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Blenderで回答するとき
Blenderについての質問に対して、自身が知っている知識や確認したことをもとに回答することができます。回答する場所としては、Blenderartists.orgのフォーラム(日本語フォーラムは事実上ありません)、TwitterやFacebook、Discord等のSNSやチャットがあります。
このページでは「オンラインのオープンな場所で質問されたものに対する回答」にフォーカスしています。
ぶっちゃけ、「あなたは一体何がしたいんです?」って聞きたいのを抑えながら質問の確認と回答するのは辛いので、ちょっとわかんなかったらド厚かましく聞いてしまいましょうよ?「あなたは一体何がしたいんです?」…人によってはこうですね「あなたは何のためにその操作をしてるんです?」
ちゃんと聞けなくて結果的にいい加減な回答してしまって恨まれる、っていうお粗末なパターンは避けましょう。
回答する側になる”メリット”
回答する側になる”メリット”、は何でしょう?
- 人の助けになる。
- 自分の持っている知識を他の人に伝える練習の場になる。
- 知っている機能を改めて知る機会になる。
- 知らない機能を(調査することで)知る機会になる。
- Google力が向上する。
- きちんと回答することでBlenderを使っている人として認知してもらえる、信頼を得られる(フォロワー数UP?)
- 自分がわからないとき質問して、答えをもらえる確率が高くなる(かもしれない)。
とりあえず、こんな感じです。
質問の種類
「Tips:Blenderで質問するとき」に記載しましたが、技術的な質問とそうでない質問に大きく分かれると思います。以下は技術的な質問について回答するときの情報と思ってください。
回答前に確認すること
質問をするということは「わからないから」なのであって、質問する人は「回答が正しいかどうか判断できない」というケースもあります。回答の前にいくつかチェックしておくと問題解決まで時間を短縮できます。
最初の質問時には全ての情報が揃っていないことも多々あります。
チェック項目 | 説明 |
---|---|
回答・調査に必要な情報 |
最初の質問に必要な情報が含まれていない可能性があります。必要がある場合には質問者に確認しましょう(質疑の最中に確認することもあります)。特に前提となる設定や手順が抜け落ちていないかは重要です。
推測で回答しようとすると正しくない結果になる可能性が大きくなり、そうなると質問者・回答者共にとってメリットがありません。 |
ゴールの共有 | ゴール、すなわち質問者の「何をやりたいか」「どうなれば完了か」がはっきり見えていないと正しい回答にたどりつくまで時間がかかってしまう、間違った回答になってしまう確率が上がります。最初に来た質問でゴールがわからない場合には質問者に聞いてしまいましょう。 |
スコープの設定 | 特に複数のツールをまたぐ質問の場合には、Blenderの問題ではない場合もあります。Blenderでできる範囲かどうか確認しましょう。 |
なるべく最初の段階で不明なところは潰しておくべきです。
- "Can you elaborate?" って言えますか?
