宇宙戦艦ヤマト(作品)

ページ名:宇宙戦艦ヤマト_作品_

登録日:2009/10/06 Tue 03:59:42
更新日:2025/11/30 Sun 19:09:02NEW!
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宇宙戦艦ヤマト 読売テレビ 日本テレビ 松本零士 波動砲 古代進 沖田十三 真田志郎 佐渡酒造 デスラー ミーくん コスモ・ゼロ ブラックタイガー 星雲賞 版権がめちゃくちゃ 何度も沈み何度も甦る→プロデューサーの力で 社会現象 パチンコ化 リメイク 名作 伝説の始まり 不朽の名作 もうあなた方に会うことはないでしょう→復活 全ての始まり 全てはここから始まった 70年代テレビアニメ 80年代テレビアニメ アニメ 実写化 西崎義展 1974年 ささきいさお 藤川桂介




『宇宙戦艦ヤマト』とは、1974年からよみうりテレビ・日本テレビ系で放送されたSFテレビアニメおよび一連のシリーズの名称。


ここでは第一作を中心に解説するが、シリーズ全体についても合わせて記載する。




【概要】

後の「ガンダムブーム」「エヴァンゲリオンブーム」等のアニメブームの先駆けとなり、社会現象にもなった作品である。
当時としては斬新な試みを多数導入し、SFアニメというジャンルを開拓した記念碑的作品である。
本放送時は裏番組の『アルプスの少女ハイジ』に視聴率で負けて打ち切られたが、再放送の中で注目されるようになり、テレビ版を再編集した映画や続編作品がどんどん作られていった。
最終的には完結編の映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が制作、公開された。
結果、予想以上の大ヒットから社会現象になり、第一次アニメブームを作り上げた。


本来はヤマトシリーズはここで完結するはずだったのだが、ヤマトシリーズの圧倒的な人気を受け、シリーズ継続のため『さらば』の結末を変えた『宇宙戦艦ヤマト2』を制作。
更に、『新たなる旅立ち』『ヤマトよ永遠に』『宇宙戦艦ヤマトⅢ』と次々に続編を制作し、一定の人気こそ維持していたものの、
この頃になるとヤマトシリーズの大ヒットを受けて活性化したアニメ市場の盛り上がりや、アニメ以外の分野の盛り上がり、スター・ウォーズを筆頭とする海外作品のヒット等、二次元界隈が多様化したことによって、相対的に人気が低下。
(例えば『Ⅲ』は視聴率15%超えと、普通のアニメなら十分な視聴率を叩き出しているにもかかわらず、人気低迷として放送期間を短縮した、という話もあるくらい)
1983年劇場公開の『完結編』で本当に完結した。
が、25年以上の時を超えた2009年、平成真っ只中の時代に復活篇』が公開(2012年にはディレクターズカット版も公開)。
結果として旧シリーズは(現状)38年もの長い歴史を誇ったが、『さらば』と『2』、『完結編』と『復活篇』、2度に渡る終わる終わる詐欺に対し呆れるファンも決して少なくはなく、後のアニメーション作品でもそのあたりがネタにされたりする。


???「いっそのこと悲壮感を煽るのはどうよ?さらばとか永遠にとか完結編とか。なーに、どうせまた新たなる旅立ちとか言って仕切りなおせばいいんだよ」
???「新作カットの一つや二つ入れておけば、皆コロッと騙せるアル」


本作はプロデューサーの西崎義展が原作を担当し、キャラクターデザインは漫画家の松本零士が担当した。但し松本は1997年に西崎側と版権を巡って揉め、裁判沙汰に発展したため『復活篇』以降は不参加となった。
最終的にこの問題は西崎側の勝訴で収束し、現在の著作権は西崎の会社であるオフィス・アカデミーと東北新社が保有している。
このため本作は『キャンディ・キャンディ』とともに漫画・アニメにおける著作権問題の実例として取り上げられることが多い。



