ストラクチャーデッキ(遊戯王OCG)

ページ名:ストラクチャーデッキ_遊戯王OCG_

登録日:2011/09/04 Sun 08:17:14
更新日:2023/10/03 Tue 13:49:14NEW!
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遊戯王OCGにおける構築済みデッキ商品の一つ。


後述するスターターデッキと比較すると初期は扱いづらいデッキもあったが、現在では良質な内容で知られており、初心者から上級者にまでオススメできるセットとして有名である。


ストラクチャーデッキを買って遊戯王OCGを始めた人も多いのではないだろうか。


●目次


概要

40枚以上のカードがデッキとして入っているセットであり、エクストラデッキやサイドデッキ用のカードが付いている場合もある。
デッキの構築に必要な枚数は揃っているため、買ってそのままの状態でデュエルが可能。


と言いたいところだが、第6期以降からほとんどのカードがピン挿しで収録されるようになったため、1箱だけで勝負するというのはやや厳しい。
多くのストラクは明らかに3箱買うことを前提としている内容になっており、
キーカードをきっちり3枚揃えてデッキを構築することで真価を発揮するようになっている。


絶版カードやプロモカードなども積極的に再録されるため、初心者から上級者まで、パーツ取りとして重宝される。
強力なカードが手軽に入手できるので、多くのプレイヤーにとってありがたい商品といえるだろう。



派生商品に、公式が「初心者向け」と銘打つ「STARTER DECK」があるが、
こちらはルールを覚えるためにシンプルなカードが選ばれている商品である。


その分デッキパワーも低めになっている商品が多く、ルールを覚えるための商品という意味合いが強い。
なので、初心者でも最初からストラクをベースにしてある程度戦えるデッキを作っていった方が良い場合もある。


とはいえ、2017年発売のスターターデッキは内容がかなり豪華になっており、
《クリッター》《エフェクト・ヴェーラー》《ブラック・ホール》《強欲で謙虚な壺》《死者蘇生》《強制脱出装置》《激流葬》《魔宮の賄賂》などといった汎用性の高いカードが多く入っており、パーツ取りとして優秀であった。
目玉となるのはリンクモンスターの《デコード・トーカー》や《リンク・スパイダー》であり、素材の縛りが少ないので様々なデッキで使用可能。


【スタンダード】に近い比較的シンプルな構成内容もあって、初心者の入門用としては十分にオススメできる商品と言える。


2018年以降のスターターデッキも方向性は引き継いでおり、中々の完成度に仕上がっている。



利点

●構築済みである

組みたいテーマに関するカード群が1つのセットとしてまとめられている。


これはカードプールが分からない初心者にとってかなりの利点となる。
デッキ構築は上級者でも骨が折れるものであり、初心者が1から纏まりのあるデッキを組むのは困難。
そのため、必要なパーツがある程度揃っているストラクの存在はありがた。


ただ、後述するように別途買い足しが必要なカードがある場合もあったり*1
明らかに見た目や雰囲気だけで選ばれたであろう、デッキコンセプトとは掛け離れたカードが入っている事もある。
経験者に聞きながら内容をあらかじめ確認しておくといいだろう。



●全て同じ内容

ストラクチャーデッキ一種類は全て同じ内容である。
よって欲しいカードが入っていた場合に複数購入することによって、必要な分を確実に手に入れられる。


また、同じストラクチャーデッキ同士でデュエルを行えば、イコールコンディションで純粋に腕を競い合うことができる。
近年は単体でも質の高いストラクチャーデッキも増えているため、ストラク同士でも熱いデュエルを楽しめる。



●強力なカードや、絶版カードが収録される

ゲームや雑誌の特典カードなど、その時にしか手に入らないものはタイミングを逃すことがあるが、
ストラクチャーデッキに収録されれば確実に手に入るため、新しく始めた人や、発売時に手に入らなかった人にとっては非常に嬉しい。


その手のカードは大体高額であるため複数枚欲しい人にも嬉しい。


ただ実際には、高額カードの安易な再録はカードショップやプレイヤーの資産を減らす事になる事にもなるため、登場して間もない高額カードがすぐに再録される事ははとんどない。*2



●安い

デッキ一つは1000円程度で買える。
40枚収録とするとカード1枚当たり25円という計算である。もちろん収録されたカードには無駄牌となるものもあるが、そういうことを加味しても安い(通常のパックは1枚30円)。


上述した高額カードを1000円で買ったらデッキがオマケで付いてきたとネタにされることもある。


拡張パックは使わないカードが当たることも多いので、あまりお金をかけたくない人にもオススメ。
3箱買っても3000円ちょっとで収まる。


モノによっては、一つでも十分に決闘ができる。
大会に出るような本格的なデッキを使いたくなったら、同じストラクを買い足すとよい。
キーカードを複数枚積めば引き当てる確率も上がるのでより安定性が高まる。


第7期以降は「何も考えず組んだデッキよりもストラク三つ買った方が強い」と言われる事も珍しくなくなった。
ヘタに貧乏デッキを組むよりも「安く、強く、末永く」遊べるという側面もある*3


言うまでもないが、絶版になったストラクはプレミア価格になり高騰するので注意が必要。



買うときの注意点

昔のデッキの場合、現在の禁止カードが入っていてそのままでは対戦できない場合がある。
ストラク1箱で大会に出るようなプレイヤーは少ないだろうが、念のため注意しておこう。


エクストラデッキのカードが用意されているかは時期によってまちまちなので、デッキによっては結局別に用意しなければならない場合がある。
ある時期まではEXのカードは2、3枚入っていれば多い方で、エクストラ主体テーマの筈なのにメインデッキを主軸にする構築になっている事もままあった。
ドラグニティ」デッキ等はその典型で、エクストラの方が高くなるテーマはザラ。


幸い第8期からはEXデッキのモンスターも積極的に収録されるようになった。
ただ「DD」などガチ構築を目指すならば大幅に買い足す必要があるテーマもある。


また「炎王」や「魔術師」など、ストラク発売前後に発売される商品と組み合わせることが前提のものがある。
それらはストラク単体ではパーツが足りず、それらを買い足すと結構高額になることがある。


《覇王竜ズァーク》などパック収録のものはまだいいが、「ヴァレット」の《ストライカー・ドラゴン》など、Vジャンプの付録や全員サービスだと高騰する場合があるため、実際に組むのに必要なカードは前もってリサーチしておこう。



変遷

ストラクチャーデッキが初めて登場したのは第2期である。


第2期第3期は原作に登場したキャラのデッキの再現がテーマになっている。


プロモカードや当時の必須カードも収録されているが、ファン向けの内容のためデッキとしての完成度は低い。
様々なカードをまとめて入手できる利点はあるものの、「こんなのに1000円するの!?」と言われることも少なくなかった。


DM時代のキャラクターは特定のカテゴリを使っているわけではなかったので*4カード間のシナジーが薄く、デッキとしてのまとまりに欠けてしまうのは無理のないことだった。


GX以降はキャラクターのデッキの再現というコンセプトをデュエリストパックに譲り、ストラクチャーデッキはテーマとしての完成度を重視するようになる。


第4期以降は原作キャラの再現から路線を変更し、種族や属性などのテーマを軸に構成されている。
原作・アニメに縛られなくなったことによって、多様なコンセプトや再録が可能となった。


第6期以降は強力な新規カードが目玉となっており、デッキ全体の完成度も向上。
ストラクチャーデッキをベースにしたデッキが環境に進出する事も多くなった。


第8期の「青眼龍轟臨」以降は上記の原作・アニメキャラデッキとテーマデッキの路線を折衷し、
原作キャラのイメージに合うカードとそのサポートカード+汎用カードという構成になっている。
再録もEXデッキのカードや制限カードが含まれるなど豪華になった。


第9期の中盤からは過去のストラクをリメイクした「ストラクチャーデッキR」が登場。
イラストや効果は元のカードの面影を残しているものも多いが、カードパワーは比べ物にならない程に向上。
特に【帝王】や【恐竜】などは環境デッキとして活躍した。


海外版でも同様のものが発売されているが、「巨竜の復活」以降は一部収録カードが変更される事がある。
よって、海外版を買う場合は再録カードの変更に注意。


海外では未発売となるデッキもあり「閃光の波動」と「暗闇の呪縛」は発売されていない。
逆に海外限定のデッキも存在する。


第6期のストラクは日本の絶版プロモカードが入りやすい。日本でプロモだったカードの収録が遅れる海外では、ストラクでの収録が初登場となることが多かった。



デッキ紹介(一例)


+ デュエルモンスターズ期-

●STRUCTURE DECK−遊戯編−
記念すべき第1弾は主人公である武藤遊戯のデッキ。
遊戯のデッキだけあって上級モンスターが多くかなり重いので、闇遊戯ことATM並の運命力がないと使いこなすのは難しい。


しかし「磁石の戦士」などの遊戯の使った限定カードを収録。
ブラック・マジシャン・ガール》の絵違いも入っていたので、
ATMファンは満足できた。



●STRUCTURE DECK−城之内編−
凡骨……もとい、城之内をモチーフにしたデッキ。
彼が使っていた戦士族、ギャンブルカードを中心にチョイス。


だが、それらより《人造人間-サイコ・ショッカー》の収録が何よりも喜ばれた。
罠カードがよく使われていた当時の環境では、サイコ・ショッカーの価値は今とは比べものにならないほど高かった。
プレイヤー間でのカード資産の差を是正したこのデッキの価値は値段以上だったといえよう。


しかし、それ以外は微妙。まさにギャンブルデッキである。
ちなみにサイコロカードも入っていたため、赤か青のどちらかの色のサイコロが付属した。
間違っても相手の眉間に投げつけてはいけない。



●STRUCTURE DECK-海馬編-
社長こと海馬瀬人のデッキ。
彼の魂ともいえる《青眼の白龍》は3枚入っており、それぞれ日本語表記、英語表記、中国語表記で1枚ずつの収録となっている。
これらはあくまで表記違いであり、「テキストが英語(中国語)で書かれた日本語版」というややこしい扱いとなっている。
このため裏面のロゴは日本語版なのだが、公認大会では海外版カードとの投入禁止ルールにより使用不可能となっている。
また英語・中国語表記版のイラストは初期版。
日本語版やEX(-R)、vol.2、青眼龍轟臨での再録時はイラスト違いであり、初期イラストでの再録は結構珍しかったりする。


新規に収録された《ヴァンパイア・ロード》は効果破壊されると自己蘇生する上級モンスター。「ネフティス」ら自己蘇生モンスターの始祖的な存在で、制限カードに指定された事もある。


他にも当時の必須カードの《天使の施し》と《クリッター》が2枚ずつ、
《破壊輪》や《死のデッキ破壊ウイルス》などのゲーム付属の強力カードが再録されており、パーツ取りとしても優秀だった。


さらには《デビル・フランケン》と《巨大化》が入っているので、某ゲームで猛威を振るった社長ワンキルを再現することも可能。


どういうわけかコインが付属しているが、コインを使うカードは一切収録されていない。
社長と仲が悪い城之内が必要とするアイテムが入っているのはなぜなんだ……



●STRUCTURE DECK-ペガサス・J・クロフォード編-
第2期最後のストラクチャーデッキとなったペガサスのデッキ。第2期では何故かこれだけフルネーム表記になっている。


内容は新規カードで強化された【トゥーン】に「サクリファイス」の関連カードを突っ込んだもの。


《トゥーン・ワールド》と《サウザンド・アイズ・サクリファイス》がエラッタされており、特に前者は大幅にテキストが削られ別物と化している。


新規カードの《トゥーンのもくじ》はテーマ専用サーチカードの走りであり、【トゥーン】の必須カード。
だが、もくじでもくじをサーチすることが可能だったため、デッキ圧縮や魔力カウンターを貯めるための採用が目立つことになった。



これまでのストラクチャーデッキに比べるとカテゴリーの「トゥーン」が中心のためテーマ色が非常に強い。
《強奪》《心変わり》《地割れ》《サンダー・ボルト》などが収録されているのでパーツ取りとしても優秀。
現代の感性で見ると「テーマデッキ=強力なデザイナーズデッキ」といった評価になるかもしれないが、実際には弱いバニラモンスターや使い道のない魔法・罠などがかなり多いのでかなり使いづらい。
たとえば当時【トゥーン】を真面目に組もうとすると《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》を軸にしたデッキになるのだが、これが1枚も入っていない。そのため完全にパーツ取り専用といった位置づけだった。
ちなみにこれでもデッキの軸がしっかりしている分、マリク編よりはマシだったりする。



●STRUCTURE DECK−遊戯編− Volume.2
ここから第3期になる。
遊戯をモチーフにしたストラクの第2弾であり、
看板はイラスト違いの「超魔導剣士-ブラック・パラディン」。


魔法使いサポートとして優秀な《ディメンション・マジック》はここが初登場。
キャライメージ優先のため、デッキとしてみると相変わらず完成度は低く実戦向けではない。


汎用カードを多く収録しているため、パーツ取りとしては優秀なラインナップとなっている。
強欲な壺》《死者蘇生》《聖なるバリア −ミラーフォース−》などが嬉しい。


しかし、ブラマジサポートにパンドラの使用していたものが入っていたり、そもそも何の関係もないカードが入っていたりする。
挙句の果てには王族の一人だったATMをモチーフにしているにも関わらず何故か「《大革命》一式」まで入っており、キャラデッキとしての完成度もイマイチとなっている。



●STRUCTURE DECK−城之内編− Volume.2
2回目の城之内を題材にしたストラクチャーデッキ。
目玉はイラスト変更となった《ギルフォード・ザ・ライトニング》。


