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『F-ZERO ファルコン伝説』(エフゼロ ファルコンでんせつ、英名:F-ZERO THE LEGEND OF FALCON)は任天堂から発売のレースゲーム『F-ZERO』が元のテレビアニメとゲームボーイアドバンス用ゲーム、漫画、及び玩具からなるメディアミックス作品。
テンプレート:ネタバレ
一部の登場人物が同一であるなどにもかかわらず、時代設定が23世紀であり、これは他の『F-ZERO』シリーズと異なっている。
2051年、リュウ スザクは凶悪犯罪者ゾーダを追っていた際に事故で重傷を負い、150年間コールドスリープされていた。2201年に目覚めたリュウは、時を同じくしてゾーダがダークミリオンの元で目覚めたことを知り、因縁に決着を付けるため高機動小隊に参加し、ダークミリオンとの戦いに身を投じる……。
テレビ東京系列で2003年10月7日から2004年9月28日まで放送されていた。全51話。
テンプレート:独自研究テンプレート:修正テンプレート:雑多な内容の箇条書き
「明確なストーリーが無いゲーム」、「アメコミ調でアクの強いキャラクター」、「レースが全てを決める世界」など、アニメには受け入れにくい要素が多く含まれている原作を大幅にアレンジし、子供向けのストーリーやオリジナルキャラが設定されている。しかし一方で「メインキャラの平均年齢が高く、子供が感情移入しやすい子供キャラがいない」、「アクションやレースがメインとならない、ドラマに重点を置いた話も多い」、「スタッフは話題性を狙った声優や若手よりも、ベテランや実力派が多い」、「F-ZERO教室(後述)などに見られるシュールな作風」、「『運送野郎Aチーム』、『女だらけのF-ZEROグランプリ』、ジャックの『やってやるぜ!』などの世代を限定するパロディ」など、端々に見られる要素は必ずしも子供向けではなく、むしろ「かつて子供だった大人向け」とも言えるアニメに仕上がっている。
夕方枠の放映であること、また原作ゲームとは作風やキャラクターデザインが大きく異なることもあってか、本作はあまり話題にはならなかった。
なお、F-ZEROマシンを始めとするメカのほとんどはCGで描かれており、作中にはゲームと同じコースも登場する。
舞台は西暦2201年(第13話からは2202年)、100年前に異文明とのファーストコンタクトがあり、現在では地球に住む3割の人が異星人となっている。またミュートシティはかつてのニューヨークであり、高機動小隊の本部やファルコンハウスなどが存在する物語の中心地である。第一回F-ZEROグランプリは70年前で、若い頃のシルバー ニールセンなどが参加している。なお、ミスター ゼロもその頃からいるようだ。
一般的なF-ZEROレースの場合、1レースの出場台数は24台で、周回は10周。また、レース直前には出場者全員によるフリー走行があり、出場者や観客がコースの概要を把握できる。
F-ZEROマシンの切り札であるブーストは単なる加速ではなく、周囲の空間にフィールドを形成する力がある。それにより、不安定なマシンをフィールドに取り込んで自爆させたり、強力なものになると亜空間に穴を開けたり、ワープまがいのこともできる。F-ZEROマシン以外の一般車も全てタイヤが無く、宙に浮いている(ただし、宙に浮く原理はF-ZEROマシンとは違う)。そんな中で、リュウが150年前に乗っていたようなタイヤのある車は「クラシックカー」と呼ばれ、高値で取引されている。
「高機動小隊」と「ダークミリオン」の二大組織の対立が物語の主軸の一つで、両組織に所属していないF-ZEROパイロットはサブキャラあるいはゲストキャラの扱いになっている。1話(1度)しか登場しないキャラも多い。その回に登場しないキャラでも、話には絡まないが、マシンだけならレースの背景キャラとして参加している場合がある(色違いを含む)。ただ、そのキャラが参加していると考えるとストーリー的に矛盾が生じる場合があるので、あくまで背景としての登場で、CG制作の節約によるものと考えられる。
キャプテン ファルコンは特定の個人の名前ではなく、その時代を守るために存在している「正義の象徴」ともいえる人物の名前。またブラック シャドーも同様に「悪の象徴」である。両者は遥か昔から対立しており、その戦いは現代まで受け継がれてきた。