【製作経緯】

企画・制作指揮を担ったのはプロデューサー西崎義展であり、彼が資金調達・スタッフ選定・放送交渉まで一手に担う「アメリカ型プロデューサー方式」で進められた。
キャラクターデザインや世界観のビジュアル化には漫画家松本零士が参加し、古代進や森雪などのキャラクター造形に松本的要素が色濃く反映された。
作品の根幹には、第二次世界大戦末期に沖縄特攻で沈んだ旧日本海軍の戦艦「大和」への強い思い入れがある。西崎は「大和が存在しなければヤマトは生まれなかった」と語り、敗戦体験や民族意識を作品に込めた。TV版第2話では沖田艦長が大和の最期を説明し、片道燃料での決死の出撃が描かれる。西崎は当初BGMに軍艦マーチを使おうとしたが、戦争賛美と受け取られることを恐れた松本らスタッフが阻止した逸話も残る。ヤマトは「民族の誇り」と「自己犠牲」を象徴する艦として再生され、物語の精神的支柱となった。
松本零士は1961年の漫画『電光オズマ』で「宇宙戦艦大和」という名称を既に登場させており、ヤマトのルーツとされる。物語中では「宇宙戦艦大和‼ これこそ宇宙戦艦にふさわしいなまえだ!」と語られ、旧戦艦大和への敬意が示されている。主人公の少年ススムは母に甘える場面があり、これは後の古代進の母との関係性に直結する要素とされる。さらに森雪の造形は松本が描き続けた「永遠の女性像」に通じ、後の『銀河鉄道999』のメーテルとも共通する。こうした松本的要素がヤマトのキャラクターや世界観に深く刻まれている。
当初の企画段階では、松本零士の既存作品との連続性が強く意識されていた。古代守がキャプテン・ハーロックとしてヤマトを守る設定や、森雪が松本作品に繰り返し登場する「永遠の女性像」として描かれるなど、松本的世界観が色濃く反映されていた。しかし制作過程でこれらの要素は次第に排除され、ヤマトは松本の既存キャラクター群から独立した物語世界を形成していく。
西崎義展は「戦艦大和を宇宙戦艦に改造する」というコンセプトを中心に据え、民族意識や自己犠牲といったテーマを強調。これによりヤマトは松本の漫画的宇宙冒険譚から離れ、独自のドラマ性と思想性を持つ作品へと進化した。結果として『宇宙戦艦ヤマト』は松本零士の世界観を借りつつも、最終的には西崎の思想とプロデュース力によって独立したシリーズとして確立された。
初期放送は裏番組に押されて低視聴率となり、3クール予定が2クールに短縮され打ち切りとなった。西崎は練馬区にスタジオを構え、制作現場に常駐して指揮を執るなど強い統括力を発揮。
松本零士はヤマト艦や艦橋、沖田十三ら主要キャラクターの原図柄を提供し、ビジュアル面を確立した。再放送で人気が急上昇し、劇場公開へと繋がった。
劇場版『さらば宇宙戦艦ヤマト』の大ヒットによって「ヤマトブーム」が社会現象化し、第一次アニメブームの火付け役となった。西崎は戦艦大和への強い思い入れを作品に込め、自己犠牲と「愛」をテーマにシリーズを展開した。
法的には「映画製作者=製作に発意と責任を有する者」とされるが、契約書の「製作者」欄には西崎の会社オフィス・アカデミーが記載されていた。裁判所は法人格を尊重し、西崎個人ではなく会社が映画製作者と認定。松本はデザイン面で大きく寄与したが、著作者は企画・資金負担を担った西崎とされた。
1996年、西崎・東北新社フィルム・ウエストケープ・ボイジャーエンターテインメントの間で「甲3契約」が締結され、既存39作品と将来作品を対象に著作権譲渡が行われた。契約では「対象作品に対する著作権および一切の権利」と規定されたが、翻案権の特掲をめぐり後に争点化。著作権移転登録では西崎から仲介を経て東北新社への移転が記録され、著作権法27・28条の権利も含むとされたが、実体的効力については訴訟で対立した。



【ストーリー】

西暦2199年、地球はガミラス帝国による侵略を受けていた。
ガミラスは冥王星に作った前線基地から遊星爆弾による無差別攻撃を実行。
人々は地下に潜り地球防衛軍を結成し抵抗するも、海は蒸発し、地上は放射能で汚染され人類の絶滅まであと一年余りとなっていた。
そして最後の地球防衛艦隊が冥王星空域で壊滅し、人類生存の希望は潰えたかに見えた。


