探索していたところを彼女がメルヒェンに囚われてしまい白雪姫、眠り姫だけが脱出。疲弊している白雪姫、眠り姫と戦闘能力のないジャックを待機させアリスと赤ずきんが救助しに行くことになるが、やはり危険なのが目に見えているため白雪姫、眠り姫、ジャックが増援として向かうこととなる。


三姉妹の長女でしっかり者。なのだが、見てのとおり身長・胸囲ともに最小のためコンプレックスを持っている。また、典型的なツンデレタイプで周囲を振り回すというある意味分かりやすい性格をしている。
ちなみに三姉妹はもともとタイヨウ教団で保護されていた孤児。そのため、現在でもタイヨウ教団のミチルや千昭と親しい。


血式リビドーは「狭いところに入りたい」で、作中でも時々思わぬところに入り込んでいる。血式能力は「プチプリンセス」。所持する装備品やアイテムを小型化することができ、一部のギミックに用いるアイテムはこれを使わないと効力がない他、隠し効果として一部装備品はこの能力を用いて小型化するとスペックが大きく向上する。が、リメイク版『1』ではスペックが向上する装備がオミットされ、マイナス補正の緩和でしか使えなくなった。不憫すぎる。
ボール遊びが好きなようでサプライズアイテムで渡すと気に入ってもらえる。


戦闘面はマジシャンタイプで魔法担当。「マジシャン」で基本的な魔法攻撃のほか、「セラピスト」で各種強力な回復、「カウンセラー」でバフ付与、「ネクロマンサー」でデバフ付与などが揃う。魔法による全体攻撃が雑魚相手には非常に有効でSPが豊富なためガス欠にもなりづらい。特にサイエンスタイプ同様多属性全体攻撃魔法を持ち、ほぼ確実に敵全員の弱点にヒット→大量出血→ジェノサイドモード→改めて大量出血→SP超回復、というサイクルで雑魚はこの2職だけで蹴散らせる。
防御はお約束通り貧弱で、直接攻撃を食らおうものならたとえ体力MAXだろうが一撃で沈むなどということも頻発する。



黎明解放戦線に所属する血式少女。
平安時代に成立したとされる日本の物語『竹取物語』の名を持つ。
黎明にはジャックとアリスが来た頃からいたが、その時は引きこもり生活を送っている。


非常にものぐさな性格をしており、周囲からの呼び名は「グータラ姫」。サボるための「七つ道具」なるものを忍ばせているほか、自分の足で歩くことすら厭い、「バンブー1号」と称するの謎の乗り物で移動し、部屋は常に散らかっており時折ジャックに掃除させている。また、若干人間不信気味であり、怠け者気質と相まって戦力になるように周囲がいくら説得しても聞く耳を持たない。
ブラッドスケルターモードの外見は多分一番アウト。


血式リビドーは「宝物を集めたい」。実は幼いころに竹取物語に登場する宝物を所持していたが、1つを除いて彼女を迫害した人間に奪われてしまい、それが現在の無気力と人間不信の一因となっている。血式能力は「タケプロテクター」。ダメージを受けるギミックを完全に無効化するほか、落とし穴に転落しても無傷になる。
好きなサプライズアイテムは暇つぶし道具。意外にもオシャレアイテムも喜んでくれる。


戦闘はアーチャータイプで、初期職は「スナイパー」になっている。そのため、初期装備が貴重な銃になっている。


+ -

血式少女の出生について何かを知っているようなそぶりを見せるが…?



黎明解放戦線に所属する血式少女。
ペロー童話"Cendrillon, ou la petite pantoufle de verre"(シンデレラ―小さなガラスの靴)の名を持つ。
ジャックとアリスが黎明に来た当初は、「役に立ちたい」という気持ちが先走って独断で出撃してしまい行方不明になっていたが、しばらくして帰還する。


過剰なほどのお嬢様口調が特徴的。しかし実際にはかなり庶民的な性格で、掃除をするのが好きな様子。また、妙にネガティブな性格をしており、特にジェノサイド化した際は他のメンバーと違って自分を過激に卑下するような言動をとる。


血式リビドーは「着飾りたい」で、それを象徴するのがガラスのイヤリング。そのため、これを紛失してしまった際は非常に動揺していた。血式能力は「12ダッシュ」。12秒間移動速度が向上するほか、崩れかけた床を転落することなく駆け抜けることができる。ただし制御が若干難しく、壁に衝突すると硬直が大きい。
着飾りたいということで喜んでもらえるサプライズアイテムは化粧品。


