登録日:2022/07/27 Wed 20:50:00
更新日:2024/06/24 Mon 13:39:12NEW!
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ブラッククローバー 時 魔法使い 魔法騎士 人格者 森川智之 実績 時間停止 クロノスタシス 時属性 灰色の幻鹿 時間操作 魔法帝 時間魔法 実績帝 魔法マニア
"魔法帝"に求められるものは ただ一つ…
"最強"と言わしめる実績だ
ユリウス・ノヴァクロノとは、漫画『ブラッククローバー』の登場人物。
現在の魔法騎士団のトップに君臨する「魔法帝」。
●目次
♧プロフィール
出身地 | 不明 |
誕生日 | 10月15日 |
星座 | 天秤座 |
年齢 | 42歳 |
身長 | 180cm |
血液型 | AB型 |
好きなもの | 新たな魔法との出会いを求めて変身ぶらり |
等級 | 灰色の幻鹿団長 → 魔法帝 |
所属団 | クローバー王国 魔法帝 |
魔法属性 | 「時間」 |
CV | 森川智之 |
♧概要
本作の主人公、アスタとそのライバルであるユノが夢にしている魔法騎士の頂点「魔法帝」。
作中においてその座についている名実ともに最強の魔導士。
単行本おまけやアニメ版によると、ユリウスは第28代目の魔法帝とのこと。軍事面においては国王と同等の権限を所有しており、9つの魔法騎士団を束ねる長。
…なのだが、現国王が政治に積極的ではなく怠けているため、現状クローバー王国の政治業務は基本的にユリウスがすべて行っている状態である。
♧人物
魔法との出会いは一期一会
どこでどんな魔法に出会えるかわからないからね
それではまた新たな魔法に出会いに行こうか
外見は金髪の短髪ヘアーに、左目側の額に*(星形)の紋様が刻まれた男性。少ししわはあれど、笑顔が朗らか。
気さくで飄々とした性格で、珍しい魔法や魔導具を見かけるとまるで少年のように目をキラキラさせて喜ぶ無類の魔法マニア。そのせいか魔法についての知識は非常に豊富で、ユノに宿った四大精霊の1人・シルフに関しても知っていた。 流石に反魔法に関しては初耳だったが。
魔法による変身を使って城下町を出歩いており、作中では老婆や老爺*1に変身している。
また、魔法騎士時代に各地を回っていたこともあってか、現場に向かいたがる一面も見せている。普段勝手に出歩いているのもあってだいたい側近のマルクスに止められるが。
ちなみに、初代魔法帝のルミエル・シルヴァミリオン・クロ-バーも魔法好きの人格者であった。
魔法帝になる前は「灰色の幻鹿」*2の団長を務めており、自らスカウトしたヤミやウィリアム・ヴァンジャンスが所属していた。
彼が引き入れた人員には貴重な光魔法持ちもいたりと、かなり手広く身分に関係なくスカウトしていたようで、ヤミやヴァンジャンスはこの時ユリウスにスカウトされたことで人生を救われている。
そのため、ヤミやヴァンジャンスはユリウスには大変深い恩義を感じている。
魔法マニアではあるが、国を守るために外敵に全く容赦しない一面も備えており、「これ以上拘束できないから容赦なく死んでもらう」「裏切者から魔法で直接情報を抜き取る」といったリアリストよりな行動も取っている。
しかし本質は『人の可能性は無限大だと考え、生まれを理由に上のものは驕り、下のものは諦める現状をもったいないと思い、差別のない世界を作る』という目標のため、ひたすら実績を積み魔法帝となった努力家にして高潔な人格者。
生まれや階級に関係なく公正に評価とフォローを行い、格差を是正し差別のない未来を創ろうとする好漢なため、周囲の魔導士どころか国民からの支持は厚い。その人気ぶりは「いっそ魔法帝が国王になれば良いのに…」と下民や平民の国民達にも言われるほど。
そのため器の小さい現クローバー国王からはかなり嫉妬されているが、同時に国王からもその実力は評価されてなんだかんだ信頼されている。
ユリウスの思想 そのきっかけ
高い魔力を持つ貴族が平民を見下し、ただ私腹をこやすだけの構図…
それどころかクローバー王国内全体で生まれついた階級を理由に上の者は驕り、下の者は諦めるといった社会実態に疑問を感じていたユリウスは、魔法帝になる以前から後述の『特殊』な魔導書とその魔法も相まって自身の使命を探して魔法騎士団で戦い続けていた。
そんな時、戦場にて下民初の魔法騎士、ザラ・イデアーレ*3という男に出会い、魔力は弱かったが罠魔法を駆使した巧みな戦術と手柄に囚われない人命優先の行動力に感心し、「彼こそが本当の魔法騎士」だと考えていた。
だが、そんな彼が出世を妬んだ同じ団員の貴族に背後から撃たれて死亡したと聞いて大変ショックを受けてしまう。
こんなことがあっていいはずがない
生まれついた階級に囚われてはいけない。上の者も下の者にももっと可能性がある、もったいない、魔法と人間の可能性は無限大だ。
そう考えたユリウスはその声を広げるためには力と地位と信頼がいると実感し、少しずつでも国を変えようとひたすらに実績を積んで魔法帝にまで上り詰めた。
この努力の成果もあり、作中のクローバー王国内は徐々に意識が変わりつつある現状である。
また、アニメ版では更にエピソードが掘り下げられており、ユリウスが魔法騎士団員が身分に関係なく正当に評価されるよう等級や星のシステムを考案するきっかけはザラの死であることが明言されている。
魔法は…人間はもっと 自由なはずだ
未来を奪う魔法を持って生まれた自分が目指すのは、差別などない未来をつくること。
私が歩んできた道程が 私だ…!