収録カードのコンセプトは前回とあまり変わらないが当時の必須・汎用カードが多く再録されていた。


《キラー・スネーク》《早すぎた埋葬》《奈落の落とし穴》の再録はありがたい*5
現在ではお馴染みの《おろかな埋葬》の初登場はここであり、高い汎用性の割には長い間再録されるまでここでしか手に入らなかった。



●STRUCTURE DECK−海馬編− Volume.2
2回目の海馬を題材にしたストラクチャーデッキで、今回は青眼は1枚。
主役を務めるのは新イラストの《XYZ-ドラゴン・キャノン》。


城之内編同様当時の必須・汎用カードが多く再録されている。
《大嵐》の他、《死のデッキ破壊ウイルス》《破壊輪》《リビングデッドの呼び声》など、罠に強力なものが多い。


新規も戦闘補助として優秀だった《収縮》であり、長い間ここでしか手に入らなかった。
レアリティがやたら高く集めにくかった「XYZ」一式も再録されている。
一方で原作で使用しなかったからか、合体形態の内《XZ-キャタピラー・キャノン》と《YZ-キャタピラー・ドラゴン》が入っていない。


バニラの宝石ドラゴンシリーズは、何故か36枚持っていた海馬に破られた《ダイヤモンド・ドラゴン》のみ再録されていない。
それなのに海馬自身が原作・アニメでは使用していない《サファイアドラゴン》が収録されている。本当に何故だ…



●STRUCTURE DECK−マリク編−
いろんな作品にいっぱい弟子がいるミスター顔芸こと、マリクのデッキ。


バトルシティ編のラスボスのデッキなのだが完成度はぶっちぎりで低く、全ストラクチャーデッキ中最弱といっても過言ではない。
というのもデッキの軸がまったく定まっていないため。ロックバーンだったり墓守だったりソリティア御用達カードだったり、「結局何がやりたいの?」というデッキなのだ。


フィールド魔法が無いのに《幸運を告げるフクロウ》、《王家の眠る谷-ネクロバレー》も無いのに「墓守」から微妙なもの……というか当時ですらガチな【墓守】を組むならまずデッキに入らないようなのを数枚投入。
当然の如く出張要員として優秀な《墓守の偵察者》は入っていない。
《レクンガ》しか出せない《ロードポイズン》、通常モンスター2枚で《絶対魔法禁止区域》、ロックバーン寄りなのにロックカード少なめ……と、キャラデッキにしたってシナジーが皆無。


マリク自身の使用カードも《スライム増殖炉》《生還の宝札》《処刑人-マキュラ》《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》とコンボ前提のものが多く、切り札とかフィニッシャーとは無縁。
そして使用カードが足りないため、適当に投入された水属性モンスターやエジプトっぽいカードがごっそり。


一応、新規カードの《邪神の大災害》《魔法石の採掘》など、単体で見れば優秀なものも多い。他にも《無限の手札》と《底なし流砂》、《悪夢の鉄檻》と《ボーガニアン》のようにコンボを狙っていることは分かるのだが、当時ですら勝ち筋がまずない……というか小学生がなけなしの小遣いで買ったパックから作ったようなレベルでチグハグなデッキであり、大幅な買い足しは必須となっていた。
一応擁護すれば、原作におけるマリクのデッキは《ラーの翼神竜》の存在を念頭を置いたデッキであったため、再現が難しかったのだろう。*6


光る点もないわけではなく、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》《拷問車輪》《悪夢の拷問部屋》《悪夢の鉄檻》《ボーガニアン》など、当時かなりの強さを誇った【ロックバーン】のパーツ取りとしてはかなり優秀。
本項目では圧倒的に弱いとされているが、【ロックバーン】を組むなら3つ買えとまで言われたデッキである。副産物の《魔法石の採掘》《生還の宝札》《無謀な欲張り》あたりも当時はそこそこ優秀なカードだった。
とはいえ上述のデッキのような「正統派デッキのパーツ」とはいいがたいものであり、やはり使いづらさやとっつきづらさは否めない。というか単純に使い道のないカードが多すぎる。


日本版から約6年半後のタイミングで、海外版がまさかの登場。
海外未発売の《王家の神殿》と《聖獣セルケト》が収録されているが《王家の神殿》は登場と同時に禁止カードに指定。そのためすぐ使えるように42枚構成となっている。


日本版よりも遥かに「墓守」色が強まっておりこのデッキをベースに【墓守】を作ることができる。
サイクロン》や《月の書》《闇の誘惑》《聖なるバリア −ミラーフォース−》といった汎用カードも入っており、日本版の比にならないぐらい完成度が高い。


パックのレアリティの大幅な変更などでデッキが高価になりやすい海外において、【墓守】は比較的安く作れて強いデッキとして活躍した。




+ GX期-

「ドラゴンの力」~「暗闇の呪縛」までが該当。
原作が終了したためかキャライメージを重視する方向性から転換し、
特定の種族、属性を中心としたテーマデッキ群となった。



ぶっちゃけ大半は実用的とは言えず、

  • 看板カードはいずれも召喚条件があってとても出しづらく、事故要因になりやすい。しかもそのくせ《混沌の黒魔術師》のようなカードに太刀打ちできないレベルで弱い。
  • レベルモンスターなどが中途半端に投入され、統一感に欠けている。
  • デッキ内容に噛み合っていない、ステータスが低いなどの微妙な性能の下級・上級モンスターが多く投入されている。

といった問題を抱えており、ほとんどパーツ取り用のグッズ扱いだった*7


しかし、各属性デッキの基盤にするには十分にカードが入っており、パーツ取りとしての魅力はある。たとえば《神剣-フェニックス・ブレード》は当時のストラクが初出のカード。
《大嵐》《サイクロン》《早すぎた埋葬》などの当時の汎用カードが大体毎回入るのも特徴。
その反面、禁止カードを経験したことがある《聖なるバリア −ミラーフォース−》や《団結の力》などは収録されなかったのでパーツ取りとしても若干魅力の薄いところがあった。


この頃は再録カードであれば2枚どころか3枚積みされることもあった。この点は特定のカードを集めやすくデッキ単品の完成度が上がると言う利点もあるが、複数買う場合には特定のカードが被りまくると言う欠点もあり一概に良いか悪いかとは言えない。
しかも被るカードが大体「強いと言えば強いんだけど嬉しいかと言われると嬉しくない」というものすごく微妙なラインのものばかり。せめてこれが《神の宣告》とかなら嬉しかったんだけど……。


この時期はかなりのハイペースで発売されており、1年に4回ペースで2005年に至っては5回も発売されている。
次のストラクチャーデッキからは半年に一回のペースになったが、第9期に「ストラクチャーデッキR」シリーズが発売されるようになってからは1年に4回ペースに戻った。


パッケージがリニューアルされており、正面に窓が付いていない箱はこの時期に初登場した。


「巨竜の復活」から「アンデットワールド」までは『前弾のメタデッキ』として構築されている側面もあり、
実際「墓地からの蘇生を主軸としたハイビート」→「墓地を封殺する帝」→「アンデット以外の生け贄召喚を封殺するアンデット」と、
一つ前のデッキは一つ後のデッキに弱い傾向が続いていた。



●アンデットの脅威
アンデット族をテーマにしたデッキであり、「ドラゴンの力」と同時発売。
看板モンスターは《ヴァンパイアジェネシス》。


レッドアイズ】【アームド・ドラゴン】とコンセプトがバラけていたそちらに対し、
アンデット族の展開というテーマが一貫しており、使いやすいデッキであった。


《ピラミッド・タートル》を戦闘破壊させて《ヴァンパイア・ロード》や《龍骨鬼》を呼び出すのが主な戦術。ご丁寧に《強制転移》も入っている。
手札からは《ミイラの呼び声》、墓地からは《生者の書》と特殊召喚の手段は豊富であった。当時のアンデットデッキの叩き台としてはかなり優秀。


汎用カードも《強欲な壺》《大嵐》《強奪》《抹殺の使徒》《激流葬》などが一通り揃っており、初心者にも喜ばれた。
ついでに《強制脱出装置》がなぜか3枚積みされている(当時はまだ《縮退回路》などを軸にしたデッキに使う程度の、評価の低いカードだった。シンクロ召喚が登場する前までは帝にガジェにブレイカーに混黒と、通常召喚時の効果を再利用されるだけで利敵行為になりかねない。)。


看板カードの《ヴァンパイアジェネシス》は《ヴァンパイア・ロード》を除外して出す特殊召喚モンスター*8なのだが、肝心の蘇生効果は使いづらく、
自身が蘇生不可どころか優秀な蘇生能力を持つ《ヴァンパイア・ロード》を自分から封じなければ出せないとあまり評価は高くなかった。当時は「これじゃむしろ弱体化している」「看板を抜いて《龍骨鬼》を入れた方がいい」などと揶揄されたものである。
それでも全体を通してみれば優秀な内容であり、新たなストラクの歴史を切り開いたデッキには間違いないだろう。


●巨竜の復活
《死皇帝の陵墓》による展開や生贄召喚(アドバンス召喚)を主軸とし、大型モンスターを繰り出すデッキ。
看板モンスターは《フェルグラントドラゴン》。


パッケージのデザインが再度変更され、また箱に空いた窓から看板モンスターのカードが直接見えるようになった。
また、ここから同名カードが3枚収録されなくなった。


新規カードの枚数が減ったが、ウルトラレアの看板モンスターの他、新規カード2枚がスーパーレア仕様で収録されるように。


このデッキからは必ず属性・種族のどちらかが統一されていると言う事はなくなり、イメージより戦術が重視されるようになった。
そのため穴埋め的に入れられる、属性が同じなだけでシナジー皆無なモンスターの収録は減った。
しかし、やはりコンセプトがコンセプトのため手札事故を起こしやすいのと、看板モンスターの《フェルグラントドラゴン》が多少出しやすくなったとはいえ使いにくいのは相変わらず。


編成が相当チグハグなため、カスタマイズする際にはある程度どのモンスターを中心にするか決めておきたい。
基本的にはアドバンス召喚よりも、《死皇帝の陵墓》を使ったリリースの踏み倒しや墓地からの蘇生が中心になる。


新規カードは墓地回収効果を持つモンスターである《創世の予言者》と、レベル8モンスターを捨ててドローできる《トレード・イン》。
特に後者は便利なカードだが、絶版後中々収録されなかったため一時期高騰した。
絶版からの再録カードは《おろかな埋葬》《邪神の大災害》。絶版ではなかったカードからも《メタモルポット》や《魂を削る死霊》と、当時としては優秀なカードが再録されている。
これらのカードのうち《トレード・イン》は当時の【儀式召喚】系のデッキにおいて圧倒的に強く、他のカードも優秀なものがそろっているのでパーツ取りとして非常に高い評価を博した。
逆に言えば、これまでのストラクチャーデッキは「上級者がパーツ取りとして買うグッズ」という性質が強かったということでもある。



●帝王の降臨
アドバンス召喚することで真価を発揮する「」をテーマにしたデッキ。
いわゆる【次元帝】である。しかも完成度がやたら高い。【次元帝】のデッキを組む際に必要なカードはほぼ全て揃ううえに、
当時では必須ともいえた「帝モンスター」が全て入ってるため、コストパフォーマンスは高めと言える……というか当時は他のストラクと比べるのが失礼なレベルのガチデッキだった*9
安くても1枚100円程度、実用的なものは300円以上が当然だった帝モンスターが、やはり1枚50~100円程度の《マクロコスモス》系のカードとセットで収録されている。つまりこのストラクが発売する前にシングル買いで揃えるよりも安く済む
しかも新録カード《邪帝ガイウス》は当時強かった帝モンスターの中でも破格の強さ。これで1000円。当然発売直後に瞬殺され、KONAMIにも在庫が無い状態が続いた。
《邪帝ガイウス》《氷帝メビウス》《風帝ライザー》を目当てに買った人もいるだろう。


除外を活用するゆえに墓地メタの要素も兼ね揃えているため、下手な相手なら圧倒できた。単なるパーツ取りという評価でしかなかった「暗闇の呪縛」や「灼熱の大地」を三つ買ったものよりも、これ単体の方がよほど強い。
というより冗談抜きで先述の「何も考えず組んだデッキよりもストラク三つ買った方が強い」を地で行く圧倒的な完成度である。それどころか当時の「ちゃんと考えて組んだデッキ」の大半にも互角以上に渡り合える始末*10
「三つ買えば一線級デッキを作れる」というストラクの歴史はここから始まったといえる。
つまりパーツ取り用のファングッズが一躍本物の「構築済みデッキ」になったという革新的な内容であり、遊戯王というカードゲームの販売史を語る上でも非常に重要な、いわばゲーム性の転換期を如実に物語る商品である。
誤解を恐れずに言えば、このストラクチャーデッキや拡張パック「PHANTOM DARKNESS」を境に遊戯王はまったく別のゲームに生まれ変わったのだ。


「巨竜の復活」の半年後に発売され、ここから半年に1回のペースになる。


これまでの看板モンスターは召喚制限がある割にそんなに強くない最上級モンスターだったが、今回は何の召喚制限もない上級モンスターの《邪帝ガイウス》。
アドバンス召喚に成功するだけでフィールドのカードを1枚除外、場外するカードが条件を満たせば1000点バーンという手軽で優秀な効果を持ち、これまでの「看板モンスターは重い上に使いにくい」という法則を打ち破った。
ただし【次元帝】である性質上、初心者にはやや扱いが難しい。逆に言うとこれを使いこなせれば初心者はもう脱出であり、そういう意味でも初心者向けと言えた。
ちょっと背伸びして《おろかな埋葬》と《黄泉ガエル》あたりを買えば【黄泉帝】にもシフトできる。