戦闘はファイタータイプで、初期職は「マーシャル」になっている。



独房エリア「旧河川・沼エリア」で過ごしていた血式少女。
グリム童話"Rapunzel"(ラプンツェル)の名を持つ。
生まれてからずっとジェイルの中で過ごしていたが、タイヨウ教団の団員が「旧河川・沼エリア」を探索していた際に遭遇。その情報を追ってやってきた血式少女隊と出くわして眠り姫に懐き、さらにジャックがお菓子で釣って仲間にした。


血式少女最年少であり、非常に長い金髪が特徴的。当初は伸び放題で金の毛玉と化していたが、シンデレラを中心に着飾らせた際、ツインテールに結われている。やたらと食い意地が張っており、長い間ジェイルでメルヒェンやジェイルの壁を食べて生き延びていた野生児。また、タイヨウ教団の団員と遭遇した際には食糧を強奪したらしい。なお、ジェイルの細胞が混じったものを食べると思考力が低下する性質があるが、精神的な幼さに影響しているかは不明。
幼女のため基本的には周囲のメンバーの癒し要素となっているが、人間とのかかわりが少なかったためか一般常識に欠け、それが残虐性となって現れることも。隙あらば服を脱ぎ捨ててしまうことも。


血式リビドーは「子供を作りたい」及び「髪を伸ばしたい」。当然こんな幼女な上に子供の作り方を知らないので周囲は困り果てる。血式リビドーと性欲が結び付いているかどうか甚だ怪しく、食欲が旺盛なため食べ物的な意味でジャックが狙われる。また、髪を伸ばすことがリビドーであるため、髪を切られることを異常なまでに恐怖する。血式能力は「ヘアー!」。金髪を自在に操り、遠方にある仕掛けや宝箱に触れることができるほか、フック状のものにぶら下がることもできる。
また、その食欲から見てわかる通り、サプライズアイテムでも食べ物系を渡すと大喜びする。


戦闘はリベロタイプで、初期職は「ピエロ」になっている。



  • グレーテル(CV:種﨑敦美)

独房エリア「旧学生街エリア」で過ごしていた血式少女。
グリム童話"Hänsel und Gretel"(ヘンゼルとグレーテル)の名を持つ。
幼いころより旧学生街ナイトメアと行動を共にしており、彼を「ヘンゼル」と呼んで兄と慕いあまつさえ自らもナイトメアだと名乗っている。さらに、自らの拠り所を守るため、エリアに侵入した調査隊を殺害することも厭わない。彼女のせいで、黎明では旧学生街エリアだけまともに探索することができなかった。
OPでアリス・赤ずきんに続きピンでワンカットが存在し優遇気味。OPでアリスとセットに描かれていたりアリスに似たリビドーを持つなど、ライバルポジと思われる。


旧学生街エリアという土地柄ゆえかエリア内に本が多かったらしく、それらを読んでいたため非常に頭脳明晰。ただし、人間とのかかわりが少なくヘンゼルへの依存心も強いためか人間には冷淡であり、自分の実験道具程度にしか思っていない。しかし、その卓越した頭脳により一瞬で周囲の状況を見抜くことができるため、何のかんの言っても頼りにされることも多い。


血式リビドーは「甘いものが食べたい」及び「好奇心を満たしたい」。しかしながらジェイル内では甘いものは希少品のため、少しでも甘いものが手に入るチャンスがあろうものなら手段を選ばず、さらにそれを「血式リビドーだから仕方ない」と平然とのたまう。血式能力は「ブレッドポータル」。パンくずをワープポイントとして設置し、もう一度能力を使うことでワープが可能。これを利用して穴の向こうに移動することが可能なほか、エンカウントシンボルの向こうに投げて戦闘を回避する、あらかじめ遠くに置いて虐殺鬼ごっこから一瞬で逃れるなどの使い方も可能。
サプライズアイテムは予想を裏切らず標本類や図鑑の類が好き。


戦闘はサイエンスタイプで、初期職は「ミミクリー」になっている。残念ながら白雪姫のように破廉恥な衣装にならない。


+ 【隠しキャラ】-
  • ハーメルン(CV:今村彩夏)

「地下洞窟」で過ごしていた少女。
ドイツの伝説"Rattenfänger von Hameln"(ハーメルンの笛吹き男)の名を持つ。
地下洞窟でメルヒェンと共に生きており、メルヒェンたちを自らの持つ笛で操って下僕としている。


