溟界(遊戯王OCG)

ページ名:溟界_遊戯王OCG_

登録日:2021/11/12 Fri 17:32:00
更新日:2024/06/06 Thu 13:56:44NEW!
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溟 き よ り 湧 き 出 づ る を 畏 れ よ――。






『溟界』とは、カードゲーム『遊戯王OCG』に登場するカード群である。


概要

溟界(めいかい)とは遊戯王OCG第11期、「デッキビルドパック エンシェント・ガーディアンズ」にて登場したテーマ。
同期テーマはダークシンクロまがいの挙動を見せるクマ型スーパーロボット「ベアルクティ」と、ペンデュラム召喚主体の美少女音楽隊「ドレミコード」。
そして超久しぶりに登場した爬虫類族テーマでもある。なんと10年振り。


テーマを構成するモンスターは闇属性と光属性に分かれており、「溟界(冥界)」の名の通りほぼ全てが墓地に関連した効果を持つ。
墓地にモンスターを落としていき、タイミングに合わせて一気に墓地から展開していくという戦法を得意としている。
テーマ内には大型モンスターが多く、墓地からの特殊召喚を前提としているような物が多い。
かつ、現状で一切のEXモンスターをテーマ内に持たないというある意味で潔く漢らしい構成をしているのも特徴。


……爬虫類族?墓地利用?それってあのカードが…なんて思った爬虫類族使いの方もいるだろう。
少し待って欲しい。もちろんあのカードについても後ほど説明する。


テーマのモチーフはエジプト神話。
ラーオシリスネフティスホルス、それらをひっくるめたエニアドの神々古代の墓所たるピラミッドと、遊戯王はモチーフがモチーフなだけにエジプト神話由来のテーマが非常に多い。
溟界もその例に漏れず、「オグドアド」というエジプト神話の神々を由来とする。


オグドアドとはヘルモポリスという古代エジプトに存在した都市にて信仰されていた原初神。
その名は「8」を意味し、8柱の神々で構成される。
まだ世界に光が無かった頃、混沌とした泥の海より4柱の男神と4柱の女神が現れた。
カエルの姿をした男神達と蛇の姿をした女神達は4対の夫婦となり、大地を作り出して卵を生んだ。
卵からは光り輝く太陽が産まれ、睡蓮の花を足がかりにすくすくと成長したそれはまもなく世界を照らし始めた。
そして役目を終えた8柱の神は興されたばかりの世界を巡り、各地に生まれた若き神々に知恵を授けた後に封印されたという。
世界が滅んだ時に彼ら封印を破って復活し、新しく世界を創造し直す―――というのがヘルモポリスにおける世界創造神話となっている。


そんな元ネタにちなみ、溟界のモンスターはどれも黒い液体が爬虫類の様な見た目をとった、半不定形状の風貌をしている。
漆黒の液体で構成された身体に黄金色の装飾というデザインはどことなく荘厳である。
レベルは4(4柱の男神と4柱の女神)か8(合計8柱の神々)をメインとし、モンスター数も元ネタ通りの8体+αで構成され、それぞれがデザイン的にも効果的にも対になるよう設計されている。
墓地に蓄積していき、機が熟せば一気に蘇生して展開していく挙動も、元ネタの神話をイメージしたものと思われる。
「混沌」なだけに、闇属性と光属性の構築なのも確信犯だろう。



カード性能


下級モンスター


  • 溟界のおり-ヌル

効果モンスター
星4/光属性/爬虫類族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
デッキから爬虫類族・闇属性モンスター1体を墓地へ送る。
(2):自分フィールドに、モンスターが存在しない場合、
または「溟界」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
この効果で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、
自分は爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。


睡蓮に坐す蛇の様な姿のモンスター。
「水」の名を持つ男神ヌンを由来とし、ナイアと対になる。
同時にドイツ語で「0」を意味し、そこから派生して文字通り「何もない」を意味するNull(ヌル)にも因んでいると思われる。


自身を手札から捨てることで闇属性の爬虫類族を墓地送りにする効果と、条件付きの自己蘇生効果を持つ。
墓地送り効果は対になるナイアを始めとして、各種闇属性溟界を対象として発動したい効果。


自己蘇生効果の発動条件は自分の場にモンスターがいないか、あるいは「溟界」モンスターが存在すること。
緊急時の壁にできることはもちろん、「溟界」モンスターさえ場に出ていれば他のモンスターがいても蘇生可能なので発動条件はかなり緩い。
その分制約はキツく、自己蘇生したこのカードは場を離れれば除外されてしまうし、場にいる限りは爬虫類族しか出せなくなってしまう。
早めにリリースコストや各種EX召喚の素材に用いて処理してしまおう。


  • 溟界のおり-ナイア

効果モンスター
星4/闇属性/爬虫類族/攻 0/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
デッキから爬虫類族・光属性モンスター1体を墓地へ送る。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「溟界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。


