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執筆の途中です | この項目「コーカサス」は、調べものの参考にはなる可能性がありますが、まだ書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています。 |
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コーカサス州はロシア南部の黒海とカスピ海の間、アゼルバイジャンを中心とした一帯にある。現在、地熱プラントが山間部中心に複数あり、ここから産出されるエネルギー量は東ユーラシア共和国において屈指の規模となっている。元々旧世紀の頃から多数の温泉が発掘されるなど国内において有数の火山地帯であり、地熱エネルギーの宝庫ともいえた地域だった。旧世紀の頃は世界有数の石油産出地でもあったため、地熱エネルギーはあまり注目されなかったが、石油の枯渇と掘削技術の発展により地熱エネルギーの活用が始まった。
ザフトが各地に投下したニュートロンジャマーは地球圏に様々な障害をもたらしたが、この技術は同時に大深度への掘削技術を大きく発達させた。これにより地熱エネルギーの産出量は爆発的に増大。特に山間部からやや離れたの中部地方でも地熱プラントが建設できるようになり、コーカサス州は世界有数の地熱エネルギー産地となる。
コーカサス州の中央を東西にエネルギーパイプが走っており、中部地方には近年建設された国内最大規模の大深度地熱プラントがある。ここが稼動すると西ユーラシアにおけるエネルギーシェアは現在の20%から25%に上がるといわれている。
そのためここは東ユーラシア共和国屈指の重要拠点になっていて、付近には東ユーラシア軍の基地もある。
政治形態は州知事の元、州議会によって運営。
CE74年に連合がこの地方一帯の地下資源の独占を狙い、軍を駐留。ローエングリン基地を作ったのは記憶に新しい。
ガルナハン周辺をはじめモビルスーツ隊の基地が各地にいくつかある。
モビルスーツルタンド、ゼクゥ、巨大モビルアーマームラマサなど戦力は充実している方であったが、リヴァイブとの交戦で大半が失われる(第七話)
南部、アラス川沿いの山岳地帯に作られたローエングリン基地跡地。そこがリヴァイブ本拠である。
地下要塞であり、基地を運用するため地熱プラントをはじめ、地下施設のほとんどを連合時代のものをそのまま流用している。
この他にも何箇所かの支部がある。
勢力的には南部山間部を中心にリヴァイブ、東部・北部・中部は軍(政府)の勢力下にある。
コーカサス地方は、もともと温泉地として有名であったことからもわかるように、豊富な地熱資源がある。
地熱発電の開発は二つの大戦以前からのものであったが、最初の大戦にてニュートロンジャマーが使われたことにより急速発展。西暦のころの化石燃料を中心とした経済から、地熱と火力を利用した 電力供給拠点としての経済へと変化していった。
その開発の余禄として、数々のレアメタル鉱床も発見され、コーカサス地方は経済上の重要な拠点としての地位を持つことになる。このエネルギー資源がコーカサス地方の独立問題を複雑にしている。
現在、電力供給の火力・地熱プラントももちろんだが、変電所などの施設も重要拠点として、東ユーラシア治安局の警備が入っている。
ブレイク・ザ・ワールドや、史的な飢餓を経て国力の著しく衰退している東ユーラシア共和国にとっては、コーカサス地方の地熱資源は決して手放せない貴重な財産だ。
しかしコーカサス地方は、西暦時代からその地下資源が原因で大国に蹂躙され続け、自治独立の芽を摘まれ続けた歴史を持つ。
せっかくの地元資源の恩恵にあずかれず常に収奪され続ける歴史に、いい加減終止符を打ちたい気持ちは募るばかりなのだ。
そういったコーカサス地方の自治独立運動に対して、東ユーラシア共和国は弾圧をもって対処している。
一地域のエゴで東ユーラシア共和国全体が貧困に転落するのを看過するわけにはいかないのだ……というのは、真実の一部ではあるが全体ではない。
本来ならばコーカサス地方で産出されたエネルギーは東ユーラシア共和国全体のために使われるべきなのだが、東ユーラシア共和国はそれをしていない。コーカサス地方の地熱資源の総量は、他地域に分配した後でも地元にある程度の恩恵を与える余力が十分あるはずなのだが、なぜかそれはごくわずかにとどまっている。
そう、ここで産出されたエネルギー資源はそのほとんどが西ユーラシアとオーブのために使われている。統一地球圏連合への交渉材料に使かわれているのが現実なのだ。
その為、コーカサス州では慢性的に深刻なエネルギー不足に悩まされ、貧困と飢餓が横行。毎年の冬に餓死・凍死者まで出している。
東ユーラシア共和国政府はこういった惨状について、看過するばかりでなんら改善の手を打っていない。むしろ対西ユーラシア・対オーブ政策のために国策として推進しているほどだ。
このような現状のために、コーカサス地方ではレジスタンス活動が活発化している。
では、統一地球圏連合はこの事態にどう対処しているのだろうか?実は何もしていない、のである。
CE75年に統一地球圏連合が西ユーラシア連邦を武力にて制圧、自治権を剥奪したことはまだ記憶に新しい。
その後、統一地球圏連合に対する抵抗運動は収まるどころかさらに激化している。統一地球圏連合の強引な手法が反感を買ったことは明らかである。
そのため、東ユーラシア共和国に対してはあえて強攻策は取らず、統一地球圏連合へ地熱エネルギー資源を優先的に配分してもらうのみに留めているのである。
しかしいずれは東ユーラシア共和国の自治権を返上させ、統一地球圏連合へ併合する心積もりであることは変わりない。
それには、レジスタンスの活動により政府が弱体化してくれる方が都合よいし、東ユーラシア共和国政府に統治能力がないことの有力な証拠となりえるとの計算があるのだろう。