仲間にできるのは血式少女が勢ぞろいして以降。メアリガンを最大まで強化した後、「元街道沿いエリア」から「メアリガンリパーサー」で奈落を越えた先から繋がる「地下洞窟」に踏み込むと登場。自らを「魔王」と名乗り血式少女にバトルを仕掛けてくる。2回行動かつ通常攻撃が全体攻撃なのでデバフがないと防戦一方になるので注意。これに勝利すると、血式少女を漫画で読んだという「仲間」と見なし、特にアリスを「お嬢」と惚れ込んであっさり加入する。
微妙にテンパり癖があり、口が回らず噛んだり、自分のマントに足を引っかけて転んだりすることも。ちなみに着ている服は本人曰く「メルヒェンは死ぬと服になってくれる」のだとか…。


血式リビドーは「約束を守りたい」で、実際非常に義理堅い性格をしている。血式能力は「磁力ピッコロ」。前方の一定のマスの中にある宝箱を回収したり、磁力に反応する物体をこちらに引き寄せたりすることができる。
サプライズアイテムはとりあえずおもちゃ類を渡すと喜ぶ。


戦闘はマジシャンタイプで、初期職は「ネクロマンサー」になっている。


なお、7章以降のイベントでは彼女がいるパターンといないパターンでちゃんとそれぞれに会話が用意されている。『2』収録のリメイク版では加入可能になるタイミングが若干早くなっているため、それに合わせて彼女がいるパターンのイベントも追加されている。

+ -

彼女だけ名前が地名由来、ブラッドスケルター化した時に白目が黒くなる等血式少女としても異質な存在。
理由が語られることはないが、地下洞窟を攻略すれば推測することはできる。



○解放地区

  • 十島博士(CV:山本兼平)

黎明の創成期からいるジェイルの研究者であり、15年前に黎明初期メンバーが惨殺される事件から生き延びた唯一の人物。ジェイルやメルヒェンのことに関しては誰よりも通じており、監獄塔を伸長させることによるジェイルからの脱出を目論んだのは彼。その知識を利用して黎明の司令塔となっている。
拠点内では血式少女の強化を担当。


  • ハル(CV:亀山雄慈)

黎明の武器製造士。口調はぶっきらぼうだが血式少女隊のことを誰よりも考えている。特にジャックにとっては頼れる兄貴であり、彼の「自分も力になりたい」という願いを聞き入れて専用武器「メアリガン」を誂えた。
拠点内では武器の強化を担当。通常の武器の他にも、独房エリア内にある珍しい部品を持っていくとメアリガンも強化してくれる。


+ -

メアリガンを最後まで強化することが、脱獄を果たすキーになる。


  • 上島視子(CV:笹本菜津枝)

黎明の救護班。血式少女の健康管理の他、ジェイルの研究者も兼ねている。頭脳明晰で論理的な性格だが、それゆえにタイヨウ教団に関する不信感を募らせている節がある。
拠点内ではある意味本作一番の目玉システムである浄化を担当。


  • くらら(CV:中島唯)

黎明の武器製造士助手兼物資販売所店員。かなりのお調子者であり、よく店番をサボってハルの元に押しかけては彼を「師匠」と呼んで入り浸ろうとする。
名前がスイスの児童文学"Heidi"(アルプスの少女ハイジ)に登場するクララ・ゼーゼマンに似ているため、当初は血式少女かと思われていたが、そうでないことが判明した途端一気にぞんざいな扱いになったという微妙に不遇な過去の持ち主。
拠点内ではアイテム販売を担当。


  • 門脇永遠(CV:落合福嗣)

解放地区の門番。人間でありながらメルヒェンと対等に渡り合える力量の持ち主。
実は過去に自らが住んでいた村をメルヒェンに滅ぼされた過去があるためメルヒェンに対する憎悪を募らせており、博士が実験に使用したメルヒェンを処分する際には悍ましい残虐性を発揮することがある。
拠点メンバーでありながらイベント以外では会えない上にメインストーリーにもあまり関わらないため、濃いキャラのわりにちょっと影が薄い。


  • ミチル(CV:吉岡麻耶)

タイヨウ教団の教祖「大陽女」を務める少女。
神々しさが漂い、信者たちの尊敬を集めている。時折不思議な予言をする。
しかし、視子を中心に一部の人間からは何者かの傀儡であるとみなされている他、物語が進むと、精神に異常をきたしているかのような言動が多くなっていく…。