私は 魔法帝だ
ユリウスの魔法に関しては後述するが、その魔導書は異形としか言えない代物。
何だあの形状は…!? 表紙すらない…!?
あの魔導書は一体…!?
それもそのはず、クローバーの枚数どころか表紙も裏表紙もない、ただページが延々めくれ続けているという衝撃的な物体がユリウスの魔導書。
形として例えるならフラップホイルや、CPUクーラーのファン部分としか言えない物体で、500年前に繫栄していたエルフですら見たことも聞いたこともない正体不明の代物。底が見えたね…!とドヤ顔をかましていた敵側がユリウスの余力と魔導書を確認した途端一瞬で表情が凍り付いていた。
あまりの光景で、リヒト(パトリ)はその人格と実力と合わせ、ユリウスのことを『この世界の理に背く自分たちに対し、運命が自分たちを止めるために用意した存在』『理の最後の砦』と解釈した。
これに関しては読者にも衝撃的であったが、以前の話にて白夜の魔眼のメンバーの死霊魔法使いのラデスがページが一枚しかない魔導書通称:回覧板を披露させられたので、すんなりと納得してしまった。時間を操る魔導書としてはロマンもあるし…
♧活躍・経歴
原作漫画での初登場は老婆に化けて城下町に紛れていた第10話。
当初は実績を積むことの重要性をアスタたちに教授したり、場を諫めたりと目立った活躍はなかったが、原作漫画第35話にてとんでもない活躍を見せることに。
やぁ 待ってたよ
まさか…殺される覚悟も無いのに 殺しに攻めたわけじゃ無いよね…?
王都から離脱し、アスタを研究および殺害しようとしたテロリスト集団『白夜の魔眼』のメンバーたちを彼らの集合場所に先回りして迎え撃つユリウス。
手負いとはいえアスタが苦戦したテロリストメンバーを3人、文字通り一撃で消し飛ばすという衝撃的な戦闘描写を見せて圧倒。
4人纏めて時間停止させるわ救援しに来た首魁からさらっと1人メンバーを逃さず確保するわ、その首魁にかすったとはいえ攻撃を当てて右腕をミイラ状態にさせるわと最強格と言わざるを得ない活躍を見せる。
その強大な力は敵が恐怖に悲鳴をあげるどころかアスタを戦慄させるほど。
「白夜の魔眼」のメンバーたちが何を計画しているのか、国内の不穏分子を秘密裏に調査し、今回足取りがつかめて真っ先に転生魔法発動用の石板や宝石に感づいて尋問を試みるために行動していたが、流石に団長の中でも実力者であるフエゴレオン・ヴァーミリオンが右腕を欠損して一時意識不明の状態になったことは想定外であった模様。
- 記憶魔法使いである部下のマルクスやアスタの反魔法を用いて敵から情報を抜き出して魔法騎士団内の裏切者を調査
- 国王をうまくおだてて「白夜の魔眼」掃討用の人員王撰騎士団用の人員選抜戦の実施と結成を考案
- 「金色の夜明け」の副団長であるランギルスが陥った暴走状態を「無自覚に国を裏切るように精神を操られている(無意識の裏切り)」ことだと看破
等々活躍していたが、
王撰騎士団が白夜の魔眼のアジト襲撃を行っているタイミングにおいて流れが変わる。
突如ヴァンジャンスに呼び出され、彼から
「ユリウス様に仕える気持ちは今も変わらない」
「しかし、金色の夜明けを結成した理由は、生まれた時からずっと一緒にいるもう一つの魂かつ友人のためでもある」
「どちらかを自分が選ぶことはできない、二人に選んでもらうしかない」