調査〜回答
回答者が調査して、回答するまでに主にやることを記載しておきます。
項目 | 説明 |
---|---|
調査 |
質問にある問題についてWeb検索等で調査します。 blender.stackexchange.com や blenderartists.org などに同じような問題が出ていないか、バグトラッカーに登録がないか確認します。 |
問題の切り分け | 得られた情報から問題の切り分けを行います。この時点で的確な情報を得ていることができていることが問題の早期解決に繋がります。 |
自環境での再現 | 自身の環境で問題が再現するかどうか確認します。同じ手順で問題が再現した場合にはそこから解決策・回避策を確認します。必須ではありませんがより正確な回答が可能になります。 |
解決手順の提示 | 解決のための操作手順を提示します。画像等添付可能であれば必要に応じて添付します。解決策の手順はできるだけ正確に、わかりやすく。 |
調査時の資料提示 | 問題の解決策として参照したWebページがあればURLを提示します。手順が長くなる場合にそのページを参照してもらうことで回答本文の分量を少なくできます。 |
例えば「自分もその辺わからなかったんでちょっと調べてみるか」というのはアリっちゃアリなんですが、無償で回答する場合には「自身の余った時間を使う」ことにとどめておいた方が良いですし、そのあたりの線引きはして置いた方が良いです。そこも含めて着手するか判断した方が良いです。
回答時注意すること
項目 | 説明 |
---|---|
全部わかってなくてもOK | 「完全な回答」を出すことが出来なくても、例えば自身の環境で同じ現象が起きるかどうかを確かめるだけでも問題の切り分けに協力できる場合があります。 その場合には参考情報として提供しましょう。 |
できるだけ正確な回答で | できる範囲でいいので正確な回答を。メニュー名やコマンド名は間違えないようにしましょう。 |
敬意ある言葉遣いで | 第三者の目線では回答者側が上位、という風に見られがちです。文体はフランクで構いませんが、質問者に敬意ある言葉遣いで回答しましょう(お互いに対等で、お互いに敬意を払うのが理想です)。 「なんだそんなことも知らないのか」「普通はそうする・そうしない」という文言では質問者の反発を買うこともあるので気をつけましょう。 「この回答者は多数見られる場所で質問者を馬鹿にしている」という印象はもたれない方が良いです。 書き言葉は話し言葉よりも(オンラインの質問に慣れていない人には特に)数段きつい印象を与えてしまうこともあります。 |
解決を手伝う | 質問を理解し、解決を手伝うスタンスで。「困っている」質問者が「主役」です。 |
指示ではなく提案で | 回答については「指示」ではなく「提案」の方が印象が柔らかくなります。 |
「〜と思います」 | 有料とかサポート契約結んでる場合に答える側が「〜と思います」なんて使った場合には張り倒されてしまうかもしれません(そうでもない)が、無償で行うそれの場合には使っちゃっていいと思います。できるだけ回答の精度を上げて、という前提ですけども。 |
できることはやってもらう |
上記と関連しますが、調査のために事象の再現やメッセージの確認等必要がある場合や提示した解決策でうまくいったかどうか知りたい場合には質問者にリクエストして実施・確認してもらいましょう。
|
できるだけエスパーしない | 「多分このケースだろう」と思って回答を提示しても、実は違った、という場合があります。 回答が違う場合の手戻りや使った時間、がっかり加減は馬鹿にできません。できる限り質問者から情報を提供してもらって回答の精度を上げられないか検討しましょう。 |
確認手段の提示 | 正しいか正しくないかを質問者自身に確認してもらわないといけない場合には、何を見たらその状態がわかるかを的確に指示してあげてください。添付画像なども必要に応じて。 |
代替案の提示 | 質問者が意図するものがそのまま実現しないこともあります。(解決策ではなく)代替案として概ねの結果が出せる代替案があればそれを提示し、判断してもらいます。 |
ベストではないけれど | 根拠はないけれど「方法はあるけれどこれはベストではないかもしれない」と感じる場合にはその旨を前段に書いておいてあげましょう。回答者自身の嗅覚って案外馬鹿にできないですし、そこは素直に。 反対に「これで出来るんだからこの回答でよくね?」という意味合いでその辺を書かずに「これ。」っていう感じで提示してしまうと直後に良い案が見つかった時やツッコミ入れられた時にモニョりますね。 |
ゴールから脱線させない | 質疑応答のやりとりが長くなると、当初想定していたゴールから脱線してしまうことがあります。 脱線してきた場合には「ゴールはどこか」再度確認しましょう(当初のものと変わることもあります)。はじめの質問のゴールと違いすぎる場合には回答者は全部に付き合う必要はありません。「ここまでは回答できます」で良いです。 |
返信なくてもめげない | 「質問に回答しましたが、解決したかどうかの連絡もありません」
|
(Twitter)コメントつきRTによる回答 | @で質問者にメンションで飛ばすと、元の質問と回答がスレッドになるので流れがわかりやすいのですが、引用RTだと流れがわかりにくくなることがあります。また、質問者に通知は行くものの回答者の態度が「自身に対する回答か」判断しかねることがままあります。 「これは自分に対する回答なの?」「あれっこの人独り言言ってるの?」って悩んでしまいます。 |
原則「いつでも降りて良い」
ちょっと忘れがちなんですけど、質問者からのさらに質問Replyが付いたので継続して対応する、というのは「やれば評判が上がるかも」程度で、マストではないです。(下の「応対メモ」にも書いてますけど)
答える側に回って経験が浅い人に見られる「全部答えなきゃ」っていうのがプレッシャーに感じてしまう、ちょっと気まずい感じになるかも、っていう心配もあるかもしれませんが、そんなに気にしないでいいですよ。
URL、リンク提示の際に
回答時、自分の説明を補足するように、解法そのものだったり参考記事をリンクとして提示することがあります。「より細かいところはこちらを見てください」という感じで。
Twitterだと特に文字数も限られるので特にそういうパターンになることが多くて、たまにこういうのを見かけます。
- Q. 〇〇が出来ないんですけど何か解決方法はありますか?
