登録日:2014/09/22 Mon 00:04:56
更新日:2023/12/21 Thu 10:56:53NEW!
所要時間:約 6 分で読めます
▽タグ一覧
one piece 大塚芳忠 提督 探検家 冒険家 北の海 ワンピース 学者 民話 絵本 ガリバー旅行記 one piece登場人物項目 船長 風評被害 故人 植物学者 栗ヘッド あふことは片割れ月の雲隠れ うそつき←ではない 約束の鐘 モンブラン ノーランド うそつきノーランド ルブニール王国 モンブラン・ノーランド
【概要】
『ONE PIECE』に登場する北の海の民話、『うそつきノーランド』の主役であり、その民話にはこうある。
むかしむかしのものがたり
それは今から400年も昔のお話──
北の海のある国に
モンブラン・ノーランドという男がいました
たんけんかのノーランドの話はいつもウソのような大ぼうけんの話
だけど村の人達にはそれがホントかウソかもわかりませんでした
あるときノーランドは旅から帰って
王様にほうこくをしました
「私は偉大なる海のある島で山のような黄金をみました」
ゆうきある王様はそれをたしかめるため2000人の兵士をつれて
偉大なる海へと船をだしました
大きな嵐やかいじゅう達との戦いをのりこえて
その島にやっとたどりついたのは王様とノーランドそしてたった100人の兵士達
しかしそこで王様たちが見たものは何もないジャングル
ノーランドはうそつきの罪でついに死刑になりました
ノーランドのさいごの言葉はこうです
「そうだ! 山のような黄金は海にしずんだんだ!!!」
王様たちはあきれてしまいました
もう誰もノーランドをしんじたりはしません
ノーランドは死ぬときまでウソをつくことをやめなかったのです
北の海民話「うそつきノーランド」
&link_up(△)メニュー
項目変更&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ)
[#include(name=テンプレ3)]
「髑髏の右目に黄金を見た」
【プロフィール】
本名:モンブラン・ノーランド
通称:うそつきノーランド(没後)
年齢:享年39歳
身長:220cm
誕生日:10月9日
星座:天秤座
血液型:S型(現実だとO型)
所属:ルブニール王国探検船提督
所属船:ノースハイム号
出身地:北の海・ルブニール王国
初登場:単行本31巻・第286話・『シャンドラの魔物』
好きな食べ物:モンブラン・カボチャのケーキ
(CV:大塚芳忠)
【概要】
作中の世界にて、400年前に実在した人物。
北の海出身の植物学者兼探検家、船団を率いる提督であり、断じてうそつきなどではない。
それどころか一族と仲間の誰もが認めるほどの正直者のなかの馬鹿正直者であり、未だ海賊王による制覇が成されていない前人未到の海域であった偉大なる航路の航海から2度に渡り帰還するだけに留まらず、新世界にまで到達し文献までまとめた正真正銘の偉大なる探検家であった。
新世界では小人の国「グリーンビット」に到達し、悪人に騙されていたトンタッタ族を救った。
それによりグリーンビットでは400年以上「ヒーロー」として崇拝の対象となり、後にトンタッタに捕まったウソップはたまたまクリ帽子を被っていたため
「おれはノーランドの子孫のモンブラン・ウソランドだ!」ととっさに発言したことで難を逃れている。*1
その実力も高く、船の食料が底をつき遭難すれば、海底に潜って海獣や海王類を単身仕留めて食料にするくらいで、
そんなとんでもない事をやってのけてもなお「怠けていると勘が鈍る」と腕が鈍ったことを匂わせる発言をするほどの男だった。
敢えて批判的なことをいえば当時の海は四皇だのロジャーやロックスだの、果ては巨兵海賊団(ドリーやブロギー)といったバケモノは不在で、海賊は作中の時代よりは少なくレベルは低いだろうし、「国」の正式な調査隊であるため海軍も敵対しなかったため、「意思ある脅威」は少なく航海自体はしやすかっただろう。
…が、それはそれ。なぜなら前述の通り偉大なる航路はロジャーが制覇する前で、しかも作中より400年も昔である。そこまで昔だと航海技術も作中ほど成熟しておらず、しかも海の情報も少ない可能性だってある。そんな中で前述した通りのことをやったわけだから、モンブランやその仲間たちの航海技術のレベルの高さは疑う余地はない。