といった事実を明かされ、ユリウスの目の前で「白夜の魔眼」首魁であるリヒト(パトリ)と人格が交代。彼と交戦することに。
この件に関してはユリウスはヤミと同じく予想していたようで、「そうであっては欲しくなかったね…」と厳しい表情を見せている。
この際、人間であるヴァンジャンスの一族が受けた呪いはエルフであるリヒト(パトリ)には関係がなく、呪いの傷が共有されないことが発覚しているが、流石にユリウスの攻撃で一時ミイラ化した右腕は共有していた模様。
いきなりの頂上決戦となったがユリウスはこの戦闘でも圧倒し、尋問のために捕えようとしたもののリヒト(パトリ)がクローバー王国の民全員に狙いを変えて極大魔法を放ったため、蓄えていた時間と己の魔力を全て使用することで国民全員の命を救うが、自分の命も狙われていたため致命傷を負ってしまうことに。
これでもリヒト(パトリ)は本当にギリギリだったようで「魔法帝であることが唯一の弱点であること」「最後まで国民を守り抜いたことに敬意を評する」と汗びっしょりになりながら語っている。また、ヴァンジャンスのほうは泣いていたようで、左目のほうから止めどなく涙があふれていた。
緊急伝達と王都の異変を受けて真っ先に駆け付けて現状を察知し、「勝手に逝こうとするな」と悲痛な表情を見せるヤミに対して
「この国に何か恐ろしいことが起きるかもしれない」
「魔石を奪われてしまってすまない」
「後のことは任せたよ…!」と伝え、命を落とした。死の直前、ヤミの決意と今までの人生を振り返りながら笑みを浮かべて魔法好きらしい辞世の句を残していった。
この時、異形の魔導書もまた、持ち主の死とともに消滅している。
あーーーーーーーー… いろんな魔法が見れて… 楽しかったなぁーー…
いろんな人間に出会えて 楽しかったなぁ………
エルフの転生魔法が発動し、国中が混乱に陥ったため、ユリウスの遺体はヤミの魔法『闇繭』にて一時保管されることになる。
が、後々とんでもない展開に (以下ネタバレ)
エルフの転生魔法と憎悪を操り、500年前から暗躍していた黒幕の悪魔、言霊魔法のザグレドを倒し、転生魔法も解除されてパトリと三魔眼(サードアイ)以外の魂*4は解放されて一件落着となったところ。
体を取り戻したヴァンジャンスが謝罪のため、ヤミと共にユリウスの遺体の場所に向かうのだが遺体がない。
そこで二人が感じた魔力の持ち主は―――
お疲れ様 ヤミ ウィリアム
いやぁ 何とか生きてたよ 小さくなってしまったけれど ハハハ
少年の姿まで若返って蘇生に成功したユリウスの姿だった。
死の間際、額の*マークの紋章も消失していたが、実はこれはぶらり旅の途中で見つけた古代の魔導士が残した魔力を溜め込む魔導具「燕紋(スワローテイル)」*5と呼ばれるもので、自身にもしものことがあった際に自らの貯め込んだ時間を使ってやり直せるようにしていたのだ。
作中では13年分の時を貯め込んでいたようで、肉体年齢も13歳前後になっているようだ。本人にとっては発動するかどうかは賭けだったらしく、想定以上に蘇生まで時間がかかってしまったことも反省点のようである。
魔導書も再生したが、流石に魔力が大きく弱まったほかに本来魔導書を授かる年齢である15歳ではないため、ペラ紙1枚の状態まで弱体化している。やったねラデス!回覧板仲間ができたよ!