もちろん、ラクスやカガリ達は、そういったよこしまな考えは持っていないに違いない。東ユーラシア共和国政府の腐敗の現状を知れば、心を痛め、その力をもって腐敗した為政者を排除することだろう。
しかし、それが抜本的な解決につながるだろうか?彼らは確かに一時は腐敗を一掃するだろう。しかし、人間が政治をつかさどる限り、腐敗は決してなくならぬものである。それは必然だ。
大事なのは、腐敗が生まれにくく、発見されやすく、排除しやすい環境を作り出すことのはずである。彼らの行動には、そういった観点が完全に欠落している。よくおとぎ話に、王子様が国を食い物にする悪い代官を退治して、めでたしめでたしというものがある。彼らのメンタリティはまさしくその王子様だ。
悪代官を追い払った後に、疲弊したその地域をどう建て直し、どう統治していくかという考えが全く無いないのである。こういったコーカサス地方の現状を、端的に表現すると以下のようになる。
生活が苦しいから何とかしたい。しかしこの生活苦は全世界的に見れば、比較的まだマシな方。
とはいえ、苦しいことには代わりがないので、東ユーラシア共和国から独立までは行かないまでも、自治権の拡大を行うことによって火力プラントなどの利権をより地域に還元できると考えている。
東ユーラシア共和国はCE77に発生した飢饉により全体的に食糧危機から立ち直っていない。しかしそれ以上に、東ユーラシア共和国の中央政府(モスクワ政府)は、西ユーラシアへの領土野心を捨てていない。元々、東ユーラシア共和国は西ユーラシアを切り捨てて成立した国なのだが、そもそも独立したのも旧ユーラシア連邦全領土をモスクワ政府が支配化に置くための手段に過ぎなかったのである。ところが減少した国力を無理に振り絞って行った西ユーラシア侵攻は失敗。オーブに取られる結果になった。
ここで二つの選択肢が生まれた。
モスクワ政府が選んだのは後者だった。領土への未練を捨てられなかったのである。
しかし彼らにも言い分はある。当時としては分離独立は正しい判断だったし、また侵攻によって多大な犠牲を払っている事から、今更引くわけにも行かない。一時的に手を引くにしてもその間に、オーブによる西ユーラシアへの実効支配が固定化していくだろう。それを座視するわけにはいかないのだ。
そのために、コーカサス地方で産出されたエネルギーは、特に西ユーラシアを中心に親オーブ国家へと安価で供給される。またオーブ系外資にエネルギー採掘権の供与など、オーブに便宜を図っている。こうした利権の見返りにオーブ政権内に親東ユーラシア共和国派を増やし、将来の西ユーラシアとの合併のための政治工作をしているのだ。
そのためコーカサスの自治権獲得は、東ユーラシア共和国の目論見を根底から崩す結果になりかねないので、徹底的に反対している(武力行使をすることもある)。
東ユーラシア共和国全体としてもさることながら、CE77の北半球の飢饉は大規模であり、プラントの食料プラントなど使えるものは何でも使うスタンスで対応するも、間に合っていないという認識。
この時点でコーカサス州の自治権など認められるはずもない。
現在はコーカサス地方の地熱資源が貴重であるため、東ユーラシア共和国に浸透しつつある。そして隙あらばその自治権を奪い取ろうと機会をうかがっている。
ラクスやカガリなど統一地球圏連合政府首脳は、東ユーラシア共和国の現状を正確に把握していない。
そして、たとえ把握したとしてもその場しのぎの対処にとどまり、抜本的な解決策に至ることはない。
コーカサス地方の富(=地熱資源)の再分配そのものは現状では必要と考えるが、コーカサス地方そのものの活力低下を懸念している。この地域のエネルギーが根こそぎ外部に持っていかれているため、地域としての活力が大幅に低下している。特に冬場は暖房にすら事欠く有様なのだ。しかし東ユーラシア共和国の中央政府はこうした実情に目を向けない。
リヴァイブは地元住民のためのエネルギー確保などのために関連施設を襲い住民に配分する等、主に民衆向けの活動が中心となっている。中には村の共同太陽発電機を作ったりしている事もある。そのため地域全体でリヴァイブを匿うなど一種の共犯関係が成り立っている。
目的は東ユーラシア共和国を交渉のテーブルにつかせ、コーカサス州の自治権を獲得すること。
しかしリヴァイブ(=ユウナ)は、最終的に統一地球圏連合政府の正常化までいかなければ、根本的な問題解決に至らないと考えている。
物語前半での主舞台です。
世界の矛盾がここに凝縮された形で描かれます。
現在、世界のエネルギー需要の大半は太陽発電と地熱発電、メタンハイドレード等、自然エネルギーに頼っている。石油や天然ガスといった化石燃料もほとんど枯渇し、さらにプラントがニュートロンジャマーを地球上のいたる所に投下したため、原子力も使えなくなったためで、中でも特に太陽発電と地熱発電は最も重要な位置を占めている。
中東など旧産油国は砂漠化した地域に太陽発電プラントを多数設置し、エネルギー輸出大国となっており、対して極東アジア地域や中央ユーラシア地域などは火山地帯が多数ある事から、大深度地熱発電プラントを建設し、やはりエネルギー輸出大国となっている。これらの電力は一般的にエネルギーパイプラインで各消費国に運ばれる。
コーカサス州で産出される地熱エネルギー発電は、西ユーラシア全体の電力需要の約1/4を賄っている。C.E79年2月に稼動予定のゴランボイ地熱エネルギープラントは世界最大規模の地熱発電プラントであり、西ユーラシアへのエネルギー供給の要となるのである。
コーカサス州は世界有数の地熱資源の宝庫である事から、事実上西ユーラシアの生命線となっている。
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