  • 千昭(CV:土岐隼一)

タイヨウ教団の副教祖「陽司」を務める少年。
冷静で威圧感がある人物だが、実はミチルとは姉弟の関係にあり、誰よりも姉のことを慕っている。教団内ではミチルと姉弟であることが公になるといろいろとまずいため「陽司」としての姿勢を崩さないが、親指姫からは「ちー」と呼ばれており、テロップでも発言者名は「千昭」で統一されている。
タイヨウ教団は拠点でのクエスト関連担当だが、基本的にクエストメニューで出てくるのはスクイであり、ミチルと千昭は出てくれない。


  • スクイ

クエストメニューで出てくるお姉さん。名前はFinaleで判明。


  • クナイ(CV:小松郁)

黎明で雑用係をしている女性。最終章のみ救護室メニューに視子の代わりに登場。名前はFinaleで判明。


○その他の人物

「元街道沿いエリア」にて、ジャックとアリスの隣の独房に囚われていた少年。
小説版「神獄塔メアリスケルター~光の在処~」の主人公。


  • ヒカリ(CV:沼倉愛美)

「元街道沿いエリア」にて、ジャックとアリスの隣の独房に囚われていた少女。


  • ヘンゼルナイトメア(CV:中村大志)

グレーテルが兄と慕っている旧学生街エリアのナイトメア。
見た目こそ全身がお菓子でできた怪物ではあるが、彼はグレーテルの影響か知能が高く温厚で、人間と会話するのにもあまり支障はない。ただしグレーテルを傷つける者については容赦せず、グレーテルと共に元学生街エリアに侵入した人間を片っ端から排除していた。


+ -

ナイトメアにしてはかなり聡明な性格。自分とグレーテルは違う存在でありことは十分理解しており、血式少女がもし自分を倒せるほどの実力を持っているのなら、グレーテルを血式少女の元へ送り出そうと考えていた。


  • 放浪商人

ジェイル内を徘徊する怪しさ満点のおっさん。
ジェイルを探索しているとたまに登場し、アイテムを売ってくれる。こんな世界観でも貨幣経済が生きてることに突っ込んではいけない。武器やサプライズアイテムはここでしか購入できないほか、物資販売所で購入できない珍しいアイテムを売っていることも。というか、メルヒェンやナイトメアが徘徊しトラップ満載の危険極まりない独房エリアのどこにでも現れて商売するあたり只者ではない。トラップダメージを受けている真っ最中やナイトメアの闇が迫っているときにいきなり登場すると理不尽に感じることも…。
登場場所攻略に相応な装備を仕入れているため監獄塔や地下洞窟で強力な装備をフラゲできる。相応に値が張るが…。


  • スナーク

15年前、黎明の初期メンバーが監獄塔を探索中に遭遇し全滅させられたとされるナイトメアの親玉。圧倒的な力を持っているとのことで、博士からも強く警戒するように言われている。

+ -

その正体は白い怪人。元駅構内ナイトメアを倒した直後、血式少女隊がナイトメアを尋問しようとしたとたんに現れナイトメアを殺害する。
しかし、どうも様子がおかしく、博士が証言するような「圧倒的な力」とやらは全く感じられないが…?


  • 人魚姫

15年前の血式少女。
当時は「元水族館エリア」というエリアが存在し、そこに赤ずきんが訪れたところ、彼女を発見した。
しかし、人魚姫を連れて帰る前に彼女はブラッドスケルター化してしまい、赤ずきんは彼女を殺害することになってしまった。この件でブラッドスケルターの恐怖が黎明に知れ渡り、赤ずきんは心に深いトラウマを抱えることになってしまう。



◆探索エリア

  • 元街道沿いエリア

ジャックとアリスが最初に囚われていたエリア。黎明解放戦線にも隣接しており、赤ずきんが囚人解放と血式少女発見を目的にこのエリアを訪れたところからストーリーは動き出す。「不思議の国のアリス」のような世界観であり、異常な動きをする時計やトランプなどが無秩序に配置されており、ジェイルの何たるかをプレイヤーに見せつけてくる。
BGMは摩訶不思議な旋律を奏でる『Labyrinth』。
登場するナイトメアはおそらく「ハートの女王」。ハートのジャックを追い回してるわけではないはず。


