『ザ☆ウルトラマン』は、1979年(昭和54年)4月4日から1980年(昭和55年)3月26日に TBS 系で毎週水曜日19:00 - 19:30に全50話が放送されたテレビアニメ。製作:円谷プロダクション、TBS。アニメーション製作:日本サンライズ(現:サンライズ)。
ウルトラシリーズ第8作目であり、第3期ウルトラシリーズの1作目にあたる。また島本須美の声優デビュー作としても有名。
概要[]
物語の骨子[]
科学警備隊のヒカリ超一郎隊員は、宇宙ステーション・EGG(エッグ)3から地球へ向かう途中、U40(ユーフォーティー)から来たウルトラマンジョーニアスと遭遇する。
彼は、地球に怪獣などの怪異・超自然現象による脅威が迫っていることを察知したU40が、それらの災害から地球を守るために派遣した使者であり、空に光るウルトラサインなどで人類に脅威の到来を警告したのち、第3種接近遭遇としてヒカリと一体化する。
ウルトラマンジョーニアスと一体化したヒカリは、危機に陥るとビームフラッシャーを使ってウルトラマンジョーニアスに変身し、人類が遭遇するさまざまな怪獣や宇宙人と戦う。
物語は中盤から従来のウルトラマンシリーズの枠組みを逸脱して、ウルトラマンジョーニアスの故郷・U40を舞台として複数のウルトラマンが登場するスペースオペラ的な展開を見せる[1]。
製作背景[]
『ウルトラマンレオ』以降、『ウルトラシリーズ』は長らく途絶えていたが、ウルトラマン関係の書籍やグッズは子供達を中心に人気が続いていた。これは、旧シリーズの再放送が夕方や早朝に定期的に放映されていた点が非常に大きかった。この状況の中で、ウルトラシリーズの新作が期待されていた。これに対し、円谷プロは新機軸でのウルトラマンの製作を検討したが、当時は『宇宙戦艦ヤマト』等のアニメーションブームの真っ最中であったことや、前作『レオ』の視聴率が10%割れと低迷したこと、また、限られた製作予算と今後のメディア展開を考え、敢えて実写ではなくアニメーション作品として制作することとなった。企画書にはアクションや怪獣の造形等に関し、アニメーションの表現力によって特撮の限界を超えられる旨が強調されていた。同社はアニメ作品の製作技術を持っていなかった為、『恐竜探険隊ボーンフリー』等で繋がりがあった日本サンライズに作品製作を委託した。
劇中で使われる用語には当時大ヒットした映画『未知との遭遇』からの影響(第1-3種接近遭遇等)が見られる。また、後半のスペースオペラ的な展開には、同じく当時大ヒットした『スターウォーズ』の影響が認められる。また、アニメブーム(特に宇宙戦艦ヤマト)の影響は、富山敬と伊武雅之というメインキャスト、一部女性キャラクターの顔立ちが、当時多くのアニメ作品に関与した松本零士の描くそれと酷似している事からも見て取れるという説もある。
作品としては、タツノコプロ出身の鳥海永行や虫プロダクション出身の吉川惣司等、ベテランスタッフが制作に当たった為、起伏のあるドラマチックなストーリーが展開、「主人公がウルトラマンであるが故に肝心な時に姿を消す」という“暗黙の了解”がドラマ上の主題として正面から取り上げられ、主人公の葛藤や周囲の疑惑等を描かれた事が挙げられる(この他に取り上げたものには金城哲夫が執筆した『小説 ウルトラマン』が挙げられる)。この主題は幾度かの変奏を経て、ウルトラマンの存在意義等、作品全体を意味付ける主題として昇華された。チーフ・ディレクターは前半期は鳥海、後半期のヘラー軍団編は神田武幸。完結編に当たる最終4話分では、高橋良輔や富野由悠季(当時:富野喜幸)が変名で絵コンテを制作した。また、平成作品でCGIモーションディレクターを務めた板野一郎も、当時アニメーター(動画)で参加していた[2]。
