小野河直人/ドラグ・クイーン

 

 

 

 

「やーね、そんな薄ぺっらい言葉ごときであたしを表現できるだなんて思わないで頂戴。」 「あたしじゃなくてもそう。口先だけでわかった気になるのは驕りよ、お・ご・り。」

■現実の設定

名前：RAISE（頼紗）/小野河　直人

年齢：31

身長：182㎝

性別：男性（Xジェンダー）

所属：夢の使者-リングホルダー三等深層→傭兵-フリー最先任境界

キャラクター設定：リングホルダーのとある家系に雇われた専属ダイバーだったが、彼（身体の性別上ここではそう置く）自身の夢のため契約満了を期に離脱。アパレル会社を起業しデザイナーに、現在はその稼業の傍ら召集に応えるとフリー傭兵扱いで任務に参加する。

基本的には芯が強くて温厚で気配り上手と申し分のない性格なのだが、ダイバーとしての経験か或いは生来の性質なのか、こと戦場においては一転して二重人格者だと揶揄されるほどに荒々しく猛々しい一面を覗かせる。日常生活内でもあんまりにも強く驚かせるとそのスイッチが入るので、もしかするとこれは怖がりの形態の一つなのかもしれない。

また、大の子ども好きでその延長線なのか、年の離れた妹である小野河奈々子のことも同居して何かと面倒をみるなどとかなり溺愛している。何かと決断することを苦手とする彼女のため、着替えを見繕ってやるのが日課の一つであり、その事実を公言しているのだが、下着の選択までがその対象であることにはしばしば周囲から苦言が呈される。

それの一体なぁ～～にが悪いって言うのよ！うちのナナちゃんが湯冷めして風邪引いたら可哀想でしょうが！！-小野河直人

……黒とかベージュで同じのいっぱい持っとくと迷わなくていいと思うぞ、小野河。-黒羽三葉

彼という人物において重要な項目の一つに複雑なジェンダー観とそれにまつわる経験がある。彼の身体上の性別は男性であるのだが、その性自認はやや女性寄りでありつつも決してそれそのものではない……というXジェンダー（ここでは中性のニュアンスが最も近い）で、性的嗜好はパンセクシュアル（全性愛）的、性表現は「やはり似合いやすいから」という理由で男性的な衣装を好む傾向にある。長いがまあ要するには『心は女性寄り、服の好みは男性寄り、だけど基本は両性的』（強調）という具合である。

今でこそ周囲が理解ある（歩いは寛容な）人物で構築されているものの、幼年期にはそれが伝わり切らないがゆえの苦い思い出もしばしばあり、その経験の中で自己表現の手法として服飾に目覚めその道を志すようになる。ダイバー活動の動機も、それによって貯えた資金で仲間とアパレル会社を起業することにあった。新鋭としてそれなりに評判がよく、時たまメディアに露出することもある。『raise』はその際に使う芸名であり、彼が昔嵌っていた怪奇創作から拝借している。

家族仲についてだが前述した妹を除いて、放任主義が強い父へは今でも食事に呼んだり呼ばれたりとそれなりに良好な関係を維持しているが、ついぞ理解を得ることが適わなかった母とは19にダイバーとして家を出たっきり現在に至るまで顔を合わせていない。当然実家にも一度も帰っておらず、元彼の部屋は現在書斎と化している。

仕方がないことだわ。誰が間違ってるとかそういうことではないもの。-小野河直人

■夢の姿の設定

名前：ドラグ・クイーン

武器：シリンジ弾、仕込み傘などの暗器、銃火器

外見：ギリースーツ、黒を基調にしたロング丈の華美なドレス

夢の姿の設定：裾を引きずるほど長いドレスにスリットの切り込みが随所にあしらわれている。

元となったモデルは彼が学生の頃制作し映研のアジアンパンク映画に衣装として提供したもの。その役柄に準拠した性質として、裾の中、谷間、スリットなどといった隠し場所から取り出す仕草をトリガーに暗器や銃火器、薬品入りの弾丸などを生成することができる。

ドメちゃんとの契約ののちは、狙撃担当の彼女とのツーマンセルが前提化したため、観測手・護衛・火器生成者としての役割に徹するようになり、その際にこの見た目はいかんせん目立ちすぎるとかそういう次元ではないため、ギリースーツを投影して上書きするようになった。