睡蓮に巻き付く二つ首の蛇の様な姿のモンスター。
「水」の名を持つ女神ナウネトを由来とし、ヌルと対になる。


ヌルとは逆に光属性の爬虫類族を墓地送りにする効果と、着地時に「溟界」の魔法・罠をサーチする効果を持つ。
先述したヌルの自己蘇生効果を使うためにも初動として握っておきたい1枚。
ナイアの効果でヌルを墓地に落とし、ヌル自身の効果で自己蘇生する事で召喚権を使わずに場にモンスターを出すことが出来る。


「溟界」魔法・罠サーチで引き込みたいカードは溟界の淵源か溟界の蛇睡蓮、溟界の大蛟辺りか。
溟界の淵源を張って自爆特攻からの相手カードの墓地送りや、溟界の蛇睡蓮でアレートかカースを落とし自己蘇生したヌルをコストに出す等がベター。


  • 溟界のすなはら-フロギ

効果モンスター
星4/光属性/爬虫類族/攻1800/守1400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが、フィールドから墓地へ送られた場合、
または墓地からの特殊召喚に成功した場合、
相手フィールドの表側表示モンスター1体と、
そのモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つ相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
対象の墓地のモンスターを相手フィールドに特殊召喚し、対象の相手フィールドのモンスターを墓地へ送る。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札を1枚墓地へ送って発動できる。
このカードを手札に加える。


双剣を持つ二足歩行の蛇人の様なモンスター。
「無限」の名を持つ男神ヘフを由来とし、ゾーハと対になる。


墓地からの蘇生、もしくはフィールド上から墓地に送られた時、相手フィールド上のモンスターと相手墓地のそのモンスター攻撃力の高いモンスターを入れ替える効果を持つ。
相手の場の入れ替え効果は一見すると相手に恩恵を与えるもので、考えなしに使うと相手に得をさせてしまう。真価を発揮するのは後述のアミュネシアとのコンボ。
一応、打点はあれど守備の低いモンスターを守備表示で蘇生させて妨害という使い方も出来ない事は無い。
デメリットが大きくほぼアロンとアミュネシアとのコンボ前提なデザインなので、複数積みは少々厳しいかも?


もう一つの効果は墓地の自身と手札の入れ替え。
墓地に落としておきたい上級の溟界モンスターを能動的に捨てたりといった挙動が出来る。


  • 溟界のすなはら-ゾーハ

効果モンスター
星4/闇属性/爬虫類族/攻1500/守1700
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが、フィールドから墓地へ送られた場合、
または墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手はデッキから1枚ドローし、自分はデッキから「溟界の漠-ゾーハ」以外の「溟界」モンスター1体を手札に加える。
その後、お互いのプレイヤーは手札を1枚選んで墓地へ送る。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札を1枚墓地へ送って発動できる。
このカードを手札に加える。


長剣を持つ足のない蛇人の様なモンスター。
「無限」の名を持つ女神ハウヘトを由来とし、フロギと対になる。


こちらは蘇生時、または場から墓地に落ちた際に互いに手札補充とハンデスをする効果。
墓地にモンスターが落ちた方が何かと都合のいい溟界だと自分のハンデスをただのアド損にせずに済むことが多い。
相手も1ドローしてしまうがこちらも溟界をサーチ出来る為、デメリットが大きいフロギよりは使いやすい。
また、こちらも後述するアロンやアミュネシアとのコンボが成り立つようになっている。


もう一つの効果はフロギのものと同様なので割愛。扱い方も同様。



上級・最上級モンスター

基本的に墓地からの蘇生で展開していく事になる。
また、ネフェルアビスを除きそれぞれが「自分の場のモンスターを特定数リリースして自己蘇生出来る」という効果を持つ。


  • 溟界の黄昏たそがれ-カース

効果モンスター
星8/光属性/爬虫類族/攻 400/守2400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、相手は自身の墓地からモンスター1体を選んで効果を無効にして特殊召喚できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、
自分の墓地のレベル4以下の「溟界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。


杖を片手に黄金色の鎧を身に纏うナーガの姿をしたモンスター。
「暗闇」の名を持つ男神ククを由来とし、アレートと対になる。


溟界における展開の起爆剤。
場のモンスター1体と引き換えに墓地から蘇生する効果を持ち、さらに墓地からレベル4以下の溟界を釣り上げる効果を持つ。
釣り上げたモンスターは場を離れると除外されてしまうが、相棒のアレートの効果で回収可能。


一方で、自身の蘇生効果で場に出た際に強制効果で相手もモンスターを蘇生する事が出来る。
効果は無効化されているとはいえ、相手の手数やEXモンスター用の素材を増やしてしまう事になるので、フロギと同じ様に相手に恩恵を与えてしまう。
フロギ共々、後述するアミュネシアが場に存在すればコンボのトリガーとなるが、そうでない場合は慎重に。
先攻1ターン目であればあまりデメリットはないが、必ず先攻を取れるわけでも無い事も念頭に置いておこう。


  • 溟界の昏闇くらやみ-アレート

効果モンスター
星8/闇属性/爬虫類族/攻2000/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、相手は自身の墓地からモンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、
除外されている自分のモンスターの中から、爬虫類族モンスターを含むモンスター2体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地に戻す。