アニメーション作品として製作された本作であったが、ウルトラマンショー等の都合上、放映当時から実写用のスーツも作られた。スーツは撮影用とアトラクション用の2種類が作られた。また、放映開始から日が浅い1979年7月21日に公開された『ウルトラマン怪獣大決戦』では、各ウルトラ戦士の紹介場面にて新規に撮影された実写フィルムでの活躍を見る事が出来る。また、映画「新世紀ウルトラマン伝説」にもジョーニアスが実写で登場している。各種編集ビデオではアニメ映像が他のシリーズ同様に扱われている。
近畿広域圏のネット局は『ウルトラマンレオ』までは朝日放送で放送されてきたが、『レオ』終了直後の1975年3月31日のネットチェンジによって毎日放送に変更されており、同局としては本作が初の『ウルトラシリーズ』の新作の放送となった。また、1979年10月5日からは『仮面ライダー(新)』も開始されており、初めてTBS系列で『ウルトラシリーズ』と『仮面ライダーシリーズ』が同時期に揃って放送されることとなった。
2009年5月から2010年4月まで、専門チャンネルのファミリー劇場にて放送が行われた。
名称[]
『コロコロコミック』等に連載された内山まもるによる漫画『ザ・ウルトラマン』と当時のTBSの人気番組ザ・ベストテンにあやかり命名[3]。本来接頭語のザ(英語のthe)は母音の前ではジと発音するが、放送当時の日本ではその事が一般的ではなかった為、本作でも「ザ」と表記されている。
キャラクター[]
科学警備隊[]
世界各地で発生した異常現象に対応するために地球防衛軍が世界各地に設置した、地球防衛軍の富士山麓の樹海に建造された、極東ゾーンに基地を持つ精鋭チーム。
アニメという媒体への違和感を緩和するため、隊員編成において隊長、ウルトラマンに変身するヒーロー、巨漢の男、科学者タイプ、紅一点とし、隊長を「キャップ」と呼ぶなど、『ウルトラマン』(初代)の科学特捜隊のパターンを踏襲している。そのネーミングも、ウルトラマン(初代)の科学特捜隊とウルトラセブンのウルトラ警備隊を掛け合わせたかのような名前で、ユニフォームはウルトラ警備隊を、エンブレムは科学特捜隊を意識している。また、オープニング・アニメーションには、『帰ってきたウルトラマン』のオープニングで採用されたシルエットと同様の、隊員が一斉射撃を構えるポーズが挿入されてもおり、ウルトラマンにおける科学者タイプのイデ隊員を思わせるキャラたるトベ隊員は、実際にイデ隊員役の二瓶正也が声を当てている。
『帰ってきたウルトラマン』で展開されたと同様、シリーズ中盤での隊長の交代劇があり、父親的なキャラクターのアキヤマキャップから兄貴分的なキャラのゴンドウキャップに交代した。また、主人公が第1話の時点で防衛組織に所属しているのは『ウルトラマン』のハヤタ隊員以来である。またアキヤマ徹男キャップの声を担当した森川は『ウルトラQ』の第26話にスポーツ記者役で出演した事がある。
主な隊員[]ヒカリ超一郎 隊員 / ウルトラマンジョーニアス本作の主人公。設定年齢は20歳。宇宙ステーションEGG3から科学警備隊に配属され、地球へ向かう途中でウルトラマンジョーニアスと遭遇し、彼と一体化する。ウルトラマンに変身している間は必然的にいなくなるため、周囲から疑惑の目で見られることに苦悩するが、終盤で正体を隠して戦う意義を見出した。かつてEGG3に衝突した隕石から出てきたゴグランから多くの人命を救うため、酸欠で呼吸困難に陥りながらもゴグランの幼虫を倒した事があり、ジョーニアスと一体化するきっかけにもなった。バデル族がウルトラマインドで造り出した精神寄生体による爬虫怪獣との戦いで命を落としてしまうが、U40でジョーニアス共々蘇生手術を受けて蘇った。そこで出会ったジョーニアスの妹・アミアに想いを寄せるようになる。アキヤマ徹男 キャップ科学警備隊の初代隊長。設定年齢は41歳。科学警備隊の結成において、隊員選抜の委任やスーパーマードックの使用を認めさせる事を条件に隊長の任を引き受ける。任務では常に冷静沈着な姿勢で臨み、その一方で隊員達に対する心配りを忘れない。