胞子の森にて
あああ…お願い…ワタシをおいていかないで!
あなた…ワタシのことを忘れたの? やっぱりそう…みんなワタシのことなんて忘れちゃうんだから…
あれ? あなたはだあれ?
あなたの顔…あなたとっても…
ご、ごめんなさい。ワタシ迷子になっちゃった。どうしてこんなところに来ちゃったのか、自分でもわからないわ。
あなたワタシを…ブレッタを助けにきたの? だれもが無視するこの…ワタシを?
ごめんなさい、あなたの顔を見てたらワタシ…だって信じられないの。わざわざこんなところまでワタシを助けにくるなんて。ワタシのことなんてだれも…
ごめんなさい…いえ、ありがとう。その…もう行くわ。町に戻るの。家に帰らなきゃ…
自宅の日記
白い救世主
乙女は暗闇で目覚め、混乱しながら手をのばした。鋭いトゲがあらゆる方向から伸び、すぐ下では燃えるような酸が泡立っていた。
いったいどんな悪夢が彼女をここに連れてきたのか? 生き延びる可能性はどれほど残されているのか?
彼女は身の破滅を感じ、絶望した。すると遠くになにかが光った。それは輝くように明るく、どんどん近づいてくる。それはトゲの間をぬうように動き、泡立つ水を飛び越え、乙女のほうにやってきた。
彼女は近くにきたその姿を確認した。輝くように白く鋭い角。それは美しかった。手が差し出され、彼女は抱き寄せられた。強く、しっかりと…
自宅の日記
闇の中の白い救世主
悪夢が乙女を悩ませていた。彼女の救世主は下におりてその姿を消し、彼女の友は扉を叩く冷たい風だけとなった。彼女の心は悲しみに打ち震えた。
しかし突如として、彼女は落ち着きを取り戻した。なぜ? 存在を感じたからだ。すぐうしろに。
彼女は振り向かなかった。あえて動かなかった。少しでも動けば、魔法がとけてしまう気がしたからだ。彼女にはその存在の正体がわかっていた。この落ち着きをもたらせる者は、ほかに考えられなかったからだ。
彼女の白い救世主であり、今では守護者となったその者が、すぐ横に立っていた。力強く、非の打ちどころのない姿で…
自宅にいる時に夢見の釘
白い放浪者…はずかしがらないで…外はさむいし…ベッドはやわらかいわ…
ベンチにいる時に夢見の釘
ワタシを救ってくれた方がすぐ近くに…
ゾートと話している状態
灰色の王子…とても暗くて…とても困って…
ゾートが闘技場から帰った後の日記
灰色の王子
戦いの疲労により息を荒くしながら、その者は井戸より出てきた。彼は勝利したのだ。その証明として、彼は打ち倒した者の頭部を戦利品として持っていた。
彼は町の者に驚くべき警告をもたらした。ムシたちに英雄として見られていた白い救世主は、実は獰猛な怪物であり、この灰色の王子こそが真の英雄なのだと。
そしてそれは真実の音色をもって皆の耳にひびいた。
誇りと謙虚さとともに、彼は下で遭遇した出来事について話した。それは彼女を見つけ出し、守るための、壮大な冒険だった。彼の灰色の乙女。暗闇の中の彼の連れ合い…
補足
日記からわかる通り、途中で主人公からゾートへ心変わりする。自室に飾られていた主人公のぬいぐるみなども撤去され、代わりにゾートグッズが置かれている。しかし、その数は主人公の時と比べると少ない。潔癖症のゾートに合わせた仕様変化だろうか?
コメント
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灰色の王子ゾートさんを倒した後に夢見の釘
「灰色の王子? あなた… 小さくなったような? あなたは前からそんなにみずぼらしく、汚れていたかしら?」
ブレッタさんがダートマウスを去って以降の日記
「乙女の旅
灰色の王子は消え、白い救世主は獣としての姿をあらわし、乙女はついに真実を理解した。
彼女が生を共にする相手は、待っていても現れない。
彼女はその愛する相手を自ら探し出し、互いを孤独という束縛から解放してやらねばならぬのだと。
かくして彼女の旅は始まった。愛にみちびかれ、愛に守られ、危険な土地へと。」
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