ネオ・ジオング

ページ名:ネオ_ジオング

登録日:2014/05/18 Sun 16:29:51
更新日:2023/12/18 Mon 10:46:03NEW!
所要時間:約 17 分で読めます



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「二機のガンダムが揃って楯突くか、人の総意の器であるこの私に!!」



「ならば受けて立つまで、ガンダム!!!」




NZ-999
NEO ZEONG






ネオ・ジオング(NEO ZEONG)とは、OVA版『機動戦士ガンダムUC』に登場する大型モビルアーマー(MA)。
原作小説には登場しなかったOVAオリジナルの機体である。





緒元


型式番号:NZ-999
全高:116.0m
本体重量:153.8t
全備重量:324.3t
装甲材質:ガンダリウム合金
出力:35,660kw〜計測不能
推力:28,827,500kg〜計測不能


武装:有線式大型ファンネルビット×30
肩部大型メガ粒子砲×6
腰部Iフィールド・ジェネレーター×4
大口径ハイメガ粒子砲
ロケット・バズーカ×2
60mmバルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・アックス×2
グレネード・ランチャー
シールド
サイコシャード発生器×8


搭乗者:フル・フロンタル



概要


シナンジュをコアユニットとした拠点攻略用巨大MA。パイロットはシナンジュに引き続きフル・フロンタルが務める。


全長100mを超える外殻「ハルユニット」のコアとしてシナンジュが組み込まれている構成となっており、
その規格外ともいえる大きさ故、巨大な人型の頭部にシナンジュが収まっているような、異様な外見になっている。
組み上げる前のパーツ状態ならいざ知らず、組み上げて完成させた状態では巨大すぎてレウルーラ等の母艦となる戦艦には収容できないため、
非戦闘時は艦底等にワイヤーで吊るされる形で運搬され、整備作業などもこの状態で行われる。


その名称とコンセプトは、シャア・アズナブル一年戦争で最後に搭乗したモビルスーツ「ジオング」に由来する。


ジオンが生み出した歴代のMAの集大成とも呼べる機体で、メガ粒子砲と複数の腕を装備した上半身はノイエ・ジール
長大なシュトゥルム・ブースターを装着した下半身はα・アジールからそれぞれ繋がる意匠を持つ。
しかし、「巨大なMAのコアユニットとしてMSが丸ごと組み込まれる」という機体構成自体は『0083』に登場したデンドロビウム
あるいはティターンズガンダムTR-6[インレ]などのネオ・ジオン版と言っても過言ではなく、
その様相は「シナンジュとオプションパーツの合体」ではなく、「シナンジュをモビルアーマーに搭載した」と表現した方が相応しい。



性能

装備面ではサイコフレーム技術を基点としたサイコミュ兵装を多数備えるのが特徴。
機体制御にはシナンジュの持つインテンション・オートマチック・システムが用いられており、複雑極まりないシステムを自在に操ることが出来る。
また、フロンタルが装着する仮面型デバイスを介することで、機体外にいてもある程度機体をコントロールすることが可能になっている。
その巨体故、フロンタルがシナンジュに搭乗していた際に得意とし、『赤い彗星の再来』と呼ばれるに至った高速機動戦は行えないものの、
機体各部に搭載された無数の火器による圧倒的な火力はそれを補って余りある。


一方、後述のサイコシャードなどを含む機体根幹部分のシステムはブラックボックス化されており、
『機動戦士ガンダムUC』の本編後でも解析出来ておらず、どういう原理で動いているのか解っていない部分が多い。
まさしくオーバーテクノロジーじみた兵器であり、これは基礎設計を行ったフロンタルがシャアの亡霊に取り憑かれていると言ってもいい精神状態であることから、
「この世あらざる知識で作り出したためではないか」と謂われているが真偽のほどは不明である。
どうやって作られたかはさておき、このネオ・ジオングが従来のMSやMAを含む兵器の常識が及ばぬ、まさしく人智を超えた力を秘めているのは事実であり、
これによって、『赤い彗星の再来』の所以となった真紅の人型兵器は、圧倒的な力を持つ怪物へと変貌を遂げたと言えよう。


なお、どうやって製造されたのかは明確になっていないが、アナハイム社による供給やβ・アジールのパーツを流用したなどの説がある。
また、最低でももう一機分の予備パーツが存在しており、それが『機動戦士ガンダムUC』の物語終了後の世界にもう一波乱を生み出すきっかけとなった。