ギバルーガとの戦いの後、怪獣作戦参謀としてアメリカゾーンに転任した。ゴンドウ大助 キャップ科学警備隊の2代目隊長。怪獣作戦参謀としてアメリカゾーンに転任したアキヤマの後任として選ばれた。就任当初は隊員達から反発を受けていたが、ダバランとの戦いを通じて任務にかける熱意が伝わり、信頼されるようになる。豪快かつ大らかな性格で、任務においては何事にも屈せず、常に厳しい態度で臨むが、その一方で茶目っ気ある一面も見せ、お化けなどのオカルト分野が苦手だったりする。ヒカリとジョーニアスとの関係に薄々気付き、ジョーニアスに感謝する一方で彼の力に依存している事に苦悩する。終盤ではヘラー軍団との決着をつけるために防衛会議の決定を無視してウルトリアで出撃することを決断した。マルメ敬 隊員設定年齢25歳。作戦室に所属していたが、自ら慕っていたアキヤマに直訴した上で科学警備隊に配属される。故にアキヤマの推薦以外で入隊した唯一の隊員。怪力の持ち主で射撃の名手である。趣味にライブスチームづくりをする器用な面があり、時空コンパスを作った事もある。実家は九州で母親が住んでいる。肝心な時(ウルトラマンジョーニアスの出現時)にヒカリが居なくなることを指摘することが多く、「未熟者」と笑って済ますこともあれば「逃げる弱虫」と糾弾することもあった。トベ博明 隊員設定年齢は24歳。かつては設計部に所属していたが、常々地球に起きる怪事件に関心を持っており、アキヤマの推薦で科学警備隊に配属される。スーパーマードックの設計をしていたことから数々の新兵器の研究や開発を行っている。頭脳派キャラであると同時に行動的な性格でもあり、アキヤマ退任からゴンドウ赴任の間までは隊長代行として指揮を務めた。ニシキ教授が苦手[4]。理知的な性格のため、マルメと違い他の隊員と対立する事はほとんど無いが、ヒカリがマルメに肝心な時にいなくなることを非難され反論した際には「行動で示せ」とマルメに同調し、直後にゲドンとの戦いでムツミが重体に陥いると、ジョーニアスに変身する為にムツミの傍を離れていたヒカリを非難した。初期稿のキャラクターデザインでは短髪で眼鏡をかけた風貌だったが、声の担当が二瓶正也に決定したことで変更が加えられている[5]。星川ムツミ 隊員設定年齢は18歳。科学警備隊の紅一点で医療班から配属される。女性という理由だけで特別扱いされる事を嫌い、男性隊員に引けを捕らない程の実力を持つ。ただし、コーヒーを淹れるのは上手くないようである。また、怪事件に関心を持ち警備隊結成以前からトベとは旧知であり、ファイヤバドンなどの正体を看破した事もある。ヒカリに対し、想いを寄せている。隊員服の下に水着を着込んで出動し、事件に巻き込まれたことがある。終盤、ゴンドウとほぼ同じ頃にヒカリとジョーニアスとの関係に薄々気付き、ゴンドウに相談しようとして制止されたことがある。メカニック[]スーパーマードック全長:30メートル、重量:20トン、乗員:6名、飛行速度:マッハ5.5。トベ設計の空・海底・宇宙対応の大型攻撃機。バーディー、ベータミーの母機でもある。各種レーザー砲とミサイルが武器。また遠距離任務の移動本部としての機能を持つ。第37話でヘラー軍団の宇宙船の攻撃で破損し、グモンスの攻撃を受けて大破した。バーディー全長:7メートル、乗員:1名、飛行速度:マッハ5。カナード翼にレーザー砲を装備。軽快な運動性を誇る。また第47話で同型のスペースバーディが出撃し、同機2機でヘラー軍団地球方面軍の戦闘機隊を全滅させている。ベータミー全長:8メートル、乗員:2名、飛行速度:マッハ5。スーパーマードックに搭載している小型機で、偵察、攻撃機。両翼のノズルが180°可変し、垂直離着陸が可能。機体最後部に回転式連装レーザー砲を搭載。また第48話で同型のスペースベータミーが登場している。パッセージャー定員:4名、速度:時速700キロの水陸地中戦闘調査用ドリル戦車。ドリルを高速回転して、水陸地中を突き進む。ミサイルを装備。