【RP】ヒーロー参上! 第2話「答え」

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(第1話 | 第3話)

登場人物


 


A.D.L.B医療班"フリード"


シンノウ淡水族館マスクドサーファー"マインケ"

 

前書き


実施日時:2017年10月18日

パーク内で独自に”ヒーロー”として活動する謎多きマスクドサーファー「マインケ」と、A.D.L.B医療班の「フリード」の出会いを描く一連のロールの2つ目に当たります。


本文



[パークセントラル 23:00]
[兵頭博士とフリードに会った広場。マインケはそこで待ち伏せを試みていた]
[もちろん、彼に待ち伏せが通じるとは思ってはいない。どちらかというと、ただの趣味であった。そうでなければ街灯の上など選ばないであろう]
[しかし、既に得るものはあった。自分はあまりバランス感覚が良くないのだと、マインケは理解できたのだ]

 

マインケ
(……ふ、ふふふふ……早く来ないかな……)[脚が震え始め]


フリード
[遠くからマインケがお望みの男が荷物を持って歩いてくる。こちらを凝視して。]
[男は街灯の傍までくるとマインケを見上げる。]
…やあ。


マインケ
……やあ、また会ったね[内心ではもうバレたことにがっかりしつつ]


フリード
…こんにちは、マインケ。
………哨戒任務かなにかかな?


マインケ
……そんな感じかな。キミも仕事かい?[街灯から飛び降り、フリードに歩み寄る]


フリード
私はこれで上がりだよ。
今日の仕事は終わらせたからね。


マインケ
そうか。……ふふ、ちょうどこの前の"誘い"への返事をしたかったところさ。会えてよかったよ


フリード
ほう。
[含み笑いをしつつ続ける。]
思っていたより早い決断だ。
そのために"待っていてくれたのか。"


マインケ
なんのことかな?……それはさておき、ありがたい誘いではあったけど……断ろうと思ってね。自由に動ける今の方が好きだし、広報局にも借りがある。


フリード
そうか。[心なしか嬉しそうに笑む。]
それならば余計に君に構いたくなった。
[嬉々としてバッグから警棒を出しマインケに投げ渡す。]


マインケ
おっと[受け取り]……これは?


フリード
警棒だよ。我々の仕事道具だ。
…ヒーローは正義感だけでは務まらない、
前提として力を持っていなければただの愚か者だ。
君の力量をこの目で見てみたかったんだ。
一度ね。


マインケ
……ふむ。実用的なモノなんだね[まじまじと眺め]
しかし色気がないな……[小声で呟き]
……ん?つまり……これでキミと戦うってことかい?


フリード
そうだよ。
それはあげるから好きに装飾するといい。
[バッグから大小二振りの発砲スチロールの棒を取り出す。]
私のはこれ。


マインケ
……[自分の得物とフリードの得物を見比べ]
……倫理局への配慮はわかるんだけれど、私のは当たると痛いんじゃないかな……?


フリード
[自分の得物を振り風を切る音を鳴らす。]
痛くないと覚えないからね。この年になると。
君くらいの若い子なら悔しさで十分だろう?


マインケ
ふふ……経験不足なのはわかっているさ[警棒を握りしめ、構える]


フリード
違う違う。
構えはこう。
[半身に構え、左手を腰に当てる。]
なるべく攻撃を喰らう面積を減らすんだ。
左手はぶらぶらさせないで腰にでも当てておきなさい。私のように二刀なら話は別だが。


マインケ
……こう、かな?[真似してみせるが、完璧ではない]


フリード
うん。最初はそんな感じでいいよ。
戦っているうちに洗練されていくからね。
[息を吐きつつ構える。]
打ち込んできなさい。


マインケ
……お言葉に甘え、てッ![瞳が青く輝くと同時に距離を詰め、左手でフリードの腕を掴もうとし]


フリード
[完全に掴まれるより先に左肘を下に引き、マインケに足を掛ける。]
この手は斬られちゃうよ。
[フリードがマインケの前腕に得物をなぞらせる。左前腕の得物でなぞられたところが摩擦で熱く感じる。]