そんな彼が何故こんな汚名を着せられることになったのか。その発端は彼の三度目のグランドラインの探検に遡る。
400年前、ルブニール王国の探検船提督としてグランドラインを航海中、ノーランドは美しい鐘の音に導かれ、ジャヤという島にたどり着いた。
その島では「樹熱」という疫病が蔓延しており、その島の原住民族「シャンディア」は、
それを病ではなく「悪魔のアザ」と考え、生贄を捧げることで村を救おうとしていた。
その儀式に見かね乱入したノーランドは、神として信仰されていた大蛇「カシ神」を斬り殺し、
「自分が村を救えたならば、こんな儀式は二度と行わないと誓え」と取引をもちかける。
シャンディアもこれに応じ、船員たちを人質として残してノーランドは島の中へある物を探しに入っていった。
ある物とは樹熱の特効薬である「コナの木の樹皮」。
無事コナの木を森の中で見つけたノーランドだが、持ち帰ろうとする途中、突如起きた大地震に巻き込まれ、地盤に挟まれ身動きがとれなくなってしまう。
そしてその場に、シャンディアの大戦士・カルガラとカシ神の子らしき大蛇が現れる。今にも食い殺されそうになるが…
「おれは果たして“裁き”を受けるのか!! “事故”で死ぬのか!!! 村は果たして“呪い”で死ぬのか!! “病い”で死ぬのか!!!」
「私の国では60年前、今お前達の村を襲っている“樹熱”という疫病によって、十万人の命が奪われた…!!」
「これにかかって死ぬ確率は90%を超える鬼病だった…!! しかし! 近年では樹熱で死にいたる者は3%にも満たない!! 特効薬を発見したからだ!! 今私がそれを右手に持っている 持ち帰れば薬を作れ、村を救えるんだ!!!」
「全世界のどれだけの人々が時間を費やし、どれだけの犠牲を伴ったかお前にわかるか!!?」
「この偉大な“進歩”をお前たちは踏みつけにしているんだ!!!!
だからお前達の儀式は彼らへの侮辱だと言っているんだ!!!!」
「お前達の古い戒律こそ悪霊じゃないのか!!!!」
「そんなに神が恐いのか!!!!」
怒りもまじったその懸命な言葉がカルガラの心を動かし、襲いかかってきたカシ神の子を自ら殺した彼にノーランドは助けられ、村は持ち帰った薬によって救われた。
ノーランドはシャンディアの大恩人として迎えられた。
カルガラとは無二の親友となり、彼らが守護する「黄金都市シャンドラ」、そしてその象徴であり、自分達をこの島に導いた黄金の鐘「シャンドラの灯」を目撃する。
その後、しばらく滞在していたが、ある時、鐘の音に導かれた先祖の魂が宿るとされる「身縒木」を告げもせずに勝手に切り倒してしまい、村人達から怒りを向けられるようになってしまう。
しかしその伐採は、植物にも感染し、そこから再び人に感染することで幾つもの島を滅ぼした「樹熱」の処置のため。ノーランドは原住民族の文化を尊重しないと言う落ち度はあったが(実際、部下から事情を聞いたときは一切言い訳せず、せめてもの謝罪として黄金を全て返却している。だが、黄金郷の存在を証明する証拠を持ち帰らなかった事が結果的に処刑の遠因となってしまった。)、確かに彼らの命を救う道を選んだのだ。
それを娘から聞かされたカルガラは静かに出航しようとするノーランドの船に向けて叫ぶ。
「ノーランドォーー!!!! また来いっ!!!」
「この地でおれはお前を待っている!! ここでずっと鐘を鳴らし続ける!!!」
「また来る日のお前の船が海で迷わないように!!! 嵐の中でもこの島を見失わないように!!!」
「鐘を鳴らして 君を待つ!!!!」
「またいつの日か必ず会おう!!!親友よ!!!!」
「……戻るとも……必ず戻る!!!」
「またいつか、必ず会おう!!!!」
そしてルブニール王国へと帰還し、王にシャンドラの事を報告したが、5年後、欲にかられた王は自分も付いていくと言い出した。
民話で2000人の兵が100人にまで減ったのは、王がノーランド直属の熟達した船員ではなく、航海に慣れていない自分の兵士を連れて行ったことが大きい。
そしてやっとの思いでジャヤに辿り着くルブニール王国の船。
そこにはカルガラ達の待つシャンドラ、眩く光り輝く黄金郷が………
無かった。
「ノーランド!!! 貴様!!! この私を騙したのか!!!?