また、実戦テスト用のダブルドリルの2号機、パッセージャー2号もあり、第33話に登場した。シューターASS定員:2名、走行速度:時速850キロの科学警備隊の特殊車輌。6輪のタイヤを持ち、主にパトロールと、航空機では入れ込めない場所で活躍する。また分析やレーダー機能を搭載しており、小型研究室を持つ頑丈なスーパーカー。ステーションホークN3宇宙空間を飛ぶ戦闘用小型ロケット。防衛軍所有の宇宙ステーションであるEGG3への移動手段として使われている。装備として、プラズマミサイルや光子レーザー砲がある。第34話でプラズーンに破壊された。巨大戦闘艦ウルトリア古代ウルトラ人がU40と地球の危機の際に備えて南極地下に隠匿してあった。大賢者がアミアを使者としてウルトリアを探索させ,そのまま科学警備隊に授けられた全長300メートルを越える超巨大宇宙戦艦。第37話で大破したスーパーマードックに代わり科学警備隊の主力兵器となる。艦体の中央部(α号)と後部両翼部(β号)に分離して独立行動・攻撃が出来る。兵装は艦首突起部の大型ビーム砲(確認できる使用は三度)と艦載機発進口後方の連装大型ミサイルをはじめ、怪獣の体を貫通するほどの威力を持つ3連装反陽子ビーム砲をα号上面に3基,下部に1基、β号翼前端部に大型3連装反陽子ビーム砲を2基とその後ろ上面に小型混載反陽子ビーム砲塔が確認できるが、トベ隊員のウルトリア分析によるとこのような反陽子砲を150基装備しているらしい。なお同艦の配備にあたり科学警備隊基地は大改築を施され、繋留中の威容はさながら基地構築物の一部である。第49話でウルトラ艦隊とともにU40衛星軌道上に差し掛かったところ、ウルトラマインドを用いたヘラー軍団の極太ビーム砲撃を受けてウルトラ艦隊とともに窮地に陥った(ジョーニアス曰く「逃げられない…」)。やむを得ず撃破されたと装って噴射口を閉めた上でエンジン全開とし暴走させ,惑星上に突入。落下しながらへラーシティの防衛タワーに体当たりを敢行し一部を破壊,平地に不時着して科学警備隊員が脱出した後に爆発した。一見無謀な方法であったが、へラーシティのバリアと防衛システムの一部を破壊することができ,また,これにより科学警備隊員が無事突入でき,U40解放へつながった点で大殊勲であったといえる。地球防衛軍関係者[]
ピグ地球防衛軍に配備されているピグモンそっくりの100体あるロボットの第1号で、正式名称は「コンピュータロボット・78」。口癖は「~ダナ」。常に科学警備隊の司令室でモンキと共に情報係として働き、動物及び怪獣の言葉が理解できる。マルメ隊員とは良きコンビ。ロボットの第1号ゆえに自分を旧式と思い込み自暴自棄になった事もある。戦闘機の操縦も出来る為、ごく稀にパイロットとして戦闘に参加することもある。モンキ科学警備隊のマスコットキャラクターに当たる小猿。常にピグと行動を共にしている。ヘラー軍団の物体電送機により、一時的にドストニー1号と融合してモンキ・ドストニーとなってしまい、ドストニー2号と戦った事がある。ウルックウルトリアに配備されているサポートロボットで、ウルトリア起動後にそのまま科学警備隊のサポート役となる。ピグと同じく人間的感情を持ち、また彼とは良きケンカ友達である。野島ユリ子地球防衛軍・極東ゾーンの喫茶室で働く女性。怪獣に詳しく、自室の壁にウーやカメレキングの写真を飾っている。実家がある南浮子島に開業医の父を残し、上京。アイランダが島を襲撃した際には、ムツミ隊員に代わって島に赴いた事がある。ヒカリ達には「ユリちゃん」、マルメやトベには時々「ユリ」と呼ばれ、島の漁師には「ユリッペ」と呼ばれている。桜田 長官地球防衛軍・極東ゾーンの責任者。懐が広く、科学警備隊のメンバーからの信頼は厚い。宮井 副官- 声:上田敏也、第19話は石井敏郎、第45話は緑川稔