筋骨粒々な肉体を持つ大柄な爬虫類の様なモンスター。
「暗闇」の名を持つ女神カウケトを由来とし、カースと対になる。


墓地から除外された溟界モンスターの回収役。
カースと同じリリース1枚での墓地蘇生と、特殊召喚成功時に除外ゾーンから爬虫類族を含むモンスターを2枚回収する効果を持つ。
自己蘇生を使ったヌルや、カースで蘇生させた下級溟界は場を離れると除外されるので、こいつで墓地に戻して再利用出来るようにしておきたい。


ヌル、カース、アレート、任意の下級溟界が最低1枚ずつ墓地に存在すれば、すぐにレベル8モンスターを2体並べる事が出来る。
ヌルの自己蘇生→ヌルをリリースしてカースを蘇生、カースの効果で下級溟界蘇生、下級溟界リリースからのアレート蘇生→アレート効果で除外されたヌルと下級溟界を回収という流れが決まる。
アレートとカースは打点に乏しいので、リンク素材やエクシーズ素材にしてしまうと無駄がない。
そんな都合よく4枚も落ちるのか?と思う人もいるだろうが、例のカードや溟界各種サポートを使うと実は結構簡単に墓地を整えられる。


しかし、このカードもアロンとのコンボ前提なのか、自身の効果で特殊召喚した際には相手に恩恵を与えてしまう効果が強制的に発動する。
こちらは相手の墓地のモンスター回収。カースと同じ様に序盤ならまだ良いが、先攻であっても手札誘発モンスターを回収される可能性があるので危険度は高い。
考え無しに上記のコンボを行うと、相手の場にモンスターが1体増えて、墓地からもモンスターを1体回収されてしまう状況になる。


  • 溟界王-アロン

効果モンスター
星8/光属性/爬虫類族/攻2500/守2800
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのモンスター2体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):相手がドローフェイズ以外でカードを手札に加えた場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。
(3):相手フィールドのモンスターが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地から「溟界王-アロン」以外の光・闇属性の爬虫類族モンスター1体を選んで手札に加える。


錫杖を片手に持つ、ケンタウロスの様な風貌のモンスター。王の名の通り豪奢な振る舞い。
「否定」の名を持つ男神ニアウを由来とし、アミュネシアと対になる。
また、孤独を意味するAlone(アローン)にも因んでいると思われる。


例によって自己蘇生効果を持つが、カースとアレートからコストが1つ増えて2体のリリースを要求するようになった。
結構重いのでサポートカードなどを用いない限りは、蘇生カードで出すほうが良いだろう。


(2)の効果はサーチや墓地回収に対するメタ。
ドローフェイズ以外のドローやサーチに呼応して発動し、ランダムなハンデスを行う。
相手ターンでも当然発動可能なので、相手の手札補給を妨害することが出来る。
アレートとゾーハのデメリット効果をフォローする役割も持ち、自分ターンではアレートを立てて相手にカードを回収させることで、ハンデスのトリガーとする事が可能。マッチポンプ


(3)の効果は相手フィールドのモンスターが墓地送りにされた時に発動できるサーチ効果。
溟界でなくても光・闇属性の爬虫類族なら何でも可というかなり広い範囲のサーチを行える。
こちらはフロギのデメリットやオグドアビスの全体除去等に対応しており、後続を用意して追撃の手を緩めない姿勢で戦っていける。


  • 溟界妃-アミュネシア

効果モンスター
星8/闇属性/爬虫類族/攻2700/守2100
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのモンスター2体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):相手の墓地からモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
相手フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。
(3):相手の手札・デッキからモンスターが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の墓地から「溟界妃-アミュネシア」以外の光・闇属性の爬虫類族モンスター1体を選んで特殊召喚する。


アロンと同じく錫杖を片手に持つ、どこか女性的な細身のナーガの姿をしたモンスター。
「否定」の名を持つ女神ニアウトを由来とし、アロンと対になる。
忘却や健忘症を意味するAmnesia(アムネシア)とのダブルニーミング説もある。


こちらも2体リリースでの自己蘇生。消費が重いのでやはり蘇生カードやリリース要員の準備を推奨。


(2)は相手の墓地からの蘇生に呼応して発動する対象を取らない墓地送り。
モンスターに限らず相手の場のカードを容赦なく除去できる強力な効果で、相手ターンでも発動出来るのがウリ。
フロギ及びカースのデメリットをトリガーに発動出来るので、能動的に相手を除去することも可能。


(3)はハンデス、またはデッキからカードが落ちた際に発動可能な効果。
墓地より同名以外の光・闇属性の爬虫類族を蘇生出来る。特殊召喚成功時に効果発動するカースとアレート、自己蘇生コストが重いアロンやオグドアビスを立てる動きが強力。
アロンやゾーハのハンデスを起点に発動し、自陣を強固に固めていこう。