  • 元墓所エリア

親指姫・白雪姫・眠り姫が探索していたエリア。西洋風の墓場のような不気味なエリアである。エリア開始当初は撃たれ弱く攻撃力がほとんどない白雪姫と眠り姫しかいないため、ナイトメアどころかメルヒェンと出くわしただけでもすぐ追い詰められがち。
BGMは墓場らしくおどろおどろしい雰囲気の『墓標の為の子守唄』。
登場するナイトメアはおそらく三姉妹の物語すべてに登場する「王子様」という概念を具現化したもの。そのため手足が3対あり、さながらムカデかそれとも蜘蛛かといったような見た目になっている。
なお、元街道沿いナイトメアと元墓所ナイトメアは次作『2』の予約特典「恋獄塔 めありーすけるたー」においてとんでもない場所で登場する。


  • 旧寺院エリア

木造建築と竹でできた庭園を組み合わせたかのようなエリア。このエリアはあまり不気味さは強調されておらずお洒落な雰囲気。元繁華街エリアとはどちらを先に攻略するか選択でき、寺院→繁華街と繁華街→寺院ではちゃんとイベントがかぐや姫とシンデレラの加入の有無を反映したものになっている。
BGMは寺院らしく和風の『御伽世界』。
ここに登場するナイトメアは月から触角のように目玉が飛び出したようなシンプルな外見。サイズが巨大なため、ボス戦は特殊イベントとなる。また、サイズの都合上徘徊できないため、強制イベントを除いて虐殺鬼ごっこは発生せず、そういった意味では安心して探索でき…たのだが、『2』に収録されているリメイク版では他のダンジョンと同じくきっちり徘徊するようになってしまった。60×60というアホみたいな広さも相応に縮小されているため鉢合わせしやすい。


  • 元繁華街エリア

きらびやかなネオンに彩られた屋内風のエリア。旧寺院エリアとはどちらを先に攻略するか選択可能。
BGMはアーバンチックだが若干閉塞感がある『Distorted Reality』。
ナイトメアはカボチャの馬車に目玉と長い舌を取り付けたかのような胴体にガラスの靴を履いており、頭にネズミを乗せている。また、探索開始直後に出くわした際、シンデレラのイヤリングが取れてナイトメアの身体に引っかかってしまうというイベントが発生する。

+ -

ナイトメアを倒した後、「スナーク」と連絡を取っているような様子を見せる。ナイトメアは何の目的で「スナーク」と連絡を取っているのか…そもそもナイトメアは知能がないはずではなかったのか…?


  • 旧河川・沼エリア

一面水で満たされた上にレールが敷いてあるエリアで、スタンド・バイ・ミーのごとくレールの上を歩き、時にトロッコに乗りながら探索していくことになる。通路と通路が壁で仕切られていないことが多く、独房エリアの中では珍しく開放感がある。旧学生街エリアとはどちらを先に攻略するか選択でき、例によって河川沼→学生街と学生街→河川沼でイベントにはちゃんとラプンツェルとグレーテルの加入が反映されている。寺院・繁華街と異なり同時にエリアが解放されるため道中でラプンツェルを加入させてから旧学生街エリアを攻略することもできる。
BGMはハープとピアノの旋律がヒーリングのような『鏡面界』。
ナイトメアは塔にも見えるロボットのような外見。『ピクミン』プレイヤーならダマグモを灰色にしたバージョンを想像してもらえると分かりやすいか。外見だけならナイトメアにしてはあまり怖くない。


  • 旧学生街エリア

学校の教室のようなエリア。学生街というよりもはや学校ではないかというツッコミは野暮。お菓子の家のつもりなのか、そこら中にお菓子が散らばっておりお菓子をモチーフにしたようなメルヒェンが生息している。
BGMはメルヘンチックで不思議な『Children’s Night』。
ここのナイトメアはヘンゼルナイトメア。グレーテル共々こちらと交渉する余地があるため、虐殺鬼ごっこは発生しない…はずだったのだが、『2』に収録されているリメイク版では他のダンジョンと変わらず発生する。ナイトメアの出現頻度は他のダンジョンと比べると低めに設定されている様子だが。

+ -

ここのメルヒェンたちは人間に自分から襲い掛かることはせず、他のエリアで人間たちが受けている拷問と同じような作業を自分たちで行っているらしい…。ゲームシステム上普通に襲ってくるが
また、ここには数多くのエリアで見られるはずの「眼」が見当たらないが…?