桜田長官の側近。典型的な腰巾着であるが、どこか空回りしているところがある。ヘンリー・ニシキ 教授ロンドン生まれの日系二世でアフリカゾーンに所属している科学者。常に怪獣に関する研究を行っており、また行動派として科学警備隊をサポートするが、人名をまともに覚えずに適当な呼び方で済ませるところが玉に瑕。ジョーニアスのリトル光線で縮小されたタフギラコを引き取り、アフリカゾーンにある自宅で飼っている。終盤に登場した際、ウルトリアが分離出来る事を発見した。時々ヒカリがウルトラマンジョーニアスだと看破しているかのような一面を見せる。パブロ 隊員科学警備隊・アフリカゾーンの隊員。昆虫採集をしていたニシキ教授と同行していた。U40[]
U40に住むウルトラ人は、普段は地球人とよく似た肉体に古代ギリシャと思しき白い衣服を纏った姿であるが、ジョーニアス同様ビームフラッシャーでウルトラマンに変身する。U40にて最高の戦士に与えられる勇者の証・スターシンボルを使用する事により、宇宙のどの星にも短時間で瞬間移動できる。ウルトラ人の中でも巨大化できるのは8人と少なく、その中でもジョーニアスは最強の戦士とされている。緊急時には、自ら生命活動を止め仮死状態となり、あらゆる熱や圧力に耐えられる。
エレクU40のウルトラ人の一人。腕を十字に組んで発射する、ジョーニアスのプラニウム光線Bと同等の威力があるエレクリウムビーム、半球形の防御幕エレクバリヤーが使える。ロトU40のウルトラ人の一人。腕を十字に組んで発射する、ジョーニアスのプラニウム光線Bと同等の威力があるロトラリア光線が使える。アミアジョーニアスの妹。変身はできるが巨大化はできない(ただし、第31話ではスターシンボルを持ち出して変身した為、巨大化した)。ヒカリ隊員に想いを寄せており、無断で地球へ来た事もある。腕を十字に組んで発射するアミアッシャー、暗闇を見通すアミア・アイが使える。戦闘時には双発双胴の複座戦闘機を使用することもある。大賢者U40の最高指導者。ジョーニアス達を見守る長老。第49話でヘラー軍団に捕まり、分解装置にかけられて四散するも、最終回でアミアが原子配列方法が記録されているカードを復元システムに入れたため、復活を遂げた。5人の戦士U40のウルトラ人のうち、巨大化変身できる5人。ハンドビームを発射可能。ジョーニアス、エレク、ロトら8人の戦士の合体技として、8人同時に光線を発射するウルトラスーパーレーザー光線、8人のエネルギーで球状バリヤーを作り出すウルトラ戦士合同バリヤーがある。前者はバラドン星人の円盤を粉砕し、後者はバデル族に盗まれたウルトラマインドのパワーを封じた。5人の戦士のうちひとりの名前が第21話でメレグであると判明している。また第20話の台本ではあと二人にノア、ミゲルの名前が設定されていた。ウルトラ族の男声第20話でU40にやって来たヒカリを歓迎したが、バデル族の攻撃が始まると戦闘の指揮を執った。大賢者に近い地位にある高官だと思われるが、劇中言及は無く、名前も明かされない。一般戦士U40で大賢者やエレク、ロト達戦士のサポートをする巨大化出来ない戦士。34・35話で大賢者の指揮の下、奪われた怪獣収容星プリズンの捜索をしていた。描き分け等はされず、全員同じ顔同じ姿だった。ジョーニアスのボディの模様を簡略化した姿で、鋭く切れ長なジョーニアスの目に比べ実写版初代ウルトラマンの様な卵型の丸い目をしている。ヘラー軍団[]
元はウルトラ人だったが、宇宙征服に乗り出したヘラーの指揮する軍団。ヘラーから兵士に至るまで全員がウルトラ人だが、裏切った際に皆変身能力は棄てている(ウルトラマインドの力は変身の為に使われるが、それに使わなければ不老不死を手にする事もできる)。裏切ったウルトラ人以外にも、多数の怪獣や異星人を従えている。