  • 溟界神-オグドアビス

効果モンスター
星10/光属性/爬虫類族/攻3100/守2200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのモンスター3体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ発動できる。
墓地から特殊召喚された表側表示モンスター以外の、自分・相手フィールドのモンスターを全て墓地へ送る。
この効果は相手ターンでも発動できる。


水の中より現れ、翼を広げる大蛇の姿をした巨大なモンスター。
「八柱」、つまりオグドアドの名を由来としており、文字通り「溟界の神」と思われる存在。


テーマの顔であり看板担当。袋の絵に溟界代表として描かれているのがこのモンスター。
明確なエースカード故に、自己蘇生のコストは3体とかなりヘビー。蛇だけに。
ここまで来ると流石にアミュネシアや溟界の蛇睡蓮等、外部の蘇生手段で出す方が良い。


効果は場に表側表示でいる限り、1回のみ発動可能な盤面リセット効果。
墓地から蘇生したもの以外のモンスターを全て墓地送りにするという豪快な全体除去。
エクシーズするならどこからでも出てくるぶっぱロボの効果を知っているなら、その強力さは説明不要だろう。
更に墓地から蘇生したカードであればこの除去対象から外れる為、自分だけ盤面に被害がない状態で相手を一方的に消し飛ばす事も不可能ではない。


しかし、蘇生モンスターは除去されないという特性は相手も同様なので、相手も墓地蘇生メインだった時は通じない。
加えて1度発動したら耐性も何もない高打点バニラと化してしまうので、再度全体除去を使いたい時は一度場から退場させた上で、再度特殊召喚する必要がある。
それでも基本的には相手に刺さると思われるので、ここぞという場面でぶっ放して総攻撃を仕掛けよう。


  • 溟界神-ネフェルアビス

効果モンスター
星10/闇属性/爬虫類族/攻2200/守3100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する状態で、
自分か相手の手札・デッキからモンスターが墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果の発動後、次のターンの終了時まで自分は爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。
(2):このカードが墓地から特殊召喚されている場合、
「溟界神-ネフェルアビス」以外の自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。


AGE OF OVERLORDで追加された新顔。もう一柱の「溟界の神」にしてオグドアビスと対を為すもの。
こちらも翼を広げる大蛇の姿をしているが、あちらとは違い人型の上半身を持つナーガといった風貌。
「睡蓮」の名を持つ神ネフェルトゥムを由来としており、ヘルモポリス神話ではあの太陽神ラーとは双子の兄弟とされるビッグネームな神様とされる。


溟界の大型ではあるが、このモンスターのみ他とは違う蘇生効果を持つ。
それは自分か相手の手札・デッキからモンスターが墓地送りにされた場合、墓地より自己蘇生するというとてつもなく緩い条件。場を削らずに簡単に出てくるのである。
散々述べた様に、溟界は自他問わず墓地送りにする効果が多く、簡単にこのモンスターの蘇生条件を満たすことが可能。あっという間に場へ大型が生えてくる。
後述する《黎溟界闢》も合わせると爆発的な展開を実現可能。
ただし、緩い条件の代償としてこの効果を利用すると発動後次のターンまで爬虫類族以外の特殊召喚を行えないという重めの制約が付く。この点をしっかりと頭に入れておこう。


また、このモンスターが墓地より蘇生されると(2)の効果で同名以外のモンスターを蘇生出来る。
上記の自己蘇生はもちろん、《溟界の蛇睡蓮》等の蘇生効果でも可能。しかも蘇生対象は爬虫類族や溟界の縛りはなく、地味に何でも蘇生可能。
自己蘇生効果を使っていなければ色々なモンスターを完全蘇生できるので、フルに悪用していこう。


魔法・罠

  • 溟界の蛇睡蓮じゃすいれん

通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから爬虫類族モンスター1体を墓地へ送る。
その後、自分の墓地に爬虫類族モンスターが5種類以上存在する場合、
自分の墓地から爬虫類族モンスター1体を選んで特殊召喚できる。


黒い水の中に浮かぶ黄金色の睡蓮。
波紋に揺れる水面には、こちらをじっと見つめるヌルの姿が映っている。


爬虫類族専用のおろ埋別に溟界じゃなくても爬虫類族デッキなら使える効果なのが特徴。
墓地肥やしの後に墓地の爬虫類族が5種以上となっていれば、墓地から任意の爬虫類族モンスターを蘇生出来る。
前半は墓地落とし、後半は実質的な蘇生札として使えるかなり便利なカード。


もちろん、効果をフルに活かせるのは溟界。
墓地肥やしに秀でる溟界ならば後半とは言わず序盤から蘇生効果も行使可能で、上級溟界を立てて盤面を構築していくのも不可能ではない。
例のカードを使えば後半効果の条件を一瞬で満たす事が出来る。


  • 溟界の淵源えんげん

フィールド魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示の爬虫類族モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(2):フィールドゾーンのこのカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分の墓地の爬虫類族モンスターの種類の数だけ、
相手のデッキの上からカードを墓地へ送る。


