三井グループ

ページ名:三井グループ

登録日:2011/06/26(日) 21:32:43
更新日:2023/11/10 Fri 13:42:05NEW!
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社長会:二木会
銀行:三井銀行→さくら銀行→三井住友銀行


元は三井家によって形成された日本最大の財閥。
戦後も六大企業グループの一つとして現在も日本経済に多大なる影響を与えている。



◇歴史

三井の根元は平安時代まで遡る。
出は(ぶっちゃけ誰もがそうだが)藤原氏の末裔と言われ、近畿佐々木家の家臣となる。
佐々木家没落の後伊勢の松坂に移住して質屋・酒屋を営んだ。


そして…


時は延宝の世…


全ては三井高利(名前が既にアレ)が1673年、京都・江戸に越後屋呉服店を開業したのに始まる。


みんなも小学校で勉強したはずだ。


『現銀(金じゃない)掛値なし』


これは『掛値(実際の売値より値段を高くつけること)をしないから今ここでナマで払え』


という意。


今までは売値を少し高くして貸付という形で代金を回収していた。


今では当たり前だが当時としては画期的で、この薄利多売戦略は大成功。


その後江戸・大坂(今の大阪)に両替商を開業。


幕府の御用商となる。


また営業政策も、分業制・賞与制を導入するなど積極的に新機軸を打ち出した。


彼は1694年に死去するが8万1000両とも言われる莫大な財産を残し、三井家繁栄の礎を築いた。



その後、明治維新を迎える。


政商として常に権力に密着。


商売敵である新興の三菱・古河を抑え、
また元老井上馨の援助を得、財閥を着々と形成していく。


しかし、WW2敗戦の後、GHQの財閥解体により三井系企業はバラバラに。


同時に三井家と企業も切り離された。


だが、GHQは去り、主権が日本に戻ると三井系企業は三井銀行を中心に再結集を図る。


政府は過度経済力排除法などにより防ごうとしたが、他の旧財閥系企業と共に政治家への献金などで骨抜きにし、


見事、三井グループとして再スタートを切った。


□主な所属企業


○『三井』がつく企業

◇三井住友銀行
三井銀行→さくら銀行(旧名:太陽神戸三井銀行)→三井住友銀行


実は三井銀行時代は旧財閥系の銀行の中では最弱の銀行だった。
そのため、さくら銀行発足初期は行内の三井派が主導権を取れずにいた。
三井住友銀行もどちらかといえば住友色の方が強い。


ここが発行する三井住友VISAカードはどえらいコピペが有るほど最強だとか。
気になる方はググってみては。
CMも結構しっくりくるよね。


◇三井住友信託銀行
住友信託銀行と中央三井信託銀行・さくら信託銀行が合併。
信託銀行でも住友と一緒になった。
信託業務は邦銀第1位、銀行業務で邦銀第5位の規模を誇る。
三井住友銀行とは関わりが薄い...というかどちらかといえば不仲。


◇三井物産
四大総合商社の一つ。
通称『物産』と呼ばれる。売上では『商事』に劣るが、人の三井と組織力の…と言われる。
同時に三井グループの中核企業の一つでもある。


◇三井不動産
総合不動産会社。
財閥解体により清算中の三井本社を合併したので一応三井の本流
日本初の超高層建築、霞が関ビルを所持。


◇商船三井
海運会社。
日本郵船と並ぶ代表的定期船会社。ここも旧住友系の大阪商船と合併している。
基本は貨物船の運行主体だが、大阪商船由来のクルーズ船部門や商船三井由来の国内フェリー部門(さんふらわあ)もある。


◇三井化学
総合化学会社。
国内二位。ちなみに一位は永遠のライバル、三菱化学。


◇三井金属鉱業
総合非鉄金属会社。
液晶の普及によりガッポガッポ。
採掘から精製まで一貫生産している。
神岡鉱業所は東洋一。


◇三井住友建設
家憲として建設業に参入しなかった三井家が、昭和になりやっと重要性に気が付き設立。
霞が関ビルの設計・施行に取り組む。
その後住友建設と合併。


◇三井住友海上火災保険
元業界三位。
ここも住友海上火災保険と合併。


◇三井生命保険
大手8社の一角。しかし日本生命傘下になったことで、三井グループには留まるも「三井」の名前を使い続けることができなくなり、2019年に社名変更した。