黄金が一体…どこにあるというのだ!!!!」
島は半分を残して途切れており、カルガラ達も姿を消していた。
奇しくもノーランドがたどり着く前、ジャヤ島の半分はかつての大地震によって沈んでいた地盤から突き上げる奔流によって真っ二つに裂け、
積帝雲の内部へと吹き飛ばされていたのだった。
当然、ノーランドがそれを知るはずもなく、激怒した王によって今までの功績まで全て嘘ということにされ、ノーランドは処刑台に上らされた。
一方カルガラもまた、突如現れた巨大な大地を奪おうとする神の軍勢と戦いを繰り広げていた。
約束したよなノーランド。
またいつの日か、必ず会おう。
カルガラ…君は今どこにいる?
お前が再びジャヤに着いたら……消えた我らをどう思うかな。
もう少し待て。
今伝えるから。
おれ達はここにいる!!!
生きているのか……?
話したいことが山ほどあるんだノーランド。
カルガラ―――ただ君達の身を案ずる。
同じ大地でいつの日か必ず会おうノーランド!!!
「シャンドラの灯をともせぇ!!!!」
王はノーランドと面識のない男性を証人として用意し、彼に黄金郷の存在を否定させる事で処刑を決定的とするが、駆けつけた本物の部下達はノーランドを救おうと処刑の中止を涙ながらに訴える。しかし、それも叶わず、ノーランドは最後までシャンドラの存在を否定する事なく処刑された。
彼の子孫のクリケット曰く『大粒の涙を流した無念の死だった』らしい。
(ちなみに絵本の最後は『そうだ!山のような黄金は海にしずんだんだ!!!』というノーランドの言葉で締めくくられているが、これもクリケット曰く『地殻変動による遺跡の海底沈没を主張した』という。)
カルガラもまた、ノーランドに「俺たちはここにいる」と伝えるため、シャンドラの灯を鳴らすために戦ったが、約束は果たされぬまま戦死を遂げることとなった。
そしてシャンディアの戦士たちはカルガラの無念を晴らすため、そして大恩あるノーランドへ鐘の音を届けるため、400年に渡る戦いを続けてきたのだった。
そして「シャンドラの灯」は友へと真実を伝えようとするある海賊によって再び鳴り響き、今も絶やされることなく鳴り続けている。
鐘の音は
去る都市の栄華を誇る“シャンドラの灯”
戦いの終焉を告ぐ“島の歌声”
400年の時を経て鳴る“約束の鐘”
浮寝の島の旅路は長くも 遠い記憶は忘れがたし
かつて人は その鐘の音に言葉を託した
遠い海まで届ける歌に 誇り高い言葉を託した
「おれ達は ここにいる」
追記・修正は鐘を鳴らし続けながらお願いします
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,73)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2016-08-27 10:31:59)
- ワンピの回想の多さにはうんざりさせられるけど、ここの回想だけはガチで泣きそうになったなぁ -- 名無しさん (2016-11-02 03:00:24)
- 全ての読者がすっかり忘れたであろうドレスローザでこの人の名前が出て来た時はほんとビビった -- 名無しさん (2017-04-01 22:51:33)
- こういうロマン物はやっぱワンピが抜けてる -- 名無しさん (2017-06-20 00:02:27)
- サンジがうそつきノーランドをよく読んだって言ってたけどやっぱ地下牢に閉じこめられてた時なのかな…? -- 名無しさん (2017-10-03 12:23:36)
- アニメでは自室にあったような? -- 名無しさん (2017-10-09 20:04:49)
- ↑2 SBSで自室にあったって話があったような -- 名無しさん (2017-10-10 17:19:34)
- ノーランドとカルガラの大人(オッサン)同士ながらの、少年以上に熱い友情は、連載当時より大人になった今、凄い胸に響くな。チョッパー、ロビンと並んで涙しそうになった回想だわ、これ。 -- 名無しさん (2017-10-10 17:27:36)
- この話が描かれたのはもう十年以上前になるのか…… -- 名無しさん (2017-10-11 23:07:30)
- 実はエピソードオブノーランドを密かに期待してる -- 名無しさん (2017-10-12 02:03:46)
- この王にこんな報告すればこうなるだろうに、っていう気はするが。 -- 名無しさん (2017-11-08 23:58:24)
- 王が付いてきたまではまだ問題無いよ 問題なのは肝心要の黄金郷が飛んでっちまったことで それ以前で強いて上げるなら証拠となる金を1つでも持ち帰り、王含めてなるべく多くの人間に見せるべきだった -- 名無しさん (2017-11-09 00:14:52)