黒い水に満ちた海原。巻き上がった水は形を成し、蛇のような姿へと変化していく。


(1)は相手からの爬虫類族モンスター破壊に対応し、お返しで除去を行う効果。
立てたモンスターを倒されても痛み分けに持っていく事が出来る。下級溟界で自爆特攻して効果発動も可能。


(2)はこのカードが割られた時に、自身の墓地に存在する爬虫類の数に応じて相手のデッキを破壊する報復攻撃。
この効果を警戒させて除去を牽制する事も出来るし、積極的に除去してくる相手であっても決して軽くないダメージを与える事が出来る。


それぞれが「相手の場から墓地に送る効果」と「相手のデッキから墓地にカードを落とす効果」なので、アロンとアミュネシアの効果発動トリガーにもなる。


  • 溟界の大蛟おおみず

永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドからモンスター1体を墓地へ送り、
そのモンスターとは元々の属性が異なる自分の墓地の爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分・相手のメインフェイズに、モンスターが相手の墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから爬虫類族モンスター1体を墓地へ送る。


手から波動を放ち、黒い水を巻き上げるアロン。


「BATTLE OF CHAOS」にて追加された新規サポートカード。
展開と墓地肥やしの両方をサポートする永続魔法であり、溟界の基盤となる1枚。


(1)の効果は場か手札のモンスターを墓地に送り、そのモンスターと属性の異なる爬虫類族モンスターを墓地から蘇生する効果。
コストのモンスターは爬虫類族でなくてもよく、また条件を満たすなら溟界以外でも蘇生可能と交換の幅がかなり広いのが特徴。
相手と合わず腐った手札誘発モンスターや「出したターンにリンク素材にできない」を持つリンクモンスター、後述のうつろで奪ったモンスターなどを元手に展開をサポートしてくれる。
溟界単体でも手札に来てしまった上級の溟界モンスターや、自身の効果でトンボ返り出来るゾーハとフロギを切り、代わりに別の上級溟界を立てられる。


(2)は自分と相手のメインフェイズ時に相手の墓地にモンスターが落ちた場合、こちらも爬虫類族を落とせるというもの。
戦闘破壊して墓地肥やし。
除去効果の後に墓地肥やし。
手札誘発モンスター(特にデッキサーチ絶対許さない幼女)に妨害されても墓地肥やし。
とにかく墓地肥やしと言わんばかりに墓地にカードを落す。


  • 溟界の呼び蛟よびみず

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「溟界トークン」(爬虫類族・闇・星2・攻/守0)2体を特殊召喚する。
自分の墓地に「溟界」モンスターが8種類以上存在する場合、代わりに以下の効果を適用できる。
●自分の墓地からカード名が異なる爬虫類族モンスター2体を選んで特殊召喚する。


黒い水の中より飛び出すゾーハとフロギのコンビ。


発動時にトークンを2体生成する罠カード。
上級溟界の蘇生用コストに用いたり、とっさの盾として出すのが主な用途。


墓地に8種以上の爬虫類族が存在する場合は、名の異なる任意の爬虫類族を2体蘇生する効果に強化される。
フルに効果を使うには文字通り全種の溟界モンスターをデッキへ投入、または各種爬虫類族出張カードを用意する必要がある。
例のカードも絡めつつ、後半効果を活用していきたい。


  • 溟界のうつろ

永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドの爬虫類族の効果モンスター1体をリリースし、
相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに墓地へ送られる。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードが墓地へ送られた場合に発動する。
爬虫類族モンスター以外の自分フィールドの表側表示モンスターを全て墓地へ送る。


黒い海にて杖を振るい、水面を波立たせるアミュネシア。


1ターンに1度、自身の爬虫類族と引き換えに相手の墓地のモンスターを奪取する永続罠。
下級溟界や溟界トークンと引き換えに相手の強いモンスターを奪い取って頭数に加えたり出来る。
メインフェイズであれば相手ターンでも発動出来るので、相手の高打点モンスターを奪って盾にする奇襲もアリ。
「相手の墓地から特殊召喚」なので、イラスト通りアミュネシアとも相性がいい。


その代わりデメリットは重く、このカードが割られると爬虫類族以外の自分の場のモンスターが一掃されてしまう。
出張パーツやEXデッキの爬虫類族以外のモンスターを巻き込んでしまうので、取り扱いは慎重に。


  • 黎溟界闢れいめいかいびゃく

速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの爬虫類族モンスター1体をリリースして発動できる。
そのモンスターのレベル2につき1体まで、
自分フィールドに「溟界トークン」(爬虫類族・闇・星2・攻/守0)を特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、
自分の除外状態の爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻す。
その後、デッキから爬虫類族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。


AGE OF OVERLORDで登場した新規組。闇に包まれた世界に夜明けが訪れ、陽光に照らされた蓮の花は黄金の光をまとう。
ヘルモポリス神話における世界の始まりを意識したカードで、「黎明」と「開闢」にテーマ名の「溟界」をかけた粋なネーミングとなっている。