しかし、この戦いの最中に外宇宙からやって来た宇宙船が火星に不時着し、通信カプセルが回収される。それは地球の遥か14万8千光年にある惑星、イスカンダルからの手紙であった。地球から放射能を除去する装置、コスモクリーナーDを取りに来るようにという救援メッセージと波動エンジンの設計図であった。
九州の坊ヶ崎沖の海底に露出した戦艦大和の遺跡*1を改造して建造されていた宇宙戦艦ヤマトに波動エンジンが搭載され、大マゼラン星雲のイスカンダル星に向かう任務が下される。
主人公の古代進は艦長の沖田十三、レーダー手の森雪、工場長兼技師長の真田志郎、軍医の佐渡酒造とミーくん等のクルーと共にイスカンダルへ旅立つことになる…


と壮大なストーリーだが、3クールから2クールに減らされたため最終回たった1話でイスカンダルから地球へと帰ってくることになった。
すごく好意的に解釈するとすれば、ガミラス軍の猛威をたった一隻で退けたヤマトを畏れて誰も攻撃しようとしなかったからとか、イスカンダルから地球へ戻る時はワープ座標を設定できたため、ワープを多用してすぐに戻れたとか。
ちなみに作品コンセプトは「宇宙における大日本帝國軍VSナチスドイツ」らしい。



【登場人物】

  • 沖田十三

かつて冥王星会戦で地球防衛艦隊を指揮して戦った歴戦の勇士。この戦いで一人息子を亡くしている。
ヤマトの初代艦長に就任後は宇宙放射線病に体を蝕まれながらも指揮をとり、コスモクリーナーDを受け取り、地球への帰還を間近にして息を引き取る。


「地球か……何もかも皆懐かしい…」



と思ったら実は酒造先生の誤診で脳死には至っておらず奇跡的に蘇生していた。そりゃないぜとっつぁん・・・
『宇宙戦艦ヤマト 完結編』では再びヤマトの艦長として指揮を執り、水の惑星アクエリアスから地球を守るためにヤマトを自爆させ、運命を共にした。


昆虫が好きで争いを嫌う優しい性格であったが、ガミラスの遊星爆弾により両親を失い、兄の古代守が冥王星会戦で行方不明(生きていた)になったことから直情的な性格になっていた。
航海の中で性格も改められ、ヤマト戦闘班長として活躍し、沖田の体調不良時には艦長代理としてヤマトの指揮を執った。
その後のシリーズではヤマト艦長として活動しており、『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』には娘が出てくる。


  • 森雪

今作品のヒロイン。ヤマトのレーダー手兼生活班長兼看護士。激務にも程がある。
しかもヤマトの女性クルーは彼女一人。
ヤマトがノアの箱舟になる可能性もあるのに女性一人は少なすぎというツッコミが入る。
佐渡先生曰く「大美人」だそうだが性格は勝気で男勝り。
イスカンダルへの航海の中で古代に思いをよせていく。


ちなみに担当声優の麻上洋子氏は、後年講談師「一龍斎春水」となった際、松本先生から記念イラストを贈られている。


ヤマトの航海長として活躍する古代の相棒。
Ⅲで副長に就任。


  • 真田志郎

ヤマトの工場長兼技師長。幼い時にあった事故で手足を失い、爆弾が仕込まれた義手、義足をつけている。
波動砲を開発したり、空間磁力メッキ、シームレス戦闘機の開発、デスラー機雷破壊、波動砲発射口に詰まったドリルミサイル逆転、コスモクリーナーD組み立て…と裏で大活躍する。
ただし新兵器はテストしないでぶっつけ本番。
Ⅲで副長に就任。
真田さんといえば「こんなにこともあろうかと」というセリフが有名だが、実は漫画版最終回とヤマト2の十話でしか使っていない。



  • 佐渡酒造

ヤマトの軍医。部屋はヤマト唯一の畳敷きでちゃぶ台もある。お酒大好きで治療中にお酒を飲むことも。
実は獣医で動物病院を持っている。


松本零士作品ではスターシステムでよく似た医者キャラが頻繁に登場する。
特に『惑星ロボ ダンガードA』では名前も見た目もそのままで登場した。


  • ミーくん

サイボーグ猫じゃない。松本零士作品お馴染みの虎縞のぬこ
佐渡先生の愛ぬこで、ぬこだが前足で器用にお酒を飲む。お酒を飲むのである。大事なことだから二回(以下略


  • アナライザー

調査分析用ロボット。ロボットなのにお酒に酔う。酒気帯びでデスラー機雷除去作業に参加したことあり、バラバラになったら真田さんに直してもらう。
あとセクハラ常習犯。機械むき出しのドラム缶ボディとは正反対な人間味豊かな性格。