- 実力的にノーランドだけなら余裕で逃げられただろうな まあ家族も仲間もいるあの状況でこの人がそんなことするわけないが -- 名無しさん (2017-11-09 00:34:55)
- カルガラとノーランドは今で言うと海軍中将くらいの強さは普通にありそう。 -- 名無しさん (2018-02-12 20:24:49)
- 武装色使えるかもね。読んでた当時は、この2人がいくら強くたって、エネルには敵う気がしない、なんて思ってたけど。 -- 名無しさん (2018-03-11 12:30:36)
- あのルフィたちも苦戦したウワバミを一瞬で倒せるから確実に強いだろうね -- 名無しさん (2018-09-27 21:28:48)
- エネルの「恐怖こそが神」と「そんなに神が怖いか」は対になっているんだな -- 名無しさん (2019-06-28 19:26:47)
- この過去回想、誰も悪くないのがエグいなあ。下種っぽい王ですら、実際に見た現実と出た損失を考えれば、こういう対応するのはしょうがないところあるし。 -- 名無しさん (2020-03-14 11:53:12)
- 王様を連れての航海で損失が大きかったのは熟練のノーランドの部下たちを連れて行かせなかったからなので、王様が悪くないというのは少し違うと思う。普通にもう一度行き来して無くなっていたと報告すれば、嘘つき呼ばわりはされるかもしれないが、他の調査などの探検家としての職務自体は普通に果たしているはずなので死刑になる事は無かったたかもしれない -- 名無しさん (2020-03-26 13:55:53)
- 国王に非がないとは言わないが、ノーランドはルブニール王国の投資を受けたお抱えの探検家なので、パトロンの国王に大損害を与えて納得させられなかった時点で言い訳ができないのよね。むしろ一族郎党処刑しないだけ有情ですらあるし愚王はちょっと言い過ぎ。まあ国王が航海に付いていったのは欲の皮が張りすぎだけど、船や乗組員を用意するための予算や資材から世界政府の許可を取るためのコネまでノーランドに惜しみなく注ぎ込んでいることを考えれば、それが遂に実を結んだと思って目が眩むのも解る -- 名無しさん (2020-05-06 00:41:48)
- 裁判で偽物の証人を用意している時点で有情はないと思うな。犯罪に対して相応の罰で報いるのは当然だが、犯罪を構成する要件の事実検証を意図的に捻じ曲げているのだから擁護はできない。裁判が必要である以上律法国家のはずなのに、法の守護者であるべき王がそれを破っているというだけで愚王と呼ばれるに足りると思う。 -- 名無しさん (2020-11-08 11:44:43)
- この数百年後ですらワンピ世界は大半が権力者第一で、裁判もその正当性を喧伝するための儀式でしかないのよ。なので王が法の守護者うんぬんはちと的が外れてるし、事実検証も何も肝心の黄金郷が無かったことがこの上ない大犯罪の証拠だから、あとはもう見せしめと腹いせに全ての尊厳を破壊しただけに過ぎない。感情的に王はクソ!神はクソ!と言いたくなるのはよく分かるんだけど、それもノーランドたちの悲劇を強調する一方で、王や神と言った「悪役」の心情や苦悩を描かない物語の構造に誘導されているだけでしかない。いやまあワンピはそうやって感情に乗って楽しむ方が正しい作品なんだけどね -- 名無しさん (2021-02-15 20:55:50)
- 単純に数百年後ですらワンピ世界は権力者が横暴なクソ世界なだけじゃねーのそれ。まあトップが天竜人な世界ならさもありなんだが -- 名無しさん (2021-08-28 18:22:10)
- ノーランドとカルガラがまた会いたかったのもわかるし、もう会えなかったのは悲しかったけど、あの王の様子じゃもしジャヤが打ち上げられずに他の人間に所在がばれたら欲の皮突っ張った奴等によってどの道酷いことになってた予感しかしない… -- 名無しさん (2021-09-13 12:14:38)
- 黄金持ち帰ろうとしてたし王様にそれを渡して終わってたと思うなー -- 名無しさん (2023-01-27 20:41:02)
- 王の性根がゴミクズなのは事実だと思うよ。態度から何から天竜人に近いもんを感じるし、本当に黄金郷に連れてけたとして汚い欲で横暴なことしでかしてカルガラにぶっ殺されてもそれはそれでいいとすら思う。 -- 名無しさん (2023-11-02 22:13:21)
- ワンピの死亡キャラはほぼ全員最期は笑顔で逝ったけど、この人は完全に無念の中で死んでいったんだよな。 -- 名無しさん (2023-11-25 13:33:19)
#comment
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