「はぁ……休みはやっぱりこれが一番」
シャーリィ・K・クラーク
11歳の女の子
今日はカントーエリアの森林公園にきて、木の陰に座っている
「ハミィは他のフレンズと遊んでいるし……ええっと……」
「あらシャーリィ、御機嫌よう」
「こんにちは、ユートリアムさん」
斎条水咲……ではなくユートリアム・斎条
同じく11歳で、斎条財閥のお嬢様
後方には付き人の石田がいる
「ユートリアムさんもここに?」
「ええ、たまにはこういう広い公園もいいと思ってね」
「緑が綺麗ですね、ここ」
「ええ……子供達も一杯いるみたいね」
二人がそう思っていると
こちらに近づいてくる少女がいた
「あ、誰かいる?」
「ん?」
「あら、あなたは?」
「私はメイベルよ♪よろしくね!」
メイベル・ビショップ
10歳、小説家のハロルド・ビショップを父に持つ
「私はシャーリィ、よろしくお願いします」
「私はユートリアム・斎条よ、斎条財閥の……」
(ユートリアム、ですか?)
(本名は斎条水咲……ユートリアムは自称みたいです)
(なるほど)
「よろしくね、ユートリアムちゃん!」
「ん?その持ってる本は何かしら?」
「ああ、父の小説の「美しき蒼海」です」
「この本を読むのが好きなんですね?」
「いいでしょ?ここなら涼しいし」
「ならその本、少し見せてくれるかしら?」
「えへへ、良いよ~」
「ほう、あのお二人ですか、いいですねぇ……」
「小説はよく存じ上げております……」
「まあ、あの小説の内容は普通の子供には理解しにくいはずだがな……」
「流石というか天才というか……」
3人の保護者であるハロルド・ビショップ(メイベル)、石田(ユートリアム)、宮本総悟(シャーリィ)が話していた
「あの小説は私のとある経験から執筆したんですよ」
「なるほど、通りでリアルだと思った」
「ほう……そういえば、私も小説一本書いたことがあるのですが……お恥ずかしいながら人に見せるようなものでは……」
「どれどれ、批評はあんまり出来ないが……見てみましょうかネ」
「短編小説なのですが……」
タブレットを差し出す
「………」ペラッペラッ
「………」ペラッペラッ
「石田さん、小説家に興味ないですかな?私の知り合いの編集者が………」
「いえいえ、私ごときお嬢様の付き人で精一杯ですから……」
(どんだけハイスペックなんだこの執事……)
心の中で思う宮本
「凄い内容ね……私も
何個かよんだことあるけど」
「最初は難しいけど、なれるとわかりやすいもん、パパの小説」
「よし、たまにはあっちまで競争しましょう!」
シャーリィが言う
「たまにはいいじゃない……このユートリアム斎条、負けないわ!」
「うん!メイベルも負けないよ!」
「いちについて!よーい、どん!」
ドタドタドタと走り出す
「ほう、かけっこか……子供らしいな」
「あーすまない、編集のジェイソン君を読んでくれないかネ?」
「年は老だが、良い原石があった……ぜひ磨いてほしい」
「いやはや、この爺ごときに……」
なにやら話が進んでいるようだ
(しかし……シャーリィの父親はどんなひとだっけ………)
(有名な物理学者、ルーカス・H・J・クラークってのはわかってるが……シャーリィもあんまり話さないからな)
(今度聞いてみるか……)
「はぁはぁ……いっちばーん!」
「さ、流石メイベルさん……」←3番
「は、速かったわね……」←2番
「フレンズさんたちとたまに走ってるからね!」
「はぁはぁ……」
「喉乾いたわね、石田!……はなんかやってるわね」
「だったらこれを、水筒です」
「い、いただきます………」ゼェゼェ
ゴクゴクゴク
「はぁ……生き返った」
「こうして走るのもたまには良いわね」
「うん!メイベル、かけっこ大好き!」
「ははははは…」
「ふふふふふ」
「「ははははははははっ!」」
(いい風景だ……友達増えてよかったなシャーリィ)
「ああ、メイベルも一段と綺麗になった」
「お嬢様、この石田感激ですぞ……」
保護者3人衆はそのまま見つめていたのであった。
終わり
おまけ
「ん?」
「どうしたんだ?シャーリィ」
「あ、室長……ネットで「ストーン・R・フィールド」という方が書いた小説が話題になってて」
「その内容がどうもどこかで見たような気がするんです……小説とかじゃなくて実際に見たような……」
「はぁ……なるほどね………」
(多分石田さんのアレか……)
その後「ストーン・R・フィールド」の「お嬢様の奇跡」は3000万部を売り上げ大ヒット小説となったそうである。
作・「シャーリィ・K・クラーク」「宮本総悟」キャラクター設定・・・ダイヤモンド
「ハロルド・ビショップ」「メイベル・ビショップ」キャラクター設定・監修・・・sakamata
「ユートリアム・斎条」キャラクター設定・・・春日井磯也
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