海外版は再録カードが大きく変更されており【次元帝】から【次元ビート】のような構成となっている。
そのため【次元帝】用にデザインされた《カイザー・サクリファイス》や《エンペラー・オーダー》がかなり浮いている。




+ 5D's期-

●アンデットワールド
ここから第6期。名前がカタカナになった。
アンデット族をテーマとしたものとしては二つ目のストラクチャーデッキ。


第6期のストラクは第4期第5期のものを意識したものとなっており、これは「アンデットの脅威」をイメージしている。
収録カードも被りが多い。


アンデット族がテーマにもかかわらず《馬頭鬼》や《ゴブリンゾンビ》は収録されず、パーツ取りとしては物足りない。
(当時は【シンクロアンデット】が大流行していたが、《馬頭鬼》が収録されたプレミアムパックは一般販売されずジャンプショップ限定販売だったため、難民が続出していた。また《ゴブリンゾンビ》はゲームの攻略本の付録だったが、こちらは後に「暗闇の呪縛」に収録されている。)


新規カードはデッキの名前にもなっている《アンデットワールド》。
フィールド魔法であり、互いのフィールドと墓地のモンスターをすべてアンデット族に変えてしまう。
種族デッキには特に刺さる効果であり、アンデット族を参照するカードのサポートにもなっている。


除外を防ぐ《王宮の鉄壁》は除外を軸にするデッキを機能不全にするカード。
これらは環境デッキへのメタとして高騰した経験がある。


他にも《魔法効果の矢》など、サイドデッキに積むようなメタカードが多く収録されている。
第6期以降はしばらく絶版カードや再録カードに力を入れるようになっており、その流れの一環であるとみられている。


収録内容は豪華であり、当時需要が高く絶版だった《大寒波》が収録された。
他には《貪欲な壺》《奈落の落とし穴》《和睦の使者》あたりが優秀。


だが中には、相手モンスターを除外する《生者の書-禁断の呪術-》と除外を封じる《王宮の鉄壁》、リリースを禁止する《生贄封じの仮面》とリリースを要求する《真紅眼の不死竜》など、新規カードと再録カードが噛み合ってない面もある。
2~3つ買うとパーツ取りとガチデッキの両方が行えるように調整した結果なのかもしれない。



●ロード・オブ・マジシャン
魔力カウンターデッキ。
二度目の魔法使い族メインのストラクであり「魔法使いの裁き」を意識したものとなっている。
新規カードはコンセプトがコンセプトのため汎用性がイマイチだが、《魔導戦士 ディフェンダー》は里ビートに出張できる。
なお、《魔力掌握》は本商品を複数買う事が前提のカードとなっており、1枚では後半の「同名カードをサーチする」効果を使えない。


再録カードは今までに比べると汎用性が低めで、パーツ取りとしてはやや使いにくい内容。
呼び出す先がいないのに《熟練の黒魔導師》と《熟練の白魔導師》が収録されている謎編成であり、6期のストラクの中では単体の完成度は低め。
しかし、禁止経験があり中々再録されなかった《魔導戦士 ブレイカー》がこれまでの法則を破り収録され、
【猫シンクロ】で需要が高まっていたが当時はLEでしか手に入らなかった《召喚僧サモンプリースト》が再録されている。
変わったところでは《闇紅の魔導師》が収録。ジャンプの定期購読のカードが再録されたのはこのストラクが初。


発売から約二週間後にノーマルパラレルのカードを1枚加えた限定版が発売された。
一般店舗が《トイ・マジシャン》、イオングループ系列が《マジシャンズ・ヴァルキリア》、イトーヨーカドーが《ブラック・マジシャン・ガール》、
トイザらスが《カード・エクスクルーダー》となっている。
入荷数が少ない上に一般店舗版以外はイラストアドの高さと元々のカードの入手難易度の高さもあったせいか瞬殺され入手が困難だった。
批判があったのか、これ以降はこのような限定版は出されていない。



●ウォリアーズ・ストライク
二度目の戦士族デッキでデュアルをコンセプトとしたデッキ。全体で見るとデュアルモンスターの収録数はそこまで多く無かったりする。
「戦士の伝説」を意識したと思われるのだが、戦士族デッキにしてはあまり戦士族に寄っていない。
デュアルの性質上通常モンスターサポートもそれなりに入っている。
戦士族デッキとしてもデュアルデッキとしても中途半端だが、カード間のシナジーはそれなりにあるため弱くはない。


新規カードでは優秀なデュアルサポートである《スーペルヴィス》が特に強力。
また、《エヴォルテクターシュバリエ》はデュアル時の効果が優秀で、
1900打点の☆4の戦士族であるため《デュアルスパーク》を使うデッキにも顔を見せることがあった。
なお肝心の《デュアルスパーク》はほぼ同時期に出たパックに収録されており、このストラクには収録されていない。


他には再録カードの優秀さも光り、

  • ゲーム付属で大変高価だった《マジック・ストライカー》《強者の苦痛》《魔宮の賄賂》
  • デュエルディスク付属で高価だった《アームズ・ホール》
  • デュエリストパックのウルトラレアでしか入手できないが汎用性が高かった《カードガンナー》
  • シンクロ召喚の登場で需要が増していたが、元々はゲーム付属の上にトーナメントパックでしか再録されていなかった《精神操作》
  • 絶版だがコンボパーツとして人気があった《神剣-フェニックスブレード》や《光帝クライス

などの当時としてはかなり豪華な再録が行われていたのでパーツ取りとしても優秀だった。



●マシンナーズ・コマンド
二度目の機械族デッキで「機械の叛乱」を意識したと思われるストラク。
ガジェットや機械族サポートが一部共通しているがこちらは「古代の機械」ではなく「マシンナーズ」を強化したデッキ。
これ三つ買うだけで【マシンガジェ】が作れる。
ユニオン関連も多く、新規の2枚もユニオンモンスターであるため機械族とユニオンがテーマのようだ。
アド取りの基本が学べる【マシンガジェ】の扱いやすさからも、全ストラクの中で「初心者向け」という面では屈指の良デッキと評価されている。


事前情報が出た時は「今更マシンナーズww」とも言われたが、新規カードはかなり強力。馬鹿にしたデュエリストは桁違いの力を手に入れたマシンナーズの洗礼を受けたとか*11
大会でも【マシンガジェ】として結果を残した。この時期にもなるともはや「ストラクチャーデッキはパーツ取りのグッズ」という風潮は完全に終わりを告げていた。
《収縮》や《次元幽閉》や《強制脱出装置》など汎用性の高いカードが再録されている。
特に《次元幽閉》はこのストラクで再録されるまではゲームを買う以外で手に入れる方法がなかった。
デッキとそこまで相性が良い訳ではないが《手札断殺》や《地獄の暴走召喚》など絶版で需要の高いカードも再録。どうせフォートレスとギアフレーム目当てに2~3つ買うことになるのでパーツ取りとしても優秀と至れり尽くせり。


付属の使い方ガイドでは《サイバー・ドラゴン》を追加投入するように勧めているが、当時は制限カードでありこのデッキに既に1枚入っているため不可能である。
《サイバー・ドラゴン》の規制は三ヵ月後に緩和されており、緩和の布石だったと言える。



●ドラグニティ・ドライブ
ドラグニティのデッキ。ここから7期だが6期とそこまで大きくは変わらない。
DUEL TERMINAL出身のカテゴリーであるため全体的に高値になりがちな「ドラグニティ」を安く手に入れることができる。
しかし、特に需要のある《ドラグニティ-ファランクス》が収録されず、
ストラクチャーデッキなので(シンクロが強いカテゴリーなのに)エクストラデッキが付かない
この頃は頑なに40枚収録を守りエクストラデッキ向けのカードを収録していなかったのにも関わらず、何故題材にドラグニティを選んだかは謎である。
ターミナルで金使えということだろうか。


再録カードも対象が存在しないのに《真紅眼の飛竜》が収録されているなどデッキの完成度は微妙。*12
シナジーが無いのに適当に穴埋めに入れたようなドラゴン族もおり、5期以前のストラクを彷彿とさせる。
一応、長い間ストラクに再録されなかった《聖なるバリア −ミラーフォース−》が再録されたりしている。


とはいえ、新規のドラグニティ3枚と《竜の渓谷》は優秀であり【ドラグニティ】を組むなら是非欲しい所。
DTに頼らなくても、新規カードの《ドラグニティ-レヴァテイン》と《光と闇の竜》の蘇生ループを中心とした【レヴァライダー】は作成可能。


だが、逆に言うと既に【ドラグニティ】を組んでいる人からすると「シングル買いで十分な内容だった」「高い金をかけて集めていたのが無駄になった」といった点からあまり評価は高くなかった。
さらにこのストラクチャーデッキの発売と同時に《ドラグニティ-アキュリス》が裁定変更により弱体化してしまう*13
そのため当時はかなり批判されたのだが、それでもやはりこの時期の多くのプレイヤーにとってあこがれの的だった高額デッキの雛形がお安く手に入るというのは魅力的。
裁定変更後の動きの方がルール的に妥当性があったことや、鳥獣族と明確な差別化ができる【風属性】デッキの物珍しさなどもあって、当時はかなり高い人気と評価を誇ったストラクである。
中には裁定変更に憤りながらも「悔しい……でも買っちゃう……!」とばかりに購入する人もいた。



●ロスト・サンクチュアリ
天使族の「代行者」をメインとしたデッキ。久々に属性・種族が全て統一されている。
新規の《マスター・ヒュペリオン》と《神秘の代行者 アース》が特に強力で、【代行者】は世界大会を制すほどの結果を残した。
代行者」がメインであるため《天空の聖域》を使いカウンター罠を駆使したパーミッション軸にできるようなカードも収録されているが、そちらはあまり流行らなかった。


新規「代行者」として《天空の聖域》がある場合に発動できる強力な効果に持つものや、同じく《天空の聖域》がある場合に発動できる万能カウンターの《神罰》があるがあまり使われなかった。
再録カードでは《異次元からの埋葬》《神の居城-ヴァルハラ》《激流葬》が嬉しい。


海外版では、海外ではシークレットレアであり入手が難しかった《大天使クリスティア》が《アテナ》に差し替えられ大ブーイングが上がった。
日本語版からの変更点がこの入れ替えのみな辺り、かなり露骨である。後にTin缶にてクリスティアが再録された。
逆に日本版では《アテナ》が収録されておらず、同時期に出たDUEL TERMINALでの収録がノーレアでありその後の再録もないため今でも入手難易度が高い。




+ ZEXAL期-

●デビルズ・ゲート
暗黒界」のデッキ。
昔流行った「暗黒界」を強化したデッキとなっている。暗黒界ホワイト企業化の始まりでもある。
新規収録された「暗黒界」…とりわけ《暗黒界の龍神 グラファ》の効果がべらぼうに強く、発売後すぐさま大会で結果を残した。
《闇の誘惑》や《魔宮の賄賂》、《トラゴエディア》など汎用性の高いカードが収録されているので、やはりパーツ取りとしての価値も高い。


ストラクとしては3つ買うとかなり強い方なのだが、回し方が独特でありあまり初心者には向いていない。
幸い「コストで手札からカードを捨てるカード」や「手札から墓地へ送るカード」が収録されていないため、コンマイ語による無駄な混乱を招きにくい作りにはなっているので安心。



●ドラゴニック・レギオン
ライトパルサー・ドラゴン》のテキストで物議を醸したストラク。
名前の割にはドラゴン族ストラクというわけではなくカオスとの混合デッキになっている。
ライトロード(遊戯王)」関連や「青眼」関連、「真紅眼」にサイドラなどもはや何でもありで、文字通りカオスな状態となっている。
また絶版していた《光の援軍》や何かと需要の多い《召喚僧サモンプリースト》などもある。
構築済みを謳い文句にしたストラクとしては正直微妙。
このデッキを改造する場合は、どのコンセプトに寄せるのかをある程度決めておく必要がある。


とはいえ、このデッキをベースに作れる【カオスドラゴン】は海外を中心に環境で活躍した。
また「青眼龍轟臨」との相性が良く、そちら三箱とこれ一箱でデッキが作れる。
ドラゴン族デッキの補強役としてはかなり有能なのである。


新規カードは《ライトパルサー・ドラゴン》と《ダークフレア・ドラゴン》のウルトラレアの二枚看板と、数々の闇属性・光属性ドラゴン族モンスターのサーチに使われた《エクリプス・ワイバーン》が優秀。
《エクリプス・ワイバーン》はカードプールの増加と共に強化され続け、遂に禁止カードに指定されてしまった。
デッキとしての完成度は高くない反面、レダメやサモプリ、ライロ出張セットや《月の書》などの便利カードが再録されている。
当時、レダメは手に入れにくい状態が続いており、ドラゴン族を組むのに苦労する事が多かったため大変喜ばれた。
《闇次元の解放》が「デビルズ・ゲート」から二連続で再録されている。



●海皇の咆哮
8期に入り再びタイトルが日本語に戻った。
海皇」という新カテゴリーが中心の、やや海竜族寄りの水属性デッキ。
ネタが尽きてきたのか絶版カードの再録は2枚とかなり少ない。
看板の《海皇龍 ポセイドラ》は弱い訳ではないが微妙な性能。
再録カードも悪くはないものの、そこまで豪華ではないためいまいちパッとしなかった。