武装


  • アーム・ユニット

両腕・及びバックパックに搭載された6基の大型アーム。
先端部にはファンネル・ビットを装備し、これをマニピュレータとする事で敵を捕縛する事ができる。アームは肩部レールに接続されており、フレキシブルに可動する。
背部に四基搭載されているアーム・ユニットはそのまま背面に展開する事で機体の死角を無くすだけでなく、
他の腕が破壊された際には欠損箇所と素早く入れ替わる事で損傷による攻撃力の低下を抑える事ができる。
アーム・ユニット自体が大型ファンネル・ビットのコンテナとしても機能し、機体の継戦能力を高めている。
全部で6本存在し、後述のサイコシャードと相まって仏像のような様相を呈する。


  • 有線式大型ファンネル・ビット

アーム・ユニット先端に搭載されたオールレンジ攻撃兵器。ジオングと同じく指がメガ粒子砲になっているが、こちらは指そのものをインコムの様に射出する事が出来る。
6本のアームユニットそれぞれに五本指のかたちで装備されており、計30基。
しかもさらに少なくとも1回、アーム内部に収納されていた予備ユニットと交換することができるため、*1最低でも5×6×2=60基という歴代最多数のファンネルを操れる。


  • 接触式デバイス

大型ファンネル・ビットの砲身に内蔵された三本爪のワイヤー・アンカー。
ビット一つに付き三本搭載され、理論上は単純計算180本まで射出可能。
攻撃対象に小型の掘削機が付いたワイヤーを潜り込ませて乗っ取る「ジャック機能」を持つ。取り付いた後ならばワイヤーを切り離してもジャックした機体をコントロールできる。
また、後述のサイコ・シャードとの連動する事によって、パイロットが搭乗していなくとも自動的に近づく敵を攻撃したり、
コロニービルダー「メガラニカ」のシステムの一部を掌握する事を可能とするなど、既存のオールレンジ兵器とは一線を画す異質な存在へと昇華されている。
Ⅱネオ・ジオング版では大量のワイヤー・アンカーを延ばして敵を縛り上げるという運用も見せた。
ウネウネ動いて襲いかかる夥しいワイヤーの数々は後のラフレシアを彷彿とさせる。


  • 肩部大型メガ粒子砲

肩部の前面4基搭載、背面に2基の計6基搭載されており、機体上方・前面・後面を広くカバーする。
威力は高く、メガラニカ内部で交戦していたバンシィ・ノルンをそのまま外に撃ちだしている*2
収束率を変更することで収束・拡散発射の任意変更が可能。


  • 大口径ハイメガ粒子砲

腹部に搭載されているビーム砲。
威力こそ高いが、肩部のメガ粒子砲と比較して射角は狭い。


  • 隠し腕

ジ・Oナイチンゲール同様にフロントアーマー部分に内蔵されているサブアーム。
敵が接近した際にこれを捕らえる為に使用される…が、覚醒したユニコーンの前には呆気なく粉砕されスクラップとなった。
着艦時のランディング・ギアの代わりにもなる。


  • 腰部Iフィールドジェネレーター

腰部に2基搭載されている耐ビームバリア。
出力は極めて高くユニコーンガンダムバンシィが放つビームマグナムすらも捻じ曲げる。
ただし機体の巨大さが災いして脚部に装着されたシュトゥルム・ブースターまでカバー出来ないという欠点を持つ。


  • 肩部ウェポンコンテナ

GP03のアームドベース・オーキスのそれと同様にパッケージングされた各種武装を収容するコンテナ・スペース。
シナンジュはGP03と違いフォールディングアームを持たない為、手持ち武器の収納スペースはシナンジュの手が届く部分に配されており、バズーカ等はここに収納される。
作中ではバズーカしか使っていないが、プラモでは内部にミサイルが確認でき、バズーカの砲身だけを展開する事で即席の砲台にもなる。