- A. 出来ます。 <URL>
この受け答えの仕方だと回答者が「高圧的」とか「不親切」、「あー、貴方頭よろしいんですねー」とか言われかねません(全くもって面倒臭いですけど)。特に質問者が「ある程度多くの人に答えを求めている」、#blender質問室 タグとか使っている場合など、 そういった質問に対する回答では特に「不躾な印象」を与えてしまいます。
できれば解決のキーになる部分を簡潔に本文に入れると良いでしょう。
- A. △△することでできます。 詳しくはこちらのURL参照してください <URL>
また、「どういう場合に」という条件付けをしてあげることでより正確かつ丁寧な雰囲気を醸し出せます。
- A. □□の場合だと△△することでできます。 詳しくはこちらのURL参照してください <URL>
こういった感じでキーワードを含めていくと「あとで検索に引っかかる可能性がUp」する、ということがあります。えっ、これってSEO?
応対メモ
サービスとして提供している、というのなら別ですが、コミュニティベースの応対としては、「回答側に過度の負担がかからないよう」ということが原則です。
項目 | メモ |
---|---|
無理して回答しなくていい | たまに「やらなくちゃ」ってなる人いますけど、無理せず、とりあえず「気が向いた時」でいいと思います。あるいは「きちんと回答して信用を得てやる」的なモチベーションがある時に。「最悪誰かが答えてくれるっしょ、答えつかない時は他の人もわからんのだからしゃーないね」くらいの気持ちで。 |
「丁寧な回答」は信用を得る第一歩 | 丁寧な回答を心がけておくと、信用につながります。 Twitterだと、きちんと書かれた回答だと他の人がRTしてくれたりしますので、結構侮れないところです。例えば理由と対処法がきちんと書かれているなど。 |
過剰な対応は避ける | 多少質問者の指向を読み解く必要はありますが、あまりBlenderそのものに興味が無いような場合には、回答をシンプルにしておいてあげるといいです。詳しく書こうとして長文になるよりはシンプルに、例えば手順が必要な場合でも、要所の手順のみをシンプルに提示、という感じです。バランス難しいですけど。 |
ファイルください | 回答者から「状況がわからないのでファイルを見せて下さい」というのならともかく、いきなり「ファイル上げたので見て下さい」というものは「そこまでする義理はねえよ」で一蹴して問題ありません。同様に(目的のよくわからない)「チェックしてください」も(多くの場合グダグダになるので)質問者と信頼関係が築けているかよっぽど暇でない限り応対しない方が良いです。 |
避けるべき言い回し
回答する側がそれ言うと反発されますよ、的な言い回しがいくつかあります。感情的な部分と技術的な部分を切り分けられなかったり、「特定のフレーズ」に過剰な反応を示す人もいらっしゃるので、藪蛇になってしまうことも。使わないことでマシな状況にするくらいのおまじないでしかないですけども。
Word | Reason |
---|---|
「普通は」 | 置かれている状況も異なるよく知らない相手にさえ自分の考えや自分の常識を押し付けているのか、暗に「お前センスねえなあ」と言っているのかわかりません。多用している人は「お前ん中ではな」とか「普通はそこで『普通は』なんて使わねえよ」って言われないように気を付けてくださいね? |
そもそも | 「前提からして間違えてますよ」って言われた時に、やはり自分を否定された気分になる方もいらっしゃるようです。「じゃあそもそもそうしようとしたのはなんでです?」ってめっちゃ破壊力ありますね。 |
質問者に「回答してはくれているんだけど、この人回答が雑だなあ」って思わせるのはダメですよ?