マインケ
腕ぐらい斬られても構わない、さッ[体勢を崩しつつも回し蹴りを試み]


フリード
いやダメだろう。
[肘で回し蹴りを受け、発泡スチロールの棒でマインケの頭頂部をしばき、いい音が夜の公園に響く。発砲スチロールの棒は柄を残して砕け飛んだ。]


マインケ
……何気に痛いね、これ……[髪先が青くなった頭をさすり]


フリード
捨て身の特攻は駄目だ。
怪我をしたら元も子もないだろう?
[バッグから新しい発泡スチロールの棒を出す。]


マインケ
多少の怪我は治るからいいさ。
……抱きつければ、いいからねッ![髪と背中にヒレが表れるが気にすることはなく、真っ直ぐに抱きつこうとする。速さこそはあれど、慣れていれば余裕で避けるなりなんなりできるだろう]


フリード
[ブニッとマインケの両頬を両手のひらで押さえ手を伸ばす。]
ふむ。
リーチの問題はあるが良い感じだ。


マインケ
ぷ、ぷうぅ……[腕を伸ばしてしがみつこうとしながら]


フリード
届かんよ。
観念したまえ。
[親指で頬をムニムニと揉む。]
あと先ほど君は多少の怪我は治ると言ったが、
腕が切断されたり頭を割られたら命を落とすからね。
特攻は卒業しなさい。いいね?
[頬を揉む指を止め真剣な眼差しでマインケと目を合わせる。]


マインケ
……ぷぁひ[目から野生解放の輝きが消える。目は青いままだが]


フリード
よし。
[頬から手を離しマインケを解放する。]
これまでは自前の膂力を活かした捨て身の電撃戦でもなんとかなったかもしれないが、
それはあまりにもリスクが高い。
ヒーローは君しかいないんだからね。


マインケ
……今は、そうだったね。


フリード
これから君に次いでヒーローが生まれるとしてもオリジナルは君しかいないんだ。
自分をもっと大事にね。
[心配するような言葉を投げかけつつも既に構えは済んでいる。]


マインケ
……(そう言われても、なかなか変えられないものなんだよね……)[先ほどの教えを思い出しながら構え]


フリード
相手を効率良く無力化することだけを考えるんだ。
ヒーローは悪党と倒し合いなんてしない。
やるとしたら一方的に"倒すだけ"。
…たまにある主人公が負ける回は例外としてね。


マインケ
効率よく、か……難しいね。手を動かしてみるしかないか![フリードの胸へ突きを繰り出す]


フリード
[左の小ぶりの得物の鍔でマインケの得物を絡めとる。]
突きは閉所で有効だ。
[右の得物でがら空きのマインケの額をポスッと叩く。]
でも横にスペースがあると避けられるからね。
徐々に上達はしてるよ。


マインケ
そうかい?……ふふ、褒められて損な気はしないね……でも、ちょっと女性の顔をむやみに触りすぎじゃないかな!
[また瞳が輝き、青い軌跡を伴う何処ぞのアイドルのようなビンタを叩きつけようとし]


フリード
素手攻撃は…
[左の得物をビンタの予測軌道に起き、余裕の口ぶりで話し始めるが、言い終わる前にビンタを受けると共に発泡スチロール製の棒が砕け散り、フリードの側頭部にビンタが直撃する。]
[衝撃を逃がす為2、3回回転したのち構え直し、微笑みながら腕を下げ構えを解く。]
ははは。
やるじゃないか。
[笑いながら首をゴキゴキと鳴らす。]


マインケ
……あ、当たるとは思ってなかったんだけれど。大丈夫……そうだね。すごいな……[左手をぶらぶらさせ]


フリード
相手がもしも刃物でガードしていたら君が手を怪我してしまうから、そこだけ覚えておきなさい。
しかし効いた効いた。
久々に格闘戦で攻撃を受けたよ。


マインケ
その久々が配慮してもらった結果なのは心が痛むね……むやみに触ったことは許さないけれど


フリード
すまなかったって。
ああでもしないと止められないと思ったのでね。
不可抗力というものだよ。


マインケ
ふむ、じゃあいい線いってたのかな?どっちにしろ止められてたけどさ……[警棒を弄びつつ]