  • シールド

シナンジュが装備していたシールド。
ネオ・ジオングの状態では、シナンジュの背面を守るために装備している。


  • サイコシャード発生器

両肩、リアアーマーの合計4ヵ所に8基搭載されているサイコフレーム兵器。
発生器からサイコフレームが光輪のような形に展開するのが特徴。
両肩の発生器だけを機体正面で繋げて使うことも出来るが、本格戦闘時には全ての発生器を機体を囲むように並べ、
そこからナノサイズの集積回路を放出すると共にサイコフレームによって作り出される力場によってそれらを結晶化させる。
これにより機体周囲の空間に疑似的なサイコフレームを増殖展開し、ネオ・ジオング単体でサイコフィールドに限りなく近い現象を意図的に再現する事が可能となる。
サイコシャードによるサイコ・フィールド展開時には、正確な有効範囲(射程距離)は不明だが、
操縦者(フロンタル)が望むイメージを具現化できてしまう、敵対する者にとっては恐るべき空間となる。


サイコシャードは感応波によるハッキング機能も有しており、劇中では前述のジャック機能と併用して、敵拠点要塞の管制システムの掌握に用いられたほか、
ユニコーンガンダム及びバンシィ・ノルンとの最終決戦においては、敵機体の武装に干渉し自壊に追い込んでいる。
これはフロンタル自身がバナージの懐柔を諦めておらず、武装破壊による戦意喪失を狙ったものである*3



武装(シナンジュ側)

  • ビーム・サーベル

シナンジュの腕部に装備されているビーム・サーベル。
主に接近して来た敵機などへのフェイルセーフティとして使用される。


  • 60mmバルカン砲

シナンジュの頭部に搭載されているバルカン砲。
ビームサーベルと同様に接近して来た敵機などへのフェイルセーフティとして使用されると思われる。




作中での活躍



「人の中から発した光……この温かさを持ったものが……」



「虚しいな……」



OVA版

EP6では組み立て途中だったが、EP7では完成。
袖付き部隊の後詰としてレウルーラに牽引される形で参戦した。
メガラニカ内に入った後、ファンネル・ビットとサイコシャードを用いる事でメガラニカの機能をハッキングしている。
それに気づいたエコーズとリディが交戦するが、ファンネル・ビットのジャック機能を使う事でジェガンを乗っ取り、同士討ちさせている*4


フロンタル搭乗後はバンシィ・ノルンを外に撃ちだし、メガラニカ居住区に侵攻する。
バナージがユニコーンに乗るまでの時間を稼ぐためにガエルのシルヴァ・バレトが交戦するが、
圧倒的な火力と防御力で相手の機体を南斗白鷺拳伝承者のようにダルマにした。


その後、戦闘で箱が失われることを恐れたネオ・ジオングはコロニー外へ逃走し、ユニコーン、バンシィ・ノルンと交戦している。
デストロイモードの二機を相手にほぼ無傷で渡り合い、サイコシャードによるサイコフィールドを形成して二機の武装を破壊してのけた。


武装を失いつつも戦い続ける二機に対してもアームユニットや隠し腕を使って鹵獲するが、バナージとの殴り合いでユニコーンのサイコフレームとサイコシャードが共鳴し、
かつてのアムロ・レイララァ・スンのように、バナージと共に“刻”を形象として垣間見る。
アクシズ・ショックア・バオア・クー、ラプラス事件などの“刻”を移動し、最終的に“刻”が行き着く果てである「虚無」にたどり着くが、
「それでも」と言い続けたバナージの「熱」がフロンタルの心を溶かし、ある男女の思念体を呼び寄せた。


そして、男性(シャア)がフロンタルの中に在った「絶望」を連れて行き、女性(ララァ)の導きによって二機は元の時空へ戻ってくる。
バナージの「熱」を受け入れたフロンタルが彼に未来を託す最期の言葉をかけた直後、
彼の中に在ったシャアの残留思念(怨念)が浄化されたことがサイコフレームを通してネオ・ジオングにも影響し、
あたかも浄化されるかの如く分解され、『怪物』めいた巨大MAは灰燼と化した。




小説版『不死鳥狩り

OVAから逆輸入される形で登場。
「小説版でも完成されていたが決戦までにフロンタルの下に届かなかった」という設定になっている。


作中ではシナンジュに代わってヤクト・ドーガ(OVA版にも登場した黄土色の機体)がハル・ユニットに合体し、輸送中に遭遇したユニコーンガンダム3号機"フェネクス"と交戦。
コアがシナンジュではなく、パイロットがフロンタルでもないため真価は発揮できなかったものの、
パイロットの強化人間を投影装置としてフロンタルの「虚無」を投影、サイコシャードすらも発動し、リタ・ベルナルの意識を宿すフェネクスと死闘を繰り広げる。