オクトマンやザ スカルなど、いわゆる「外見が非人間」のキャラはほとんどが悪人、犯罪者になっている。しかし「甘い物に目が無いゾーダ」や「ブラック シャドーに憧れるゴマー&シオー」など、憎めないキャラクターも多く、心の底から悪に染まっている人物は少ない。
作中の通貨単位は「クレジット」。ファルコンハウスのコーヒーが280クレジットなので、ほぼ「1クレジット」=「1円」であると推測される。
毎週の次回予告の後に行われるコーナーで、バート レミングが子供向け教育番組のマリオネットを思わせる造形の「バート先生」に扮して(先生曰く「動かしている人なんていません」)、『F-ZERO』の世界観やキャラクター紹介、視聴者からの質問(第8話から募集開始)に答えたりする。始まりの「やあ、今日のF-ZEROファルコン伝説は面白かったかな?」と、終わりの「それでは、ごきげんよう」が決まり文句。
膨大な設定を持つ『F-ZERO』の世界を本編だけでは追い切れない人向けへの説明コーナーの体を取ってはいるが、回を重ねるごとに内容が暴走。後述のファルコン関連の話題だけでなく、次第にシリアスになっていく本編に対して常にマイペースを維持する先生(ファルコンの正体が判明しようが、行方不明になろうがいつも通りだった)、映像や台詞と無関係にカクカク動く先生の人形、「(バート先生の)スリーサイズを教えてください」、「何故ジョン タナカさんは本部長になれたんですか」などの珍妙な質問、何故顔に傷があるのかは頑なに隠そうとする姿勢などにより、単なるおまけでは収まらないシュールなコーナーと化していた。また第40話の予告では、第40話がギャグメインの話だったこともあり、バート先生風のリュウとジャックが現れて、同様の口調で予告をするといったセルフパロディも行われた。
また、ファンサービスにも積極的で、質問に答えるだけではなく、キャラクターの誕生日にプレゼントを送ってくれた人達に感謝の言葉を述べたり(バートの誕生日には、送られたエプロンやカップを用いた描き下ろしイラストも公開された)、終盤には「『F-ZERO CLIMAX』のソフト」、「1/1バート先生人形(非売品で、先生曰く身長は40cm)」、「ジャックのアイドル時代のアルバムのジャケット(非売品)」を視聴者にプレゼントしたりもしていた。
銀河連邦警察に設置された特殊部隊で、リュウ達が所属している。一般の警察では手に負えない事件などを担当し、また犯罪者も多く集まるF-ZEROレースに参加し優勝することで、賞金を悪用されないようにするのが主な任務。直接の上司にタナカ本部長がいるが、実質的指揮官は小隊長のジョディである。その性質上、隊員は全員がF-ZEROパイロットであり、表向きの肩書きもそのようにして活動している(ただし、賞金は個人のものにはならず、隊員は給料しか貰っていない)。移動及び戦闘用の巨大宇宙船「ギャラクシーランナー」を所有している。
一般には公開されておらず、物語終盤までは秘密の組織だったが、入隊志望時のルーシーがあっさりと内部に入れたことや、リサやケイトに相次いでデータを奪われるなど、機密性には若干の疑問も残る。
ダークミリオン[]ブラック シャドーを首領とする悪の犯罪組織。F-ZEROレースに参加するのは資金稼ぎの一環であり、チケットの転売や非ライセンス商品販売などのせこいことも行っているらしい(ゲーム版カードe+参照)。
部下達の忠誠心は必ずしも高いとは言えず、利用されていたり金に困っていたりで仕方なく悪事を行っている者も多く、またゾーダは常にシャドーの地位を狙っている。なお、シャドーの趣味なのか組織の傾向なのか、過去の人間などを蘇らせることが度々行われ、バイオレックスやザ スカルはダークミリオンの力で現代に生まれ、そのまま組織に組み込まれている。
ファルコンハウス[]ミュートシティの一角でバート レミングが経営する喫茶店。大のF-ZEROファンであるバートはレースの日に店を休むこともあるが、バートの人柄やコーヒーの味に惹かれてやってくる常連客は多い。リュウやルーシーなど、若者達の憩いの場でもあり、物語中で多くのF-ZEROレーサーが訪れる。
バート先生曰く、コーヒーは280クレジット、モーニングセットはお得な480クレジットで、キャプテン ファルコンを始めとするF-ZERO関連のオフィシャルグッズや生写真も販売しているらしい。営業時間はAM8:00 - PM9:00。