しかし、この後出たパックに収録されていた「水精鱗」と相性が良く、
【海皇水精鱗】という混合デッキとして、環境で活躍。
後に《海皇子-ネプトアビス》の登場で純粋な【海皇】も環境で活躍できるようになった。
何気にエクストラパックを待たずに海外先行カードの《ロスト・ブルー・ブレイカー》が収録されており、
ストラク初出だがストラク新規ではないという微妙な立ち位置になっている。



●炎王の急襲
《ネフティスの鳳凰神》に似た性質を持つ《炎王神獣 ガルドニクス》を看板とした「炎王」という新カテゴリー中心の炎属性デッキ。
今回から一部のカードがいわゆる字レアで収録されるように。
「炎王」は効果で自分のカードを破壊することでコンボに繋ぐことがコンセプトとなっている。
設定では上記の「海皇」とは敵対関係。
再録カードは炎属性と言う事で集められた集団となっており、「ヴォルカニック」やら「ジュラック」やら「フレムベル」やら「陽炎獣」やらと結構な闇鍋状態。
その分《ジュラック・グアイバ》や《真炎の爆発》、汎用カードとしては当時高騰していた《強欲で謙虚な壺》が再録されており中々豪華。


しかし、このストラクには無視できない難点があり、まず一つが紙質問題。
「MADE IN U.S.A.」と表記が変わり紙質が海外産と同等になり、スリーブ無しでは裏面から判別が可能な状態になってしまう。
現実のデュエルにおいてスリーブ無しで遊ぶということは珍しいとはいえ、品質の粗さも併せて問題視されていた。
また、カードの断裁が雑で初期不良品が多く、中にはエラーカード同然の激しいズレも報告されている。
カードの結束もフィルムパックに変更されたのだが、めくるための切れ目が無くかなり開けにくい。
一番上と下に入っているガルドニクスか《拷問車輪》を傷つけやすく、多くのデュエリストが開けるために拷問車輪を拷問したとか。


もう一つの難点としては、【炎王】において重要な立ち位置となる《炎王獣 ヤクシャ》と《熱血獣士ウルフバーク》が同時期のVEでの収録だったため、時期を逃すと非常に組みにくくなっていた。
「炎王」ではないウルフバークはともかく、ヤクシャが収録されてないことには批判が多かった。
このストラクだけではいくつ買ったところでどうにもならず、VEが届き始めたのはこのストラクが発売してから大分後だったため
「ヤクシャ(役者)不足」とネタにされた。



青眼龍轟臨


最強の伝説が新たな力で敵を粉砕する。


「強靭にして無敵! 我が魂! 青眼の白龍!!」
「ふぅん、果てしなく続く戦いのロード! それが貴様のぉ! ん未来となるのだああ! ワハハハハハハハ!!!」


遊戯王カードの代表格《青眼の白龍》をテーマにした構築済みデッキである。


久々にアニメのキャラクターを意識した作りのデッキ。
ただし厳密に再現したというよりは、イメージに合うカードを散りばめつつデッキとして回ることが優先されている。
まあ、ただでさえ社長は原作キャラの中でもガチカードを使いまくっていたのでそこまで違和感はないといえばない。


青き眼の乙女》を始めとする《青眼の白龍》サポート、及び光属性やドラゴン族、通常モンスターをサポートするカードに加え
死者蘇生増殖するG等の入手の難しかったカードを多数収録している。
青眼の白龍》がウルトラレア仕様となっており、再録カードがウルトラレアになるのはマリク編の《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》以来。
また、エクストラデッキのカードが収録されるのも遊戯編2以来である。


新規魔法カードは、ドラゴン族専用《おろかな埋葬》である《竜の霊廟》と、ドラゴン族バニラを蘇生できる速攻魔法の《銀龍の轟砲》の2枚。
どちらも《青眼の白龍》だけでなくドラゴン族通常モンスター全般を強力にサポートしてくれるため「《真紅眼の黒竜》の方が…」というも安心して購入できる。


完成度も非常に高く、このデッキ一箱だけでもそこそこ戦える程。
更に当時の環境は「征竜」が跋扈しており、相性の良い本ストラクも加えた【青眼征竜】として活躍した。


そしてなによりもこのストラクチャーデッキで重要なのは C M である。
ここでは説明しない。とりあえず見てほしい。


海外版では《増殖するG》が抜かれたが、制限改定の都合上、海外では禁止カードになっている《死者蘇生》はそのまま収録される事態となった。


なお、紙質は日本製に戻っている。



●機光竜襲雷


「見よ! サイバー流は進化した! 見せてやる、俺のパーフェクトを!!」


海馬の次はカイザーである。順当。なおヘルカイザーではなく普通のカイザー。
サイバー・ドラゴン》が絵違いで2枚に加え、サイドラに関する効果を持った5枚の新規カードと4枚の絶版カードが収録されている。
未来融合-フューチャー・フュージョン》を規制されて影が薄くなっていた【サイバー流】が息を吹き返すきっかけと……なったのかは不明。
新規カードの中ではフィールドや墓地で「サイバー・ドラゴン」扱いのカードとなる《サイバー・ドラゴン・ドライ》、「サイバー」魔法・罠カードをサーチできるア●ルビーズ《サイバー・ドラゴン・コア》の参戦が大きいが、
その肝心の魔法・罠や看板である《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》は微妙というか半端な状態。上記のドライも縛りいらないんじゃ、とか言われている。


しかし、8期後半の【アーティファクト先史遺産】等に一部カードが取り入れられ活躍した。
更に第9期に入るとサイバー自体も《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》と《キメラテック・ランページ・ドラゴン》の登場で強化されたので、
手を伸ばしてみるのも悪くないだろう。


再録に関しては《サイクロン》、《大嵐》、《トランスターン》、《超融合》、《トラップ・スタン》に《和睦の使者》などが優秀であり汎用性が高い。
新規カードの一部は【先史遺産】に出張したこともあったため、「サイバー」づくしに見えて案外パーツ取りとしても優秀だったりする。
《サイバー・ツイン・ドラゴン》も再録されておりエクストラデッキが前回より1枚増えて2枚になっている。


紙質に関しては、前々回の評価を考慮してか公式から「海外生産ではあるものの紙質は向上させた」というアナウンスがあった。
その結果どうなったかというと紙質は僅かだが上昇はしたし、異様に開けにくいカードの結束も改善された。
しかし初期傷や印刷ズレは相変わらずであり、特に印刷の色の薄さに関しては目に見えて酷い。
結局あまり改善されておらず、去年の同時期の12月に発売された「炎王の急襲」の悪夢再びとなった。


ヘルカイザーではないので「青眼龍轟臨」ほどはっちゃけてはいないが、このデッキのCMも中々スゴい。
カイザー特有の「パーフェクト」というセリフやまさかの「遊戯王ZEXAL」とタイトルコールをしてくれるカイザーに感動を覚えた人も。




+ ARC-V期-

HERO's STRIKE


「さあ! ワクワクする決闘を始めよう!」


社長→カイザーと来て次はジャックかと思ったら、次はなんと遊城十代
漫画版のものも含む融合「HERO」がテーマなだけあり、エクストラデッキ5枚という前代未聞の充実さ。


GX世代にとっては感動すら覚えるCMも必見。あのBGMは卑怯ナノーネ。


再録も、《E・HERO エアーマン》《E・HERO バブルマン》《E-エマージェンシーコール》などの【HERO】の必須パーツだけでなく、


《強欲で謙虚な壺》《増援》《おろかな埋葬》《神の警告》《オネスト》《カードガンナー》《召喚僧サモンプリースト》《奈落の落とし穴》《強制脱出装置》《リビングデッドの呼び声》《N・グラン・モール》と、
強力で汎用性の高いカードのオンパレード


このうち《オネスト》は発売の少し前に再録されたばかりだったのであまり喜ばれなかった。とはいっても入っていないよりは入っているほうがお得ではあるので、このパックから始める初心者にはありがたい話である。
新規もなかなか強く、漫画が終わってしまいパッとしなかった「M・HERO」が救済された。
当時環境トップだった【シャドール】の抑制か、新規カードの《M・HERO ダーク・ロウ》には原作では持っていなかった墓地メタ能力が組み込まれた。
あまりにも効果が強すぎるのと《マスク・チェンジ・セカンド》のせいで、【シャドール】にも取り入れられた程。
相手だけ《マクロコスモス》+サーチ時ハンデスは【シャドール】どころか多方面をメタり尽くした為、現在でも出されると困るデッキも少なくない。


シンクロン・エクストリーム


「集いし力が拳に宿り、鋼を砕く意思と化す! 光さす道となれ!」


第8期以降エクシーズペンデュラムに押されて影が薄くなったシンクロ召喚をフィーチャーしたデッキ。
5D'sの主人公である不動遊星をイメージした内容。


社長(DM)→カイザー(GX)→十代(GX)と来て丁度いい感じである。


テーマはアニメにも出てきた「アクセルシンクロ」。
そのため《アクセル・シンクロン》という遊星号を擬人化した感じのシンクロチューナーが新登場。
ネーミングは安直だが、相手ターン中にシンクロできるシンクロチューナーであり、「シンクロン」を落としてのレベル調整も可能と非常に優秀。


さらに《スターダスト・ドラゴン》と《ジャンク・ウォリアー》を超☆融☆合させたようなアクセルシンクロモンスター《スターダスト・ウォリアー》をはじめ、
《ラッシュ・ウォリアー》(度重なる過労死の果てに金色になった過労死)、
《スターダスト・ジャンクション》(ネオダイダロスブリッジ)、
《くず鉄の像》(鉄蔵爺さんの作ったスタダの像)
《スクラップ・フィスト》(ジャンク・ウォリアーの必殺技カード
《リミットオーバー・ドライブ》(リミットオーバー・アクセルシンクロォォォ!)
など、アニメ視聴者ならばニヤリとできるカードが多い。


再録も今まで高額で手に入れにくかった《調律》や、遊星デッキには欠かせない《ジャンク・シンクロン》《ドッペル・ウォリアー》《クイック・シンクロン》、
あらゆるデッキでも役立つ《エフェクト・ヴェーラー》や《速攻のかかし》、《ナイト・ショット》《神の宣告》と今回も良質なカードが揃っている。
《神の宣告》は本編で遊星を窮地に追い込んだカードだろとか実際に本編で使用したことのある十代の方のストラクに入れればよかったとか言わない


他にも、
遊星とずっと一緒に戦ってきた仲間《ソニック・ウォリアー》さん
俺にそんな小細工は通用しない
【白黒ジャンド】のパーツである《輝白竜 ワイバースター》&《暗黒竜 コラプサーペント》
《ボルト・ヘッジホッグ》を使いまわそうぜ!と言いたげな《王宮の鉄壁》(ただし上との相性は最悪)
でかけりゃいいってもんじゃない
どうしてお前がそこにいるんだ《フルール・シンクロン
「ストラクの中に隠れるのよ!」
等々、優秀だけどネタ枠も兼ねたかなり豪華なメンバーが揃う。
ニトロ・シンクロン&ロード・シンクロン「復讐したい奴がいる」


3000円で【ジャンクドッペル】のメインデッキが完成するぐらいの、実に豪華な出来である。
(さすがにエクストラは自力で買いそろえなくてはならないが…)


なお、12月発売のストラクが2年連続で紙質問題で物議を醸していたが、今回はそういうことは無かった。


ストラクCMはもちろん遊星役の宮下氏が担当。
ちなみに今回のCMでは当初は「青眼龍轟臨」や「HERO's STRIKE」同様にナレーションが入る予定だったが、
宮下氏の要望で全編不動遊星ボイスとなったらしい。今でも遊星に対する思い入れは強い模様。
三年間のブランクのせいかちょっと低めの声質に変わっており、Z-ONEに近づいたと言われることも。
映像面も本編描写にかなり忠実なアクセルシンクロや「遊戯王ARC-V」と言ってくれる宮下ボイス、5D'sの劇伴、
ラストの「《ジャンク・ウォリアー》の〆など見どころ満載である。



●マスター・オブ・ペンデュラム
十代(GX主人公)→遊星(5D's主人公)と来ているため次は遊馬かと思われてたが遊矢だった。
放送中のキャラクターのストラクが発売されるのはDM以来である。


初のペンデュラム召喚を主体としたストラクチャーデッキ。
構築済みデッキとしても初のペンデュラム召喚をメインとしたデッキになる。
スターターデッキ2014?そんなのもあったね…


魔術師」を中心としたデッキで新規も「魔術師」中心だが、イメージは遊矢なので再録や新規にも「オッドアイズ」や「EM」がちらほら。
また、ペンデュラム召喚が主体にこそなっているものの、付属のエクストラデッキはシンクロエクシーズ融合と一式揃っており、
この時点でのエクストラデッキを使った特殊召喚は全種類可能となっている。
…と思いきや意外な落とし穴として、融合であるビーストアイズはこのストラクだけだと「融合召喚では」出せない。


新規カードは遊矢版エアーマンこと《EMドクロバット・ジョーカー》と《ペンデュラム・コール》が特に優秀。
ドクロバットは召喚時限定ではあるが「EM」以外に「オッドアイズ」「魔術師」もサーチ可能。
ペンデュラムモンスターでもあり、スケール時の効果は「EM」「オッドアイズ」「魔術師」以外はペンデュラム召喚できなくなるというデメリットのみにも関わらずスケールが8もある。
VE収録だった《EMペンデュラム・マジシャン》とは相互にサーチしあえる関係で相性が良く、恐ろしく高騰した。
《ペンデュラム・コール》は手札を1枚捨ててデッキから「魔術師」Pモンスターを2枚サーチする(同名不可)というもの。
更に次の相手ターン終了時まで自分のPゾーンのカードは破壊されないおまけまで付いてインチキじみた性能となっている。
このストラクで強力なカードを得た「魔術師」は環境入りを果たした。