しかし最期は緑色の光を放つフェネクスのサイコフィールドによってサイコシャードを乗っ取られ、無力化。
フロンタルの像は消え、OVA同様灰塵と帰した。


リタの意志はこの機体を「フロンタルが乗ってしまえば、刻を可視化し時空さえ歪める、この世にあってはならないモノ」と断じ、
フェネクスを駆る親友・ヨナに、フロンタルの手に渡る前にネオ・ジオングを破壊するよう求めていた。


小説版のフロンタルはOVAとは異なり、半ば人外の域に踏み込みながら虚無へと突き進んでいたため、その状態でサイコシャードを使われればバナージ達は本当に殲滅されていた可能性が高い。





セカンドネオ・ジオング



こんなものが何になる!だれがこれを理解する!オールドタイプが理解するのは、現象だけだ!


奇蹟を目にしても、その本質を学ぼうともしない!


人は変わらない、これからも、俺やおまえらみたいな人間が、奇蹟のために切り刻まれる!
だったら…


さっぱりさせようぜぇ!


緒元

型式番号:NZ-999
全高:116.0m
本体重量:153.8t
全備重量:324.3t
出力:35,660kw〜計測不能
推力:28,827,500kg〜計測不能
装甲材質:ガンダリウム合金


武装:有線式大型ファンネル・ビット×30
肩部大型メガ粒子砲×6
腰部Iフィールド・ジェネレーター×4
大口径ハイメガ粒子砲
ロケット・バズーカ×2
ビーム・ライフル×2
大型ビームアックス×2
60mmバルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・アックス×2
グレネード・ランチャー
シールド
サイコシャード発生器×8


搭乗者:ゾルタン・アッカネン



概要(Ⅱネオ・ジオング)

機動戦士ガンダムNT』に登場するネオ・ジオング。
「ラプラス事変」の際、フロンタルが使用したネオ・ジオングの製造過程に出た予備パーツが横流しされ、横流し先のジオン共和国の極右政治結社「風の会」によって極秘裏に組み立てられた物。
コアユニットとしてはシナンジュに代わってシナンジュ・スタインを想定しており、装甲もそちらに合わせて赤ではなく白と灰色に塗られている。


「ラプラス事変」後はパーツ状態のまま連邦に接収されていたが、フェネクスに関わる陰謀によってジオン共和国、そして袖付き残党部隊へと横流しされ、「不死鳥狩り」の切り札となるべくグルトップに搭載された。
なお、やはりサイズがデカすぎるため改修したとはいえチべ級ベースのグルトップのMSデッキには収容出来ず、船体下部の取り付けられた檻状のコンテナに入れた状態で輸送されている。


劇中ではサイド6のコロニー「メーティス」での戦いを経て完全に暴走したゾルタンの手により本格始動。
サイコシャードの力を利用してヘリウム3貯蔵施設宙域に存在する全ヘリウム3を臨界爆発させる大規模テロを実行するために運用された。
ゾルタンが「最高の花火」と嘯くこのテロが完遂された場合、基地周辺のコロニー群が核爆発に巻き込まれ崩壊。コロニー3基分の残骸が地球目掛けて降り注ぎ、過去のコロニー落としを上回る大惨事を引き起こすとシミュレーションされている。


性能(Ⅱネオ・ジオング)

予備パーツだけに基本的な外観・スペックはフロンタル機に準じており、サイコ・シャードを含む武装もロクに原理も分からないまま搭載している。
一方、胸部の前面装甲が外されコアユニット機の上半身がほとんど丸出しになるようになった他、肩部ウェポンコンテナの蓋も無くなり、代わりに剛性を高めるための赤いフレームが取り付けられている。
変更点として

  • ファンネル・ビットだけでなくアーム・ユニット自体にも有線ワイヤーによる射出機構が加えられ、よりジオングめいた攻撃を行えるように改修。
  • 先端のビーム砲から大型ビームソードを発振可能。
  • シナンジュ・スタインの上半身が剥き出しになったことでロケットバズーカなどの携行武器を運用しやすく改良。