リアクター マイト[]第25話で初登場した、物語の鍵となる超物質。莫大なエネルギーを秘めており、マシンに組み込むことでブーストファイア(スピンブースター)が可能になる。ゾーダはその肉体に埋め込まれることでハイパーゾーダへと進化し、またブラッド ファルコンはこの力を使って作られたクローンである。宇宙に6個存在しており、ドラゴンバードとブルーファルコンに1個ずつ、ブラックブルには2個搭載されている。後にドラゴンバードも2個になる。使い込むことで更にエネルギーが上がり、最大限に高められたリアクター マイトが6個集まればビッグバンを起こすことも可能である。
ブーストファイア[]リアクター マイトを搭載したマシンの切り札(肉体に直接埋め込まれたハイパーゾーダと、ブラッド ファルコンも使える)。通常は1レースに一度しか使えない。通常のブーストを遥かに上回る加速に加え、マシンの周囲には回転する特殊なフィールドが展開される。ドラゴンバードとブルーファルコンが協力した時には、ワープゲートの異常を止めるほどのエネルギーを放出した。なお、使用の際にはマシンの制御装置を切る必要がある。しかもブーストを発動するタイミングもシビアで、扱いは非常に難しい。リアクター マイトの数が多いほど強力になり、それによって空間を切り裂くことも出来る。なお、ゾーダは「デスファイア」、ブラッド ファルコンは「ブラッドファイア」、ブラックシャドーは「ブラックファイア」、と叫んでからブーストファイアを発動する。
毎週の次回予告の最後には、リュウが「キミの心に、ブーストファイア!」と叫ぶので、この作品を象徴する言葉でもある。
サンドイッチバースト[]スーパー アローが命名、実践した特殊技術。二台のマシンが極めて接近した状態で並走しながらブーストすると、間に強力なフィールドが発生し、その間を三台目のマシンが走り抜けることで、弾かれるように莫大な加速が得られる。
当初はアローとリュウ(と、話を持ちかけたミス キラー)くらいしか知らなかった技術だったが、後半で高機動小隊が同じ名前で使用している場面があるので、いつの間にか知れ渡っていたと思われる。
レディースレース[]第21話で開催された、年に一度の女性限定F-ZEROレース(男子禁制)。優勝者には「ミス銀河宇宙連邦」の称号が与えられる。去年(即ち2201年)の優勝者はジョディだったが、今年(即ち2202年)は凄まじい妨害行為が多発したためにレース続行不可能になり、中止にされた。あまりの恐ろしさに、男性陣(ブラックシャドー含む)は引き気味であった。
なお、ミス キラーに大きい顔をされたくなかったゾーダは女装して参加、すぐにバレてしまい「おしおきよ!」と言いながら宇宙船で攻撃した。その際のゾーダの衣装デザインはタダノカズコ。
ファルコンパンチ[]第51話(最終話)でキャプテン ファルコンが放った必殺技。元々『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』でのファルコンの必殺技であり(動きは異なる)、原作には存在しない。そこに至るまでの展開の盛り上がりと、伏線や前振り無しに突然放たれたパンチは非常なインパクトがあり、多くの視聴者の度肝を抜いた。
最初の1クールほどには作画、脚本などで不自然な点が目立つ。
序盤は作画スタッフが少なく、絵が乱れることが多かった。また、一週当たりの放送時間は「バートのF-ZERO教室」の時間を考慮しているため、30分のアニメ脚本を書き慣れている脚本家にとっては戸惑う構成だったと言われている。
他にも初期の話には、「ババがオカマではなく、普通の男言葉を使う」、「サムライ ゴローのシャツの文字が『激』ではなく『刀』になっている」など、単なる原作のアレンジとも思える描写が、後半の話では説明無しで原作通りに戻っていたり、基本的に1人乗りであるはずのレースにリュウとジャックが二人乗りで出場するといった、設定を把握していないことによる初歩的なミスとも取れる点も見受けられる。
この作品の商品展開はあまり積極的には行われず、近年のアニメならほとんどの場合発売されるサウンドトラックは発売されなかった(ゲーム版の音楽のアレンジも使っているため、著作権の問題と考えられなくもない。しかし、本作には任天堂だけではなくセガが関わった『F-ZERO AX』及び『GX』のキャラクターまでが本編に出演している)。試作品まで完成していたF-ZEROマシンのポピニカも未発売に終わったが、マシンとシューターがセットになった「ブーストダッシュ!」が数種類発売されている。