アニメでは少年の姿に合わせ、森川氏は声を高く演じている。
これにはヤミもヴァンジャンスも読者も驚愕し、ヤミがツッコミを連発する事態に。
ただ、ヤミは「悪い気はしねぇっス」とユリウスが生きていたことにすごく安堵し、国を裏切ったことに狼狽するヴァンジャンスはユリウスの裁量で再び魔法騎士として活動することを任命され、涙を流しながら忠誠を誓う。
これ以降、ヴァンジャンスは頭部の呪いの痣を隠す仮面を着用しないようにしているようだ。
ユリウスの実力は大幅に弱体化したものの記憶や経験はそのまま引き継いでいるため、政務面ではまだまだ多大な影響力を持っている。
ユリウス本人は外に出たがっているが、一度死んだこともあって過保護気味になった側近がそれを許さない状態なため、スペード王国編においては政治的に活躍することになる。
エルフ転生の事変を受けて、アスタとネロがスケープゴートにされて魔法裁判にて断罪されそうになった際、フエゴレオンとノゼルを介して「悪魔と呪いの調査」を条件に彼らを一時的に釈放させたのもユリウスの策略。
司法機関である魔法議会メンバーのダムナティオはユリウスによる処遇を甘いとし、王国が傾くようなら裁くといいつつもユリウスの変わらないスタンスに安心しているようで、司法の人間からも信用されている模様。
その後はハート王国との交渉に立ち会うほか、スペード王国を支配する漆黒の三極性の脅威に立ち向かうことに。
ヤミたちの救出もかねて黒の暴牛副団長ナハトをはじめとした精鋭がスペード王国へ乗り込んだ後、クローバー王国に差し向けられた魔神に対抗するため、ダムナティオらに協力を要請し久々に戦闘に参加。
この時、ユリウス自身の身体年齢を10年分進め、魔導書と肉体をある程度戻すことで戦闘可能となるようだ。
魔神に対抗可能な時間魔法で他の魔導士とともに攻撃するが、魔神を倒す前に時間切れになってしまい、トドメを刺し切れず元の幼い身体に戻ってしまった。アスタが間に合ったおかげで国は救われたが、ユリウス自身は「魔法の解除が想定より早すぎる」と違和感を覚えた模様。
魔法「時間魔法」
ユリウスの使用する魔法属性は「時間」。
文字通り時間を操作する魔法で、対象の時間を止めたり、自身の体を加速させたりと非常に万能。
この魔法の本質は対象から時間を奪うという恐ろしいものであり、奪った時間はストックすることが可能。このストックした時間は負担こそ大きいがいつでも使うことができるため、回復魔法に使用したり貯め込んだりしているようだ。
本人の肉体自体はアスタの反魔法の剣を持ち上げられない並み程度だが、驚異的な加速ができるため高速で移動し続ける、残像を作るなどを簡単にこなしてくるので攻撃を当てることは困難。
相手の時間の流れそのものも操作できるので、魔法自体も一撃一撃が致命的な威力を持つ。
先述のとおり、この魔法を司る魔導書は表紙・裏表紙がなくぐるぐると回り続ける異形の代物。
どうやら、時間魔法はヤミやアスタと同じく冥府からやってくる悪魔にも対抗可能な「冥域」の魔法で、ハート王国の王女も目に付けていた模様。いまだに謎が多い。
周囲の時間も操れるからか身の回りの魔を操る「マナゾーン」に到達している人物でもある。
使用時は時間を操る魔法らしく時計やローマ数字が並んだ環が出現する。
使用魔法は基本的に外伝である「カルテットナイツ」のゲーム版にて名称が判明したものが多い。
使用呪文
- 時間拘束魔法 "クロノスタシス"
ユリウスの魔法の基礎となるもの。他の時間魔法はこの魔法の派生となっているようだ。
複数の対象を球体にて包み込むことで中のものの時間を操作する。
作中では思考すらまともにできなくなるくらいに相手の時間を止める魔法「拘束」を披露している。
- "クロノスタシス"奪取
相手の「時」を奪う魔法で、老化という形で相手の寿命を奪い取る。直撃させられると相手は全ての時間を奪われ、余命は無くなり文字通り塵になるというおぞましい魔法。
これが通常攻撃の1つとして飛んでくるのが恐ろしいところで、作中では二人纏めて「ボッ」と消し炭にされた。
ファンからの通称は「実績玉」or「実績弾」
- "クロノスタシス"冥光
樹を操る魔導士に対して、樹木を貫通しながら相手を消し飛ばしたレーザー光線がこっち。
こちらもまともに当たれば死は免れられない。
- "クロノスタシス"掌握
時間回復魔法のようで、傷や体力を回復させる。
これを見たリヒト(パトリ)は時間を巻き戻していると解釈したが、ユリウス曰く厳密には少し違うらしい。
- "クロノスタシス"先見
マナゾーンと時の加速の合わせ技。