(1)の効果は場の爬虫類族1体と引き換えに、そのモンスターのレべル÷2の数だけトークンを生成できる。
仕事を終えたオグドアビスを再び墓地に引っ込めたり、ヌルからの初動にて1枚を2枚に増やしつつ特殊召喚の縛りを取り払ったりと小気味よく使える効果。
特にオグドアビスら星10を素材にすると怒涛の5体トークン生成が可能。往年のハリラドン(バリラドン)に匹敵する超展開をかませる。
溟界モンスター特有のリリース効果に使ってもよし、リンクやシンクロ素材にしてもよしと非常に便利。


(2)の効果は除外されている爬虫類族をデッキへ戻し、デッキの爬虫類族を墓地送りにするもの。
除外された溟界モンスターの再利用が出来るのは非常に有難いし、その後に任意の爬虫類族を墓地送りにするので各種溟界モンスターのトリガーになる。
回収からそのままそのまま墓地送りにしてもよし、別のカードを落としても良しと捨てるところのない効果。カードを墓地に捨てるけどね。


また、緩く爬虫類族全体を補助する溟界らしく、両効果にテーマ縛りや制約が無いのも強み。ぶっちゃけると他の爬虫類族テーマでも使える。
例えば適当な星4を2体用意してキングレムリン、そのキングレムリンからナイア、ナイアからカース、キングレムリンをリリースしてカース、カースからナイアでこのカードにアクセス可能。
結果、ナイア+カースを使って生成したトークン4体の合計5体が並ぶ。ここまで並べばリンクもシンクロも何でも出し放題。
上記コンボはキングレムリン、ナイア、カース、このカードで成立するので、普通に出張が行えるのも強い。
ネフェルアビス等を用いて爬虫類族縛りが発生している場合でも、場のカードを使って《エーリアン・ソルジャー M/フレーム》+《宇宙鋏ゼロオル》+《惑星汚染ウイルス》の制圧コンボが出来る。



相性の良いカード

  • スネーク・レイン

通常魔法
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから爬虫類族モンスター4体を墓地へ送る。


度々言及していたあのカード例のカードがコレ。
かつて遊戯王GXにてプロフェッサー・コブラが用い、ヴェノミナーガ様の強化の為に用いたカード。
破格の爬虫類族4枚墓地送りという凄まじい墓地肥やし性能を持ち、手札コストも爬虫類族モンスターにすれば一気に5体も墓地に爬虫類族が貯まるというある意味でとんでもない1枚。


……が、爬虫類族には「墓地で効果を発動したり、墓地肥やしする事で強くなるカード」がとても少なく、ぶっちゃけるとあまり使い道が無かった。
それこそ墓地リソースがカードパワーに変わる《邪竜アナンタ》か《毒蛇神ヴェノミナーガ》くらいしかこのカードを活かせなかった。
しかし、その爆発的な墓地肥やし性能に期待していた爬虫類族使いは多く、「墓地肥やしをフルに活かせる爬虫類族テーマがあればなぁ」と日々口にしていた。


というわけで十数年の時を経て溟界が登場。このカードも弾けた。
「墓地に沢山の爬虫類族を落とすことが出来る」「墓地の爬虫類族の種類を増やせる」という特性を持つこのカードは、溟界と滅茶苦茶相性が良かったのである。
もちろんコンマイもしっかり需要を把握しており、再録カードとして同パックに収録していた。コンマイからの「溟界と一緒に使え」というお達しだろう。


こんな凄まじい墓地肥やしなのに、墓地利用の少なかった種族に対象を絞る事でぶっ壊れというわけではないバランスにあるのが奇跡的な1枚でもある。
そして溟界という最高の相棒を得た今、これから活躍していく……かもしれない。


  • ランク8エクシーズ

レベル8モンスターが多い上に、カースとアレートのコンボですぐにレベル8が並ぶこのテーマはランク8を出しやすい。
魔法妨害で制圧の出来る《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》や、強力な除去と場持ちの良さを持つ《宵星の機神ディンギルス》
フリチェ無効化持ちの《神竜騎士フェルグラント》に、自分のカードを守る事が出来る《聖刻天龍-エネアード》
コントロール奪取からの《銀河眼の極光波竜》への変換が強力な《銀河眼の光波竜》にドラゴン族エクシーズとコンボしてワンショットキルを狙える《No.97 龍影神ドラッグラビオン》と、
ランク8は粒ぞろいのラインナップとなっている。


  • 覇蛇大公ゴルゴンダ

一応、スプリガンズに含まれる大型爬虫類族モンスター。
フィールド魔法が発動されていれば墓地や手札からノーコストで特殊召喚できるので、リンク素材やエクシーズ素材に最適。
特にエクシーズ素材にすると特殊召喚効果のデメリットである除外がされなくなり、再利用が可能になる。
上級溟界モンスターと一緒に頭数を確保し、強力なランク8エクシーズを立てていこう。