◇三井倉庫
個人向けの引っ越し業もやっている。


◇三井造船
船舶用ディーゼルで世界トップ。
船を造るノウハウを応用して家も造る。


○『三井』が付かない会社

◇IHI
旧称:石川島播磨重工業
名前変えたのは正解だったと思う。
石川島(ryはなんか田舎臭いし。


ジェットエンジン造ったりいすゞ自動車を生んだりしてる。
なのにいすゞ自動車は三井グループじゃない。
…気にするな。


同じグループの東芝と仲良し。


◇王子製紙
国内最大売上高の総合製紙会社。
戦前は一時紙生産の80%を占めたこともある。


◇三機工業
総合建築設備会社。
新大阪ホテルや虎ノ門病院造ったり。
ゴミ焼却処理施設も造れます。


◇太平洋セメント
国内シェア40%で業界最大手。


◇電気化学工業
昔から肥料造っているけど、最近はセラミックスとかも造っている。


◇東芝
家電からミサイル、果ては原発まで手掛けたかつての総合電機メーカー。


◇トヨタ自動車
自分でトヨタグループを形成するほど強大なので二木会ではオブザーバー。
元々は三井財閥とは無関係だったが、戦後すぐに経営危機に陥った際に三井銀行(当時は帝国銀行)と東海銀行が融資をして救済した。
これにより6大グループの中でも三井と特に親密になる。
ちなみに住友銀行(当時は大阪銀行)は貸し剥がしをして、トヨタは未だに恨んでいる*1
後に、さくら銀行が危機に陥ったときには恩返しとしてトヨタグループが資金を融通している。
そのため、三井住友銀行の成立時にトヨタは悶々としたらしい。


◇東レ
旧称東洋レーヨン。
合成繊維メーカー。
人工腎臓とかの医療にも強い。
ボーイング787用のカーボンファイバー材も作っている。


◇日本製紙
紙、パルプの最大手メーカー。


◇日本製粉
業界二位の製粉会社。


◇三越
越後屋呉服店の進化形態。日本最初のデパートメントストアだった。
ちなみに日本橋本店は最初3階建てだった。
2008年に伊勢丹と合併し「三越伊勢丹ホールディングス」となった。


○準三井系企業

◇カネボウ
旧称:鐘紡
トイレタリー・薬品・ファッション・化粧品などの総合メーカー。
「ペンタゴン経営*2」を行い、一時は化粧品を筆頭にノリノリだった。
が、ちょっと前に産業再生機構に支援を要請するレベルに経営がヤバいことが発覚。
みんな大騒ぎになり、かつての法人は解散。


◇トーメン
旧称:東洋綿花
総合商社。
元々綿花を扱っていたが経営の多角化により総合商社に進化。


◇東燃ゼネラル石油
総合石油会社。
米エクソン系。



○三井グループと親密な企業

系列ではないが三井グループと親密な企業。


セブン&アイグループ
イトーヨーカドー、セブンイレブンなどで知られる流通グループ。
グループそのものは独立したものであるが、商品開発や流通ルートなどで三井グループと関係が深く、実質的な「三井グループの小売部門」的な存在。


◇ソニー
こちらも企業グループ自体は独立したものであるが、創業時からメインバンクが三井銀行(現・三井住友銀行)であり、歴代の三井銀行重役が取締役に就任しているなどで関係が深い。




◇現在
上記の通り住友系と仲良しなようである。


銀行も三井住友銀行として両グループを橋渡ししているのでこの流れは止まらないと思われる。





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  • 白斑事件でカネボウマジでオワタ -- 名無しさん (2013-09-18 19:03:59)
  • 明治維新の番頭三野村さんはマジ偉人 -- 松永さん (2013-11-04 19:57:26)

#comment

*1 トヨタと住友銀行の関係を語る上で有名な「機屋に貸せても、鍛冶屋には貸せない」の発言はその時に住友銀行の担当者が言い放ったもの。経営危機から15年後の1965年、経営危機に陥ったプリンス自動車の救済を住友銀行から持ち掛けられたトヨタは、先述の発言を引き合いに出し「鍛冶屋の私どもでは不都合でしょうから」と答えて拒否している。なお、この発言の結果名古屋財界で「住友はいざという時当てにならない」という風潮が広まってしまい、自業自得とはいえ同地における住友銀行の苦戦を招くことになった
*2 繊維・化粧品・食品・薬品・住宅の5事業からなる経営多角化路線

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