フリード
もっと低く地面を這うようにやるといい。
小柄な身体を長所にするんだ。


マインケ
……ふ、ふふふ!言ったなッ!?[早速地を這うように突撃し]


フリード
[マインケの突然のタックルで背中から地面に倒れ込む。]
おっと、いい感じだぞ。
[組み伏せられたまま微笑み、得物をマインケ頭に当てる。]
頭がガラ空きだけどもね。


マインケ
[ゆっくりと得物を掴み、握り潰す]……私のことを小さいと言ったな!
[素早く動いてフリードの顔に胸を当て抱きしめる]
わ、わわわ私が普段からどれだけ気にしてるかわかってるかい!?これでも食べてるんだよ!?毎晩牛乳も飲んでる!
でも伸びないんだよ!?この前なんかタズミのクジラの子にも身長で負けるし宣戦布告も空回りするし!ち、小っちゃいから相手にされてないんだきっと!あああああ!!!!!!
[野生解放能力によって、彼女の悲哀や苦労の感情・イメージがフリードへ送信される]


フリード
ほへんへ…
[フリードの脳内にマインケの負の感情のイメージがなだれ込んでくる。]
[ぱしぱしとマインケの背中を叩く。]
(迂闊に息ができない…。)


マインケ
ききききっとあーちゃんにすら小っちゃいからナメられてるんだ!テッポウウオの子よりちょっと身長がある程度なんて!私クジラなのに!シンノウの古参なのに!クジラな……あっ、その、ごめん……負の感情を送ってしまったね……
[フリードから離れ]
……[嫌な思いをしてないか確認するために、感情を読もうと再び野生解放し]


フリード
おい、ちょっと待っ
[マインケに幸福な感情がなだれ込んでくる。]


マインケ
……倫理局を呼ぶかい?[何処からか携帯端末を取り出す]


フリード
待ちたまえよ。
[携帯端末を持つ手を押さえる。]
仲間として正直に言えばそういう事でもあるが、それよりも心中を打ち明けてくれて私は嬉しかったよ。


マインケ
……私も心中を語る事はあまりなくてね。こういうことは初めてだよ。ヒトに真正面から気にしていることを突かれるのもね[片手で恥ずかしそうに頭のヒレを弄りつつ]


フリード
コンプレックスなのかい?
女の子は小柄な方が可愛らしいと思うけれどね。
[座り込みながら話し続ける。]
それにジャイアント・キリングなんていうのもロマンがあるじゃないか。


マインケ
かっ!?……そっ、そうだね。小さくてもできる事はあるかもしれないしね……


フリード
いや小さいからこそ出来る事もあったじゃないか。
[真剣な眼差しでマインケを見やる。]
もう忘れたのかい?


マインケ
[少し考え]……確かに出来た……!はは、やった!教えてくれてありがとう![フリードに抱きつき]
これからは攻撃を受け止め続けなくてもいいんだね!よーし!
[また離れて立ち上がり、明後日の方向に向けてガッツポーズをする]


フリード
うむ…
[砂を払い立ち上がる。]
…そうだとも。
機動力を活かして攻撃をかわすんだ。
そして組み伏せて拘束する。
君しか出来ない戦法だな。
いずれにせよ私をテイクダウンした奴はアフガニスタン、ソマリア、スーダン、イスラエル、イラクを含めて君が初めてだ。
誇ってくれていいよ。


フリード
[自慢げに笑う。]


マインケ
……あぁ。誇らせてもらうさ[笑顔で]


フリード
多少荒削りだが君はセンスとガッツがある。
磨き続ければダイヤモンドになるぞ。
[バッグから卵サイズの機器を取り出してマインケに渡す。]


マインケ
これはなにかな?[手のひらの上で転がし]


フリード
呼び出し機だ。
そのボタンを押すと私の同じ機器も鳴動する。
応援が必要な時でもいいし、今日のように模擬戦がしたいときでもいいし、あるいは遊びの誘いも喜んで受けるとも。
[含み笑いのまま話し続ける。]
呼び出しは長押し。
[フリードがボタンを長押しするとマインケの機器が長く鳴動する。]
返事は
Yesは一度押し。
Noは二度押しだ。
横のスイッチでマナーモードにもできるから活用してくれ。
一気に説明したが理解できたかな?