周囲の魔の時を加速させることで、未来の魔の流れを読んでごく短い先の未来を感知することで、攻撃を先読みする。
ユリウス自身の速さも合わさって理不尽な先読みをされることも。
- "クロノスタシス"支配
返すよ
相手の魔法を拘束して支配権を奪い、逆にユリウスが加速して放つ。
作中ではリヒト(パトリ)の光魔法「断罪の光剣」を奪って投げつけた。ただでさえ速い魔法を加速したので、リヒト(パトリ)はよけるので精一杯だったようだ。
- 時間反転魔法 "クロノアナスタシス"
時間を反転させて消滅させる魔法にして、ユリウスの切り札。
作中ではリヒト(パトリ)に狙われたクローバー王国の国民すべてを守るために使用。本人のストックをかなり使ったこともあるが王国全体にまで魔法が広がっていた。
外伝:カルテットナイツでは
王国を憎悪のまま狙う悪役、フレーゼ卿が放った超巨大魔法「ルナティッククライシス」を迎撃するために使用。
100年に一度の皆既月食で、月の力で世界中の魔が濃くなっている最中に強魔地帯からかき集めた魔を集めてまで使用された魔法だったのだが、この時間反転魔法 "クロノアナスタシス"だけで停止させている。
流石にフレーゼ卿も想定外すぎて驚いているが、ユリウス本人曰く「強大すぎると時間反転ができずに消滅させられない」とのことだが、これでも1時間くらいは王都並みの大きさの魔法を食い止められる模様。
また、敵側のマナが弱まった瞬間、余裕ができたのもあってかストックした時を消費せずに跡形もなく消滅させている。マジでなんなんだアンタ…
- 変身魔法
先述の通り、城下町でぶらぶらするときに使用している。
側近曰くよく抜け出して城下町などに向かっているようだ……
♧主な人物関係
二人の目標であり夢でもある「魔法帝」でもあり、いつか到達すべき領域として見られており、ユリウスもその実力や心意気を見せることで彼らにアドバイスしている。
二人の実力が伸びていることに関して素直に喜んだり戦力として期待するなど、ユリウスからの評価は上々。
- ヤミ・スケヒロ、ウィリアム・ヴァンジャンス
ユリウスのおかげで魔法騎士に取り立てられ、居場所を与えられた者たち。
異国出身でえげつない目にあいつつ、魔法騎士になり立ての頃でもその不気味な魔法もあってか周囲から敬遠されたヤミや、
生まれつきの傷のような呪いによって周囲の人間から「呪われた子」と呼ばれ幼い時から差別されてきたヴァンジャンスにとっては、
積極的に手を差し伸べ、実力と実績を素直に評価して取り立ててくれたユリウスはまさに恩人である。
異国から漂流してきたヤミに読み書きを教え、呪いを気にするヴァンジャンスに最初はダサいと言われたが仮面を用意したのもユリウス。
ヴァンジャンスに至っては一度裏切った後の忠誠度に関してはとんでもないもの。
また、闇魔法と世界樹魔法に関しては初めて見たようで、ユリウスは瞳を輝かせていた。
- マルクス・フランソワ
魔法帝の側近を務めるマッシュルームカットの男で25歳。魔法属性は「記憶」で、「記憶交信魔法」によって通信・連絡担当になれるだけでなく他人に強力な暗示をかけたり記憶を見ることができるため、スパイや捕虜の尋問役も務めている。
ユリウスのあまりの奔放さ・現場主義に頭を悩ませている苦労人だが、なんだかんだで尊敬している。エルフの転生先に選ばれた際にはヤミから怒号が飛ぶレベルでユリウス第一のようで、騒動後ユリウスが存命だと知った際には「生きてるけど小さい、小さいけど生きてた」と涙を流していた。ユリウス自身も頼りにしている側近の一人。
ちなみに、好きなものは仕事の合間に飲む紅茶とユリウス。
- オーヴェン、コブ・ポルタポルト
魔法帝直属の魔法騎士たち。オーヴェンは水回復魔法使いで、コブは空間魔法使い。オーヴェンとヤミは長い付き合いで「取れかかった腕」を直してもらったことがあるらしく、凄腕の回復魔道士と言っている。
アスタの腕を診療してくれたのもこの人。そのため、呪いを受けていたアスタの腕が元通りになったことを確認した際には安堵していた。
コブは空間妨害魔法を行う担当で外部からの侵入を防ぐ。
二人とも転生魔法発動時はエルフに体を乗っ取られてぶちのめされることになってしまうが、オーヴェンは更にエルフの事件後、弱体化したユリウスの影武者として国民への挨拶をする羽目に陥り、マルクスからは同情されている。
- アウグストゥス・キーラ・クローバー13世
クローバー王国の現国王。もてはやされることが好きすぎる上に光魔法使いなのに鍛えておらず*6実力もないことから国民からの人望は皆無。そのため国民全体から凄まじい人気と人徳を集めているユリウスに嫉妬している。