  • 元駅構内エリア

駅構内という設定に反してあまり駅っぽくはなく都会の片隅のようなエリアで、背景にはビル街のようなものが広がっている。博士いわく赤ずきんが発見されたエリアとのこと。
BGMはピアノ曲の『眠れる氷の街』。
ナイトメアは赤い頭巾をかぶったオオカミのような姿。身体中にはぼんやり人の顔のようなものが浮かんでいるが、それらはデザイン的にあまり注目が行かないためか、見た目だけならただのオオカミなのでそれほど怖くない。


+ -

ここで拾ったメモがとある事件を引き起こすことになる…。

+ -

ナイトメアを倒した後、血式少女隊が「あること」についてナイトメアを尋問することになるのだが…?


  • 監獄塔

このゲームの最終目的となるエリア。エリアは下層と上層に分かれており、それぞれ別のダンジョンとして扱われ、ナイトメアも別個に存在する。異形の外観に反して内部はきちんと整備された工業地帯のようになっている。進入自体はかなり序盤の方からできるのだが、当然進入可能になった段階では敵に対して歯が立つわけがない。ただし、放浪商人のアイテムは終盤仕様になっているため、ここで放浪商人をアテにした稼ぎ行為も可能といえば可能。
BGMはラストらしく未来への展望を感じさせる勇壮な旋律『Drive of speeding』。
ナイトメアは身体中に植物が生い茂った鬼のような姿。つまりジャックと豆の木の巨人である。こちらも下層・上層の2体存在する。何故かここのナイトメアのみ移動速度が他のナイトメアと比べて段違いで速いので要注意。また、ジャックは遭遇時にこれが鬼だと直感したが、そもそも登場する血式少女やジャックの物語に鬼という存在は登場せず、何故そんなことを察知できたのかは語られない。


+ -

ここでマモル・ヒカリがナイトメアに殺害された後、核の力で15年前の黎明隊員の記憶を引き継ぎ転生する。が、その記憶では初期メンバーが全滅させられたのは「監獄塔下層ナイトメア」らしい…。


  • 地下洞窟

独房エリアのどこかにある入り口から侵入できるエリア。ハーメルンがおり、戦って勝つと仲間になる。
本作の隠しダンジョンであり、本格的な探索はクリア後までお預け。
BGMは地下の閉塞的で不気味な雰囲気を醸し出す『其処此処に底』。







+ 【主人公の役割は、物語を終わらせること。】-
  • 血式少女/少年の出生

もともとジェイル内では腹が裂けたメルヒェンの死骸が発見されることがあったが、このことは血式少女/少年の出生に大きく関係していた。


ジェイルは人間を擬態化させてメルヒェンに変貌させることがある。それは人間の妊婦であっても例外ではない。しかしその場合であっても、胎内の子供まで擬態化させることは不可能だった。そうして妊婦から変貌したメルヒェンの腹を破って生まれた子供たちが「血式少女/少年」となったのである。そこ、シシーラワームとか言わない。


かぐや姫は自分が養親から厄介払いされる際に、養親が博士に対して、自分がメルヒェンの子供であると話しているのを聞いてしまい、その疑念と絶望を永い間抱えたまま生きていた。
そして時が経ち、旧河川・沼エリアでラプンツェルと出会った際、ラプンツェルが「気づいたときには腹が裂けたメルヒェンのところにいた」という旨を知らせたため、その疑念が確信へと変わってしまう。そして、旧河川・沼エリアと旧学生街エリアの探索が終了した段階でこのことをメンバーに教えることを決断する。その事実を知ったメンバーたちの反応はさまざまであったが、同時にある疑念が生まれる―博士は何故、このことを血式少女たちに教えなかったのか?


+ 【さらなる秘密】-

監獄塔を探索していくうち、血式少女隊は大きな桜の木を発見する。ミチルいわく、ここが全てが始まった場所、らしい。


実は、ジェイルが根付いた場所の中心には幼稚園があった。そこでは、子供のための童話の本―『ジャックと豆の木』『不思議の国のアリス』『赤ずきん』『白雪姫』『眠れる森の美女』『親指姫』『かぐや姫』『シンデレラ』『ラプンツェル』『ヘンゼルとグレーテル』―があった。


そして、ジェイルの核の擬態能力は、時に無形のものでさえも具現化する力を持っている。


そう。血式少女・血式少年とは、おとぎ話の意思を宿された存在だったのである。おそらく少女が圧倒的多数なのは、おとぎ話の主人公に少女が多いため。ハーメルン?アイツの出生は事情が異なる臭がぷんぷんするので…