ヘラーヘラー軍団を率いる冷酷非道の独裁者。ウルトラマインドの力で全宇宙の征服を目論む。大賢者達によってU40を追放されたが、艦隊を組織してU40を制圧。次の攻撃目標をウルトリアが眠る地球に定め、ロイガーの部隊を派遣した。パンサーという豹に似た生物を飼っている。小型の鞭を振るい、部下に指令を下す。戦術家としても優秀で、U40に迫ったウルトリアをわざと潜入させて撃墜した。基地に潜入した科学警備隊を捕らえてジョーニアスの正体を確かめようとするが、既にジョーニアスはヒカリと分離していた為に失敗。ジョーニアス達の反撃によって艦隊が壊滅した後、本拠地であるヘラーシティを浮上させてU40から脱出しようとするが、ジョーニアスの鉄拳を受け、爆発するヘラーシティと運命を共にした。ロイガーヘラーの右腕と呼ばれる腹心の部下。U40を制圧した後にへラー艦隊を指揮する為に地球へ派遣された。その際、搭乗艦をジョーニアスに破壊され、宇宙空間で艦橋を破壊されるも生存し、その後土星の衛星タイターンに前線基地を築き、地球攻略の指揮を執った。目的達成の為には手段を選ばず、何も知らない子供をも利用する卑劣な人物。最期は負けを認めアミアがU40に連れて行かれた事を伝え高笑いしながらタイターン基地の壊滅と共に死亡した。その他[]
ゲスト出演者[]
- 隊員:池田勝、二又一成、塩沢兼人(第1話)
- 伊海田弘、津田英三(第2話)
- タカシ:小原乃梨子(第3話)
- 島田:仲木隆司(第3話)
- 宮村義人、友近恵子、亀井三郎、加藤早紀子(第3話)
- 機長:久木念(第4話)
- 古川登志夫、宮村義人、上恭ノ介、岡田なほ子(第6話)
- ロボット101号:永井一郎(第7話)
- バルタン星人:寺島幹夫(第8話)
- 田島:池水通洋(第8話)
- 南田:宮内幸平(第9話)
- 清水:池田秀一(第9話)
- 助手:西川幾雄、塩沢兼人(第9話)
- ジョージ佐竹:久木念(第10話)
- 治子:鈴木弘子(第10話)
- 宏:中川まり子(第10話)
- 少年たち:松岡洋子、蒔村三枝子、加藤早紀子(第10話)
- 大河原大介:内海賢二(第11話)
- 大河原一郎:太田淑子(第11話)
- 首脳:池田勝、品川徹、小野丈夫(第11話)
- 緒方賢一、品川徹、蒔村三枝子(第12話)
- 野島ユリ子:岡本茉利(第13・18話) ※第13話では「岡本茉莉」、第18話では「岡本茉利子」とクレジット
- 木下:安原義人(第13話)
- 木下の祖母(役名は「老母」):赤木葉子(第13話)
- 稲葉:上恭ノ介(第13話)
- スタッフ:緒方賢一、牧村泉三郎、塩沢兼人、千葉繁(第14話)
- 品川徹、稲葉実(第15話)
- 船長:水鳥鉄夫(第16話)
- 船員:村山明(第16話)
- ドクター:八奈見乗児(第16話)
- 女客:岡田なほ子(第16話)
- パブロ隊員:千葉繁(第17話) ※ノンクレジット
- ユリコの父(役名は「父」):緑川稔(第18話)
- つるみ:亀井三郎(第18話)
- 漁師:稲葉実、山口健、大山たかお(第18話)
- 石井敏郎、山口健(第19話)
- ウルトラ族の男:青野武、若本紀和(第20話) ※「紀昭」の誤り
- ウルトラ族の女:宮内牧子(第20話)
- コンピューター、ウルトラ兵士:二又一成(第20話)
- ザミアス:加藤修(第21話)
- 田中康郎、水鳥鉄夫、品川徹(第21話)
- マルメの母フク:藤夏子(第22話)
- ザーモス:緒方賢一(第22話)
- 青木:井上真樹夫(第23話)
- アルファ・ケンタウリ第1惑星の王女:島本須美(第24話)
- その侍従(役名は「男」):大久保正信(第24話)
- 小野丈夫、塩沢兼人(第25話)
- ギバルーガ:飯塚昭三(第26話)
- バラドン星人:飯塚昭三(第27話)
- アナウンス:友近恵子(第27話)
- 科学者:塩沢兼人、福士秀樹、二又一成(第28話)
- ジャダン星人・ボア:飯塚昭三(第29話)
- 佐藤由美子、千葉繁、西川幾雄、水鳥鉄夫、松田重治(第29話)
- 館長:大久保正信(第30話)
- 二又一成、橋本茂雄(第30話)
- 小野丈夫、佐藤由美子、蒔村三枝子、小高京子(第31話)
- バビラー星人:大竹宏、千葉繁(第32話)