  • 徳川彦左衛門

ヤマトの機関長。沖田艦長とは古くからの友人で、兄を見殺しにされたと逆恨みしていた古代の誤解を解いた。『さらば宇宙戦艦ヤマト』『ヤマト2』では機関室被弾時に死亡した。
彦七、太助という息子がおり、太助は『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』で登場する。


ガミラス帝国の総統。紳士的な性格で下品な男は大嫌い。ダジャレを言った部下(「総統も相当冗談がお好きなようで〜」) を容赦なくSATSUGAIした。
ガミラスに下品な男は不要だ


ヤマトとの戦いに破れデスラー艦(ガミラスの総統府そのまんま)と共に死んだ、と思われたが生きていた。その後はガミラス再建のために奔走し、完結編まで生き延びた。さすが総統。
元々皮膚の色は肌色だったが、赤絨毯を歩いている中に何故か段々青くなっていった。


冷酷な独裁者だが、その目的はあくまでガミラス民族の繁栄の1点にのみ向けられており、当時としては斬新な「敵ではあるが悪ではないラスボス」となった。


  • ヒス

デスラーの側近。腰巾着に見えて暴走するデスラーへの諌言も行う組織人としては真っ当な人物。


ガミラス帝国の将軍。宇宙の狼の異名を持ち、的確な指揮でヤマトを追い詰めた。
しかし部下から見ればパワハラ上司、上司から見ても独断専行が過ぎる性格でもあり、それが彼の首を絞めることとなる。


ガミラス帝国の太陽系方面の指揮官。
物語的にはかませ犬だが指揮そのものは決して悪くなく、デスラーに突き放されても最後までガミラスに対して忠義を尽くした。


【メカニック】

宇宙戦艦ヤマト
※詳細は項目参照。


元々は選ばれた人類と生命種を乗せて地球を脱出するノアの方船として建造されていたが、波動エンジン搭載後はイスカンダルへの航海へと計画変更され活躍する。
その後は毎年毎年恒例行事のように現れる侵略者を次々と撃退していく。
度々地球の危機を救うために巨大戦艦に突っ込んでいったり、氷柱の中で氷漬けになったりするが、すぐ直る。
最新作となる『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』では波動砲を六連発まで発射できるように改造された。




【シリーズ一覧】

オリジナル

いわゆる旧シリーズ。ヤマトの遠大な歴史の大半はこちら。
以下、第二作目以降は制作された作品の序列ではない事に注意(2とさらば等の他、劇場版の違いは同作扱い)。


記念すべき第一作。
ガミラスとの戦いと、イスカンダルへの旅路を描く。


  • 宇宙戦艦ヤマト2

第二作目。
ガミラスとの戦いに勝利し急速に復興した地球だったが、かつての苦難を忘れ去ったかのように平和と繁栄を享受し、
危機感のない日々を送っていた。そんな折、古代たちは突然受け取った救難信号の出所に向かう。
恐るべき軍事力を持った白色彗星帝国との激闘が描かれた作品。


元々本編シリーズ第二作目だったが、「2」の制作によってパラレルワールド化した。
評価自体は非常に高いが結末には賛否両論。大まかな設定や展開は2とほぼ同じ。


  • 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち

第三作目。旧シリーズでは唯一のテレビスペシャル放映。
白色彗星帝国との戦いから1か月後、暗黒星団帝国からイスカンダルとガミラスを守るために戦う。
本作から各勢力の艦艇の攻撃が大まかに色分けがなされ、勢力別に分かりやすくなっていく。
本作では地球=青、ガミラス=赤(ピンク)、暗黒星団帝国=緑が攻撃の基本カラーである。


  • ヤマトよ永遠に

第四作目。唯一タイトルに「宇宙戦艦ヤマト」の文字を持たない。
地球に目を付けた暗黒星団帝国が侵略を開始。決着まで描かれる。
メカニックの描写がより精密になったほか、レギュラーメンバーであった森雪が別行動になる等の特徴がある。
技術的にはワープ・ディメンション方式と呼ばれる劇中でのアスペクト比変更が話題になった。
このあたりから、説明・描写不足のストーリーを圧倒的なクオリティの映像美と音楽でゴリ押すというスタイルが顕著になった。