再録は魔法使いサポートやチューナーやレベル7モンスターが無造作に突っ込まれていてやや闇鍋感があるが、
遊矢のエースカードかつ広範囲のペンデュラムモンスターをサーチできる《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》、
VE収録で「EM」の必須カードで高価だった《EMヘイタイガー》ドクロバットの登場で立場が危うくなったが。
VJ付属で同じく「EM」の必須カードで高騰していた《EMシルバー・クロウ》、
何気に再録されたことがなかった《禁じられた聖衣》《蟲惑の落とし穴》、
一時的にすべてのモンスターをセットして効果をシャットダウンできる《皆既日蝕の書》、
VJ付属でレッドアイズ強化と同時にかなり高騰した《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》、
定番の汎用カード《サイクロン》《激流葬


などがある。



●ストラクチャーデッキR-真帝王降臨-
まさかまさかのリメイク版ストラク。
記念すべき第1弾は「帝王の降臨」のリメイク。
内容は古参プレイヤーにはおなじみの【帝コントロール】だが、
【次元帝】だった元デッキと違いこちらは【家臣帝】となっており、安定性はむしろ上がっている。
このストラクの発売により、メリットに対してデメリットが大きくあまり好まれなかったエクストラ0枚構築が現実的かつ実戦的になった。
新規の《天帝アイテール》や「家臣」モンスター、《汎神の帝王》が強力で「帝」デッキそのものの戦略がアドバンス召喚を遂げたというぐらい別物になった。


デッキ自体の完成度は高く、迅速なリリースの調達から速やかに最上級帝アドバンス召喚が行える作りになっている。
リリースによる除去、対象を取らないデッキバウンス、エクストラの封殺など、強力な戦術が一通り行える。
本作を元に構築される【帝】は対戦環境でもトップの人気を誇り、一時は環境を【帝】一色に塗り替えた。
モンキーボード登場後は【EMEm】にトップを譲るも2015年の環境の2番手、3番手に付けるだけの実力を持っていた。


反面、再録はやや寂しく、せいぜい《マスマティシャン》と《ソウル・チャージ》が該当するかと言う程度。
2016年10月の裁定で《レベル・スティーラー》が禁止カードに指定された為、そのままでは使えない事に注意したい。
また新登場の《真帝王領域》と《汎神の帝王》はそのパワーにより規制も経験するが、後に何れも復帰している。



●ペンデュラム・ドミネーション
再びライバルキャラを題材とした内容に戻る。
新規と「契約書」が多数収録された【DD】となっており、後に選考会で代表を獲得したデッキになるほどの強化を受けた。
高額カードが多かった「DD」と「契約書」のほぼ大半が再録されていたため、このストラクを買えば大半の「DD」パーツが揃う。
ただ、枠の関係からか《DDD烈火王テムジン》と《DDD疾風王アレクサンダー》が再録されておらず、特に重要性の高いテムジンは暴騰。
DDを組む際の大きな壁となっていたが、2016年に再録されたので大分安価にはなった。


DD以外のカードは汎用的な闇属性と悪魔族サポートがメイン。
墓地肥やしに《終末の騎士》《ダーク・グレファー》《クリバンデット》《おろかな埋葬》。
デッキからのリクルートに《魔界発現世行きデスガイド》《ヘル・セキュリティ》《ワン・フォー・ワン》。
墓地からのサルベージに《悪夢再び》《ダーク・バースト》。
ダーク・アームド・ドラゴン》、《トランス・デーモン》《闇の誘惑》《闇次元の解放》など、こちらも中々に再録に恵まれなかったカードや高額カードがある。
他にも、こっそり《ヘルウェイ・パトロール》が入ったおかげで【インフェルニティ】が組みやすくなった。


なお、商品名の割にあまりペンデュラム召喚に特化されていない。
まぁ【DD】自体ペンデュラム召喚を頻繁に行うテーマではないが…。


●ストラクチャーデッキR-巨神竜復活-
リメイク版ストラク第2弾。
今回のテーマは「巨竜の復活」。
元のデッキと比べドラゴン族ではないモンスターは10種類から6種類に減ったことで、よりドラゴン族に特化しコンセプトが明確となった内容となっている。
ばらけていたドラゴン族を展開する方法も墓地蘇生をメインとしたものに。
新規の《巨神竜フェルグラント》は蘇生時に相手のフィールド・墓地からモンスターを除外でき、
戦闘破壊に成功すればレベル7か8のドラゴン族を互いの墓地から1体蘇生できる。
墓地にドラゴンを貯めてから蘇生することで連鎖的に重量級のドラゴンを並べられる。
元ネタにあった余計な蘇生制限も無くなっており、格段に使いやすくなった。
フェルグラントが面影を残しつつ大幅な強化を受けた一方で、もう一枚の看板とも言える《ダークブレイズドラゴン》のリメイクカードである《アークブレイブドラゴン》は強いのだが、元の面影が殆どない。


ドラゴンの蘇生にはこれまた新規の《復活の福音》が使える。
レベル7・8のドラゴン族を墓地から蘇生し、自分のドラゴン族が戦闘・効果で破壊される際に《復活の福音》を身代わりとして墓地から除外できる。
このカードは当時環境トップだった【青眼】で使われた。


また、墓地からドラゴン族を装備できるモンスターも収録されており、
看板なのに使いづらかった《フェルグラントドラゴン》を出しやすくする工夫がなされている。


タイトルの割に《死者蘇生》は入っていないので、とりあえず1枚投入しよう。単純にシナジーは強い。



●ストラクチャーデッキ―武藤遊戯―
遊戯王生誕20周年記念の一環なのかここに来てまさかの初代主人公デッキ、三度目のストラクチャー化である。
新規カードは「磁石の戦士」のリメイク版《電磁石の戦士α》《電磁石の戦士β》《電磁石の戦士γ》、「電磁石の戦士」の合体形態《電磁石の戦士マグネット・ベルセリオン》、
手札とフィールドの2ヶ所からモンスターを蘇生させる2つの効果を持つ《クリボーン》、《ブラック・マジシャン》用サーチカード《黒魔術の継承》。


再録カードが《カース・オブ・ドラゴン》《翻弄するエルフの剣士』》《死のマジック・ボックス》《魔法効果の矢》《竜騎士ガイア》など
原作ファンにはお馴染みのカードが多数収録されている。
反面原作再現と言ってしまえばそれまでだが上級モンスターが多い上、それらに対するサポートカードも乏しいため、そのまま使うにはかなりの難がある。


再録はキャライメージ優先で再録し尽くされた昔のカードが多く、性能的にも現在じゃ通用するには程遠いものも多い。
目新しさはないが未だ需要の高い《融合》が再録されている点は歓迎された。


新規は優秀だが、全体的に見ると第2期第3期の頃を彷彿とさせるような内容である。
まあ、先述の通り遊戯が実際こんな感じの重いデッキを使っていたので原作再現といえば原作再現か。



●ストラクチャーデッキ―海馬瀬人―
遊戯共々社長三度目のストラクチャー化。
ストラクチャーデッキの二種同時発売は「ドラゴンの力」「アンデットの脅威」以来実に11年半ぶり。
こちらの新規カードは《ABC-ドラゴンバスター》とその素材たるユニオン、それにユニオン用サポートカード《ユニオン格納庫》が特に強力。
【ABC】はこのデッキの登場からすぐに環境トップに喰い込む活躍を見せた。
かなり規制でダメージを喰らった後でもそこそこ活躍している。


再録カードは歴代ストラクでも類を見ない、その数なんと19種類。
もちろん収録カードの中には《青眼の白龍》もあるが相変わらずのピン差しで、《青眼の究極竜》は未収録。
遊戯の方と同じく、新規は強力だが、全体的な内容は昔のストラクチャーデッキに近い構築と言ったところ。
遊戯同様再録カードはキャライメージ優先で悪い意味で昔のキャラクターストラクチャーデッキそのままなので単体で動かすにはかなり難がある。
汎用性のあるカード(特にモンスター)はかなり少ないので近年のストラクとしては珍しくパーツ取りとしての需要も皆無に近い。



●ストラクチャーデッキR-機械竜叛乱-
リメイク版ストラク第3弾はまさかのふたつ飛ばして「機械の叛乱」。
後回しにされた「暗闇の呪縛」と「閃光の波動」は泣いていいだろう。
これが選ばれたのは、ARC-Vで【古代の機械】がフィーチャーされたためだと思われる。


前二つと違いコンセプトはそのまま、より完成度を高めた内容になっており、再録カードも前述の「海馬瀬人」を越える歴代最多の23種類。
《死皇帝の陵墓》、《歯車街》、《疑似空間》とやたらフィールド魔法が多い。


融合軸の戦法をするにはパック収録の「古代の機械」新規が必要になるが、大半がノーマルなので集めるのはそれほど苦労しない。
汎用性のある再録カードは《増殖するG》《ギャラクシー・サイクロン》《大革命返し》《リビングデットの呼び声》《デモンズ・チェーン》など。
再録経験がなくノーレアのみの収録だったため地味に高かった《疑似空間》の再録が嬉しい。
どっちかというと新規カードよりパーツ取りとしての需要の方が高かった。


アニメにおいてユーリがこのデッキの新規カードを含めたデッキでデュエルするなどらストラクチャーデッキとしては異例の待遇を受けている。
密かにCMのナレーションはクロノス教諭を演じた清水宏氏。キャラクター意識した演技ではなかったがファンを沸かせてくれた。



●ペンデュラム・エボリューション
ズァークが使う【魔術師】デッキ。
ラスボスがモチーフのストラクチャーデッキはペガサスやマリクくらいなので珍しい。


緩い特殊召喚条件から爆アドを稼げる《アストログラフ・マジシャン》と、多彩なP効果を持つ四種類の魔術師をメインとする。
覇王龍ズァーク》をサポートするコンセプトのカードが多いが、
ズァーク本体が未収録(次のパックに収録)という露骨っぷりが物議を醸したことも……。
この頃のコナミが愛してた自分のカードを破壊してコンボに繋ぐカードも多く、2つの「ペンデュラムグラフ」はかなり強力な効果を持っている。
四竜を模した魔術師は《白翼の魔術師》以外は強力な効果を持っており「何で白翼だけ…」と嘆かれた。


再録は《成金ゴブリン》《チキンレース》《神の忠告》など。
モンスターは「魔術師」関連で殆ど埋め尽くされている上に汎用性のあるカードは少ないので、パーツ取りには向いていない。
今回のストラクの内容的に欲しくなる《EMドクロバット・ジョーカー》や《ペンデュラム・コール》などは未収録の一方、
このストラクの発売手前に発売した「DIMENSION BOX LIMITED EDITION」に《調弦の魔術師》が収録と、単品では未完成品に近く他に色々買い足す必要がある。



●ストラクチャーデッキR-恐獣の鼓動-
リメイク版ストラク第4弾。
リメイク元の「恐竜の鼓動」は新規・再録含めてパッとしないストラクだった。
しかし、今回で古参ながらイマイチ目立たなかった恐竜族が劇的に強化され、【恐竜真竜】が環境に食い込むまでに。


全体のコンセプトとしてはトークン含む通常モンスターを利用したコンボとこの頃のコナミが好きで好きでたまらない自分のカードを破壊するコンボを主体としている。


新たな切り札である《究極伝導恐獣》は攻撃力3500と高く自分の手札・フィールドのモンスターを1体破壊することで、
相手のモンスターをすべて裏守備にしつつ全体攻撃し、
戦闘を行わず墓地に送って1000ダメージという驚異的な切り返し性能と制圧力を誇る。


対象を取らない裏守備化は昨今の環境にマッチしており、
相手メインフェイズにも発動できることからシンクロエクシーズリンクの妨害も可能。
通常召喚こそできないが墓地の恐竜族モンスター2体を除外して出せるため軽めで正規の条件で特殊召喚すれば蘇生も可能。


魂喰いオヴィラプター》は同名含むすべての恐竜族をサーチ又は墓地送りが可能という驚異的な効果を持ち、このカード自体が《化石調査》でサーチできるため恐竜族デッキの安定性は爆発的に上昇した。
《幻創のミセラサウルス》をサーチすればレベル5シンクロが即座に可能になる。
ストラクには珍しい新規バニラの《メガロスマッシャーX》は水属性の☆4の2000打点のためエクシーズ素材として優秀。
新規カードにしては珍しく1箱に2枚入っている。
前回の地味過ぎた《ジュラシックワールド》と違いやたら効果が詰め込まれた《ロストワールド》も新たな恐竜族の戦術に貢献した。
まあ環境の恐竜族デッキで使われたフィールド魔法は《ドラゴニックD》だったけど……。


再録カードは恐竜関連のものはとりあえず絶版の物が適当に放り込まれており、
《機動要犀 トリケライナー》《ナチュラル・ボーン・サウルス》《チュウボーン》と見た目が恐竜や化石っぽいだけでシナジーが皆無のカードも入っている。
また、新規カードがバニラを指定する物があるのでトークン生成カードも適当に詰め込まれている。《ナイトメア・デーモンズ》の再録など誰が予想できただろうか。
バニラサポートは《レスキューラビット》《予想GUY》《苦渋の決断》など粒揃いだが、
正直パーツ取りとしてはあまり向いてないストラクで目立った汎用カードは《ツインツイスター》ぐらいである。