といった点があげられ、結果として攻撃面が強化。初代ジオングに近い様相を呈している。
ただしこれらの改良もネオ・ジオングのマイナーチェンジ版の域を出ておらず、防御面のムラは改善しきれていない。
そのため脚部に装着されたシュトゥルム・ブースターは相変わらず無防備。
存在そのものがオーバーテクノロジーの産物ゆえか、劇中ではリタから「この世界に在ってはならないもの」「まだ人はそのマシンに触れる準備が出来ていない」と言わしめている。



武装(Ⅱネオ・ジオング)

基本的に武装自体は初代ネオ・ジオングとほぼ共通となっているためここでは初代から変わった兵装を記している。


  • アーム・ユニット

両腕・及びバックパックに搭載された6基の大型アーム。
上述したように前腕部部分にワイヤーが内蔵され、アーム・ユニットそのものを超巨大な有線式サイコミュ兵器として運用可能。
その姿はさながらジオングそのもの。劇中ではユニット全てを射出しコントロールした結果禍々しい姿になった。


  • 大型ビームソード

Ⅱネオ・ジオングの新規武装で、有線式大型ファンネル・ビットのビーム砲から発振する大型ビームソード。
刀身の長さは Ⅱネオ・ジオング本体の数倍。威力はナラティブガンダムC装備のサイコ・フィールド・バリアを粉砕する絶大な出力を誇る。
全アームユニットから発振可能なため、やろうと思えば最大で大型ビームソード六刀流なんてぶっ飛んだ戦術も行える。
ただしⅡネオ・ジオングがデカすぎるせいで小回りは効きづらく、ユニコーンガンダムレベルのMSの超高速戦闘には対応し辛いのがネック。


  • 肩部ウェポンコンテナ

パッケージングされた各種武装を収容するコンテナ・スペース。
初代と異なり内部が剥き出しになったがIフィールドによる防御もあって不利にはならない。


  • サイコシャード発生器

ネオ・ジオングの代名詞。
Ⅱの場合、フロンタルよりも攻撃的に使用しており、ヘリウム3をサイコ・フィールドを悪用して強制的に核融合反応を発生させ核爆発を引き起こしたり、ヘリウム3のタンクを念動力で握り潰すかの如くサイコ・フィールドで圧壊させるといった形で使用している。



劇中の活躍(Ⅱネオ・ジオング)

サイド6のコロニー「メーティス」において、遭遇したフェネクスに苦戦するゾルタンがグルトップに要請しハルユニットだけの状態で発進。
あろうことか民間人が大勢いるコロニーの市街地に外壁からビームソードで大穴を開け侵入してくる。
そのままシナンジュ・スタインと合体する筈だったが、この時ヨナの思念で暴走し始めていたナラティブガンダムサイコミュジャックされ乗っ取られてしまう
サイコフレーム同士が引き合い、ナラティブにコアユニットとして乗られたネオ・ジオングはヨナの怒りによって無差別攻撃を始めようとするが、フェネクスと接触したことで平静を取り戻しナラティブは分離。


解放されたハルユニットはコントロールを取り戻したゾルタンらに先導され、コロニーから撤退した。



その後、サイド6ヘリウム3備蓄基地宙域において、接近する連邦艦隊を迎撃するべく今度こそゾルタンのシナンジュ・スタインをコアユニットに起動し出撃。
単機でゼネラル・レビルを含む艦隊とMS部隊を相手に互角以上に立ち回り、グルトップが撃沈されると遂にサイコ・シャードを発動。
その力でミノフスキー粒子を操り強制的に臨界状態にしたヘリウム3の大型貯蔵タンク*5を引き寄せ起爆させ、
その大爆発によって連邦艦隊を一掃してしまう。
流石にこの時はゾルタンも多少消耗していたが、爆発の中にあってもサイコフィールドに守られたⅡネオ・ジオングは傷一つ負わなかった。


現場に駆け付けたフェネクスが生き残りのジェガンを誘導し攻撃してくると逆にこれらをジャックして操りフェネクスを追い詰め、参戦したナラティブに手古摺ると再度の臨界爆発で二機を吹き飛ばす。
そして、消耗したフェネクスをファンネル・ビットで捕え周囲のヘリウム3全てを臨界爆発させるため、力を奪おうとする。
しかし乱入したミシェルやイアゴたちに阻まれ、再度向かってきたナラティブをなんとか破壊するものの、予期せぬ援護射撃でヨナを仕留め損ねフェネクスへ乗り込まれてしまう。