  • ライト・サーペント

手札から墓地に落ちると墓地から特殊召喚可能な光属性爬虫類族。ターン1制約もないのでうまく使い回せば何度も蘇るのがミソ。
リリースコストやリンク素材に最適。


  • カゲトカゲ

モンスターの召喚にチェーンして手札から飛び出す闇属性爬虫類族。
こちらはレベル4なので下級溟界と合わせてランク4エクシーズを作成可能。キングレムリンでサーチ出来るのも大きい。


  • 毒蛇の供物

爬虫類族版ゴドバ。同パックにて再録。
2枚除去はやはり強力。


  • トレード・イン

手札に来てしまった上級の溟界をドローソースへ。手札は増えて溟界は墓地に落ちるので一石二鳥。


爬虫類族万能サーチ。爬虫類族ならレベルに関係なく何でも呼べる。
自己蘇生したヌルを素材にすればデメリットによるヌル自身の除外を防げるし、後続の大型をサーチするのも簡単。
そのままキングレムリンをコストに墓地から大型溟界を蘇生すれば、一気に3枚もの爬虫類族が墓地に溜まる。


破壊の創星神が放った煉獄の使い達とはマブダチ同士時には変身ヒロインの相棒ポジとして共に戦い最近はVTuberにお熱な魔王様。
闇属性が多い上に場のモンスターをリリースして蘇生する上級を多く保有する溟界とも相性は良く、例によって簡単に飛び出してくる。
シャドウ・ディストピアも絡めれば相手をリリースしながら最上級溟界を展開するという嫌がらせも出来る。
溟界は属性指定のある効果が全てデッキからのサーチか墓地利用なので、シャドウ・ディストピアで場の溟界が全て闇属性に変わってもあまり不利益は無い。
オマケ効果のトークン生成はリリース素材やリンク素材にどうぞ。


「セリオンズ」に属するカードの一つ。セリオンズは同カテゴリor自分自身と同じ種族のモンスターを墓地から装備して特殊召喚という共通効果を持ち、このカードの種族は爬虫類族なので溟界とも好相性。
レベル8なので最上級の溟界と合わせてランク8を出しやすいのもポイント。
固有効果は「手札一枚切って魔法・罠ゾーンのセリオンズを特殊召喚」で、フルに活かすには他のセリオンズも欲しくなるが、手札コストとして溟界を切りつつ場を増やせるのは結構嬉しい。
セリオンズは優秀なモンスターが多いので最低限出張させるのも良いかもしれない。


「未界域」に属するカードの一つ。セルフランダムハンデスと引き換えに自身を特殊召喚する共通効果を持つ種族混成テーマ。
《未界域のツチノコ》は爬虫類族かつ、共通効果の特殊召喚に加えて自身が手札から捨てられても特殊召喚出来るという、どちらに転んでも特殊召喚につながる強力な展開効果を持つ。
加えて先述の《スネーク・レイン》などの手札を切って発動するカードのコストにしても特殊召喚可能なので、コスト要員としても優秀。
闇属性なので光属性溟界の効果対象にも出来る。


「墓地に貯まる爬虫類族」という点から、我らがヴェノミナーガ様も溟界と仲良し。
《毒蛇王ヴェノミノン》と《蛇神降臨》も込みでデッキに必要となり、加えてその両方を場に揃えて《毒蛇王ヴェノミノン》を効果破壊するという手順は必要だが、それさえ何とかすれば素材吸収とリリース以外のカード効果を全てシャットアウトする無敵の邪神様が降臨する。
前提条件の一つである《毒蛇王ヴェノミノン》は余りがちな召喚権と蘇生効果で場に揃えた溟界を使ってアドバンス召喚したり、墓地経由での蘇生を使って出していけばいい。《毒蛇王ヴェノミノン》も爬虫類族なので墓地に落とすだけでも十分なリソースとなる。
元々《スネーク・レイン》はヴェノミナーガ様のためのサポート魔法なのと、墓地に爬虫類族を落としまくるという溟界のコンセプトは良い感じに噛み合っており、ぶっちゃけると本来の組み合わせる対象であるヴェノムよりも好相性かつ強い。


闇と光の混成ならもちろん彼らも好相性。墓地にモリモリ落ちるので除外コストには困らない。
ただ、墓地からの再利用を前提とするカードも多いので、使いすぎには要注意。
優秀な高レベルモンスターを数枚ほど出張という感じが丁度良いだろうか。


OCGで一気に仲間の増えたシンクロ主体の爬虫類族テーマ。攻撃力0に関連して展開したり相手に痛手を与える効果を持つ。
爬虫類族の展開とサーチを行えるリンクの《レプティレス・エキドゥーナ》、比較的軽い条件で特殊召喚可能なチューナーの《レプティレス・ヒュドラ》辺りが出張として優秀。
《レプティレス・スポーン》で使い終わったレプティレスモンスターを除外し、リリースコストやリンク素材に出来るトークンを作るのもアリ。
レプティレスがシンクロ主体なのと溟界は召喚権が余りがちで特殊召喚手段が多いという点から、無理なくシンクロギミックを入れられるのもポイント。