ただ、先述の通りユリウスの実績と実力に関しては評価しており、国王自身も案外自身を守る魔法騎士に関しては誇張もあれど評価するため、腐敗貴族よりはずっとマシな性格をしていたりする。
- ダムナティオ・キーラ
王権派で知られる王族キーラ家の出身にして魔法議会の議長。実の父親をも裁いたことがある男で、クローバー王国を守るためなら手段・犠牲を厭わない苛烈で非情にもなれるある意味ユリウスとは似ているが反対の人物。
国力維持のために魔法騎士団を失うわけにはいかないため、身代わりとして悪魔の力を使うアスタたちを処断しようとするがユリウスの機転で阻まれる。
ユリウスのことを甘いとしつつも、その国を守る意志に対しては敬意を払っている模様。
- パトリ
リヒトの名を借りていた「白夜の魔眼」の党首。
卑劣な真似をしてでもユリウスを討った彼だったが、結局彼は黒幕にいいように利用されていた……
魔導書を失い一度は絶望したパトリだったが、アスタたちのおかげもあって事件解決に貢献。事件に関してはかなり後悔しており、以後は贖罪の旅に出ており、スペード王国編では味方として活躍する。
♧余談
当初は明らかに怪しい顔つきとラデスたちの襲撃の際に王都にいなかったことから、「本当は敵側なんじゃないの?」と冗談交じりに言われていたのだが、一足先に「白夜の魔眼」の逃亡先に乗り込んで壊滅させかけたことから評価は一変。
その恐ろしさと高潔な人格に畏怖と畏敬を込めて「実績帝」と呼ばれることに。
特に、その過去の決意と国民全員を守る精神性から読者からも人気を集め、一度死亡したときはかなり悲しまれた。パトリ君には罵声が飛んだ
ダイヤモンド王国の魔導士にはヤミとユリウスと戦闘して生き延びているキャラがいるが、ユリウスの戦闘能力が明かされた途端評価がうなぎ登りに。いやまあよく生きて帰ったしその後も家族のために負傷しながらもよく生き延びているもんだ……と時折ファンからは話題に上がる。
復活した際には滅茶苦茶驚かれたのは先述した通りだが、アニメ版でちょうどユリウスとパトリの決戦からユリウス死亡が放映されている最中、なんと少年ジャンプ本誌にてユリウスが若返って蘇生する話が掲載されるというミラクルが起きている。
「推しが死んだ話が放映されているかと思ったら推しが生き返った」という感想が流れる始末。
どうだろう… 一人だけ生かしてあげるから追記・修正しないかい?
早い者勝ちだよ どうかな?
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最終更新:????年??月??日 ??:??
この先、まだ単行本化されていない部分のネタバレ
及び、物語の根幹にかかわるネタバレ
スペード王国の戦いが無事に終わって良かったが…
やはり… 何か腑に落ちない…!
何だ…この言い知れぬ胸騒ぎは…!
あの時から… いや… もっと以前から…
総力戦の末、人望がないどころか完全体になれればーと情けなく喚いたが逃げ出す前にトドメを刺された冥府の支配者の最後の一人、重力魔法のルチフェロを倒したアスタたち。
ヤミとナハトたちも無事助かり、スペード王国の再起も見えてきて一件落着……といったところ。
マルクスからの報告を聞き労いながらも、クローバー王国にて言い知れぬ不安にさいなまれるユリウス。
何故か現世にルチフェロが出現することを察知してしまったころから、凄まじいほどの胸騒ぎを覚えていたのだ。
そこに、ダムナティオが部屋を訪ね、裁判以来クローバー王国内の「悪魔と悪魔憑き」の存在を調査してきたことを明かし、その結果を持ち込んできた。
まず、クローバー王国に存在した悪魔憑きの一族*7から得た資料によると、二十数年前にはクリフォトに整合する最上位悪魔に呪符魔法のメギキュラという悪魔は存在しなかったこと。
冥府の支配者と呼ばれる悪魔は3人
重力魔法のルチフェロ(サタン)
空間魔法のベルゼブブ
そして最後のひとりが 時間魔法のアスタロトであること。
恐らくメギキュラはアスタロトの後釜で、なぜかアスタロトは冥府から消えていたとのこと。
そして、なんの偶然か現在に至るまでこの世界に"時間"の名を冠する魔法を使っていたのは1人しかいなかったこと。
ユリウスは青ざめ、絶望した顔つきのまま最悪の真実に到達してしまう。
そうか… やはり
私だ
"ユリウス・ノヴァクロノ"
という存在そのものが、アスタロトと、
それと契約した悪魔憑きの隠れ蓑であったこと。
ユリウスは即座にダムナティオに自分を殺すように叫ぶが…
そうであっては 欲しくなかったかい…?