そして、主人公の役割は、物語を終わらせること。ハルによると、ジェイルは地球と共存する道を選んだのだという。そしてその意思は、歪んでしまった物語を閉じ、新しい物語を始めるための力を子供たちに宿らせたのだ。



  • ミチル
  • 千昭

ミチルと千昭の正体は、ジェイルの擬態能力で生み出された少女と少年。そして、ミチルは歪んだ物語を終わらせるという意思の影響を受け、不思議な予言をするようになった。
しかし、それをスナークに利用され、彼の野望のためにタイヨウ教団の教祖として祭り上げられ、さらに反乱を起こすことがないよう、ミチルは意図的に精神の異常を引き起こさされ、千昭もそれにかかりっきりで他のことを考えられないようにしたのである。


彼女たちにも対応する童話があり、おそらくはフランスの童話劇"L'Oiseau bleu"(青い鳥)。だが、スナークはその童話に登場する青い鳥に成り代わり、ミチルと千昭を傀儡にしていったのだった。


…が、それすらも真実ではなかった。彼女に関する真実は、ある選択をしてバッドエンドルートに進むことで明かされる。
その正体は、限りなくジェイルの原種に近いメルヒェン。ジェイルの種が落ちた場所にあった幼稚園で働いていた彼女は真っ先に擬態能力を受けて変質し、周囲にいた子供たちの精神をも取り込んで生まれた。
既に何世代かにわたってジェイルに閉じ込められているにもかかわらず太陽のことを知っていたのもそのため。
精神の変調も変調させているというスナークの意志を読み取って擬態した結果で、そこから解放されれば変調もリセットされる。
千昭という存在は、弟がいたという記憶を基に生み出された。最近に至るまでどうしていたのかなどは不明。



  • 十島博士
  • ハル

博士の正体は「スナーク」。そもそも博士―スナークとハルは異星人だったが、故郷の星が何らかの原因で滅亡したために地球にやってきたのだった。スナークは故郷の再興を願い、地球にジェイルを植え付け、ジェイルの雄である「監獄塔」と雌である「月」を受精させ、発生した新しい核の力で地球をスナークの故郷の星に作り替えることが目的だった。スナークはこのために、表向きは脱出計画のためとしながら、メルヒェンやナイトメア、黎明を裏で操り監獄塔を伸長させていたのだった。
しかし、ジェイルが童話のような観念的なものまで擬態できることを知った博士はハルに無断で計画を変更。神という概念を形にするために動き出していた。


スナークはジェイルを植え付けた後、監獄塔で監獄塔下層ナイトメアに黎明初期メンバーを殺害させ、博士に成り代わってメルヒェンやナイトメアを裏で操っていた。スナークが強大な力の持ち主であると周囲に吹聴していたのは、スナーク自身は戦闘能力を持たないため。もしスナークとして行動している際に妨害された場合なす術がないので、襲われないようにする必要があったのだ。


ジェイル内の眼は監視カメラが擬態を受けたもの。研究室奥にあったモニター室に接続し、ここからメルヒェンやナイトメアを監視して操っていた。旧学生街エリアでメルヒェンやヘンゼルが大人しかったのは、スナークの監視を受けることがなく、人間を襲うよう命令されていなかったからである。旧学生街に監視カメラがなかったのは、他の施設群に比べると生活の場に近くプライバシーの問題が多いためと思われる。


タイヨウ教団はスナークの傀儡。白い核に対して強い願いを捧げるほどより強大な力を生むため、人々を妄信させることで強い願いを発生させ、これらを生贄として殺害することによって新世界の神を作り上げようとしていた。そして、そのためにミチルを操って血式少女たちのことを預言させ、その予言に従って効率的に血式少女を集めて行ったのだ。
なお、動悸は不明だがスナークの目的はあくまで神を生み出すことで、自身が神になろうとは思ってはいない。


しかし、スナークの思想をハルは受け入れることができず、ジェイルと地球の共存を願い、表向きはスナークに協力しながらも、スナークが地球を滅ぼして故郷を再生させたいという思想を変えるのを期待して血式少女の手助けをしていた。


だが、スナークは最後まで考えを覆すことはなかった。そして血式少女隊がスナークの正体に気づくと、ハルはジャックたちにスナークの真の目的を教え、スナークを止めることを託すのだった。