- 室長:桜本晶弘(第34話)
- 管制官:二又一成(第34話)
- クメ:福士秀樹(第34・35話)
- カネダ:上恭ノ介(第34・35話)
- ノア:岡本茉利(第36話)
- ノアの父(役名は「博士」):小野丈夫(第36話)
- 大山高男、稲葉実、千葉繁(第36話)
- 小関一、稲葉実、千葉繁、品川徹(第37話)
- 兵士A:稲葉実(第38話)
- EGG3司令官:品川徹(第39話)
- 職員A:千葉繁(第39話)
- 職員B:山口健(第39話)
- フェデリコ:栗葉子(第40話)
- 千葉繁、稲葉実、山内真理子(第40話) ※「山ノ内」の誤り
- ハタリ船長:相模太郎(第42話)
- タンカー船長:伊海田弘(第42話)
- 二又一成、広瀬正志、稲葉実(第43話)
- ジンダ:木原正二郎(第45話)
- 緑川稔(第45話)
- 小野丈夫、水鳥鉄夫、屋良有作(第47話)
- 扇谷敏、植田敏正(第48話)
スタッフ[]
- プロデューサー:円谷皐、満田かずほ(円谷プロダクション)、忠隅昌(TBS)
- チーフディレクター:鳥海永行→神田武幸
- 作画監修、キャラクターデザイン:二宮常雄
- メカニックデザイン:大河原邦男→河森正治(スタジオぬえ)
- デザイン:高橋昭彦(現・井口昭彦)、山口修
- 色指定:若尾博、及川あつ子、羽鳥真一、他
- 特殊効果:土井通明、山崎雅典、田中孝夫、風屋洋
- タイトル:スタジオ・トライ
- 作画:二宮常雄、林田雅子、西島良隆、藤野京子、谷口守泰、駅間我子ほか
- 仕上:シャフト
- 美術:中村光毅、坂本伸人、宮川一男、佐藤信、新井寅雄
- 背景:マスコット
- 撮影:旭プロダクション
- 編集:鶴渕友彰、小谷地文雄
- 音楽:宮内國郎、冬木透
- 効果:南部満治
- 録音:新坂録音、高橋久義
- 録音ディレクター:鳥海俊材
- 製作プロデューサー:渋江晴夫
- 製作デスク:善名良行
- 企画デスク:江藤直行
- 文芸担当:鶴見和一
- 製作担当:栃平吉和
- 脚本:阿部桂一、吉川惣司、星山博之、若槻文三、荒木芳久、梓沢四郎、藤川桂介、平野靖士、宮田雪
- 絵コンテ:鳥海永行、布川郁司、高橋資祐、石黒昇、白土武、山口和十八(高橋良輔)、斧谷稔(富野喜幸)、寺田和男、八尋旭、小田経堂(吉川惣司)、奥田誠治、松浦錠平、坂田透、蛭田充、横山裕一朗、満田釆、吉田透、関田修、山崎和男、古川武、横田裕二朗(忠隅昌)、落合正宗
- 演出:石田昌久、安濃高志、古川順康、四辻たかお、小鹿英吉、辻勝之、八木岡正美、又野弘道、関田修
- アニメーション制作:日本サンライズ
- 製作:円谷プロダクション、TBS
放映リスト[]
※各怪獣の詳細はザ☆ウルトラマンの登場怪獣を参照
1980年1月2日は正月特番のため休止。
主題歌[]
- オープニングテーマ:「ザ・ウルトラマン」
- 作詞:阿久悠/作曲:宮内國郎/歌:ささきいさお、コロムビアゆりかご会
- エンディングテーマ:「愛の勇者たち」
ウルトラシリーズにおいてエンディングテーマが存在するのは本作が初である。また、劇中の音楽担当者が主題歌作曲も担当するのは、ウルトラシリーズとしては『ウルトラセブン』以来のこと。2曲ともカラオケは劇中音楽と同様、ロスで録音されている。
音楽[]
第1回録音分は、ウルトラシリーズとしては『ウルトラマン』以来、円谷プロ作品としても『トリプルファイター』以来の登板(『恐竜戦隊コセイドン』では主題歌作曲のみ担当)となった宮内國郎。実写ではなくアニメという、シリーズの新機軸を打ち出した作品ではあるが、音楽面では原点回帰を狙った格好となっている。
宮内による音楽は、ジャズのビッグ・バンドという、彼の十八番とする編成ながら、『ウルトラQ』や『ウルトラマン』よりも規模は大きい。しかも、全てロサンゼルスで録音され、シリーズ初の海外録音ともなった。主題歌のアレンジ、科学警備隊のテーマといった主要モティーフを中心に、Mナンバーにして60曲が用意された。なお、実際の音楽には弦楽器も含まれているが、これは日本に帰ってきてからオーバーダビングされたもの。これらの音楽はサントラ盤としてLP『組曲ザ☆ウルトラマン』(日本コロムビア)にまとめられている。