  • 宇宙戦艦ヤマトⅢ

第五作目。
前作からおよそ3年後。
新生ガミラス帝国とボラー連邦の宇宙戦争と、第二の地球探しを描く。


シリーズ一応の完結作。
ボラーとガミラスが壊滅的被害を被った大災害により、地球に新たな危機が迫る。
水惑星アクエリアスの接近と、ディンギル帝国との戦いを描いた。


25年ぶりの旧シリーズ最新作。
前作から38年後の古代とヤマトの活躍が描かれる。



リメイク

いわゆる新シリーズ。
現代向けに再構築されているので、今から旧作を見るのに抵抗がある新規の方はこちらからどうぞ。
基本的にスペースオペラである旧シリーズと比べると、SF作品としての側面が強くなっている。


第一作のリメイク。旧作のストーリーをベースに現代風の改変が入っている。
が、尺が足りない点まで旧作通りになっているのでいくつかの謎が次回作に持ち越されることになった。
プラモデル展開を盛んに行ない、100億円規模の大ヒットを記録。
帰路を描いた劇場版『星巡る方舟』も公開された。


2199の続編にして、さらば&2のリメイク。
2199以上に設定をモリモリに詰めまくった作品のため、描写不足や複雑性も2199以上となり、評価としてはかなり賛否両論。
掘り下げれば掘り下げるほど分かってくる事も多いので、その深度によっても評価は左右される。
前作では消化不足だったデスラー関連のエピソード、アンドロメダを筆頭とする地球艦隊の活躍を始め、好評を得ている要素も多い。
2199以前のエピソード等も盛り込んだ総集編『ヤマトという時代』も製作されている。


2202の続編にして『新たなる~』のリメイクだが、Ⅲの要素を入れたりしている。
2199や2202が2クール分を7章に分けて公開していたのに対し、2205は8話分・前後編とコンパクト。
なお、制作スタジオ・監督が『マクロスΔ』と共通しており、前編は『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』と同日に公開された。
次回作となるヤマト3199の序章という位置づけになっている。
前作の評判を反映してか、本作以降2199要素が戻ってきている。


2199シリーズ第4作目。
永遠にとⅢをベースにしたリメイクであり、ボラー連邦及びデザリアムとの戦いを描く。
2199、2202同様の全26話の長編シリーズであり、これまでのリメイク作品と比べるとミステリー要素が少々強い。



外伝作品

旧シリーズの遥か未来の物語。そういう意味では一応正当作品なのかもしれない。
制作会社の倒産で打ち切りになった不遇の作品。


  • 新 宇宙戦艦ヤマト

漫画作品。旧ヤマトから1000年後の世界で古代たちの子孫と超強化されたヤマトが戦う。
しかし掲載紙の廃刊によってたった2巻発売されたところで未完に終わる。映画化の予定もあったが当然なくなった。


第一作を題材にした*2実写映画。主演は(当時)SMAPの木村拓哉。
大胆な設定変更と演者に寄せたキャラクター造形には賛否あるが、光るところも少なくない。


  • 大ヤマト零号

版権でもめていた時期に作られたOVA作品。
主役メカである大ヤマト零号はヤマトそのものであるし、登場キャラは松本零士デザインであるがヤマト原作とは一切のつながりがない。
ヤマトのそっくりさんが出るだけの、まったく別のアニメと思っていいだろう。


  • 宇宙戦艦ヤマトNEXT スターブレイザーズΛ

Webコミックサイト『コミックNewtype』にて連載された漫画。作・吾嬬竜孝。
『一人一隻ずつの戦艦を駆る少年少女のチームが宇宙からの侵略者と戦う』というあらすじからもわかる通り、これまでの作品とは全く異なる「新しいヤマト」を標榜して制作されている。
表面上『ヤマト』と呼べる要素は主人公が駆る『ヤマト艦』とその必殺武器である『波動砲』のネーミング程度にとどまっており、SFガジェットを巧みに生かした壮大な物語展開が特徴。



ヤマト復活3ヵ年計画(未完企画)