  • 監獄塔

言うなればジェイルの雄しべ。上空に浮かんでいる「月」が雌しべであり、これと接触することで「受精」をし、強大な力を持った白い「核」が生成する。2にて、この核はウィッチクラフトと呼ばれることが判明した。
「核」はもともと人間の願いでさえも具現化することができるほどの力を持っているが、この白い核は通常の核の比ではなく、それに強く願いを捧げた者の思いを反映して世界すらも作り替えることができる。実際、スナークはそれを利用して地球を滅亡させ、自分の故郷をその上に再生させようとしていた。
ただし、あくまでジェイルの擬態の延長であり、願いの叶え方は擬態によって成立させる形となる。


こんな代物であるため、監獄塔を高く伸ばしたところで受精して枯れ落ちてしまうだけなのでそのように強く願わなければ脱出は不可能である。



  • ナイトメア・ジェイル

本作のラスボス。スナークが白い核に身を捧げた結果、新世界の神となるべく監獄塔と融合した姿。血式少女隊はスナークを倒すため、新たに血式少女として転生したヒカリの力を使い、ナイトメア・ジェイルに接近して戦闘を開始する。
戦闘は旧寺院エリア以来となる巨大ナイトメア戦。戦闘曲はオリジナルではラスボスなのにまさかの『Encounter』(虐殺鬼ごっこのBGM)だったが、パッチ修正後やリメイクではちゃんと最後にふさわしい『正義を翳す神々の宴』になる。



  • 邪神

スナークの正体を暴くのに失敗すると、タイヨウ教団の信者を生贄にして発生するラスボス。
バッドエンド戦だが、戦闘BGMは『正義を翳す神々の宴』。リメイク版はともかく、修正前のオリジナル版ではなんとバッドエンドの方が豪華なBGMだった。



  • 余章

脱獄を果たした囚人に用意された、もう一つの物語。
時は監獄塔侵入前。独房エリアに地下洞窟があるとの情報が避難民から寄せられ、血式少女隊が探索に行くことになった。そこで彼らを待ち受けるモノとは…。



  • 地下洞窟

「元街道沿いエリア」から進入することのできるエリア。
余章になるとハーメルンが仲間になった地点からさらに奥へと突入することが可能になる。不気味な洞窟の内部には人間の目や唇を模したパーツが散らばっている。
広さはハーメルンのいる小部屋ひとつだけの1Fを除き旧寺院の比ではない100×100。リメイク版では相応に縮小されたが物語的にもやたら広いダンジョンらしい。
ここのナイトメアは幾何学的な身体に人の顔のようなパーツがついた見た目。今までのナイトメアと意匠が異なり外殻からハーメルンらしさを窺うことができず、それっぽさが出てる中身もそこまでグロくない。



  • 最期の真実

地下洞窟でいつも通りコアを壊した後にナイトメアと戦うが、何故かナイトメアは逃亡してしまう。やがてナイトメアを追いかけて倒すことに成功するが、どうやらそのうちにかなり遠くまで来てしまった様子。すると、近くに外の様子をうかがえそうな窓を発見。そこから外を見ると…



+ -

見えたのはもう一つの監獄塔だった。ジェイルの外に行っても、そこはジェイルだらけなのだ…。

+ -

to be continued......? for『神獄塔 メアリスケルター2








追記・修正は、ダンジョンを探索しなが…


虐殺鬼ごっこ ナイトメア空間から脱出せよ!


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  • Fの後日談である恋獄塔tureのEDがヨロコビノウタだったが、シリーズのEDテーマ曲はやっぱあれって作りなんだな -- 名無しさん (2020-11-22 12:29:46)
  • ネタバレだが、「月に天まで届く地球からの塔が届いて受胎」って可能性だけ見ると小説『傀儡后』エンディングみたいだな。 -- 名無しさん (2023-01-18 12:06:37)
  • シリーズ通してバランス悪いメアリスケルターだけど、出合頭に全属性魔法バーン!次の戦闘で即ジェノサイド化!全属性魔法バーン!SP回復して永久機関!はいい意味で頭悪くて好きだった。2は即ジェノサイド化しなくなったんだよねえ。 -- 名無しさん (2023-01-18 12:55:19)
  • 『ヨロコビノウタ』がマジで名曲すぎる…クラシックアレンジも神がかってるけど何より歌詞がいい。 -- 名無しさん (2023-09-16 18:54:29)

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