「宇宙生物=基本的に爬虫類族」という遊戯王の暗黙の了解(?)を作り出した古参爬虫類族テーマ。え?グレイドルは水族だしイーバやモイスチャー星人は天使族?アーアーキコエナーイ
リンクモンスターの《エーリアン・ソルジャー M/フレーム》はうまく行けば爆発的な展開を行う事ができ、一気に場を上級溟界モンスターで埋め尽くす事が出来る。
墓地に落とすことを前提に《エーリアン・バスター》を混ぜるのも悪くない。
黎溟界闢の展開ルートが増えたおかげで《エーリアン・ソルジャー M/フレーム》と《宇宙鋏ゼロオル》を同時に並べられるようになった点も大きい。


ま た お 前 ら か。
墓地にカードが落ちれば当然あのメガネも不敵な笑みを浮かべる。
光と闇がメインなのでメルカバー、カリギュラ、それらを素材に出せるアウゴエイデス辺りが候補か。うららやG等の誘発込ならプルガトリオやメガラニカも可能。
召喚権が余りがちなのでアレイスターを召喚しやすい。



弱点

「墓地利用封じや墓地除外がぶっ刺さる」、これに尽きる。
墓地に落とし、墓地を肥やし、墓地から広げるという動きがこのデッキの主軸故に、それを潰されてしまえば色んな意味で終わる。
ソウルドレイン、D.D.クロウ屋敷わらし深淵に潜む者の様な墓地メタは文字通りの天敵。
デッキ単位だと墓守エクソシスターダーク・ロウを採用したHERO除外ギミック主体型の帝辺りを相手にするとキツい。
マッチならメタへのメタとしてそれらへの対策カードをサイドに忍ばせるのは必須。


また、一部溟界モンスターはアロンとアミュネシアとのコンボを前提に、相手に利を与える効果を持っている。
場にアロンかアミュネシアが存在するならある程度カバーは出来るものの、毎回都合よくそんな状況を作れるとも限らない。
調子に乗りすぎると自分の首を締めることになるので、慎重なプレイングを要求される。



余談

  • 現状、EXモンスターを一切持たない。これを「EXスロットががら空きなので好きなEXに出来る」と取るか、「専用EXを持たないのが辛い」と取るかはあなた次第。
  • オグドアビスの登場で約17年振りに《ゴギガ・ガガギゴ》が持つ「爬虫類族モンスターの元々の攻撃力の最大値」を更新した。*1
    更に、召喚制限とデメリットを持たない攻撃力3000超えのカードはオグドアビスで15年振り。何かと十数年振りに縁のあるテーマである。
  • 同じビルドパック出身テーマであるアダマシアと同じく、溟界モンスターの効果や溟界サポートカードはテーマ縛りがなく特定種族であれば恩恵を得られるというものが多く、その特性上かなり構築の幅が広い。
    その為、上記のように様々な爬虫類族サポートやテーマと合わせやすく爬虫類族のアベンジャーズじみた構築も可能。



追記、修正は黒い海の中からお願いします。



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  • 何気にサイバース・ガジェットが相性いい。リンクディサイプル+リンクディヴォーティーは一気にリリースを4体確保できるし、レプティレスヒュドラ蘇生からのレプティレスラミアでモンスター除去と手札補充も可能。マイニングでサーチしつつ手札からモンスター捨てられる。マイニングでサーチしつつ手札からモンスター捨てられる。マイニングでサーチしながら手札の上級を墓地に送れるのも有用な点。 -- 名無しさん (2021-11-12 20:40:50)
  • 不遇に定評のある爬虫類族 -- 名無しさん (2021-11-12 21:57:19)
  • 基本ランク8テーマ -- 名無しさん (2021-11-12 22:46:09)
  • ↑2 種族サポートだけ見れば大量墓地肥やし、万能サーチ、条件付き蘇生に毒蛇の供物とヤバイの揃ってるんだけどね -- 名無しさん (2021-11-12 23:58:07)
  • レプティレスの新規もあって爬虫類自体は強くはなったからね -- 名無しさん (2021-11-13 00:36:47)
  • ビシバとのコンボが面白い。 -- 名無しさん (2021-11-13 01:10:20)
  • 毒蛇神様との相性もいい。ヴェノミナーガデッキをこいつらに差し替えたら一気に実戦級のデッキが出来上がった。展開力が高いから爬虫類族の数をEXから調達できてデッキの爬虫類族を増やさなくていいのがいいね -- 名無しさん (2021-11-13 04:03:54)
  • やっぱり墓地メタがキツいなこのテーマ。 -- 名無しさん (2021-11-14 03:39:27)
  • ↑1 新弾のカードで弱体化が確定する模様。 -- 名無しさん (2022-04-14 01:18:54)
  • 強力な新規来てたけど誰も話題にしない…… -- 名無しさん (2023-08-17 05:15:57)

#comment(striction)

*1 《ゴギガ・ガガギゴ》の攻撃力は2950。一応、覇蛇大公ゴルゴンダや邪龍アナンタの様に超高火力になる爬虫類族は前々から存在していたものの、どれも効果による増強なので、元々の攻撃力に優れるカードはオグドアビスが初めてである。

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