1984年、『完結編』公開翌年に西崎義展プロデューサーが発表した再生プロジェクト。
3年間で毎年新作を制作する構想だったが、第1弾『オーディーン 光子帆船スターライト』(1985年公開)が商業的に失敗し、計画は頓挫。


  • オーディーン 光子帆船スターライト(1985年公開)

西暦2099年、大宇宙航海時代を舞台に最新鋭の光子帆船「スターライト号」がテスト航行へ。若い練習生主体の乗組員が未知の異星文明と遭遇し、戦闘やファーストコンタクトを経験する。豪華声優陣やラウドネスの音楽、迫力ある作画を投入した超大作だったが、配給収入は約2億円と大失敗。制作会社は巨額損失を抱え、計画全体が暗礁に乗り上げた。


  • DESLAER'S WAR I 戦艦スターシャ(未制作)

デスラー総統を主人公に据えた異色作。構想は複数あり、完結編後に小マゼランでガミラス復興を図るも新文明に敗北し、巨大戦艦「スターシャ」を建造する案や、ガミラスとイスカンダルがかつて一つの惑星「ガイア」だったという神話的設定を描く案が存在。古代進死亡や世代交代も盛り込まれる予定で、後の『復活篇』に繋がる異次元設定の原型ともなった。


  • 宇宙戦艦ヤマト 誕生編(未制作)

ヤマト建造の経緯を描く原点回帰的作品として構想。地球滅亡の危機に直面する中、防衛軍が旧戦艦を改造して「ヤマト」を建造し、古代進や沖田艦長らの出発前夜を描く予定だった。シリーズの象徴であるヤマトの誕生を改めて提示し、若い世代に再び「ヤマト」を訴求する狙いがあったが、第1弾の失敗により実現せず、幻の企画となった。



【余談】

現在ではプロデューサーの故西崎義展氏が「原作者」としてクレジットされているが、この西崎氏の最後は「持ち船『YAMATO』でクルーズ中、病身を押して泳ごうとして転落溺死」という皮肉なものだった。
また、松本零士作品では世界観を共通する(遠い未来という設定)銀河鉄道999や宇宙海賊キャプテン・ハーロックの近年の作品にもチラッと登場したりする。


主題歌「宇宙戦艦ヤマト」(歌:ささきいさお)はアニメ史に残る名曲として知られており、現在も高校野球の応援や呉線の接近メロディーとしても使用されている。
作曲を手掛けた宮川秦氏はこの楽曲を出棺時にかけてほしいと遺言で残しており、2006年3月25日の葬儀時にその願いは果たされた。


この歌は2番までしか無いと思われがちだが、実は3番と4番も存在する。一度雑誌の中に掲載されたのだが、3番4番の歌詞が世に公表されたのがこの一回きりであり、それ以降メディアには一切登場せず、CD化もアルバム収録もされないまま。どうしてこうなった…
ただ、3番と4番の歌詞は作詞の阿久悠氏がそのようなつもりで書いたものではない、遺族も故人の遺志を尊重して今後も認めることはないという資料もあり、謎は永遠に謎のまま…



こんなこともあろうかと、追記修正しておいたんだ!






