登録日:2019/12/21 (土) 21:41:00
更新日:2024/05/16 Thu 10:14:11NEW!
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レース 京都競馬場 競馬 トライアル 京都府 馬 ライデンリーダー エイユーギャル 桜花賞トライアル 地方馬
抜けたー! ライデン!
1995年3月19日に京都競馬場で行われた第29回報知杯4歳牝馬特別はライデンリーダーが勝ったレースである。
【馬柱】
1995年京都3回8日11R 第29回報知杯4歳牝馬特別 京都芝右1400m 四歳牝 定量(54kg) | |||
---|---|---|---|
枠 番 | 馬 番 | 馬名 | 騎手 |
1 | 1 | タニノルション | 河内洋 |
2 | ライデンリーダー | 安藤勝己 | |
2 | 3 | オトメノイノリ | 南井克巳 |
4 | アーケエンジェル | 石橋守 | |
3 | 5 | マークプロミス | 武豊 |
6 | サンエムエンプレス | 幸英明 | |
4 | 7 | ステンレスダンサー | 猿橋重利 |
8 | ヤマニンアリーナ | 安田康彦 | |
5 | 9 | ウエスタンドリーム | 菊沢隆徳 |
10 | マキシマムシャレード | 松永幹夫 | |
6 | 11 | スターセレッソ | 久保田英敬 |
12 | タケノアイリス | 本田優 | |
7 | 13 | レイナロバリー | 上村洋行 |
14 | カリーノ | 村本善之 | |
8 | 15 | キタサンサイレンス | 西浦勝一 |
16 | エイユーギャル | 四位洋文 |
昼過ぎて曇り空になった京都競馬馬では桜花賞への出走権を賭けて3歳牝馬(当時の表記)が集まっていた。
1番人気は前走バイオレットSをOP特別連勝で勝ったエイユーギャル。
2番人気は地方の笠松で破竹の10連勝でこの舞台に上がってきたライデンリーダー。
3番人気は前走500万下の桃花賞を勝ったマークプロミス。
4番人気は昨年のデイリー杯3歳Sを勝って前走アネモネS5着のマークプロミス。
本来は阪神競馬場で行われる予定だったこのレース。
1月に関西を襲った大地震のせいで阪神競馬場が使えなくなり、京都競馬場での施行となっていた。
このレースの注目は何と言っても笠松のライデンリーダーであった。
この年は交流元年と呼ばれた年であり、中央競馬のG1レースが地方所属馬に解放された最初の年だった。
その昔は、ハイセイコーやオグリキャップに代表されるように地方在籍のままでは中央のG1(ジャパンカップを除く)に出走することは叶わず、中央に移籍しなければいけなかった。
しかし、この年からは指定されたトライアルレースで指定の着順以上になれば、地方在籍のままG1レースに出走できるようになったのだった。
そこに現れたのは笠松の怪物牝馬ライデンリーダー。10戦10勝で2着に着けた馬身差は合計41馬身。
その実力は本物なのか!? ファンの注目はそこに注がれていた。
レースは大外枠の1番人気エイユーギャルが好スタートを切った。
3コーナーへ向けて、芦毛のウエスタンドリームが先頭に立った。
マキシムシャレードが上がって来て2番手、エイユーギャルは3番手で進む。
マークプロミス、北島三郎が馬主のキタサンサイレンスなどが続く。
ライデンリーダーは中団を進んでいた。
3、4コーナーはウエスタンドリームとマキシムシャレードが飛ばしていく。
エイユーギャルはそれを見るように3番手で仕掛け時を待っていた。
ライデンリーダーは中団のまま、初めての芝のレースのスピードに戸惑っているのか安藤騎手の手は激しく動くものの思ったように上がっていけない。
外からエイユーギャルが飛んでくる!
エイユーギャルが早くも先頭に立つ勢い!
4コーナーを回って先頭はウエスタンドリーム、差が無くマキシムシャレード。
しかし、その外を通って、1番人気エイユーギャルが満を持して絶好の手応えで一気に前を捉えて先頭に立った。
その頃、ようやく馬群を割って4コーナーではエイユーギャルの外を突こうとしたキタサンサイレンスの外に馬体を持ち出したライデンリーダーに火が付いた。
外を突いてライデンリーダーが飛んできた。
おおっと、来た来た来た来た!
外からライデンリーダー!
来たぞ! 来たぞ!! 来たぞ!!!
ライデンリーダー、先頭に立つ勢いだ!
抜けたー!!!
ライデン!!!!
これは強い!
恐れ入った!
なんとなんとライデンリーダー1着ぅ!
なんとまぁ強い!
いやぁこれは凄い!
京都競馬場しばしの大歓声!
結果
1着 ライデンリーダー
2着 エイユーギャル
3着 タニノルション
4着 マークプロミス
5着 レイナロバリー
6着 カリーノ
7着 ウエスタンドリーム
8着 サンエムエンプレス
9着 マキシムシャレード
10着 キタサンサイレンス
11着 タケノアイリス
12着 オトメノイノリ
13着 ステンレスダンサー
14着 ヤマニンアリーナ
15着 アーケエンジェル
16着 スターセレッソ
払い戻し
単勝:2番 350円(2番人気)
複勝:2番 180円(2番人気) 16番 120円(1番人気) 1番 360円(7番人気)
枠連:1-8 540円(1番人気) 馬連:2-16 730円(1番人気)
勝ったのはライデンリーダー。
直線でライデンリーダーが飛んできたところからはフジテレビでの実況だけを並べてみたが、台詞と台詞の間はそのまんま沈黙、いや、絶句だった。
実況中、何度も放送事故にもとられかねない沈黙が流れたわけだが、決して、アマチュアアナウンサーが実況したわけではない。大ベテランの杉本清アナだったのだから。
その杉本アナをしての絶句。言葉が出てこなかったという話がこのレースのライデンリーダーへの衝撃を雄弁に物語っているといってもいいだろう。
この勝利でライデンリーダーは晴れて地方在籍のまま牝馬クラシックの第一弾桜花賞へ出走することができるようになった。
本番では圧倒的人気を背負ってしまいハードなマークにあい、4着に敗れてしまう。
しかし、地方在籍馬として初めて中央競馬のクラシックを走ったことは素晴らしいの一言だろう。
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