劇中で1回も勝利した場面が無いダイナソー竜崎にはレッドアイズではなくこれを3箱買えと言ってやりたいレベル。


「機械竜叛乱」に続き、CMのナレーションはティラノ剣山役の下崎紘史氏。
こちらも特にキャラクターを演じていたわけではなかったが、久しぶりに声を聞けたファンには嬉しいサプライズとなった。




+ VRAINS期以降-

●サイバース・リンク
サイバース族を主軸としたストラクチャーデッキ。
VRAINSの主人公Playmaker(藤木遊作)を意識していると思われる。
新規カードの枚数はストラクチャーデッキの中では最多となる13枚。
STARTER DECK(2017)同様に再録カードが豪華であり、パーツ取りとしても優秀。
特に《神の通告》《次元障壁》《コズミック・サイクロン》の収録は注目を浴びた。
再録されたカードはリンク召喚のための展開補助的なカードが多い。


他にもサモプリを始め、《ジェスター・コンフィ》《封印の黄金櫃》《ワンチャン!?》《真空のバリア-エア・フォース》など、豪華な顔触れがそろう。
これ1箱で十分に元は取れるだろう。
デッキのイメージに合わせただけのカードや、絶版だからとりあえず放り込まれたようなシナジーも実用性も皆無な穴埋め再録と呼ばれるようなカードがほぼ無く、どのカードも十分に使い道がある。
モンスターの釣り上げやトークンの生成など、他のデッキでも活用できるカードが多いのも嬉しい。


これ単体での完成度はそこそこだが、「STARTER DECK(2017)」や「CODE OF THE DUELIST」と混ぜれば【サイバース族】や遊作のファンデッキが作成可能である。
STARTER DECK(2017)も汎用パーツ盛りだくさんの内容でこのストラクチャーと被っている収録カードが1枚もないので、併せて買えば汎用パーツが大体揃う。



●ストラクチャーデッキR-神光の波動-
リメイクストラク第5弾。
今回の題材は「閃光の波動」で、カウンターパーミッションにより特化した内容になっている。
あくまで「閃光の波動」のリメイクのためか同じ天使族デッキの「ロスト・サンクチュアリ」で登場した新規カードはカウンター罠である《神罰》以外は再録されていない。


2期で初登場し、その後もリメイクカードがちょくちょく登場していた「パーシアス」がとうとうカテゴリー化された。


再録は全て天使族で3色の「宣告者」、「ヴァルハラ」セット、「パーシアス」シリーズなどが再録されている。
その中でも目玉はなんといっても「MILLENNIUM BOX」でしか手に入らなかった《同胞の絆》だろう。
絶版カードは28種類と過去最多で半分以上が絶版カードである。
裁定でよく話題になる《The splendid VENUS》が密かにエラッタされ、発動した効果は無効化されないようになった。


CMのナレーションはジャック・アトラス役の星野貴紀氏。
ジャックとして見ると全く関係ないが、彼は天使族でお馴染みのカード《オネスト》の声優もやっていたのでその繋がりだろうか?
もちろん《オネスト》も再録されている。



●パワーコード・リンク
サイバース族を主軸としたストラクチャーデッキとしては第2弾(スターター含めれば第3弾)。
再びPlaymakerをモチーフとしている。


素材指定の緩い汎用リンクモンスターを起点とした連続リンク召喚を想定しており、トークンを生成するカードやリクルーターが多数収録されている。
再録の目玉は当時高騰していた《トーチ・ゴーレム》や、Vジャンの付録だった《サイバース・ガジェット》。
他にも《ジュラゲド》《ゴブリンドバーグ》《幻獣機テザーウルフ》《幻銃士》《輪廻天狗》などがある。
新規も新たな「コード・トーカー」の《パワーコード・トーカー》、初の縛りなし下方向マーカー持ちである《LANフォリンクス》等扱いやすいものが多い。


魔法・罠も今やサイバースの必須カード《スケープ・ゴート》を始めとして、
《ナイト・ショット》《禁じられた聖杯》《名推理》《ワン・フォー・ワン》《盆回し》《業炎のバリア -ファイヤー・フォース-》《トラップ・スタン》《安全地帯》《リビングデッドの呼び声》など、
便利で汎用性の高いカードが盛りだくさんである。


このようにパーツ取りとしては非常に優秀だがデッキとしての完成度はお世辞にも高いとは言えず、サイバース族を指定するカードはあるのに肝心のサイバース族の収録数が少なく、《スカル・マイスター》《ドロール&ロックバード》《透破抜き》《荒野の大竜巻》など、サイドデッキ向けのメタカードも多く入っている。
前述の《トーチ・ゴーレム》も確かに強いカードなのだが、コンボが前提なので*14癖はかなり強めでこのデッキのみでは使い難い。
全体的にパワーカードばかりを詰め込んでカード間のシナジーは考慮されているとはあまり言えない内容になっている。


何より問題視されたのが《盆回し》の扱い
何が問題かというとこの商品にはフィールド魔法が1種類しか収録されていないため、1箱どころか3箱合体させても発動することすらできない
ブラフ以外の活用方法は強いて言えば《同族感染ウィルス》のコストにするくらいしかない。
複数枚ないと意味がない《輪廻天狗》はきちんと1箱で2枚入っているというのに……。
歴代のストラクの中で一部の効果が死に文になっているカードはあっても、発動させることすらできないカードが収録されたのは前代未聞である。
ただ、近年のフィールド魔法のカードパワーのインフレが凄まじい上に《テラ・フォーミング》の制限化もあり需要は高く、ノーレアで高騰していたので再録自体は喜ばれたという側面もあるが……。


そういった事情もあり、デッキというよりはパーツ取り用のカードセットとして考えた方が無難。
これまた被っている収録カードが1枚もない上記のサイバース・リンクやスターターデッキと組み合わせる前提で構築された収録内容なのだろう。



●ストラクチャーデッキR-闇黒の呪縛-
リメイクストラク第6弾。
「暗闇の呪縛」のリメイク。これで第5期のストラクは全てリメイクされたことになる。
「ウイルス」カードと効果でのリリースに焦点を置いた構成となっている。
新規カードは「ウイルス」カードの頭文字(死・闇・魔・影・悪)を名前に関しており、新たな「ウイルス」も収録された。


長年ネタカード扱いだった《魔王ディアボロス》の真の姿、《闇黒の魔王ディアボロス》が非常に強力。
闇属性モンスターのリリースという非常に緩い条件で手札・墓地から特殊召喚され、打点も3000のまま。
加えて闇属性モンスター1体のリリースで相手の手札をハンデスでき、対象・リリース耐性も兼ね備えたエースモンスターとして生まれ変わった。


更に新規フィールド魔法の《闇黒世界-シャドウ・ディストピア-》も高性能。
フィールドのモンスターを闇属性に変換する効果も地味な妨害として役立つが、目玉は2つ目。
相手モンスター1体に効果でのリリースを肩代わりさせるという前代未聞の効果を持っている。
このデッキに入っているウイルスはもちろん、《エネミーコントローラー》《神秘の中華なべ》などでも可能。
《悪王アフリマ》によるサーチも可能とバックアップもばっちり。


この二種はさっそく環境デッキにも採用されている。
共通効果でリリースできる【インフェルノイド】と自己再生でリリースする【閃刀姫】との組み合わせが特に有名で後者は既に環境でも結果を残した。。


再録カードは闇属性のサポートやリリースに関わるもの、「ウイルス」カードが中心。
《魔サイの戦士》の運用指南でキラトマダブルガイしてるのはご愛敬か。ちなみに公式で謝罪している。
全体的に汎用性のあるものは《クリバンデット》《魔界発現世行きデスガイド》《おろかな副葬》くらいなのが少々残念か。



●マスター・リンク
サイバース族を主軸としたストラクチャーデッキの第3弾(スターター含めば第5弾)。
三度、Playmakerをモチーフとしている。
サイバース族のサポートが中心だが、それ以上に「コード・トーカー」モンスターのサポートカードが充実しており、特に《サイバネット・コーディック》は属性の違う「コード・トーカー」モンスターをリンク召喚すれば最大6枚のサイバース族モンスターをサーチできるようになった。
また、手札から「コード・トーカー」モンスターのリンク素材になれるという効果を持つ《マイクロ・コーダー》と《コード・ラジエーター》が登場し、手札からリンク素材になれるモンスターの草分けとなった。というか未だに絶対数は多くない。
絶版カードの再録カードは9種類。
環境デッキに対するメタカードとして白羽の矢が立っていた《異次元グランド》や、入手が難しかった《サイバース・コンバーター》や《コード・トーカー》が目玉か。



●ストラクチャーデッキR-アンデットワールド-
リメイクストラク第7弾。初めてリメイク前と後で名前が変わらなかったリメイクストラクでもある。
デッキの名前の通り《アンデットワールド》が戦略の主軸で、デッキから直接《アンデットワールド》を発動する《屍界のバンシー》や、レベル5以上のアンデッド族をサーチし《アンデットワールド》が場にあればサーチしたモンスターをそのまま特殊召喚する効果を持つ《グローアップ・ブルーム》など。
場に高レベルのアンデット族がいれば使える魔法も収録されている。
看板の《真紅眼の不屍竜》はアンデット族を戦闘破壊すればそのモンスターを蘇生できる効果で、《アンデットワールド》があれば相手のどんなモンスターでもアンデット族に変更して蘇生可能、ステータスも高く弱くはないのだが、
もう一体の看板モンスターとも言える《死霊王 ドーハスーラ》はフィールド魔法がいれば自己蘇生可能、アンデット族のモンスター効果を無効化または除外と破格の効果を持っており、完全に主役を食ってしまったとも。
絶番カードの再録カードは17種類。《アンデットワールド》はともかくアンデット族なので再録を期待されていた《灰流うらら》が再録されずがっかりした人も多いのでは。



●ストラクチャーデッキ -ソウルバーナー-
ついにPlaymakerではないキャラクターをイメージしたストラクとなった。しかしサイバース族のストラクではある
エクストラデッキ強化パックが同梱されており値段は従来のストラクより少し高い(1200円)が、これ以降は同様の商品形態になっている。
本ストラクによって【転生炎獣】は大きく強化。
特にデッキから「サラマングレイト」を特殊召喚できる効果を持つランク3エクシーズ《転生炎獣ミラージュスタリオ》とモンスター効果・魔法・罠を無効にしてしまう上に「サラマングレイト」のリンク召喚で墓地からセットできる《サラマングレイト・ロアー》は【転生炎獣】を環境に顔を出させる要因にもなった。
絶版カードの再録は10種類。また、絶版ではなかったが《灰流うらら》が待望の再録となって話題に。



●ストラクチャーデッキR-ロード・オブ・マジシャン-
リメイクストラク第8弾。
ストラクRとしては初めてペンデュラムモンスターとリンクモンスターが収録された。
新規モンスターはどれも強力で、安定したサーチ能力で強力な制圧効果を持つ《創聖魔導王エンディミオン》が目玉。
その分再録カードは汎用性が高いとは言えず、パーツ取りとしてはややパッとしない。



●ストラクチャーデッキ-リボルバー-
10期ストラクとしては初めてのサイバース族ではない種族のストラクチャーデッキ。
ただし、看板モンスターである《トポロジック・ゼロヴォロス》がサイバース族であるため種族自体は継続して収録されてはいる。
リボルバーがアニメで使用していた「ヴァレット」を意識した収録内容となっており、同デッキは中々の強化を受けた。
また、アニメでリボルバーが使用して話題となった往年の罠カードも3種類きっちり(《聖なるバリア −ミラーフォース−》、《魔法の筒》、《王宮の勅命》)も収録されている。
他の再録カードも「ヴァレット」を組む際はもちろん、ドラゴン族では是非とも投入したい《竜の霊廟》や《復活の福音》、意外と再録に恵まれない《融合》や《ツインツイスター》も再録されている。
新規カードである《ヴァレルロード・F・ドラゴン》はリボルバーではなく、彼にこのカードを託されたPlaymakerが使用している。



●ストラクチャーデッキR-ウォリアーズ・ストライク-
リメイクストラクの第9弾。
デュアルと装備カードを意識した内容だが、デュアル要素は抜いたほうが強いというやや本末転倒な出来。
看板の《ゴッドフェニックス・ギア・フリード》は神と名前がついているくせに非常に優秀で、装備カードを墓地に送ってモンスター効果無効という制圧効果と攻撃した際に相手モンスターを選んで装備カードにしてしまうという強力な除去性能を持っている。
再録カードも中々豪華で、汎用性の高い《増殖するG》のほか、入手の難しかった《妖刀竹光》と《黄金色の竹光》が一度に手に入るのもうれしい。
また、炎属性戦士族なので、やや遅れた登場した11期の新テーマ「焔聖騎士」とも相性がいい。



●リバース・オブ・シャドール
ストラクチャーデッキ「テーマ」投票で一位に輝いた「シャドール」のストラクチャーデッキ。
10期のリメイクではないストラクとしては初めてサイバース族が収録されていない。
新規カードは5種類とかなり少な目ではあるが、いずれも「シャドール」に足りなかった属性を補完しており汎用カードを無理に出張させなくても良くなった。
もちろん共通効果も持っているため、融合でアドバンテージを稼ぐことが可能。
新規融合モンスター《エルシャドール・アプカローネ》は墓地に送られた際の効果がそれまでの「シャドール」融合モンスターとはやや毛色が異なっており、「シャドール」カードのサーチか回収を行いつつ、その後自分の手札を捨てる効果になっている。
再録の《エルシャドール・ミドラーシュ》と《エルシャドール・ネフィリム》は新規イラスト。