番組開始直後、早速追加録音されることになり、冬木透が新たに登板。録音は国内において、管弦楽の編成で行われることとなった。冬木による音楽はLP『交響詩ザ☆ウルトラマン』としてリリースすることを前提に、宮内作曲の主題歌アレンジ曲、挿入歌メロディ入りカラオケ(通称メロオケ)、冬木版ウルトラマンのテーマ & 科学警備隊のテーマなど、Mナンバーにして57曲が録音され、番組でも第10話から、宮内の音楽と併用されるようになった。しかしながら、この冬木による追加録音楽曲は『交響詩~』としての単独発売はされず、「セブン」「新マン」「A」とのカップリングで二枚組LP「冬木透の世界」として世に出る事となった。しかし、冬木版科学警備隊のテーマ等『交響詩』に組み込まれなかった曲は1989年のCD発売まで永らく音盤化されない事となってしまった。また、この冬木版科学警備隊のテーマは、後の『ウルトラマンメビウス』第17話で当時使用されなかったワンダバコーラスを新録し「スクランブル2006」として使用された。
劇中音楽の追加録音と並行して、「ウルトラマン賛歌」・「怪獣レクイエム」などの挿入歌も、計8曲が新規に録音されている。作曲は冬木透を中心に、円谷プロ社長(当時)だった円谷皐も<谷のぼる>名義で行っている。こうした挿入歌は主題歌2曲とともにLP『ザ☆ウルトラマン ヒット曲集』として発売された。
このように本作は、結果的に宮内國郎と冬木透という、ウルトラシリーズの音楽の二大巨匠が顔合わせをし、また、シリーズ初の海外録音、ヒット曲集の発売という、音楽面で、話題性のみならず、質的にも最高最良のものが提供されるという、類を見ないものとなった。
映像ソフト化[]
- 1996年12月21日~1997年2月21日にかけてLD-BOX(全2集)がコロムビアミュージックエンタテインメントより発売。
- 2008年5月23日にDVD-BOXがバンダイビジュアルより発売。
漫画[]
- 小学館の学習雑誌
- 『小学一年生』1979年5月号 - 1980年4月号 かたおか徹治
- 『小学三年生』1979年8月号付録、10月号付録 のなかみのる
- 『小学五年生』1979年5月号 - 11月号 板橋しゅうほう
- 『小学六年生』 1979年7月号付録 坂丘のぼる
- 『コロコロコミック』1979年春の特別増刊号 坂丘のぼる
- 『てれびくん』1979年4月号 - 1980年4月号 居村眞二
- 『テレビマガジン』1979年4月号 - 1980年3月号 池原しげと
- 『たのしい幼稚園』1979年6月号 - 1980年4月号 森藤よしひろ
- 興陽館書店 単行本 古城武司
居村眞二による漫画版は、ミリオン出版より刊行された『ウルトラマン80 宇宙大戦争』に収録された。
脚注[]
- ↑ 理由のひとつとして、プロデューサーを務めた忠隈昌は「アニメでは実写ほどには怪獣の迫力が出せないから」と、ファミリー劇場の『ウルトラ情報局』2009年11月号にてコメントしている。
- ↑ 『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』DVDのオーディオコメンタリーより。
- ↑満田かずほによるコロコロ文庫版『ザ・ウルトラマン』1巻あとがきより。但し、内山が描いた「ザ・ウルトラマン」は当作品との直接の関係はなかった。
- ↑ その理由は、彼に「運転手君」と呼ばれる為である。
- ↑ ファミリー劇場『ウルトラ情報局』2009年9月放送分より。
関連項目[]
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