二人をあざ笑うかのように、ここでユリウスの中にいるもう一人の人格が目覚め、ユリウスは体を乗っ取られてしまい、ダムナティオも意識不明の状態にされてしまう。
回り続けていた魔導書には表紙と裏表紙が出現し、独りでに表紙が閉じられる。
そこに描かれているのは、漆黒のスペードが上下に2つ重なってできた四つ葉とも五つ葉にも見えるクローバー。
体は変容し、青年の姿をしたもう一人の人格は若いながらもユリウスと同じ顔つきながら、しかし右額にある漆黒の太陽の紋様とユリウスとは違う邪悪な笑みを湛えながら、窓より入ってきたアドラメレクと会話を交わすところで、物語の最終章が幕を開ける。
やぁ 概ね君の言ってた通りになったよ
ルシウス・ゾグラティス
ああ 時は満ちたよ
そう、このルシウス・ゾグラティスこそが最後のゾグラティス兄弟にして、ユリウス・ノヴァクロノのもう一つの人格。
そして、スペード王国にまつわる一連の事件の真の黒幕だった。
この伏線自体は張り巡らされており、ゼノンの過去に顔が不明なままの長男が存在していること、
ナハトの過去にて時間の悪魔が存在しているが未登場のままなことが発覚している。また、都合よくクローバー王国に『クリフォトの樹』に連なる人材とルチフェロたちを打倒できる人材が揃っていたこともルシウスの仕込みだと思われる。
アドラメレクがおちょくっていたことは趣味だろうが遺体からルチフェロの心臓を奪ったこともこの計画に含まれているようで、どうやら他の悪魔たちが邪魔なため協力者以外は排除していたようだ。
いやーなことに髪色以外は見比べるとユリウスと他のゾグラティス兄弟の顔立ちがそっくりで、わざわざユリウスを若返らせたことはこの事実に気付かせにくくする巧妙な伏線であった。
メギキュラもモチーフの悪魔がいないオリジナルの悪魔だったことも伏線だったと思われる。とはいえメギキュラ自身もこの世の呪いの源とまで評される実力者ではあったのだが。
また、ゼノンの過去ではルシウスの顔がわからないようにモヤがかかっており、何らかの精神・記憶操作を受けていたと予想されている。
ダンテが肉体魔法、ゼノンが骨魔法、ヴァニカが血液魔法だったことを考えるとルシウスは魂・精神に関する魔法を所持していると考えられている。
ルシウスがゼノンに語っていた「弱いものすべてを守り切れないから一度滅ぼし、今度は死なない体で人間を作り直して真の平和をもたらす」という言動にも一致するため、人間を創造するために欠けている最後の1つを埋める魔法を持っているのだろう。
ただ、目的のためとはいえ自分自身の兄弟を皆殺しにする計画を平気で実行する輩が目指す先はろくでもないとごもっともな感想も飛び交っているが……
厄介なことに、ユリウス・ノヴァクロノという人格そのものは本当に国のために尽力していた高潔な人物だということ。
よからぬことのために半年間騙してきた根っからの外道とか洗脳されたということではなく、本人が分析したエルフに憑かれていた者のように『無意識のうちに計画の手助けをしてしまっていた・利用されていた』状態だということ。つまりユリウス自身も被害者である。
そのため、ユリウス自身は非常にショックを受けており、ダムナティオの反応が遅れたのも「ユリウスにこの疑惑を否定してほしい」という心理的動揺があったというやるせなさ。
ここまで国のために粉骨砕身しようとする人格者の皮をかぶることで、ルシウスとアスタロトは計画を実行できたのだろうが…
魔神との戦闘の際にユリウスの想定よりはるかに早く肉体年齢操作の魔法の効力が切れてしまったのも、中に眠るルシウスたちが何らかのアクションを取っていた可能性が高い。
また、ゼノンの回想の中ではルシウスは車椅子に乗っているほどに体が弱っている状態のほか、他のゾグラティス兄弟よろしくあまり年を取っていない、または若返っている状態である。
このことから、『何らかの技術で作られた代わりの体』に移り、そこに「ユリウス・ノヴァクロノ」という理想的な人物の人格も入れたのでは?とも予想されているが真相は不明。
いずれにせよ、ユリウスという人格は何らかの計画で生み出されたものだろう。
呪いを共有しない。ヴァンジャンスとパトリの関係のように、反動で少年に戻ったユリウスとは違ってルシウスは青年のままである。
国のトップ、かつ戦力的にも精神的な主柱でもある人物がまさかの裏切りということで読者に多大なショックを与える展開だったが、実は国内外のファン共に「時間魔法」「クリフォトの樹の手助けをしてしまっている」「ただ単に強すぎる」という点からユリウスが黒幕であることは予想されていた。
しかし、劇中のダムナティオと同じく『この人が裏切っていてほしくない』という心情も強かったのがつらいところ。
実際、ユリウスの人格自体は味方のままだったのがなんとも……
更に言えば、パトリとの頂上決戦がどっちが勝っても悪魔の手のひらというあんまりにも悲惨な茶番劇になったことも話題になっており、
「パトリ君は底が見えていないどころか二重底にすら気付いてなかった」