●ストラクチャーデッキR-マシンナーズ・コマンド-
ストラクリメイクの第10弾。
リメイク前が機械族のユニオンだったのに対し、こちらはにマシンナーズ」中心となっている。
新規モンスターは「マシンナーズ」を捨てて自身を特殊召喚する効果と自分の「マシンナーズ」を破壊しつつデッキか墓地から別の「マシンナーズ」を特殊する効果を持っており、「マシンナーズ」を2枚サーチできる《機甲部隊の再編制》もあって安定性が高い。
看板の《マシンナーズ・カーネル》は機械族が破壊されると自己蘇生でき、場の機械族を破壊するとそのモンスターの攻撃力以下の相手モンスターをフリーチェーンで全て破壊できるという強力な効果。
再録カードはリメイク前の看板で今でも優秀な《マシンナーズ・フォートレス》や、地味に手に入れづらくなっていた《ブンボーグ003》《ブンボーグ001》あたりが目玉か。
悲しいことにカーク・ディクソンのマシンナーズは弱いまま



●混沌の三幻魔
ストラクチャーデッキ「テーマ」投票で僅差で2位だった三幻魔のストラク。
「シャドール」との差がわずか1%だったので急遽ストラク化が決まったのかもしれない。
新規カードには三幻魔をサーチできるカードはもちろん、三幻魔の召喚条件を無視して特殊召喚できる効果を持ったカード、《混沌幻魔アーミタイル》を簡単に出せるようにするカード、三幻魔が複数種類いれば効果が追加されていくカードの登場で三幻魔どれか一種類に絞らなくても実用的なデッキが構築できるようになった。
三幻魔の必殺技もカードになっており、それぞれの召喚条件と同じ種類のカードになっている(《幻魔皇ラビエル》はモンスターカード、《降魔皇ハモン》は魔法カード、《神炎皇ウリア》は罠カード)。
なお、三幻魔はメインデッキではなく同梱の「三幻魔解放パック」に収録されているためストラクだけでは機能しない。解放パックの付属していない本ストラクを買うという状況はほぼ無いだろうが、一応気を付けよう。
再録カードの目玉はトークンを生み出しすぎて制限カードになった《トーチ・ゴーレム》や汎用性の高い《ワン・フォー・ワン》《強欲で貪欲な壺》など。
また、違う種類のフィールドが収録されているため、以前批判の集まった《盆回し》はちゃんとこのストラクだけで機能するようになっている。



●精霊術の使い手
ストラクチャーデッキ「テーマ」投票で割と大差で三位だった「霊使い」のストラク。
元々「霊使い」は根強い人気があり、過去に数度発売された限定アイテムは軒並み非常に高い人気を得ていたため、
通常ラインナップに「霊使い」を加えたらどのような反応が返ってくるかというテストも兼ねていた可能性がある。
なお、人気投票のページではダルクとライナもいたのだが、製品化の際になぜかハブられて四霊使いとなった。


新規カードの《憑依連携》や《精霊術の使い手》などはなかなか強力な効果を有しており、
【憑依装着メタビ】を組むならそこそこ優秀なカードが揃ったデッキと言えるのだが肝心の「霊使い」本体のサポートは微妙で、
ダルクとライナがハブられてるというのに再録モンスターはなぜか大半が光属性と闇属性で固められており
四霊使いの誰ともシナジーを持たないなど、かなりチグハグな構成となってしまった感は否めない。
そして大人形態は潔くカットされてしまったようだ。


一方で魔法・罠の再録はそれなりのものが多く、
特に環境でも多用されていた《冥王結界波》のスピード再録や
限定でしか存在せず、非常に高額だった《憑依覚醒》の再録はデュエリストたちを満足させた。


また、新たな霊使い系統モンスターである「憑依覚醒」シリーズもなかなか強力な効果を持っているのだが、
四霊使いが収録されているのに地・火の2種類しか収録されておらず、
既に風だけが出ていた「霊媒師」も新規が来ず……と
明らかに今後の商品展開を見据えて温存したとしか思えないような収録の仕方は物議を醸した。


特筆すべき事柄として、このデッキは非常におびただしいほどのランダム要素が詰め込まれている。
付属の「霊術覚醒パック」は四霊使いそれぞれの「憑依装着」+《精霊術の使い手》で内容は固定されているのだが、
そのうちランダムで1枚だけがシークレットレアになる相変わらずの仕様に加え、
「憑依装着」の新規イラストがシークレットレア仕様でのみ封入されている可能性があるという鬼畜っぷり。
つまり、特定のシークレットレアを引ける確率は
既存絵「憑依装着」4種+新規絵「憑依装着」4種+精霊術の使い手の合計9分の1、
という過去に例を見ないほどの低確率となっている。やることが汚ねぇぜ!
カートン(24BOX)を購入すればほぼ全種揃えられるようだが偏りがかなり激しく、
4枚くらい出るものもあれば1枚しか出ないものも普通に出てくる模様。


それだけに留まらず、トークンを生成したり活用するカードが1枚も収録されていないにも関わらず
なぜか新規イラストのトークン(スーパーレア)が5種類の中から1枚封入されており、
更には恒例の紙製のプレイシートも5種類の中から1枚が付属という、
思いつく限りのランダム要素をぶち込んだような仕様となっている。やることが汚ねぇぜ!
一応プレイシートの柄は、封入されているトークンと同一の絵柄で固定されているのだが……。


上記のランダム商法のおかげか、ストラクとしては非常に珍しいことに
予約殺到につき予約を早期に打ち切るショップが多数現れ、
キャンペーンの効果と歴戦の霊使いファン達による熱いカートン買い祭りも相まってか売れに売れまくり、
発売日の午前中には完売するショップが多数出現、
そして発売後わずか二週間も経たずに公式が再販のアナウンスを行うという異例の事態にまで発展した。


余談だが、ウルトラレアが収録されていない初のストラクチャーデッキである。



●ストラクチャーデッキR-ドラグニティ・ドライブ-
ストラクリメイクの第11弾。
前作のストラクには収録されなかった《ドラグニティ-ファランクス》《竜の渓谷》《ドラグニティナイト-ガジャルグ》などの【ドラグニティ】における必須パーツや、
《レッド・リブート》《墓穴の指名者》などの汎用カードも再録されている。
新規では自身を手札から捨てることで《竜の渓谷》をサーチでき、自分の場にドラグニティモンスターがいる時に墓地から特殊召喚できる《ドラグニティ-レムス》などの8種が収録されている。
ちなみに、《ドラグニティ-ファランクス》はなんとスーパーレア仕様で収録されている。



●ストラクチャーデッキ 凍獄の氷結界
ストラクチャーデッキ化投票で見事1位を獲得した氷結界のストラクチャーデッキ。
絶版カードの再録が32枚と過去最多であるが、これは元々氷結界がデュエルターミナルで展開していたカテゴリだからである。
氷結界はシンクロモンスターこそ強力だったが、メインデッキに入るモンスターの展開力は乏しくかみ合っていなかったが、このストラクチャーデッキによって展開力が上昇した。
なお、《氷結界の虎王ドゥローレン》は悪用されないように名称ターン1がつき、エラッタされた。



●ストラクチャーデッキ サイバー流の後継者
ストラクチャーデッキ化投票で2位だったサイバー流のストラクチャーデッキ。
サイバードラゴンの融合で一撃必殺を決める表サイバー流とサイバー・ダークで墓地のドラゴン族を装備して戦う裏サイバー流を混合したような構成だが、新規カードは裏サイバー流と相性のいいカードが多い。
新規カードはどれも強力で、サイバー・ダークをサーチし、召喚権を増やした上に相手の墓地から装備できるようにしてしまう《サイバーダーク・ワールド》やデッキとEXデッキから特定のカードを墓地に送れる《サイバネティク・ホライゾン》。
さらには攻撃力5000で相手が発動した効果を受けない切り札《鎧皇竜-サイバー・ダーク・エンド・ドラゴン》などトンデモカードがそろっている。
再録カードも優秀であり、ドラグマに取って代わられて久しい《ゲール・ドグラ》や汎用手札誘発の《無限泡影》、モンスター全破壊か魔法罠全破壊を選べる《ライトニング・ストーム》が目玉。



●ストラクチャーデッキ オーバーレイユニバース
久しぶりにストラク化投票にもストラクRにも関係ないストラクチャーデッキ。遊戯王ZEXALのキャラクターのストラクチャーデッキは初であり、放送開始10周年であることも関係していると思われる。
絶版カードの再録は16種類、レジェンドデュエリスト編6のカードも再録されているため、ホープデッキのみならずランク4のデッキやオノマトデッキのパーツ取りにも最適。
新規カードは、今まで難しかった様々なカードをサーチできる《希望皇アストラル・ホープ》、No.がいれば何でも無効にできる上、No.が破壊されると再セットできる《ナンバーズ・プロテクト》、ランク9以下のホープからランク10以上のホープにランクアップできる《HRUM-ユートピア・フォース》などどれも強力。看板はNo.をフリーチェーンで呼び出せる上、相手モンスターの攻撃力を0にして守れる《No.99 希望皇ホープドラグナー》。
余談だがシナジーがあまりない《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》や《No.62 銀河眼の光子竜皇》も再録されているため、その2体が登場したアニメZEXALのラストデュエル、遊馬VSアストラルも意識していると思われる。



●ストラクチャーデッキR ロストサンクチュアリ
かつて環境を取った【代行者】もついにストラクR化。
《天空の聖域》を戦術の主軸に置くため一部のカードがストラクチャーデッキR 神光の波動と被っている。
主な新規は天使族を除外して特殊召喚でき、どちらかの墓地のカードを除外できる看板でもある《マジェスティ・ヒュペリオン》、代行者を特殊召喚できる《命の代行者 ネプチューン》やデッキの代行者、ヒュペリオンの効果をコピーしたり、効果が発動すると場のカードを除外できるレベル10シンクロ《マスターフレア・ヒュペリオン》ロストサンクチュアリというデッキ名を回収した《失われた聖域》など。
再録カードも豪華な物が揃っており、セットやロックカード対策に誰でも入れていたハーピィの羽根帚、対になるカードだからと言わんばかりに《サンダー・ボルト》、入手方法が限られていた《生きる偲びのシルキィ》に加え、数千円は下らなかった原始生命態ニビルも再録され、店に人が殺到しないように対策を施す店舗も多数現れるほど。



●ストラクチャーデッキ -ALBA STRIKEアルバ・ストライク
11期最初のパックで登場し、その後も継続的に強化され続けているモンスター、アルバスの落胤を中心に据えたストラクチャーデッキ。
ストラク化投票やストラクRはもちろん、アニメとも関係ないパック初出のテーマのデッキという、極めて異質なストラクチャーデッキでもある。
新規カードは『烙印』魔法・罠のサーチが可能な《スプリガンズ・キット》、アルバスの落胤を素材に指定する融合モンスターを守る《鉄獣鳥 メルクーリエ》《軒轅の相剣師》と、カテゴリの垣根を越えてアルバスをサポートするモンスターや、それらのモンスターのサーチを可能にする《失烙印》、アルバス専用デッキ融合カード《烙印融合》といった新規『烙印』魔法・罠などがある。
看板は除外ゾーンなどのモンスターで融合召喚を行う効果を持つ《神炎竜ルベリオン》、強力な除去効果を持つ《氷剣竜ミラジェイド》のアルバスを素材とする新たな融合モンスター2体が務めている。
再録カードは白黒ドラゴンやレダメなどドラゴン族寄りで、アルバス本人はもちろん同一人(?)物の《黒衣竜アルビオン》そして過去に収録された烙印魔法・罠のほとんどと融合体は一通り揃っている。
他の再録カードにはアルバスと相性のいい《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》や汎用カード《墓穴の指名者》《幽鬼うさぎ》《エフェクト・ヴェーラー》など。
恒例のおまけパックには新規イラストにフレーバーテキストのついた5種類のトークンが収録されており、うちランダムで1枚がシークレット仕様。
どれもイラストアドが高く、アルバスを中心としたストーリーの一部を知ることができるものとなっている。







その他

●Samurai Warlords
海外限定の【六武衆】ストラク。
「ドラゴニック・レギオン」から「海皇の咆哮」の間に出た。
《六武衆の師範》や《真六武衆-キザン》、ヤリザ殿や《六武の門》などの「六武衆」カードはほぼ全て収録されているが《真六武衆-シエン》と《六武衆の荒行》が収録漏れしているのが惜しい。
イメージが一致しているのか「六武衆」とは関係ない《未来サムライ》と《不死武士》が何故か収録されている。
《六武衆の影-紫炎》はこれが初出。


●Realm of Light
これも海外限定で【ライトロード】のストラク。
「機光竜襲雷」の後に発売された。
内容としては「デュエリストセット Ver.ライトロード・ジャッジメント」の未構築デッキに特典カードの《ライトロード・アーク ミカエル》などを入れ再編成したもの。
日本ではランダム封入だった《BF-精鋭のゼピュロス》や《ブレイクスルー・スキル》などが確定で入っているのは羨ましい所。
海外先行カードとして《ライトロードの神域》が収録されている。
《ライトロード・アーチャー フェリス》は日本ではVJ付属のためか収録されていない。


●Geargia Rampage
上記のライロストラクの後に発売された【ギアギア】ストラク。
同じく「デュエリストセット Ver.マシンギア・トルーパーズ」の未構築デッキに特典カードの3枚と《カードガンナー》、《ギアギアングラー》を加えたもの。
ライロストラクと違い新規カードは無いものの、日本ではVJ付属でフェリスと立ち位置が同じだったギアギアングラーが収録されている。




遊戯王を始めてみたい

そう思っている人は、まず近場のカード屋かスーパーのゲームコーナーに行って、自分の好きなデッキを一つ買ってみよう。 
それでデュエルして基礎を覚えたら、次は自分だけのデッキを作るのだ!


