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若本 規夫(わかもと のりお、本名:若本 紀夫(読みは同じ)、1945年10月18日 - )は日本の男性声優・ナレーター。シグマ・セブン所属。
山口県下関市生まれで、大阪府堺市で育った。関西大学第一高等学校卒業。早稲田大学法学部卒業。身長167cm。体重 57kg。星座はてんびん座。旧芸名は若本 紀昭(わかもと のりあき)。
代表作に『サザエさん』(アナゴ(2代目)、花沢さんの父)、『ドラゴンボールZ』(セル)、『銀河英雄伝説』(オスカー・フォン・ロイエンタール)、『人志松本のすべらない話』(ナレーション)などがある[1]。
早稲田大学法学部卒業後、警視庁機動隊に勤務し、その後日本消費者連盟、黒沢良のアテレコ教室を経て声優に転じたという異色の経歴を持つ。少林寺拳法三段、全日本剣道連盟三段の資格を有しており、業界有数の“武闘派”という一面も持つ。また、武道以外にも禊流古神道神法教傳会師範代(神道の資格である)を持つ。なお、堺市育ちであるため泉州弁のアドリブをこなすこともある。
声優になる決意をしたきっかけは本人曰く、消費者連盟で上司を殴り飛ばし、解雇された後に「安酒をかっくらった後に電車で帰る途中、シートで横になっていると上の棚に置いてあった新聞が顔に落ちてきた」ことであったという(アニメージュ この人に話を聞きたいより)。新聞には有名な人物の声優募集オーディションの広告があり、その日は特に何も思わずに過ごしたが、次の日になると「自分は組織や団体というものに向いていない。何か手に職をつけて、腕っ節一つだけで生きていけるようにならなければ」と思い、新聞広告のオーディションに参加。オーディション当日、会場に到着すると会場いっぱいに若者達がいたという。若本が「何人採るの?」と役員に聞いたところ「20人」と返され自身の受験票を見ると受験番号が「300番台後半」だったという(かなり高い倍率であったことが伺える)[2]。
一度はやめようと思ったが「もう受験料を払ってしまったのだから受けるだけ受けよう」と決心。とにかく刷られた台詞を無我夢中で吹き込んだという。結果、審査員長かと思われる年輩の男性(東北新社の中野寛治)から大きな才能を認められ、他の審査員の意見を跳ね除け、若本を採用。以後、異色の経歴でありながら声優界へと歩みだしたという[2]。
2000年以降は急激にアニメ作品への出演が増加している。それまでは、『サザエさん』の「アナゴさん」などに代表されるような渋い声の名脇役が多かったが、年間通してわずか端役1役しか役が来なかった年もあったなど、決してアニメ方面で売れていた存在ではなかった。しかし、その独特のイメージを築き上げたことで、ベテランにも関わらず特に若いアニメファン層に、性別問わず絶大な人気を誇る声優の1人に数え上げられるようになっている。その人気にあやかって若本規夫が読み上げる『小倉百人一首』などが販売されたこともある。
渋さと鋭さを併せ持つ[3]声質が特徴のベテラン。『ドラゴンボールZ』のセルや『サイボーグ009』のスカールのような、悪の組織のボスや悪役を演じることが多い。一方で『魔境伝説アクロバンチ』の蘭堂ヒロ、『超獣機神ダンクーガ』のシャピロ・キーツやOVA『銀河英雄伝説』のオスカー・フォン・ロイエンタールのように美形キャラから、『デュエルマスターズ チャージ』のジョージや『ニニンがシノブ伝』の音速丸のようなコミカルな役柄までこなしている。時には、迫力のある演技や残忍で凶悪なキャラクターの声を演じることもある。
『テイルズ オブ イノセンス』の特典DVDのキャストコメントでは子安武人に「台詞通りに喋らない」と言われたほど、アドリブを多用することが多い。『テイルズ オブ デスティニー2』で若本が演じたバルバトスはカリスマ性溢れる悪役であったが、『テイルズ オブ』シリーズの特典DVDでは台詞の字幕がないことをいいことにアドリブを行い続けた結果、通常とは異なるギャグ回りなキャラクターと化している。アドリブでは「○○バイ」「○○ズラ」といった他の地域の方言を語尾につけることが多い。
また、『人志松本のすべらない話』など、各種ナレーションも多く担当している。『投稿!特ホウ王国』のナレーションではうねるような独特の言い回しを多用し、これ以降大きく弾けたギャグキャラクター役に抜擢されることも多くなった。
後輩声優の間からも、憧れの存在として見られる事が多く、中でも杉田智和は田中理恵が先立って共演した事に対して羨望のまなざしを送ったり、後年若本との共演を果たした際にはかなり感激していた。
また、アニメ『銀魂』で松平片栗虎が登場した際、原作者の空知英秋が「松平は『サザエさん』でアナゴさんの声をやっている人がいい」と雑談がてら作画監督と話した結果、本当に若本が割り当てられたという。
トランスフォーマーシリーズではコンボイとメガトロンの名前を持つ登場人物を両方演じた貴重な声優の1人。
還暦を過ぎても若々しい体を保っている。声を使う仕事である事を重視し、喉や肺活量を維持するための日々の鍛錬は怠らず、ヨガや水泳で鍛えているという。「殴られる役」を演じる際には、顔を殴られるときの声と腹を殴られるときの声を使い分けているという[2]。若本によれば、これは大学時代に4年間習った少林寺拳法及び機動隊時代の経験を元にしているとのこと。 いわゆる新宿騒乱事件(1968年)のときは、機動隊側の最前線で攻防に加わっていたという、独特の時代劇の様な話し方は趣味で鑑賞した能や歌舞伎を演技の参考にしたという[4]。
若本本人は「自分は他のところで経験や勉強をして、それを仕事で吐き出すタイプ」と思っており、演じたキャラから何かを得ることはないと話している[5]。
『D・N・ANGEL』で彼がゲストキャラクターを演じたときは、その強烈さから逆にアニメスタッフが若本の演技に合わせて作画をしなおしたと、監督がイベントで話している。
バラエティ番組などで度々放送される声優の本人顔出しリクエスト企画には、出演NGを出す場合もあるが、AT-Xで放送された『番宣部長』など顔出しによる出演も度々ある。2006年より年末に放送されている『番宣部長SP 〜今宵、私は宴会部長〜』では、過去番組に出演した声優陣たちによる忘年会という番組の趣旨もあり、若本の、若干酔っ払った豪快な姿を見ることができる。
前述の通りギャグキャラクター役として起用されることが多く、『ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター』(2005年3月発売)でのガウン・ブラウディア役を演じる際には、「最近はずっとギャグキャラばかりで、やっとマジメな役ができる」とスタッフに発言している[6]。
テレビ朝日系列で放送していた番組『近未来×予測テレビ ジキル&ハイド』の初期は、ハイドの声としてナレーションしていた。若本は「思いっきり怖くやって下さい」という番組側の要望に応え、曰く、「マイクベタ舐めの重低音で地を這うように淡々と読んでいた」。その後、特番で番組の放送が休止していた期間に、チーフプロデューサーから、若本のナレーションは凄みが利き過ぎて、クライアントや編集周辺から「日曜日のお茶の間の一家団欒を凍りつかせている」といった旨の声が出たとのことで、ナレーション降板を伝える挨拶があった。若本は、語りの力を認められてまんざらでもない気持ちと、レギュラー1本をなくした気持ちとが混ざって妙な気分になったという[7]。
※太字はメインキャラクター
年度不詳
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2010年
2011年
【ロバート・ネッパー出演作】
【その他】
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