マインケ
[早速一度押す]……面白いねこれ


フリード
[フリードの機器がブルブルと震える。]
気に入ってくれて良かった。
詳細を伝えたい場合は名刺の連絡先にかけて繋いでもらってくれ。


マインケ
わかったよ。……施設の電話でも借りるさ。携帯端末の使い方がイマイチわからなくてね。
こういうわかりやすいモノはありがたいよ……それよりも、いろいろ貰ってしまっていいのかい?キミたちの組織への参加を断った身なのだけれど


フリード
いいんじゃないかな。
組織に入れるのが一番の目的ではないからね。


マインケ
?じゃあ本当の目的って……?
 


フリード
君と仲間になることだよ。
組織への勧誘はそこまで重要じゃない。
まぁ少し残念ではあるがね?


マインケ
仲間……ふふふ、それはいいね!今度からはシンノウにいるキミたちの仲間も手伝うようにするよ。良ければ、だけれど


フリード
それは助かる。
是非お願いするよ。
[手の平を口の横に当て内緒話のジェスチャーをする。]
ここだけの話新参には骨の無いスタッフも多くてね。君からの助勢があるとかなりありがたい。
[いたずらっぽく微笑む。]


マインケ
それはそれは……鍛え甲斐があるようだね……[悪い顔で]


フリード
頼んだよ。
[悪い顔をする。]
…さて、
[袖を捲って腕時計を一瞥する。]
零時を回ってしまったね。
君はいつもこんな時間まで外出しているのかい?


マインケ
暇な時はね。ただ、流石に今日は疲れたよ……いつの間にかコレも出ちゃってたしね[尾びれを触りつつ]


フリード
可愛らしいじゃないか。
よく普段は隠しておけるね。
[顎に手を当て感心するように]
君に関しては十分強いから正直心配する必要はないんだが、それでも年上として忠告すれば夜中の女性の一人歩きは危険だよ。
…まあそれでも助けを求める声があればそんな事は言ってられないのがヒーローだよな。


マインケ
まぁね。声はいつだって聞こえてくるものさ。……ふぁ……ただ、この時間はほとんど聞こえてこないから嬉しいよ
[小さな欠伸をし、鼻メガネをずらして目を擦る]


フリード
次から深夜の哨戒には私も同行するよ。
さっきの機器を使ってくれ。
[機器を取り出して振る。]


マインケ
助かるよ。ありがたく使わせてもらうさ


フリード
その時は私も着替えてこようじゃないか。
ヒーロースーツとまではいかないが、白衣に素顔だと悪目立ちするからね。
さながら二号だな。


マインケ
ふふ、ヒーローモノの王道だね![嬉しそうに]


フリード
間違いない。[含み笑いをする。]
それでは今夜はこの辺でおいとまするよ。
あぁ…忘れてた。
フリードというのはコードネームでね。
1号に本名を明かさないというのも些か無礼だ。
私はアルベルト・クローゼだ。
引き続き宜しく。


マインケ
……よろしくね。アルベルト[微笑み]


フリード
アルでいい。知ってる奴はみんなそう呼ぶ。


フリード
じゃあまたね。良い夜を。
[バッグを持ち、背を向けて片手を振りながら歩き去っていく。]


マインケ
いい夜を。アル。
[荷物を確認し、数度の跳躍の後に夜の街へと消える]



[「私は人を救いたい…!」
最強のドクターヒーロー参上!Amigos de la bestia衛生班中尉アルベルト・クローゼは心優しい歴戦の戦士!ただ、好みの女性の前を除いては!<中略>悪漢打倒の為マインケとこの男が立ち上がる!<中略>
新番組「仮面ヒーローマインケ」10月2日に日曜日朝8時スタート!]


[To be continued…?]

 


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キャスト


フリード:ZAKU

マインケ:キキリシュギ

編集・校正:Nordic

 

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