Trollかどうか
たまに対峙することがある(または自ら暗黒面に落ちることもある)ので。
"DO NOT" or "Not Recommended"
レアケースですがいくつか見かけましたので。
- 「ネガティブは伝染する」と言います。質問者のBlenderに対するネガティブ発言に対して同調するとか、「これだからBlenderはねー」とかそういうものは(浅慮かどうか判断するために)一呼吸置いてからPostすると良いです。
- 質問者を言いくるめる、マウント、は極力避けましょう。
- 上記の「マウント」に近いのですが、技術的な指南や指示はいいとして、自身の考え方で相手の考え方に上書きするようなことは避けましょう。
- 回答者の経験したものと、質問者がこれから経験するものは異なります。同じものさしで測れません。
- 質問者からの質問がわかりにくいなど、ストレスが溜まったような場合に、直接指摘しないで「これだから初心者様は...」的なことをオンラインで発言するのは避けましょう。
- 2つ間違いをおかしています。「単に不満言いたいだけ」になってしまうこと、直接の指摘を行わなかったことで「該当の質問者の行動が改善されない」こと。
- こういう発言を目にした時に同調しないようにしましょう。優越感丸出しです。
- ついったの回答に #b3d とか #blender ってハッシュタグつける人いるじゃない?あれって結構もらった側びっくりするのよ、人によっては「この人無神経だな、なんでわざわざハッシュタグつけて晒すようなことすんの?」って。その人に対する回答でハッシュタグ付けなくていいんじゃない?(これDo Notに振り分けていいっしょ)
- 回答する側の方で「Twiiterで気にくわないヤツがいたら即ブロック」みたいなのは日頃からあまり放言しない方がよいですね。散々回答してブロックされても文句言えなくなりますし。
- 傾向としてあまり正確な回答をされない方が多い感じではあります。
「気付いてもらうようにする」ことも大事
少ない情報の質問に対して、エスパーして「これこれこういう手順でOK」ってズバリ解決の手順出す人にちょっと考えてほしいんですけど、「そうならないためにはどうすればいいか」「その状況で正しいかどうかの判断をするために注目するべきところ」がわからないままだと、また同じことをしてしまって抜け出せない、ほんの少し違う状況で柔軟に対応できない、という事が起き得ます。なので回答の際にはそういったところも少しだけ意識してみてください。
- いつも(情報少なく)質問する人が期待するのは「ズバリ回答」で、そのニーズにはマッチしているんだけど、結局自力で問題解決しようとしないので「いつまでたっても成長しない、ワガママなnoobを蔓延らせる原因」としてあなたの名前が挙がるかもしれません。
- 面倒臭いかもしれませんが、わからない部分をキチンと確認して回答の精度をあげた方が良いですし、その確認が質問者自身に問題解決のためのアプローチについてのヒントになることが多いです。「気付いてもらうようにする」ことも大事。
- 「エスパー込みの回答」は間違えた時のダメージが思ったより大きいです。「ああ、あの人はいい加減な回答するのね」っていう風に他の人にも印象付けてしまいます。
- これまで質問していた人が回答する側に回ろうと思った時に正直「エスパー込み」で回答しようとするのはキツいです。状況をきちんと聞けるようになってしっかりとした回答が出来て、さらに「問題の状況がわからなくてもそれを補って一緒に解決策を考えられる」というステップを踏んで成長、というのが正しい姿だと思います。
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