拘束を解きデストロイモードとなったフェネクスのビームサーベルによってアーム・ユニットやサイコ・シャードを破壊され、ゾルタンはスタインで飛び出し抵抗するが、
それもフェネクス渾身の一撃を前に撃ち負け、ゾルタン諸共コクピットを貫かれたスタインはハルユニットに叩きつけられてしまう。


そしてゾルタンのと共に解放された力が全てのタンクを巻き込んだ臨界爆発を引き起こそうとするが、その巨大な爆発はフェネクスが作り出した虹の翼に包まれ、残ったスタインとハルユニットの残骸もその光の中に消えていった……。




派生作品での活躍


『ガンダムビルドダイバーズ バトローグ』

イベント「ガンプラバトル1DAYバトルロイヤル」において、システムがランダムに選んだメイの乗機としてⅡネオ・ジオングが登場。
コアユニットはシナンジュ・スタインに代わってモビルドールメイ(ガンダムベースカラー)。
基本は『NT』と同じだが、地味にコントロール系がウォドムポッドと同じピコピココントローラー式になっている。


メイ的にはデカすぎて使い難かったので最初はモビルドールメイ単体で戦っていたが、対戦相手のマギーにシステムが用意した機体を使う様促されたため、
気の進まない様子ながらガイナ立ちめいたポージングでハルユニットとドッキング。
色んな意味で苦笑いを浮かべるマギーの搭乗するガンダム・バエルを巨大な掌で挟んで潰し、ペラペラバエル君にして圧勝した。それにしてもこんな描写を行うシステム、ノリノリである。
しかし直後登場したクジョウ・キョウヤの操るストライクフリーダム(ミーティア装備)との対戦では、ミーティアの巨体を自在に操るキョウヤに攻撃を避けられ肉薄。
振り下ろしたビームアックスもストフリの翼を使った白刃取りで防がれ、そのままミーティアのビームソードでハルユニットを両断され敗北を喫した。




立体化


ガンプラ

OVA登場と間を置かずまさかの商品化(HGUC化)である。当然、BB戦士でも発売している。


ちなみに今までで一番でかいプラモはデンドロビウムだが、これはそれよりもでかい。大きさが大きさなだけにちょっとした胸像である。
デンドロビウムは当時の価格で税込み30240円だが、こちらもお値段は負けじと約27000円とお高い。しかも、サイコシャードは別売り。
ただ、流石に本体であるシナンジュのプラモは同梱されている。
1/144サイズでもパーツは非常に大きく、狭い部屋ならランナーを並べるだけで身動きが取れなくなる大ボリュームだが、
ガンプラ製作の猛者なら一生に一度は作ってみたいガンプラであろう。
ちなみに、サイズがサイズなだけに、全塗装などやろうものなら塗料の消費量が凄まじいことになるので覚悟した方が良い。


お金と置き場所に余裕が無い人はBB戦士の方を買おう。
価格は約2000円。元が大きいため、BBでも一般的なMGくらいの高さがある。
こちらはサイコシャードも付いてくる。
余談だが、ハルユニットがねんどろいど等のデフォルメのフィギュアを入れるのに丁度いい大きさのため、
手持ちのフィギュアを乗せるネタ素材として祭りになり、一時は品薄になるほどの人気だった。


他に食玩のアサルトキングダム(高さ40cm、価格約10000円ともはや食玩の域では無いが)やガンダム名鑑ガム(こちらは一般的な食玩)などでも立体化されている。


更に『NT』公開後にはⅡのほうもHGUCシリーズとしてプレミアムバンダイから受注発売。お値段は約28000円と相変わらずぶっ飛び価格である。
やっぱりサイコシャードは付いてないので、欲しいなら別売りで買うことになる。




ゲーム作品での扱い


スーパーロボット大戦シリーズ

第3次Z天獄篇』にて初登場。シャアからは「時代錯誤な名前」とディスられていた。
中々の強敵ではあるが、機体能力としてのEN回復を持たないため月光蝶でENを枯らしてからバズーカ(16発)を撃ち切らせると何も出来ない置物になってしまう…。条件的にSRポイントとも両立可能。
ただし、ネオ・ジオングが移動しないとゲームシステムのほうのEN回復でバズーカ以外の武器を再度使用できるようになる。
ユニコーンを優先的に狙わずに落としやすそうな相手を狙ってくるあたりも含めてZシリーズのフロンタルの性格を再現したかのような面倒な相手である。
BX』ではコントロールジャックを用いてシドを操る場面もあった。