「パトリ!お前らこそが理の最後の砦だったんだよ!」
「魔法帝のためになんで殺してあげなかったの?」
「パトリ…もう一回魔法帝を殺れるな?」
と好き勝手言われる事態に。パトリェ……
パトリたちを利用していた上位悪魔のザグレドは500年前から暗躍してきた策士だが、
ザグレドの行動を見てから動き出したのか?それともザグレドより前から動いていたのか?といった風にアスタロトとルシウスが計画を立案した時期はいつなのかは今のところ不明。ユリウスが一回死亡したのが想定外だったら面白いところだが
ただ、もしザグレドの件すら計画に組み込んでいた場合、全ての事件がルシウスとアスタロトの手のひらの上だったという最悪の状態になってしまう。真相は果たして…
ちなみに、自己愛症、権謀術数主義、精神病質からなる元ネタの心理学・人間の闇の性格属性のダークトライアドだが、
実はここに嗜虐症を付け加えたダークテトラッドという考え方も存在しており、ゾグラティス4兄弟はこれが真の元ネタと考えられる。
最後にして最悪の敵が出現したブラッククローバー。
果たして、休載後から展開される未来は……今後に注目である。
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▷ コメント欄
- クローバー王国の貴族達が腐敗してる根本的な原因でもある階級社会の構築も実は悪魔が関わってたりして… -- 名無しさん (2022-07-27 22:59:17)
- どう超えるのかと思ってたが、最終的にそういう落としどころになるのね -- 名無しさん (2022-07-28 00:45:27)
- 総合的に言えば、魔法帝は「平和な世界を築く不死(生き返った)の魔導士」として造られた実験体でそれがほぼ成功と確信し、且つ魔法帝を動かして他の三大悪魔(ルチフェロとベルゼブブ)を討伐させて邪魔者が居なくなって「時が満ち」た事で最終計画を開始で最終章突入···って所でしょうか。 -- 名無しさん (2022-07-28 00:54:25)
- 味方側にしてはスペックも人格も素晴らしい人だったんだけどな。思わず唸ってしまった -- 名無しさん (2022-07-28 02:10:47)
- 声が同じ某四代目火影と会議したら面白くなりそうだな。 -- 名無しさん (2022-07-28 07:35:43)
- 魔法騎士団が「第一〜第九魔法騎士団」のように統合された組織じゃなくてそれぞれが独立した組織ってのもなんか裏がありそうなんだよな。あからさまに団ごとに競い合わせてたら足の引っ張り合いも発生して有事の際に対応が難しくなるしな。少なくとも500年前まではそこまでややこしくなかったけど、今じゃ王家は「シルヴァミリオン家」が「キーラ家」「シルヴァ家」「ヴァーミリオン家」に分裂してそれぞれが独立勢力(魔法議会・紅蓮の獅子王団・銀翼の大鷲団)を率いてるしな。 -- 名無しさん (2022-07-28 11:50:50)
- 弱点は重力なんだろうな 重力のルチフェロ死んで 重力魔法使えるやついなそう -- 名無しさん (2022-07-28 15:48:58)
- ルシウスの内容すっごく濃いから分割したほうがいいと思う。 -- 名無しさん (2023-06-27 05:42:09)
- ユリウスは魔法好きの変人って側面があるけど国民の事を想ってるしザラの影響を受けて魔法騎士団を変えようとしてるし魔法帝としては本当に非の打ち所のないくらい優秀で高潔な男だもんなぁ。そんな人がルシウスに抗わないわけがないからルシウスを倒すのにユリウスも何かしそう -- 名無しさん (2023-07-25 18:37:46)
#comment(striction)
*2 ユリウスが魔法帝になった後、この団はリル・ボワモルティエ率いる水色の幻鹿となっている。アプリゲームの「夢幻の騎士団」にて当時はエルガー・ヴェルクツォイクという魔導具マニアが副団長を務めていたことが判明している。ただ、エルガーはユリウスと仲が良かったはずなのにクーデターを企てたとして処刑されたらしいが……
*3 後に黒の暴牛団員となるゾラ・イデアーレの父親。父親の暗殺があって大人しかった息子の性格はすさんでしまったが、同時に横暴を働く魔法騎士を叩きのめすような正義感に目覚めている
*4 パトリは一度転生魔法を解除されたのだが、それを許さないラデスの死霊魔法「ソウル・アブダクター」により本物のリヒトが宿っていた自分の複製体に宿り、三魔眼は二度の転生により魂が定着した為現世に残った。
*5 ネロの反応からこれは初代魔法帝ルミエルの残した技術であることが判明しており、アニメ版では更にこの魔導具の技術は500年前にルミエルとネロ(セクレ)が共同で開発したものであることが明言されている。
*6 ランギルスを乗っ取ったエルフ・ラトリ曰く「大層鈍間」
*7 恐らくナハトの親族、ファウスト家のこと
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