サウンドトラックに関しては2008年現在も未だに発売される予定がない[1]。
キャプテン ファルコンの正体はバート レミングであるが、それが視聴者や登場人物達に明かされたのは後半になってからで(中盤でそれとなく匂わせる描写はある)、それまではエンディングのキャストクレジットもバートレミングのみが書かれていた。しかし、両者の声は「声優が別人の二役を演じている」のではなく、あくまで「常人が声色を使っている」程度の違いだったため、注意深く聞けば、すぐにファルコン=バートの関係には気づく事ができる(バートは顔に傷があるが、『F-ZERO X』のエンディングで明かされたファルコンの素顔にも同様の傷があるので、そこから関連を見出す事もできる)。
制作スタッフもそれを意識していたのか、バートのF-ZERO教室ではファルコン関連の話題が出ると、露骨に褒めちぎったり、「まるで自分の事のように」喜んだりしていて、逆にライバルであるブラックシャドーに対しては異常なまでの敵対心を見せており、シャドーが死んだかに思われた話では大はしゃぎで進行するなど、ファルコン=バートを知った後でも、むしろ今まで以上に物語を楽しむ事ができるようになっていた。
なお、ファルコンは当然バートとして素顔を晒しているが、「キャプテン ファルコンとして」視聴者に素顔を出した場面は最終話まで無かった。
また、ファルコンの本名はアンディ サマーであり、ジョディの実の兄であるが、テンプレート:要出典範囲。当然すぐに修正され、本編中で判明するのは後半になってからである。
同名のゲームは2003年11月28日に任天堂からゲームボーイアドバンスで発売された。『F-ZERO』シリーズの第5作目。
新しいモードとして、ゲーム中で要求されるさまざまな操作を習得するためのゼロテストが追加された。コースの一部分もしくは1周を走ったタイムにより3段階の評価がなされる。
ゲーム版はカードe+に対応しており、マシンやコースを追加したり、ゴーストを読み込むことによって上級者の走りを鑑賞したり、その記録に挑戦したりすることができる。カードダスと店頭販売の袋売りの2種類のパッケージが存在し、カードダス(1回につきマシン (4) ・コース (8) ・チャレンジ (8) のカードe+合計20枚の中から2枚と、登場人物の紹介のみのキャラクターカード18枚の中から1枚の計3枚)が全20枚(キャラクターカードを含まず)、袋売り(1袋につきマシン (8) 1枚、コース (16) 2枚、チャレンジ (16) 2枚の計5枚)が全40枚であるが、うち10枚(マシン2枚、コース4枚、チャレンジ4枚)は重複している。この重複している物については絵柄は異なる(ただし描かれているキャラクターは同じ)が互換性があり、両パッケージのカードを混ぜて使用することも可能である。
マシンカードでは入手条件の厳しいマシンや通常では出現しないマシンを追加することができる。一方の長辺にマシンを記録したeコードが、他方の長辺にはパイロットを記録したeコードが記録されており、両方のデータをそれぞれ転送することでマシンが追加される。なお、カードe+限定マシンであるソニックファントム・ナイトサンダー・エレガンスリバティ・ムーンシャドーの4台は対戦では使用できない。ちなみに、先述の4台とそれ以外のカードではデータ転送にかかる時間が異なる(後者はほぼ一瞬で終わる)。
コースカードではタイムアタックモードにおいて新しいコースを追加することができる。2本の長辺にeコードが記録されており、この2つのeコードを組にしてデータを転送することでコースを追加する。なお、追加したコースはタイムアタックとトレーニングでのみ出現し、対戦では選択できない。
チャレンジカードには上級者の走りが記録されている。2本の長辺にeコードが記録されているのは他のカードと同じであるが、チャレンジカードは4枚で1組となっており、8本のeコードを読み込ませることで機能する。転送されたデータはその場でリプレイとして鑑賞することができ、ゴーストとして保存することによりタイムアタックモードでその記録に挑戦することも可能。
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テンプレート:Navbox genericテンプレート:前後番組
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