V』では敵としてはルート分岐でしか戦えないので少し影が薄い。
今回も性能は高いのだが、増援での出現で遅れる上に更に2ターン待ってくれるので態勢を整えて迎撃できるので楽。
そして、フロンタル共々まさかの自軍入り。使えるのは最終話とその一話前だけだが、MAP兵器の殲滅力は頼りになる。
(特に今作の隠しルートラスボス戦では大量の強敵が湧くため)


30』ではⅡネオ・ジオングが初登場。
宇宙適応S・強化人間・闘争心+見切り・底力でガンガン当ててくる上に2Lサイズとは思えないほどに回避してくる。
戦闘アニメ的にはヘリウム3のタンクを投げつけて爆発させてくるサイコシャードがゾルタンのカットインと合わせて印象に残る。
シナリオでもエンジェル・ハイロゥを制御下に置くなど『宇宙の法則も歪める禁断なテクノロジー』としての脅威を様々な面で見せつける形となった。


SDガンダムGジェネレーションシリーズ

『ジェネシス』にて初登場。XXLサイズなのでマスター以外での運用は困難だが、その性能は凶悪の一言。OPパーツのミノフスキークラフトを装着すれば大気圏内でも使用可能。
サイコシャードが「周囲9マス範囲内の敵ユニットが射撃武装を使用できなくなる」という効果であるため、置いておくだけで敵の行動を大幅に制限できる。


ガンダムブレイカー3

ラスボス機として登場。但し序盤はコアユニットが無くハルユニットのみで戦う。
ある程度ダメージを与えると、一連のイベント後にコアユニットが据えられ、第2ラウンドとなる。
そのコアユニットは、このゲーム中であらゆる相手を退けてきた「最強のガンプラ」(すなわち、プレイヤーが丹精こめて組み上げた「俺ガンプラ」なプレイヤー機)のコピーであった――。




余談


  • スタッフによれば「シナンジュじゃユニコーンとバンシィのコンビが苦戦するのに説得力不足」が登場理由らしい。
    まあ、そもそもシナンジュ単体で渡り合った原作がおかしい。
    尚、機体の性能差やジオンの象徴といった意味合い等、納得いく調整と言える機体ではあるが、「高機動戦闘MS同士がガシガシ鍔迫り合う最終決戦を見たかった」という意見も出ている。

  • 『UC』作中ではコアユニットからの合体・分離を明瞭に描いたシーンが無かった。
    一方『NT』ではスタイン、ナラティブ双方で合体シーンが登場している。
    ちなみにナラティブとの合体については脚本の福井も出来るか不安だったらしいが、カトキに話を持っていったら普通に快諾され、スペースを空けるために前面装甲が取っ払われたそうな。

  • 全ての武装を破壊し尽くしたサイコ・シャードなのだが、唯一アームド・アーマーVNだけは破壊できない事が、ガンダムUCのBlu-rayBOX特典のムービー『機動戦士ガンダムUC ペルフェクティビリティ』内で判明。完全な質量兵器に対しては誘爆できないため無力なのだろうか。

  • 実は「ネオ・ジオング」という名前は、元々α・アジールの初期稿に付けられたものであった。




追記・修正を君に託す....。成すべきと思ったことを......。



画像出典:HGUC 1/144 ネオ・ジオングのパッケージイラスト
発売日:2014年6月28日
開発、販売:株式会社BANDAIホビー事業部様
画像の版権所有者:株式会社サンライズ様

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*1 これは後述する「ジャック」によってビットが敵MSに取りつくことで消耗してしまうからであろう
*2 しかも、この時にIフィールドだけでなくサイコフィールドも展開しているのが確認できる
*3 その気になれば機体を破壊・制御する事も可能だったが、サイコフレームによる念波遮断によって出来なかった
*4 この時の光景は、ELSの侵食を思わせる不気味さを漂わせている。パイロットの悲痛な叫びと相まってちょっとしたホラーシーン
*5 ヘリウム3の原子核とミノフスキー粒子との結合は密閉融合炉で行わねばならず、必要とされるミノフスキー粒子も莫大な物となるなど、本来なら起こりえない現象である

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