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  • 実写はチャチな演出、ツギハギ脚本、主役の代わり映えしない演技の三重苦だったなぁ…ちゃんと役作りして望んでたベテランが可哀想だった -- 名無しさん (2013-06-17 15:31:11)
  • 実写は何で 佐渡先生
    高島○子に? -- 松永さん (2013-06-17 15:42:14)
  • ↑「現実であんな面白い顔をしてる人なんか実在しない」って思われたんじゃない?もし角野卓三あたりを起用したらシックリ来たかもしれないけどさw -- 名無しさん (2013-07-24 14:23:45)
  • 好きな作品だが「永遠に」以降の主要キャラの唐突な死亡展開はあまりにもご都合過ぎてちょっと…。特に守とサーシャ、島に関してはスターシアやテレサの死が無駄になってしまったようで受け入れがたい。 -- 名無しさん (2014-02-22 19:12:39)
  • 実写版はシナリオその他九割がたBattlestar Galactica(新)の丸パクリ -- 名無しさん (2014-07-16 03:40:08)
  • 初代の劇場版をDVDで見たときははじめに何も写ってないのに主題歌がながれて驚いた -- ??艦長 (2014-08-29 07:09:06)
  • 知り合いが空気清浄機取りに行く話っていってたけど、そういう認識でいいのか? -- 名無しさん (2014-11-29 13:41:43)
  • 天竺にありがたいお経を取りに行く話でもある -- 名無しさん (2014-11-29 13:53:28)
  • ↑2 うん、だいたいそれであってる。ただ一つ違うのは、空気に交じってるのがほこりではなく、放射性物質(2199では毒花粉)だということだ。 -- 名無しさん (2016-07-07 08:51:15)
  • 記事見ながら宇宙船にコスモクリーナーDの設計図か本体入れてくれたら良かったんじゃ…とか思ったが… -- 名無しさん (2017-02-26 12:55:09)
  • コスモクリーナーってなんか風呂用洗剤みたいな名前がなんかわからんが好き。 -- 名無しさん (2017-02-26 12:59:26)
  • 余談にSuper Depthネタをねじ込むかどうか悩む。 -- 名無しさん (2017-07-31 23:15:47)
  • ↑3 それについて、PSゲーム版で、「人類を試すため」って理由づけがされてたね。「自分たちで困難を乗り越えながら取りに来るような人類でなければ、ここで助けても結局は滅ぶであろう」ってことで。 -- 名無しさん (2017-08-01 10:07:12)
  • 完結編は2203年、復活編は2220年だから前作から17年後じゃね?38年後になってるけど -- 名無しさん (2017-08-01 10:34:40)
  • Ⅲで、うまく土門を新主人公として使っていればなぁ……。ラストで死なせてしまったのが悔やまれる。Zガンダムで主人公をアムロからカミーユに切り替えて成功したのを見ると、そう思わざるを得ない。 -- 名無しさん (2018-02-02 14:40:37)
  • 「新 宇宙戦艦ヤマト」は結局冒頭のみで終わってしまったから幻の作品と化してしまったが、一方では「人類は地球の自然を再生させるため更に1000年間地底にこもった」「イスカンダル人は地球人より遥かに長命」云々という設定に心躍ったのも事実。「大ヤマト号」は所詮苦し紛れのバチモンだからもう脳内で自分なりの続編を作るしかないのか…(ムリと分かっていても裁判で勝って欲しかったよ…) -- 昼太郎 (2019-03-14 00:39:40)
  • Ⅲでは第一作の裏番の主人公の中の人が藤堂長官の孫娘の役で出るなんて、スタッフは狙ったのか? -- 名無しさん (2021-12-10 05:56:19)
  • 新宇宙戦艦ヤマトで過去にヤマトを沈めたとされる人物の人物評があまりに小物っぽ過ぎて首をかしげてたが、版権絡みのもめ事のことを後で知ってちょっと引いた -- 名無しさん (2022-02-03 21:24:08)
  • 松本さんは著作権に関して口うるさいイメージついちゃってるけど、あんなプロデューサーの下で長年働いてたら疑心暗鬼になるのも当然だよなぁ・・・ -- 名無しさん (2022-02-18 06:33:08)
  • ↑あの人が著作権で揉めたのはヤマト関連だけじゃないし、著作権保護期間の延長で原理主義的な事も言ってるから誰かのせいとかは正直無理がある。 -- 名無しさん (2022-03-21 17:38:13)
  • 主要スタッフが揃いも揃ってトラブルメーカーとか改めて凄い作品だ。 -- 名無しさん (2022-03-30 19:40:05)
  • 人類には早すぎるアニメ(そりゃ二世紀後が舞台だからな) -- 名無しさん (2023-10-17 13:20:35)
  • >終わる終わる詐欺 後続の漫画やアニメだって同じパターンなのがいくつもあるんだから、ある意味先例を作ったヤマトに感謝しなければならないんじゃないの? -- 名無しさん (2024-03-18 03:06:48)
  • 西崎は功績は否定しないけど、悪徳プロデューサーの権化みたいな人だから「今の時代にこそ西崎のような人が必要」みたいなことを言う人には関わらない方が吉。 -- 名無しさん (2024-12-26 22:30:56)

#comment

*1 実際の大和は真っ二つに割れて沈んでいるが、その事実が判明したのは1985年の海底調査時のことなので突っ込んでも仕方ないところである
*2 一部に『さらば』『完結編』のオマージュも含む。

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