5D's以降のストラクチャーデッキは複数買いするだけでそれなりに強くなるものが多く、
例えば「ロスト・サンクチュアリ」なら、複数買い&改造でシンクロエクシーズの両方を無理なく使え、
なおかつ展開力、制圧力を持った【代行天使】を組むことができ、当時の大会でもかなり実績を残している。
その実力は声優の小松未可子氏も「最も安いガチデッキ」として太鼓判を押していた(やはりエクストラには金をかけることになるが)。


また、「青眼龍轟臨」は一箱だけでも十分に戦えるだけのポテンシャルを秘めている。
さらに「GOLD SERIES 2014」などで入手した征竜を忍ばせるとメチャクチャな火力を発揮していた。(征竜は《嵐征竜-テンペスト》を除いて現在禁止カードだが)


第9期には、HERO's STRIKEをベースにした【M・HERO】が環境に食い込んだ。
他にも【魔術師】【帝王】【DD】【ABC】【恐竜】など、ストラクをベースに組めるデッキが活躍している。


ますはインターネットで強い人のレシピを見て構築してみよう。
慣れてきたら今度は自分の好きなカードを入れて、自分だけの戦い方を模索してみるのもまた一興だ。








初心者「ストラクチャーデッキ『追記・修正』を三つ下さい!」



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  • コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2015-04-22 18:26:52)
  • アンデットの力は当時としては相当完成度が高かったと思う。ピラタと脱出装置がフル積みされてたし、多少バランスを整えてやれば十分戦えた。ジェネシスはやっぱりお荷物だったから即抜いたけど -- 名無しさん (2015-05-13 23:37:24)
  • 最初のほうに書かれてる「使い物にならないので」っておかしい気がする。公式が初心者向け言ってるのは正しいと思う。使えないと判断できるのはすでに遊び方を知ってる人だけだし。 -- 名無しさん (2015-05-14 15:33:48)
  • ↑ゲームを始めたばかりの初心者(子供ならなおさら)にシンクロンやHERO'sをきちんと回せるとは思えない。複雑な動きとかないSTARTER DECKが初心者向けってのは間違ってない。「まともな決闘をした方が良い」ってのも初心者にストラクを使うのも難しいだろ。デッキカスタムパックといい経験者は初心者向けを履き違えてるとしか思えない -- 名無しさん (2015-05-14 16:26:39)
  • CM見れば分かるが、青眼龍轟臨は社長じゃなくてカイバーマン。よってDMではなくGX -- 名無しさん (2015-05-14 17:02:00)
  • ↑2 初心者向けを履き違えてるのはそっちだ。今の初心者は「勝てない」ゲームにはさっさと見切りつけて他のゲームやるんだよ。初心者だからとバカにしてデッキパワーの低いスターターを与えるコナミの戦略ははっきり言って愚策。 -- 名無しさん (2015-05-14 17:51:11)
  • だからといって初心者が使えば勝てる、とは思えないよ。初心者に必要なのはパワーじゃなく基本的な知識。 -- 名無しさん (2015-05-14 19:11:23)
  • ↑視点が違うからこれ以上は言わないが、初心者に必要なのは知識よりもまず「楽しさ」だ。だからキャラになりきる楽しさを推している最近のストラクは評価され、勝てる楽しさを与えてくれない最近のスターターは叩かれるんだ -- 名無しさん (2015-05-14 21:56:48)
  • その点スターター2013は良かったな、アドバンスもエクシーズもランクアップもできるし強化パックでレアカードを当てる楽しさも体験できる -- 名無しさん (2015-05-14 22:18:42)
  • 初心者でも扱いやすく、複雑さがなく、勝ち筋もあって、発展性もあるスターターを発売すれば解決するな。ランク4特化型とかならいけるか -- 名無しさん (2015-06-01 19:35:22)
  • マスター・オブ・ペンデュラムが追加されてない…だと? -- 名無しさん (2015-06-23 06:51:55)
  • ↑↑よし、遊馬の出番だな。ガガガデッキで行こう。 -- 名無しさん (2015-07-27 01:59:09)
  • 最初に買ったのはエクゾートのだったな… -- 名無しさん (2015-10-30 20:03:02)
  • 恐竜の鼓動はバランス悪いけどパワフルな上級多くて楽しかったな -- 名無しさん (2015-11-21 19:05:38)
  • スターターから始めた決闘者ってあんまり聞かないような -- 名無しさん (2015-11-22 00:03:16)
  • デッキというより「テーマに沿ったカードと汎用カード」が収録された中身固定の40枚入りパックだよね。 -- 名無しさん (2015-12-15 19:08:37)
  • まず初心者に分かりやすいデッキを供給するのが先決だと思うな、今の遊戯王の基本的な文面ですら初心者は戸惑うんだし(回数制限がなければ何回でも使用可能とか) -- 名無しさん (2016-01-18 16:09:26)
  • 構築済みとかか銘打ってる割に3積みすべきカードが1枚とかなのは何なんだろう -- 名無しさん (2016-03-05 18:17:02)
  • でも3箱買う人が多い中で1箱に3積みとかされても迷惑じゃないか? -- 名無しさん (2016-03-07 15:56:42)
  • 本来1箱でデッキとして完成されるべきなんだからそれは感覚が狂ってる -- 名無しさん (2016-03-18 16:18:39)
  • 1箱で本当に強いデッキが完成された状態で販売されたら、みんな全く同じデッキを使うことになるわけだから全く面白くないだろ -- 名無しさん (2016-05-05 20:20:51)
  • ↑2 デッキとしては完成してるだろ。それが強いかどうかは別として。別として。 -- 名無しさん (2016-06-24 11:42:04)
  • デュエマのデッキとかひと箱で強いのあるけどストラク換算だと三箱分くらいの値段するもんな -- 名無しさん (2016-06-26 01:48:20)
  • まあVGもほぼ4箱買い前提だったりバトスピも2箱は買わないといけなかったりするから、OCGというよりはTCG界全体の問題なような気はする たまに出る豪華な構築済みを除けば、大体どのカードゲームでも構築済み1箱じゃ戦えない -- 名無しさん (2016-06-26 07:41:06)
  • 12月のストラクは「ペンデュラム・エボリューション」らしい そろそろ遊馬ストラク出してくれ… -- 名無しさん (2016-10-24 20:21:30)
  • 今年発売した、遊戯と海馬のストラクチャーデッキの追加をお願いします。 --  名無しさん (2016-10-31 21:34:37)
  • ↑追加しました。 -- 名無しさん (2016-11-13 20:22:40)
  • 恐竜についても何か欲しいなぁ…… -- 名無しさん (2017-02-25 10:24:45)
  • 発動すらできないカードがストラクに入っているってドラグストラクのレッドアイズのワイバーンもソレだった気がする。一応複数買えば同名蘇生はできるし腐ってもモンスターだから殴ったり壁にはできるが -- 名無しさん (2018-01-21 22:43:12)
  • 後九期後半のストラクってぶっ壊れ新規と穴埋め再録って感じで新規以外用がないような状態だったからデッキの完成度で言えばあんま差がない気はしないでもない。恐竜とか酷いし。10期は新規のパワーがそこそこでパーツ取りとしての使いやすさに特化してるから対照的な印象は受ける。 -- 名無しさん (2018-01-21 22:47:10)
  • 一回もリメイクされない、戦士と鳥と岩石 -- 名無しさん (2018-03-06 20:59:14)
  • 次のリメイクストラクはドラグニティかな…?最近プッシュされてるし -- 名無しさん (2018-04-13 21:56:41)
  • サンコイチ前提はそろそろどうにかなんねーかなー -- 名無しさん (2018-05-27 12:59:55)
  • マスターリンク以降ねーな -- 名無しさん (2019-05-31 03:18:02)
  • ブルーエンジェルやゴーストガール、舞、明日香、アキ、柚子、セレナのストラクチャーデッキが出てほしい -- 名無しさん (2020-06-10 21:47:44)
  • ジャックやクロウ、黒咲、エド、ユートのストラクチャーデッキも出てほしい -- 名無しさん (2020-06-13 20:46:51)
  • 氷結界が11月、サイバー流が来年2月発売 -- 名無しさん (2020-08-02 21:34:59)
  • 精霊術の仕様は恐ろしかったわ。結局3箱しか買えんかったしイラスト違いシクは全部シングル買いになってしまった -- 名無しさん (2020-08-02 21:49:01)
  • コンマイ一体どうしたというんだ…ロストサンクチュアリの再録神がかり過ぎだろ… -- 名無しさん (2021-08-20 16:26:51)
  • 更に更に酷いインフレするフラグ説 -- 名無しさん (2021-08-21 21:03:35)
  • ロストサンクチュアリは明らかにストラクバラして並べた店がチラホラあったな…そりゃバラのが高いカード多いけどさ… -- 名無しさん (2021-11-05 20:07:17)
  • 特に強力・人気テーマのストラクはもっと生産してもらいたいものだ…(泣) -- 名無しさん (2021-11-14 15:01:58)
  • メインのカードピン入れで複数買えって商法は本当ひどい -- 名無しさん (2021-11-14 19:17:18)
  • でも中途半端に2枚入ってたり、3枚メインカード入れた結果再録枠潰れたらそれはそれで消費者目線ありがたくないと思う。3箱買いが前提ですといっそ公式が開き直って、3箱セットの販売とかしてくれればよりいいんだけどね -- 名無しさん (2021-12-09 21:34:32)
  • ラッシュデュエルのは親切だったな -- 名無しさん (2022-03-29 21:11:11)
  • キーカード1枚だけ収録の時点でその他複数収録しても余るだけだからほんと僕損商法だな -- 名無しさん (2022-04-23 16:33:53)
  • 近年は美少女テーマ増えたけどヒロインイメージのストラクって意外に出てなかったんだな -- 名無しさん (2023-02-14 11:13:41)

#comment

*1 特にエクストラデッキに関して顕著。
*2 これはTCG全体に言える事で、仮に再録する場合でも過去のカードよりレアリティを下げて極端なレートの低下を防ぐ事が多い。
*3 遊戯王に限らず、どんなカードゲームも構築済みデッキが十分に強い時代を境に「貧乏デッキ」の意味合いが大きく変化する。
*4 というよりも遊戯王OCG全体で見てもテーマやカテゴリという概念が希薄な時期だった。
*5 ただし《奈落の落とし穴》は当時はそんなに評価の高いカードではなかった。
*6 当時の神のカードは「ゲームのオマケとして登場した公式デュエルで使えないもの」だった。ラーのOCG化は本デッキの発売の約6年後で、それも「墓地からの特殊召喚ができない」など原作再現率の低さや純粋な弱さから非難轟々……を通り越してネタモンスターとして愛されてしまう始末だった。ラーが本格的に実用に耐えうるカードになったのはさらにその数年後である。
*7 唯一の例外が【アトランティス】の叩き台として優秀だった「海竜神の怒り」。当時の【アトランティス】は非常にカスタム性の高いデッキであり、多くのプレイヤーが愛好していた。看板モンスターの《海竜神-ネオダイダロス》を採用するかは好みによるところが大きかったが、それでもほかの看板モンスターに比べれば圧倒的な性能と人気を誇ったのだ。
*8 当時のストラクチャーデッキに多かった「進化」をイメージしたモンスター。
*9 当時の【水属性(アトランティス)】の叩き台として優秀な「海竜神の怒り」は実用的なストラクとして名高かったが、あくまでも「ファンデッキの中では強い」という位置づけだった。それが完全にかすむレベルで強い。
*10 効果モンスターが主体のデッキなので【お触れホルス】との相性が抜群によく、墓地を封殺できるので【ネオスビート】なども真価を発揮できなくなる。もちろん当時の「召喚条件が厳しいモンスターをフィニッシャーにした素朴なテーマデッキ」との相性は抜群にいい。
*11 といっても旧来のマシンナーズのメンバーのうち入っていたのは《マシンナーズ・フォース》くらいのもので、それも《マシンナーズ・フォートレス》のコストとしての運用である。ここまで別物になるとテセウスの船の話に近くなってくる。
*12 一応このカード自体はゲーム付属のカードなのでそこそこ高価だったという背景がある
*13 遊戯王wikiでは「発売日に裁定が固まり、かつ『裁定について揺れ続けていた』」というように書かれているが、実際には現在と異なる動きが公式裁定のように扱われており(当時発売されていたタッグフォース5でもこの「旧裁定」の動きをする)、この情報が出回ったのは2ヶ月後の8月。つまり発売から現在の裁定が広まるまでに2ヶ月のタイムラグがあった。詳しくは「アキュリス 裁定変更」「タッグフォース5 アキュリス 裁定」あたりで各自調べていただきたい。
*14 公式が想定していたであろう使用方法でも多くの雑誌付録のプロモカードを要求される。もちろん絶版であり環境デッキにも取り込まれていたギミックなのでかなり高価。

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